JPH0629585A - 超伝導放射線検出器 - Google Patents
超伝導放射線検出器Info
- Publication number
- JPH0629585A JPH0629585A JP4183756A JP18375692A JPH0629585A JP H0629585 A JPH0629585 A JP H0629585A JP 4183756 A JP4183756 A JP 4183756A JP 18375692 A JP18375692 A JP 18375692A JP H0629585 A JPH0629585 A JP H0629585A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- radiation detector
- lower electrode
- barrier layer
- electrode pattern
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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- Measurement Of Radiation (AREA)
- Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、超伝導放射線検出器に関し、熱的
サイクルに強くすることができるとともに、エネルギー
分解能を良好にして検出精度を良好にすることができる
超伝導放射線検出器を提供することを目的とする。 【構成】超伝導体からなる下部電極と、該下部電極上に
形成されたバリア層と、該バリア層上に形成された超伝
導体からなる上部電極とからなるジョセフソン接合構造
を有する超伝導放射線検出器において、該下部及び上部
電極はタンタルからなるように構成する。
サイクルに強くすることができるとともに、エネルギー
分解能を良好にして検出精度を良好にすることができる
超伝導放射線検出器を提供することを目的とする。 【構成】超伝導体からなる下部電極と、該下部電極上に
形成されたバリア層と、該バリア層上に形成された超伝
導体からなる上部電極とからなるジョセフソン接合構造
を有する超伝導放射線検出器において、該下部及び上部
電極はタンタルからなるように構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超伝導放射線検出器に
係り、詳しくは、例えばX線等の放射線を被測定物に照
射し、被測定物から出射される特性X線を測定する超伝
導放射線検出器等に適用することができ、特に、熱的サ
イクルに強くすることができるとともに、エネルギー分
解能を良好にして検出精度を良好にすることができる超
伝導放射線検出器に関する。
係り、詳しくは、例えばX線等の放射線を被測定物に照
射し、被測定物から出射される特性X線を測定する超伝
導放射線検出器等に適用することができ、特に、熱的サ
イクルに強くすることができるとともに、エネルギー分
解能を良好にして検出精度を良好にすることができる超
伝導放射線検出器に関する。
【0002】近年、X線,γ線,α線等の放射線で最も
代表的な応用例としては、シンクロトロン放射光利用等
が挙げられる。このシンクロトロン放射光は、円形加速
器から放射される光速に近い速度で運動する電子が磁場
によってその軌道を曲げられる時、接線方向に極めて指
向性のよい電磁波が放出される。しかも、波長連続性、
偏向性、パルス性等に優れた特徴を有するシンクロトロ
ン放射光は、図6のシンクロトロン放射光の応用例に示
す如く、多岐に渡って各種技術に応用することができ
る。更には、シンクロトロン放射光のみならず、通常の
X線でも医療、物性分析にと広範に用いられている。
代表的な応用例としては、シンクロトロン放射光利用等
が挙げられる。このシンクロトロン放射光は、円形加速
器から放射される光速に近い速度で運動する電子が磁場
によってその軌道を曲げられる時、接線方向に極めて指
向性のよい電磁波が放出される。しかも、波長連続性、
偏向性、パルス性等に優れた特徴を有するシンクロトロ
ン放射光は、図6のシンクロトロン放射光の応用例に示
す如く、多岐に渡って各種技術に応用することができ
る。更には、シンクロトロン放射光のみならず、通常の
X線でも医療、物性分析にと広範に用いられている。
【0003】このような分野で用いられている放射線検
出器は、特性、形状等、種々のものが用途に応じて用い
られているが、多くの場合、エネルギー分解能が優れて
いることが放射線検出器にとって重要な要素となってい
る。これは、放射線検出器の検出精度が優れていること
を意味するため、非常に重要な要素となっている。この
ように、エネルギー分解能の高い検出器としては、Si
やGeを用いた半導体検出器が知られている。これらの
検出器の分解能は、放射線によって検出器中で作り出さ
れる電子−空孔対の数の統計的揺らぎによる限界まで近
付いている。そして、上記の応用分野においては、更に
厳しい検出精度が要求されており、これに伴いSiやG
e等を用いた半導体検出器よりもよりエネルギー分解能
が高い検出器の出現が切望されており、このためには、
統計的揺らぎによる分解能の限界がより小さくなる新し
い原理に基づく検出器が必要である。
出器は、特性、形状等、種々のものが用途に応じて用い
られているが、多くの場合、エネルギー分解能が優れて
いることが放射線検出器にとって重要な要素となってい
る。これは、放射線検出器の検出精度が優れていること
を意味するため、非常に重要な要素となっている。この
ように、エネルギー分解能の高い検出器としては、Si
やGeを用いた半導体検出器が知られている。これらの
検出器の分解能は、放射線によって検出器中で作り出さ
れる電子−空孔対の数の統計的揺らぎによる限界まで近
付いている。そして、上記の応用分野においては、更に
厳しい検出精度が要求されており、これに伴いSiやG
e等を用いた半導体検出器よりもよりエネルギー分解能
が高い検出器の出現が切望されており、このためには、
統計的揺らぎによる分解能の限界がより小さくなる新し
い原理に基づく検出器が必要である。
【0004】近年、SiやGe等の半導体検出器の場合
よりもエネルギー分解能が著しく優れている超伝導体を
用いた超伝導放射線検出器が注目され検討されてきてい
る。以下、これについて具体的に説明する。まず、超伝
導放射線検出器の原理について説明する。放射線検出器
にエネルギー(E)の放射線が入射すると、多数の荷電
子対が生成され、信号として収集される。生成された荷
電子対の数Nの揺らぎに起因する相対分解能Pは次の
(1)式で表される。これについては、例えばエネルギ
ー分散型X線分析;合志陽一,佐藤公隆編,日本分光学
会 測定法シリーズ,学会出版センターで報告されてい
る。
よりもエネルギー分解能が著しく優れている超伝導体を
用いた超伝導放射線検出器が注目され検討されてきてい
る。以下、これについて具体的に説明する。まず、超伝
導放射線検出器の原理について説明する。放射線検出器
にエネルギー(E)の放射線が入射すると、多数の荷電
子対が生成され、信号として収集される。生成された荷
電子対の数Nの揺らぎに起因する相対分解能Pは次の
(1)式で表される。これについては、例えばエネルギ
ー分散型X線分析;合志陽一,佐藤公隆編,日本分光学
会 測定法シリーズ,学会出版センターで報告されてい
る。
【0005】
【数1】
【0006】ここで、εは放射線によって電子1個を励
起するのに必要な最低エネルギー、Fはファノ因子と呼
ばれ、〈(N−〈N〉)2 〉/〈N〉で定義される励起
電子の数の揺らぎがポアソン分布の揺らぎより小さくな
る程度、Eは放射線のエネルギーを示す。ポアソン分布
に従うならF=1,従わない場合はF<1である。これ
から、入射放射線に対して如何に荷電子対の数Nを多く
生成できるか、或いは小さなε値を有する材料を見つけ
ることが、放射線検出器のエネルギー分解能を向上させ
る要因であることが判る。そして、検出器を構成してい
る材料のエネルギーギャップEgが小さければ、小さな
ε値で荷電子対を生成することが可能になると言える。
ところが、半導体検出器の場合は、エネルギーギャップ
Eg値が小さいからといってこれに比例して電子1個を
励起するのに必要な最低エネルギーε値が小さくなると
いうことが、当てはまらないことが経験的に知られてい
る。これについては、例えばC.A.Klein, J. Appl. Phy
s.39,2090(1968)で報告されているように、電子1個を
励起するのに必要な最低エネルギーは次の(2)式で表
される。
起するのに必要な最低エネルギー、Fはファノ因子と呼
ばれ、〈(N−〈N〉)2 〉/〈N〉で定義される励起
電子の数の揺らぎがポアソン分布の揺らぎより小さくな
る程度、Eは放射線のエネルギーを示す。ポアソン分布
に従うならF=1,従わない場合はF<1である。これ
から、入射放射線に対して如何に荷電子対の数Nを多く
生成できるか、或いは小さなε値を有する材料を見つけ
ることが、放射線検出器のエネルギー分解能を向上させ
る要因であることが判る。そして、検出器を構成してい
る材料のエネルギーギャップEgが小さければ、小さな
ε値で荷電子対を生成することが可能になると言える。
ところが、半導体検出器の場合は、エネルギーギャップ
Eg値が小さいからといってこれに比例して電子1個を
励起するのに必要な最低エネルギーε値が小さくなると
いうことが、当てはまらないことが経験的に知られてい
る。これについては、例えばC.A.Klein, J. Appl. Phy
s.39,2090(1968)で報告されているように、電子1個を
励起するのに必要な最低エネルギーは次の(2)式で表
される。
【0007】
【数2】
【0008】即ち、エネルギーギャップEg値が如何に
小さかろうと、電子1個を励起するのに必要な最低エネ
ルギーε値は数百meV以下にはならないこと、収集電
子数がこれによって制限されることを示している。この
ため、半導体では、放出された最大エネルギーとして数
十meVのフォノンでは荷電子対を励起することはでき
ない。
小さかろうと、電子1個を励起するのに必要な最低エネ
ルギーε値は数百meV以下にはならないこと、収集電
子数がこれによって制限されることを示している。この
ため、半導体では、放出された最大エネルギーとして数
十meVのフォノンでは荷電子対を励起することはでき
ない。
【0009】ところで、超伝導体の場合には、エネルギ
ーギャップが数meVという具合に小さいために、入射
放射線以外に、放射線により破壊された電子対から、放
出されたフォノンでも他の電子対を破壊して準粒子を生
成、即ち荷電子対Nの数を多くすることができ、高エネ
ルギー分解能の検出器の作成が可能となる。超伝導体に
おいて、放射線による電子の直接励起、準粒子によるフ
ォノン放出と、フォノンによる準粒子生成からなる、準
粒子とフォノンのカスケード励起過程を計算機によるモ
ンテカルロシュミレーションした結果では、半導体に比
べて3桁多い準粒子数が生成されることと、ε=0.6
96meV,F=0.2という値が理論検討から得られ
ている。これについては、例えば M.Kurakado and H.Ma
zaki, Phys. Rev. B22(1980)168で報告されている。後
述するSn/SnOx/Sn接合の実験では、ε=2.
4meVが得られている。これについては、例えば M.K
urakado, Nucl. Nucl. Instrum & Methods 196, 275(19
82) で報告されている。ここで、ケース1として理論
値、ケース2として実験値のε及びF=1を仮定した時
の、エネルギー分解能と入射エネルギーとの関係を図7
に示す。この図7には、現在、最もエネルギー分解能の
よい半導体検出器であるSi半導体のε=3.76e
V,F=0.08(何れも実験値)を代入して得られる
エネルギー分解能の関係も比較のために示しており、半
導体に比べて、10倍程度のエネルギー分解能のよい検
出器がジョセフソン接合で達成できる可能性があること
を示している。
ーギャップが数meVという具合に小さいために、入射
放射線以外に、放射線により破壊された電子対から、放
出されたフォノンでも他の電子対を破壊して準粒子を生
成、即ち荷電子対Nの数を多くすることができ、高エネ
ルギー分解能の検出器の作成が可能となる。超伝導体に
おいて、放射線による電子の直接励起、準粒子によるフ
ォノン放出と、フォノンによる準粒子生成からなる、準
粒子とフォノンのカスケード励起過程を計算機によるモ
ンテカルロシュミレーションした結果では、半導体に比
べて3桁多い準粒子数が生成されることと、ε=0.6
96meV,F=0.2という値が理論検討から得られ
ている。これについては、例えば M.Kurakado and H.Ma
zaki, Phys. Rev. B22(1980)168で報告されている。後
述するSn/SnOx/Sn接合の実験では、ε=2.
4meVが得られている。これについては、例えば M.K
urakado, Nucl. Nucl. Instrum & Methods 196, 275(19
82) で報告されている。ここで、ケース1として理論
値、ケース2として実験値のε及びF=1を仮定した時
の、エネルギー分解能と入射エネルギーとの関係を図7
に示す。この図7には、現在、最もエネルギー分解能の
よい半導体検出器であるSi半導体のε=3.76e
V,F=0.08(何れも実験値)を代入して得られる
エネルギー分解能の関係も比較のために示しており、半
導体に比べて、10倍程度のエネルギー分解能のよい検
出器がジョセフソン接合で達成できる可能性があること
を示している。
【0010】次に、超伝導体/絶縁体/超伝導体からな
るジョセフソン構造における、放射線を照射した時のト
ンネル過程を図8に示す。この図8では電圧(VB )を
印加しているために、片側の超伝導体のバンドがeVB
だけ上がっている状態を示している。片側の超伝導体に
放射線が入射することによって、電子対が破壊されて準
粒子が生成される。この準粒子の生成は放射線の直接励
起あるいはフォノンによる励起によるものであり、この
準粒子が絶縁体をトンネルする。エネルギー分解能の向
上には、生成された準粒子が如何に効率よくバリア(絶
縁体)をトンネルするかにかかる。この現象は本質的に
非平衡状態であり、如何に効率よくトンネルするかは第
一義的には、準粒子のトンネル時間及びフォノンの放出
を伴う準粒子の再結合時間の関係で決定されることにな
る。これらの値は超伝導材料によって大きく異なってお
り、この影響については、後述する。更には、熱的に励
起される準粒子の影響をできるだけ小さくするために
は、測定は低温(〈4.2K〉)にすることが必要であ
ると考えられる。
るジョセフソン構造における、放射線を照射した時のト
ンネル過程を図8に示す。この図8では電圧(VB )を
印加しているために、片側の超伝導体のバンドがeVB
だけ上がっている状態を示している。片側の超伝導体に
放射線が入射することによって、電子対が破壊されて準
粒子が生成される。この準粒子の生成は放射線の直接励
起あるいはフォノンによる励起によるものであり、この
準粒子が絶縁体をトンネルする。エネルギー分解能の向
上には、生成された準粒子が如何に効率よくバリア(絶
縁体)をトンネルするかにかかる。この現象は本質的に
非平衡状態であり、如何に効率よくトンネルするかは第
一義的には、準粒子のトンネル時間及びフォノンの放出
を伴う準粒子の再結合時間の関係で決定されることにな
る。これらの値は超伝導材料によって大きく異なってお
り、この影響については、後述する。更には、熱的に励
起される準粒子の影響をできるだけ小さくするために
は、測定は低温(〈4.2K〉)にすることが必要であ
ると考えられる。
【0011】次に、ジョセフソン接合における放射線を
照射した時の電流−電圧特性を図9に示す。即ち、電圧
VB がギャップエネルギー2Δに相当する値2Δ/eよ
りも小さい時は、エネルギーギャップの上に励起されて
いる準粒子とその空孔のみが電流に寄与する。接合にか
ける電圧VB を一定にしておけば(定電圧方式)、電流
変化分ΔIが生じ、一方接合に流しておく電流IB を一
定にしておけば(定電流方式、電圧変化分ΔVが生じ、
これらを信号として取り出すことができる。何れの変化
も入射エネルギーに比例した量となる。
照射した時の電流−電圧特性を図9に示す。即ち、電圧
VB がギャップエネルギー2Δに相当する値2Δ/eよ
りも小さい時は、エネルギーギャップの上に励起されて
いる準粒子とその空孔のみが電流に寄与する。接合にか
ける電圧VB を一定にしておけば(定電圧方式)、電流
変化分ΔIが生じ、一方接合に流しておく電流IB を一
定にしておけば(定電流方式、電圧変化分ΔVが生じ、
これらを信号として取り出すことができる。何れの変化
も入射エネルギーに比例した量となる。
【0012】
【従来の技術】上記したように、放射線検出器の能力と
しては、半導体検出器を凌駕する性能を秘めていること
が示された。次に、従来の超伝導放射線検出器における
開発状況について説明する。放射線を接合に入射させた
実験は約20年前にウッド(Wood)等によって行わ
れた。これについては、例えばC.H.Wood and B. L. Whi
te, Appl. Phys. Lett. 15(1969)237 で報告されてい
る。接合材料はSn/SnOx/Snであり、α線入射
による信号は判別できる程度であった。その後、同じS
n/SnOx/Sn接合を用いてクラカド(Kurakado)
等による一連の実験が精力的に行われた。これについて
は、例えば M.Kurakado, S. Tachi,R. Katano and H. M
azaki, Bull, Inst. Chem Res. 59(Kyoto Univ. 1981)1
06;M.Kurakado and H.Mazaki,Nucl. Instrum & Methods
185 , 141(1981);M. Kurakado and H.Mazaki,Nucl.Inst
rum & Methods 185 , 149(1981) ;M.Kurakado, J. App
l. Phys.55(1984)3185 で報告されている。ここで、彼
等は放射線入射による信号が単なる温度上昇によるので
はなく、放射線による過剰準粒子の生成が接合からの信
号発生に本質的であることを示した。
しては、半導体検出器を凌駕する性能を秘めていること
が示された。次に、従来の超伝導放射線検出器における
開発状況について説明する。放射線を接合に入射させた
実験は約20年前にウッド(Wood)等によって行わ
れた。これについては、例えばC.H.Wood and B. L. Whi
te, Appl. Phys. Lett. 15(1969)237 で報告されてい
る。接合材料はSn/SnOx/Snであり、α線入射
による信号は判別できる程度であった。その後、同じS
n/SnOx/Sn接合を用いてクラカド(Kurakado)
等による一連の実験が精力的に行われた。これについて
は、例えば M.Kurakado, S. Tachi,R. Katano and H. M
azaki, Bull, Inst. Chem Res. 59(Kyoto Univ. 1981)1
06;M.Kurakado and H.Mazaki,Nucl. Instrum & Methods
185 , 141(1981);M. Kurakado and H.Mazaki,Nucl.Inst
rum & Methods 185 , 149(1981) ;M.Kurakado, J. App
l. Phys.55(1984)3185 で報告されている。ここで、彼
等は放射線入射による信号が単なる温度上昇によるので
はなく、放射線による過剰準粒子の生成が接合からの信
号発生に本質的であることを示した。
【0013】その後、ニュートリノの質量決定、太陽ニ
ュートリノのエネルギー分布測定、暗黒物質や磁気単極
子の検出といった宇宙物理、素粒子物理の問題とも関連
して世界各地で超伝導放射線検出器の研究開発が行われ
つつある。1986年クラウス(Kuraus)等及びツウェレ
ンボルド(Twerenbold)等が別個に 55FeからのMnk
α,MnkβのX線検出に成功した。前者のクラウス等
については、例えば、H.Kraus, Th. Peterrins, F. Pro
bst, F. V. Feilitzsch, R.L. Moessbauer, V. Zacek a
nd B. Umlauf, Europhys. Lett. 1 (1986) 161 で報告
されており、後者のツウェレンボルド等については、例
えば D. Twerenbold.Burophys. Lett, 1 (1986) 209で
報告されている。ここでの接合材料はSn/SnOx/
Snであり、熱的な影響をできるだけ除くために測定温
度は0.3Kである。ここで、図10にクラウス等の素子
構造と得られた波高スペクトルを示し、図11にツウェレ
ンボルド等の素子構造と波高スペクトルを示す。ツウェ
レンボルド等の結果では、5.9KeVの入射X線に対
して半値幅は90eVであり、このうち配線へのエネル
ギー拡散の影響を除いた場合は65eVであり、ノイズ
による広がりを除いた場合の半値幅としては41eVの
値を得ている。その後、配線幅を4μmまで狭くするこ
とによって、図13のロスムンド等の波高スペクトルの実
験結果に示す如く、5.9KeVX線に対しては48e
Vであり、ノイズによる広がりを除いた場合の半値幅と
しては37eVの値を得ている。これについては、例え
ばW.Rothmund and A. Zehnderp Superconductive Parti
cle Detectors, edited by A. Barone(Worid Scjentifi
c, Singapore) で報告されている。
ュートリノのエネルギー分布測定、暗黒物質や磁気単極
子の検出といった宇宙物理、素粒子物理の問題とも関連
して世界各地で超伝導放射線検出器の研究開発が行われ
つつある。1986年クラウス(Kuraus)等及びツウェレ
ンボルド(Twerenbold)等が別個に 55FeからのMnk
α,MnkβのX線検出に成功した。前者のクラウス等
については、例えば、H.Kraus, Th. Peterrins, F. Pro
bst, F. V. Feilitzsch, R.L. Moessbauer, V. Zacek a
nd B. Umlauf, Europhys. Lett. 1 (1986) 161 で報告
されており、後者のツウェレンボルド等については、例
えば D. Twerenbold.Burophys. Lett, 1 (1986) 209で
報告されている。ここでの接合材料はSn/SnOx/
Snであり、熱的な影響をできるだけ除くために測定温
度は0.3Kである。ここで、図10にクラウス等の素子
構造と得られた波高スペクトルを示し、図11にツウェレ
ンボルド等の素子構造と波高スペクトルを示す。ツウェ
レンボルド等の結果では、5.9KeVの入射X線に対
して半値幅は90eVであり、このうち配線へのエネル
ギー拡散の影響を除いた場合は65eVであり、ノイズ
による広がりを除いた場合の半値幅としては41eVの
値を得ている。その後、配線幅を4μmまで狭くするこ
とによって、図13のロスムンド等の波高スペクトルの実
験結果に示す如く、5.9KeVX線に対しては48e
Vであり、ノイズによる広がりを除いた場合の半値幅と
しては37eVの値を得ている。これについては、例え
ばW.Rothmund and A. Zehnderp Superconductive Parti
cle Detectors, edited by A. Barone(Worid Scjentifi
c, Singapore) で報告されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
の超伝導放射線検出器では、半導体検出器よりエネルギ
ー分解能に優れ検出精度等の性能が優れていることが実
証されたが、これらの値はSnのエネルギーギャップ値
から予想されるエネルギー分解能の理論値2.5eVよ
りまだ一桁近く大きくなっており、素子構造の点で改良
の余地を残していると考えられる。更には、Snは室温
とヘリウム温度との熱サイクルに弱く、室温保持でさえ
も劣化し易いという致命的な欠点を有している。
の超伝導放射線検出器では、半導体検出器よりエネルギ
ー分解能に優れ検出精度等の性能が優れていることが実
証されたが、これらの値はSnのエネルギーギャップ値
から予想されるエネルギー分解能の理論値2.5eVよ
りまだ一桁近く大きくなっており、素子構造の点で改良
の余地を残していると考えられる。更には、Snは室温
とヘリウム温度との熱サイクルに弱く、室温保持でさえ
も劣化し易いという致命的な欠点を有している。
【0015】そこで、熱サイクルに強い材料を用いた接
合による開発が行われつつある。例えば図13に示す如
く、バローネ(Barone)等は素子構造に熱サイク
ルに強いNbを下部電極にしたPb/NbOx/Nb接
合を用いている。これについては、例えばA.Barone, G.
Darbo, S. De. Stefano, G. Gallinasro, G. Gallinar
o, A. Siri, R. Vaglio and S. Vitale, Nucl. Instru
m & Methods, A234(1985)61 ; A.Barone, S. De. Stefa
no, and K. B. Gray, Nucl. Instrum & Methods.A235(1
985)254 で報告されている。図13に示す如く、配線幅を
狭くすることで波高スペクトルは鋭くなることを示し
た。
合による開発が行われつつある。例えば図13に示す如
く、バローネ(Barone)等は素子構造に熱サイク
ルに強いNbを下部電極にしたPb/NbOx/Nb接
合を用いている。これについては、例えばA.Barone, G.
Darbo, S. De. Stefano, G. Gallinasro, G. Gallinar
o, A. Siri, R. Vaglio and S. Vitale, Nucl. Instru
m & Methods, A234(1985)61 ; A.Barone, S. De. Stefa
no, and K. B. Gray, Nucl. Instrum & Methods.A235(1
985)254 で報告されている。図13に示す如く、配線幅を
狭くすることで波高スペクトルは鋭くなることを示し
た。
【0016】また、デジタル応用で実績のあるNb/A
lOx−Al/Nb接合を検出器に用いる試みも行われ
つつある。これについては、例えばM.Kurakado and A.
Matsumura, J. J. Appl, Phys. 28(1989)L459 やK. Ish
ibashi, K. Takano, Y. Oae,T. Sakae, Y. MATSUMOTO,
A. Katase, S. Takada, H. Ako h and H. Nakagawa,IEE
E Trans. Magn, MAG-25(1989)1354 、あるいは P. Gar
e, R.Engelhardt, A.Peacock, D. Twerenbold, J. Luml
ey and R. E. Somekh, Applied Superconductivity Con
ference(1988) 等で報告されている。しかしながら、こ
れらの実験で得られた性能は、Sn/SnOx/Sn接
合に比べて特性は良くない。性能向上を図るために、K
urakado等は下部電極Nbを単結晶化すること
で、5.9KeVX線入射に対して半値幅160eVの
値を得ている。これについては、例えば倉門雅彦,高橋
徹,松村篤樹、信学技報 SCB90−19 pp7で
報告されている。
lOx−Al/Nb接合を検出器に用いる試みも行われ
つつある。これについては、例えばM.Kurakado and A.
Matsumura, J. J. Appl, Phys. 28(1989)L459 やK. Ish
ibashi, K. Takano, Y. Oae,T. Sakae, Y. MATSUMOTO,
A. Katase, S. Takada, H. Ako h and H. Nakagawa,IEE
E Trans. Magn, MAG-25(1989)1354 、あるいは P. Gar
e, R.Engelhardt, A.Peacock, D. Twerenbold, J. Luml
ey and R. E. Somekh, Applied Superconductivity Con
ference(1988) 等で報告されている。しかしながら、こ
れらの実験で得られた性能は、Sn/SnOx/Sn接
合に比べて特性は良くない。性能向上を図るために、K
urakado等は下部電極Nbを単結晶化すること
で、5.9KeVX線入射に対して半値幅160eVの
値を得ている。これについては、例えば倉門雅彦,高橋
徹,松村篤樹、信学技報 SCB90−19 pp7で
報告されている。
【0017】このように、Nb系の超伝導放射線検出器
では、上記Sn系の場合よりも熱サイクルに対して強く
することができるという利点を有するが、Sn系の場合
と比較してエネルギー分解能が250eVとSi半導体
の150eVに比べて悪く、検出精度の点で問題を残し
ていた。そこで本発明は、熱的サイクルに強くすること
ができるとともに、エネルギー分解能を良好にして検出
精度を良好にすることができる超伝導放射線検出器を提
供することを目的としている。
では、上記Sn系の場合よりも熱サイクルに対して強く
することができるという利点を有するが、Sn系の場合
と比較してエネルギー分解能が250eVとSi半導体
の150eVに比べて悪く、検出精度の点で問題を残し
ていた。そこで本発明は、熱的サイクルに強くすること
ができるとともに、エネルギー分解能を良好にして検出
精度を良好にすることができる超伝導放射線検出器を提
供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明による超伝導放射
線検出器は上記目的を達成するため、超伝導体からなる
下部電極と、該下部電極上に形成されたバリア層と、該
バリア層上に形成された超伝導体からなる上部電極とか
らなるジョセフソン接合構造を有する超伝導放射線検出
器において、該下部及び上部電極はタンタルからなるも
のである。
線検出器は上記目的を達成するため、超伝導体からなる
下部電極と、該下部電極上に形成されたバリア層と、該
バリア層上に形成された超伝導体からなる上部電極とか
らなるジョセフソン接合構造を有する超伝導放射線検出
器において、該下部及び上部電極はタンタルからなるも
のである。
【0019】本発明においては、前記バリア層は、タン
タルの酸化膜からなる場合であってもよく、形成方法と
しては堆積法で行うのではなく、下部電極のTaを熱処
理して形成するのが好ましい。蒸着等の堆積方法では、
バリア層として必要な膜厚以下(20Å以下)で電流パ
スが生じないように均一に形成するのは現状のプロセス
では非常に困難であるのに対し、熱処理方法では、熱処
理条件の時間、温度等を適宜調整することにより、しか
も電流パスを生じさせることなく均一な膜厚でバリア層
として必要な膜厚以下で形成することができる。
タルの酸化膜からなる場合であってもよく、形成方法と
しては堆積法で行うのではなく、下部電極のTaを熱処
理して形成するのが好ましい。蒸着等の堆積方法では、
バリア層として必要な膜厚以下(20Å以下)で電流パ
スが生じないように均一に形成するのは現状のプロセス
では非常に困難であるのに対し、熱処理方法では、熱処
理条件の時間、温度等を適宜調整することにより、しか
も電流パスを生じさせることなく均一な膜厚でバリア層
として必要な膜厚以下で形成することができる。
【0020】本発明においては、前記バリア層は、金属
薄膜と該金属薄膜上に形成された実質的にバリアとして
機能する該金属の酸化膜との2層膜からなる場合であっ
てもよく、この前記金属には、アルミニウム、ジルコニ
ウム及びハフニウムのうちいずれか一種である場合が挙
げられ、この3態様の構成にはAlOx−Al,ZrO
x−Zr,HfOx−Hfが挙げられる。形成方法とし
ては、蒸着法等の堆積方法でTa下部電極に金属薄膜を
できるだけ薄くしかも均一に形成し、上記TaOxの場
合と同様の理由で堆積法ではなく熱処理により該金属の
酸化膜を形成すればよい。この3態様の構成によれば、
上記TaOxのバリア層の場合よりもバリア特性を良好
にすることができる。上記TaOxは、絶縁性のTa2
O5 、導電性のTaO等の混合物からなっており、その
構成に導電性の酸化物を含んでいるのに対し、AlOx
は、Al(OH)3 、Al2 O3 、AlO(OH)等の
混合物からなり、ZrOxはZrO2 、およびその水和
物(ZrO2 ・nH2 O)等からなり、HfOxはHf
O2 およびその水和物(HfO2 ・nH2 O)等からな
り、各々全て絶縁性の酸化物から構成されており、電流
パスの原因となる導電性酸化物等の構成・物質を含んで
いないため、導電性酸化物を含んでいるTaOxよりも
バリア特性が良好である。この3態様のバリア層のう
ち、前者のAlOx−Alは後者の2つのZrOx−Z
r、HfOx−Hfよりもプロセスの制御性の点で好ま
しく、後者の2つのZrOx−Zr、HfOx−Hfは
前者のAlOx−Alよりもバリアの耐熱性の点で好ま
しい。また、Al、Zr、Hf等の前記金属膜は、膜厚
1nm以上50nm以下からなる場合が好ましい。金属
膜の膜厚が1nm以上が好ましいのは、金属膜を蒸着等
の堆積法で1nmより薄く形成すると、現状のプロセス
では均一な膜厚で形成するのは困難であり電流パス部分
が生じてしまい好ましくないからであり、また、金属膜
の膜厚が50nmが好ましいのは、金属膜を50nmよ
り厚く形成すると、ジョセフソン接合には不要な常伝導
部分が極端に増え近接効果が顕著に生じてしまい、バリ
ア特性が悪くなって好ましくないからである。
薄膜と該金属薄膜上に形成された実質的にバリアとして
機能する該金属の酸化膜との2層膜からなる場合であっ
てもよく、この前記金属には、アルミニウム、ジルコニ
ウム及びハフニウムのうちいずれか一種である場合が挙
げられ、この3態様の構成にはAlOx−Al,ZrO
x−Zr,HfOx−Hfが挙げられる。形成方法とし
ては、蒸着法等の堆積方法でTa下部電極に金属薄膜を
できるだけ薄くしかも均一に形成し、上記TaOxの場
合と同様の理由で堆積法ではなく熱処理により該金属の
酸化膜を形成すればよい。この3態様の構成によれば、
上記TaOxのバリア層の場合よりもバリア特性を良好
にすることができる。上記TaOxは、絶縁性のTa2
O5 、導電性のTaO等の混合物からなっており、その
構成に導電性の酸化物を含んでいるのに対し、AlOx
は、Al(OH)3 、Al2 O3 、AlO(OH)等の
混合物からなり、ZrOxはZrO2 、およびその水和
物(ZrO2 ・nH2 O)等からなり、HfOxはHf
O2 およびその水和物(HfO2 ・nH2 O)等からな
り、各々全て絶縁性の酸化物から構成されており、電流
パスの原因となる導電性酸化物等の構成・物質を含んで
いないため、導電性酸化物を含んでいるTaOxよりも
バリア特性が良好である。この3態様のバリア層のう
ち、前者のAlOx−Alは後者の2つのZrOx−Z
r、HfOx−Hfよりもプロセスの制御性の点で好ま
しく、後者の2つのZrOx−Zr、HfOx−Hfは
前者のAlOx−Alよりもバリアの耐熱性の点で好ま
しい。また、Al、Zr、Hf等の前記金属膜は、膜厚
1nm以上50nm以下からなる場合が好ましい。金属
膜の膜厚が1nm以上が好ましいのは、金属膜を蒸着等
の堆積法で1nmより薄く形成すると、現状のプロセス
では均一な膜厚で形成するのは困難であり電流パス部分
が生じてしまい好ましくないからであり、また、金属膜
の膜厚が50nmが好ましいのは、金属膜を50nmよ
り厚く形成すると、ジョセフソン接合には不要な常伝導
部分が極端に増え近接効果が顕著に生じてしまい、バリ
ア特性が悪くなって好ましくないからである。
【0021】
【作用】前述したように、この超伝導放射線検出器は非
平衡超伝導現象を利用しており、高性能を実現するため
には、入射放射線及びこれに伴うフォノンにより励起さ
れた準粒子が、途中でロスすることなく如何に効率よく
バリアをトンネルするかにかかっている。励起された準
粒子を効率よくバリアをトンネルさせるためには、超伝
導体のもつ準粒子の寿命とフォノンの寿命が重要な要因
であることに着目した。
平衡超伝導現象を利用しており、高性能を実現するため
には、入射放射線及びこれに伴うフォノンにより励起さ
れた準粒子が、途中でロスすることなく如何に効率よく
バリアをトンネルするかにかかっている。励起された準
粒子を効率よくバリアをトンネルさせるためには、超伝
導体のもつ準粒子の寿命とフォノンの寿命が重要な要因
であることに着目した。
【0022】従来では、高性能な結果が得られているの
はSn/SnOx/Sn接合の場合であり、熱的サイク
ル等の熱的に安定なNb系ではまだ不十分な結果しか得
られていないことを示した。この理由として、本質的に
励起された準粒子が効率よく、即ち再結合することな
く、バリアをトンネルする割合に差があるためと考え
た。準粒子の再結合時間が大きい材料が、このデバイス
には向いていると考えた。そこで、代表的な材料の再結
合時間を調べた。図1にその結果を示す。これについて
は、例えば井口家成,日本物理学会誌,35巻,第4号
PP314で報告されている。但し、この結果は熱平
衡状態での値であり、実際の非平衡状態でも、この値を
保持しているかは不明である。Al,Sn,Pb等のい
わゆる軟らかい金属が準粒子の再結合時間が大きい。こ
れに対して、NbではSnに比べて1桁以上小さい。更
に、フォノンの寿命が大きい方が、フォノンによる準粒
子生成がより効率よくできると考えた。Nbはこの点で
もSnに比べて2桁小さい。Sn,Pbは熱サイクル耐
性がないことを考慮しなければ放射線検出器のための材
料としては好ましい材料であると言える。
はSn/SnOx/Sn接合の場合であり、熱的サイク
ル等の熱的に安定なNb系ではまだ不十分な結果しか得
られていないことを示した。この理由として、本質的に
励起された準粒子が効率よく、即ち再結合することな
く、バリアをトンネルする割合に差があるためと考え
た。準粒子の再結合時間が大きい材料が、このデバイス
には向いていると考えた。そこで、代表的な材料の再結
合時間を調べた。図1にその結果を示す。これについて
は、例えば井口家成,日本物理学会誌,35巻,第4号
PP314で報告されている。但し、この結果は熱平
衡状態での値であり、実際の非平衡状態でも、この値を
保持しているかは不明である。Al,Sn,Pb等のい
わゆる軟らかい金属が準粒子の再結合時間が大きい。こ
れに対して、NbではSnに比べて1桁以上小さい。更
に、フォノンの寿命が大きい方が、フォノンによる準粒
子生成がより効率よくできると考えた。Nbはこの点で
もSnに比べて2桁小さい。Sn,Pbは熱サイクル耐
性がないことを考慮しなければ放射線検出器のための材
料としては好ましい材料であると言える。
【0023】ところで、Ta(超伝導転移温度4.5
K)はフォノン寿命がSnに比べてやや小さいが、準粒
子寿命はSnと同程度の値を有するため、エネルギー分
解能に優れていると予想されるとともに、同時にNbと
同じく高融点であるため、熱サイクル耐性に優れている
可能性があると予想される。そこで本発明では、後述す
る実施例の如く熱的に安定で、しかも準粒子の緩和時間
が長いTaを接合の電極に用いて構成したところ、従来
のNb系の場合よりも高分解能を得ることができる。し
かも、熱的に安定なTa電極で構成したため、従来のS
n系の場合よりも熱サイクルに対して良好な結果を得る
ことができた。
K)はフォノン寿命がSnに比べてやや小さいが、準粒
子寿命はSnと同程度の値を有するため、エネルギー分
解能に優れていると予想されるとともに、同時にNbと
同じく高融点であるため、熱サイクル耐性に優れている
可能性があると予想される。そこで本発明では、後述す
る実施例の如く熱的に安定で、しかも準粒子の緩和時間
が長いTaを接合の電極に用いて構成したところ、従来
のNb系の場合よりも高分解能を得ることができる。し
かも、熱的に安定なTa電極で構成したため、従来のS
n系の場合よりも熱サイクルに対して良好な結果を得る
ことができた。
【0024】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。 (実施例1)図2は本発明の実施例1に則した超伝導放
射線検出器におけるジョセフソン接合部の構造を示す断
面図である。図2において、1はSi等の基板であり、
2は基板1上に形成されたTaからなる下部電極パター
ンであり、3はTa下部電極パターン2が露出された開
口部3a,3bを有するSiO2 等の絶縁膜である。そ
して、4は開口部3a内のTa下部電極パターン2が熱
酸化され形成されたTaOxからなるバリア層であり、
5は開口部3a内のバリア層4及び開口部3b内の下部
電極パターン2上に形成されたTaからなる引き出し配
線も兼ねた上部電極パターンであり、この上部電極パタ
ーン5は開口部5aにより分離され、電流は開口部5a
右側の上部電極パターン5→バリア層4→下部電極パタ
ーン2→開口部5a左側の上部電極パターン5という具
合に流れる。なお、ジョセフソン接合部はTa上部電極
パターン5、TaOxバリア層4及びTa下部電極パタ
ーン2から構成される。
射線検出器におけるジョセフソン接合部の構造を示す断
面図である。図2において、1はSi等の基板であり、
2は基板1上に形成されたTaからなる下部電極パター
ンであり、3はTa下部電極パターン2が露出された開
口部3a,3bを有するSiO2 等の絶縁膜である。そ
して、4は開口部3a内のTa下部電極パターン2が熱
酸化され形成されたTaOxからなるバリア層であり、
5は開口部3a内のバリア層4及び開口部3b内の下部
電極パターン2上に形成されたTaからなる引き出し配
線も兼ねた上部電極パターンであり、この上部電極パタ
ーン5は開口部5aにより分離され、電流は開口部5a
右側の上部電極パターン5→バリア層4→下部電極パタ
ーン2→開口部5a左側の上部電極パターン5という具
合に流れる。なお、ジョセフソン接合部はTa上部電極
パターン5、TaOxバリア層4及びTa下部電極パタ
ーン2から構成される。
【0025】次に、図3は本発明の実施例1に則した超
伝導放射線検出器におけるジョセフソン接合部の製造方
法を説明する図である。図3において、図2と同一符号
は同一または相当部分を示し、2aは下部電極となるT
a膜である。次に、そのジョセフソン接合部の製造方法
について説明する。まず、図3(a)に示すようにSi
基板1上に接合の下部電極としてスパッタでTa膜2を
膜厚約200nmで堆積する。この時の成膜条件は、A
r圧を1.3Paとし、DCマグネトロンスパッタの印
加電流を2.0Aとし、印加電圧を300Vとする。
伝導放射線検出器におけるジョセフソン接合部の製造方
法を説明する図である。図3において、図2と同一符号
は同一または相当部分を示し、2aは下部電極となるT
a膜である。次に、そのジョセフソン接合部の製造方法
について説明する。まず、図3(a)に示すようにSi
基板1上に接合の下部電極としてスパッタでTa膜2を
膜厚約200nmで堆積する。この時の成膜条件は、A
r圧を1.3Paとし、DCマグネトロンスパッタの印
加電流を2.0Aとし、印加電圧を300Vとする。
【0026】次に、図3(b)に示すように、フォトレ
ジストプロセスで下部電極に対応する領域が残るように
レジストパターニングを行ってレジストマスクを形成し
た後、このレジストマスクを用い、CF4 +5%O2 ガ
スによる反応性エッチング(RIE)でTa膜2aをエ
ッチングして下部電極パターン2を形成する。この時の
エッチング条件は印加電力を50Wとし、圧力を8Pa
とする。次いで、レジストマスクを除去した後、全面に
スパッタでSiO2 を堆積して膜厚約400nmの絶縁
膜3を形成する。この時の成膜条件は印加電力を900
Wとし、Ar圧力を1.3Paとする。
ジストプロセスで下部電極に対応する領域が残るように
レジストパターニングを行ってレジストマスクを形成し
た後、このレジストマスクを用い、CF4 +5%O2 ガ
スによる反応性エッチング(RIE)でTa膜2aをエ
ッチングして下部電極パターン2を形成する。この時の
エッチング条件は印加電力を50Wとし、圧力を8Pa
とする。次いで、レジストマスクを除去した後、全面に
スパッタでSiO2 を堆積して膜厚約400nmの絶縁
膜3を形成する。この時の成膜条件は印加電力を900
Wとし、Ar圧力を1.3Paとする。
【0027】次に、図3(c)に示すように、フォトレ
ジストプロセスでバリア層に対応する領域以外の領域か
ら残るようにレジストパターニングを行ってレジストマ
スクを形成した後、このレジストマスクを用いCHF3
+30%O2 ガスを用いたRIEで絶縁膜3をエッチン
グして下部電極パターン2が露出された開口部3aを形
成する。この時、接合面積が決定される。この時のエッ
チング条件は印加電力を100Wとし、圧力を2Paと
する。
ジストプロセスでバリア層に対応する領域以外の領域か
ら残るようにレジストパターニングを行ってレジストマ
スクを形成した後、このレジストマスクを用いCHF3
+30%O2 ガスを用いたRIEで絶縁膜3をエッチン
グして下部電極パターン2が露出された開口部3aを形
成する。この時、接合面積が決定される。この時のエッ
チング条件は印加電力を100Wとし、圧力を2Paと
する。
【0028】次いで、レジストマスクはそのままで、
0.1%クエン酸水溶液を用いた陽極酸化で開口部3a
内に露出されたTa下部電極パターン2部分を酸化して
TaOxからなる接合のバリア層4を形成する。次い
で、レジストマスクを除去する。次に、図3(d)に示
すように、開口部3aを形成した時と同じプロセスでコ
ンタクト部分の穴開けを行って開口部3aとは離間する
下部電極パターン2が露出された開口部3bを形成す
る。
0.1%クエン酸水溶液を用いた陽極酸化で開口部3a
内に露出されたTa下部電極パターン2部分を酸化して
TaOxからなる接合のバリア層4を形成する。次い
で、レジストマスクを除去する。次に、図3(d)に示
すように、開口部3aを形成した時と同じプロセスでコ
ンタクト部分の穴開けを行って開口部3aとは離間する
下部電極パターン2が露出された開口部3bを形成す
る。
【0029】次に、引き出し配線層も兼ねた上部電極と
なるTaを400nmで堆積してTa膜を形成する。こ
の成膜条件は下部電極となるTa膜2aの時と同じであ
る。そして、CF4 +5%O2 ガスによる反応性エッチ
ング(RIE)でTa膜をエッチングして分離するため
の開口部5aを有する上部電極パターン5を形成するこ
とにより、図2及び図3(e)に示すようなTa上部電
極パターン5、TaOxバリア層4及びTa下部電極パ
ターン2からなるジョセフソン接合部を有する素子を得
ることができる。
なるTaを400nmで堆積してTa膜を形成する。こ
の成膜条件は下部電極となるTa膜2aの時と同じであ
る。そして、CF4 +5%O2 ガスによる反応性エッチ
ング(RIE)でTa膜をエッチングして分離するため
の開口部5aを有する上部電極パターン5を形成するこ
とにより、図2及び図3(e)に示すようなTa上部電
極パターン5、TaOxバリア層4及びTa下部電極パ
ターン2からなるジョセフソン接合部を有する素子を得
ることができる。
【0030】本実施例のTa下部電極パターン2、Ta
Oxバリア層4及びTa上部電極パターン5からなる接
合部を有する検出器では、エネルギー分解能を60eV
と、従来のNb系の場合の250eVよりも良くするこ
とができた。そして、従来のSn/SnOx/S接合の
場合では、室温とヘリウム温度の熱サイクルに対して素
子劣化が生じていたのに対し、本実施例ではほとんど劣
化させないようにすることができた。
Oxバリア層4及びTa上部電極パターン5からなる接
合部を有する検出器では、エネルギー分解能を60eV
と、従来のNb系の場合の250eVよりも良くするこ
とができた。そして、従来のSn/SnOx/S接合の
場合では、室温とヘリウム温度の熱サイクルに対して素
子劣化が生じていたのに対し、本実施例ではほとんど劣
化させないようにすることができた。
【0031】なお、実施例では、TaOxバリア層4を
Ta下部電極パターン2を陽極酸化で形成する場合につ
いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、例えば酸素ガス雰囲気中でRF酸化、熱酸化等によ
り形成してもよい。 (実施例2)次に、図4は本発明の実施例2に則した超
伝導放射線検出器におけるジョセフソン接合部の構造を
示す断面図である。図4において、11はSi等の基板で
あり、12は基板11上に形成されたTaからなる下部電極
パターンであり、13aは下部電極パターン12上に形成さ
れたAl膜パターンであり、13bはAlOx膜パターン
13b上に形成されたAlOx膜パターンであり、13はA
l膜パターン13aと実質的にバリアとして機能するAl
Ox膜パターン13bとからなるバリア層である。次い
で、14はバリア層13上に形成されたTaからなる上部電
極パターンであり、15はTa上部電極パターン14が露出
された開口部15aとTa下部電極パターン12が露出され
た開口部15bを有するSiO2 等の絶縁膜である。そし
て、16は開口部15a内のTa上部電極パターン14及び開
口部15b内のTa下部電極パターン12上に形成されたT
a等からなる引き出し配線配線層パターンであり、この
引き出し配線層パターン16は開口部16aにより分離さ
れ、電流は開口部16a右側の引き出し配線層パターン16
→上部電極パターン14→下部電極パターン12→開口部15
b左側の引き出し配線層パターン16という具合に流れ
る。なお、ジョセフソン接合部はTa上部電極パターン
14、Al膜パターン13aとAlOx膜パターン13bから
なるバリア層13及びTa下部電極パターン12から構成さ
れる。
Ta下部電極パターン2を陽極酸化で形成する場合につ
いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、例えば酸素ガス雰囲気中でRF酸化、熱酸化等によ
り形成してもよい。 (実施例2)次に、図4は本発明の実施例2に則した超
伝導放射線検出器におけるジョセフソン接合部の構造を
示す断面図である。図4において、11はSi等の基板で
あり、12は基板11上に形成されたTaからなる下部電極
パターンであり、13aは下部電極パターン12上に形成さ
れたAl膜パターンであり、13bはAlOx膜パターン
13b上に形成されたAlOx膜パターンであり、13はA
l膜パターン13aと実質的にバリアとして機能するAl
Ox膜パターン13bとからなるバリア層である。次い
で、14はバリア層13上に形成されたTaからなる上部電
極パターンであり、15はTa上部電極パターン14が露出
された開口部15aとTa下部電極パターン12が露出され
た開口部15bを有するSiO2 等の絶縁膜である。そし
て、16は開口部15a内のTa上部電極パターン14及び開
口部15b内のTa下部電極パターン12上に形成されたT
a等からなる引き出し配線配線層パターンであり、この
引き出し配線層パターン16は開口部16aにより分離さ
れ、電流は開口部16a右側の引き出し配線層パターン16
→上部電極パターン14→下部電極パターン12→開口部15
b左側の引き出し配線層パターン16という具合に流れ
る。なお、ジョセフソン接合部はTa上部電極パターン
14、Al膜パターン13aとAlOx膜パターン13bから
なるバリア層13及びTa下部電極パターン12から構成さ
れる。
【0032】次に、図5は本発明の実施例2に則した超
伝導放射線検出器におけるジョセフソン接合部の製造方
法を説明する図である。図5において、図4と同一符号
は同一または相当部分を示し、12aは下部電極となるT
a膜であり、13c、13dは各々Al膜、AlOx膜であ
り、14aはTa膜である。次に、そのジョセフソン接合
部の製造方法について説明する。
伝導放射線検出器におけるジョセフソン接合部の製造方
法を説明する図である。図5において、図4と同一符号
は同一または相当部分を示し、12aは下部電極となるT
a膜であり、13c、13dは各々Al膜、AlOx膜であ
り、14aはTa膜である。次に、そのジョセフソン接合
部の製造方法について説明する。
【0033】まず、図5(c)に示すように、Si基板
11上に真空を破ることなしに連続にTa/AlOx−A
l/Taを堆積して膜厚200nmのTa膜12a、膜厚
6nmのAl膜13c、膜厚1nmのAlOx膜13d及び
膜厚200nmのTa膜14aを形成する。Taは実施例
1の時と同じ成膜条件である。AlはDCマグネトロン
スパッタを用い、Ar圧力を1.3Paとし、印加電流
を0.3Aとし、印加電圧を270Vとして成膜する。
AlOxはO2 ガスを導入してAl表面を酸化して形成
する。 次に、フォトレジストプロセスで接合部に対応
する領域が残るようにレジストパターニングを行ってレ
ジストマスクを形成した後、このレジストマスクを用
い、CF4 +5%O2 ガスによるRIEによりTa膜14
aをエッチングして上部電極パターン14を形成する。こ
の時、AlOx13dはエッチングされない。次いで、A
rエッチングによりAlOx13d及びAl膜13cをエッ
チングしてAlOx膜パターン13b及びAl膜パターン
13aを形成する。この時、AlOx膜パターン13b及び
Al膜パターン13aからなるバリア層13が形成されて接
合面積が決定される。次いで、レジストマスクを除去す
る。
11上に真空を破ることなしに連続にTa/AlOx−A
l/Taを堆積して膜厚200nmのTa膜12a、膜厚
6nmのAl膜13c、膜厚1nmのAlOx膜13d及び
膜厚200nmのTa膜14aを形成する。Taは実施例
1の時と同じ成膜条件である。AlはDCマグネトロン
スパッタを用い、Ar圧力を1.3Paとし、印加電流
を0.3Aとし、印加電圧を270Vとして成膜する。
AlOxはO2 ガスを導入してAl表面を酸化して形成
する。 次に、フォトレジストプロセスで接合部に対応
する領域が残るようにレジストパターニングを行ってレ
ジストマスクを形成した後、このレジストマスクを用
い、CF4 +5%O2 ガスによるRIEによりTa膜14
aをエッチングして上部電極パターン14を形成する。こ
の時、AlOx13dはエッチングされない。次いで、A
rエッチングによりAlOx13d及びAl膜13cをエッ
チングしてAlOx膜パターン13b及びAl膜パターン
13aを形成する。この時、AlOx膜パターン13b及び
Al膜パターン13aからなるバリア層13が形成されて接
合面積が決定される。次いで、レジストマスクを除去す
る。
【0034】次に、図5(c)に示すように、フォトレ
ジストプロセスで下部電極に対応する領域が残るように
レジストパターニングしてレジストマスクを形成した
後、このレジストマスクを用い、CF4 +5%O2 ガス
によるRIEによりTa膜12aをエッチングして下部電
極パターン12を形成する。次に、図5(d)に示すよう
に、全面にスパッタでSiO2 を堆積して膜厚400n
mの絶縁膜15を形成する。この時の成膜条件は実施例1
のSiO2 の時と同じである。
ジストプロセスで下部電極に対応する領域が残るように
レジストパターニングしてレジストマスクを形成した
後、このレジストマスクを用い、CF4 +5%O2 ガス
によるRIEによりTa膜12aをエッチングして下部電
極パターン12を形成する。次に、図5(d)に示すよう
に、全面にスパッタでSiO2 を堆積して膜厚400n
mの絶縁膜15を形成する。この時の成膜条件は実施例1
のSiO2 の時と同じである。
【0035】次に、図5(e)に示すように、フォトレ
ジストプロセスとRIE等により絶縁膜15をエッチング
して上部電極パターン14が露出された開口部15aを形成
するとともに、下部電極パターン12が露出された開口部
15bを形成する。そして、全面にTaを膜厚600nm
で堆積した後、フォトレジストプロセスとRIE等によ
りTaをエッチングして分離のための開口部16aを有す
る引き出し配線層パターン16を形成することにより、図
4及び図5(f)に示すようなTa上部電極パターン1
4、Al膜パターン13aとAlOx膜パターン13bから
なるバリア層13及びTa下部電極パターン12からなるジ
ョセフソン接合部を有する素子を得ることができる。
ジストプロセスとRIE等により絶縁膜15をエッチング
して上部電極パターン14が露出された開口部15aを形成
するとともに、下部電極パターン12が露出された開口部
15bを形成する。そして、全面にTaを膜厚600nm
で堆積した後、フォトレジストプロセスとRIE等によ
りTaをエッチングして分離のための開口部16aを有す
る引き出し配線層パターン16を形成することにより、図
4及び図5(f)に示すようなTa上部電極パターン1
4、Al膜パターン13aとAlOx膜パターン13bから
なるバリア層13及びTa下部電極パターン12からなるジ
ョセフソン接合部を有する素子を得ることができる。
【0036】本実施例のTa下部電極パターン12、Al
膜パターン13a及びAlOx膜パターン13bからなるバ
リア層13及びTa上部電極パターン14からなる接合部を
有する検出器では、エネルギー分解能を60eVと、従
来のNb系の場合の250eVよりも良くすることがで
きた。そして、従来のSn/SnO/S接合の場合で
は、室温とヘリウム温度の熱サイクルに対して素子劣化
が生じていたのに対し、本実施例では、ほとんど劣化さ
せないようにすることができた。
膜パターン13a及びAlOx膜パターン13bからなるバ
リア層13及びTa上部電極パターン14からなる接合部を
有する検出器では、エネルギー分解能を60eVと、従
来のNb系の場合の250eVよりも良くすることがで
きた。そして、従来のSn/SnO/S接合の場合で
は、室温とヘリウム温度の熱サイクルに対して素子劣化
が生じていたのに対し、本実施例では、ほとんど劣化さ
せないようにすることができた。
【0037】なお、実施例2では、引き出し配線層にT
aを用いる場合について説明したが、Ta以外の例えば
Nb、NbN等を用いてもよい。また、実施例1ではバ
リア層4にTaOxを用い、実施例2ではバリア層にA
lOx−Alを用いる場合について説明したが、本発明
はこれに限定されるものではなく、例えばバリアの耐熱
性に優れたZrOx−ZrやHfOx−Hf等を用いて
もよい。
aを用いる場合について説明したが、Ta以外の例えば
Nb、NbN等を用いてもよい。また、実施例1ではバ
リア層4にTaOxを用い、実施例2ではバリア層にA
lOx−Alを用いる場合について説明したが、本発明
はこれに限定されるものではなく、例えばバリアの耐熱
性に優れたZrOx−ZrやHfOx−Hf等を用いて
もよい。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、熱的サイクルに強くす
ることができるとともに、高分解能、高感度及び高速応
答を発揮することができるという効果がある。
ることができるとともに、高分解能、高感度及び高速応
答を発揮することができるという効果がある。
【図1】本発明の原理説明のための代表的な超伝導体の
準粒子及びフォノンの寿命を示す図である。
準粒子及びフォノンの寿命を示す図である。
【図2】本発明の実施例1に則した超伝導放射線検出器
におけるジョセフソン接合部の構造を示す断面図であ
る。
におけるジョセフソン接合部の構造を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の実施例1に則した超伝導放射線検出器
におけるジョセフソン接合部の製造方法を説明する図で
ある。
におけるジョセフソン接合部の製造方法を説明する図で
ある。
【図4】本発明の実施例2に則した超伝導放射線検出器
におけるジョセフソン接合部の構造を示す断面図であ
る。
におけるジョセフソン接合部の構造を示す断面図であ
る。
【図5】本発明の実施例2に則した超伝導放射線検出器
におけるジョセフソン接合部の製造方法を説明する図で
ある。
におけるジョセフソン接合部の製造方法を説明する図で
ある。
【図6】シンクロトロン放射光の応用例を示す図であ
る。
る。
【図7】超伝導放射線検出器とSi(Li)半導体検出
器のエネルギー分解能と入射エネルギーを示す図であ
る。
器のエネルギー分解能と入射エネルギーを示す図であ
る。
【図8】ジョセフソン接合における放射線を照射した時
のトンネル過程を示す図である。
のトンネル過程を示す図である。
【図9】ジョセフソン接合における放射線を照射した時
の電流−電圧特性を示す図である。
の電流−電圧特性を示す図である。
【図10】クラウス等の素子構造と波高スペクトル実験結
果を示す図である。
果を示す図である。
【図11】ツウェレンボルド等の素子構造と波高スペクト
ル実験結果を示す図である。
ル実験結果を示す図である。
【図12】ロスムンド等の波高スペクトルの実験結果を示
す図である。
す図である。
【図13】バローネ等の素子構造と波型スペクトル実験結
果を示す図である。
果を示す図である。
1,11 基板 2,12 下部電極パターン 2a,12a Ta膜 3,15 絶縁膜 3a,3b,5a 開口部 4,13 バリア層 5,14 上部電極パターン 13a Al膜パターン 13b AlOx膜パターン 13c Al膜 13d AlOx膜 15a,15b,16a 開口部 16 引き出し配線層パターン
Claims (5)
- 【請求項1】 超伝導体からなる下部電極と、該下部電
極上に形成されたバリア層と、該バリア層上に形成され
た超伝導体からなる上部電極とからなるジョセフソン接
合構造を有する超伝導放射線検出器において、 該下部及び上部電極はタンタルからなることを特徴とす
る超伝導放射線検出器。 - 【請求項2】 前記バリア層は、タンタルの酸化膜から
なることを特徴とする請求項1記載の超伝導放射線検出
器。 - 【請求項3】 前記バリア層は、金属薄膜と該金属薄膜
上に形成された実質的にバリアとして機能する該金属の
酸化膜との2層膜からなることを特徴とする請求項1記
載の超伝導放射線検出器。 - 【請求項4】 前記金属は、アルミニウム、ジルコニウ
ム及びハフニウムのうちいずれか一種であることを特徴
とする請求項3記載の超伝導放射線検出器。 - 【請求項5】 前記金属膜は、膜厚1nm以上50nm
以下からなることを特徴とする請求項3乃至4記載の超
伝導放射線検出器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4183756A JPH0629585A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 超伝導放射線検出器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4183756A JPH0629585A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 超伝導放射線検出器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0629585A true JPH0629585A (ja) | 1994-02-04 |
Family
ID=16141431
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4183756A Withdrawn JPH0629585A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 超伝導放射線検出器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0629585A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE10317385B4 (de) * | 2002-04-18 | 2011-06-22 | Sii Nanotechnology Inc. | Supraleitender Strahlungsdetektor |
| CN113517386A (zh) * | 2020-08-06 | 2021-10-19 | 阿里巴巴集团控股有限公司 | 约瑟夫森结、约瑟夫森结的制备方法、装置及超导电路 |
| CN114447204A (zh) * | 2022-04-11 | 2022-05-06 | 材料科学姑苏实验室 | 一种满足大晶圆尺寸的约瑟夫森结、制备方法和用途 |
-
1992
- 1992-07-10 JP JP4183756A patent/JPH0629585A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE10317385B4 (de) * | 2002-04-18 | 2011-06-22 | Sii Nanotechnology Inc. | Supraleitender Strahlungsdetektor |
| CN113517386A (zh) * | 2020-08-06 | 2021-10-19 | 阿里巴巴集团控股有限公司 | 约瑟夫森结、约瑟夫森结的制备方法、装置及超导电路 |
| US11910730B2 (en) | 2020-08-06 | 2024-02-20 | Alibaba Group Holding Limited | Josephson junction, Josephson junction preparation method and apparatus, and superconducting circuit |
| CN114447204A (zh) * | 2022-04-11 | 2022-05-06 | 材料科学姑苏实验室 | 一种满足大晶圆尺寸的约瑟夫森结、制备方法和用途 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991005 |