JPH06302901A - 光パルス発生制御素子 - Google Patents

光パルス発生制御素子

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JPH06302901A
JPH06302901A JP8496593A JP8496593A JPH06302901A JP H06302901 A JPH06302901 A JP H06302901A JP 8496593 A JP8496593 A JP 8496593A JP 8496593 A JP8496593 A JP 8496593A JP H06302901 A JPH06302901 A JP H06302901A
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JP
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light
optical
laser
layer
optical pulse
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Application number
JP8496593A
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English (en)
Inventor
Koichi Wakita
紘一 脇田
Norifumi Sato
佐藤  憲史
Isamu Odaka
勇 小高
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NTT Inc
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 より高い繰り返し周波数で動作し制御の容易
な(繰り返し周波数の可変な)、かつ、簡便にして時間
幅のみならず、スペクトル幅もより狭い、より高出力の
光パルス列を発生させてこれをコーディングしたり、デ
コーディングする素子を提供すること。 【構成】 光パルス発生制御素子は半導体基板上に、レ
ーザ光源12と、光変調部13と、光制御部14とを光
導波路を介して一体的に配置したものである。この素子
はレーザ光源からの出射光を光変調部で強度変調して光
パルス列を発生させたのち、この光パルス列を光制御部
により所定の光パルスのみを吸収あるいは透過してコー
ディングする機能を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信および光計測に
おける光源として高速でかつ可変できる繰り返し周波数
を有し、短光パルスを発生、制御する素子に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザは小形、直接変調可能とい
う特徴を持ち、超短光パルス発生に用いられてきた。そ
の方法は大別すると(1)Qスイッチング法、(2)利
得スイッチング法、(3)モード同期法の3種類であ
る。このうち、Qスイッチング法は素子製作が容易でな
い。動作制御が容易でないなどの問題点があり、利得ス
イッチング法は方式が簡便で繰り返し周波数が可変とい
う特徴はあるものの、狭くて高い繰り返し周波数の電流
パルスを必要とし、また、半導体レーザ自体は高速に動
作する必要があり、発生する光パルスも半導体レーザ固
有のチャープ特性のため、パルスの幅とそのスペクトル
幅の積がフーリエ変換によって規定される値より数倍大
きくなってしまうという欠点があった(通常、チャープ
量は線幅拡大係数αで表され、この積はαを用いて(1
+α21/2 倍だけ大きくなる)。一方、モード同期法
は理論限界に近いパルス幅は得られているが、複雑な外
部共振器構成が必要であり、また、繰り返し周波数はこ
の外部共振器構成によって規定され、その共振周波数の
整数倍しか得ることができない。最近、上述した3つの
方法とは別に電界吸収型の外部変調器を用いた高速短光
パルス発生の方法(4)が報告されている(文献:M.
Suzuki等、CLEO’92 Post Dead
line Paper,CPD26,56−57ペー
ジ,1992年参照)。
【0003】図10はその原理を示すもので、電界吸収
型のバルク形の変調器は外部より電界を印加されると図
のように吸収係数が変化しこれを透過する光の強度を変
調でき、その変化は印加電圧に対して非線形であるの
で、外部から連続光を照射し(例えば半導体レーザを直
流で動かし)、変調器に正弦波信号を乗せれば信号の半
波長より狭い光のパルスが発生できる。この方法は比較
的入手しやすい正弦波電圧を用いて繰り返し周波数を自
由に設定でき、しかもフーリエ変換制限に近い狭線幅か
つ狭スペクトル幅の光パルスが得られる利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図10のよう
に光パルスを発生させると、得られる光パルスの幅は上
記外部変調器を透過する光強度の電圧依存性および外部
変調器の帯域で制限され、帯域は高々20GHz程度で
あり(上記文献では8−10GHz)、駆動電圧も低く
なく、また、変調器と光ファイバとの結合損の大きいこ
とに起因して光の強度も弱いという問題がある。
【0005】また、上記に述べた各種の狭線幅かつ狭ス
ペクトル幅の光パルス発生法により発生した光パルス列
を通信等に使う場合にはパルス列を望ましい形にコーデ
ィングしたり、デコーディングする必要が生じるが、こ
のための装置を別に用意する必要があり、必然的に構成
が複雑になり、かつ、結合損失も増加してしまうという
問題があった。
【0006】本発明は以上のような従来の方法に存在す
る問題、特に上記(4)の方法の問題を解決し、かつ、
最後に述べたパルス列をコーディングしたり、デコーデ
ィングすることを課題とする。
【0007】すなわち、本発明の課題は、より高い繰り
返し周波数で動作し制御の容易な(繰り返し周波数の可
変な)、かつ、簡便にして時間幅のみならず、スペクト
ル幅もより狭い、より高出力の光パルス列を発生させて
これをコーディングしたり、デコーディングする素子を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の局面に従
う光パルス発生制御素子は、半導体基板上に、レーザ光
源と、光変調部と、光制御部とを光導波路を介して一体
的に配置した光パルス発生制御素子であって、レーザ光
源からの出射光を光変調部で強度変調して光パルス列を
発生させたのち、前記光パルス列を光制御部により所定
の光パルスのみを吸収あるいは透過してコーディングす
る機能を有することを特徴とする。
【0009】ここに、上述した光変調部、光制御部およ
び光導波路は半導体多重量子井戸構造で形成されていて
もよい。
【0010】また、上述したレーザ光源の光導波路中に
回折格子を有していてもよい。
【0011】
【作用】図1を参照して、本発明の光パルス発生制御素
子の基本構造と動作を説明する。図1(A)は本発明の
光パルス発生素子の機能面から捉えた構成の要部を簡略
に示す模式的上面図である。本発明においては、図示し
ない基板上にレーザ光源(レーザ部)12と、光変調部
13と、光制御部14とが図示しない光導波路を介して
一体的に配置されており、レーザ光源12と光変調部1
3により光パルス発生部を構成し、図1(B)に示すよ
うな光パルス列が発生する。このパルス列は光制御部で
制御されて図1(C)に示すようなコーディングされた
パルス列を発生する。
【0012】半導体レーザそのものをQスイッチングや
利得スイッチング法によって狭い光パルスの発生に利用
しても、そのチャープ特性に起因してその線幅はスペク
トル線幅との積は大きい(通常、チャープ量は線幅拡大
係数αで表され、半導体レーザではαは2−6であり、
この積はαを用いて(1+α21/2 倍だけ大きくな
る)が、線幅拡大係数αの小さい(0.2−1.0)外
部変調器を用いるので理論限界に近い狭い線幅でかつス
ペクトル幅の狭い光パルスが得られる。多重量子井戸構
造の半導体変調器は励起子吸収を利用しているため、バ
ルク半導体結晶の禁止帯吸収(フランス・ケルディッシ
ュ効果)を利用したものと比較して、低駆動電圧化が可
能である。すなわち、MQW層に垂直に105 V/cm
程度の高電界を印加しても励起子は解離しにくく、励起
子の光吸収に伴う急峻な吸収ピーク波長が観測され、こ
の吸収ピーク波長は、電界強度の2乗に比例して長波長
側にシフトする(Quantum−Confined
Stark Effect).このため、MQW構造
は、電界印加による吸収係数変化が大きく高効率な変調
器が期待される。実際、MQW構造を用いたものでは、
3dB帯域40GHzという最高性能の変調器が報告さ
れており(文献:小高他、電子情報通信学会論文誌C−
1,J74−C−1巻,No.11,414−420ペ
ージ,1991年,11月)、その広帯域性は実証済み
である。帯域を広げれば、変調周波数をその分高くで
き、光パルスの幅を狭くできる。また、変調器は大振幅
動作で駆動する必要があるが、多重量子井戸構造変調器
では駆動電圧も小さくて済み、高周波数の信号源に負担
が軽くなる。さらに後に図4に示すように多重量子井戸
構造では変調電圧に対して消光比は非線形に変化し、そ
の変化の程度は上記のバルク形の変調器に比べ大きく、
その結果、正弦波電圧の印加によりCW光の照射下でも
狭い光パルスの発生が可能となる。
【0013】また、半導体レーザとのモノリシック集積
化も可能であり、上記(4)の方法の問題であった光源
と変調器とを光ファイバを介して結合したことで増加す
る損失を減らすことができる。また、上記の方法で発生
された光パルス列は、印加電圧で吸収特性の変えられる
進行波形の半導体光制御部をモノリシックに集積してあ
るため、望ましい信号を乗せた光パルスをそのための別
の装置を用意しなくとも出せる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一つの実施例
に従う光発光制御素子の構造を詳細に説明する。
【0015】図2は本発明の実施例に従うMQW−DF
BレーザとMQW光変調部、進行波形のMQW光制御部
の集積化光源の概略斜視図を示すものである。図3は、
図2の素子構造の結合部のII−II先に沿う拡大断面
図である。図2および図3において、10は光パルス発
生制御素子(MQW−DFBレーザ素子)、11は光導
波路、12は分布帰還型半導体レーザ部、13は光変調
部、14は光制御部、15は第1の半導体部分、16は
第2の半導体部分、17は光結合領域、18は界面、2
0は基板、22はエッチングストップ層、24は第1の
下クラッド層、26は活性層(第1の多重量子井戸構
造)、26Aはウェル層、26Bはバリア層、28はガ
イド層、29は回折格子(グレーティング)、30は第
1の上クラッド層、31は保護層、32は第2の下クラ
ッド層、34は第2の多重量子井戸構造、34Aはウェ
ル層、34B層はバリア層、36は第2の上クラッド
層、38は第3のクラッド層、38Aは肉薄部、38
B,38Cはクラッド層の部分、40は分離部、42は
キャップ層、44,46,47は埋込み部、38はレー
ザ部の電極、49は光変調部の電極、50は光制御部の
電極、62はn型電極、64は無反射コーティングであ
る。
【0016】本発明の光パルス発生素子、すなわち、M
QW−DFBレーザ素子10は光導波路11を基板20
上に設けたものである。この光導波路11は分布帰還型
半導体レーザ部(レーザ光源)12とこれに結合された
光変調部13,光制御部14とから構成されている。換
言すれば、レーザ光源12と、光変調部13と、光制御
部14とを光導波路11を介して一体的に配置したもの
である。分布帰還型半導体レーザ部12は、第1の半導
体部分15を含み、光変調部13および光制御部14は
第2の半導体部分16を含む。基板20上にはエッチン
グストップ層22を介して上述した第1および第2の半
導体部分15,16が設けてある。この第1の半導体部
分15は第1の下クラッド層24,活性層26(第1の
多重量子井戸構造),ガイド層28,第1の上クラッド
層30を有し、この順に積層してある。ガイド層28に
は分布帰還型半導体レーザ部では回折格子(グレーティ
ング)29を形成してある。第1の上下クラッド層3
0,24は導電型が異なるようにドープしてあり、活性
層26とガイド層28を挟んでいる。活性層26は、ウ
ェル層26A,バリア層26Bからなる第1の多重量子
井戸構造を構成している。光制御部14は第2の半導体
部分16からなり、光変調部と同じ構成で印加電圧のみ
互いに独立に加えられるようになっている。上述した第
1の半導体部分回折格子は活性層26に設けてもよい。
【0017】一方、光変調部13に含まれる第2の半導
体部分16は第2の下クラッド層32,第2の多重量子
井戸構造34,第2の上クラッド層36を有し、この順
に積層してある。第2の上下クラッド層36,32は第
1の上下クラッド層と同様に、導電型が異なるようにド
ープしてあり、第2の多重量子井戸構造を挟んでいる。
この第2の多重量子井戸構造34は第1の多重量子井戸
構造と同様に、ウェル層34およびバリア層34Bから
なる。半導体レーザ部12は、光変調部13の下クラッ
ド層32を介して相互に対向する光結合領域17におい
て光学的に結合されている。
【0018】第1および第2の半導体部分15,16の
上には連続するクラッド層38を設け、このクラッド層
38は第1および第2の半導体部分15,16の界面1
8を挟む対向端部15A,16Aを含む領域に沿って上
部が欠損した分離部40を有する。すなわち、界面18
をまたぐ肉薄部38AでDFBレーザ部12と光変調部
13,光制御部14に存在するクラッド38の部分38
B,38Cを一体に連絡している。光導波路11はDF
Bレーザ部12,光変調部13,光制御部14を貫くリ
ッジ構造を有しており、DFBレーザ部12と光変調部
13,光制御部14の各両側はそれぞれ埋込み部44,
46,47がキャップ層42と同じ高さに設けられてい
る。キャップ層42および埋込み部44,46,47の
上にレーザ部の電極48,光変調部13の電極49,光
制御部14の電極50がそれぞれ設けられている。レー
ザ部12と光変調部13,光制御部14とは分離部40
により絶縁性が向上されている。
【0019】次に、本発明の光パルス発光制御素子の光
変調部の動作原理を説明する。
【0020】図4に示すように、印加電圧として、ある
一定のDC電圧V0 を中心として振幅Vaの正弦波電圧
を加えると、光の強度は図中の左部分のように変化する
ので、バイアス位置,振幅の条件を適当に選ぶことによ
って印加正弦波の半波長よりも狭いパルスが得られる。
このようにして発生した光パルス列を光制御部でパルス
の抜き取りを行う。すなわち、レーザ光源と次の光変調
部の組み合わせでパルス列を発生させ、次の光制御部
に、前の光変調部に加えられている電圧とは同期してい
るが、周波数の異なる電圧を印加すると、その周期に応
じてパルス列をコーディングするものである。
【0021】この種の半導体素子は、図5(A),
(C)に示したように、逆方向電圧を印加すると、吸収
係数が点線で示すように変化するのでその吸収端70,
71が長波長側72,73にシフトする。このため、電
圧印加のない状態では透明(吸収を受けない状態)であ
った光が、電圧印加によって吸収を受け、従って透過光
強度が印加電圧によって変調される。従来用いられてき
たもの(バルク構造)では、図5(A)に示したよう
に、電圧に対する吸収係数変化は、図5(B)に示すよ
うに小さい。これに対して、MQW構造を有する本発明
の素子は、図5(C)に示すように吸収端がシフトする
が、電圧印加により吸収端が同じく長波長側にシフトす
るが、図5(D)に示すように、吸収係数変化が格段に
大きい。図5(B)、(D)から判るように、従来の素
子は本願発明のようなMQW構造に比べて吸収率変化が
小さく、このため、ある一定の消光比を得るには素子長
さを長くする必要があり(消光比はexp(−Δα・
L)に比例する。Δα:吸収係数変化、L:試料長さ)
素子の容量の増加を伴うので速度に制限が生じてしま
う。
【0022】本発明のMQW素子は従来の素子に比べて
吸収率変化が格段に大きいため、図4に示すように、光
変調部に大振幅の正弦波を加えると、レーザ部より放出
される光は強度変調を受けて急峻な光パルス特性を有す
るパルス列を発生する。図6にその一例を示す。
【0023】図6は本発明を適用したMQW−DFBレ
ーザとMQW光変調部、MQW光制御部の集積化光源に
よる光パルス発生素子の特性を示す線図である。図6
(A)に示すように、急峻なパルス列が発生する。すな
わち、半値全幅10ピコ秒程度のパルス幅が20GHz
の繰り返し周波数で得られており、測定系の時間分解能
を考慮すれば(10ピコ秒程度の応答速度を持つので)
7ピコ秒以下の幅であることが推定される。実際に第2
高調波による自己相関の測定によれば図6(B)に示さ
れるように半値全幅は7ピコ秒であった。また、光出力
も数mWであり、この種の光パルスとして十分な値であ
る。MQW光制御部に光変調部に加えられた信号と同期
したそれとは異なる周波数の信号(例えば正弦波)を加
えると図7に示すようにデコーディングされた信号が得
られた。この制御信号は正弦波に限らずランダムなパル
ス電圧であってもよい。従来は、この光制御部はパルス
発生部とは別に用意して光ファイバを用いて光パルスの
変調をする必要があり、ファイバの結合損の問題、安定
性の問題等があったが、本願発明はこれを克服してい
る。
【0024】このように、本発明の光パルス発生制御素
子は、半導体レーザ特有の小型、堅固性を維持しつつ、
本発明者の発明・実証している多重量子井戸構造を用い
た超高速(超広帯域)・低駆動電圧の外部光強度変調部
・光制御部を用いてレーザそのものには影響を与えない
で光変調部自体の持っている低チャープ性を利用して、
制御の容易な高い繰り返し周波数で簡便に狭い光パルス
列を発生し、これを同一基板上に設けられた、光変調部
とは別の信号で駆動する光制御部により制御するもので
ある。
【0025】光源と光変調器、光変調器と光制御部との
結合には個別の素子であれば、その間に光ファイバを介
するため必ず結合損が発生し、光の強度を落とす。ま
た、ファイバとの結合にはモジュールを必要とし、作製
工程が増え、信頼性にも問題が出てくる。これを解決す
るため本発明の光発生制御素子では、図2に示すように
光変調部、光制御部と半導体レーザをモノリシックに集
積している。この構成の概略は図7(A)で示すことが
できるが、レーザ部12では図7(B1)に示すように
光強度は一定であり、光変調部13透過後の光は図7
(B2)に示すように単なる光パルス列であってなんら
信号を乗せていないので、同一基板上に進行波形の半導
体光制御部14を設けこれに加える電圧を通して光を吸
収もしくは透過させて図7(B3)に示すように光パル
ス列をコーディングし、信号の乗った高出力の光パルス
の発生をしている。外部光変調部ではバルク形に比べて
高速性、低電圧駆動に有利な多重量子井戸構造を採用
し、光強度変調部の電圧に対する強い非線形性や低チャ
ープ性を利用している。また、光制御部では図7に示す
ように印加電圧によってその吸収特性は変化するので光
パルス列の中の特定のパルスを抜き出すことができコー
ディングできる(図7(C))。
【0026】上述したMQW−DFBレーザは、次のよ
うにして製造できる。すなわち、予め分子線エピタキシ
ー法(MBE)あるいは有機金属気相成長法(MOVP
E)により基板上に作製されたDFBレーザ部(または
光制御部、光変調部)を選択的にドライおよびウェット
エッチング法により基板までエッチングし、その後、光
変調部、光制御部(またはレーザ部)をMBE法を用い
て成長する。この時レーザ発光部の基板表面から測った
高さは光変調部、光制御部、光導波路部分の基板表面か
ら測った高さに合うようにする。光変調部と光制御部は
独立に電圧を印加できるようにした以外は本質的にすべ
て同じである。
【0027】図8はレーザ部を先に形成する場合の製造
工程を示す概略断面図である。図8において、図2およ
び図3において使用されている符号と同じ符号は同じ部
材または部分を示し、52はSiO2 膜、54はパター
ン化レジスト、56はSiO2 膜ひさしである。
【0028】以下、図8を参照して本発明の光発生制御
素子の製造法を詳細に説明する。
【0029】上述したMQW−DFBレーザは、次のよ
うにして製造できる。すなわち、予め分子線エピタキシ
ー法(MBE)あるいは有機金属気相成長法(MOVP
E)により基板上に作製されたDFBレーザ部12,光
制御部13(または光変調部14)を選択的にドライお
よびウェットエッチング法により基板までエッチング
し、その後、光変調部13(またはDFBレーザ部1
2,光制御部14)をMBE法を用いて成長する。この
ときDFBレーザ部12,光制御部14の基板表面から
測った高さは光変調部の光導波路部分の基板表面から測
った高さに合うようにする。DFBレーザ部12と光制
御部14は回折格子の有無が相違するだけで他の構成は
すべて同じである。
【0030】まず、図8(A)に示すように、p基板2
0の表面にMOVPE法によりエッチングストップ層2
2を設け、その上に第1の下クラッド層24、次いでウ
ェル層(井戸層)26A,バリア層(障壁層)26Bか
らなる量子井戸構造の活性層26,ガイド層28を順次
成長させる。その上に、DFBレーザ部を形成すべき部
分にのみ干渉露光とエッチングによりグレーティング2
9を形成し、第2の下クラッド層30を成長させる。
【0031】次に、第2の下クラッド層30の上にSi
2 膜52をスパッタ装置により形成する。これにフォ
トリソグラフィー技術により所望の部分(光変調部を形
成すべき部分)に穴を開ける。すなわち、SiO2 膜5
2とパターン化したフォトレジスト54とからなる2層
マスクを使用してリソグラフィーを行う。このようにし
て図8(B)に示す構造を得る。
【0032】次に、フォトレジスト54を除去し、ひさ
し部56をマスクとして光変調部13をMBE法により
成長する。光変調部13は第2の下クラッド層32,ウ
ェル層34A,バリア層34Bからなる第2の多重量子
井戸構造34を成長させて光導波路を形成し、その上に
第2の上クラッド層36を形成する。第2の上クラッド
層36の上には保護層31を形成する。この場合、DF
Bレーザ部12,光制御部14にも同様に積層する。こ
のようにして、図8(C)に示す構造が得られる。
【0033】DFBレーザ部12および光制御部14の
上に成長した部分(層32,34,36,31)はSi
2 膜52をサイドからエッチングすることにより取り
除いて図8(D)に示す構造を得る。
【0034】この上に、図8(F)に示すように、第3
のクラッド層38,キャップ層42をMOVPE法によ
り形成する。
【0035】次に、上述した活性層26,光導波層(第
2の量子井戸構造)34までエッチングを行い、DFB
レーザ部と光変調部、光制御部を貫くリッジを形成する
(図2参照)。
【0036】この後、DFBレーザ部,光制御部に埋め
込み部44,47を、光変調部に埋め込み部46をそれ
ぞれ埋込み、最後に各々の部分に電極48,50,49
をつける(図2参照)。
【0037】この電極48,49,50をマスクとして
エッチングを施し、各電極間に分離部40を形成し、光
変調部とDFBレーザ部、光制御部の間の絶縁を強化す
る。また、光制御部の出射端面には無反射コーティング
64(図3参照)を施し、基板20の下面にはn形電極
62(図2参照)をつける。このようにして、図8
(F)に示す構造を得る。この構造は図2および図3に
示す構造に対応する。
【0038】次に、図2および図3に示す素子構造の具
体的な製造例を説明する。
【0039】すなわち、n−InP基板20の表面にM
OVPE法によりn−InGaAsP層をエッチングス
トップ層22として設け、その上にn−InPクラッド
層24を0.1μm、次いで10nmのInGaAsを
ウェル層(井戸層)26Aとし波長1.3μm相当のI
nGaAsP10nmをバリア層(障壁層)26Bとす
る量子井戸構造6層からなる活性層26、波長1.3μ
m相当のInGaAsPガイド層を0.1μm成長し
た。その上に干渉露光とエッチングによりグレーティン
グ29を形成し、p−InPクラッド層30を成長した
後、SiO2 膜52をスパッタ装置により形成し、これ
にフォトリフォグラフィー技術により所望の部分に穴を
開ける。すなわち、パターン化したフォトレジスト54
との2層マスクを使用してリソグラフィーを行う。
【0040】次にこれをマスクとして光変調部13,光
制御部14をMBE法により成長する。光変調部13は
n−InAlAsクラッド層32を0.3μm、厚さ
7.5nmのInGaAsウェル層34A,5nmのI
nAlAsバリア層34Bからなる量子井戸構造30層
を成長して光導波路34を形成し、その上にp−InA
lAsクラッド層36を形成する。クラッド層36の上
にはp−InGaAs保護層31を形成する。レーザ部
11の上に成長した部分(層32,34,36,31)
はSiO2 膜52をサイドからエッチングすることによ
り取り除き、最後にp−InPクラッド層38,p−I
nGaAsキャップ層42をMOVPE法により形成す
る。
【0041】次に幅1.5−3.0μmのストライプを
用いて、上述した活性層26,光導波路34までエッチ
ングを行い、レーザ部と光変調部、光制御部を貫くリッ
ジを形成する。この後、レーザ部をInP層(p−In
Pとn−InPの組み合わせまたは半絶縁性InPから
なる)44で、光変調部、光制御部をポリイミド46,
47でそれぞれ埋め込み、最後に各々の部分に電極4
8,50,49を付ける。
【0042】この電極48,49,50をマスクとして
エッチングを施し、各電極間に分離部40を形成し、光
変調部とレーザ部、光制御部の間の絶縁を強化する。
【0043】レーザ部、光制御部と光変調部および各部
との間の絶縁部の長さは300μm、100μm、10
0μm、50μmとした。光制御部の出射端面には無反
射コーティング(図示しない)を施した。また、基板の
下面にはn形電極62(図2参照)をつける。
【0044】さらに、図9は本発明の光発生制御素子の
別の実施例を示す模式的断面図である。図8において、
図2および図3において使用されている符号と同じ符号
は同じ部材または部分を示す。n−InP基板20上に
レーザ部12と光変調部13と光制御部14とを設けて
ある。レーザ部12にはレーザ活性層26と光変調部1
3,光制御部14の導波層のコア34との2層があり、
光変調部13,光制御部14にはコア34、1層しかな
く、レーザより発光された光がレーザ部においてコア3
4に導波され光変調部、光制御部に導波される構造とな
っている。この実施例の光パルス発生制御素子は図8に
示す方法と同様の方法で先にレーザ部を作製して製造す
ることができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればM
QW−DFBレーザとMQW光変調部、MQW光制御部
が結合効率よく集積化された光源を作製でき、また、M
QW−DFBレーザとMQW光変調部、MQW光制御部
の各々の性能を最適化できるため、狭線幅で高繰り返し
周波数の光パルスを容易にデコーディングできる。ま
た、MQW光変調部、MQW光制御部の2素子のみでも
動作させることもできる。
【0046】以上、光パルス発生制御素子について光パ
ルス発生部を構成する半導体レーザおよびレーザ部と光
変調部の結合形態を分布帰還型半導体レーザおよびバッ
トジョイントと呼ばれる構造を用いて説明したが、光パ
ルス発生部を構成する半導体レーザを分布ブラッグ反射
型半導体レーザとしても同様な特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の光パルス発生制御素子の要部
の概略を示す模式的上面図、(B),(C)は光パルス
の波形図である。
【図2】本発明を適用したMQW−DFBレーザとMQ
W光変調部、MQW光制御部の集積化光源による光パル
ス発生制御素子の構造の概略構成を示す斜視図である。
【図3】図2のMQW−DFBレーザとMQW光変調
部、MQW光制御部の接合界面のII−II線に沿う拡大断
面図である。
【図4】本発明の光パルス発生制御素子の光制御部を動
作させない場合の特性を示す特性図である。
【図5】(A)は従来の光パルス発生素子の電圧印加時
の波長シフトを示す特性図、(B)はその吸収係数変化
を示す線図、(C)は本発明の光パルス発生制御素子の
光制御部を動作させた場合の特性を示す線図、(D)は
その吸収係数変化を示す線図である。
【図6】本発明の光発生制御素子の特性を示す線図であ
り、(A)は光信号強度を示し、(B)は自己相関強度
を示す。
【図7】本発明を適用した場合の光パルス発生制御素子
の光制御部の動作原理を示す図である。
【図8】本発明を適用したMQW−DFBレーザとMQ
W光変調部、MQW光制御部の集積化光源による光パル
ス発生制御素子の製造工程を示す概略断面図である。
【図9】本発明の光パルス発生制御素子の他の実施例を
示す模式的断面図である。
【図10】従来の光パルス発生素子の動作原理を示す図
である。
【符号の説明】
10 (MQW−DFB)レーザ素子 11 光導波路 12 (分布帰還型半導体)レーザ部 13 光変調部 14 光制御部 15 第1の半導体部分 15A 対向端部 16 第2の半導体部分 16A 対向端部 17 光結合領域 18 界面(斜めエッチング面) 20 基板 22 エッチングストップ層 24 第1の下クラッド層 26 活性層(第1の多重量子井戸構造) 26A ウェル層 26B バリア層 28 ガイド層 29 回折格子(グレーティング) 30 第1の上のクラッド層 31 保護層 32 第2の下クラッド層 34 第2の多重量子井戸構造 34A ウェル層 34B バリア層 36 第2の上のクラッド層 38 第3のクラッド層 38A 肉薄部 38B,38C クラッドの部分 40 分離部 42 キャップ層 44,46,47 埋め込み部 48 レーザ部の電極 49 光変調部の電極 50 光制御部の電極 52 SiO2 膜 54 パターン化レジスト 56 ひさし 58,59,60 p型電極 62 n型電極 64 反射防止膜 71,72,73,74 吸収端

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に、レーザ光源と、光変調
    部と、光制御部とを光導波路を介して一体的に配置した
    光パルス発生制御素子であって、レーザ光源からの出射
    光を光変調部で強度変調して光パルス列を発生させたの
    ち、前記光パルス列を光制御部により所定の光パルスの
    みを吸収あるいは透過してコーディングする機能を有す
    ることを特徴とする光パルス発生制御素子。
  2. 【請求項2】 前記光変調部、前記光制御部および前記
    光導波路が半導体多重量子井戸構造で形成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の光パルス発生制御素子。
  3. 【請求項3】 前記レーザ光源の光導波路中に回折格子
    を有することを特徴とする請求項1記載の光パルス発生
    制御素子。
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