JPH0629926B2 - パララツクス補正装置 - Google Patents

パララツクス補正装置

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JPH0629926B2
JPH0629926B2 JP60015794A JP1579485A JPH0629926B2 JP H0629926 B2 JPH0629926 B2 JP H0629926B2 JP 60015794 A JP60015794 A JP 60015794A JP 1579485 A JP1579485 A JP 1579485A JP H0629926 B2 JPH0629926 B2 JP H0629926B2
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央 若林
孝一 若宮
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Nippon Kogaku KK
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B13/00Viewfinders; Focusing aids for cameras; Means for focusing for cameras; Autofocus systems for cameras
    • G03B13/02Viewfinders
    • G03B13/10Viewfinders adjusting viewfinders field
    • G03B13/14Viewfinders adjusting viewfinders field to compensate for parallax due to short range

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は,カメラファインダーのパララックス補正装
置,特に視野内の被写体に視野枠とを重畳して観察可能
なファインダーのパララックス補正装置に関する。
〔発明の背景〕
透視ファインダーを有するカメラにおいては,撮影レン
ズとファインダー対物レンズとが互いに離れた位置に設
けられているため,撮影画面とファインダー視野との間
にパララックス(視差)を生じる。このパララックスを
修正する最も簡単な手段として,ファインダー視野内に
視野枠を観察可能に設け,この視野枠に近距離撮影用の
補助視野枠を付加してパララックスを修正可能にしたも
のが知られている。しかしながら,このファインダーに
おいては,遠距離撮影用視野枠と近離撮影用視野枠とが
同時にファインダー視野内に見え,フレーミングの際に
煩わしく,ややもすると近距離撮影にも拘わらず遠距離
撮影用視野枠で撮影範囲を定めてしまい,被写体の一部
が欠けた画面となる欠点が有った。
上記の欠点を除くため,アルバダファインダーや採光窓
を有するブライトフレームファインダーの視野内に設け
られる視野枠を撮影レンズの距離調節のための繰出し移
動に連動して変位させてパララックスを修正可能とする
パララックス自動修正装置も公知である。しかし,こ
の,パララックス自動修正装置を備えたカメラにおいて
は,撮影レンズの距離調節操作の完了後でなければ,フ
レーミングができない欠点が有る。特に近距離域まで撮
影可能な自動焦点調節カメラに上記のようなパララック
ス自動修正装置を設けた場合には,視野枠が撮影レンズ
に連動しているので,被写体が近距離に在ることを忘却
すると,フレーミングの後の測距と同時に視野枠が大き
く変位してしまい,改めてフレーミングをし直さなけれ
ばならない欠点がある。
〔発明の目的〕
本発明は,上記従来装置の欠点を解決し,距離調節前の
フレーミングを可能にし且つ距離調節と同時にそのフレ
ーミングを確認できる,簡易な構造のコンパクトカメラ
にも適用可能なパララックス修正装置を提供することを
目的とする。
〔発明の概要〕
上記の目的を達成するために本発明は,主視野枠にパラ
ラックス用視野枠が付加されているファインダーを備え
たカメラにおいて,撮影距離調節のための撮影レンズの
光軸方向の移動に連動して少なくとも主視野枠の一部を
覆う遮蔽手段を具備し,撮影距離に応じて不要な視野枠
を視野内から削除するように構成することを技術的要点
とするものである。
〔実施例〕
以下,本発明の実施例を添付の図面に基づいて詳しく説
明する。
第1図は本発明の実施例を示す斜視図で,第2図は第1
図のファインダー接眼部に設けられた遮蔽板移動機構の
拡大横断面図である。第1図において,撮影レンズ1を
保持するレンズ鏡筒2は,2本のガイド軸3および4に
よって光軸方向に移動可能に案内された台板5に固設さ
れている。台板5の裏面には光軸方向に長く伸びた連動
支柱6が固設され、その連動支柱6の側面には第1ラッ
ク7が設けられている。第1ラック7の光軸方向の移動
は連動ギヤ8,9を介して第2ラック10に伝達され,
第1ラック7が台板10と共に第1図中で斜め下方(矢
印A方向)に繰り出されると,第2ラック10は左方
(矢印B方向)に移動するように構成されている。その
第2ラック10は,ファインダー光学系11〜13を保
持するファインダーボックス14の下面に摺動可能に支
持された,後で詳しく述べられる指針台20の側面に固
設されている。
ファインダー光学系は,負の対物レンズ11と,内面が
平面に形成された正の接眼レンズ12と,凹面が接眼レ
ンズ12に向き且つ対物レンズ11の後方に配置された
アルバダ鏡(半透明凹面鏡)13とから成り,アルバダ
式ファインダーを構成している。接眼レンズ12の内側
平面には第2図に示す如く,遠距離域用の主視野枠15
Aと,パララックスに応じて位置を異にする近距離域用
の補助視野枠15Bおよび近接域用視野枠15Cとがブ
ライトフレームとして設けられ,さらに,撮影画面内に
写る被写体の範囲を示す距離ゾーンマーク16が視野の
下部に設けられている。その距離ゾーンマーク16は,
視野枠と同様に鍍銀面にて形成され,無限遠を含む遠距
離域を表わす「山型」記号と,近距離域を表わす「半身
人物」記号と,さらに近接した近接域を表わす「草花」
記号とから成り,この距離ゾーンマーク16の距離表示
記号列はこれに近接し且つファインダーボックス14を
貫通して左右に移動する距離指針17によって支持され
る。
その距離指針17は第2ラック10が固設された指針台
20の上面に第1図に示すように設けられている。その
指針台20は,第1図中で左右方向に長い案内溝21
A,21Bを有し,この案内溝21A,21Bを貫通す
る案内ピン22A,22Bとクリップ23とにより第2
図に示す如くファインダーボックス14の下面に摺動可
能に保持されている。また,接眼レンズ12の直前に
は,主視野枠15Aの上部および補助枠15Bを覆うよ
うに上下に変位可能な遮蔽板30が設けられている。遮
蔽板30は,第2図に示す如くファインダーボックス1
4に上下に摺動可能に支持され且つ圧縮コイルばね31
により下方へ付勢された摺動軸32と一体に形成されて
いる。
その摺動軸32の下端32aは円錐形に形成され,ファ
インダーボックス14の下面から突出して指針台20の
上面20Aと係合している。また一方,指針台20に
は,上面20Aに引き続く針面33Aと33Bとを介し
て2つの段部20Bおよび20Cが形成され,指針台2
0が第1図および第2図中で左方へ移動すると,摺動軸
32は斜面33A,33Bに従動して第2図中で下方へ
摺動し,遮蔽板30を下降させるように構成されてい
る。なお,第2図中で距離指針17が距離ゾーンマーク
16の遠距離域記号(山型)位置から指針台20と共に
近距離域記号(半身人物)位置まで移動すると,摺動軸
32の下端32aは,指針台20の上面20Aから斜面
33Aを下降して第1段部20Bに達し,その際,遮蔽
板30は主視野枠15Aの上部を覆う位置まで下降し,
さらに,距離指針17が近接域記号(草花)を指示する
と,摺動軸32の下端32aは,斜面33Bに沿って移
動して第2段部20Cと係合し,その際,遮蔽板30は
補助枠15Bを覆う如く構成されている。
第3図は,ファインダー部の断面図である。第3図にお
いて,接眼レンズ12の前側平面12aに設けられた視
野枠15A〜15Cを照明する照明光l1は,対物レン
ズ11および半透過凹面鏡13を透過して視野枠15A
〜15Cに達する。視野枠15A〜15Cからの反射光
はアルバダ鏡13の半透過面13aにて再び反射され,
被写体からの光束L1と共にアイポイントE,Pの方へ
導かれる。一方,接眼レンズ12の平面12aの下部に
設けられた距離ゾーンマーク16および距離指針17を
照明する照明光l2も同様にしてアルバダ鏡13の半透
過面13aで再び反射されて,被写体からの光束L2
共にアイポイントE,Pの方へ導かれる。その際,視野
枠15A〜15Cと距離ゾーンマーク16との光像並び
に主視野枠15Aの下縁と距離ゾーンマーク16上に映
ずる距離指針17の暗影像とは,アルバダ鏡13の凹面
13aと接眼レンズ12とによって拡大され,観察眼の
明視の距離に被写体像と共に観察される。
第1図および第2図に示す実施例は上記の如く構成され
ているので,撮影レンズ1が無限遠位置に在るときは,
距離指針17は第1図および第2図に示すように距離ゾ
ーンマーク16の遠距離域記号(山型)を指示し,遮蔽
板24は主視野枠15Aの上方の退避位置に置かれる。
従って,ファインダー視野は第5図〔A〕に示すように
主視野枠15Aおよび補助視野枠15Bは遮蔽板30に
よってカットされること無く観察される。
無限遠位置に在る撮影レンズを距離調節のために台板5
と共に第1図中で斜め左下方へ繰り出すと,連動支柱6
の側面に設けられた第1ラック7は矢印A方向に移動す
る。従って,この第1ラック7と噛み合う連動ギヤ8
は,第1図中で反時計方向に回転し,連動ギヤ9を介し
て第2ラック10を左方(矢印B方向)へ移動させる。
その第2ラック10の左方へ移動により,距離指針17
は距離ゾーンマーク16の遠距離域記号(山型)の指示
位置から指針台20と共に左方へ変位し,被写体人物の
半身像がフィルム画面にクローズアップされる近距離位
置まで撮影レンズ1が台板5と共に繰り出されたとき,
距離指針17は第5図〔B〕に示すように近距離域記号
(半身人物)を指示する。
一方,距離指針17が近距離域記号(半身人物)位置ま
で指針台20と一体に移動すると,摺動軸32の下端3
2aは,圧縮コイルばね31の付勢力により斜面33A
に沿って下降して第1段部20Bに達する。従って摺動
軸32と一体に形成された遮蔽板30は,摺動軸32と
共に下降して,第5図〔B〕に示すように主視野枠15
Aの上部を遮蔽し,その下端縁24aは補助視野枠15
Bの直上の位置に達する。これにより,被写体は消えな
いが主視野枠15Aの上部のみが消滅するので,観察
者,は誤り無く補助視野枠15Bを使用して撮影画面を
決定でき,パララックスの修正された正しい画面が得ら
れる。
さらに撮影レンズ1を台板5と共に近接域まで大きく繰
り出すと,連動ギヤ8,9および第2ラック10を介し
て指針台10も大きく左方へ移動する。これに伴い距離
指針17はさらに左方へ移動し,撮影レンズ1が近接域
まで繰り出されたとき,距離指針17は近接域記号(草
花)を指示する。この位置では,摺動軸32の先端32
aは斜面33Bに従って下降し,第2段部20Cに達す
る。そのため,摺動軸32と一体の遮蔽板30も下降し
て,摺動軸32の下端32aが第2段部20Cに達した
とき,遮蔽板30は,第5図〔C〕に示す如く主視野枠
15Aの上部と補助視野枠15Bとを遮蔽し,その下端
縁30aは近接域用視野枠15Cの直上の位置に達す
る。従ってこの場合,観察者は他の視野枠に煩わされる
ことなく近接用視野枠15Cを使用してパララックスの
修正された撮影画面を得ることができる。なお,遮蔽板
30の表面は,以下に詳しく述べられる理由により,白
色または明るい灰色に着色される。さて,上記の実施例
の如くファインダー光学系をアルバダ式に構成した場合
には,視野枠等がフレアのためにあたかも薄い白色の膜
を透して見たときと同じ状態で観察される。このフレア
の原因には,第4図中で破線にて示すように,物体側か
ら入射する光線Fl1が接眼レンズの表裏面で反射し,
さらに,アルバダ鏡13で反射して眼に入る場合と,接
眼レンズ12を通して入射した逆入射光Fl2や,その
逆入射光が接眼レンズ12内で反射を繰り返した後アル
バダ鏡13に向う光線等がアルバダ鏡13で反射されて
眼に入る場合などが挙げられる。
一方,視野枠の一部を遮蔽板30によって遮蔽すると,
視野枠の一部からの反射光と共に上記のフレアの一部ま
でがカットされることになる。従ってファインダー視野
内のフレアのカットされない部分とカットされない部分
とが対比されて明瞭に区別され,観察視野中に煩わしい
濃度ムラが強調されて観察される。この濃度ムラを消減
させるためには,遮蔽板30のアルバダ鏡13によって
反射される像の光強度と上記のフレア強度とがほぼ等し
くなるようにし,遮蔽板30からの反射光とフレア光と
が紛れるように構成すればよい。フレアの生じる原因の
一つとなる接眼レンズを1枚構成と仮定すると,表裏両
面からの反射率合計は約8%となるから,遮蔽板30の
表面の反射率は少くとも約8%にする必要が有る。さら
に,実際には眼側から入射する光の強度が以外に大きい
場合が多く,(例えば太陽を背にして撮影する場合
等),フレアの強さはさらに増大される。
このフレア強度に遮蔽板30の反射光をマッチさせるた
めには,実験の結果,遮光板30の表面を白色または少
なくとも明るい灰色(艶消し拡散面が望ましい。)にす
る必要があることが判明した。また,アルバダ鏡13の
特性によっては透過光と反射光との色調が異なるファイ
ンダー光学系が存在するが,この場合には視野の色調に
合致するように遮蔽板30の表面の色調を調整すれば効
果的である。また,光学系内の光線遮断部材の表面には
通常黒色艶消し処理が施されるが,このような黒色処理
では,接眼レンズに極めて高価な増透用多層膜コートを
施さない限り視野中のフレアに起因するムラを除去する
ことはできない。しかし上記の如く,フレア強度にマッ
チした表面反射光となるように遮蔽板30の表面を白色
または明るい灰色にすることによって安価で容易に視野
内の艶度ムラを除くことができる。なお,遮光板30の
表面を白色または灰色に形成しても,観察される被写体
の見えの状態は何ら影響されないことは言うまでもな
い。
上記のパララックス補正装置を撮影レンズの焦点距離を
変換可能な二焦点カメラに適用するためには,その撮影
レンズの焦点距離の変換に応じてファインダー倍率を切
換える必要がある。
第6図は自動焦点調節装置を備えた二焦点式カメラに適
用した本発明の第2実施例を示す斜視図で,第7図は,
第6図に示す二焦点式カメラの一部破断上面図である。
なお第6図は副光学系撮影光軸上から,退出して主光学
系のみにより距離調節が行われる広角状態を示す。
第6図および第7図において,撮影レンズは,主光学系
101とその後方に装脱可能に設けられた副光学系12
とから成り,主光学系101を内蔵するレンズ鏡筒10
3は,2本のガイド軸104A,104Bによって光軸
方向に移動可能に案内された台板105に固設されてく
る。台板105の裏面には光軸方向に長く伸びた連動支
柱106が突設され,一方のガイド軸104Aは,連動
支柱106を貫通して台板105を図示されないフィル
ム面に正対させるように支持している。連動支柱106
の先端部には,後で詳しく述べられる広角用連動レバー
131に係合する第1係合突起106Aと望遠用連動レ
バー132に係合可能な第2係合突起106Bとが設け
られ,側面にはファインダーの倍率を変換させる変換レ
バー123を回転させるラック歯120が設けられてい
る。
レンズ鏡筒103は,第7図に示す如くカメラ本体11
0の前面突出部110Aと摺動可能に嵌合し,内部に鏡
筒開口103Aを開閉して主光学系101を保護するレ
ンズバリア111が設けられている。このレンズバリア
111は,カメラ本体110の上部に設けられた焦点距
離選択レバー112に図示されない連動機構を介して連
動し,焦点距離選択レバー112が「OFF」位置にあ
るときは閉成され,「OFF」位置から第7図中で時計
方向に回動すると開成されるように構成されている。ま
た,その焦点距離選択レバー112は,図示されないス
イッチ装置を介して,台板105を移動させ且つ副光学
系102を光軸に直交する方向に移動させるための駆動
源となる可逆モータ113(第6図参照)を制御するよ
うに構成されている。
台板105は,可逆モータ113の回転に連動する駆動
ギア114と縲合する送りねじ115のリードに従って
光軸方向に移動するように構成され,また副光学系10
2を保持する移動レンズ枠116は,減速ギア列117
を介して第6図中で角αだけ台板105の裏面に沿って
変位し,主光学系101の光軸上に副光学系102を挿
入するように構成されている。なお,移動レンズ枠11
6は,図示されないカム機構によって,主光学系101
のみの短焦点距離(以下「広角」と称する。)および主
光学系101に副光学系102が付加された長焦点距離
(以下「望遠」と称する。)の状態での距離調節範囲を
超えて台板105が移動したときのみ,光軸に対して直
角方向に変位する如く構成されている。
なお、焦点距離選択レバー112の指標112Aが第7
図に示すようにカメラ本体1の上面に付された広角記号
「W」に対向すると,台板105は,広角状態での距離
調節範囲(以下「広角域」と称する。)の無限遠位置よ
りわずかに繰り込まれたリセット位置に置かれる。ま
た,焦点距離選択レバー112が回転して指標112A
が望遠記号「T」に合致すると,台板105は広角域の
至近距離位置を超えて繰り出され,望遠状態での距離調
節範囲(以下「望遠域」と称する。)の無限遠位置より
若干手前のリセット位置に達して停止する。その際,副
光学系102は主光学系101の光軸上に挿入付加され
る。焦点距離選択レバー112を第7図中で反時計方向
に回動して指標112Aを「OFF」記号に合致させる
と,台板105は繰り込まれて広角域でのリセット位置
にて停止し,同時にレンズバリア111は閉成されるよ
うに構成されている。
一方,台板105が広角域の近接距離位置(至近距離位
置)を超えて前方に繰り出されると,台板105から突
出する連動支柱106の側面に設けられたラック歯12
0は,ピニオンギヤ121と噛み合い,望遠域の無限遠
位置に達する少し手前でピニオンギヤ121から外れる
ように構成されている。ピニオンギヤ121の回転は,
減速ギヤ列122を介してファインダー光学系の第1対
物レンズ126Aをファインダー光軸上に挿脱させる変
換レバー123に伝達されるように構成されている。ま
た,その変換レバー123の回転は,第1対物レンズ1
26Aが第7図中で実線にて示すファインダー光軸上の
位置と2点鎖線にて示す退避位置とに移動したときにク
リックストップ装置124(第6図参照)により停止さ
れるように構成されている。
ファインダー光学系は,第7図に示すように透明窓板1
25の後方に設けられた負の第1対物レンズ126Aと
第2対物レンズ126B,半透過凹面を有するアルバダ
鏡127,視野枠や距離ゾーンマーク(第9図参照)等
が設けられた視野枠板128および正の接眼レンズ12
9とから成り,第1対物レンズ126Aはファインダー
光軸上から2点鎖線で示す光軸外の退避位置へ変位可能
である。第1対物レンズ126Aが光軸上に挿入される
と,第2対物レンズ126Bとの合成焦点距離は短くな
り,その第2対物レンズ126B単独の焦点距離に対す
る倍率変化の割合は,撮影レンズ101,102の焦点
距離の変化(撮影レンズの像倍率の変化)に逆比例する
ように構成されている。
一方,第6図中で連動支柱106の先端部に突設された
第1係合突起106Aには広角用連動レバー131の一
方の腕131Aが係合している。また,第2係合突起1
06Bは,台板105が望遠域のリセット位置まで繰り
出される途中で,望遠用連動レバー132の一方の腕1
32Aと係合するように構成されている。広角用連動レ
バー131は,第8図に示す如く,ピン軸133によっ
て軸支され,ねじりコイルばね134により反時計方向
に回動するように付勢され,さらにその回動は第10図
に示す如く制限ピン138によって制限される。望遠用
連動レバー132は,ピン軸136によって軸支され,
ねじりコイルばね137により時計方向に回動可能に付
勢され,また,その回動は制限ピン135によって制限
される。さらに,広角用連動レバー131および望遠用
連動レバー132の他方の腕131B,132Bの自由
端には,それぞれ第1連動ピン139および第2連動ピ
ン140が植設されている。それらの連動ピン139お
よび140と係合する回動レバー141は,回転軸14
2の一端に固設され,ねじりコイルばね143により第
6図中で時計方向に回転可能に付勢されている。
第1連動ピン139は,第8図に示すように回動レバー
141の第1係接部141aは係合し,広角用連動レバ
ー131の反時計方向の回動により第1係接部141a
を押圧し,ねじりコイルばね143の付勢力に抗して回
動レバー141を反時計方向に回動させる。また,回動
レバー141の第2係接部141bは,広角連動レバー
131の他方の腕131Bが反時計方向に回転して第8
図中で制限ピン138に当接したときに,ピン軸136
のまわりに回転する第2連動ピン140の回転起動上に
位置するように構成されている。広角用連動レバー13
1および望遠用連動レバー132を介してそれぞれ回転
する回動レバー141と台板105との連動比率は,互
いに等しくなるようにそのレバー比が構成されている。
回動レバー141は,第1腕141Aと第2腕141B
とを有し,一方第1腕141Aの先端部にはカムレバー
145に係合する摺動ピン144が植設されている。そ
のカムレバー145は,一端をピン軸146によって支
持され,ねじりコイルばね147により常時時計方向に
付勢されている。また,カムレバー145は,その自由
端側に折曲げ部145a(第6図参照)を有し,その折
曲げ部145aの先端には赤外発光ダイオード(IRE
D)のような発光素子148が設けられている。さらに
カムレバー145の摺動ピン144との係合面には,第
8図に示す如く広角用カム145A,発光素子復帰用カ
ム145Bおよび望遠用カム145Cが連続して形成さ
れている。
発光素子148により赤外スポット光は,カムレバー1
45を回転可能に支持するピン軸146の軸線上に設け
られた投光レンズL1を通して投射され,被写体から反
射された赤外スポット光は,受光レンズL2を通して2
個の光検出ダイオードSPD1,SPD2から成る受光素
子149によって受光される。なお,カムレバー14
5,発光素子148,投光レンズL1受光レンズL2およ
び受光素子149をもって測角方式の距離検出装置が構
成される。
回動レバー141の第2腕141Bの先端部と第1腕部
141Aの基部には,後で詳しく述べられる指針台22
0を移動させる広角用回動ピン151と望遠用回動ピン
152とがそれぞれ第8図に示す如く植設されている。
その望遠用回動ピン152が回転軸142のまわりを回
転する回転半径は,広角用回動ピン151の回転半径に
対して,ほぼ撮影レンズの焦点距離に逆比例するように
構成されている。また,回動レバー141を支持し且つ
これと一体に回動する回転軸142の上端には,回動レ
バー141の回転角に基づいて被写体距離信号を出力す
るエンコーダー201の摺動ブラシ保持腕202が固設
されている。エンコーダー201は,4個のブラシ20
3と,このブラシ203が摺動する導体パターン204
と,導体パターン204を保持する基板205とを含
み,このエンコーダー201から出力される距離信号に
応じて,フラッシュガイドナンバーに基づき撮影レンズ
鏡筒103内に設けられた図示されない絞りが制御され
るように構成されている。
ファインダー光学系125〜129内の視野枠板128
には第9図に示す如く遠距離用の主視野枠215Aと,
パララックスに応じて位置を異にする近距離域用の補助
視野枠215Bおよび近接域用視野枠215Cとが設け
られ,さらに撮影距離に応じて撮影画面内に写る被写体
の範囲を示す距離ゾーンマーク216が設けられてい
る。この距離ゾーンマーク216は,無限遠を含む遠距
離域を表す「山型」記号,中距離域を表わす「複数人
物」記号,近距離域を表す「半身人物」記号およびさら
に近接し近接域を表わす「草花」記号とから成り,この
距離ゾーンマーク216の距離表示記号列は,広角用距
離指針217Aおよび望遠用距離指針217Bとによっ
て指示される。この双方の距離指針217A,217B
は,距離ゾーンマーク216の下部に反射面として設け
られた表示枠218に沿って第6図中で左右方向に移動
し得るように構成されている。なお,主視野枠215A
内の中央部には,距離検出装置145〜149によって
測距される被写界の測距範囲を示す測距ゾーンマーク2
19が設けられている。なお,広角用距離指針217A
と望遠用距離指針217Bとはファインダー観察者が区
別できるように,互いに異なる色の透明部材で形成する
か,あるいは指針先端を互いに異なる形状に形成されて
いる。広角用距離指針217Aと217Bとは,距離ゾ
ーンマーク216の遠距離域記号「山型」から近接域記
号「草花」までの間隔より広い間隔をもって第6図に示
すように指針台220上に設けられている。その指針台
220は,第8図に示す如く左右方向に長い案内溝22
1A,および221Bを有し,この案内溝221A,2
21Bを貫通する案内ピン222A,222B(第9図
参照)により,第1実施例と同様に,ファインダー光学
系126B〜129を保持するファインダーボックス1
10B(第7図参照)の下面に摺動可能に取り付けら
れ,引張コイルばね223により常時第8図中で右方へ
右方可能に付勢されている。また,指針台220の側面
には,回動レバー131の広角用回動ピン151が係合
する広角用突出カム224と,望遠用回動ピン152が
係合可能な望遠用係合突出部225とが設けられている
(第10図参照)。
広角用回動ピン151と係合する広角用突出カム224
のカム面は,台板5が繰り出されて回動レバー141が
第8図中で反時計方向に回動したとき,広角用回動ピン
151の左方への変位量に対して指針台220の移動量
すなわち広角用距離指針217Aの左方への変位量が特
に近距離域記号(半身人物)と近接域記号(草花)との
間において縮小されるように傾斜面に形成されている。
また,回動レバー141が半時計方向に回動して,広角
用回動ピン151が指針台220を引張コイルばね22
3の付勢力に抗して押圧変位させ,広角用突出カム22
4との係合が外れる少し前に,その広角用突出カム22
4と一体に左方へ変位している望遠用係合突出部225
の左側面に望遠用回動ピン152が係合するように構成
されている。
ファインダー光学系中の視野枠板128の直前には,主
視野枠215Aの上部および補助視野枠215Bの前面
を上下に変位可能な遮蔽板230が第6図および第9図
に示す如く設けられ,その遮蔽板230は,ファインダ
ーボックス110Bに上下に摺動可能に設けられた摺動
軸232に取り付けられ,圧縮コイルばね231により
常時第9図中で下方へ付勢されている。この摺動軸23
2の下端232aは円錐形に形成され,ファインダーボ
ックス下面から突出して指針台220の上面220Aと
係合している。また,一方,指針台220には,第1実
施例と同様に,上面220Aに引き続く斜面233A,
233Bを介して2つの段部220Bおよび220Cが
形成され,指針台220が第6図および第9図中で左方
へ移動すると,摺動軸232は斜面233A,233B
に沿って従動し,第9図中で下方へ摺動して遮蔽板23
0を下降させるように構成されている。
広角用距離指針217Aが第9図中で距離ゾーンマーク
216の遠距離域記号(山型)を超えて左方へ変位し,
中距離記号(複数人物)に達するまでは,摺動軸232
の光端232aが指針台220の上面220A上を摺動
するので,遮蔽板230は下降しない。広角用距離指針
217が中距離記号(複数人物)を超えて第9図中で左
方へ移動すると摺動軸232の先端232aは,第1斜
面233Aに沿って下降し,広角用距離指針217が近
距離域記号(半身人物)を指示する位置に達すると,摺
動軸先端232aは第1段部220Bに達し,その際,
遮蔽板230は主視野枠215Aの上部を覆う位置まで
下降する。さらに,広角用距離指針217が近接域記号
(草花)を指示する位置まで変位すると,摺動軸下端2
32aは,さらに第2斜面233Bに沿って下降して第
2段220Cに達し,その際,遮蔽板230は補助枠2
15Bをも覆う位置まで下降するように構成されてい
る。
広角用距離指針217がさらに第9図中で左方へ変位
し,表示枠218の外に退出すると,指針台220の第
3斜面233Cは摺動軸232を押し上げ,摺動軸下端
232aが指針台上面220Dに達すると遮蔽板230
は第9図に示す原位置に復帰するように構成されてい
る。遮光板230は,第1実施例の遮光板30と同様の
理由により,その表面が白色または明るい灰色等により
表面に処理されている。
なお,広角状態の近接域まで,望遠状態で距離調節を行
う場合には,撮影レンズ鏡筒103のカメラを本体11
0からの突出量が極めて大きくなり繰出し機構が複雑な
ものとなる。従って,この第2実施例においては,望遠
域では,無限遠から近距離域まで距離調節ができるよう
に台板105の移動機構は構成されている。
次に,上記第2実施例の作用を説明する。
第7図に示す如く焦点距離選択レバー112が「OF
F」位置に在るときは,撮影レンズの主光学系101は
台板105と共に広角域の無限遠位置よりさらにわずか
に繰り込まれた広角域のリセット位置に置かれ,副光学
系102は第6図に示すように撮影光軸上から退出した
退避位置に置かれている。また,撮影レンズ鏡筒103
内のレンズバリア111は,主光学系101の前面を覆
い,鏡筒開口103Aを閉成した状態に置かれている。
さらにファインダー光学系中の第1対物レンズ126A
は第7図中で実線にて示す如くファインダーを光軸上に
置かれている。
焦点距離選択レバー112を操作して,指標112Aが
広角記号「W」を指示するまで回転し,第7図に示す如
く焦点距離選択レバー112を広角位置「W」にセット
すると,図示されない連動機構を介してレンズバリア1
11は,第7図に示す如く開成され,同時に図示されな
いスイッチにより電源回路が閉じられる。この状態で可
逆モーター113は回転せず,主光学系101と台板1
05とは,第6図に示す如く広角域でのリセット位置に
置かれる。また,この状態では,ファインダー視野内の
距離ゾーンマーク216を指示するための広角用距離指
針217は,第11図〔A〕中で破線にて示すように表
示枠218の外に在り観察されない。さらに,遮蔽板2
30は退避位置に置かれ,その下端縁230aはファイ
ンダー視野外に位置している。
次に広角域での距離調節について説明する。
焦点距離選択レバー112を広角位置「W」にセットし
た後,図示されないレリーズ釦を半押しすると先ず距離
検出装置が作動し,発光素子148から赤外スポット光
が被写体に向かって投射される。測距ゾーンマーク21
9(第9図参照)内に遠距離の被写体を視準した場合,
その被写体まで赤外スポット光が届かないか,あるいは
届いてもその反射スポット光が微弱で受光素子149の
一方の素子SPD1から検出信号が出力されない。受光
素子149から出力されない場合には,距離検出装置の
モータ制御回路は遠距離信号を出力し,可逆モータ11
3を駆動し,台板105と共に主光学系101を広角域
での無限遠位置まで繰り出す。
この台板105のリセット位置から無限遠位置までの移
動により,連動支柱106の先端部に設けられた第1係
合突起106Aが第8図中で下方へわづかに移動する。
この第1係合突起106Aの移動に追従して広角用連動
レバー131が反時計方向に回動し,第1連動ピン13
9を介して回動レバー141を反時計方向にわずかに回
動させる。回動レバー141の反時計方向の回動によ
り,広角用回動ピン151は広角用突出カム224を介
して指針台220を第8図中で左方へ変位させる。これ
により,広角用距離指針217Aは第1図〔A〕に示す
表示枠218外の位置から表示枠218内へ移動し,距
離ゾーンマーク216の遠距離域記号(山型)を指示す
る。この場合,遮蔽板230と一体の摺動軸232の先
端232aは指針台220の上面220A(第9図参
照)上をわずかに摺動するのみで下方へは変位しない。
従って遮蔽板230は,第9図に示す位置にとどまる。
また,一方可逆モータ113がわずかに回転すると,減
速ギヤ列117がわずかに回転するが図示されないカム
機構により副光学系102は第6図に示す退避位置から
変位しない。また,台板105と共に連動支柱106が
第6図中で左斜め下方へわずかに移動するが,連動支柱
106に設けられたラック歯120はピニオンギヤ12
1と噛み合う位置達しないので,ピニオンギヤ121は
回転せず,従って,ファインダー光学系の第1対物レン
ズ126Aはファインダー光軸上にとどまる。また一
方,回動レバー141が反時計方向にわずかに回動する
と,回転軸142を介して摺動ブラシ保持腕202を第
6図中でわずかに反時計方向に回動させる。これによ
り,エンコーダー201は,無限遠位置信号を図示され
ない絞り,制御装置に出力する。
上記の如く,レリーズ釦を半押してた後,さらにレリー
ズ釦を押し下げると,シャッターが開閉し,露光が終了
すると,可逆モータ113が逆転して,台板105はリ
セット位置に復帰する。従って,指針台220も原位置
(第9図に示す位置)に戻され,広角用距離指針217
Aは第11図〔A〕に示すように表示枠218から退出
したリセット位置に復する。
広角域の中距離位置すなわち広角域用距離指針217A
が中距離域記号(複数人物)を指示する位置までは指針
台220が第9図のリセット位置から左方へ移動しても
摺動軸232の先端232aが第1傾面233Aに達し
ない。従って,広角状態での無限遠から中距離域の被写
体までの撮影においては,遮蔽板230は下降しない。
しかし,この場合,パララックスは殆ど無いので主視野
枠215Aを用いてフレーミングを行って差支えない。
次に、半身人物程度の大きさの被写体を撮影画面一ぱい
に撮影する場合には,主視野枠215A内に被写体がう
まく入る程度までカメラを近づける。この場合には,パ
ララックスが生じるから,補助視野枠を用いて被写体の
上限位置を定める必要がある。このような近距離域にお
いて,被写体の一部を測距ゾーンマーク219内にとら
へた後,図示されないレリーズ釦を反押しすると,可逆
モータ113の回転により主光学系101は台板105
と共に繰り出され,広角用連動レバー131を介して回
動レバー141が反時計方向に回動する。この回動レバ
ーの回動により摺動ピン144が回転軸142のまわり
に旋回する。従って,ねじりコイルばね147の付勢力
によってピン軸146を中心として第8図中に時計方向
に回動習性を与えられたカムレバー145は,摺動ピン
144と係合状態にある広角用カム145Aのカム形状
に従って時計方向に回動する。
これにより,投光レンズL1を通して投射される発光素
子148からの赤外スポット光は被写体を照射し,その
反射スポット光は受光レンズL2を通して受光素子14
9上に結像される。この結像される光スポットは最初一
方の光検出ダイオードSPD1の端部から他方の光検出
ダイオートSPD2に向かって移動し,その光スボット
像の中心が2個の光検出ダイオードSPD1とSPD2
の合わせ目と一致したとき,受光素子は距離検出信号を
出力して可逆モータ113を停止させる。可逆モータ1
13の回転の停止により,台板105の繰り出し移動は
その位置で停止し,主光学系101の距離調節が終了す
る。
一方,回転レバー141の反時計方向の回動により,広
角用回動ピン151は広角用突出カム224を介して指
針台を第8図中で左方へ移動し,広角用指針217Aを
第11図〔A〕に示すリセット位置から第11図〔B〕
に示す近距離域記号(半身人物)を指示する位置まで移
動させる。また,第9図中で摺動軸232の先端232
aは,指針台220の上面220A上を摺動し,さらに
第1斜面233Aに沿って滑降し,第1段部220Bに
達する。従って,この摺動軸232の下降に応じて遮蔽
板230の下端縁230aは,第11図〔B〕に示すよ
うに主視野枠215Aの上部を覆う位置まで移動する。
さらにまた,回動レバー141の反時計方向の回転角
は,台板105の繰り出し量に正比例するので,その回
転角は回転軸142を介して摺動グラン保持腕202に
伝達され,エンコーダー201は導体パターン204に
基づいてそのとき距離調節された撮影距離に応じた信号
を出力する。
上記の如く台板105の停止の後,半押しされたレリー
ズ釦をさらに押し下げると,公知の方法でシャッターが
開閉して露光が終了する。露光が終了すると,可逆モー
ター113は逆転して台板165をリセット位置まで繰
り込み,広角用距離指針217Aおよび遮蔽板230
は,第9図および第11図〔A〕に示すリセット位置ま
で自動復帰する。また,摺動ブラシ保持腕202および
発光素子148も同時にリセット位置まで復帰する。
次に,草花等の小被写体をクローズアップ撮影するため
に,被写体に近接して撮影する場合には,主光学系10
1の繰り出し量が近距離域撮影の場合により甚だしく大
くなり,撮影レンズの像倍率が無視し得ない程度に大き
く変化する。そのため,パララックスが大きくなると同
時に,撮影範囲が同じ撮影レンズであっても狭くなる。
これに対応するために,第9図に示すようにパララック
スが修正され且つ主視野枠215より小形の近接域用視
野枠215Cが用いられる。
あらかじめ近接域用視野枠215Cを用いて被写体像が
その近接域用視野枠215C内にクローズアップされる
まで被写体に近接した後,測距ゾーンマーク219内に
被写体の一部をとらえ図示されないレリーズ釦を半押し
すると,可逆モータ113の駆動により台板105は広
角状態でのリセット位置から繰り出される。この台板1
05の移動に応じて広角用連動レバー131が第8図中
で反時計方向に回動し,回動レバー141と共に摺動ピ
ン144回転軸142のまわりに反時計方向に回動させ
る。摺動ピン144が回動すると,カムレバー145
は,広角用カム145Aのカム形状に従ってピン軸14
6を中心に時計方向に回動し,発光素子148を第8図
中で右方へ変位させる。この発光素子148の変位に伴
い,被写体は赤外スポット光により照射され,その反射
スポット像の中心が受光素子149の中央境界線Blに
達したときに出力される受光素子149の検出信号に基
づいて可逆モータ113は停止する。同時に台板105
の繰り出し動作も停止し,主光学系101の距離調節は
終了する。
一方,回動レバー141の反時計方向の回動に伴い,広
角用回動ピン151は反時計方向に回動して広角用突出
カム224を介して指針台220を第8図中で左方へ移
動させる。このとき,近接域での距離調節のために台板
105と共に主光学系101は大きく繰り出され,それ
に伴い回動レバー141の回転角も大きくなるが,指針
台220の左方への移動量は広角用突出カム224のカ
ム面の傾斜により比較的小さいものとなる。これによ
り,広角用距離指針217は表示枠218から退出する
こと無く第11図〔C〕に示すように近接域記号(草
花)を指示する位置に達する。また,このとき,摺動軸
232の先端232aは第9図中で第1斜面233Aお
よび第2斜面233Bを摺動して第2段部220Cに達
する。これにより,遮蔽板230は第11図〔C〕に示
す如く,主視野枠215Aの上部および補助視野枠21
5Bを遮蔽する。
この広角状態での近接域の距離調節のための台板105
の繰り出しにより,連動支柱106上のラック歯120
は,第6図中で台板105と共に左斜め下方へ移動する
が,まだピニオンギヤ121と噛み合う位置に達しな
い。従って,ファインダー光学系の第1対物レンズ12
6Aはファインダー光軸上から退出せず,ファインダー
倍率は変換されない。また一方,回動レバー141に連
動する摺動ブラシ保持腕202が反時計方向に回動に伴
い,エンコーダー201は主光学系101の繰出しによ
る撮影距離信号を出力する。次に半押しされたレリーズ
釦をさらに押下すことによりシャッターが開閉し,可逆
モータ113は逆転して台板105をリセット位置に復
帰させる。これに伴い,広角用指針217B,発光素子
148はそれぞれのリセット位置に復帰する。
次に、撮影レンズの焦点距離の切替えおよびファインダ
ー倍率の変換について説明する。
焦点距離選択レバー112を第7図中で「OFF」記号
位置または広角記号「W」位置から望遠記号「T」位置
まで回転変位させると,この焦点距離選択レバー112
に連動する図示されないスイッチ装置を介してモータ制
御回路が動作して可逆モータ113を回転し,台板10
5を広角域での近接距離位置を超えてさらに前方の望遠
域でのリセット位置まで移動させる。また,この可逆モ
ータ113の回転は,減速ギヤ列117を介して移動レ
ンズ枠116に伝達され,これにより,副光学系102
はその移動レンズ枠116と共に第6図中で角αだけ反
時計方向に回動して主光学系の光軸上に追加挿入され
る。この副光学系102の追加挿入により撮影レンズの
焦点距離は広角状態から望遠状態に切り替えられる。
一方,台板105の広角域を超える繰出し移動により,
先ず広角用連動レバー131が第8図中でピン軸133
を中心として半時計方向に回動する。この回動は,広角
用連動レバー131の他方の腕131Bが第10図に示
す如く制限ピン138に当接することにより阻止され,
第1係接面141aと係合する第1連動ピン139に押
されて回動する回動レバー141の反時計方向の回動
は,その位置で停止する。この回動レバー141の反時
計方向の回動により,回動レバー141の第2係接面1
41bは第2連動ピン140の旋回軌道上に挿入され
る。
さらに台板105が繰り出されると連動支柱106の第
2係合突起106Bが望遠用連動レバー132の一方の
腕132Aの自由端に当接し,望遠用連動レバー132
を反時計方向に回動させる。この回動により,他方の腕
132Bの自由端に設けられた第2連動ピン140は,
回動レバー141の第2係接面141bに当接して回動
レバー141を再び反時計方向に回動させ,台板105
が望遠域のリセット位置に達したとき,可逆モータ11
3は図示されないモータ制御回路からの停止信号により
停止されるので回動レバー141の反時計方向の回動は
停止する。
この回動レバー141の反時計方向の回動により,広角
用回動ピン151が広角用突出カム224から離れる以
前に,望遠用回動ピン152は望遠用係合突出部225
と係合し,望遠用係合突出部225を介して指針台22
0をさらに変位させ,広角用距離指針217Aが第10
図中矢印(A)にて示すように距離ゾーンマーク216
の近接域記号(草花)を超えて退出した位置で指針台2
20を停止させる。この位置で,望遠用距離指針217
Bは距離ゾーンマーク216の遠距離域記号(山型)に
達しないリセット位置すなわち第11図〔A〕における
距離指針217Aと同じ位置に置かれる。また,遮蔽板
230を支持する摺動軸232の下端232aは,指針
台220の第3斜面233Cに沿って上昇し,第10図
に示すように指針台上面220Dと係合する位置に達す
る。これにより遮蔽板230は第9図で示す原位置に復
帰する。
さらに,回動レバー141の回動により,摺動ピン14
4は回転軸142のまわりを第8図中で反時計方向に旋
回し,カムレバー145の広角用カム145Aおよび発
光素子復帰用カム145Bを超えて第10図に示す如く
望遠用カム145Cの基部位置に達する。これにより,
発光素子148は,一旦第10図中で右方へ変位する
が,摺動ピン144が発光素子復帰用カム145Bを乗
り越えたときに第8図と同じリセット位置へ復帰する。
また,回転軸142を介して回動レバー141に連動す
るエンコーダー201のブラシ203は図示されない望
遠用導体パターンに接する位置まで回動される。
また一方,台板105が広角域を超えて繰り出される
と,連動支柱106の側面に設けられたラック歯120
はピニオンギヤ121と噛み合い,ピニオンギヤ121
を第6図中で時計方向に回動させる。このピニオンギヤ
121の回動は減速ギヤ列122を介して変換レバー1
23に伝達され,変換レバー123を反時計方向に回動
させる。この変換レバー123の反時計方向の回動によ
り,第1対物レンズ126Aは第7図中で2点鎖線にて
示される如くファインダー光路外に退出する。これによ
り,逆ガリレオ形式のファインダー光学系(126B,
129)の像倍率は,拡大される。その拡大比率は,撮
影レンズの広角から望遠への切替えによる像倍率の比率
に等しいので,主視野枠215Aを広角,望遠共通に使
用することができる。第1対物レンズ126Aはファイ
ンダー光路外の退避位置に達すると,クリック機構12
4によりその位置に固定され,同時に,ラック歯120
の第6図中で右端部がピニオンギヤ121から離れ,そ
の噛み合いが断たれる。従って,さらに距離調節のため
に台板105が繰り出されても,第1対物レンズ126
Aは退避位置にとどまり,移動しない。
望遠域での距離調節は,広角域での距離調節と同様に図
示されないレリーズ釦の半押し操作により,距離検出装
置(145〜149)による測距が行われ,同時に台板
105が繰り出されることによってなされる。この場
合,指針台220は,望遠用回動ピン152の回動に応
じて変位し,望遠用距離指針217Bは,主光学系10
1と副光学系102との合成焦点距離に基づく像の倍率
に応じた距離ゾーンマーク記号を指示する。
ここで,撮影レンズの広角状態および望遠状態における
距離調節の際の台板105の繰出し量と距離ゾーンマー
ク216を指示する距離指針217A,217Bの変位
量との関係を検討する。
いま,撮影レンズの焦点距離をf,被写体までの撮影距
離をR,撮影レンズの無限遠位置からの繰出し量をΔ,
そのときの被写体像の縮小倍率(以下「像倍率」と称す
る。)をXとすると, Δ=f2/(R−f)……(1) X=f/(R−f)……(2) また,距離指針217A,217Bの無限遠(∞)位置
からの移動量をZとすると, Z=k,Δ(ただし,kは連動比)……(3) この(3)式と(1)式とから,次の関係が得られる。
Z=k・f2/(R−f)……(4) ここで,広角用距離指針217Aの移動量ZW,望遠用距
離指針217Bの移動量をZT,それぞれの連動比率を
k1,K2とし,広角状態での焦点距離と撮影距離をそれぞ
れfW,RW,望遠状態での焦点距離と撮影距離をそれぞれ
fT,RTとすると,(4)式から ここで,広角用距離指針217Aと望遠用距離指針21
7Bとが距離ゾーンマーク216内の同じ距離記号を指
示するものとし,ZW=ZTと置くと, k1・fW 2/(RW−fW)= k2・fT 2/(RT−fT)……(6) 一方,被写体の写る範囲を示す距離ゾーンマーク216
の各距離記号に対応する被写体までの撮影距離は,広角
状態と望遠状態とでは異なる。例えば,近距離域記号に
示されるように被写体人物の半身像をフィルム画面一ぱ
いに移す場合,広角状態ではカメラを被写体に近づけ,
望遠状態では,カメラを被写体から遠く離して距離調節
を行うことになる。いま,異なる焦点距離fW,fTの撮影
レンズを使用して,それぞれ撮影距離RW,RTにて同一の
被写体をフィルム画面上で等しい大きさに結像させる場
合,両者の像倍率XW,XTは等しいから,(2)式から次の
等式が得られる fW/(RW−fW)=fT/(RT−fT)……(7) (6)式にこの(7)式を代入して整理すると,次の関係式が
得られる。
k2=k1・fW/fT……(8) すなわち,望遠状態のときは,広角状態のときの台板1
05と指針台220との連動機構に(fW/fT)なる焦点
距離に逆比例する連動比率変換機構を付加することによ
り,広角用の距離ゾーンマークを望遠用にも共用させる
ことができる。そのため,広角用回動ピン151の回転
半径と望遠用回動ピン152の回転半径とは,焦点距離
に反比例するように形成されている。
また,(1)式および(2)式から明らかなように,同じ焦点
距離での距離調節においても,撮影距離Rが焦点距離f
に比して充分大きいときは,撮影レンズの繰出し量Δ及
び像倍率Xはほぼ撮影距離に反比例する。しかし,カメ
ラを被写体に近接して撮影距離Rに対して焦点距離fが
無視できない程に接近すると,(1)式及び(2)式の分母
(R−f)の値が急激に小さくなるので,繰出し量Δお
よび像倍率Xは共に極端に大きくなる。従って,この撮
影レンズの繰出しに連動する広角用指針217Aは,広
角用回動ピン151と係合する広角用突出カム224の
カム面によって,その移動量ZWが近接域記号(草花)近
傍において,所定の連動比率k1を縮小するように構成さ
れ,また,望遠状態においては,連動比率k2をもって台
板105に連動する望遠用距離指針217Bは,距離ゾ
ーンマーク216の遠距離域記号(山型)から近距離域
記号(半身人物)までを指示するように構成されてい
る。
ところで,望遠用距離指針217Bが,例えば近距離域
記号(半身人物)を指示する位置に到達した場合,(7)
式から,次の関係が得られる。
RT=(fT/fW)・RW……(9) すなわち,同一人物を焦点距離を変えて同じ大きさに写
す場合,望遠状態での撮影距離RTは広角状態での撮影距
離RWより焦点距離の比だけ離れた位置にカメラを置くこ
とになる。従って,ファインダーのパララックスは広角
状態のときより小さくなるので,補助視野枠215Bを
使用することなく,主視野枠215Aを用いてフレーミ
ングを行って差支えない。そのため,望遠状態において
は,摺動軸下端232aに接する指針台220の上面2
20Dに段部を有しない。従って,望遠状態において
は,距離調節がなされても遮蔽板230はファインダー
視野内へ進入せず,主視野枠215は遮蔽されない。
上記の第2実施例においては,撮影レンズの焦点距離の
切替えに応じて,対物レンズによるファインダー倍率の
切替えが行われるから,望遠状態においても広角状態で
の主視野枠215Aを共通に使用することができる。ま
た,広角状態においてのみ,補助視野枠215Bおよび
近接域用視野枠215Cが使用されが,その際,主視野
枠215Aの上部を遮蔽する遮蔽板230の表面の反射
光がフレア光と紛れるように,その表面を白色または薄
い灰色に施工することにより,第1実施例と同様にファ
インダー視野をムラの無いようにすることができる。
なお,上記第2実施例の二焦点式カメラにおいては,望
遠状態において,主光学系101と副光学系102とが
一体となって光軸上を移動して距離調節を行うように構
成され,その移動に応じて望遠用距離指針217Bが距
離ゾーンマーク216を視視するように構成されている
が,望遠状態における距離調節も,主光学系のみの繰出
しによって行われる型式の二焦点式カメラにおいても,
本発明を適用し得ることは言うまでも無い。
〔発明の効果〕
以上の如く本発明によれば,撮影距離に応じて不要な視
野枠を遮蔽板により覆うように構成したから,撮影距離
に応じて視野枠が移動してパララックスを補正するもの
に比し,撮影距離に応じてあらかじめパララックスの補
正された視野枠を用いてフレーミングを行うことができ
るので,使用し易く,また簡単な構成で,撮影される被
写体のフレーミングを誤り無く確認できる利点が有る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例を示す斜視図,第2図は,
本発明の要部をなす第1図の遮蔽板移動機構の断面図,
第3図は第1図に使用されるファインダー光学系の断面
図,第4図は第3図のファインダー光学系におけるフレ
ア光と遮蔽板の反射光との経路を示す説明図,第5図は
ファインダー視野と遮蔽板による遮蔽作用を示す説明
図,第6図は二焦点式カメラに適用された本発明の第2
実施例の斜視図,第7図は第6図の二焦点式カメラの一
部破断上面図,第8図は,第6図中の間欠連動機構の広
角状態における平面図,第9図は第6図の遮蔽板移動機
構の断面図,第10図は第8図の間欠連動機構の望遠状
態における平面図,第11図は第6図に示す第2実施例
のファインダー視野と遮光板による遮光作用を示す説明
図である。 〔主要部分の符号の説明〕 1,101,102……撮影レンズ 15A,215A……主視野枠 15B,215B……補助視野枠(補正視野枠) 15C,215C……近接域用視野枠 (補正視野枠) 30,230……遮光板(遮蔽手段) 31,231……圧縮コイルばね(遮蔽手段) 32,232……摺動軸 (遮蔽手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮影範囲を示す固定の主視野枠と、該撮影
    範囲内に設けられたパララックスに対応する補正視野枠
    とを有するファインダーを備えたカメラにおいて、撮影
    距離を変化させるための撮影レンズの光軸方向の移動に
    連動して少なくとも前記主視野枠の一部を覆う遮蔽手段
    を具備することを特徴とするパララックス補正装置。
  2. 【請求項2】前記補正視野枠は、複数個の補正フレーム
    (15B,15C,215B,215C)より成り、前
    記遮蔽手段(30,31,32,230,231,23
    2)は、前記主視野枠(215A)を遮蔽した後、さら
    に撮影距離に応じて順次前記補正フレームの一部(15
    B,215B)を覆う如く構成されていることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載のパララックス補正装
    置。
  3. 【請求項3】前記遮蔽手段は、撮影レンズの繰出しに連
    動してファインダー視野外の退避位置から視野内に挿入
    される遮蔽板(30,230)を含み、撮影距離に応じ
    て不要になった視野枠(15A,15B,215A,2
    15B)の一部を覆う如く構成されていることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項または第2項記載のパララッ
    クス補正装置。
  4. 【請求項4】前記遮蔽手段(30,31,32,23
    0,231,232)は前記ファインダー視野内に設け
    られた距離ゾーンマーク(16,216)を撮影レンズ
    の移動に連動して指示する距離指針(17,217A)
    の移動に応じて変位し、該距離指針(17,217A)
    が通過した後の前記距離ゾーンマーク(16,216)
    の距離記号に対応する前記主視野枠(15A,215
    A)の一部と前記補正視野枠(15B,215B)とを
    覆う如く構成されていることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項乃至第3項記載のパララックス補正装置。
  5. 【請求項5】前記遮蔽手段は、アルバダ式ファインダー
    のアルバダ鏡(13,127)と接眼レンズ(12,1
    29)の前に設けられた前記主視野枠(15A,215
    A)および前記補正視野枠(15B,215B)との間
    に挿入される遮蔽板(30,230)を含み、前記アル
    バダ鏡(13,127)に対向する前記遮蔽板(30,
    230)の表面は、フレア光と紛れる色にて着色されて
    いることを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第4項
    記載のパララックス補正装置。
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