JPH06294083A - ゴム物品補強用スチールコードおよびその製造方法 - Google Patents
ゴム物品補強用スチールコードおよびその製造方法Info
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- JPH06294083A JPH06294083A JP8068493A JP8068493A JPH06294083A JP H06294083 A JPH06294083 A JP H06294083A JP 8068493 A JP8068493 A JP 8068493A JP 8068493 A JP8068493 A JP 8068493A JP H06294083 A JPH06294083 A JP H06294083A
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- D—TEXTILES; PAPER
- D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B1/00—Constructional features of ropes or cables
- D07B1/06—Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core
- D07B1/0606—Reinforcing cords for rubber or plastic articles
- D07B1/0646—Reinforcing cords for rubber or plastic articles comprising longitudinally preformed wires
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- D07B1/062—Reinforcing cords for rubber or plastic articles the reinforcing cords being characterised by the strand configuration
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 トラック、バスなどの重荷重車両に使用され
る空気入りタイヤや工業用ベルト等のゴム物品の補強材
として用いられるスチールコードに望まれる耐疲労性や
耐食性などを改善する。 【構成】 1〜4本の素線を撚り合わせたコア1と、こ
のコアの周囲に配置された6〜9本の素線よりなるシー
ス3とを撚り合わせたスチールコードであって、上記シ
ースを構成する、いずれか少なくとも1本の素線に、そ
の素線径d1およびシースの撚ピッチp1に関する波長Lお
よび波高Hが、L≦p1かつ5d1 ≦L≦30d1および1.05d1
≦H≦2.0d1 の範囲を満足する波形を型付けすることに
よって、特にシース素線間へのゴム侵入性を改善する。
る空気入りタイヤや工業用ベルト等のゴム物品の補強材
として用いられるスチールコードに望まれる耐疲労性や
耐食性などを改善する。 【構成】 1〜4本の素線を撚り合わせたコア1と、こ
のコアの周囲に配置された6〜9本の素線よりなるシー
ス3とを撚り合わせたスチールコードであって、上記シ
ースを構成する、いずれか少なくとも1本の素線に、そ
の素線径d1およびシースの撚ピッチp1に関する波長Lお
よび波高Hが、L≦p1かつ5d1 ≦L≦30d1および1.05d1
≦H≦2.0d1 の範囲を満足する波形を型付けすることに
よって、特にシース素線間へのゴム侵入性を改善する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、トラック、バスなど
の重荷重車両に使用される空気入りタイヤや工業用ベル
ト等のゴム物品の補強材として用いられるスチールコー
ドに関し、特に重荷重用タイヤのスチールコードに望ま
れる耐疲労性や耐食性などを改善しようとするものであ
る。
の重荷重車両に使用される空気入りタイヤや工業用ベル
ト等のゴム物品の補強材として用いられるスチールコー
ドに関し、特に重荷重用タイヤのスチールコードに望ま
れる耐疲労性や耐食性などを改善しようとするものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば重荷重用タイヤに使用されるスチ
ールコードには多くの特性が要求されており、中でもゴ
ム接着性は耐疲労性や耐食性に大きな影響を与えるため
重要な特性である。このゴム接着性の改善に関し実公昭
56−14396 号公報には、芯線をヘリカル状に形成し、こ
の芯線の外周に複数本の側線を互いに接触しない状態で
撚合わせることにより、コードの内部にまでゴムを浸透
させてゴム接着性を向上することが、コード内部にまで
ゴム浸透によるスチールコード自体の防錆性の向上に併
せて記載されている。
ールコードには多くの特性が要求されており、中でもゴ
ム接着性は耐疲労性や耐食性に大きな影響を与えるため
重要な特性である。このゴム接着性の改善に関し実公昭
56−14396 号公報には、芯線をヘリカル状に形成し、こ
の芯線の外周に複数本の側線を互いに接触しない状態で
撚合わせることにより、コードの内部にまでゴムを浸透
させてゴム接着性を向上することが、コード内部にまで
ゴム浸透によるスチールコード自体の防錆性の向上に併
せて記載されている。
【0003】また、3+9あるいは3+9+15構造のよ
うな層撚スチールコードは、耐疲労性に優れていること
から、重荷重用タイヤの補強材として広く用いられてき
た。しかしこれら層撚スチールコードは、各素線の線径
をほぼ同一にすると各層の素線が互いに接触した状態と
なり、コードの内部にゴムが入り難くなり、コードの耐
食性が劣る問題があった。
うな層撚スチールコードは、耐疲労性に優れていること
から、重荷重用タイヤの補強材として広く用いられてき
た。しかしこれら層撚スチールコードは、各素線の線径
をほぼ同一にすると各層の素線が互いに接触した状態と
なり、コードの内部にゴムが入り難くなり、コードの耐
食性が劣る問題があった。
【0004】この問題に対して特開昭59−223503号公報
では、中間層および外層の素線本数を最密構造となる本
数よりも減らし、素線間に隙間を持たせる4+9+14構
造について提案されている。しかしながら芯素線をヘリ
カル状に形成し、その周りに複数本の側線を撚合わせた
コードでは、ヘリカル状に形成された円内に中間層の素
線が落ち込む場合があり、その結果コード内部でのゴム
浸透が阻害されたり中間層や外層の素線の引揃えが悪化
し、コード強力や耐疲労性が劣化する。また中間層およ
び外層における素線の減少本数が少ない場合にはコード
内部へのゴム浸透性に劣るが、これを改善するために素
線本数を多く減らすと、コード強力が低下しタイヤの補
強材としては不適当なものとなる。
では、中間層および外層の素線本数を最密構造となる本
数よりも減らし、素線間に隙間を持たせる4+9+14構
造について提案されている。しかしながら芯素線をヘリ
カル状に形成し、その周りに複数本の側線を撚合わせた
コードでは、ヘリカル状に形成された円内に中間層の素
線が落ち込む場合があり、その結果コード内部でのゴム
浸透が阻害されたり中間層や外層の素線の引揃えが悪化
し、コード強力や耐疲労性が劣化する。また中間層およ
び外層における素線の減少本数が少ない場合にはコード
内部へのゴム浸透性に劣るが、これを改善するために素
線本数を多く減らすと、コード強力が低下しタイヤの補
強材としては不適当なものとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記の耐疲
労性の優れた3層撚コードおよび2層撚コードにおい
て、コード強力を低下することなしに、コード内部への
ゴムの侵入を著しく容易にして耐久性を向上したゴム物
品補強用スチールコードおよびその製造方法について提
案することを目的とする。
労性の優れた3層撚コードおよび2層撚コードにおい
て、コード強力を低下することなしに、コード内部への
ゴムの侵入を著しく容易にして耐久性を向上したゴム物
品補強用スチールコードおよびその製造方法について提
案することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、1〜4本の
素線を撚り合わせたコアと、このコアの周囲に配置され
た6〜9本の素線よりなるシースとを撚り合わせたスチ
ールコードであって、上記シースを構成する、いずれか
少なくとも1本の素線に、その素線径d1およびシースの
撚ピッチp1に関する波長Lおよび波高Hが、
素線を撚り合わせたコアと、このコアの周囲に配置され
た6〜9本の素線よりなるシースとを撚り合わせたスチ
ールコードであって、上記シースを構成する、いずれか
少なくとも1本の素線に、その素線径d1およびシースの
撚ピッチp1に関する波長Lおよび波高Hが、
【数3】 L≦p1かつ5d1 ≦L≦30d1および1.05d1≦H≦2.0d1 の範囲を満足する波形を型付けして成るゴム物品補強用
スチールコードおよび上記シースの周囲に配置された11
〜15本の素線よりなるアウターシースを、さらに撚り合
わせたスチールコードであって、上記アウターシースを
構成する、いずれか少なくとも1本の素線に、その素線
径d2およびアウターシースの撚ピッチp2に関する波長L
および波高Hが、
スチールコードおよび上記シースの周囲に配置された11
〜15本の素線よりなるアウターシースを、さらに撚り合
わせたスチールコードであって、上記アウターシースを
構成する、いずれか少なくとも1本の素線に、その素線
径d2およびアウターシースの撚ピッチp2に関する波長L
および波高Hが、
【数4】 L≦p2かつ5d2 ≦L≦30d2および1.05d2≦H≦2.0d2 の範囲を満足する波形を型付けして成るゴム物品補強用
スチールコードである。
スチールコードである。
【0007】またこの発明は、上記2層撚り構造のスチ
ールコードを製造するに当たり、撚線機とシースに供す
る素線の供給装置との間において、該シース素線のいず
れか少なくとも1本に波形の型付けを施し、その後シー
スの素線を、コアの外周に配置して撚り合わせることを
特徴とするゴム物品補強用スチールコードの製造方法お
よび上記3層の撚り構造のスチールコードを製造するに
当たり、撚線機とコアに供する素線の供給装置との間に
おいて、該アウターシース素線のいずれか少なくとも1
本に波形の型付けを施し、その後アウターシースの素線
を、コアと撚り合わせたインナーシースの外周に配置し
て撚り合わせることを特徴とするゴム物品補強用スチー
ルコードの製造方法である。
ールコードを製造するに当たり、撚線機とシースに供す
る素線の供給装置との間において、該シース素線のいず
れか少なくとも1本に波形の型付けを施し、その後シー
スの素線を、コアの外周に配置して撚り合わせることを
特徴とするゴム物品補強用スチールコードの製造方法お
よび上記3層の撚り構造のスチールコードを製造するに
当たり、撚線機とコアに供する素線の供給装置との間に
おいて、該アウターシース素線のいずれか少なくとも1
本に波形の型付けを施し、その後アウターシースの素線
を、コアと撚り合わせたインナーシースの外周に配置し
て撚り合わせることを特徴とするゴム物品補強用スチー
ルコードの製造方法である。
【0008】上記波形は、平面的な波形のほか、立体的
な波形、すなわちらせん形も有利に適合し、このらせん
形の場合は、らせんのピッチが波長Lにおよび径が波高
Hに当たる。
な波形、すなわちらせん形も有利に適合し、このらせん
形の場合は、らせんのピッチが波長Lにおよび径が波高
Hに当たる。
【0009】この発明において、スチールコードを構成
する素線は、炭素含有量が0.70〜0.85wt%のピアノ線又
は硬鋼線相当の化学成分組成を有し、非金属介在物の少
ない線材を伸線加工により直径0.12〜0.35mmとした鋼線
を使用することが好ましい。ここで炭素含有量を0.70wt
%以上としたのは、例えばタイヤの重量を低減するため
にスチールコードの単位重量当たりの引張強さを増大さ
せるためであり、0.85wt%を超えると耐疲労性が低下し
てしまう。またコードを構成する素線の直径を0.35mm以
下としたのは、0.35mmをこえるとコードの耐疲労性が低
下するためであり、一方0.12mm以上としたのは、例えば
重荷重用タイヤを補強するに充分の引張強さをコードに
付与するためである。
する素線は、炭素含有量が0.70〜0.85wt%のピアノ線又
は硬鋼線相当の化学成分組成を有し、非金属介在物の少
ない線材を伸線加工により直径0.12〜0.35mmとした鋼線
を使用することが好ましい。ここで炭素含有量を0.70wt
%以上としたのは、例えばタイヤの重量を低減するため
にスチールコードの単位重量当たりの引張強さを増大さ
せるためであり、0.85wt%を超えると耐疲労性が低下し
てしまう。またコードを構成する素線の直径を0.35mm以
下としたのは、0.35mmをこえるとコードの耐疲労性が低
下するためであり、一方0.12mm以上としたのは、例えば
重荷重用タイヤを補強するに充分の引張強さをコードに
付与するためである。
【0010】さて図1に、この発明によるスチールコー
ドの断面形状を示す。図中1は1本の素線からなるコア
で、このコア1の周囲に6本の素線2aおよび2bからなる
シース3をそれぞれ配置してなる。シース3を構成する
素線のうち、素線2aは、図2(a) 又は(b) に示すよう
な、波形を型付けしてなる。この波形は、波長Lおよび
波高Hがシース3の素線2aの径d1および撚ピッチp1に関
し、それぞれL≦p1かつ5d1 ≦L≦30d1および1.05d1≦
H≦2.0d1 の範囲を満足することが肝要で、形状は直線
状および曲線状のいずれであってもよい。さらに波形を
型付けされた素線2aは素線2bとともにシース3として、
コア1の周囲に撚り合わされ、素線2aは図2(c) に示す
ような、波形型付け後に撚り型付けを付与した形状とな
る。
ドの断面形状を示す。図中1は1本の素線からなるコア
で、このコア1の周囲に6本の素線2aおよび2bからなる
シース3をそれぞれ配置してなる。シース3を構成する
素線のうち、素線2aは、図2(a) 又は(b) に示すよう
な、波形を型付けしてなる。この波形は、波長Lおよび
波高Hがシース3の素線2aの径d1および撚ピッチp1に関
し、それぞれL≦p1かつ5d1 ≦L≦30d1および1.05d1≦
H≦2.0d1 の範囲を満足することが肝要で、形状は直線
状および曲線状のいずれであってもよい。さらに波形を
型付けされた素線2aは素線2bとともにシース3として、
コア1の周囲に撚り合わされ、素線2aは図2(c) に示す
ような、波形型付け後に撚り型付けを付与した形状とな
る。
【0011】なお、図1にはシース3の1本の素線2aに
波形を型付けする例を示したが、図3(a) および(b) に
示すように、シース3を構成する素線の複数本に波形を
型付けすることも可能である。さらに、同図(c) に示す
例は、3本の素線からなるコア1の周囲に8本の素線か
らなるシース3を配置し、シース3の1本の素線2aを波
形に型付けしたものである。
波形を型付けする例を示したが、図3(a) および(b) に
示すように、シース3を構成する素線の複数本に波形を
型付けすることも可能である。さらに、同図(c) に示す
例は、3本の素線からなるコア1の周囲に8本の素線か
らなるシース3を配置し、シース3の1本の素線2aを波
形に型付けしたものである。
【0012】また図4(a) および(b) に、3層構造にな
るスチールコードの断面形状を示す。図4(a) に示すス
チールコードは、図1と同様の2層構造のスチールコー
ドのさらに外側に、11本の素線4aおよび4bからなるアウ
ターシース5を配置し、このアウターシース5を構成す
る素線のうち、6本の素線4aに波形の型付けを施してな
るものである。次に、同図(b) に示すスチールコード
は、図3(c) に示したコードの外側に、13本の素線4aお
よび4bからなるアウターシース5を配置し、このアウタ
ーシース5を構成する素線のうち、6本の素線4aに波形
の型付けを施してなるものである。
るスチールコードの断面形状を示す。図4(a) に示すス
チールコードは、図1と同様の2層構造のスチールコー
ドのさらに外側に、11本の素線4aおよび4bからなるアウ
ターシース5を配置し、このアウターシース5を構成す
る素線のうち、6本の素線4aに波形の型付けを施してな
るものである。次に、同図(b) に示すスチールコード
は、図3(c) に示したコードの外側に、13本の素線4aお
よび4bからなるアウターシース5を配置し、このアウタ
ーシース5を構成する素線のうち、6本の素線4aに波形
の型付けを施してなるものである。
【0013】上記2層構造のスチールコードは、例えば
図5(a) に示す製造設備を用いて、まずコア1となる素
線をボビン6から送り出す一方、シース3を構成する素
線の本数と同数のボビンをそなえる貯線部7からシース
3の素線を撚り型付け装置10側へと送り出す。このと
き、貯線部7内でボビンから引き出された素線を、図6
に示すように、所定ピッチの歯をそなえる1対のホィー
ル8a,8b からなる波型付け装置8に通し、上記した波
長および波高に従う波形を付与して素線2aとし、この素
線2aを含む貯線部7から引き出した所定本数の素線を、
撚り型付け装置9に通してらせん状の型付けを行い、次
いでこれらの素線をボビン6から送り出した素線ととも
に撚線機10に導入して、チューブラー方式に従って撚合
わせて2層撚りコード11を得る。
図5(a) に示す製造設備を用いて、まずコア1となる素
線をボビン6から送り出す一方、シース3を構成する素
線の本数と同数のボビンをそなえる貯線部7からシース
3の素線を撚り型付け装置10側へと送り出す。このと
き、貯線部7内でボビンから引き出された素線を、図6
に示すように、所定ピッチの歯をそなえる1対のホィー
ル8a,8b からなる波型付け装置8に通し、上記した波
長および波高に従う波形を付与して素線2aとし、この素
線2aを含む貯線部7から引き出した所定本数の素線を、
撚り型付け装置9に通してらせん状の型付けを行い、次
いでこれらの素線をボビン6から送り出した素線ととも
に撚線機10に導入して、チューブラー方式に従って撚合
わせて2層撚りコード11を得る。
【0014】また、図5(b) に示す製造設備は、同図
(a) において、貯線部7内でボビンから引き出された素
線を波型付け装置8に通して波形を付与した工程を、予
め貯線部7外で行って、波形付きの素線2aを巻き取った
ボビン12を貯線部7内に配置したものである。
(a) において、貯線部7内でボビンから引き出された素
線を波型付け装置8に通して波形を付与した工程を、予
め貯線部7外で行って、波形付きの素線2aを巻き取った
ボビン12を貯線部7内に配置したものである。
【0015】次に、図7(a) に示す製造設備では、シー
スの本数に対応するボビン13a,13b,13c-----から引き出
したコアおよびシース用の素線を、シース用の素線は撚
り型付け装置9を介してから、撚線機10に導入して、バ
ンチャー方式に従って撚合わせて2層撚りコード11を得
ることができる。そして、図7(b) に示す設備も図5
(b) と同様、図7(a) において、ボビン13a から引き出
された素線を波型付け装置8に通して波形を付与した工
程を予め行って、波形付きの素線2aをボビン13aに巻き
取っておき、以降は同様の撚り合わせを行うものであ
る。
スの本数に対応するボビン13a,13b,13c-----から引き出
したコアおよびシース用の素線を、シース用の素線は撚
り型付け装置9を介してから、撚線機10に導入して、バ
ンチャー方式に従って撚合わせて2層撚りコード11を得
ることができる。そして、図7(b) に示す設備も図5
(b) と同様、図7(a) において、ボビン13a から引き出
された素線を波型付け装置8に通して波形を付与した工
程を予め行って、波形付きの素線2aをボビン13aに巻き
取っておき、以降は同様の撚り合わせを行うものであ
る。
【0016】なお、シース3の周囲に、さらにアウター
シース5を配置して3層構造のスチールコードを得るに
は、コア1の周囲にシース3を配置する場合と同様であ
るため図示を省略するが、11〜15本の素線のうち所望の
本数に波形型付けを施してから全ての素線を撚り型付け
装置に通してらせん状の型付けを行い、次いで2層撚り
コードと各素線とを撚線機に導入して撚合わせればよ
い。
シース5を配置して3層構造のスチールコードを得るに
は、コア1の周囲にシース3を配置する場合と同様であ
るため図示を省略するが、11〜15本の素線のうち所望の
本数に波形型付けを施してから全ての素線を撚り型付け
装置に通してらせん状の型付けを行い、次いで2層撚り
コードと各素線とを撚線機に導入して撚合わせればよ
い。
【0017】
【作用】この発明に従うスチールコードの構造を2又は
3層撚りとしたのは耐疲労性を確保するためであり、ま
たシースまたはインナーシースおよびアウターシースを
撚線でなく素線で構成することとしたのは、生産性の向
上のほか、撚線にするとその内部にゴムを侵入させるこ
とが困難となってコードの耐食性が低下するためであ
る。
3層撚りとしたのは耐疲労性を確保するためであり、ま
たシースまたはインナーシースおよびアウターシースを
撚線でなく素線で構成することとしたのは、生産性の向
上のほか、撚線にするとその内部にゴムを侵入させるこ
とが困難となってコードの耐食性が低下するためであ
る。
【0018】次にシースまたはアウターシースを構成す
る、いずれか少なくとも1本の素線に型付けする波形の
波長Lをその素線径dおよびシースまたはアウターシー
スの撚ピッチpに関し、L≦pかつ5d≦L≦ 30dと規定
したのは、波長Lが30d 又は撚ピッチpをこえると側圧
抵抗(コード側面に圧力が作用したときのその圧力に対
するコードの抵抗力)が低下し、すると例えばタイヤの
製造工程中にコードの素線間の隙間が減少しコード内部
にゴムが侵入し難くなるためである。一方波長Lが5d未
満ではコア素線の波形型付け加工条件が苛酷になり、コ
ア素線の引張強さを低下するためである。さらに、波長
Lの特に好ましい範囲は、8.9d≦L≦17.6d である。
る、いずれか少なくとも1本の素線に型付けする波形の
波長Lをその素線径dおよびシースまたはアウターシー
スの撚ピッチpに関し、L≦pかつ5d≦L≦ 30dと規定
したのは、波長Lが30d 又は撚ピッチpをこえると側圧
抵抗(コード側面に圧力が作用したときのその圧力に対
するコードの抵抗力)が低下し、すると例えばタイヤの
製造工程中にコードの素線間の隙間が減少しコード内部
にゴムが侵入し難くなるためである。一方波長Lが5d未
満ではコア素線の波形型付け加工条件が苛酷になり、コ
ア素線の引張強さを低下するためである。さらに、波長
Lの特に好ましい範囲は、8.9d≦L≦17.6d である。
【0019】また同様に、型付けする波形の波高Hを1.
05d ≦H≦2.0dの範囲に限定した理由は、1.05d 未満で
あるとコア内における素線間の隙間が小さくなり、コア
およびシース内部へのゴムの侵入性が悪化し、一方2.0d
をこえるとシースまたはインナーシースおよびアウター
シースにおける素線の配置が乱れて素線間の間隔が不均
一になって素線間にゴムの侵入しない部分を生じるから
である。さらに、波高Hの特に好ましい範囲は、1.11d
≦H≦1.25d である。
05d ≦H≦2.0dの範囲に限定した理由は、1.05d 未満で
あるとコア内における素線間の隙間が小さくなり、コア
およびシース内部へのゴムの侵入性が悪化し、一方2.0d
をこえるとシースまたはインナーシースおよびアウター
シースにおける素線の配置が乱れて素線間の間隔が不均
一になって素線間にゴムの侵入しない部分を生じるから
である。さらに、波高Hの特に好ましい範囲は、1.11d
≦H≦1.25d である。
【0020】なお、コア、シースの撚方向は順、逆どち
らの方向でもよいが、コードの外周にラッピングワイヤ
を巻付けない場合は、圧縮応力によるコードの座屈疲労
を考慮し、コアの撚方向がS(Z)であればシースの撚
方向をZ(S)に、またインナーシースの撚方向がS
(Z)であればアウターシースの撚方向をZ(S)とす
ることが好ましい。
らの方向でもよいが、コードの外周にラッピングワイヤ
を巻付けない場合は、圧縮応力によるコードの座屈疲労
を考慮し、コアの撚方向がS(Z)であればシースの撚
方向をZ(S)に、またインナーシースの撚方向がS
(Z)であればアウターシースの撚方向をZ(S)とす
ることが好ましい。
【0021】
【実施例】タイヤ用スチールコードの線材を通常の製造
方法により所定の径まで伸線して得た素線を、バンチャ
ー撚線機を用いて、表1に示す構造のスチールコードを
製造した。ここでシースに使用する素線の波形型付け
は、図7(a) に示したところに従って、同表に示す所定
形状の波形を付与した。
方法により所定の径まで伸線して得た素線を、バンチャ
ー撚線機を用いて、表1に示す構造のスチールコードを
製造した。ここでシースに使用する素線の波形型付け
は、図7(a) に示したところに従って、同表に示す所定
形状の波形を付与した。
【0022】かくして得られたスチールコードを、2枚
重ねの未加硫ゴムシートの間に配置した後、加熱加圧下
で加硫した。次いで加硫ゴムからスチールコードを取り
出し、アウターシースの素線を外した後におけるインナ
ーシースの上に接着しているゴムの量と、インナーシー
スの素線を外した後におけるコアの上に接着しているゴ
ムの量と、さらにコアの素線を外した後のコア内部にお
ける素線に接着しているゴムの量とを調査した。すなわ
ちインナーシース又はコアの表面において、アウターシ
ースの素線とインナーシースの素線又はインナーシース
の素線とコアの素線とが接触している部分を除いた、イ
ンナーシース又はコアの全ての素線表面にゴムが接着し
ている状態を100 %としたときの、ゴムの接着率を調査
し、これをゴム侵入性として評価した。
重ねの未加硫ゴムシートの間に配置した後、加熱加圧下
で加硫した。次いで加硫ゴムからスチールコードを取り
出し、アウターシースの素線を外した後におけるインナ
ーシースの上に接着しているゴムの量と、インナーシー
スの素線を外した後におけるコアの上に接着しているゴ
ムの量と、さらにコアの素線を外した後のコア内部にお
ける素線に接着しているゴムの量とを調査した。すなわ
ちインナーシース又はコアの表面において、アウターシ
ースの素線とインナーシースの素線又はインナーシース
の素線とコアの素線とが接触している部分を除いた、イ
ンナーシース又はコアの全ての素線表面にゴムが接着し
ている状態を100 %としたときの、ゴムの接着率を調査
し、これをゴム侵入性として評価した。
【0023】また上記スチールコードと2枚重ねの未加
硫ゴムシートとの複合体を加硫した後、その端部を裁断
しスチールコードが露出した断面を有する試験片を作成
し、次いでこの試験片を10%食塩水に一定時間浸した
後、ゴムからコードを取り出し、コア、インナーシース
およびアウターシースにおける接着不良長さにて耐カッ
トセパレーション性を評価した。これらの評価および調
査の結果を、コード構造とともに表1に併記する。
硫ゴムシートとの複合体を加硫した後、その端部を裁断
しスチールコードが露出した断面を有する試験片を作成
し、次いでこの試験片を10%食塩水に一定時間浸した
後、ゴムからコードを取り出し、コア、インナーシース
およびアウターシースにおける接着不良長さにて耐カッ
トセパレーション性を評価した。これらの評価および調
査の結果を、コード構造とともに表1に併記する。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】この発明によれば、2又は3層撚コード
におけるコード強力を低下することなしに、コード内部
へのゴム侵入を著しく向上することができ、耐疲労性お
よび耐久性に優れたゴム物品補強用スチールコードおよ
びその製造方法を提供し得る。
におけるコード強力を低下することなしに、コード内部
へのゴム侵入を著しく向上することができ、耐疲労性お
よび耐久性に優れたゴム物品補強用スチールコードおよ
びその製造方法を提供し得る。
【図1】この発明に従うスチールコードの断面図であ
る。
る。
【図2】コアに付与する波形を示す説明図である。
【図3】この発明に従うスチールコードの断面図であ
る。
る。
【図4】スチールコードの製造設備を示す模式図であ
る。
る。
【図5】スチールコードの製造設備を示す模式図であ
る。
る。
【図6】他の型付け装置を示す模式図である。
【図7】他の型付け装置を示す模式図である。
【図8】スチールコードの断面図である。
1 コア 2a 素線 2b 素線 3 シース 4a 素線 4b 素線 5 アウターシース 6 ボビン 7 貯線部 8 波型付け装置 8a ホィール 8b ホィール 9 撚り型付け装置 10 撚線機 11 コード 13a, 13b, 13c ボビン
Claims (4)
- 【請求項1】 1〜4本の素線を撚り合わせたコアと、
このコアの周囲に配置された6〜9本の素線よりなるシ
ースとを撚り合わせたスチールコードであって、上記シ
ースを構成する、いずれか少なくとも1本の素線に、そ
の素線径d1およびシースの撚ピッチp1に関する波長Lお
よび波高Hが、 【数1】 L≦p1かつ5d1 ≦L≦30d1および1.05d1≦H≦2.0d1 の範囲を満足する波形を型付けして成るゴム物品補強用
スチールコード。 - 【請求項2】 1〜4本の素線を撚り合わせたコアと、
このコアの周囲に配置された6〜9本の素線よりなるイ
ンナーシースおよびこのインナーシースの周囲に配置さ
れた11〜15本の素線よりなるアウターシースとを撚り合
わせたスチールコードであって、上記アウターシースを
構成する、いずれか少なくとも1本の素線に、その素線
径d2およびアウターシースの撚ピッチp2に関する波長L
および波高Hが、 【数2】 L≦p2かつ5d2 ≦L≦30d2および1.05d2≦H≦2.0d2 の範囲を満足する波形を型付けして成るゴム物品補強用
スチールコード。 - 【請求項3】 請求項1に記載のスチールコードを製造
するに当たり、撚線機とシースに供する素線の供給装置
との間において、該シース素線のいずれか少なくとも1
本に波形の型付けを施し、その後シースの素線を、コア
の外周に配置して撚り合わせることを特徴とするゴム物
品補強用スチールコードの製造方法。 - 【請求項4】 請求項2に記載のスチールコードを製造
するに当たり、撚線機とコアに供する素線の供給装置と
の間において、該アウターシース素線のいずれか少なく
とも1本に波形の型付けを施し、その後アウターシース
の素線を、コアと撚り合わせたインナーシースの外周に
配置して撚り合わせることを特徴とするゴム物品補強用
スチールコードの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08068493A JP3213114B2 (ja) | 1993-04-07 | 1993-04-07 | ゴム物品補強用スチールコードおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08068493A JP3213114B2 (ja) | 1993-04-07 | 1993-04-07 | ゴム物品補強用スチールコードおよびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06294083A true JPH06294083A (ja) | 1994-10-21 |
| JP3213114B2 JP3213114B2 (ja) | 2001-10-02 |
Family
ID=13725173
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP08068493A Expired - Fee Related JP3213114B2 (ja) | 1993-04-07 | 1993-04-07 | ゴム物品補強用スチールコードおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3213114B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH1136182A (ja) * | 1997-07-15 | 1999-02-09 | Tokyo Seiko Co Ltd | スチールコード及びスチールラジアルタイヤ |
| US6247514B1 (en) * | 1994-12-20 | 2001-06-19 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Tires with high strength reinforcement |
| JP2009191424A (ja) * | 2008-02-18 | 2009-08-27 | Bridgestone Corp | ゴム−スチールコード複合体および空気入りタイヤ |
| JP2018178316A (ja) * | 2017-04-14 | 2018-11-15 | 横浜ゴム株式会社 | スチールコード及びそれを用いた空気入りラジアルタイヤ |
-
1993
- 1993-04-07 JP JP08068493A patent/JP3213114B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6247514B1 (en) * | 1994-12-20 | 2001-06-19 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Tires with high strength reinforcement |
| US6691758B2 (en) | 1994-12-20 | 2004-02-17 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Tires with high strength reinforcement |
| US6857458B2 (en) | 1994-12-20 | 2005-02-22 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Tires with high strength reinforcement |
| US7082978B2 (en) | 1994-12-20 | 2006-08-01 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Tires with high strength reinforcement |
| JPH1136182A (ja) * | 1997-07-15 | 1999-02-09 | Tokyo Seiko Co Ltd | スチールコード及びスチールラジアルタイヤ |
| JP2009191424A (ja) * | 2008-02-18 | 2009-08-27 | Bridgestone Corp | ゴム−スチールコード複合体および空気入りタイヤ |
| JP2018178316A (ja) * | 2017-04-14 | 2018-11-15 | 横浜ゴム株式会社 | スチールコード及びそれを用いた空気入りラジアルタイヤ |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3213114B2 (ja) | 2001-10-02 |
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