JPH06301228A - 加熱定着用の電子写真用フィルム - Google Patents

加熱定着用の電子写真用フィルム

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JPH06301228A
JPH06301228A JP11372393A JP11372393A JPH06301228A JP H06301228 A JPH06301228 A JP H06301228A JP 11372393 A JP11372393 A JP 11372393A JP 11372393 A JP11372393 A JP 11372393A JP H06301228 A JPH06301228 A JP H06301228A
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孝史 小林
Yoshio Tani
善夫 谷
Katsumi Harada
勝巳 原田
Kazuo Asaka
一夫 浅香
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トナー画像の密着性及び耐エンボス性が共に
向上した加熱定着型電子写真用フィルムを提供する。 【構成】 透明支持体の少なくとも一方の表面に、ガラ
ス転移温度60℃以上のポリマーからなる結合剤及びマ
ット剤を含有する受像層が備えられており、且つ該受像
層の25℃、65%RHにおける表面電気抵抗が1×1
9 〜1×1013Ωの範囲にある加熱定着型電子写真用
フィルムであって、該受像層に非イオン界面活性剤が含
まれていることを特徴とする加熱定着型電子写真用フィ
ルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、普通紙用の加熱定着型
電子写真複写機を用いて透明画を作成するのに適した透
明な加熱定着用の電子写真用フィルムに関する。特に、
OHP(オーバーヘッドプロジェクター)に使用できる
加熱定着用の電子写真用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】普通紙用の電子写真複写機を用い、普通
紙の代わりに電子写真用フィルム(以下透明フィルムと
呼ぶ)を用いて透明画の作成、即ち複写する場合、普通
紙を用いた場合と異なり、フィルム搬送ミス(ミスフィ
ード、重送)、曇り(ヘイズ)、取り扱い時における摩
耗損傷、トナー画像の密着不良、加熱ロールによるエン
ボス跡の発生など様々な問題が発生し易い。一般に、電
子写真複写機の定着方法としては、透明フィルム上に形
成された潜像にトナーが転写された後、そのトナー像を
定着させるために加熱ロールで押圧されることにより画
像を定着させる加熱定着と、トナー像を定着させるため
に熱を付与せず加圧のみでローラー押圧されることによ
り画像を定着させる加圧定着とが知られている。加圧定
着は、複写機器の小型化及び省エネルギー化が可能とし
て注目されているが、定着性等の各種物性において加熱
定着のレベルに達しているとは言えないため、まだ一般
的なものとはなっていない。
【0003】一方、従来から知られている加熱定着につ
いても、透明フィルム上に画像形成する場合には解決す
べき問題は依然として残っている。例えば、透明画を形
成するには上記のように透明フィルムを使用することを
必要とするが、上記トナー画像の透明フィルムの受像層
への定着性は紙に定着させる場合と異なり、トナー画像
の転写性および密着性において満足できるものではな
い。また、加熱定着される際の熱により、受像層が軟化
溶融して表面に凹凸状のエンボス跡が発生するとの問題
がある。上記定着性を改善するためには、例えば、受像
層に含有される結合剤のガラス転移温度(Tg)を低く
することが考えられるが、単にTgの低い結合剤を用い
たのでは、加熱定着される際の加熱により、受像層が軟
化溶融して表面に凹凸状のエンボス跡が発生する。
【0004】上記耐エンボス性、搬送性を改善するため
に、従来から受像層中にマット剤を含有させる方法が採
られている。例えば、アクリル樹脂、スチレン・アクリ
ル共重合体あるいはポリエステル等(一般にこれらのポ
リマーは60℃以上のTgを有する)からなるバインダ
ーとシリカ等のマット剤からなる受像層が提案されてい
る(特開昭50−81339号公報、特開平1−315
768号公報、特公昭57−53592号公報、特開平
1−24299号公報等)。しかしながら、このような
受像層は複写されたトナーの定着性(密着性)が充分と
は言えない。
【0005】さらに、トナー画像の定着性(密着性)、
耐エンボス性等を改善させるために、例えば、特開昭6
1−259261号公報には、透明支持体上にROPO
32 及び(RO)2 PO2 K(R=Cn2n+1、n=
6〜14)からなるアルキルスルフォナートカリウム塩
とセルロース樹脂との塗膜層を設けることが提案されて
いる。また、特開昭48−75240号公報には、ポリ
マー、マット剤と共に、帯電防止剤としてナフタレンス
ルホン酸塩、カルボン酸スルホンエステル、リン酸エス
テルが記載されている。しかしながら、上記のようなア
ニオン性界面活性剤を受像層に導入することにより、定
着性、転写性そして耐エンボス性は改善されるが、経時
的に上記界面活性剤が受像層表面に浸出し、良好な転写
性および密着性が維持されないとの問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】加熱定着に適した電子
写真用フィルムの結合剤としては、良好な定着性の確保
と加熱ロールによるエンボス跡の発生がない(耐エンボ
ス性)ように、ガラス転移温度60℃以上のポリマーが
好適であり、またマット剤の併用も特に耐エンボス性を
改善するには効果的である。しかしながら、本発明者の
検討によると、このようなポリマーとマット剤の併用だ
けでは、定着性を初めとする上記種々の特性を、特に種
々の環境下あるいは長期保存又は使用下において、充分
に満足することは困難である。
【0007】そこで、本発明者が鋭意検討した結果、上
記ガラス転移温度60℃以上のポリマーとマット剤を含
有する受像層中に非イオン界面活性剤を導入することに
より、トナー画像の定着性と耐エンボス性を、環境変化
(特に湿度)があっても、また長期保存又は使用した後
も、優れたものにすることができることが明らかとなっ
た。すなわち、非イオン界面活性剤を使用することによ
り、環境変化、特に大きな湿度変化があっても表面電気
抵抗の変動が少なく、複写時に優れた転写性を示して高
濃度の画像が得られ、また低湿下でも表面電気抵抗の環
境変動(抵抗値の増大)が小さく加工工程や取扱時に摩
擦帯電が生じ難く、従って、搬送性においても優れ、ま
た加熱定着工程で加熱ロールで押圧された際生じるエン
ボス跡が発生し難く、更にトナー画像の受像層に対する
密着性(定着性)に優れた電子写真フィルムを得ること
ができる。
【0008】従って、本発明は、トナー画像の定着性及
び耐エンボス性が共に向上した加熱定着型電子写真用フ
ィルムを提供することを目的とする。また、本発明は、
トナー画像の定着性、耐エンボス性、転写性及び搬送性
に優れた加熱定着型電子写真用フィルムを提供すること
を目的とする。さらに、本発明は、トナー画像の定着部
に加熱ロールを用いる普通紙用の電子写真複写機を使用
して透明画を作成するのに適した加熱定着型電子写真用
フィルムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、透明支持体
の少なくとも一方の表面に、ガラス転移温度60℃以上
のポリマーからなる結合剤及びマット剤を含有する受像
層が備えられており、且つ該受像層の25℃、65%R
Hにおける表面電気抵抗が1×109 〜1×1013Ωの
範囲にある加熱定着型電子写真用フィルムであって、該
受像層に非イオン界面活性剤が含まれていることを特徴
とする加熱定着型電子写真用フィルムにより達成するこ
とができる。
【0010】上記本発明の加熱定着型電子写真用フィル
ムの好ましい態様は下記の通りである。 1)該非イオン界面活性剤が、ポリオキシエチレン構造
を有する(ポリエチレンレグリコール系の)非イオン性
界面活性剤である上記加熱定着型電子写真用フィルム。
【0011】2)該非イオン界面活性剤が、HLBが1
1〜14の非イオン界面活性剤である上記加熱定着型電
子写真用フィルム。
【0012】3)該非イオン性界面活性剤が、アルキル
フェノールのエチレンオキサイド付加体である上記加熱
定着型電子写真用フィルム。
【0013】4)該受像層が、ガラス転移温度60〜1
20℃のポリマーからなる上記加熱定着型電子写真用フ
ィルム。
【0014】5)該結合剤が、ポリエステル樹脂である
上記加熱定着型電子写真用フィルム。
【0015】6)該結合剤が、分子構造中にグリシジル
基を有するポリエステル樹脂である上記加熱定着型電子
写真用フィルム。
【0016】7)受像層が、平均粒径1〜5μmのマッ
ト剤を含んでいる上記加熱定着型電子写真用フィルム。
【0017】8)該透明支持体と受像層との間に、導電
性下塗層が備えられ、該導電性下塗層にも該非イオン界
面活性剤が含まれている上記加熱定着型電子写真用フィ
ルム。
【0018】9)受像層の層厚が、0.1〜1μmの範
囲にある上記の加熱定着型電子写真用フィルム。
【0019】10)透明支持体が、ポリエチレンテレフ
タレートからなる上記の加熱定着型電子写真用フィル
ム。
【0020】[発明の詳細な記述]本発明の加熱定着型
電子写真用フィルムは、基本的には透明支持体の一方の
表面あるいは両方の表面に、受像層が形成された構成を
有する。図1及び図2に本発明の加熱定着型電子写真用
フィルムの基本的な構成を模式的に示した断面図であ
る。図3には、透明支持体と受像層都の間に導電性下塗
層が設けられた場合の構成を模式的に示した断面図であ
る。
【0021】図1には、透明支持体11の一方の表面
に、受像層12が形成された加熱定着型電子写真用フィ
ルムが示されている。図2には、透明支持体21の両方
の表面に、受像層22a及び22bが形成された加熱定
着型電子写真用フィルムが示されている。図3には、透
明支持体31の両方の表面に、導電性下塗層33a及び
33b、その上に受像層32a及び32bが形成された
加熱定着型電子写真用フィルムが示されている。
【0022】上記透明支持体11、21及び31は、透
明で、OHPとして使用された時の輻射熱に耐え得る性
質を有する材料であれば用いることができる。その材料
としては、ポリエチレンフタレート等のポリエステル
類;ニトロセルロース、セルロースアセテート、セルロ
ースアセテートブチレート等のセルロースエステル類、
さらにポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリ
イミド、ポリカーボネート、ポリアミド等を挙げること
ができる。これらの中で、ポリエチレンフタレートが好
ましい。フィルムの厚さは、特に制限はないが、50〜
200μmのものが取り扱い易く好ましい。
【0023】受像層12、22a、22b、32a及び
32bは、ガラス転移温度60℃以上のポリマーからな
る結合剤、マット剤及び非イオン界面活性剤を含有し、
且つ該受像層の25℃、65%RHにおける表面電気抵
抗が1×109 〜1×1013Ωの範囲にある層である。
【0024】結合剤の材料としては、ガラス転移温度6
0℃以上(好ましくは60〜120℃)のポリマーであ
ればどのようなものでも良く、例えばポリエステル樹
脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、
ウレタン樹脂、アミノ樹脂、フェノール樹脂を挙げるこ
とができる。これらの中でポリエステル樹脂が好まし
い。本発明で用いられるポリマーは、水分散性のものが
好ましい。また、上記ポリエステル樹脂が、分子構造中
にグリシジル基を有することが好ましく、この基の存在
によりトナー画像の密着性が格段に向上していると推測
される。上記ポリマーの分子量は、2000〜3000
0の範囲が好ましい。2000未満の場合は、フィルム
を重ね置きした時にブロッキングが発生し易くなると共
に、膜の強度も低下する。一方、30000を超えると
定着ロールへのトナーオフセット現象が起こり易くな
る。上記ポリマーは、60〜120℃の範囲のガラス転
移温度を有することが好ましい。60℃未満の場合に
は、定着ロールの加熱時の熱により受像層が溶融あるい
は軟化して表面に凹凸のエンボス跡が残り透明性を損ね
る傾向にあり、120℃を超えるとトナーの密着性が低
下する。本発明では、上記のように水分散性ポリマーの
水分散液を、受像層形成用の塗布液として使用すること
が好ましい。ポリマー水分散液とするために好ましいポ
リマーとしては、アクリル樹脂、ポリエステル等の水分
散性ポリマーである。本発明の水分散性ポリマーは、極
性基(例、第四級アンモニウム塩基、スルホン酸基、ス
ルホン酸塩基、カルボン酸基、カルボン酸塩基、リン酸
基、リン酸塩基)を分子中に、0.1〜10重量%の範
囲で有することが好ましく、さらに1〜5重量%の範囲
で有することが好ましい。
【0025】上記受像層は、マット剤を含有している。
マット剤の添加は、滑り性を向上させることができるの
で、耐摩耗性及び耐傷性においても良好な効果を与え
る。
【0026】上記マット剤に使用される材料としては、
フッ素系樹脂、低分子量ポリオレフィン系有機ポリマー
(例、ポリエチレン系マット剤、パラフィン系又はマイ
クロクリスタリン系のワックスエマルジョン)及び無機
微粒子(例、SiO2 、Al23 、タルク又はカオリ
ン)及びビーズ状プラスチックパウダー(材料例、架橋
型PMMA、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタ
レート又はポリスチレン)を挙げることができる。
【0027】マット剤の平均粒径は、1〜10μmの範
囲が好ましく、特に1〜5μmの範囲が好ましい。上記
平均粒径は、大きい方が好ましいが、大き過ぎるとマッ
ト剤が受像層から脱離して粉落ち現象が発生し、表面が
摩耗損傷し易くなり、さらに曇り(ヘイズ度)が増大す
ることから、上記範囲が好ましい。更に、上記マット剤
の含有量は、結合剤に対して0.1〜5重量%が好まし
く、更に、0.5〜3重量%が好ましい。
【0028】更に、上記受像層は1×109 〜1×10
13Ωの範囲(25、65%RHの条件にて)の表面電気
抵抗を有することが要求される。1×109 Ω未満の場
合は、電子写真用フィルムの受像層にトナーが転写され
る際のトナー量が充分でなく得られるトナー画像の濃度
が低く、一方、1×1013Ωを超える場合は、電子写真
用フィルムの取り扱い中に静電気を帯びて塵埃が付着し
易く、また複写時にミスフィード、重送が発生し易くな
る。さらに、表面電気抵抗が高い場合で低湿度下に発生
し易い画像欠陥(ブラー)を抑えるためには、表面電気
抵抗を1×109 〜1.5×1010Ωの範囲に設定する
ことが特に好ましい。
【0029】本発明の受像層には、定着性、耐エンボス
性さらには転写性を向上させるため、上記非イオン界面
活性剤(エチレンオキサイド系非イオン界面活性剤)が
含有されている。これは、上記範囲に表面電気抵抗を調
整する機能も有する。上記非イオン界面活性剤として
は、ポリオキシエチレン構造を有する(ポリエチレング
リコール系あるいはエチレンオキサイド系)非イオン界
面活性剤であることが好ましい。ポリエチレングリコー
ル系の非イオン界面活性剤としては、a)高級脂肪族ア
ルコールにエチレンオキサイドが付加した非イオン界面
活性剤、b)アルキルフェノールにエチレンオキサイド
が付加した非イオン界面活性剤、c)アルキルフェノー
ル・ホルムアルデヒド樹脂にエチレンオキサイドが付加
した非イオン界面活性剤、d)高級脂肪酸にエチレンオ
キサイドが付加した非イオン界面活性剤、e)脂肪族ア
ミドにエチレンオキサイドが付加した非イオン界面活性
剤、f)アルカンスルホンアミドにエチレンオキサイド
が付加した非イオン界面活性剤、g)アミンにエチレン
オキサイドが付加した非イオン界面活性剤、h)プロピ
レンオキサイドの重合物にエチレンオキサイドが付加し
た非イオン界面活性剤、及びi)リン酸にエチレンオキ
サイドが付加した非イオン界面活性剤を挙げることがで
きる。
【0030】上記の例の中では、アルキルフェノールに
エチレンオキサイドが付加した非イオン界面活性剤(上
記b))が好ましい。アルキル基としては、炭素原子数
3〜20の範囲(特に5〜14の範囲)が好ましく、エ
チレンオキサイドの付加モル数は、3〜20の範囲(特
に5〜14の範囲)が好ましい。また非イオン界面活性
剤のHLB(Hydrophile Lipophile Balance)は、11〜
14の範囲が好ましい。また、アルキルフェノールに対
するエチレンオキサイドの付加位置はパラ位が好まし
い。上記アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加
体の例として、下記のものを挙げることができる。
【0031】
【化1】
【0032】ポリオキシエチレン構造を有する非イオン
界面活性剤であるアルキルフェノールのエチレンオキサ
イド付加体の具体例としては、ノニポール70、同8
5、同95、同100及び同110、オクタポール6
0、同80及び同100及びドデカポール90及び同1
20(以上三洋化成工業(株)製)、そしてEMALE
X/NP8.5(以上日本エマルジョン(株)製)を挙
げることができる。上記ポリオキシエチレン構造を有す
る非イオン界面活性剤は、受像層中に、結合剤に対して
0.1〜20重量%の範囲で含まれることが好ましい。
【0033】受像層は、所望により、さらに着色剤、紫
外線吸収剤、架橋剤、酸化防止剤等公知の材料を、本発
明の電子写真用フィルムの特性を損なわない限り、使用
することができる。
【0034】上記受像層の形成は、例えば、上記結合
剤、マット剤及び帯電防止剤等を水、あるいは有機溶剤
に分散又は溶解させ、得られた塗布液を上記透明フィル
ム上に塗布、加熱乾燥することにより実施することがで
きる。 塗布は、例えばエアードクターコーター、ブレ
ッドコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スク
イズコーター、リバースロールコーター、バーコーター
等の公知の塗布方法で行なうことができる。また、受像
層の層厚は、0.1〜1μmの範囲が好ましい。
【0035】上記電子写真用フィルムは、透明フィルム
上に受像層を設けられた構造のものを記載したが、上記
非イオン界面活性剤により所望の表面電気抵抗が得られ
ない場合は、他の帯電防止剤を併用しても良いし、透明
フィルムと受像層との間に導電性下塗層を設けても良
い。本願発明の効果を効率良く得るために、所望の表面
電気抵抗を得る方法として導電性下塗層の設置を採用す
ることが好ましい。
【0036】上記導電性下塗層は、導電性金属酸化物粒
子が結合剤中に分散された層である。導電性金属酸化物
粒子の材料としては、ZnO、TiO、SnO2 、Al
23 、In23 、SiO2 、MgO、BaO及びM
oO3 を挙げることがきる。これらは、単独で使用して
も良く、これらの複合酸化物を使用しても良い。また、
金属酸化物は、異種元素をさらに含有するものが好まし
く、例えば、ZnOに対してAl、In等、TiOに対
してNb、Ta等、SnO2 に対しては、Sb、Nb、
ハロゲン元素等を含有(ドーピング)させたものが好ま
しい。これらの中で、SbをドーピングしたSnO2
特に好ましい。また、導電性金属酸化物粒子の粒径は、
0.2μm以下が好ましい。
【0037】上記導電性下塗層の結合剤の材料として
は、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアク
リルアミド、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポリ
ビニルピロリドン、水溶性ポリエステル、水溶性ポリウ
レタン、水溶性ナイロン、水溶性エポキシ樹脂、ゼラチ
ン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、カルボキシメチルセルロース及びこれらの
誘導体等の水溶性ポリマー;水分散アクリル樹脂、水分
散ポリエステル等の水分散型樹脂;アクリル樹脂エマル
ジョン、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、SBR(スチレ
ン・ブタジエン・ゴム)エマルジョン等のエマルジョ
ン;アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等の有機溶剤可溶
型樹脂を挙げることができる。水溶性ポリマー、水分散
型樹脂及びエマルジョンが好ましい。これらのポリマー
に、さらに上記非イオン界面活性剤を添加することが好
ましい。また架橋剤や他の界面活性剤等を添加しても良
い。また、導電性下塗層の形成は、前記受像層と同様に
して行なうことができる。
【0038】このようにして得られる加熱定着に好適な
電子写真フィルムは、トナーを用いて次の1)〜3)の
工程により加熱定着して、画像を形成することができ
る。 1)感光体表面に形成された潜像を、トナーを用いて現
像する。 2)現像された画像を上記電子写真用フィルムに転写す
る。 3)転写画像を加熱加圧下に定着することにより上記電
子写真用フィルム表面に画像を定着させる。
【0039】
【実施例】
[実施例1]二軸延伸により熱固定された厚さ100μ
mのポリエチレンテレフタレートフィルムにコロナ放電
処理し、下記の組成を有する導電性下塗層形成用塗布液
及び受像層形成用塗布液を調製した。(以下の全ての塗
布液の配合量を示す重量部の値は、全て固形分又は不揮
発分を表わす)
【0040】 [導電性下塗層形成用塗布液] 水分散型アクリル樹脂 1.42重量部 (ジュリマーET−410;日本純薬(株)製) 二酸化スズ 2.25重量部 (SN−88;平均粒径=88nm;石原産業(株)製) エチレンオキサイド系非イオン界面活性剤 0.16重量部 (EMALEX/NP8.5、HLB=12.6 日本エマルジョン(株)製) 純水 96.17重量部
【0041】上記導電性下塗層形成用塗布液を、上記ポ
リエチレンテレフタレートフィルムに、バーコーター#
2.4を用いて、塗布速度105m/分で塗布し、12
0℃で1分間乾燥した。次いでもう一方の面も同様に塗
布乾燥して導電性下塗層を形成し、フィルムの両面に導
電性下塗層を形成した。層厚は0.15μmであった。
【0042】 [受像層形成用塗布液] 水分散型グリシジルアクリレート基変性ポリエステル 1.79重量部 (A515G; ガラス転移点:75℃、 極性基:スルホン酸ナトリウム塩、 極性基濃度:1.6wt.%、高松油脂(株)製) エチレンオキサイド系非イオン界面活性剤 0.11重量部 (EMALEX/NP8.5;HLB=12.6、 日本エマルジョン(株)製) 低分子量ポリオレフィン系マット剤 0.07重量部 (ケミパールW100;平均粒径: 3μm、 軟化点:128℃、三井石油化学(株)製) 架橋型PMMAマット剤 0.04重量部 (MR−2G−20−5;平均粒径: 3μm、 総研化学(株)製) 純水 97.99重量部
【0043】上記受像層形成用塗布液を、上記導電性下
塗層上に、バーコーター#2.4を用いて塗布速度10
5m/分で塗布し、120℃で1分間乾燥した。次いで
もう一方の面も同様に塗布乾燥して受像層形成し、フィ
ルムの両面に受像層を形成した。層厚は0.10μmで
あった。上記エチレンオキサイド系非イオン界面活性剤
(EMALEX/NP8.5)は下記の構造を有する。
【0044】
【化2】
【0045】このようにして、ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムの両面に受像層が形成された電子写真用フ
ィルムを作成した。
【0046】[実施例2]実施例1において、上記エチ
レンオキサイド系非イオン界面活性剤としてEMALE
X/NP8.5の代わりに、下記の構造を有するエチレ
ンオキサイド系非イオン界面活性剤(オクタポール8
0;HLB=12.4、三洋化成工業(株)製)を使用
した以外は実施例1と同様にして電子写真用フィルムを
作成した。
【0047】
【化3】
【0048】[実施例3]実施例1において、上記エチ
レンオキサイド系非イオン界面活性剤としてEMALE
X/NP8.5の代わりにエチレンオキサイド系非イオ
ン界面活性剤(ドデカポール90;HLB=12.0、
三洋化成工業(株)製)を使用した以外は実施例1と同
様にして電子写真用フィルムを作成した。
【0049】
【化4】
【0050】[比較例1]実施例1において、上記エチ
レンオキサイド系非イオン界面活性剤EMALEX/N
P8.5の代わりに、燐酸エステル系界面活性剤(ゼレ
ックスOM;ミヨシ油脂(株)製)を使用した以外は実
施例1と同様にして電子写真用フィルムを作成した。
【0051】[比較例2]実施例1において、上記エチ
レンオキサイド系非イオン界面活性剤EMALEX/N
P8.5の代わりに、アルキルジフェニルエーテルジス
ルホン酸ナトリウム系界面活性剤(サンデッドBL;三
洋化成工業(株)製)を使用した以外は実施例1と同様
にして電子写真用フィルムを作成した。
【0052】このようにして得られた電子写真用フィル
ムを下記の方法によりその特性を評価した。 1)ヘイズ ヘイズメーター(HGP−2DP、スガ試験機(株)
製)を用いて評価した。
【0053】2)トナー密着性 電子写真複写機(5017、富士ゼロックス(株)製)
で複写し、得られた複写フィルムについて全面が画像の
部分(黒ベタ部分)をセロテープ剥離試験し、セロテー
プ剥離前後のトナー画像の光学濃度を光学濃度計(X−
Rite310TR、X−Rite社製)にて測定し、
下式によりトナー密着性を評価した。
【0054】3)耐エンボス性 電子写真複写機(5026、富士ゼロックス(株)製)
で画像を複写し、目視でフィルムの凹凸ムラ(凹凸が大
きくなると平滑性の低下をもたらす)有無を観察し、耐
エンボス性を下記のように評価した。 ○: 複写フィルムにの凹凸ムラが無かった。 ×: 複写フィルムにの凹凸ムラがあり、平滑性が低下
していた。
【0055】4)トナー転写性 電子写真複写機(5026、富士ゼロックス(株)製)
で画像を複写し、得られた10枚の複写フィルムについ
て、画像の光学濃度を光学濃度計(X−Rite310
TR、X−Rite社製)にて測定し、その平均値でト
ナー画像の転写性を評価した。
【0056】5)フィルム搬送性 電子写真複写機(ビバーチェ120;富士ゼロックス
(株)製)で複写し、複写枚数100枚に対する重送回
数を測定し、測定値から得られる重送率(%)でフィル
ム搬送性を評価した。
【0057】6)表面電気抵抗 (Ω) ASTM D257−78に従って測定した。測定時の
温度及び相対湿度は25℃、65%RH及び20℃、3
0%RHにて測定した。
【0058】上記測定結果を下記の表1に示す。
【0059】
【表1】 表1 ──────────────────────────────────── 評価項目 実施例1 実施例2 実施例3 比較例1 比較例2 ──────────────────────────────────── ヘイズ 3.4 3.8 3.6 4.2 3.9 トナー密着性(%) 92 86 90 25 33 耐エンボス性 ○ ○ ○ ○ ○ トナー転写性 1.24 1.23 1.20 0.95 0.80 フィルム搬送性(%) 0 0 0 0 0表面電気抵抗 (Ω ) 25℃、65%RH 1.0×1010 1.0×1010 1.0×1010 3.0×109 2.0×109 20℃、30%RH 9.0×109 1.1×1010 1.0×1010 1.1×1010 1.0×1010 ────────────────────────────────────
【0060】
【発明の効果】本発明の加熱定着型電子写真用フィルム
は、受像層にガラス転移温度60℃以上のポリマーとマ
ット剤そして本発明の特徴的要件である非イオン界面活
性剤を含有している。これにより、従来困難であったト
ナー画像の定着性(密着性)及び耐エンボス性が共に向
上した加熱定着型電子写真用フィルムを得ることができ
る。これは、非イオン界面活性剤が、受像層表面の粘着
性を増加させるのではなく、むしろ潤滑性を付与し、さ
らに受像層に可塑性も与えているためと考えられる。特
に、本発明の電子写真用フィルムは、種々の環境下(特
に高湿及び低湿)あるいは長期保存又は使用下において
も、上記優れた特性を維持している。さらに、本発明の
電子写真用フィルムは、耐エンボス性のみならずトナー
画像の定着性、転写性、搬送性にも優れており、諸特性
の優れた加熱定着に好適な電子写真用フィルムである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加熱定着型電子写真用フィルムの基本
構成の一例を示す断面の模式図である。
【図2】本発明の加熱定着型電子写真用フィルムの基本
構成の他の一例を示す断面の模式図である。
【図3】本発明の加熱定着型電子写真用フィルムの基本
構成の他の一例を示す断面の模式図である。
【符号の説明】
11、21 透明支持体 12、22a、22b、32a、32b 受像層 33a、33b 導電性下塗層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 勝巳 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 浅香 一夫 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体の少なくとも一方の表面に、
    ガラス転移温度60℃以上のポリマーからなる結合剤及
    びマット剤を含有する受像層が備えられており、且つ該
    受像層の25℃、65%RHにおける表面電気抵抗が1
    ×109 〜1×1013Ωの範囲にある加熱定着型電子写
    真用フィルムであって、該受像層に非イオン界面活性剤
    が含まれていることを特徴とする加熱定着型電子写真用
    フィルム。
  2. 【請求項2】 該非イオン界面活性剤が、ポリオキシエ
    チレン構造を有する非イオン界面活性剤である請求項1
    に記載の加熱定着型電子写真用フィルム。
  3. 【請求項3】 該非イオン界面活性剤が、HLBが11
    〜14の非イオン界面活性剤である請求項1に記載の加
    熱定着型電子写真用フィルム。
  4. 【請求項4】 該結合剤が、ポリエステル樹脂である請
    求項1に記載の加熱定着型電子写真用フィルム。
  5. 【請求項5】 該透明支持体と受像層との間に、導電性
    下塗層が備えられ、該導電性下塗層にも該非イオン界面
    活性剤が含まれている請求項1に記載の加熱定着型電子
    写真用フィルム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08334916A (ja) * 1995-06-06 1996-12-17 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真用被転写フィルム、カラートナー及びカラー画像形成方法
JP2000131869A (ja) * 1998-08-20 2000-05-12 Minolta Co Ltd リサイクル可能な被記録材およびその製造方法
JP2000292961A (ja) * 1999-02-02 2000-10-20 Oji Paper Co Ltd 電子写真用転写シート

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