JPH06293933A - 耐摩耗性アルミニウム合金及びその製造方法 - Google Patents

耐摩耗性アルミニウム合金及びその製造方法

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JPH06293933A
JPH06293933A JP5103661A JP10366193A JPH06293933A JP H06293933 A JPH06293933 A JP H06293933A JP 5103661 A JP5103661 A JP 5103661A JP 10366193 A JP10366193 A JP 10366193A JP H06293933 A JPH06293933 A JP H06293933A
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aluminum alloy
alloy
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Shigeki Ochi
茂樹 越智
Toshio Fujiwara
敏男 藤原
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • C22C21/00Alloys based on aluminium
    • C22C21/02Alloys based on aluminium with silicon as the next major constituent
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22FCHANGING THE PHYSICAL STRUCTURE OF NON-FERROUS METALS AND NON-FERROUS ALLOYS
    • C22F1/00Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
    • C22F1/04Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working of aluminium or alloys based thereon
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低コストで生産性に優れた溶解鋳造法により
製造でき、十分な強度や靭性を持つと同時に、切削性並
びに塑性加工性に優れ、特に耐摩耗性が従来より著しく
向上したAl−Si系アルミニウム合金を提供する。 【構成】 溶解鋳造法による鋳造合金を熱間塑性加工す
ることにより製造され、Siが13.0〜16.0重量
%、Cuが4.0〜5.0重量%、Mgが0.7〜1.4重
量%、Feが0.8重量%以下、Pか又はNa、Sb、
Srの少なくとも1種が合計で0.1重量%以下、及び
残部のAlと不可避的不純物からなり、平均粒径15〜
40μmの粗大Si粒子と平均粒径5μm以下の微細S
i粒子又は析出物を含みこれらが均一に分散していて、
比摩耗量が10×10-7mm2/kg以下である耐摩耗
性アルミニウム合金。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケイ素(Si)を含有す
るアルミニウム合金、特に強度や靭性等と共に耐摩耗性
並びに塑性加工性に優れた耐摩耗性アルミニウム合金、
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、自動車の軽量化対策として、鉄系
機械部品に代わってSiを含むアルミニウム合金からな
る部品の採用が進んでいる。かかるAl−Si合金は、
Siの添加によって熱膨張係数の低下や剛性率の向上と
共に、耐摩耗性が著しく改善される等の特徴を備えてお
り、具体的には耐熱アルミニウム合金AC8A、耐摩耗
性アルミニウム鋳造・鍛造合金A390、及び粉末冶金
(PM)法によるAl−Si合金等が製造され且つ使用さ
れている。
【0003】しかし、AC8A合金は優れた耐熱性と強
度を有しているが、Si含有量が少ないので耐摩耗性に
劣っている。一方、A390合金は17〜18重量%の
Siを含み耐摩耗性に優れるが、初晶Si粒子が約80
μm程度近くにまで大きくなるために、切削工具の早期
摩耗が生じ易いなど切削性が悪く、塑性加工性や靭性等
に劣る欠点がある。この欠点を解決するため、A390
合金を鋳造後、押出や鍛造等の塑性加工によって合金組
成の改良を試みると、粗大なSi粒子自身が破壊された
り、変形能力差からSi粒子とマトリックスの界面にポ
アやボイド等の欠陥が発生するため、結果的に強度が劣
化し易いという問題があった。
【0004】又、この様なA390合金の欠点を補うた
め、P等の初晶Siの成長抑制元素を微量添加したり、
鋳造合金の冷却速度を上げて初晶Siの粒径を小さくす
ることが実施されている。しかしながら、粗大Si粒子
を小さくするといってもP等の添加には限界があり、又
鋳造合金の冷却速度を上げるには特に製造設備能力の点
で問題があると同時に、製品の形状や寸法に制約を受け
る等の欠点がある。
【0005】これに対して、PM法によるAl−Si合
金は、エアーアトマイズ法等による急冷凝固粉末を使用
するので許容合金範囲が広がり、多量のSiを含有させ
たり、Fe、Ni、Mn、Cu、Mg等の遷移金属元素
を添加できるうえ、初晶Siも溶解鋳造法に比べて非常
に小さくすることが可能であるから、耐熱強度や耐摩耗
性を著しく向上させることができる。しかし、PM法で
は粉末原料が高コストであると同時に、時間的にも工数
的にも長い製造工程を必要とするので、溶解鋳造法に比
べて経済的に不利となることが避けられない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
の事情に鑑み、低コストで生産性に優れた溶解鋳造法に
より製造でき、十分な強度や靭性を持つと同時に、切削
性並びに塑性加工性に優れ、特に耐摩耗性が従来より著
しく向上したAl−Si系アルミニウム合金を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提供する耐摩耗性アルミニウム合金は、S
iが13.0〜16.0重量%、Cuが4.0〜5.0重量
%、Mgが0.7〜1.4重量%、Feが0.8重量%以
下、Pか又はNa、Sb、Srの少なくとも1種が合計
で0.1重量%以下、及び残部のAlと不可避的不純物
からなり、平均粒径15〜40μmの粗大Si粒子と平
均粒径5μm以下の微細Si粒子又は析出物を含み、こ
れらが均一に分散していることを特徴とする。
【0008】又、本発明による耐摩耗性アルミニウム合
金の製造方法は、Siが13.0〜16.0重量%、Cu
が4.0〜5.0重量%、Mgが0.7〜1.4重量%、F
eが0.8重量%以下、Pか又はNa、Sb、Srの少
なくとも1種が合計で0.1重量%以下、及び残部のA
lと不可避的不純物からなるアルミニウム合金を鋳造
し、このアルミニウム合金に加工率30%以上の熱間塑
性加工を施し、平均粒径15〜40μmの粗大Si粒子
と平均粒径5μm以下の微細Si粒子又は析出物を均一
に分散せしめたことを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明においては、アルミニウム合金の組成の
最適化と共に、合金組織における初晶及び共晶Si並び
にSi析出物の粒径や分布を制御することによって、溶
解鋳造法によるアルミニウム合金の耐摩耗性、切削性及
び塑性加工性を大幅に改善させ、同時に強度、靭性、延
性を向上させることが出来た。具体的には、本発明のア
ルミニウム合金は、38kgf/mm2以上の引張強度
と、比摩耗量で10×10-7mm2/kg以下の耐摩耗
性とを備えている。
【0010】即ち、本発明の耐摩耗性アルミニウム合金
は、上記のごとく組成を制御して溶解鋳造法によりAl
合金を鋳造した後、このAl合金に押出又は鍛造等の熱
間塑性加工を施すことによって得られる。特に鋳造時の
冷却速度は初晶Siの大きさに影響し、冷却速度が早い
ほど初晶Siの粒径が小さくなるが、本発明においてS
i粒子を適度な大きさとするためには、一般的に10〜
50℃/秒の冷却速度が好ましい。このように鋳造され
た合金に熱間塑性加工を施すことにより、合金中のSi
粒子及びSi析出物を更に微細球状化ないし細断し、且
つ再分散を達成するが、そのためには熱間組成加工の加
工率を30%以上にする必要がある。
【0011】かかる本発明のAl合金は、Si、Cu、
Mg、Feを必須の合金成分としている。Siは初晶及
び共晶Siを形成して強度を増加し且つ耐摩耗性を向上
させる元素であるが、一方でSiが増加すると切削性や
塑性加工性が低下する。最適なSiの含有量は13.0
〜16.0重量%の範囲であり、この含有量が13.0重
量%未満では初晶Siが小さくなり過ぎて十分な耐摩耗
性が得られず、16.0重量%を越えると初晶Siが8
0μm近くにまで過度に粗大化し、切削性や塑性加工
性、靭性、延性等を阻害する。
【0012】Cuは固溶強化により耐力及び硬度を向上
させ、時効処理により耐摩耗性及び疲労強度を改善する
効果を有する。しかし、Cuの含有量が4.0重量%未
満では強度の改善効果が十分でなく、逆に5.0%を越
えると鍛造性や耐食性に悪影響が現れる。Mgは固溶強
化、析出強化に寄与し、強度及び硬度を改善させる。し
かし、Mgの含有量が0.7重量%未満では析出強化効
果が小さくなり、強度及び硬度の向上が十分でなく、
1.4重量%を越えると耐食性に悪影響が現れると共
に、合金の鋳造性も低下する。Feは析出物を形成し、
その含有量の増加に伴って耐熱強度及び耐焼付性の改善
効果が大きい。しかし、Feの含有量が0.8重量%を
越えると析出物が粗大化し、組織の不均一化が進む結
果、延性や切削性が損なわれる。
【0013】本発明の合金は、前記の各成分の外に、N
i及び/又はMnを含んでも良い。NiはFeと同様に
析出物を形成し、その含有量の増加に伴って耐熱強度及
び耐焼付性の改善効果がある。しかし、任意添加元素で
あるNiも0.5重量%を越えると針状粗大析出物を多
く晶出し、鍛造性、強度、靭性を著しく低下させる。
又、任意添加元素であるMnは、Fe析出物やAl−F
e−Si析出物の形状を球状化し且つ微細化して疲労強
度を改善する効果があるが、0.5重量%を越えると鋳
造性及び靭性を劣化させる。
【0014】更に、初晶Si成長抑制元素であるPは比
較的大きな初晶Siを適度な大きさに微細化し、共晶S
i成長抑制元素であるNa、Sb、Srは共晶Siを微
細化して靭性を向上させる効果がある。しかし、これら
P、Na、Sb、Srの含有量は合計で0.1重量%以
下とすべきである。その理由は、0.1重量%を越えて
も更なる効果の向上は認められず、加えてNa等の共晶
Si成長抑制元素にあっては強度や伸びの低下を招くか
らである。尚、鋳造に際して初晶Si成長抑制元素のP
と共晶Si成長抑制元素のNa、Sb、Srとを同時添
加すると、互いの効果を減ずるので好ましくない。そこ
で、Pのみか、又はNa、Sb、Srの1種以上を添加
するが、初晶Siの微細化のためにPのみを添加して鋳
造した後、この鋳造合金に押出又は鍛造等の熱間塑性加
工を施す方法が好ましい。
【0015】次に、合金組織については、初晶Siに基
づく粗大Si粒子を従来のA390合金とPM法による
粉末冶金合金の中間的な大きさ、即ち平均粒径15〜4
0μm程度の適度な大きさに制御し、同時に共晶Siや
Si析出物に基づく微細Si粒子を平均粒径5μm以下
に微細化し、且つこれらを均一に分布させる必要があ
る。初晶Siの粒径は、上記のごとく合金組成中のSi
含有量により大きく左右されるほか、鋳造合金の冷却速
度を早めたり、Pの添加等により微細化される。又、共
晶Si又はSi析出物の微細化には、合金組成のコント
ロールやNa等の共晶Si成長抑制元素の添加のほか、
鋳造合金の冷却速度を早める、鍛造や押出等の熱間塑性
加工を施す、熱処理の温度を高くし又は時間を長くする
等の操作が有効である。
【0016】又、本発明の耐摩耗性アルミニウム合金に
おいては、初晶Siに基づく平均粒径15〜40μmの
粗大Si粒子と、共晶SiやSi析出物に基づく平均粒
径5μm以下の微細Si粒子又は析出物との体積比(粗
Si/微Si)が、0.4〜2.5の範囲内にあることが
好ましい。その理由は、粗Si/微Siの体積比が0.
4未満では合金の耐摩耗性及び疲労強度が低下し、逆に
2.5を越えると粗大Si粒子が多くなるため切削性や
塑性変形能が悪化するからである。
【0017】粗Si/微Siの体積比を0.4〜2.5の
範囲に制御するためには、初晶Si成長抑制元素のPと
共晶Si成長抑制元素のNa、Sb及びSrの合計を
0.1重量%以下に抑えること、及び/又は合金鋳造時
の冷却速度を10〜35℃/秒の範囲内にコントロール
することが必要である。好ましい態様としては、鋳造の
冷却速度を25〜30℃/秒にコントロールすること
で、粗Si/微Siの体積比を1.0〜2.2の範囲に抑
える。
【0018】
【実施例】実施例1 溶解鋳造法により表1に示す合金組成の各Al−Si合
金を鋳造し、外径182mmと同100mmの2種のビ
レットをそれぞれ製造した。各ビレットの表皮を切削加
工により除去した後、切断して外径175mm×長さ6
00mmの押出用ビレットと外径95mm×長さ70m
mの鍛造用ビレットとを得た。比較のために、溶解鋳造
法及びPM法により従来のA390合金をそれぞれ製造
し、上記と同様に押出用ビレットと鍛造用ビレットとを
得た。尚、溶解鋳造法の場合、実施例と比較例のいずれ
の合金も冷却速度は28℃/秒とした。
【0019】その後、各Al−Si合金からなる押出用
ビレットを、420℃で1時間加熱して外径50mmの
丸棒に押出加工(加工率72%)した後、480℃で1
時間加熱後に水焼入れし、更に170〜180℃にて6
時間の焼戻しを行うT6熱処理を施した。一方、鍛造用
ビレットについては、400℃で30分加熱して鍛造用
メカプレスで外径120mmのタブレットに据込み鍛造
(加工率68%)した後、上記と同様のT6熱処理を実
施した。尚、各試料の熱間塑性加工の種類及びその加工
率は表1に示した。
【0020】
【表1】 合 金 組 成 (重量%) 熱間塑性加工試料 Si Cu Mg Fe Mn Ni その他元素 (加工率%) 1 13.2 4.7 1.0 0.2 0.3 − P=0.018 押出(72%) 2 14.0 4.4 0.8 0.5 0.1 − P=0.015 〃 3 15.3 4.3 1.0 0.4 − − P=0.02 〃 4 14.5 4.1 1.3 0.7 0.05 − Sb=0.05 鍛造(68%) 5 15.2 4.5 1.2 0.25 − 0.5 Na+Sb=0.01 押出(72%) 6 15.8 4.2 0.9 0.3 0.01 − P=0.02 〃 7 15.0 4.5 1.1 0.3 0.02 − P=0.02 鍛造(68%) 8 15.3 4.3 1.0 0.4 − − Sb=0.03 押出(72%) 9 14.0 4.4 0.8 0.4 0.1 0.2 P=0.02 〃 10 15.2 4.1 1.0 0.3 − − P=0.02 〃 11* 17.0 4.3 0.6 0.3 0.3 0.8 P=0.02 鋳造A390押出(72%) 12* 12.0 4.5 0.8 1.2 0.3 0.6 P=0.02 〃 13* 15.0 3.5 0.5 0.2 0.02 − P=0.02 鋳造A390鍛造(68%) 14* 17.0 4.3 0.6 0.3 0.3 0.8 P=0.02 PM法A390鍛造(68%) 15* 12.0 4.5 0.8 1.2 0.3 0.6 P=0.02 PM法A390押出(72%) (注)表中の*を付した試料は比較例である。
【0021】上記押出加工又は鍛造加工を経て得られた
各Al−Si合金試料から試験片を切り出し、金属組織
を顕微鏡で観察して粗大Si粒子の平均粒径と微細Si
粒子の平均粒径を測定し、更に粗大Si粒子/微細Si
粒子の体積比を求めた。本発明による試料1の金属組織
の顕微鏡写真(400倍)を図1に、及び比較例である
試料8(溶解鋳造法によるA390合金)の金属組織の
顕微鏡写真(400倍)を図2に示した。図1と図2を
比較すると、本発明例の試料1のAl−Si合金(図
1)は従来のA390合金(図2)よりも初晶Siの粗
大粒子(大きな灰色部)が小さく、且つ共晶Si等の微
細粒子(小さな灰色部)が一層微細化されて、均一に分
散していることが判る。
【0022】又、各Al−Si合金試料から切り出した
試験片を用いて、硬度を測定すると共に、引張試験によ
り引張強度及び伸びを測定した。更に、図3に示す摩耗
試験方法により、各Al−Si合金からなるピン1と相
手材の鋳鉄からなるローラー2を用いて、油潤滑しなが
らピン1を回転数415rpmで回転するローラー2に
荷重30kgfで押し付け、摩擦時間20時間後の比摩
耗量を求めた。これらの試験結果を表2に示す。
【0023】
【表2】 平均粒径(μm) 粗Si/微Si 引張強度 伸び 硬度 比摩耗量試料 粗Si 微Si 体 積 比 (kgf/mm2) (%) (HRB) (×10-7mm2/kg) 1 15 1.7 1.5 42.0 2.4 83 8.3 2 17 2.0 1.6 45.1 2.0 84 6.0 3 21 2.5 1.6 44.0 1.8 85 4.6 4 18 1.5 1.0 45.0 2.0 86 5.9 5 25 1.5 1.8 42.5 2.3 81 4.3 6 23 1.2 2.2 43.0 2.0 85 4.0 7 28 1.2 2.1 46.0 1.5 84 4.2 8 22 2.5 1.6 44.2 1.6 85 4.7 9 17 2.2 1.6 45.8 2.0 86 5.5 10 25 1.5 1.8 43.0 2.1 81 4.2 11* 45 1.0 3.0 35.0 1.0 82 8.0 12* 14 1.0 2.7 34.0 0.3 86 12.7 13* 26 2.0 2.5 35.0 0.2 87 11.0 14* 5 1.0 1.1 40.0 1.0 83 20.0 15* 4 1.0 1.2 39.0 1.0 80 23.0 (注)表中の*を付した試料は比較例である。
【0024】上記表2の結果から、本発明の各試料1〜
10は、比較例の各試料11〜15に比べて、合金組成
が最適化され、粗大Si粒子と微細Si粒子の粒径が適
度な大きさに制御されているため、引張強度及び伸びが
改善されていると同時に、耐摩耗性が大幅に向上してい
ることが判る。
【0025】実施例2 実施例1の前記表1の試料1と同一合金組成のAl−S
i合金を、表3に示すごとく冷却速度を変えて鋳造し、
得られた各ビレットから実施例1と同様にして押出用ビ
レットを作製した。その後、各押出用ビレットを実施例
1と同様に加工率72%で押出加工した後、T6熱処理
を施した。得られた各Al−Si合金試料から試験片を
切り出し、金属組織を顕微鏡で観察して粗大Si粒子の
平均粒径と微細Si粒子の平均粒径を測定し、更に粗大
Si粒子/微細Si粒子の体積比を求め、結果を表3に
示した。尚、表3には参考のために実施例1の試料1の
データーを併せて示した。
【0026】
【表3】
【0027】更に、各試料について実施例1と同様の特
性評価試験を行い、これらの結果を表4に示した。尚、
表4にも参考のために実施例1の試料1のデーターを併
せて示した。表3及び表4の結果から、鋳造時の冷却速
度が10℃/秒未満では粗大Si粒子の量が極度に増加
し、合金の硬度が高く且つ伸びが小さくなることが判
り、切削性や塑性変形能も低下する。又、冷却速度が3
5℃/秒を越えると逆に粗大Si粒子の量が大幅に減少
し、硬度が小さくなると共に、比摩耗量が大きくなるこ
とが判る。
【0028】
【表4】
【0029】実施例3 実施例1の前記表1の試料1と同一合金組成のAl−S
i合金を、溶解鋳造法により冷却速度28℃/秒で鋳造
し、得られた各ビレットから実施例1と同様にして押出
用ビレットを作製した。その後、各押出用ビレットを加
工率を表5に示すごとく変えて押出加工した後、T6熱
処理を施した。得られた各Al−Si合金試料から試験
片を切り出し、金属組織を顕微鏡で観察して粗大Si粒
子の平均粒径と微細Si粒子の平均粒径を測定し、更に
粗大Si粒子/微細Si粒子の体積比を求め、結果を表
5に示した。尚、表5には参考のために実施例1の試料
1のデーターを併せて示した。
【0030】
【表5】 (注)表中の*を付した試料は比較例である。
【0031】更に、各試料について実施例1と同様の特
性評価試験を行い、これらの結果を表6に示した。尚、
表6にも参考のために実施例1の試料1のデーターを併
せて示した。表5及び表6の結果から、熱間塑性加工の
加工率が30%未満ではSi粒子が加工時に細断されて
微細化しないため、粗大Si粒子及び微細Si粒子共に
粒径が大きくなり、その結果として強度、伸び、硬度が
共に低下し、比摩耗量も急激に大きくなることが判る。
【0032】
【表6】 (注)表中の*を付した試料は比較例である。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、合金組成の最適化と製
造プロセスの改良によって、粗大Si粒子と微細Si粒
子の粒径や分布等の合金組織の改善が行われ、従来の溶
解鋳造法によるアルミニウム合金に比べ、強度や耐摩耗
性が著しく向上したアルミニウム合金を提供することが
出来る。しかも、原料が安価で生産性に優れた溶解鋳造
法により製造できるので、PM法によるアルミニウム合
金に比べ極めて低コストで製造することが出来る。
【0034】又、本発明のアルミニウム合金は、従来の
耐摩耗性アルミニウム鋳造・鍛造合金A390等よりも
塑性加工性、切削性、延性等にも優れているので、合金
の加工精度や加工歩留、加工治具寿命等を飛躍的に改善
させることが可能である。
【0035】従って、本発明の耐摩耗性アルミニウム合
金は、従来の鉄系材料に代わって、自動車のエンジン部
品、コンプレッサー部品、各種摺動部品等として適用で
き、軽量化と性能向上に極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で製造した本発明による試料1のアル
ミニウム合金の金属組織の顕微鏡写真(400倍)であ
る。
【図2】実施例1で比較例の試料8とした溶解鋳造法に
よるA390合金の金属組織の顕微鏡写真(400倍)
である。
【図3】実施例1で用いた耐摩耗性試験方法の概要を示
す概略説明図である。
【符号の説明】
1 ピン 2 ローラー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Siが13.0〜16.0重量%、Cuが
    4.0〜5.0重量%、Mgが0.7〜1.4重量%、Fe
    が0.8重量%以下、Pか又はNa、Sb、Srの少な
    くとも1種が合計で0.1重量%以下、及び残部のAl
    と不可避的不純物からなり、平均粒径15〜40μmの
    粗大Si粒子と平均粒径5μm以下の微細Si粒子又は
    析出物を含み、これらが均一に分散していることを特徴
    とする耐摩耗性アルミニウム合金。
  2. 【請求項2】 更にMnが0.5重量%以下及び/又は
    Niが0.5重量%以下含まれることを特徴とする、請
    求項1記載の耐摩耗性アルミニウム合金。
  3. 【請求項3】 前記粗大Si粒子と微細Si粒子又は析
    出物の体積比(粗Si/微Si)が0.4〜2.5の範囲
    内にあることを特徴とする、請求項1又は2記載の耐摩
    耗性アルミニウム合金。
  4. 【請求項4】 引張強度が38kgf/mm2以上であ
    り、比摩耗量が10×10-7mm2/kg以下であるこ
    とを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の耐摩
    耗性アルミニウム合金。
  5. 【請求項5】 Siが13.0〜16.0重量%、Cuが
    4.0〜5.0重量%、Mgが0.7〜1.4重量%、Fe
    が0.8重量%以下、Pか又はNa、Sb、Srの少な
    くとも1種が合計で0.1重量%以下、及び残部のAl
    と不可避的不純物からなるアルミニウム合金を鋳造し、
    このアルミニウム合金に加工率30%以上の熱間塑性加
    工を施し、平均粒径15〜40μmの粗大Si粒子と平
    均粒径5μm以下の微細Si粒子又は析出物を均一に分
    散せしめたことを特徴とする耐摩耗性アルミニウム合金
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 鋳造されるアルミニウム合金が、更にM
    nを0.5重量%以下及び/又はNiを0.5重量%以下
    含有することを特徴とする、請求項5記載の耐摩耗性ア
    ルミニウム合金の製造方法。
  7. 【請求項7】 アルミニウム合金を冷却速度10〜35
    ℃/秒にて鋳造し、このアルミニウム合金に加工率30
    %以上の熱間塑性加工を施すことによって、前記粗大S
    i粒子と微細Si粒子又は析出物の体積比(粗Si/微
    Si)を0.4〜2.5の範囲内に制御することを特徴と
    する、請求項5又は6記載の耐摩耗性アルミニウム合金
    の製造方法。
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