JPH0630523U - Vtrのピンチローラの滑り軸承型自動調芯支承構造 - Google Patents

Vtrのピンチローラの滑り軸承型自動調芯支承構造

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Abstract

(57)【要約】 【目的】自動調芯性と支持力を高め、かつ構造を簡単に
し、組立て易く、精度を向上させ、振動の少ない耐久性
のあるピンチローラの支承構造を市場に提供する。 【構成】ピンチローラ10を外周面が弾性層11で形成
してあり、内層が段付の芯金スリーブ12とし、支軸3
0は上側の小径軸部32と下側の大径軸部31とはテー
パ面33で連ねたものであり、前記芯金スリーブ12の
段部にアウターリング20嵌め、このアウターリング2
0と前記テーパ面33間で転動接触するベアリングボー
ル23を装備し、支持軸30の上下には摩擦係数及び摩
耗係数の少ない材料よりなる大径スリーブ34及び小径
スリーブ35を嵌め、ピンチローラ10が傾斜したと
き、前記大小径スリーブ34、35の一部が支軸30に
滑り接触するようにして、前記目的を達成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は主として、VTRのピンチローラとして用いられるものであって、 機枠に対し位置固定の駆動ローラ(キヤプスタンとも云う)に圧接するピンチロ ーラの支持構造に関する。。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の小型の竪型ローラは図6に示すように、外周面が弾性層11が固 着された芯金スリーブ12の内面にアウターリング1及びインナーリング2を有 するラジアルボールベアリング3を嵌め、インナーリング2を支持軸4に固定し て用いている。 またこの種のローラは、外径寸法がせいぜい12乃至13mm又は7.7mm と細く、更に前述のようにアウターリング及びインナーリングを有するラジアル ベアリングを用いているため、どうしても支軸の外径が細くなる。
【0003】 更にボールベアリングの径も小さいため、アウターリング、インナーリングは 、ローラや支軸に圧入するとき変形し易く、アウターリングの内径及びインナー リングの外径寸法まで変化するおそれがあり、組立後の回転が円滑にならないこ とが起り、前記の軸径の細さと相まって振動の原因となるため、これらの嵌合は 圧入組立てをしないで、滑り嵌合組立てとしているため、前記芯金スリーブとア ウターリング、及びインナーリングと支軸との間に滑りが発生し、いわゆるクリ ープ現象が起こり、組立て後の回転が円滑にならない。
【0004】 またこれらの滑り嵌合部分は摩耗の原因と嵌合誤差による偏芯誤差も重畳し、 芯精度の低下も、前記の振動の原因となり、耐久性の低下を招く。
【0005】 他方この種のVTRに於いては、機枠が板金プレス成形品であり、極めて小型 であるため前述の駆動ローラ軸の組み付け精度はどうしても0.3°程度の誤差 がある。従って駆動ローラに圧接させるピンチローラも自動調芯性がないと、駆 動ローラとピンチローラが全長に於いて圧接出来ない。 前述の従来の技術のラジアルボールベアリングもその軸に対して、最大約5° の範囲で自動調芯作用は奏するが、ピンチローラ自体の可動可能角度が大き過ぎ るため、ピンチローラが不安定となり、搬送されるテープが偏り過ぎるおそれが あった。
【006】 また従来の技術のものはラジアル方向の荷重は全てボールベアリングのみで受 けるため、どうしても支持力が不足し耐久性の乏しいものであった。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
そこでこの考案は、前述の様に極僅かではあるが不可避的に傾斜しているVT Rの駆動ローラに圧接するピンチローラの支持構造としては、自動調芯性を持た せ、かつ傾斜したときの安定性と支持力を高め更に支持構造を簡単とし、組み立 て易く、精度を向上させ、振動が少なく回転が円滑で耐久性に富むピンチローラ の支承構造を市場に提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を達成するために、この考案は外周面に弾性層が固着され、内面が 段付の芯金スリーブが形成された案内ローラにおいて、前記段付芯金スリーブの 大内径部を下に小内径部を上とし、前記段付部には、ボールベアリング用のアウ ターりングが嵌合させてあり、この内面には複数個のベアリングボールが装備し てあり、前記ベアリングボール列の位置は前記案内ローラの長さの丁度中間位置 としてあり、他方支軸は上部に小径軸部、下部に大径軸部を有し、中間にこれら を連ねるテーパ面が形成してあり、この支軸が前記ピンチローラの下側よりこの 中に挿入してあって、前記複数個のベアリングボールは前記テーパ面から小径軸 部の範囲内で移動可能に当接させてあり、
【0009】 前記支軸の大径部に摩擦係数及び摩耗係数の小さい合成樹脂大径のスリーブが 圧入してあり、 また小径軸部に摩擦係数及び摩耗係数の小さい小径スリーブが圧入してあり、 その外端にはピンチローラの芯金スリーブ小内径よりも大径の鍔が形成してあり 、 前記大径スリーブと芯金スリーブの大内径面及び小径スリーブと芯金スリーブ の小内径面間ロール軸と支軸とか傾斜したとき、これらの一部が接触するに充分 隙間が形成してあることを特徴とするVTRのピンチローラの滑り軸承型自動調 芯支承構造とする。
【0010】 また前記の課題を達成するために、この考案のVTRのピンチローラの滑り軸 承型自動調芯支承構造の前記隙間寸法は、ローラ軸と支軸の最大傾斜角が1°乃 至1.5°としてあることを特徴とすることが好ましい。
【0011】 また前記の課題を達成するために、この考案のVTRのピンチローラの滑り軸 承型自動調芯支承構造の前記隙間寸法は、前記二つの大径及び小径スリーブの材 質としては、フッ素樹脂系のエンジニアリングプラスチックとしてあることを特 徴とすることが好ましい。
【0012】 また前記の課題を達成するために、この考案のVTRのピンチローラの滑り軸 承型自動調芯支承構造の前記各ベアリングボールは、エンジニアリングプラスチ ック製の保持具の支持孔乃至支持溝よりなる支持部に、それぞれ一個宛独立して 支持してあり、支持部とベアリングボール間には若干の間隙が形成してあること を特徴とする事が好ましい。
【0013】
【作用】
叙上のように構成している請求項1乃至4記載の考案のものにおいて、これを 使用すると、これらの支軸は垂直方向であるから、ローラの自重は段付芯金スリ ーブの段部、アウターリング、数個のベアリングボール及び支軸のテーパー面で 支持され、直径方向の力に対しては、前記ベアリングボールがアウターリングの 内周面と前記テーパー面との転動接触によって受ける。
【0014】 またこのピンチローラ外周面を前記駆動ローラに圧接すると、ピンチローラも 駆動ローラの傾斜に倣い共に傾斜する。この時ピンチローラとその支軸は軸線が 相対的に傾斜し、芯金スリーブの内周面と、上下の大径スリーブ及び小径スリー ブの一部が滑り接触する。
【0015】 大径スリーブ及び小径スリーブは摩擦係数及び摩耗係数の少ないエンジニアリ ングプラスチックであるから、芯金スリーブとの滑り接触であっても接触抵抗は 極めて少なく、かつ接触した状態のピンチローラは、滑り軸承型の支持とボール ベアリング部との双方によって支持させ、回転は安定している。 アウターリングは、芯金スリーブの段部とベアリングボール群とに挟持されて いるから、回転中前記芯金スリーブに対して軸方向への移動はない。
【0016】 また前述の駆動ローラへのピンチローラの圧接力により、ピンチローラにはラ ジアル(直径)方向への力が作用し、各ベアリングボールの軌道位置はテーパ面 から小径軸部に移動し、各ベアリングボール群は小径軸部の外周面にも接し、こ の小径軸部と転動接触し、この小径軸部で前記ラジアル方向の荷重を受け、これ 以上の軸方向の移動は起こらない。また仮に例えばVTR装置全体の姿勢が上下 転倒して使用されるなどの何らかの外力により、上方に移動する力が加えられ、 ピンチローラと支軸とに軸方向の移動が生じたとしても、小径スリーブの鍔によ って、その移動は阻止される。
【0017】 請求項2記載の考案においては、支軸とローラ軸との最大傾斜角は1°乃至1 .5°としてあるから、これ以上徒らに傾斜せずローラが不安定にならない。
【0018】 請求項3記載の考案においては、樹脂スリーブの材質はフッ素樹脂系のエンジ ニアリングプラスチックであるから、傾斜した状態で芯金スリーブと大径スリー ブと、小径スリーブが滑り接触状態でも軽快にロールは回転する。
【0019】 請求項4記載の考案においては各ベアリングボールは保持具の各支持孔乃至支 持溝よりなる支持部内で独立して回転し、また支軸とローラ軸が傾斜したとき各 ベアリングボールの転動軌道は僅かに楕円軌道となるがベアリングボール前記支 持部とは若干の遊び寸法が形成してあるからベアリングボールの転動には支障が ない。
【0020】
【実施例】
実施例1 図1に示すものであり、10はローラであり、外周層は弾性ゴム層11で形成 され、内層は真鍮などの金属よりなる芯金スリーブ12によって形成され、その 内径は大内径部13と小内径部14とが形成され、大内径部13及び小内径部1 4はそれぞれその全長にわたって等径に形成し、その境界部に段部15が形成し てある。
【0021】 ローラの寸法はVTRがVHSの場合長さが約17乃至18mm、外径12乃 至13mm程度であり、8mmVTRの場合はローラの長さが約10mm、外径 約7.7mmである。 20はボールベアリングであり、その外側のアウターリング21は前記芯金ス リーブ12の大内径部13側から挿入され、前記段部15に掛合させてある。前 記アウターリング21は硬炭素クローム鋼(SUJ2)よりなり、プレスにて小 内径部14側が断面L字形に成形して、内側に張り出したリブ22を形成してい る。 前記アウターリングの形状は、スラスト力が受けられるように、一方の端部が 厚肉にしてあり、アンギュラコンタクト型のアウターリングと同様の形状として ある。 23は複数個のベアリングボールで、前記アウターリング21の内周面及び前 記リブ22と転動接触する。
【0022】 このアウターリング21のベアリングボール23が転動接触する面に、フッ素 樹脂系の導電性エンジニアリングプラスチック層を形成する場合もこの実施例に 含まれる。 30は支軸であり、等径の大径軸部31と等径の小径軸部32の間にテーパ面 33が形成してあり、このテーパ面33と小径軸部32の範囲に前記ベアリング ボール23群が当接可能にしてある。テーパ面の中心角は約60°としてあるが この角度に限定的な意味はない。 ベアリングボール23がテーパ面33に当接する位置はベアリングボール23 が小径軸部32方向に僅か0.1乃至0.5mm移動したとき、このベアリング ボール23が小径軸部32に接触するように、この実施例に於いては予め設計し てある。
【0023】 34、35は大径スリーブ及び小径スリーブであり、大径スリーブ34は大径 部31に、他方小径スリーブ35は小径部32にそれぞれ圧入してある。 また小径スリーブ35の外端には芯金スリーブ12の内径よりも大きく張り出 した鍔36が形成してあり、ローラ10が小径側に抜け落ちないようにしてある 。
【0024】 前記芯金スリーブ12の内周面と、大径スリーブ34及び小径スリーブ35の 間には若干の間隙が形成してあり、前記ローラ10と支軸30の軸線が1°乃至 1.5°傾斜できるようにしてあり、実施例のものにおいては、約1°傾斜でき るようにしてあり、ローラの長さが18mmのとき、前記間隙寸法は135ミク ロン、ローラの長さが10mmの時は前記間隙寸法は約75ミクロとしてある。
【0025】 実施例のものにおいては、ベアリングボール20部には、予めグリースを充填 しておく(例えば液状のフッ素グリースを注入しておく)。また組立完了後にお いて、ベアリングボール23列の位置はロール10の軸方向の長さの丁度中間位 置になるように形成してある。 前記支軸30の大径軸部31側の軸端はレバー37の先端部に強固に片持固定 してあり、このレバー37の他端はVTRの機枠に固定される固定部材38に枢 着され、レバー37先端のピンチローラ10が駆動ローラCに圧接するように、 レバー37にはバネ39が付勢してある。
【0026】 前述の大径スリーブ34及び小径スリーブ35を支軸30に嵌めこみ、組立て は後ピンチローラ10は若干支軸30に対して軸方向に移動可能であり、前記ベ アリングボール23はテーパ面33乃至小径軸部32に当接の範囲で移動出来る 。その移動可能寸法は0.5mm乃至1mmとしてある。 前述の大径スリーブ34及び小径スリーブ35の材質としては、フッ素樹脂系 の導電性エンジニアリングプラスチックを用いた。この一例としてはニチアス株 式会社製エクセライド−D(登録商標エクセライド)を用いた。
【0027】 前記のエクセライド−Dの物性としては次の通りである。 項目 測定値 密度 2.70g/cm3 引張強度 250.kgf/cm3 伸び 15.% 硬度 68(D) 圧縮強度 80〜170kgf/cm2 圧縮弾性率 9.8×103 kgf/cm2 熱膨張係数 −100〜 25℃ 8.5×10-5/℃ 25〜100℃ 1.2×10-4/℃ 100〜200℃ 1.2×10-4/℃ 200〜250℃ 1.4×10-4/℃ 体積電気抵抗率 5.0Ω・cm
【0028】 実施例1の作用 この実施例の作用は概ね請求項1記載の作用同一である。 殊に、この実施例においては、ピンチロール10が駆動ローラCに圧接される と、駆動ローラの外周面の傾斜に倣い、前記ピンチローラの軸線と支軸30の軸 線が傾斜し、芯金スリーブ12の内周面と、大径スリーブ34及び小径スリーブ 35が接触して回転するとき、これら大径スリーブ及び小径スリーブ35にフッ 素樹脂系の導電性エンジニアリングプラスチックであるから、摩擦係数は少なく この部分は滑り軸承として軽快に回転し、また摩擦による静電気の発生はない。
【0029】 またピンチローラ10軸線と支軸30の傾斜可動範囲は最大1°乃至1.5° と僅かであるから、傾斜したままの回転が継続したとしても、このピンチローラ 10と駆動ローラCとの接触状態は安定し、駆動ローラCに掛合するテープを外 すおそれなく案内する。
【0030】 また前記ピンチローラ10の駆動ローラCへの圧接により、テーパ面33に当 接するベアリングボール23群はそのテーパ面23に圧接しながら、小径軸部3 2方向に僅かに移動し、ベアリングボール23群は小径軸部32の外周面と転動 接触し、ラジアル方向の力を小径軸部32で受け回転し、それ以上軸方向にピン チローラはづれない。この軸方向への移動寸法は0.5mm乃至1.0mmと極 僅かである。 VTRの上下を逆にするなどにより、前記以上に軸方向に移動しようする力が 作用しても、小径スリーブ35の鍔36によってそれ以上の移動は阻止される。
【0031】 実施例2 実施例1と異なるところは、アウターリング20が潤滑剤を含浸乃至一体成形 した焼結芯金よりなる成形品を用いている点と、各ベアリングボール23は相隣 るボールが接触しないようにリング状の保持具40を用いている点である。 その他、実施例1と同一符号のところは実施例1と同一の構成部材乃至、構成 部分を示し、同一の作用を為す。
【0032】 アウターリング20は、前記の材質の外、ステンレス製、或いは機械的強度が 大きく、摩擦係数及び摩耗係数の小さいエンジニアリングプラスチックを用いて も、この考案の実施例に含まれ、エンジニアリングプラスチックを用いる場合は フッ素樹脂系のエンジニアリングプラスチックの一種であるニチアス株式会社製 エクセライド−D(登録商標エクセライド)を用いることが好ましい。
【0033】 また保持具40の材質は、摩耗係数の小さいエアリングプラスチックに特に限 定はないが、例えばポリアセタール、例えばデュポン社製の登録商標デルリン、 ポリプラスチック株式会社製の登録商標ジュラコン超高分子ポリエチレンとして 、三井石油科学工業株式会社製の登録商標ハイゼックス・ミリオン、フッ素系樹 脂としてはニチアス株式会社のエクセライド9550Sなどが好ましい。
【0034】 保持具40の構造は前記材質よりなる成形品であり、例えば図3、又は図4の 構造としてある。 図3においては、保持具40は全体として、テーパ筒状であって、この筒部の 内外周面を貫通して、ボール支持孔41が等角間隔に設けてあり、各ボール支持 孔41は支持される各ボールと、その直径の3乃至5%程度の間隙が形成してあ る。
【0035】 また図4に示す例においては、テーパ筒状の保持具40の大径側の端面42よ り各ボール支持溝43が切り込んで形成してあり、この各ボール支持溝43の幅 も使用されるボール外径より3〜5%程度大きく、各ボールが支持溝43内にお いて移動可能に設けてある。
【0036】 実施例2の作用 実施例2においては、各ベアリングボール23がアウターリング21と、テー パ面33乃至小径軸部32との間で転動するとき、それぞれ独立して、保持具4 0に支持されているから、相隣るボールと直接接触せず、回転抵抗は実施例1よ り小さい。
【0037】 更に、保持具40は摩擦係数及び摩耗係数の小さいエンジニアリングプラスチ ックであるから各ベアリングボール23との摩擦抵抗を少なくし、各ベアリング ボール23は保持具40のボール支持孔乃至ボール支持溝に対し、ボールの直径 の3〜5%程度の遊び寸法(間隙)が形成してあるから、ローラ10の軸線と、 支軸30の軸線が傾斜し、各ベアリングボールの転動軌道が若干楕円軌道になっ ても、円滑に回転し、かつベアリングボールの軌道を保持する。
【0038】
【考案の効果】
前述のように構成し、作用するこの考案のものは、次の効果を奏する。 請求項1に記載された考案のものにおいては、ロール支持構造が簡単であり、 組立て時に加えられるローラへの推力は芯金スリーブの段部、アウターリング、 ベアリングボールを介して、支軸のテーパ面によって支持され位置決めは容易で ありる。 従って組立時にアウターリングの内径が多少小さくなったとしても、ベアリン グボールはテーパ面に当たる位置が多少づれるだけでアウターリングとテーパ面 との間で適度の圧力を受けて回転できる。
【0039】 また駆動ローラに圧接するときに受ける直径方向の力は、アウターリング、ベ アリングボールを介して、前記支軸のテーパ面に押し付けられ、そのテーパ面の 傾斜角により、垂直方向の分力となってロールを持ち上げる力となり、ピンチロ ーラは小径軸部方向に僅かにづれ、ベアリングボール群はテーパ面のみならず小 径軸部とも転動接触し、それ以上のラジアル方向の力を受けても、ピンチローラ は軸方向にづれることなく、その場で支軸周りに回転する。
【0040】 また始動時においては、各ベアリングボールは、支軸及びアウターリングとの 間において、これらと転動接触であるから、始動時に必要なトルクは極めて少な く回転は極めて軽快である。
【0041】 また前記ローラが駆動ローラと圧接することによつて、前記ベアリングボール 列よりも、上側又は下側に偏寄った力が作用したときは、ローラ軸と支軸は、そ の傾斜可能な間隙の範囲で傾斜し、芯金スリーブの内周の一部上端と小径スリー ブが滑り接触し、また芯金スリーブの内周の一部の下端と大径スリーブが滑り接 触し、支持力は大きく、耐久性に富み、前記ベアリングボール列部分の転動接触 と相まって支持され、この傾斜位置でピンチローラは安定姿勢となる。この場合 においても支軸の下部は大径部であるから、側方への撓みもなく、振動を起さな い。 従ってピンチローラが支軸に対して傾斜しているときでも、支持力は大きく、 耐久性に富む。また構造もインナーリングを不要とし、構造も単純化され、コス トも従来品に比し低廉となる。
【0042】 またこの滑り軸承効果を発揮するときの接触部材の一方たる大径スリーブ及び 小径スリーブは摩擦係数が小さく摩耗係数も小さいエンジニアリングプラスチッ クであるから、この状態におけるロールの回転は極めて軽快で耐久性に富む。
【0043】 請求項2記載の考案においては、請求項1記載の考案においては、前記ローラ と支軸の傾斜可能な最大角度は1°乃至1.5°と僅かであるからローラは紊り に傾斜しない。
【0044】 前記請求項3記載の考案においては、前記大径及び小スリーブはフッ素樹脂系 のエンジニアリングプラスチックとしてあるから、殊の外滑り効果があり、これ らが今度スリーブと接触しても、ローラの回転は軽快な状態を維持する。
【0045】 請求項4記載の考案においては、各ベアリングボールは保持具に支持されてい るから、相隣るベアリングボールは接触せず、かつその支持部と各ベアリングボ ールとは若干の間隙を有するから、ローラと支軸が傾斜した場合においても、各 ベアリングボールの回転が不能又は不完全にならない。
【0046】 実施例1の効果 実施例1においては請求項1、2及び3記載の考案の効果を併せて奏する。 実施例2においては請求項1、2、3及び4記載の考案の効果を併せて奏する 。 実施例1及び2のものにおいては、外層が弾性層、内装が芯金スリーブよりな るピンチローラ10は、従来の技術として使用されているローラ10をそのまま 或いは僅かな寸法変更によって使用することができ、支持構造のみ僅かな変更を 加えるだけであり、実用性が極めて高いものである。 また実施例に於いては、駆動ローラCとピンチローラ10との傾斜と略同程度 傾斜可能なピンチローラ10を用いたから、相互のローラの密着性及び運転中の ピンチローラ10の安定性及び支持力は大きく、耐久性に富む。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の拡大縦断正面図である。
【図2】実施例2の拡大縦断正面図である。
【図3】保持具とベアリングボール部の拡大縦断正面図
である。
【図4】保持具の他の実施例の一部縦断拡大正面図であ
る。
【図5】ピンチローラを備えたレバーの正面図である。
【図6】従来の技術の拡大縦断正面図である。
【符号の説明】
10 ローラ 12 芯金スリーブ 13 大内径部 14 小内径部 15 段部 20 ボールベアリング 21 アウターリング 23 ベアリングボール 30 支軸 31 大径軸部 32 小径軸部 33 テーパ面 34 大径スリーブ 35 小径スリーブ 36 鍔 40 保持具

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周面に弾性層が固着され、内面が段付の
    芯金スリーブが形成された案内ローラにおいて、前記段
    付芯金スリーブの大内径部を下に小内径部を上とし、前
    記段付部には、ボールベアリング用のアウターリングが
    嵌合させてあり、この内面には複数個のベアリングボー
    ルが装備してあり、前記ベアリングボール列の位置は前
    記案内ローラの長さの丁度中間位置としてあり、他方支
    軸は上部に小径軸部、下部に大径軸部を有し、中間にこ
    れらを連ねるテーパ面が形成してあり、この支軸が前記
    ピンチローラの下側よりこの中に挿入してあって、前記
    複数個のベアリングボールは前記テーパ面から小径軸部
    の範囲内で移動可能に当接させてあり、 前記支軸の大径部に摩擦係数及び摩耗係数の小さい合成
    樹脂大径のスリーブが圧入してあり、 また、小径軸部に摩擦係数及び摩耗係数の小さい小径ス
    リーブが圧入してあり、その外端にはピンチローラの芯
    金スリーブ小内径よりも大径の鍔が形成してあり、 前記大径スリーブと芯金スリーブの大内径面及び小径ス
    リーブと芯金スリーブの小内径面間ロール軸と支軸とか
    傾斜したとき、これらの一部が接触するに充分隙間が形
    成してあることを特徴とするVTRのピンチローラの滑
    り軸承型自動調芯支承構造。
  2. 【請求項2】前記隙間寸法は、ローラ軸と支軸の傾斜角
    が最大1°乃至1.5°としてあることを特徴とするV
    TRのピンチローラの滑り軸承型自動調芯支承構造。
  3. 【請求項3】前記二つの大径及び小径スリーブの材質と
    しては、フッ素樹脂系のエンジニアリングプラスチック
    としてあることを特徴とするVTRのピンチローラの滑
    り軸承型自動調芯支承構造。
  4. 【請求項4】前記各ベアリングボールは、エンジニアリ
    ングプラスチック製の保持具の支持孔乃至支持溝よりな
    る支持部に、それぞれ一個宛独立して支持してあり、支
    持部とベアリングボール間には若干の間隙が形成してあ
    ることを特徴とするVTRのピンチローラの滑り軸承型
    自動調芯支承構造。
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