JPH06296871A - 反応器に対するビスフェノールa製造用触媒の充填方法 - Google Patents
反応器に対するビスフェノールa製造用触媒の充填方法Info
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- JPH06296871A JPH06296871A JP5116468A JP11646893A JPH06296871A JP H06296871 A JPH06296871 A JP H06296871A JP 5116468 A JP5116468 A JP 5116468A JP 11646893 A JP11646893 A JP 11646893A JP H06296871 A JPH06296871 A JP H06296871A
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ビスフェノールA製造用触媒をその変質や劣
化を生じさせることなく簡単にかつ効率よく反応器に充
填する方法を提供する。 【構成】 含イオウアミン化合物で変性された変性スル
ホン酸型陽イオン交換基と未変性スルホン酸型陽イオン
交換基の両方を含有する変性樹脂からなるビスフェノー
ルA製造用触媒を反応器に充填する方法において、
(i)該反応器に未変性樹脂を充填して未変性樹脂充填
層を形成する工程と、(ii)該反応器内に形成された未
変性樹脂層中に含イオウアンモニウム塩のフェノール溶
液を流通させて、該未変性基の一部と含イオウアンモニ
ウム塩と反応させる触媒調製工程からなることを特徴と
する反応器に対するビスフェノールA製造用触媒の充填
方法。
化を生じさせることなく簡単にかつ効率よく反応器に充
填する方法を提供する。 【構成】 含イオウアミン化合物で変性された変性スル
ホン酸型陽イオン交換基と未変性スルホン酸型陽イオン
交換基の両方を含有する変性樹脂からなるビスフェノー
ルA製造用触媒を反応器に充填する方法において、
(i)該反応器に未変性樹脂を充填して未変性樹脂充填
層を形成する工程と、(ii)該反応器内に形成された未
変性樹脂層中に含イオウアンモニウム塩のフェノール溶
液を流通させて、該未変性基の一部と含イオウアンモニ
ウム塩と反応させる触媒調製工程からなることを特徴と
する反応器に対するビスフェノールA製造用触媒の充填
方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は反応器に対するビスフェ
ノールA製造用触媒の充填方法に関するものである。
ノールA製造用触媒の充填方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビスフェノールA〔2,2−ビス(4′
−ヒドロキシフェニル)プロパン〕を製造するために、
アセトンと過剰のフェノールを触媒の存在下で反応させ
ることは知られている。この場合、触媒としては、スル
ホン酸型陽イオン交換樹脂(未変性樹脂)が用いられて
いる。しかし、このものを触媒として用いる場合には、
ビスフェノールAの異性体である2,(2′−ヒドロキ
シフェニル)−2−(4′−ヒドロキシフェニル)−プ
ロパン(以下、単に2,4′−ビスフェノールAとい
う)が相当量副生するため、ビスフェノールAの選択率
が低下するという問題がある。そこで、この問題を解決
するために、含イオウアミン化合物で変性した変性スル
ホン酸型陽イオン交換基(以下、単に変性基とも言う)
と未変性スルホン酸型陽イオン交換基(以下、単に未変
性基とも言う)を含有する変性樹脂を用いることが提案
されている(特開昭61−118407号公報、特公昭
55−16700号公報、特公平3−36576号公報
等)。ところで、このような変性樹脂からなる触媒は不
安定で変質しやすいものであることから、これをあらか
じめ調製して反応器内に充填しようとすると、その触媒
の貯蔵や、搬送に際し、触媒変質や触媒劣化の問題が生
じた。
−ヒドロキシフェニル)プロパン〕を製造するために、
アセトンと過剰のフェノールを触媒の存在下で反応させ
ることは知られている。この場合、触媒としては、スル
ホン酸型陽イオン交換樹脂(未変性樹脂)が用いられて
いる。しかし、このものを触媒として用いる場合には、
ビスフェノールAの異性体である2,(2′−ヒドロキ
シフェニル)−2−(4′−ヒドロキシフェニル)−プ
ロパン(以下、単に2,4′−ビスフェノールAとい
う)が相当量副生するため、ビスフェノールAの選択率
が低下するという問題がある。そこで、この問題を解決
するために、含イオウアミン化合物で変性した変性スル
ホン酸型陽イオン交換基(以下、単に変性基とも言う)
と未変性スルホン酸型陽イオン交換基(以下、単に未変
性基とも言う)を含有する変性樹脂を用いることが提案
されている(特開昭61−118407号公報、特公昭
55−16700号公報、特公平3−36576号公報
等)。ところで、このような変性樹脂からなる触媒は不
安定で変質しやすいものであることから、これをあらか
じめ調製して反応器内に充填しようとすると、その触媒
の貯蔵や、搬送に際し、触媒変質や触媒劣化の問題が生
じた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ビスフェノ
ールA製造用触媒をその変質や劣化を生じさせることな
く簡単にかつ効率よく反応器に充填する方法を提供する
ことをその課題とする。
ールA製造用触媒をその変質や劣化を生じさせることな
く簡単にかつ効率よく反応器に充填する方法を提供する
ことをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、含イオウアミン化合
物で変性された変性スルホン酸型陽イオン交換基と未変
性スルホン酸型陽イオン交換基の両方を含有する変性樹
脂からなるビスフェノールA製造用触媒を反応器に充填
する方法において、(i)該反応器に未変性樹脂を充填
して未変性樹脂充填層を形成する工程と、(ii)該反応
器内に形成された未変性樹脂層中に含イオウアンモニウ
ム塩のフェノール溶液を流通させて、該未変性基の一部
と含イオウアンモニウム塩と反応させる触媒調製工程か
らなることを特徴とする反応器に対するビスフェノール
A製造用触媒の充填方法が提供される。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、含イオウアミン化合
物で変性された変性スルホン酸型陽イオン交換基と未変
性スルホン酸型陽イオン交換基の両方を含有する変性樹
脂からなるビスフェノールA製造用触媒を反応器に充填
する方法において、(i)該反応器に未変性樹脂を充填
して未変性樹脂充填層を形成する工程と、(ii)該反応
器内に形成された未変性樹脂層中に含イオウアンモニウ
ム塩のフェノール溶液を流通させて、該未変性基の一部
と含イオウアンモニウム塩と反応させる触媒調製工程か
らなることを特徴とする反応器に対するビスフェノール
A製造用触媒の充填方法が提供される。
【0005】本発明で用いるスルホン酸型陽イオン交換
樹脂は、従来よく知られているもので、ゲル型やポーラ
ス型のものを用いることができるが、好ましくはゲル型
のものが用いられる。その架橋度は、2〜16%、好ま
しくは2〜6%の範囲に規定するのがよい。また、その
平均粒径は、通常、0.2〜2mm、好ましくは0.4
〜1.5mmである。このような未変性のスルホン酸型
陽イオン交換樹脂は既に市販されており、例えば、ロー
ムアンドハース社製アンバーライトやアンバーリスト、
三菱化成社製ダヤイオン等を好ましく用いることができ
る。
樹脂は、従来よく知られているもので、ゲル型やポーラ
ス型のものを用いることができるが、好ましくはゲル型
のものが用いられる。その架橋度は、2〜16%、好ま
しくは2〜6%の範囲に規定するのがよい。また、その
平均粒径は、通常、0.2〜2mm、好ましくは0.4
〜1.5mmである。このような未変性のスルホン酸型
陽イオン交換樹脂は既に市販されており、例えば、ロー
ムアンドハース社製アンバーライトやアンバーリスト、
三菱化成社製ダヤイオン等を好ましく用いることができ
る。
【0006】本発明で用いる含イオウアミン化合物も従
来よく知られた化合物で、例えば、3−メルカプトメチ
ルピリジン、3−メルカプトエチルピリジン、4−メル
カプトエチルピリジン等のメルカプトアルキルピリジ
ン;2−メルカプトエチルアミン、3−メルカプトブチ
ルアミン、3−n−プロピルアミノ−1−プロピルメル
カプタン等のメルカプトアルキルアミン(又はアミノア
ルキルメルカプタン);チアゾリジン、2,2−ジメチ
ルチアゾリジン、シクロアルキルチアゾリジン、2−メ
チル−2−フェニルチアゾリジン、3−メチルチアゾリ
ジン等のチアゾリジン;1,4−アミノチオフェノール
等のアミノチオフェノール等が挙げられる。特に好まし
くは、2−メルカプトエチルアミン及び2−ジメチルチ
アゾリジンである。本発明においては、これらの含イオ
ウアミン化合物は、酸と反応させて、含イオウアンモニ
ウム塩の形で用いられる。酸としては、従来公知の各種
の無機酸及び有機酸が用いられる。無機酸としては、例
えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、ホウ酸、等が
挙げられる有機酸としては、ギ酸、酢酸、修酸、トシル
酸、等が挙げられる。
来よく知られた化合物で、例えば、3−メルカプトメチ
ルピリジン、3−メルカプトエチルピリジン、4−メル
カプトエチルピリジン等のメルカプトアルキルピリジ
ン;2−メルカプトエチルアミン、3−メルカプトブチ
ルアミン、3−n−プロピルアミノ−1−プロピルメル
カプタン等のメルカプトアルキルアミン(又はアミノア
ルキルメルカプタン);チアゾリジン、2,2−ジメチ
ルチアゾリジン、シクロアルキルチアゾリジン、2−メ
チル−2−フェニルチアゾリジン、3−メチルチアゾリ
ジン等のチアゾリジン;1,4−アミノチオフェノール
等のアミノチオフェノール等が挙げられる。特に好まし
くは、2−メルカプトエチルアミン及び2−ジメチルチ
アゾリジンである。本発明においては、これらの含イオ
ウアミン化合物は、酸と反応させて、含イオウアンモニ
ウム塩の形で用いられる。酸としては、従来公知の各種
の無機酸及び有機酸が用いられる。無機酸としては、例
えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、ホウ酸、等が
挙げられる有機酸としては、ギ酸、酢酸、修酸、トシル
酸、等が挙げられる。
【0007】次に、本発明を図面を参照しながら説明す
る。図1はビスフェノールA製造用反応器の説明図であ
る。図1において、1は反応器、2は樹脂層を示す。
る。図1はビスフェノールA製造用反応器の説明図であ
る。図1において、1は反応器、2は樹脂層を示す。
【0008】本発明の方法を実施するには、先ず、ビス
フェノールA製造用反応器1に対して、未変性のスルホ
ン酸型陽イオン交換樹脂を充填し、未変性樹脂充填層2
を形成する。次に、バルブ5及びバルブ6を開き、含イ
オウアンモニウム塩溶液を、ライン3を介して反応器底
部に導入し、さらに未変性樹脂充填層2内を上方に流通
させる。充填層2の上部空間には充填層2を流通してき
た含イオウアンモニウム塩溶液が貯留し、その上部空間
容積より過剰の溶液はこれをライン4を介して反応器外
へ抜出す。
フェノールA製造用反応器1に対して、未変性のスルホ
ン酸型陽イオン交換樹脂を充填し、未変性樹脂充填層2
を形成する。次に、バルブ5及びバルブ6を開き、含イ
オウアンモニウム塩溶液を、ライン3を介して反応器底
部に導入し、さらに未変性樹脂充填層2内を上方に流通
させる。充填層2の上部空間には充填層2を流通してき
た含イオウアンモニウム塩溶液が貯留し、その上部空間
容積より過剰の溶液はこれをライン4を介して反応器外
へ抜出す。
【0009】含イオウアンモニウム塩溶液としては、水
溶液、有機溶媒液及び含水有機溶媒溶液等が挙げられ
る。この場合、有機溶媒としては、含イオウアンモニウ
ム塩を溶解し得るものであればどのようなものでも使用
することができ、例えば、フェノール、アルキルフェノ
ール、等が挙げられる。溶液中の含イオウアンモニウム
塩の濃度は、水溶液の場合、0.1〜10wt%、好ま
しくは1〜5wt%であり、有機溶媒溶液の場合におい
ても、0.1〜10wt%、好ましくは1〜5wt%で
ある。また、未変性樹脂充填層2中を流通させる含イオ
ウアンモニウム塩溶液の全供給量は、全未変性樹脂量の
3〜30%、好ましくは5〜15%が変性樹脂に変換さ
れる量である。未変性樹脂充填層を流通させる溶液の流
通速度は、乾燥物基準の樹脂1kg当り、0.01〜
0.20kg/分、好ましくは0.02〜0.10kg
/分である。前記のようにして反応器内において未変性
樹脂の未変性基と含イオウアンモニウム塩との反応を行
った後、バルブ5を開き、反応器内に存在する溶液を反
応器外へ抜出す。このようにして、反応器1内には、変
性基と未変性基の両方を含有する変性樹脂からなる触媒
充填層2が形成される。このようにして形成された触媒
充填層は、それに含まれる変性基がほぼ均一に分布した
もので、触媒充填層底部と頂部における変性樹脂中の変
性基の含有率の差は、通常、5%以内である。前記のよ
うにして反応器1内に変性樹脂からなる触媒充填層を形
成する場合、溶液は、未変性樹脂充填層底部からではな
く、その頂部から下方に流通させることもできる。
溶液、有機溶媒液及び含水有機溶媒溶液等が挙げられ
る。この場合、有機溶媒としては、含イオウアンモニウ
ム塩を溶解し得るものであればどのようなものでも使用
することができ、例えば、フェノール、アルキルフェノ
ール、等が挙げられる。溶液中の含イオウアンモニウム
塩の濃度は、水溶液の場合、0.1〜10wt%、好ま
しくは1〜5wt%であり、有機溶媒溶液の場合におい
ても、0.1〜10wt%、好ましくは1〜5wt%で
ある。また、未変性樹脂充填層2中を流通させる含イオ
ウアンモニウム塩溶液の全供給量は、全未変性樹脂量の
3〜30%、好ましくは5〜15%が変性樹脂に変換さ
れる量である。未変性樹脂充填層を流通させる溶液の流
通速度は、乾燥物基準の樹脂1kg当り、0.01〜
0.20kg/分、好ましくは0.02〜0.10kg
/分である。前記のようにして反応器内において未変性
樹脂の未変性基と含イオウアンモニウム塩との反応を行
った後、バルブ5を開き、反応器内に存在する溶液を反
応器外へ抜出す。このようにして、反応器1内には、変
性基と未変性基の両方を含有する変性樹脂からなる触媒
充填層2が形成される。このようにして形成された触媒
充填層は、それに含まれる変性基がほぼ均一に分布した
もので、触媒充填層底部と頂部における変性樹脂中の変
性基の含有率の差は、通常、5%以内である。前記のよ
うにして反応器1内に変性樹脂からなる触媒充填層を形
成する場合、溶液は、未変性樹脂充填層底部からではな
く、その頂部から下方に流通させることもできる。
【0010】前記のようにして、反応器1内に変性樹脂
からなる触媒充填層を形成する場合、含イオウアミン化
合物は、あらかじめ酸と反応させる含イオウアンモニウ
ム塩として用いることが必要である。含イオウアミン化
合物をそのアンモニウム塩として用い、これを未変性樹
脂層2中を流通させるときには、含イオウアンモニウム
塩と未変性基との反応はスルホン酸基の水素イオンとア
ンモニウムイオンとの間のイオン交換反応であるため反
応速度が遅く、充填層2中の未変性基と含イオウアンモ
ニウム塩の急速な反応が防止され、両者の反応は未変性
樹脂層全体にわたって、ほぼ均一化された状態で行うこ
とができる。一方、含イオウアミン化合物をアンモニウ
ム塩の形とせず、そのまま用いるときは、含イオウアミ
ン化合物と未変性基との反応速度が速いために、未変性
樹脂層の底部において急速な反応が起り、未変性樹脂層
2の頂部付近において起る反応は少なく、樹脂層底部に
おける変性基濃度は著しく大きく、一方、樹脂層頂部に
おける変性基濃度は著しく小さいものとなる。含イオウ
アンモニウム塩溶液と未変性基との間の反応速度は、溶
液の種類によって変り、水溶液、含水有機溶媒溶液、有
機溶媒溶液の順に遅くなる。
からなる触媒充填層を形成する場合、含イオウアミン化
合物は、あらかじめ酸と反応させる含イオウアンモニウ
ム塩として用いることが必要である。含イオウアミン化
合物をそのアンモニウム塩として用い、これを未変性樹
脂層2中を流通させるときには、含イオウアンモニウム
塩と未変性基との反応はスルホン酸基の水素イオンとア
ンモニウムイオンとの間のイオン交換反応であるため反
応速度が遅く、充填層2中の未変性基と含イオウアンモ
ニウム塩の急速な反応が防止され、両者の反応は未変性
樹脂層全体にわたって、ほぼ均一化された状態で行うこ
とができる。一方、含イオウアミン化合物をアンモニウ
ム塩の形とせず、そのまま用いるときは、含イオウアミ
ン化合物と未変性基との反応速度が速いために、未変性
樹脂層の底部において急速な反応が起り、未変性樹脂層
2の頂部付近において起る反応は少なく、樹脂層底部に
おける変性基濃度は著しく大きく、一方、樹脂層頂部に
おける変性基濃度は著しく小さいものとなる。含イオウ
アンモニウム塩溶液と未変性基との間の反応速度は、溶
液の種類によって変り、水溶液、含水有機溶媒溶液、有
機溶媒溶液の順に遅くなる。
【0011】前記のようにして形成された触媒充填層2
を有する反応器1は、ビスフェノールA製造用反応器と
して用いられる。即ち、変性樹脂中に水が存在する場合
には、その水をフェノールと置換した後、アセトンとフ
ェノールとの混合液をライン4から矢印方向に反応器1
内に導入し、これを触媒充填層2内を流通させる。この
間にアセトンとフェノールの反応が起り、ビスフェノー
ルAを含む反応生成物は、ライン3を通って反応器から
矢印方向に抜出される。
を有する反応器1は、ビスフェノールA製造用反応器と
して用いられる。即ち、変性樹脂中に水が存在する場合
には、その水をフェノールと置換した後、アセトンとフ
ェノールとの混合液をライン4から矢印方向に反応器1
内に導入し、これを触媒充填層2内を流通させる。この
間にアセトンとフェノールの反応が起り、ビスフェノー
ルAを含む反応生成物は、ライン3を通って反応器から
矢印方向に抜出される。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、ビスフェノールAの製
造用反応器の設置された現場において、変性樹脂からな
る触媒をその反応器に対して容易に充填することができ
る。従って、変性樹脂からなる不安定な触媒は、貯蔵や
搬送する必要がないことから、触媒の貯蔵及び搬送上の
問題はなくなり、かつ触媒の貯蔵及び搬送に際しての触
媒の変質や劣化の問題を回避することができる。
造用反応器の設置された現場において、変性樹脂からな
る触媒をその反応器に対して容易に充填することができ
る。従って、変性樹脂からなる不安定な触媒は、貯蔵や
搬送する必要がないことから、触媒の貯蔵及び搬送上の
問題はなくなり、かつ触媒の貯蔵及び搬送に際しての触
媒の変質や劣化の問題を回避することができる。
【0013】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。
する。
【0014】実施例1 ビスフェノールA製造用反応器に対する触媒の充填を図
1に示した反応器を用いて行った。この場合、反応器1
としては、内径:120mm、高さ:1.5mmの円筒
容器からなり、反応器頂底部に多孔板(孔径:約0.1
mm)を配設したものを用いた。
1に示した反応器を用いて行った。この場合、反応器1
としては、内径:120mm、高さ:1.5mmの円筒
容器からなり、反応器頂底部に多孔板(孔径:約0.1
mm)を配設したものを用いた。
【0015】先ず、この反応器1に対し、水を吸収して
湿潤状態にある含水率65wt%の未変性のスルホン酸
型陽イオン交換樹脂(平均粒径:0.5mm、商品名
「アンバーライト118−H」、ローム&ハース社製)
を10g充填し、未変性樹脂充填層2を形成した。次い
で、このようにして形成された未変性樹脂充填層を有す
る反応器1に対し、ライン3及びバルブ5を介して、2
−メルカプトエチルアミン(MEA)と塩酸と反応させ
て形成した塩(2−メルカプトエチルアンモニウムクロ
ライド)の3wt%水溶液を導入するとともに、未変性
樹脂層2中を流通させた。この場合の樹脂と水溶液の接
触温度は30℃であり、樹脂充填層に供給した全水溶液
の量は、樹脂充填層の全重量(乾燥物基準)の6倍であ
り、水溶液の樹脂充填層に対する供給速度は、乾燥物基
準の樹脂1g当り、0.05kg/分である。以上のよ
うにして樹脂充填層に対する水溶液を供給した後、バル
ブ5を閉じ、60分間樹脂充填層を静置した後、バルブ
5を開き、反応器内の水溶液を反応器外部へ除去した。
このようにして形成された樹脂充填層中の変性基含有率
の分布を調べたところ、樹脂充填層の頂部における変性
基含有率は約98%であり、一方、その底部における変
性基含有率は約10.2%であり、変性基は樹脂層中ほ
ぼ全体的に均一に分布していることが確認された。
湿潤状態にある含水率65wt%の未変性のスルホン酸
型陽イオン交換樹脂(平均粒径:0.5mm、商品名
「アンバーライト118−H」、ローム&ハース社製)
を10g充填し、未変性樹脂充填層2を形成した。次い
で、このようにして形成された未変性樹脂充填層を有す
る反応器1に対し、ライン3及びバルブ5を介して、2
−メルカプトエチルアミン(MEA)と塩酸と反応させ
て形成した塩(2−メルカプトエチルアンモニウムクロ
ライド)の3wt%水溶液を導入するとともに、未変性
樹脂層2中を流通させた。この場合の樹脂と水溶液の接
触温度は30℃であり、樹脂充填層に供給した全水溶液
の量は、樹脂充填層の全重量(乾燥物基準)の6倍であ
り、水溶液の樹脂充填層に対する供給速度は、乾燥物基
準の樹脂1g当り、0.05kg/分である。以上のよ
うにして樹脂充填層に対する水溶液を供給した後、バル
ブ5を閉じ、60分間樹脂充填層を静置した後、バルブ
5を開き、反応器内の水溶液を反応器外部へ除去した。
このようにして形成された樹脂充填層中の変性基含有率
の分布を調べたところ、樹脂充填層の頂部における変性
基含有率は約98%であり、一方、その底部における変
性基含有率は約10.2%であり、変性基は樹脂層中ほ
ぼ全体的に均一に分布していることが確認された。
【0016】実施例2 実施例1において、MEA由来のアンモニウム塩の代り
に、2,2−ジメチルチアゾリジン(DMT)由来のア
ンモニウム塩を用いた以外は同様にして実験を行った。
この場合も、得られた触媒充填層中の変性基含有率はほ
ぼ均一であった。
に、2,2−ジメチルチアゾリジン(DMT)由来のア
ンモニウム塩を用いた以外は同様にして実験を行った。
この場合も、得られた触媒充填層中の変性基含有率はほ
ぼ均一であった。
【0017】実施例3 実施例1において、2−メルカプトエチルアンモニウム
クロライド水溶液の代りに、2−メルカプトエチルアン
モニウムクロライドの3wt%フェノール溶液を用いた
以外は同様にして実験を行った。この場合に得られた樹
脂充填層中の変性基含有率の分布を調べたところ、樹脂
充填層の頂部における変性基含有率は約9.8%であ
り、一方、その底部における変性基含有率は約10.2
%であり、変性基は樹脂層中にほぼ全体的に均一に分布
していることが確認された。
クロライド水溶液の代りに、2−メルカプトエチルアン
モニウムクロライドの3wt%フェノール溶液を用いた
以外は同様にして実験を行った。この場合に得られた樹
脂充填層中の変性基含有率の分布を調べたところ、樹脂
充填層の頂部における変性基含有率は約9.8%であ
り、一方、その底部における変性基含有率は約10.2
%であり、変性基は樹脂層中にほぼ全体的に均一に分布
していることが確認された。
【0018】比較例1 実施例1に示した反応器に対して、実施例1に示した含
水率65wt%の未変性樹脂10gを充填し、未変性樹
脂充填層を形成した。次に、この反応器に対して、実施
例1と同一条件下で、MEAの3wt%水溶液を導入す
るとともに、その樹脂層中を流通させて触媒充填層を形
成した。この触媒充填層中の変性基含有率の分布を調べ
たところ、触媒充填層の底部における変性基含有率は約
80%であるのに対し、その頂部における変性基の含有
率は約5%であり、変性基含有率の分布は極めて不均一
であった。
水率65wt%の未変性樹脂10gを充填し、未変性樹
脂充填層を形成した。次に、この反応器に対して、実施
例1と同一条件下で、MEAの3wt%水溶液を導入す
るとともに、その樹脂層中を流通させて触媒充填層を形
成した。この触媒充填層中の変性基含有率の分布を調べ
たところ、触媒充填層の底部における変性基含有率は約
80%であるのに対し、その頂部における変性基の含有
率は約5%であり、変性基含有率の分布は極めて不均一
であった。
【0019】参考例 実施例1で得られた内部に触媒充填層を形成した反応器
1に対し、変性樹脂中の水をフェノールと置換後、アセ
トン4.7wt%とフェノール95.3wt%からなる
混合液をライン4を介して反応器1に導入し、反応生成
物をライン3を介して抜出した。この場合、反応温度は
70℃とし、触媒と混合液との接触時間は70分とし
た。前記のようにして約1000時間連続反応して得ら
れた1000時間目の反応生成物を分析した結果、ビス
フェノールAの生成率は0.071モル%であり、ま
た、その異性体である2,4’−ビスフェノールAの生
成率は0.003モル%であった。
1に対し、変性樹脂中の水をフェノールと置換後、アセ
トン4.7wt%とフェノール95.3wt%からなる
混合液をライン4を介して反応器1に導入し、反応生成
物をライン3を介して抜出した。この場合、反応温度は
70℃とし、触媒と混合液との接触時間は70分とし
た。前記のようにして約1000時間連続反応して得ら
れた1000時間目の反応生成物を分析した結果、ビス
フェノールAの生成率は0.071モル%であり、ま
た、その異性体である2,4’−ビスフェノールAの生
成率は0.003モル%であった。
【0020】また、比較のために反応器として、比較例
1で得られた内部に触媒充填層を形成した反応器を用い
た以外は同様にして実験を行い、得られた反応生成物を
分析した結果、ビスフェノールAの生成率は0.043
モル%で、その異性体である2,4’−ビスフェノール
Aの生成率は0.004モル%であった。
1で得られた内部に触媒充填層を形成した反応器を用い
た以外は同様にして実験を行い、得られた反応生成物を
分析した結果、ビスフェノールAの生成率は0.043
モル%で、その異性体である2,4’−ビスフェノール
Aの生成率は0.004モル%であった。
【図1】反応器の説明図である。
1 反応器 2 樹脂充填層 5、6 バルブ
フロントページの続き (72)発明者 上田 一彰 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 (72)発明者 山本 進 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 (72)発明者 進藤 昭夫 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 含イオウアミン化合物で変性された変性
スルホン酸型陽イオン交換基と未変性スルホン酸型陽イ
オン交換基の両方を含有する変性樹脂からなるビスフェ
ノールA製造用触媒を反応器に充填する方法において、
(i)該反応器に未変性樹脂を充填して未変性樹脂充填
層を形成する工程と、(ii)該反応器内に形成された未
変性樹脂層中に含イオウアンモニウム塩溶液を流通させ
て、該未変性基の一部と含イオウアンモニウム塩と反応
させる触媒調製工程からなることを特徴とする反応器に
対するビスフェノールA製造用触媒の充填方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5116468A JPH06296871A (ja) | 1993-04-20 | 1993-04-20 | 反応器に対するビスフェノールa製造用触媒の充填方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5116468A JPH06296871A (ja) | 1993-04-20 | 1993-04-20 | 反応器に対するビスフェノールa製造用触媒の充填方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06296871A true JPH06296871A (ja) | 1994-10-25 |
Family
ID=14687856
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5116468A Pending JPH06296871A (ja) | 1993-04-20 | 1993-04-20 | 反応器に対するビスフェノールa製造用触媒の充填方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06296871A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001074489A1 (en) * | 2000-04-04 | 2001-10-11 | Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. | Method for preparing acidic cation exchange resin fixed bed for producing bisphenols |
| WO2001074488A1 (en) * | 2000-04-04 | 2001-10-11 | Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. | Method for preparing acidic cation exchange resin fixed bed for producing bisphenols |
| WO2001094014A1 (fr) * | 2000-06-07 | 2001-12-13 | Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. | Procede de preparation de lit fixe de resine acide echangeuse de cations |
| JP2007268400A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Mitsui Chemicals Inc | ビスフェノール類製造用触媒の調製方法 |
| DE102007026549A1 (de) | 2007-06-08 | 2008-12-11 | Bayer Materialscience Ag | Verfahren zum Umfüllen von vorkonditionierten Ionenaustauscherharz-Suspensionen |
| JP2010528859A (ja) * | 2007-06-14 | 2010-08-26 | ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド | ビスフェノール製造用の触媒の製造 |
| US8445731B2 (en) | 2009-01-22 | 2013-05-21 | Mitsubishi Chemical Corporation | Process for producing bisphenol compound |
-
1993
- 1993-04-20 JP JP5116468A patent/JPH06296871A/ja active Pending
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001074489A1 (en) * | 2000-04-04 | 2001-10-11 | Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. | Method for preparing acidic cation exchange resin fixed bed for producing bisphenols |
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| DE102007026549A1 (de) | 2007-06-08 | 2008-12-11 | Bayer Materialscience Ag | Verfahren zum Umfüllen von vorkonditionierten Ionenaustauscherharz-Suspensionen |
| EP2014363A2 (de) | 2007-06-08 | 2009-01-14 | Bayer MaterialScience AG | Verfahren zum Umfüllen von vorkonditionierten Ionenaustauscherharz-Suspensionen |
| US8133928B2 (en) | 2007-06-08 | 2012-03-13 | Bayer Materialscience Ag | Method for decanting preconditioned ion-exchange resin suspensions |
| JP2010528859A (ja) * | 2007-06-14 | 2010-08-26 | ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド | ビスフェノール製造用の触媒の製造 |
| US8932976B2 (en) | 2007-06-14 | 2015-01-13 | Dow Global Technologies Llc | Preparation of catalyst for bisphenols production |
| US8445731B2 (en) | 2009-01-22 | 2013-05-21 | Mitsubishi Chemical Corporation | Process for producing bisphenol compound |
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