JPH06299342A - 高純度アルミニウムまたはその合金からなるスパッタリングターゲット - Google Patents
高純度アルミニウムまたはその合金からなるスパッタリングターゲットInfo
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Abstract
膜厚分布の標準偏差の3倍値が5%以下のスパッタリン
グターゲット。 【構成】 高純度Al,Al合金からなるスパッタリン
グターゲットにおいて、ターゲット結晶組織を再結晶組
織とし、各部位の平均結晶粒径が500μm以下で、各
部位の平均結晶粒径を平均化したターゲット全体の平均
結晶粒径に対する各部位の平均粒径のバラツキが±15
%以内であるスパッタリングターゲット。
Description
たはその合金からなるスパッタリングターゲットに関す
るものであり、特には今後の半導体デバイスに対応して
平均結晶粒径及び/或いは結晶方位を従来とは異なった
観点より規定した高純度アルミニウムまたはその合金か
らなるスパッタリングターゲットに関するものである。
リングにより各種半導体デバイスの電極、ゲート、配
線、素子、絶縁膜、保護膜等を基板上に形成するための
スパッタリング源となる、通常は円盤状の板である。加
速された粒子がターゲット表面に衝突するとき運動量の
交換によりターゲットを構成する原子が空間に放出され
て対向する基板上に堆積する。スパッタリングターゲッ
トとしては、Al及びAl合金ターゲット、高融点金属
及び合金(W、Mo、Ti、Ta、Zr、Nb等及びW
−Tiのようなその合金)ターゲット、金属シリサイド
(MoSiX 、WSix 、NiSix 等)ターゲット等
が代表的に使用されてきた。
一つが、Al配線形成用のAl及びAl合金ターゲット
である。Al薄膜はまたコンパクトディスクや光磁気デ
ィスクの反射面にも使用されている。
化し、かつ回路配線の幅が0.5μm以下と微細化する
にしたがってスパッタリングによりウエハ上に形成され
た薄膜の均一性は、従来の膜厚分布のバラツキの標準偏
差(δ)が5%以下という規格から、その標準偏差の3
倍値(3δ)が5%以下と、形成された微細配線の特性
を確保する上で要求される規格が厳しくなってきてい
る。このような背景の中、スパッタ装置、スパッタ条
件、ターゲット等について膜厚の均一性を改善すること
を目的として検討がなされているが、特に従来のターゲ
ット品質では、異なったターゲット間で、また同一ター
ゲット使用時においても膜厚分布のバラツキ及びその変
動が大きく、膜厚分布に関する上記規格(3δ<5%)
を満足しないことが明らかになっている。
l合金ターゲット品質に起因すると考えられる膜厚分布
のバラツキについては、ターゲットの表面及び内部の結
晶構造(ここで、結晶構造とは結晶粒径や結晶配向性等
である。)が、ターゲットからの原子の放出特性に大き
な影響を与えるために、ターゲットの結晶構造の不均一
性がウエハ上にスパッタされた薄膜の膜厚分布に大きな
影響を与えていると考えられる。このため、従来の高純
度アルミニウムまたはその合金ターゲットでは均一な薄
膜を得るため、なるべく微細な結晶組織で、かつ結晶配
向性についてもある特定の結晶面をコントロールするこ
とが行われてきた。
5, No4, Jul/Aug 1967 の1755〜1768頁に掲載
された、シー・イ−・ウイッカーシャーム・ジュニアに
よる論文「Crystallographic target effects in magne
tron sputtering 」は、スパッタリング薄膜の膜厚均一
性に対する結晶方位の影響について記載している。特開
昭63−312975号は、スパッタリングによりウエ
ハ上に形成されたアルミニウム薄膜の膜厚が中央部が厚
くそして周辺部が薄い分布を有していることに鑑み、ア
ルミニウムターゲット中心部の結晶方位含有比(22
0)/(200)が外周部のそれより大きいことを特徴
とするアルミニウムスパッタリングターゲットを記載し
ている。特開平2−15167号は、ターゲット表面の
面積の50%以上を{111}結晶面より構成したアル
ミニウムスパッタリングターゲットを記載する。特開平
3−2369号は、マグネトロンスパッタリングにより
アルミニウムターゲットが消耗するにつれ、マグネット
の回転に沿ってリング状の溝が表面に形成されると共に
原子の放出方向が変化し、膜厚分布が悪くなることを解
決するべく、結晶方位強度比{100}/{110}を
ターゲット表面から内部に入るにつれ小さくすることを
提唱している。特開平3−10709号は、アルミニウ
ムターゲットのスパッタ面の結晶方位含有比(220)
/(200)が0.5以上であることを特徴とするター
ゲットを記載している。更には、特開平4−23461
70号は、2mm以下の粒度及び〈110〉繊維組織を
有するアルミニウムターゲットにおいて繊維軸をランダ
ムの20倍以上のX線回析強度を有するものとするター
ゲットを記載している。
ターゲットでは、標準偏差の3倍値(δ)が5%以下と
いう上記規格を満足させるに至らない。本発明の課題
は、スパッタリングにより形成されたAl薄膜の均一性
を標準偏差の3倍値(3δ)が5%以下という上記規格
を満足させるまでにスパッタリングターゲットを改善す
る技術を確立することである。
ングによりウエハ上に形成された薄膜の均一性を改善す
る目的で、結晶組織、結晶粒径及び及び結晶配向性の膜
厚分布への影響を検討した結果、(1)ターゲットの結
晶組織を再結晶組織として、ターゲットの各部位での平
均結晶粒径の絶対値並びにターゲット全体の平均結晶粒
径に対する各部位の平均粒径のバラツキを所定水準に規
制しそして(2)(200)結晶方位含有率、即ちター
ゲットのスパッタ面における結晶方位(200)の全体
の結晶方位(111)、(200)、(220)及び
(311)の和に対する比率の絶対値及びそのバラツキ
を調整することにより、従来達成することができなかっ
た優れた膜厚分布均一性を得ることができることが明ら
かになった。
純度アルミニウムまたはその合金からなるスパッタリン
グターゲットにおいて、ターゲット結晶組織が再結晶組
織であり、ターゲットの各部位での平均結晶粒径が50
0μm以下であり、各部位の平均結晶粒径を平均化した
ターゲット全体の平均結晶粒径に対する各部位の平均粒
径のバラツキが±15%以内であることを特徴とするタ
ーゲット、(2)高純度アルミニウムまたはその合金か
らなるスパッタリングターゲットにおいて、ターゲット
のスパッタ面においてX線回折法で測定された結晶方位
含有比(200)/{(111)+(200)+(22
0)+(311)}がターゲットの各部位で0.35以
上であり、各部位の結晶方位含有比を平均化したターゲ
ット全体の結晶方位含有比に対する各部位の結晶方位含
有比のバラツキが±15%以内であることを特徴とする
ターゲット、及び(3)高純度アルミニウムまたはその
合金からなるスパッタリングターゲットにおいて、ター
ゲット結晶組織が再結晶組織であり、ターゲットの各部
位での平均結晶粒径が500μm以下であり、各部位の
平均結晶粒径を平均化したターゲット全体の平均結晶粒
径に対する各部位の平均粒径のバラツキが±15%以内
であり、そしてターゲットのスパッタ面においてX線回
折法で測定された結晶方位含有比(200)/{(11
1)+(200)+(220)+(311)}がターゲ
ットの各部位で0.35以上であり、各部位の結晶方位
含有比を平均化したターゲット全体の結晶方位含有比に
対する各部位の結晶方位含有比のバラツキが±15%以
内であることを特徴とするターゲットを提供するもので
ある。
は、結晶組織の熱的な安定性を狙ったもので、スパッタ
リング時のターゲットの温度上昇のため、加工組織では
ターゲット結晶組織の回復または部分再結晶化等が起こ
り、ターゲット結晶組織の変質に伴う経時的な膜厚分布
の変動が起こるためである。また、ターゲットの各部位
での平均結晶粒径を500μm以下とするのは、平均結
晶粒径が500μmを超えるような粗大結晶粒では各結
晶粒からの原子の放出特性の違いが顕著化するためであ
り、ターゲット全体の平均結晶粒径に対する各部位の平
均粒径のバラツキを±15%以下とするのは、バラツキ
が±15%を超えると、同様にターゲット各部位のスパ
ッタ速度の違いが顕著化し膜厚分布の不均一性が生じる
ためである。ターゲットの各部位での平均結晶粒径を3
00μm以下とすることが好ましい。
いて通常出現する、X線回折法で測定された結晶方位の
主たるものは、(111)、(200)、(220)及
び(311)である。この内でも、理由は完全には究明
されていないが、(200)方位の全体の結晶方位に対
する存在比率が熱的に安定なターゲット結晶組織を得る
ための指標として重要であることが判明した。そこで、
(200)方位含有比(200)/{(111)+(2
00)+(220)+(311)}がターゲットの各部
位で0.35以上であり、各部位の結晶方位含有比を平
均化したターゲット全体の結晶方位含有比に対する各部
位の結晶方位含有比のバラツキが±15%以内であるこ
とが必要である。
有比が0.35未満では、図1に結晶組織と結晶方位含
有比の関係を示すように、ターゲットの結晶組織は熱的
に不安定な加工組織または不安定な部分再結晶組織であ
り、結晶方位含有比が0.35以上となると安定した部
分再結晶組織及び再結晶組織となる。また、ターゲット
全体の平均結晶方位含有比に対する各部位の結晶方位含
有比のバラツキが±15%以上では各部位のスパッタ速
度の違いが顕著化し、膜厚分布の不均一性が生じる。
として用いる高純度アルミニウムは4N以上のアルミニ
ウムを意味し、その合金とはスパッタリングターゲット
として通常添加されるSi、Cu、Ti、Ge、Cr、
Mo等の元素を高純度アルミニウムに一種または二種以
上を10重量%以下含有するものである。
調整は圧延や鍛造等の塑性加工と熱処理を組み合わせる
ことにより行うことができるが、具体的な品質調整の程
度はターゲット素材の純度及び合金組成、また鋳造組
織、塑性加工及び熱処理の方法等に強く依存して一般的
に規定できない。しかし、ターゲット素材及び鋳造組
織、塑性加工及び熱処理の方法等が特定されれば、容易
に上記所定の品質を得るための塑性及び熱処理条件を見
いだすことは可能である。
粒径が500μm以下であり、各部位の平均結晶粒径を
平均化したターゲット全体の平均結晶粒径に対する各部
位の平均粒径のバラツキが±15%以内の条件を達成す
るためには、アルミニウム(合金)インゴットを素材の
再結晶温度以上で熱間加工し、鋳造組織を破壊して結晶
粒度を均一化すると共に、最終的な均一微細な再結晶組
織を付与するため、再結晶温度未満で所定の最終形状に
均一に温間もしくは冷間加工を行った後、素材の再結晶
温度域でターゲット全体に均一な熱処理を施し、再結晶
化を完了させる。ここで、素材の再結晶温度は素材の純
度、組成、並びに添加成分またはその化合物の析出状態
に主に依存する。
{(111)+(200)+(220)+(311)}
がターゲットの各部位で0.35以上であり、各部位の
結晶方位含有比を平均化したターゲット全体の結晶方位
含有比に対する各部位の結晶方位含有比のバラツキが±
15%以内の条件を実現するためには、上記加工工程の
内、加工比を1.5以上として均一に温間もしくは冷間
加工を行い、その後、素材の再結晶温度域でターゲット
全体に均一な熱処理を施し、再結晶を完了させることが
必要である。ここで、加工比が1.5未満では、熱処理
後の再結晶組織に対応する均一な結晶方位含有比を実現
することができない。
件を実現するためには、上記両方の条件を満たす加工方
法を採用すればよい。
は、測定試料は試料表面の加工変質層を電解研磨等で化
学的に除去した後、X線回折計で各結晶方位に対応する
回折線の強度を測定する。得られた回折線の強度値は各
結晶方位の回折線の相対強度比(JCPDS Card
を参照)で補正し、その補正強度から(200)面の結
晶方位含有比を算出する。なお、結晶方位含有比の算出
方法を表1に示す。各部位での平均結晶粒度の測定は、
JIS・H0501に記載される切断法により行った。
ウム合金(Al-3.0wt%Cu)のインゴットを塑性加工
及び熱処理により、それぞれ表2に示す結晶組織及び結
晶配向性を有するターゲットA、ターゲットB及びター
ゲットCを製造した。ターゲットAは本発明に従うもの
でありそしてターゲットB及びCは比較例である。ター
ゲットの形状は、直径約320mmそして厚み約12m
mの平板状スパッタリングターゲットであった。ターゲ
ットA、B及びCの製造条件は次の通りである: (A)ターゲットA:Al-3.0wt%Cuのインゴットを
520℃で熱間加工し、その後、275℃で加工比を
2.0として温間加工を行い、470℃で1時間ターゲ
ット全体に均一な熱処理を施した。 (B)ターゲットB:Al-3.0wt%Cuのインゴットを
520℃で熱間加工し、その後、275℃で加工比を
2.0として温間加工を行い、均熱温度分布が狭い熱処
理炉を使用して420℃で1時間熱処理を施した。 (C)ターゲットC:Al-3.0wt%Cuのインゴットを
500℃で熱間加工し、その後、275℃で鍛造材の片
側半分を加工比1.8として、また残り半分を加工比
1.3として温間加工を行い、450℃で1時間ターゲ
ット全体に均一な熱処理を施した。
径のバラツキ及び結晶方位含有率のバラツキを示す。
タ装置に取付けて8”ウエハ基板上に成膜した。表4は
各ターゲットについてのスパッタ膜の膜厚分布の標準偏
差(δ)を示す。なお、膜厚分布は四端子法によりウエ
ハ上121点のシート抵抗値測定結果から換算した。表
3に示すように、(200)面結晶方位含有比が均一で
あるターゲットA及びBのうち、平均結晶粒径が約25
0μmと大きいが、ターゲット全体に結晶粒径が均一な
ターゲットAが、平均結晶粒径が約120μmと小さい
がターゲット外周と中心で結晶粒径が異なるターゲット
Bより優れた膜厚均一性を示した。ターゲットAの標準
偏差(δ)の3倍値(3δ)は4.05と5%以下であ
ったが、ターゲットBの標準偏差(δ)の3倍値は(3
δ)5.04と、5%を僅かに超えた。またターゲット
の左右で(200)面結晶方位含有比及び結晶粒径が異
なるターゲットCは大きな膜厚不均一性を示した。その
ため、ターゲットCの標準偏差(δ)の3倍値(3δ)
は6.75となった。
ト使用時においても膜厚分布のバラツキ及びその変動が
少なく、安定して優れた膜厚分布均一性を示す。これに
より、ウエハ上に形成されたLSI等の回路の不良率が
改善される。
ーゲット組織との関係を示すグラフである。
らなるスパッタリングターゲット
{220}及びI{311}はX線回析で(200)、
(111)、(220)及び(311)各結晶面それぞ
れに対する回析線のピーク強度である。)
{220}及びI{311}はX線回折で(200)、
(111)、(220)及び(311)各結晶面それぞ
れに対する回析線のピーク強度である。)
たはその合金からなるスパッタリングターゲットに関す
るものであり、特には今後の半導体デバイスに対応して
平均結晶粒径及び/或いは結晶方位を従来とは異なった
観点より規定した高純度アルミニウムまたはその合金か
らなるスパッタリングターゲットに関するものである。
リングにより各種半導体デバイスの電極、ゲート、配
線、素子、絶縁膜、保護膜等を基板上に形成するための
スパッタリング源となる、通常は円盤状の板である。加
速された粒子がターゲット表面に衝突するとき運動量の
交換によりターゲットを構成する原子が空間に放出され
て対向する基板上に堆積する。スパッタリングターゲッ
トとしては、Al及びAl合金ターゲット、高融点金属
及び合金(W、Mo、Ti、Ta、Zr、Nb等乃びW
−Tiのようなその合金)ターゲット、金属シリサイド
(MoSix、WSix、NiSix等)ターゲット等
が代表的に使用されてきた。
一つが、Al配線形成用のAl及びAl合金ターゲット
である。Al薄膜はまたコンパクトディスクや光磁気デ
ィスクの反射面にも使用されている。
化し、かつ回路配線の幅が0.5μm以下と微細化する
にしたがってスパッタリングによりウエハ上に形成され
た薄膜の均一性は、従来の膜厚分布のバラツキの標準偏
差(σ)が5%以下という規格から、その標準偏差の3
倍値(3σ)が5%以下と、形成された微細配線の特性
を確保する上で要求される規格が厳しくなってきてい
る。このような背景の中、スパッタ装置、スパッタ条
件、ターゲット等について膜厚の均一性を改善すること
を目的として検討がなされているが、特に従来ののター
ゲット品質では、異なったターゲット間で、また同一タ
ーゲット使用時においても膜厚分布のバラツキ及びその
変動が大きく、膜厚分布に関する上記規格(3σ<5
%)を満足しないことが明らかになっている。
質に起因すると考えられる膜厚分布のバラツキについて
は、ターゲットの表面及び内部の結晶構造(ここで、結
晶構造とは結晶粒径や結晶配向性等である。)が、ター
ゲットからの原子の放出特性に大きな影響を与えるため
に、ターゲットの結晶構造の不均一性がウエハ上にスパ
ッタされた薄膜の膜厚分布に大きな影響を与えていると
考えられる。このため、従来の高純度アルミニウムまた
はその合金ターゲットでは均一な薄膜を得るため、なる
べく微細な結晶組織で、かつ結晶配向性についてもある
特定の結晶面をコントロールすることが行われてきた。
nol.A Vo15,No4,Jul/Aug 19
67の1755〜1768頁に掲載された、シー・イー
・ウイッカーシャーム・ジュニアによる論文「Crys
tallographictarget effect
s in magnetron sputterin
g」は、スパッタリング薄膜の膜厚均一性に対する結晶
方位の影響について記載している。特開昭63−312
975号は、スパッタリングによりウエハ上に形成され
たアルミニウム薄膜の膜厚が中央部が厚くそして周辺部
が薄い分布を有していることに鑑み、アルミニウムター
ゲット中心部の結晶方位含有比{220}/{200}
が外周部のそれより大きいことを特徴とするアルミニウ
ムスパッタリングターゲットを記載している。特開平2
−15167号は、ターゲット表面の面積の50%以上
を(111)結晶面より構成したアルミニウムスパッタ
リングターゲットを記載する。特間平3−2369号
は、マグネトロンスパッタリングによりアルミニウムタ
ーゲットが消耗するにつれ、マグネットの回転に沿って
リング状の溝が表面に形成されると共に原子の放出方向
が変化し、膜厚分布が悪くなることを解決するべく、結
晶方位強度比{100}/{110}をターゲット表面
から内部に入るにつれ小さくすることを提唱している。
特開平3−10709号は、アルミニウムターゲットの
スパッタ面の結晶方位含有比{220}/{200}が
0.5以上であることを特徴とするターゲットを記載し
ている。更には、特開平4−2346170号は、2m
m以下の粒度及び〈110〉繊維組織を有するアルミニ
ウムターゲットにおいて繊維軸をランダムの20倍以上
のX線回折強度を有するものとするターゲットを記載し
ている。
ターゲットでは、標準偏差の3倍値(3σ)が5%以下
という上記規格を満足させるに至らない。本発明の課題
は、スパッタリングにより形成されたAl薄膜の均一性
を標準偏差の3倍値(3σ)が5%以下という上記規格
を満足させるまでにスパッタリングターゲットを改善す
る技術を確立することである。
ングによりウエハ上に形成された薄膜の均一性を改善す
る目的で、結晶組織、結晶粒径及び及び結晶配向性の膜
厚分布への影響を検討した結果、(1)ターゲットの結
晶組織を再結晶組織として、ターゲットの各部位での平
均結晶粒径の絶対値並びにターゲット全体の平均結晶粒
径に対する各部位の平均粒径のバラツキを所定水準に規
制しそして(2){200}結晶方位含有率、即ちター
ゲットのスパッタ面における結晶方位{200}の全体
の結晶方位{111}、{200}、{220}及び
{311}の和に対する比率の絶対値及びそのバラツキ
を調整することにより、従来達成することができなかっ
た優れた膜厚分布均一性を得ることができることが明ら
かになった。
純度アルミニウムまたはその合金からなるスパッタリン
グターゲットにおいて、ターゲット結晶組織が再結晶組
織であり、ターゲットの各部位での平均結晶粒径が50
0μm以下であり、各部位の平均結晶粒径を平均化した
ターゲット全体の平均結晶粒径に対する各部位の平均粒
径のバラツキが±15%以内であることを特徴とするタ
ーゲット、(2)高純度アルミニウムまたはその合金か
らなるスパッタリングターゲットにおいて、ターゲット
のスパッタ面においてX線回折法で測定された{20
0}結晶方位含有比がターゲットの各部位で0.35以
上であり、各部位の{200}結晶方位含有比を平均化
したターゲット全体の{200}結晶方位含有比に対す
る各部位の{200}結晶方位含有比のバラツキが±1
5%以内であることを特徴とするターゲット、及び
(3)高純度アルミニウムまたはその合金からなるスパ
ッタリングターゲットにおいて、ターゲット結晶組織が
再結晶組織であり、ターゲットの各部位での平均結晶粒
径が500μm以下であり、各部位の平均結晶粒径を平
均化したターゲット全体の平均結晶粒径に対する各部位
の平均粒径のバラツキが±15%以内であり、そしてタ
ーゲットのスパッタ面においてX線回析法で測定された
{200}結晶方位含有比がターゲットの各部位で0.
35以上であり、各部位の{200}結晶方位含有比を
平均化したターゲット全体の{200}結晶方位含有比
に対する各部位の{200}結晶方位含有比のバラツキ
が±15%以内であることを特徴とするターゲットを提
供するものである。ここで、{200}結晶方位含有比
は、次式によりX線回析法で測定される代表的な結晶面
である(200)、(111)、(220)及び(31
1)について各面からの回折強度を完全にランダムに配
向していると考えられる粉末からの回折強度で正規化し
た補正強度を用いて定義される:
{220}及びI{311}はX線回析で(200)、
(111)、(220)及び(311)各結晶面それぞ
れに対する回折線のピーク強度である。)
は、結晶組織の熱的な安定性を狙ったもので、スパッタ
リング時のターゲットの温度上昇のため、加工組織では
ターゲット結晶組織の回復または部分再結晶化等が起こ
り、ターゲット結晶組織の変質に伴う経時的な膜厚分布
の変動が起こるためである。また、ターゲットの各部位
での平均結晶粒径を500μm以下とするのは、平均結
晶粒径が500μmを超えるような粗大結晶粒では各結
晶粒からの原子の放出特性の違いが顕著化するためであ
り、ターゲット全体の平均結晶粒径に対する各部位の平
均粒径のバラツキを±15%以下とするのは、バラツキ
が±15%を超えると、同様にターゲット各部位のスパ
ッタ速度の違いが顕著化し膜厚分布の不均一性が生じる
ためである。ターゲットの各部位での平均結晶粒径を3
00μm以下とすることが好ましい。
いて通常出現する、X線回折法で測定された結晶方位の
主たるものは、{111}、{200}、{220}及
び{311}である。この内でも、理由は完全には究明
されていないが、{200}方位の全体の結晶方位に対
する存在比率が熱的に安定なターゲット結晶組織を得る
ための指標として重要であることが判明した。そこで、
{200}結晶方位含有比がターゲットの各部位で0.
35以上であり、各部位の{200}結晶方位含有比を
平均化したターゲット全体の{200}結晶方位含有比
に対する各部位の{200}結晶方位含有比のバラツキ
が±15%以内であることが必要である。ここで、{2
00}結晶方位含有比は、X線回析法で測定される代表
的な結晶面である(200)、(111)、(220)
及び(311)について各面からの回折強度を完全にラ
ンダムに配向していると考えられる粉末からの回折強度
で正規化した補正強度を用いて次式により定義される:
{220}及びI{311}はX線回折で(200)、
(111)、(220)及び(311)各結晶面それぞ
れに対する回折線のピーク強度である。)
有比が0.35未満では、図1に結晶組織と結晶方位含
有比の関係を示すように、ターゲットの結晶組織は熱的
に不安定な加工組織または不安定な部分再結晶組織であ
り、結晶方位含有比が0.35以上となると安定した部
分再結晶組織及び再結晶組織となる。また、ターゲット
全体の平均結晶方位含有比に対する各部位の結晶方位含
有比のバラツキが±15%以上では各部位のスパッタ速
度の違いが顕著化し、膜厚分布の不均一性が生じる。
として用いる高純度アルミニウムは4N以上のアルミニ
ウムを意味し、その合金とはスパッタリングターゲット
として通常添加されるSi、Cu、Ti、Ge、Cr、
Mo等の元素を高純度アルミニウムに一種または二種以
上を10重量%以下含有するものである。
調整は圧延や鍛造等の塑性加工と熱処理を組み合わせる
ことにより行うことができるが、具体的な品質調整の程
度はターゲット素材の純度及び合金組成、また鋳造組
織、塑性加工及び熱処理の方法等に強く依存して一般的
に規定できない。しかし、ターゲット素材及び鋳造組
織、塑性加工及び熱処理の方法等が特定されれば、容易
に上記所定の品質を得るための塑性及び熱処理条件を見
いだすことは可能である。
粒径が500μm以下であり、各部位の平均結晶粒径を
平均化したターゲット全体の平均結晶粒径に対する各部
位の平均粒径のバラツキが±15%以内の条件を達成す
るためには、アルミニウム(合金)インゴットを素材の
再結晶温度以上で熱間加工し、鋳造組織を破壊して結晶
粒度を均一化すると共に、最終的な均一微細な再結晶組
織を付与するため再結晶温度未満で所定の最終形状に均
一に温間もしくは冷間加工を行った後、素材の再結晶温
度域でターゲット全体に均一な熱処理を施し、再結晶下
を完了させる。ここで、素材の再結晶温度は素材の純
度、組成、並びに添加成分またはその化合物の析出状熊
に主に依存する。
ゲットの各部位で0.35以上であり、各部位の{20
0}結晶方位含有比を平均化したターゲット全体の{2
00}結晶方位含有比に対する各部位の{200}結晶
方位含有比のバラツキが±15%以内の条件を実現する
ためには、上記加工工程の内、加工比を1.5以上とし
て均一に温間もしくは冷間加工を行い、その後、素材の
再結晶温度域でターゲット全体に均一な熱処理を施し、
再結晶を完了させることが必要である。ここで、加工比
が1.5未満では、熱処理後の再結晶組織に対応する均
一な{200}結晶方位含有比を実現することができな
い。
有比の両条件を実現するためには、上記両方の条件を満
たす加工方法を採用すればよい。
については、測定試料は試料表面の加工変質層を電解研
磨等で化学的に除去した後、X線回折計で各結晶方位に
対応する回折線の強度を測定する。X線回析法で測定さ
れる代表的な結晶面である(200)、(111)、
(220)及び(311)について各面からの回折強度
を完全にランダムに配向していると考えられる粉末から
の回折強度で正規化した補正強度が用いられる。即ち、
得られた回折線の強度値は各結晶方位の回折線の相対強
度比(JCPDS Cardを参照)で補正し、その補
正強度から{200}結晶方位含有比を算出する。な
お、結晶方位含有比の算出方法を表1に示す。各部位で
の平均結晶粒度の測定は、JIS・HO501に記載さ
れる切断法により行った。
ウム合金(Al−3.0wt%Cu)のインゴットを塑
性加工及び熱処理により、それぞれ表2に示す結晶組織
及び結晶配向性を有するターゲットA、ターゲットB及
びターゲットCを製造した。ターゲットAは本発明に従
うものでありそしてターゲットB及びCは比較例であ
る。ターゲットの形状は、直径約320mmそして厚み
約12mmの平板状スパッタリングターゲットであっ
た。ターゲットA、B及びCの製造条件は次の通りであ
る: (A)ターゲットA:Al−3.0wt%Cuのインゴ
ットを520℃で熱間加工し、その後、275℃で加工
比を2.0として温間加工を行い、470℃で1時間タ
ーゲット全体に均一な熱処理を施した。 (B)ターゲットB:Al−3.0wt%Cuのインゴ
ットを520℃で熱間加工し、その後、275℃で加工
比を2.0として温間加工を行い、均熱温度分布が狭い
熱処理炉を使用して420℃で1時間熱処理を施した。 (C)ターゲットC:Al−3.0wt%Cuのインゴ
ットを500℃で熱間加工し、その後、275℃で鍛造
材の片側半分を加工比1.8として、また残り半分を加
工比1.3として温間加工を行い、450℃で1時間タ
ーゲット全体に均一な熱処理を施した。
粒径のバラツキ及び{200}結晶方位含有率のバラツ
キを示す。
タ装置に取付けて8”ウエハ基板上に成膜した。表4は
各ターゲットについてのスパッタ膜の膜厚分布の標準偏
差(σ)を示す。なお、膜厚分布は四端子法によりウエ
ハ上121点のシート抵抗値測定結果から換算した。表
3に示すように、{200}結晶方位含有比が均一であ
るターゲットA及びBのうち、平均結晶粒径が約250
μmと大きいが、ターゲット全体に結晶粒径が均一なタ
ーゲットAが、平均結晶粒径が約120μmと小さいが
ターゲット外周と中心で結晶粒径が異なるターゲットB
より優れた膜厚均一性を示した。ターゲットAの標準偏
差(σ)の3倍値(3σ)は4.05と5%以下であっ
たが、ターゲットBの標準偏差(σ)の3倍値(3σ)
は5.04と、5%を僅かに超えた。またターゲットの
左右で{200}結晶方位含有比及び結晶粒径が異なる
ターゲットCは大きな膜厚不均一性を示した。そのた
め、ターゲットCの標準偏差(σ)の3倍値(3σ)は
6.75となった。
ト使用時においても膜厚分布のバラツキ及びその変動が
少なく、安定して優れた膜厚分布均一性を示す。これに
より、ウエハ上に形成されたLSI等の回路の不良率が
改善される。
ゲット組織との関係を示すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 高純度アルミニウムまたはその合金から
なるスパッタリングターゲットにおいて、ターゲット結
晶組織が再結晶組織であり、ターゲットの各部位での平
均結晶粒径が500μm以下であり、各部位の平均結晶
粒径を平均化したターゲット全体の平均結晶粒径に対す
る各部位の平均粒径のバラツキが±15%以内であるこ
とを特徴とするターゲット。 - 【請求項2】 高純度アルミニウムまたはその合金から
なるスパッタリングターゲットにおいて、ターゲットの
スパッタ面においてX線回折法で測定された結晶方位含
有比(200)/{(111)+(200)+(22
0)+(311)}がターゲットの各部位で0.35以
上であり、各部位の結晶方位含有比を平均化したターゲ
ット全体の結晶方位含有比に対する各部位の結晶方位含
有比のバラツキが±15%以内であることを特徴とする
ターゲット。 - 【請求項3】 高純度アルミニウムまたはその合金から
なるスパッタリングターゲットにおいて、ターゲット結
晶組織が再結晶組織であり、ターゲットの各部位での平
均結晶粒径が500μm以下であり、各部位の平均結晶
粒径を平均化したターゲット全体の平均結晶粒径に対す
る各部位の平均粒径のバラツキが±15%以内であり、
そしてターゲットのスパッタ面においてX線回折法で測
定された結晶方位含有比(200)/{(111)+
(200)+(220)+(311)}がターゲットの
各部位で0.35以上であり、各部位の結晶方位含有比
を平均化したターゲット全体の結晶方位含有比に対する
各部位の結晶方位含有比のバラツキが±15%以内であ
ることを特徴とするターゲット。
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|---|---|---|---|
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