JPH06302302A - 光透過性製品およびそれを有するランプ - Google Patents
光透過性製品およびそれを有するランプInfo
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- JPH06302302A JPH06302302A JP4962694A JP4962694A JPH06302302A JP H06302302 A JPH06302302 A JP H06302302A JP 4962694 A JP4962694 A JP 4962694A JP 4962694 A JP4962694 A JP 4962694A JP H06302302 A JPH06302302 A JP H06302302A
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- H01J61/40—Devices for influencing the colour or wavelength of the light by light filters; by coloured coatings in or on the envelope
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- G02B5/281—Interference filters designed for the infrared light
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 封入した融解石英製のガラス質ランプ管球の
外面上に赤外線反射性の多層光学干渉フィルタを有する
白熱ランプまたはアークランプにおいて、ランプから放
射される光を散乱させることによって光源の像をぼかす
ための手段を提供する。 【構成】 光散乱被膜26を光学干渉フィルタ24上に
配置する。光散乱被膜は、アルミナのごとく光散乱粒子
30をシリカ母材32中に分散させたものから成ってい
る。この被膜を形成するためには、コロイドシリカおよ
び光散乱粒子を分散させたシリコーン溶液をフィルタ上
に塗布し、次いで高温に加熱して有機成分を追出すこと
によってシリカ母材を生成させればよい。
外面上に赤外線反射性の多層光学干渉フィルタを有する
白熱ランプまたはアークランプにおいて、ランプから放
射される光を散乱させることによって光源の像をぼかす
ための手段を提供する。 【構成】 光散乱被膜26を光学干渉フィルタ24上に
配置する。光散乱被膜は、アルミナのごとく光散乱粒子
30をシリカ母材32中に分散させたものから成ってい
る。この被膜を形成するためには、コロイドシリカおよ
び光散乱粒子を分散させたシリコーン溶液をフィルタ上
に塗布し、次いで高温に加熱して有機成分を追出すこと
によってシリカ母材を生成させればよい。
Description
【0001】
【発明の分野】本発明は、赤外線反射フィルタおよび光
散乱被膜を有する電気ランプに関するものである。さら
に詳しく言えば本発明は、電気光源を封入した光透過性
の管球上に赤外線反射フィルタを配置し、かつシリカ含
有ガラス質結合剤中に分散した光散乱粒子を含む光散乱
被膜を該フィルタに隣接して配置して成るランプに関す
る。
散乱被膜を有する電気ランプに関するものである。さら
に詳しく言えば本発明は、電気光源を封入した光透過性
の管球上に赤外線反射フィルタを配置し、かつシリカ含
有ガラス質結合剤中に分散した光散乱粒子を含む光散乱
被膜を該フィルタに隣接して配置して成るランプに関す
る。
【0002】
【発明の背景】フィラメントまたはアークを光源として
使用する電気ランプからの光は、特に散乱させない限
り、光源が目に見えるようなパターンを成して放射され
る。光源の像を見えなくするために通例使用される手段
としては、(反射体と共にもしくは単独で)レンチキュ
ラーレンズを使用すること、ランプ管球にサンドブラス
ト処理を施すこと、ランプ管球にエッチングを施すこ
と、およびランプ管球に被覆を施すことが挙げられる。
これらの手段は放射される光を散乱させ、それによって
フィラメントまたはアークの光源像をぼかすために役立
つ。通常の家庭用白熱ランプにおいては、ランプ管球に
酸エッチングまたは被覆を施すことが最も普通に見られ
る。この場合には、フィラメントを封入したガラス管球
に酸エッチング(艶消し)が施され、かつ(あるいは)
粒子状の光散乱物質による被覆が施される。かかる粒子
状の光散乱物質としては、入手可能性、光散乱性、化学
的不活性、およびランプ点灯時に生じる高温に耐える能
力の点から、粘度とシリカまたは二酸化チタンとの混合
物がしばしば使用される。
使用する電気ランプからの光は、特に散乱させない限
り、光源が目に見えるようなパターンを成して放射され
る。光源の像を見えなくするために通例使用される手段
としては、(反射体と共にもしくは単独で)レンチキュ
ラーレンズを使用すること、ランプ管球にサンドブラス
ト処理を施すこと、ランプ管球にエッチングを施すこ
と、およびランプ管球に被覆を施すことが挙げられる。
これらの手段は放射される光を散乱させ、それによって
フィラメントまたはアークの光源像をぼかすために役立
つ。通常の家庭用白熱ランプにおいては、ランプ管球に
酸エッチングまたは被覆を施すことが最も普通に見られ
る。この場合には、フィラメントを封入したガラス管球
に酸エッチング(艶消し)が施され、かつ(あるいは)
粒子状の光散乱物質による被覆が施される。かかる粒子
状の光散乱物質としては、入手可能性、光散乱性、化学
的不活性、およびランプ点灯時に生じる高温に耐える能
力の点から、粘度とシリカまたは二酸化チタンとの混合
物がしばしば使用される。
【0003】舞台照明およびスタジオ照明のために使用
される高光度ランプにおいては、融解石英から成るフィ
ラメント室またはアーク室が使用されている。かかるフ
ィラメント室またはアーク室には、ランプから放射され
る光を拡散させて照明される物体上に光源の像が形成さ
れないようにするため、時にはサンドブラスト処理が施
されることがある。なお、融解石英はランプ点灯時に生
じる(しばしば900℃を越える)極めて高い温度に耐
えることができる。
される高光度ランプにおいては、融解石英から成るフィ
ラメント室またはアーク室が使用されている。かかるフ
ィラメント室またはアーク室には、ランプから放射され
る光を拡散させて照明される物体上に光源の像が形成さ
れないようにするため、時にはサンドブラスト処理が施
されることがある。なお、融解石英はランプ点灯時に生
じる(しばしば900℃を越える)極めて高い温度に耐
えることができる。
【0004】最近に至り、光源を内部に収容したガラス
質のランプ管球の外面上に多層光学干渉フィルタを配置
して成る高光度ランプが開発された。かかるフィルタ
は、可視光を透過させながら、放射された赤外線(I
R)を反射してフィラメント光源に戻すように設計され
た多層フィルムまたは被膜である。反射された赤外線
は、所望のフィラメント温度を維持するために必要な電
気エネルギー量を低減させることによってランプの効率
を高める。可視光の量は同じであるが、それを発生する
ために必要な電気量は低減するから、電気エネルギー量
1単位当りの可視光出力[すなわち、1ワット当りのル
ーメン(LPW)]によって表わされる効率は向上す
る。しかしながら、赤外線を反射する多層光学干渉フィ
ルタはサンドブラスト処理を施した光散乱表面のごとき
粗面上に設置することができない。なぜなら、粗面上に
設置された多層光学干渉フィルタは光源から放射された
赤外線を反射して光源に戻すことができないからであ
る。かかるフィルタが有用であるためには、光源の光学
軸と、光源に対して同心的に配置された平滑な表面を有
するランプ管球の光学軸とが一致していなければならな
い。そうすれば、フィルタは放射された赤外線を反射し
て光源(たとえば、フィラメント)に戻すことができる
のである。粗面は放射された赤外線を反射してフィラメ
ントまたはアークに戻すフィルタの能力を破壊し、それ
によってフィルタを役に立たなくする。ランプ管球の表
面粗さが赤外線の波長(すなわち、4ミクロン)に対し
て大きい場合には、赤外線は干渉性反射をうけて拡散
し、従ってフィラメントに戻らない。また表面粗さが約
0.4〜2ミクロン程度である場合には、干渉性反射が
破壊され、従って四分の一波長のフィルタでなくなった
フィルタはもはや赤外線を反射しない。このようなわけ
で、可視光を透過させながら赤外線を反射して光源に戻
すためのフィルタを有すると共に、放射された光を散乱
させることによって光源の像をぼかして見え難くするよ
うなランプが要望されているのである。
質のランプ管球の外面上に多層光学干渉フィルタを配置
して成る高光度ランプが開発された。かかるフィルタ
は、可視光を透過させながら、放射された赤外線(I
R)を反射してフィラメント光源に戻すように設計され
た多層フィルムまたは被膜である。反射された赤外線
は、所望のフィラメント温度を維持するために必要な電
気エネルギー量を低減させることによってランプの効率
を高める。可視光の量は同じであるが、それを発生する
ために必要な電気量は低減するから、電気エネルギー量
1単位当りの可視光出力[すなわち、1ワット当りのル
ーメン(LPW)]によって表わされる効率は向上す
る。しかしながら、赤外線を反射する多層光学干渉フィ
ルタはサンドブラスト処理を施した光散乱表面のごとき
粗面上に設置することができない。なぜなら、粗面上に
設置された多層光学干渉フィルタは光源から放射された
赤外線を反射して光源に戻すことができないからであ
る。かかるフィルタが有用であるためには、光源の光学
軸と、光源に対して同心的に配置された平滑な表面を有
するランプ管球の光学軸とが一致していなければならな
い。そうすれば、フィルタは放射された赤外線を反射し
て光源(たとえば、フィラメント)に戻すことができる
のである。粗面は放射された赤外線を反射してフィラメ
ントまたはアークに戻すフィルタの能力を破壊し、それ
によってフィルタを役に立たなくする。ランプ管球の表
面粗さが赤外線の波長(すなわち、4ミクロン)に対し
て大きい場合には、赤外線は干渉性反射をうけて拡散
し、従ってフィラメントに戻らない。また表面粗さが約
0.4〜2ミクロン程度である場合には、干渉性反射が
破壊され、従って四分の一波長のフィルタでなくなった
フィルタはもはや赤外線を反射しない。このようなわけ
で、可視光を透過させながら赤外線を反射して光源に戻
すためのフィルタを有すると共に、放射された光を散乱
させることによって光源の像をぼかして見え難くするよ
うなランプが要望されているのである。
【0005】
【発明の概要】本発明は、赤外線(IR)および可視光
を発生する光源を封入した光透過性の管球を含んでい
て、該管球に隣接して多層光学干渉フィルタが配置され
ていると共に、ガラス質のシリカ結合剤中に光散乱粒子
を分散させてたものから成る光散乱被膜が該フィルタに
隣接して配置されているようなランプに関する。ここで
言う「可視光」とは、一般に380〜770nm好まし
くは400〜750nmの範囲内の波長を持った光を意
味する。上記の被膜は光源から放射される可視光を散乱
させ、それによってランプから放射される光の中で光源
の像を拡散させる。光源はアーク放電またはフィラメン
トのいずれであってもよい。本発明の実施の一態様に従
えば、光源を封入したガラス質の光透過性管球を含むラ
ンプにおいて、該管球の表面上に多層光学干渉フィルタ
が配置され、かつ該フィルタに隣接して光散乱被膜が配
置される。かかる被膜を形成するためには、シリコーン
中にコロイドシリカを分散させたものから成る液状結合
剤中に適当な光散乱粒子が分散させられる。次いで、か
かる分散液をフィルタ上に吹付塗布または浸漬塗布し、
乾燥し、そして高温に加熱して有機物質を追出すことに
より、シリカから成るガラス質結合剤中に光散乱粒子が
分散したものから成る被膜が形成される。
を発生する光源を封入した光透過性の管球を含んでい
て、該管球に隣接して多層光学干渉フィルタが配置され
ていると共に、ガラス質のシリカ結合剤中に光散乱粒子
を分散させてたものから成る光散乱被膜が該フィルタに
隣接して配置されているようなランプに関する。ここで
言う「可視光」とは、一般に380〜770nm好まし
くは400〜750nmの範囲内の波長を持った光を意
味する。上記の被膜は光源から放射される可視光を散乱
させ、それによってランプから放射される光の中で光源
の像を拡散させる。光源はアーク放電またはフィラメン
トのいずれであってもよい。本発明の実施の一態様に従
えば、光源を封入したガラス質の光透過性管球を含むラ
ンプにおいて、該管球の表面上に多層光学干渉フィルタ
が配置され、かつ該フィルタに隣接して光散乱被膜が配
置される。かかる被膜を形成するためには、シリコーン
中にコロイドシリカを分散させたものから成る液状結合
剤中に適当な光散乱粒子が分散させられる。次いで、か
かる分散液をフィルタ上に吹付塗布または浸漬塗布し、
乾燥し、そして高温に加熱して有機物質を追出すことに
より、シリカから成るガラス質結合剤中に光散乱粒子が
分散したものから成る被膜が形成される。
【0006】本発明の特定の実施の態様に従えば、融解
石英から成りかつタングステンフィラメントおよびハロ
ゲンを内部に封入して気密封止されたガラス質の光透過
性管球を含む舞台照明およびスタジオ照明用の高光度白
熱ランプにおいて、該管球の表面上に可視光を透過させ
ながら赤外線を反射する多層光学干渉フィルタを配置
し、かつ該フィルタ上に光散乱被膜を配置して成る白熱
ランプが製造された。別の実施の態様に従えば、可視光
スペクトルの特定部分のみを選択的に透過させることに
よってランプから放射される光の色を調節するために上
記の多層光学干渉フィルタを使用することもできる。こ
の実施の態様においては、かかるフィルタが赤外線を反
射して光源に戻す機能を有するかどうかは実施者に任さ
れる。更に別の実施の態様に従えば、光学干渉フィルタ
と光散乱被膜との組合せを反射面またはレンズ上に使用
することもできる。それ故、一般的に述べれば本発明
は、少なくとも1つの表面の少なくとも一部分上に配置
された多層光学干渉フィルタと、本発明に従って定義さ
れかつ該フィルタ上に配置された光散乱被膜とを有する
ような光透過性の製品に関するものである。
石英から成りかつタングステンフィラメントおよびハロ
ゲンを内部に封入して気密封止されたガラス質の光透過
性管球を含む舞台照明およびスタジオ照明用の高光度白
熱ランプにおいて、該管球の表面上に可視光を透過させ
ながら赤外線を反射する多層光学干渉フィルタを配置
し、かつ該フィルタ上に光散乱被膜を配置して成る白熱
ランプが製造された。別の実施の態様に従えば、可視光
スペクトルの特定部分のみを選択的に透過させることに
よってランプから放射される光の色を調節するために上
記の多層光学干渉フィルタを使用することもできる。こ
の実施の態様においては、かかるフィルタが赤外線を反
射して光源に戻す機能を有するかどうかは実施者に任さ
れる。更に別の実施の態様に従えば、光学干渉フィルタ
と光散乱被膜との組合せを反射面またはレンズ上に使用
することもできる。それ故、一般的に述べれば本発明
は、少なくとも1つの表面の少なくとも一部分上に配置
された多層光学干渉フィルタと、本発明に従って定義さ
れかつ該フィルタ上に配置された光散乱被膜とを有する
ような光透過性の製品に関するものである。
【0007】
【好適な実施の態様の詳細な説明】先ず図1を見ると、
融解石英から成る可視光透過性のランプ管球12の内部
にフィラメント14を封入しかつ5個のフィラメント支
持体15によって該管球内に支持して成る直線形の白熱
ランプ10が示されている。かかるランプの両端は、封
止用モリブデン箔18を含む通常のつまみ封止部16に
よって気密封止されている。かかるつまみ封止部16か
らリード線20が外方に延びている結果、封止用モリブ
デン箔18を通してフィラメント14に電気を供給する
ことができる。管球12の外面22は高屈折率の層と低
屈折率の層とを交互に配置したものから成る多層光学干
渉フィルタ24で被覆されていて、その上には本発明に
基づく光散乱被膜26が配置されている。かかる被膜2
6は、光散乱粒子30を含有するガラス質のシリカ結合
剤32から成っている。多層光学干渉フィルタ24で被
覆されかつその上に本発明の光散乱被膜26が配置され
た融解石英製管球12の一部分28が、図2中に一層詳
しく示されている。図2に示された詳細図は例示を目的
としたものに過ぎないのであって、任意の多層光学干渉
フィルタ上に配置される被膜を示すものと解すべきでな
い。図中、HおよびLは交互に配置された高屈折率材料
および低屈折率材料をそれぞれ表わしている。なお、図
2の詳細図は正確な縮尺で描かれているわけではない。
本発明は、このような特定の実施の態様、すなわち光源
としてのフィラメントを内部に封入した融解石英製ラン
プ管球の外面上に多層光学干渉フィルタを配置しかつ本
発明に基づく光散乱被膜をその上に配置して成るランプ
のみに限定されるわけではない。本発明に従えば、その
他の種類および形状のランプを使用することもできる。
かかるランプの実例としては、耐熱ガラスまたは融解石
英から作製されたランプ管球を有すると共に、たとえば
米国特許第5019743号明細書中に開示されている
ごとく光源から放射された赤外線を一層効率良く反射し
て光源に戻すためにフィラメント室またはアーク室が楕
円形を成すようなダブルエンド形の石英ランプが挙げら
れる。更にまた、前述のごとく、光透過性の反射体(た
とえば、米国特許第5143445号明細書中に開示さ
れていくごとく光学干渉被膜で被覆された総ガラス製の
反射体)の1つ以上の表面上に多層光学干渉フィルタと
光散乱被膜との組合せを配置することもできる。更に別
の実施の態様に従えば、ランプから離隔しながらそれを
包囲する光透過性のシュラウド(たとえば、ガラス製ま
たは融解石英製のシュラウド)を有するランプにおい
て、シュラウドの表面上に多層光学干渉フィルタおよび
光散乱被膜を配置することもできる。
融解石英から成る可視光透過性のランプ管球12の内部
にフィラメント14を封入しかつ5個のフィラメント支
持体15によって該管球内に支持して成る直線形の白熱
ランプ10が示されている。かかるランプの両端は、封
止用モリブデン箔18を含む通常のつまみ封止部16に
よって気密封止されている。かかるつまみ封止部16か
らリード線20が外方に延びている結果、封止用モリブ
デン箔18を通してフィラメント14に電気を供給する
ことができる。管球12の外面22は高屈折率の層と低
屈折率の層とを交互に配置したものから成る多層光学干
渉フィルタ24で被覆されていて、その上には本発明に
基づく光散乱被膜26が配置されている。かかる被膜2
6は、光散乱粒子30を含有するガラス質のシリカ結合
剤32から成っている。多層光学干渉フィルタ24で被
覆されかつその上に本発明の光散乱被膜26が配置され
た融解石英製管球12の一部分28が、図2中に一層詳
しく示されている。図2に示された詳細図は例示を目的
としたものに過ぎないのであって、任意の多層光学干渉
フィルタ上に配置される被膜を示すものと解すべきでな
い。図中、HおよびLは交互に配置された高屈折率材料
および低屈折率材料をそれぞれ表わしている。なお、図
2の詳細図は正確な縮尺で描かれているわけではない。
本発明は、このような特定の実施の態様、すなわち光源
としてのフィラメントを内部に封入した融解石英製ラン
プ管球の外面上に多層光学干渉フィルタを配置しかつ本
発明に基づく光散乱被膜をその上に配置して成るランプ
のみに限定されるわけではない。本発明に従えば、その
他の種類および形状のランプを使用することもできる。
かかるランプの実例としては、耐熱ガラスまたは融解石
英から作製されたランプ管球を有すると共に、たとえば
米国特許第5019743号明細書中に開示されている
ごとく光源から放射された赤外線を一層効率良く反射し
て光源に戻すためにフィラメント室またはアーク室が楕
円形を成すようなダブルエンド形の石英ランプが挙げら
れる。更にまた、前述のごとく、光透過性の反射体(た
とえば、米国特許第5143445号明細書中に開示さ
れていくごとく光学干渉被膜で被覆された総ガラス製の
反射体)の1つ以上の表面上に多層光学干渉フィルタと
光散乱被膜との組合せを配置することもできる。更に別
の実施の態様に従えば、ランプから離隔しながらそれを
包囲する光透過性のシュラウド(たとえば、ガラス製ま
たは融解石英製のシュラウド)を有するランプにおい
て、シュラウドの表面上に多層光学干渉フィルタおよび
光散乱被膜を配置することもできる。
【0008】相異なる屈折率を有する2種以上の材料の
層を交互に配置して成る多層光学干渉フィルタは薄膜光
学干渉フィルタとしても知られており、またそれをラン
プ、反射体およびレンズと共に使用することは当業者に
とって公知である。かかるフィルタは、電磁波スペクト
ル中の様々な部分(たとえば、紫外線、可視光および赤
外線部分)を選択的に反射しかつ(もしくは)透過させ
るために役立つ。かかるフィルタは、上記のごとく、反
射体、レンズおよびランプ管球を被覆するためランプ業
界において使用されている。かかるフィルタが特に有用
であることが判明している用途の1つは、フィラメント
(またはアーク)から放射される電磁波スペクトル中の
可視光部分を透過させながら赤外線部分を反射してフィ
ラメント(またはアーク)に戻すことによって主に白熱
ランプの効率を向上させることである。このようにすれ
ば、動作温度を維持するためフィラメントに供給する必
要のある電気エネルギーの量を低減させることができ
る。上記のごとき実施の態様に従い、フィラメントから
放射される電磁波スペクトル中の可視光部分(たとえ
ば、400〜750nmの波長範囲内の光)の全てを透
過させながら赤外線部分を反射してフィラメントに戻す
多層光学干渉フィルタを有するランプが製造された。多
層光学干渉フィルタが約500℃を越える高温に暴露さ
れるような用途のためランプ業界において使用される多
層光学干渉フィルタは、タンタラ(五酸化タンタル)、
チタニア(二酸化チタン)、ニオビア(五酸化ニオブ)
およびシリカ(SiO2 )のごとき耐熱性金属酸化物の
層を交互に配置したものから成っている。この場合、シ
リカが低屈折率材料を成し、かつタンタラ、チタニアま
たはニオビアが高屈折率材料を成す。かかるフィルタ並
びにそれを用いたランプおよび反射体の実例は、たとえ
ば、米国特許第5143445、5138219、45
88923および4663557号の明細書中に開示さ
れている。かかるフィルタは、真空蒸着またはスパッタ
リング技術、有機前躯体を用いた浸漬塗布技術、あるい
は化学蒸着法(CVD法)または低圧化学蒸着法(LP
CVD法)に従って形成される。本発明に従って実際に
製造された図1の構造のランプにおいては、フィラメン
トから放射された可視光を透過させながら赤外線を反射
してフィラメントに戻すための多層光学干渉フィルタ
は、米国特許第4949005号明細書中に開示された
LPCVD法に従って融解石英製ランプ管球の外面上に
タンタラ層およびシリカ層を交互に配置したものから成
っていた。なお、たとえば米国特許第5143445お
よび5138219号の明細書中に開示されているごと
く、かかるフィルタは全部で26〜30の層から成って
おり、また一部は40以上の層から成っていた。とは言
え、本発明は可視光を透過させながら赤外線を反射する
ようなフィルタの使用のみに限定されないことを理解す
べきである。かかるフィルタはまた、ランプから放射さ
れる光の色を変化させるように設計することもできる。
フィルタが赤外線を反射してフィラメントに戻すような
実施の態様においては、赤外線反射体としての効果的な
使用を保証するような形状を成してフィルタがフィラメ
ントの周囲に配置されていることが不可欠である。これ
は、フィルタを設置するための基体ができるだけ平滑で
なければならないと共に、赤外線を放射する光源がフィ
ルタの光学中心に位置することを保証するような幾何学
的形状を成してフィルタが設置されていなければならな
いを意味している。図1に示された実施の態様において
は、中空の円筒形を成しかつ内部にフィラメント14を
封入したランプ管球12の外面22上にフィルタが配置
されている。すなわち、ランプ10は管状を成す直線形
のランプである。更にまた、フィラメント14の縦軸が
ランプ10のフィラメント室の光学中心軸に一致するよ
うに、フィラメント14を半径方向に沿ってできるだけ
正確に整列させることが必要である。このようなフィラ
メントの整列は、タングステン線またはその他の高融点
金属線のコイルから成り得る適当なフィラメント支持体
を使用することによって達成される。光源から放射され
る赤外線を反射して光源に戻すために使用されるフィル
タで被覆し得るその他の形状のフィラメント室またはア
ーク室としては、球形および楕円形のものが挙げられ
る。
層を交互に配置して成る多層光学干渉フィルタは薄膜光
学干渉フィルタとしても知られており、またそれをラン
プ、反射体およびレンズと共に使用することは当業者に
とって公知である。かかるフィルタは、電磁波スペクト
ル中の様々な部分(たとえば、紫外線、可視光および赤
外線部分)を選択的に反射しかつ(もしくは)透過させ
るために役立つ。かかるフィルタは、上記のごとく、反
射体、レンズおよびランプ管球を被覆するためランプ業
界において使用されている。かかるフィルタが特に有用
であることが判明している用途の1つは、フィラメント
(またはアーク)から放射される電磁波スペクトル中の
可視光部分を透過させながら赤外線部分を反射してフィ
ラメント(またはアーク)に戻すことによって主に白熱
ランプの効率を向上させることである。このようにすれ
ば、動作温度を維持するためフィラメントに供給する必
要のある電気エネルギーの量を低減させることができ
る。上記のごとき実施の態様に従い、フィラメントから
放射される電磁波スペクトル中の可視光部分(たとえ
ば、400〜750nmの波長範囲内の光)の全てを透
過させながら赤外線部分を反射してフィラメントに戻す
多層光学干渉フィルタを有するランプが製造された。多
層光学干渉フィルタが約500℃を越える高温に暴露さ
れるような用途のためランプ業界において使用される多
層光学干渉フィルタは、タンタラ(五酸化タンタル)、
チタニア(二酸化チタン)、ニオビア(五酸化ニオブ)
およびシリカ(SiO2 )のごとき耐熱性金属酸化物の
層を交互に配置したものから成っている。この場合、シ
リカが低屈折率材料を成し、かつタンタラ、チタニアま
たはニオビアが高屈折率材料を成す。かかるフィルタ並
びにそれを用いたランプおよび反射体の実例は、たとえ
ば、米国特許第5143445、5138219、45
88923および4663557号の明細書中に開示さ
れている。かかるフィルタは、真空蒸着またはスパッタ
リング技術、有機前躯体を用いた浸漬塗布技術、あるい
は化学蒸着法(CVD法)または低圧化学蒸着法(LP
CVD法)に従って形成される。本発明に従って実際に
製造された図1の構造のランプにおいては、フィラメン
トから放射された可視光を透過させながら赤外線を反射
してフィラメントに戻すための多層光学干渉フィルタ
は、米国特許第4949005号明細書中に開示された
LPCVD法に従って融解石英製ランプ管球の外面上に
タンタラ層およびシリカ層を交互に配置したものから成
っていた。なお、たとえば米国特許第5143445お
よび5138219号の明細書中に開示されているごと
く、かかるフィルタは全部で26〜30の層から成って
おり、また一部は40以上の層から成っていた。とは言
え、本発明は可視光を透過させながら赤外線を反射する
ようなフィルタの使用のみに限定されないことを理解す
べきである。かかるフィルタはまた、ランプから放射さ
れる光の色を変化させるように設計することもできる。
フィルタが赤外線を反射してフィラメントに戻すような
実施の態様においては、赤外線反射体としての効果的な
使用を保証するような形状を成してフィルタがフィラメ
ントの周囲に配置されていることが不可欠である。これ
は、フィルタを設置するための基体ができるだけ平滑で
なければならないと共に、赤外線を放射する光源がフィ
ルタの光学中心に位置することを保証するような幾何学
的形状を成してフィルタが設置されていなければならな
いを意味している。図1に示された実施の態様において
は、中空の円筒形を成しかつ内部にフィラメント14を
封入したランプ管球12の外面22上にフィルタが配置
されている。すなわち、ランプ10は管状を成す直線形
のランプである。更にまた、フィラメント14の縦軸が
ランプ10のフィラメント室の光学中心軸に一致するよ
うに、フィラメント14を半径方向に沿ってできるだけ
正確に整列させることが必要である。このようなフィラ
メントの整列は、タングステン線またはその他の高融点
金属線のコイルから成り得る適当なフィラメント支持体
を使用することによって達成される。光源から放射され
る赤外線を反射して光源に戻すために使用されるフィル
タで被覆し得るその他の形状のフィラメント室またはア
ーク室としては、球形および楕円形のものが挙げられ
る。
【0009】上記のごとく、本発明の実施に際して使用
される光散乱被膜は光散乱粒子を含有するガラス質のシ
リカ結合剤から成っている。本発明の被膜中において有
用な光散乱粒子は、シリカ結合剤の屈折率と異なる屈折
率を有し、非導電性を示し、フィルタおよび結合剤に対
して化学的不活性を示し、かつランプの動作温度、ラン
プから放射される電磁波、またはランプの動作環境によ
って悪影響を受けないような、可視光に対して透明な任
意の物質であり得る。本発明の被膜中において有用であ
りかつ上記の要求条件を満たす光散乱粒子の実例として
は、Al2 O3、BN、Y2 O3 、ZrO2 、SiC、
Ta2 O5 、TiO2 、Si3 N4 およびNb2 O5 が
挙げられる。可視スペクトルの全域にわたって光を効果
的に散乱させるため、光散乱粒子は赤色光の波長の少な
くとも1/4 (すなわち、180nm)に等しい有効(ま
たは凝集)横断面寸法(「有効直径」)を有することが
必要である。それよりも小さい若干の粒子が粒度分布中
に含まれていてもよいが、それらは光学的散乱粒子とし
てほとんど役立たない。このように、好適な粒度の下限
(すなわち、約0.2ミクロン)は個々の粒子が効果的
に散乱を行い得る能力に基づいて設定される。上限は
0.5〜3ミクロンの範囲内にあればよいが、それは下
記に説明されるごとく過大粒子の量およびそれらの有効
直径によって左右される。なお、本発明の実施に際して
は、主として0.2〜0.4ミクロンの粒度範囲内にあ
るアルミナ粒子が十分に有用であった。
される光散乱被膜は光散乱粒子を含有するガラス質のシ
リカ結合剤から成っている。本発明の被膜中において有
用な光散乱粒子は、シリカ結合剤の屈折率と異なる屈折
率を有し、非導電性を示し、フィルタおよび結合剤に対
して化学的不活性を示し、かつランプの動作温度、ラン
プから放射される電磁波、またはランプの動作環境によ
って悪影響を受けないような、可視光に対して透明な任
意の物質であり得る。本発明の被膜中において有用であ
りかつ上記の要求条件を満たす光散乱粒子の実例として
は、Al2 O3、BN、Y2 O3 、ZrO2 、SiC、
Ta2 O5 、TiO2 、Si3 N4 およびNb2 O5 が
挙げられる。可視スペクトルの全域にわたって光を効果
的に散乱させるため、光散乱粒子は赤色光の波長の少な
くとも1/4 (すなわち、180nm)に等しい有効(ま
たは凝集)横断面寸法(「有効直径」)を有することが
必要である。それよりも小さい若干の粒子が粒度分布中
に含まれていてもよいが、それらは光学的散乱粒子とし
てほとんど役立たない。このように、好適な粒度の下限
(すなわち、約0.2ミクロン)は個々の粒子が効果的
に散乱を行い得る能力に基づいて設定される。上限は
0.5〜3ミクロンの範囲内にあればよいが、それは下
記に説明されるごとく過大粒子の量およびそれらの有効
直径によって左右される。なお、本発明の実施に際して
は、主として0.2〜0.4ミクロンの粒度範囲内にあ
るアルミナ粒子が十分に有用であった。
【0010】上記のごとく、本発明の実施に際して有用
な光散乱被膜用の結合剤は、シリコーン中にコロイドシ
リカを分散させたものから成る液状の被膜前駆体から誘
導されたガラス質シリカである。なお、ここで言う「シ
リコーン」は一般的な意味で使用されている。Rがアル
カンを表わす場合におけるR(Si(OH)3 )(たと
えば、メチルトリメトキシシラン)の部分縮合物の水−
アルコール溶液をシリコーンとして使用することによっ
て被膜が形成された。この種の適当なシリコーンの実例
は、コロイドシリカを含有するものを含め、たとえば米
国特許第3986997、4275118、45006
69および4571365号の明細書中に開示されてい
る。これらの材料から形成された被膜は、有機物質を加
熱除去することによって被膜前駆体をガラス質シリカに
転化させた後には、高光度白熱ランプまたはアーク放電
ランプのランプ管球の表面が示す(しばしば900℃を
越える)高温に耐えることができる。コロイドシリカを
含有するシリコーン溶液中に光散乱粒子を分散させたも
のから成る本発明の液状被膜前駆体をランプ管球上に配
置された多層光学干渉フィルタ上に塗布し、そして低温
で乾燥して溶媒を蒸発させた後、被膜前駆体で被覆され
たランプ管球を空気中においてゆっくりと高温に加熱し
て有機物質を熱分解すれば、シリカ結合剤中に光散乱粒
子が分散したものから成る本発明のガラス質被膜が形成
される。被膜前駆体中の有機物質を熱分解してガラス質
のシリカ結合剤を生成させるためには、350℃の温度
を使用すれば十分であることが判明した。こうして生成
されたシリカの高密度化および焼結は、ランプを点灯す
ることによって達成される。融解石英から成るランプ管
球の温度は900℃に達するから、最初の1時間のラン
プ点灯中に被膜は十分に高密度化される。なお、ここで
言う「シリカ」は一般的な意味で使用されており、また
多少のケイ酸塩が含まれていてもよい。このように、光
散乱被膜は光散乱粒子を含有するガラス質のシリカ結合
剤から成っている。本発明は以下の実施例を参照するこ
とによって一層明確に理解されよう。
な光散乱被膜用の結合剤は、シリコーン中にコロイドシ
リカを分散させたものから成る液状の被膜前駆体から誘
導されたガラス質シリカである。なお、ここで言う「シ
リコーン」は一般的な意味で使用されている。Rがアル
カンを表わす場合におけるR(Si(OH)3 )(たと
えば、メチルトリメトキシシラン)の部分縮合物の水−
アルコール溶液をシリコーンとして使用することによっ
て被膜が形成された。この種の適当なシリコーンの実例
は、コロイドシリカを含有するものを含め、たとえば米
国特許第3986997、4275118、45006
69および4571365号の明細書中に開示されてい
る。これらの材料から形成された被膜は、有機物質を加
熱除去することによって被膜前駆体をガラス質シリカに
転化させた後には、高光度白熱ランプまたはアーク放電
ランプのランプ管球の表面が示す(しばしば900℃を
越える)高温に耐えることができる。コロイドシリカを
含有するシリコーン溶液中に光散乱粒子を分散させたも
のから成る本発明の液状被膜前駆体をランプ管球上に配
置された多層光学干渉フィルタ上に塗布し、そして低温
で乾燥して溶媒を蒸発させた後、被膜前駆体で被覆され
たランプ管球を空気中においてゆっくりと高温に加熱し
て有機物質を熱分解すれば、シリカ結合剤中に光散乱粒
子が分散したものから成る本発明のガラス質被膜が形成
される。被膜前駆体中の有機物質を熱分解してガラス質
のシリカ結合剤を生成させるためには、350℃の温度
を使用すれば十分であることが判明した。こうして生成
されたシリカの高密度化および焼結は、ランプを点灯す
ることによって達成される。融解石英から成るランプ管
球の温度は900℃に達するから、最初の1時間のラン
プ点灯中に被膜は十分に高密度化される。なお、ここで
言う「シリカ」は一般的な意味で使用されており、また
多少のケイ酸塩が含まれていてもよい。このように、光
散乱被膜は光散乱粒子を含有するガラス質のシリカ結合
剤から成っている。本発明は以下の実施例を参照するこ
とによって一層明確に理解されよう。
【0011】
【実施例】本発明に従い、図1に示されるような直線形
の白熱ランプ10を製造した。かかるランプ10は10
mmの直径および105mmの長さを有する管状の石英
管球12を含んでいて、120ボルトおよび650ワッ
トの条件下で動作するものであった。米国特許第514
3445および5138219号の明細書中に開示され
たLPCVD法を使用することにより、可視光を透過さ
せながら赤外線を反射するための多層光学干渉フィルタ
でランプを被覆した。かかるフィルタは、米国特許第5
143445号明細書中に開示された24層型(タンタ
ラ/シリカ)のもの、または米国特許第5138219
号明細書中に開示された46層型のものから成ってい
た。次に、15重量部の熱硬化性シリコーン溶液中に2
重量部のデガッサC(Degussa C) ヒュームドアルミナ粉
末を含有させて成る本発明の被膜前駆体でランプを被覆
した。上記のシリコーン溶液は、アメリカ合衆国カリフ
ォルニア州ガーデングローブ市所在のSDCコーティン
グズ社(SDC Coatings, Inc.)から入手したシルビュー3
13アブレージョン・レジスタント・コーティング(Sil
vue 313 Abrasion Resistant Coating) 60ccに70
ccのブタノールおよび70ccのイソプロパノールを
添加することによって調製した。シルビュー313は、
Rがメチル基である場合におけるR(Si(OH)3 )
の部分縮合物の溶液中にコロイドシリカを分散させて成
る分散液である。この分散液は、5重量%の酢酸、13
重量%のn−ブタノール、30重量%のイソプロパノー
ル、1重量%のメタノールおよび水を含有している。シ
ルビュー313中におけるコロイドシリカおよびメチル
トリメトキシシランの全固形分含量は、20〜25重量
%の範囲内にある。かかるシリコーン溶液中にデガッサ
Cアルミナ粉末を撹拌によって分散させ、次いでアルミ
ナ含有溶液を超音波浴中に配置した。デガッサCは10
nmの一次粒度を有すると共に、約200〜500nm
または0.2〜0.5ミクロンの範囲内の有効直径によ
って表わされる有効(または凝集)粒度を有している。
このような被膜前駆体中にランプを浸した後、少なくと
も5分間にわたって風乾した。風乾後のランプを30分
間にわたって350℃の実験炉内に配置することによ
り、有機物質を熱分解して除去すると共に、シリカの高
密度化を開始させた。かかる処理の後には、被膜の黒化
を生じることなしにランプを定格電圧で点灯することが
できる。ランプ管球は900℃を越える温度に達するか
ら、被膜は最初の1時間の点灯中に一層の高密度化を示
す。なお、光散乱粒子(この場合にはアルミナ)を含有
するガラス質のシリカ結合剤から成る本発明の被膜は3
50℃における熱処理の後に形成されるのであって、以
後はシリカ結合剤がより高い温度下でシリカの理論限界
まで高密度化し続けるに過ぎない。
の白熱ランプ10を製造した。かかるランプ10は10
mmの直径および105mmの長さを有する管状の石英
管球12を含んでいて、120ボルトおよび650ワッ
トの条件下で動作するものであった。米国特許第514
3445および5138219号の明細書中に開示され
たLPCVD法を使用することにより、可視光を透過さ
せながら赤外線を反射するための多層光学干渉フィルタ
でランプを被覆した。かかるフィルタは、米国特許第5
143445号明細書中に開示された24層型(タンタ
ラ/シリカ)のもの、または米国特許第5138219
号明細書中に開示された46層型のものから成ってい
た。次に、15重量部の熱硬化性シリコーン溶液中に2
重量部のデガッサC(Degussa C) ヒュームドアルミナ粉
末を含有させて成る本発明の被膜前駆体でランプを被覆
した。上記のシリコーン溶液は、アメリカ合衆国カリフ
ォルニア州ガーデングローブ市所在のSDCコーティン
グズ社(SDC Coatings, Inc.)から入手したシルビュー3
13アブレージョン・レジスタント・コーティング(Sil
vue 313 Abrasion Resistant Coating) 60ccに70
ccのブタノールおよび70ccのイソプロパノールを
添加することによって調製した。シルビュー313は、
Rがメチル基である場合におけるR(Si(OH)3 )
の部分縮合物の溶液中にコロイドシリカを分散させて成
る分散液である。この分散液は、5重量%の酢酸、13
重量%のn−ブタノール、30重量%のイソプロパノー
ル、1重量%のメタノールおよび水を含有している。シ
ルビュー313中におけるコロイドシリカおよびメチル
トリメトキシシランの全固形分含量は、20〜25重量
%の範囲内にある。かかるシリコーン溶液中にデガッサ
Cアルミナ粉末を撹拌によって分散させ、次いでアルミ
ナ含有溶液を超音波浴中に配置した。デガッサCは10
nmの一次粒度を有すると共に、約200〜500nm
または0.2〜0.5ミクロンの範囲内の有効直径によ
って表わされる有効(または凝集)粒度を有している。
このような被膜前駆体中にランプを浸した後、少なくと
も5分間にわたって風乾した。風乾後のランプを30分
間にわたって350℃の実験炉内に配置することによ
り、有機物質を熱分解して除去すると共に、シリカの高
密度化を開始させた。かかる処理の後には、被膜の黒化
を生じることなしにランプを定格電圧で点灯することが
できる。ランプ管球は900℃を越える温度に達するか
ら、被膜は最初の1時間の点灯中に一層の高密度化を示
す。なお、光散乱粒子(この場合にはアルミナ)を含有
するガラス質のシリカ結合剤から成る本発明の被膜は3
50℃における熱処理の後に形成されるのであって、以
後はシリカ結合剤がより高い温度下でシリカの理論限界
まで高密度化し続けるに過ぎない。
【0012】このような処理を受けたランプを2000
時間以上にわたって点灯したが、被膜の劣化またはラン
プの散光放射特性の低下は認められなかった。一般に、
光散乱被膜はタンタラ層とシリカ層とを交互に配置した
ものから成るフィルタを有するランプに対して優れた密
着性を示した。とは言え、光散乱被膜の密着性はフィル
タの表面状態(すなわち、フィルタの表面亀裂や表面粗
さ)に応じて変化することがある。そこで、光学的性質
に悪影響を及ぼすことなくフィルタに対する光散乱被膜
の密着性を向上させるための下塗り剤またはプライマと
して、アロンC(Alon C)アルミナ粉末とホウ酸との混合
物(重量比約3:1)にメタノールおよびセロソルブア
セテートを添加をしたものを使用した。この場合には、
プライマを浸漬塗布し、次いで30分未満の時間にわた
って乾燥した。その後、上記のごとくシリコーン溶液と
デガッサCとの混合物から成る本発明の光散乱被膜でラ
ンプを被覆した。これらのランプもまた、散光放射特性
および被膜密着性の点で優れた光学的性質を有してい
た。デガッサCアルミナ粉末を含有する光散乱被膜を用
いて製造された全てのランプは、15%より低い正透過
率および50%より高い全透過率(すなわち、正透過光
および拡散透過光の総合透過率)を示した。
時間以上にわたって点灯したが、被膜の劣化またはラン
プの散光放射特性の低下は認められなかった。一般に、
光散乱被膜はタンタラ層とシリカ層とを交互に配置した
ものから成るフィルタを有するランプに対して優れた密
着性を示した。とは言え、光散乱被膜の密着性はフィル
タの表面状態(すなわち、フィルタの表面亀裂や表面粗
さ)に応じて変化することがある。そこで、光学的性質
に悪影響を及ぼすことなくフィルタに対する光散乱被膜
の密着性を向上させるための下塗り剤またはプライマと
して、アロンC(Alon C)アルミナ粉末とホウ酸との混合
物(重量比約3:1)にメタノールおよびセロソルブア
セテートを添加をしたものを使用した。この場合には、
プライマを浸漬塗布し、次いで30分未満の時間にわた
って乾燥した。その後、上記のごとくシリコーン溶液と
デガッサCとの混合物から成る本発明の光散乱被膜でラ
ンプを被覆した。これらのランプもまた、散光放射特性
および被膜密着性の点で優れた光学的性質を有してい
た。デガッサCアルミナ粉末を含有する光散乱被膜を用
いて製造された全てのランプは、15%より低い正透過
率および50%より高い全透過率(すなわち、正透過光
および拡散透過光の総合透過率)を示した。
【0013】目視観察および実験的測定の結果、光散乱
被膜が15%より低い正透過率を有すれば、サンドブラ
スト処理を施した石英の場合と同等な外観および光学的
性能が得られることが判明した。可視光が拡散反射され
てランプ内に戻ることは望ましくない。なぜなら、リー
ド線またはフィラメントによる内部吸収の結果として可
視光の一部が失われるからである。これは、(正透過光
および拡散透過光の)全透過率ができるだけ高くなけれ
ばならないこと(すなわち、少なくとも50%でなけれ
ばならないこと)を意味している。図3には、2種の粒
度分布に関し、透過率に対する本発明の被膜の厚さの影
響が示されている。これらの試験例においては、最終の
被膜中における粒子の重量比率は一定に保たれた。デガ
ッサアルミナ粉末は、主として0.2〜0.4ミクロン
の範囲内の有効粒度または有効直径を有する粒子から成
っていた。広範囲の被膜厚さにわたり、50%より高い
全透過率を維持しながら、15%より低い正透過率が達
成された。すなわち、4〜10ミクロンの厚さを有する
被膜が満足すべき性能および外観を有していた。バイコ
ウスキー(Baikowski) CR30アルミナ粉末は、デガッ
サアルミナ粉末よりも大きい粒子から成っていた。すな
わち、約30%の粒子が1ミクロンより小さく、80%
の粒子が3ミクロンより小さく、かつ20%の粒子が3
〜8ミクロンの範囲内にあった。このように大きい粒子
は過度の散乱をもたらした。15%より低い正透過率お
よび50%より高い全透過率から成る所望の性質は、4
ミクロン未満の被膜厚さにおいてしか得ることができな
かった。このような被膜厚さの下では、CR30被膜は
フィルタ表面上において完全な粒子被覆状態を示さなか
った。すなわち、透過率の目標は狭い被膜厚さ範囲内に
おいて達成することができたが、得られた被膜は斑点や
粒子の目立つものであって、十分に美的な外観を有する
とは言えなかった。
被膜が15%より低い正透過率を有すれば、サンドブラ
スト処理を施した石英の場合と同等な外観および光学的
性能が得られることが判明した。可視光が拡散反射され
てランプ内に戻ることは望ましくない。なぜなら、リー
ド線またはフィラメントによる内部吸収の結果として可
視光の一部が失われるからである。これは、(正透過光
および拡散透過光の)全透過率ができるだけ高くなけれ
ばならないこと(すなわち、少なくとも50%でなけれ
ばならないこと)を意味している。図3には、2種の粒
度分布に関し、透過率に対する本発明の被膜の厚さの影
響が示されている。これらの試験例においては、最終の
被膜中における粒子の重量比率は一定に保たれた。デガ
ッサアルミナ粉末は、主として0.2〜0.4ミクロン
の範囲内の有効粒度または有効直径を有する粒子から成
っていた。広範囲の被膜厚さにわたり、50%より高い
全透過率を維持しながら、15%より低い正透過率が達
成された。すなわち、4〜10ミクロンの厚さを有する
被膜が満足すべき性能および外観を有していた。バイコ
ウスキー(Baikowski) CR30アルミナ粉末は、デガッ
サアルミナ粉末よりも大きい粒子から成っていた。すな
わち、約30%の粒子が1ミクロンより小さく、80%
の粒子が3ミクロンより小さく、かつ20%の粒子が3
〜8ミクロンの範囲内にあった。このように大きい粒子
は過度の散乱をもたらした。15%より低い正透過率お
よび50%より高い全透過率から成る所望の性質は、4
ミクロン未満の被膜厚さにおいてしか得ることができな
かった。このような被膜厚さの下では、CR30被膜は
フィルタ表面上において完全な粒子被覆状態を示さなか
った。すなわち、透過率の目標は狭い被膜厚さ範囲内に
おいて達成することができたが、得られた被膜は斑点や
粒子の目立つものであって、十分に美的な外観を有する
とは言えなかった。
【0014】それ以外にも、本発明の範囲および精神か
ら逸脱することなしに本発明の様々な変更態様が可能で
あることは当業者にとって自明であろう。それ故、前記
特許請求の範囲は上記に記載された内容のみに限定され
るわけではなく、本発明に内在する全ての新規な特徴を
(それらの同等物と見なされる全ての特徴を含めて)包
括するものと解すべきである。
ら逸脱することなしに本発明の様々な変更態様が可能で
あることは当業者にとって自明であろう。それ故、前記
特許請求の範囲は上記に記載された内容のみに限定され
るわけではなく、本発明に内在する全ての新規な特徴を
(それらの同等物と見なされる全ての特徴を含めて)包
括するものと解すべきである。
【図1】ランプ管球の外面上に配置された光学干渉フィ
ルタおよび光散乱被膜を有する白熱ランプの側面図であ
る。
ルタおよび光散乱被膜を有する白熱ランプの側面図であ
る。
【図2】ランプ表面上に配置されたフィルタおよび被膜
を拡大して示す詳細図である。
を拡大して示す詳細図である。
【図3】光学干渉フィルタ上に配置された光散乱被膜の
厚さに対してランプの透過百分率をプロットしたグラフ
である。
厚さに対してランプの透過百分率をプロットしたグラフ
である。
10 白熱ランプ 12 ランプ管球 14 フィラメント 15 フィラメント支持体 16 つまみ封止部 18 封止用モリブデン箔 20 リード線 22 外面 24 多層光学干渉フィルタ 26 光散乱被膜 30 光散乱粒子 32 シリカ結合剤 H 高屈折率材料 L 低屈折率材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トーマス・マーティン・シャーダ アメリカ合衆国、オハイオ州、ウイローバ イ、タマラック・ブルーバード、ナンバー 210、38300番
Claims (10)
- 【請求項1】 少なくとも1つの表面を有する光透過性
製品において、該表面の少なくとも一部分上に、多層光
学干渉フィルタと、前記フィルタに隣接して配置された
光散乱被膜とを有し、該被膜がガラス質のシリカ結合剤
中に光散乱粒子を分散させたものから成ることを特徴と
する光透過性製品。 - 【請求項2】 前記光散乱粒子の屈折率が前記結合剤の
屈折率と異なるか、あるいはそれよりも大きい請求項1
記載の製品。 - 【請求項3】 前記光散乱粒子が可視光に対して透明で
ある請求項2記載の製品。 - 【請求項4】 前記光散乱粒子の有効粒度が3ミクロン
を越えない請求項3記載の製品。 - 【請求項5】 前記フィルタが可視光を透過させながら
赤外線を反射する請求項3または4記載の製品。 - 【請求項6】 前記フィルタが耐熱性金属酸化物層を交
互に配置したものから成る請求項5記載の製品。 - 【請求項7】 前記光散乱粒子がアルミナから成る請求
項6記載の製品。 - 【請求項8】 赤外線および可視光を放射する光源を封
入した管球の形に形成された請求項1〜7のいずれか1
項に記載の光透過性製品を含み、かつ前記多層光学干渉
フィルタが可視光を透過させる前記管球に隣接して配置
されていることを特徴とするランプ。 - 【請求項9】 前記光源がフィラメントまたはアーク放
電である請求項8記載のランプ。 - 【請求項10】 前記被膜が、液状シリコーン溶液中に
コロイドシリカを分散させて成る分散液中に光散乱物質
の粒子を分散させたものを前記フィルタに隣接して配置
し、次いで高温に加熱して前記シリコーンの有機成分を
追出して前記シリコーンおよび前記コロイドシリカをガ
ラス質のシリカ結合剤に転化させることによって形成さ
れたものである請求項9または10記載のランプ。
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