JPH0630620B2 - 人体液中に存在する分子量7万〜30万のコリンエステラーゼに反応するモノクローナル抗体 - Google Patents

人体液中に存在する分子量7万〜30万のコリンエステラーゼに反応するモノクローナル抗体

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JPH0630620B2
JPH0630620B2 JP2075748A JP7574890A JPH0630620B2 JP H0630620 B2 JPH0630620 B2 JP H0630620B2 JP 2075748 A JP2075748 A JP 2075748A JP 7574890 A JP7574890 A JP 7574890A JP H0630620 B2 JPH0630620 B2 JP H0630620B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、人体液中に存在する分子量7万〜30万のコ
リンエステラーゼ (Small Cholinesterase;以下「SCE」と略称する)
に反応するモノクローナル抗体に関する。
[従来の技術] コリンエステラーゼCholinesterase(3.1.1.8) は、コ
リンエステルをコリンと有機酸に加水分解する酵素をい
うが、血清コリンエステラーゼはアセチルコリンの外、
種々のコリンエステル並びに非コリン性エステルをも氷
解する非特異性酵素(Pseudo-cholinesterase)であり、
シアル酸を含む分子量44万(4量体),22万(2量
体),11万(単量体)の糖蛋白質である。測定方法
は、アセチルコリン,アセチルチオコリン,ブチルコリ
ン,ブチルチオコリンなどを基質とし、血清を作用させ
氷解により生じた酢酸またはコリンを測定する。
[発明が解決しようとする課題] 血清コリンエステラーゼは、肝で生産され血清に供給さ
れることから肝実質障害に際して鋭敏に活性低下を来た
すことにより、その測定は重要な肝機能検査の一つとし
て行なわれている。また、コリンエステラーゼは、コレ
ステロールエステルが蓄積している動脈硬化病巣に存在
していることから、蓄積脂質に対して作用している可能
性も考えられ、脂質代謝、更には動脈硬化症への関与が
示唆されており、その研究が着目されている。
しかしながら、血中にはコリンエステラーゼの基質であ
る短鎖脂肪酸エステルが存在しないことにより、コリン
エステラーゼの生理的役割はいまだ充分明らかにされて
いない[Kutty,K.M.,Review,Biological funition of c
holinesterase.Clin.Biochem.13,239-243(1980)]。ま
してや全体の活性の10%以下である単量体,2量体の
コリンエステラーゼについては、その生理的役割は全く
不明である。
従って、コリンエステラーゼの更に詳細な性状の検討及
び作用機序の解析のための分離精製技術、測定技術の確
立が要求されている。
本発明は、前記のような観点より成されたもので、人体
液中に存在するSCEに反応するモノクローナル抗体を
提供することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段および作用] 上記目的を達成するため、本発明は、コリンエステラー
ゼを免疫した哺乳動物の免疫細胞と哺乳動物の骨髄腫細
胞との融合細胞により産生され、人体液中に存在するS
CEに反応することを特徴とするモノクローナル抗体を
要旨としている。
そして、本発明によって得られたモノクローナル抗体を
使用することにより、SCEを免疫学的に精製及び測定
することをも可能にした。
本発明モノクローナル抗体は、コリンエステラーゼで免
疫した哺乳動物の免疫細胞と哺乳動物の骨髄腫細胞との
細胞融合により産生され、SCEに特異的反応性を有す
ることが最大の特徴である。
以下、更に本発明モノクローナル抗体について詳述す
る。
免疫原として用いられるコリンエステラーゼは、文献等
に記載されている方法によって調整されるもの[Bioche
mica et Biophysica Acta,570(1979)88-95等]及びSC
Eの精製品等、SCEを含むものであれば、いずれも使
用できる。また、免疫抗原で免疫される哺乳動物として
は、特に限定する必要はないが、細胞融合に使用する形
質細胞種細胞との適合性を考慮して選択することが好ま
しく、一般には、マウス、ラット等が有利に使用され
る。
免疫は、一般的方法により、例えば上記免疫抗原を哺乳
動物に静脈内、皮内、皮下若しくは腹腔内注射等により
投与することにより行なわれる。より具体的には、免疫
原を所望により通常のアジュバントとの併用により、動
物に2〜14日毎に数回投与し総投与量が約100〜1
000μg/マウス程度になるようにするのが好まし
い。免疫細胞としては、上記最終投与の約3日後に摘出
した脾臓細胞を使用することが好ましい。
また、上記免疫細胞と融合される他方の親細胞としての
哺乳動物の形質細胞種細胞としては、既に公知の種々の
細胞株、例えばp3(p3/×63−Ag8)[Natur
e,256,495-497(1975)]、p3−U1[Current Topics i
n Microbiology and Immunology,81,1-7(1978)]、NS
−1[Eur.J.Immunol.,6,511-519(1976)]、MPC−1
1[Cell,8,405-415(1976)]、SP−2/O[Nature,2
76,269-270(1978)]、FO[J.Immunol.MeTH.,35,1-21
(1980)]、×63.6.5.3.[J.Immunol.,123,154
8-1550(1979)]、S194[J.Exp.Med.,148,313-323(1
978)]等や、ラットにおけるR210[Nature,277,131
-133(1979)]等の骨髄種細胞等が使用される。
上記免疫細胞と形質細胞種細胞との融合反応は、基本的
には、公知の方法、例えばマイルスタイン(Milstein)ら
の方法[Method in Enzymology,Vol.73,pp3(1981)]等
に準じて行ない得る。より具体的には上記融合反応は、
例えば融合促進剤の存在下に通常の栄養培地中で行なわ
れる。融合促進剤としては、通常用いられるもの、例え
ばポリエチレングリコール(PEG)、センダイウィル
ス(HVJ)等が使用され、更に所望により融合効率を高め
るために、ジメチルスルホキシド等の補助剤を添加使用
することもできる。免疫細胞と形質細胞種細胞との使用
比は、通常の方法と変りがなく、例えば形質細胞種細胞
に対し、免疫細胞を約1〜10倍程度用いればよい。上
記融合時の培地としては、例えば上記形質細種胞細胞株
の増殖に使用されるような、RPMI〜1640培地、
MEM培地、その他この種の細胞培養に使用される通常
の各種培地を利用でき、通常は牛胎児血清(FCS)等
の血清補液を抜いておくのがよい。融合は、上記免疫細
胞と形質細胞種細胞との所定量を上記培地内でよく混合
し、予め37℃程度に加熱温度したPEG溶液、例えば
平均分子量1,000〜6,000程度のものを、通常
培地に約30〜60W/V%の濃度で加えて混ぜ合せる
ことにより行なわれる。以後、適当な培地を逐次添加し
て遠心し、上清を除去する操作を繰返すことにより所望
のハイブリドーマが形成される。
得られる所望のハイブリドーマの分離は、通常の選択用
培地、例えばHAT培地(ヒポキサンチン、アミノプリ
テン及びチミジンを含む培地)で培養することにより行
なわれる。このHAT培地での培養は、目的とするハイ
ブリドーマ以外の細胞(未融合細胞等)が死滅するのに
充分な時間、通常数日〜数週間行なえばよい。かくして
得られるハイブリドーマは、通常の限界希釈法に従い、
目的とする抗体の産生株の検索及び単一クローン化が行
なわれる。
前記産生株の検索は、例えばELISA法[Engvall,
E.,METH.Enzymol.,70,419-439(1980)]、プラーク法、
スポット法、凝集反応法、オクテロニイー(Ouchterlon
y)法、ラジオイムノアッセイ(RIA)法等の一般に抗
体の検出に用いられている種々の方法[「ハイブリドー
マ法とモノクローナル抗体」、株式会社R&Dプランニ
ング発行、pp30−53、昭和57年3月5日]に従
って行なわれる。また、この検索は、前記免疫抗原を使
用して行なわれる。
かくして得られるSCEを確認する抗体を産生するハイ
ブリドーマは、通常の培地で継代培養することができ、
また液体窒素中で長期間保存することができる。
前記ハイブリドーマからの本発明モノクローナル抗体の
採取は、このハイブリドーマを常法に従って培養し、そ
の培養上清として得る方法、或いはハイブリドーマをこ
れと適合性のある哺乳動物に投与して増殖させ、その腹
水として得る方法等が採用される。前者の方法は、高純
度の抗体を得るのに適しており、後者の方法は、抗体の
大量生産に適している。また、上記により得られる抗体
は、更に、塩析、ゲル濾過法、アフィニティクロマトグ
ラフィー等の通常の精製手段により精製することもでき
る。
本発明モノクローナル抗体は、SCEに極めて高い特異
的反応性を有するので、これを利用してSCEの精製及
び測定を行なうことができる。従って、本発明は、上記
特定の抗体を使用するSCEの免疫学的精製法及びSC
Eの免疫学的測定法をも提供するものである。
SCEの精製及び測定は、本発明のモノクローナル抗体
を使用する以外の基本操作は、常法に従って行なわれ
る。以下、SCEの測定法を詳述する。
SCEの測定は、公知の通常の免疫検定法、例えばRI
A法、酵素免疫測定法(EIA)等に従って行なうこと
ができ、これらの各免疫検定法における操作、手順等は
一般に採用されているそれらと特に異ならず、例えば公
知の直接法、間接法、競合法、サンドイッチ法等に準じ
ることができる。
診断を目的とする場合には、上記測定法において、検体
として細胞、組織片及び/又は各種体液が使用される。
検体として細胞及び/又は組織片を使用する場合は、通
常の直接ないし間接免疫法に従い行なわれる。この方法
によれば、生理食塩水又は通常のリン酸塩緩衝液(PB
S)等の緩衝液中に遊離した細胞に、又はガラススライ
ド等の上に固定した細胞ないし組織切片に、本発明モノ
クローナル抗体を免疫反応させ、細胞又は組織片を上記
緩衝液で充分に洗浄後、通常通りに細胞又は組織片に結
合した本発明モノクローナル抗体の存在を直接ないし間
接に検定すればよい。上記検定の為の標識剤は、一部後
述するが、通常の蛍光又は酵素等が利用できる。
測定材料として体液を使用する場合もまた常法に従うこ
とができる。ここで体液としては、例えば血液、細胞組
織液、リンパ液、胸水、腹水、羊水、胃液、尿、すい
液、髄液、唾液等又は前記の細胞又は組織片の可溶化後
の遠心上清等を使用することができる。
不溶化法(不溶化抗原または不溶化抗体を用いる方法)
を採用する場合は、常法に従い上記SCE又は本発明モ
ノクローナル抗体は、不溶性担体に化学的又は物理的に
反応させることにより製造される。ここで不溶液担体と
しては、例えばセルロース粉末、セファデックス、セフ
ァロース、ポリスチレン、濾紙、カルボキシメチルセル
ロース、イオン交換樹脂、デキストラン、プラスチック
フィルム、プラスチックチューブ、ナイロン、ガラスビ
ーズ、絹、ポリアミン−メチルビニルエーテル−マレイ
ン酸共重合体、アミノ酸共重合体、エチレン−マレイン
酸共重合体等を使用できる。不溶化は、共有結合法とし
てのジアゾ法、ペプチド法(酸アミド誘導体法、カルボ
キシクロリド樹脂法、カルボジイミド樹脂法、無水マレ
イン酸誘導体法、イソシアネート誘導体法、臭化シアン
活性化多糖化法、セルロースカルボナート誘導体法、縮
合試薬を使用する方法等)、アルキル化法、架橋試薬に
よる担体結合法(架橋試薬としてグルタールアルデヒ
ド、ヘキサメチレンイソシアナート等を用いる)、Ug
i反応による担体結合法等の化学的反応、あるいはイオ
ン交換樹脂のような担体を用いるイオン結合法、ガラス
ビーズ等の多孔性ガラスを担体として用いる物理的吸着
法によって行なわれる。
標識抗原又は標識抗体としては、前記SCE又は本発明
モノクローナル抗体を、通常の放射性物質、酵素標識物
質、蛍光物質等の各種標識剤で標識化したものが用いら
れる。この標識剤としての放射性物質としては、125
−I等の放射性ヨード等を、蛍光物質としては、フルオ
レッセイン・イソチオシアナート(FITC)、テトラ
メチルローダミン・イソチオシアナート(TRIT
C)、置換ローダミン・イソチオシアナート(XRIT
C)、ローダミンB・イソチオシアナート、ジクロロト
リアジンフルオレッセイン(DTAF)等を、酵素標識
物質としては、パーオキシダーゼ(POX)、アルカル
フォスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、マイクロパ
ーオキシダーゼ、キモトリプシノーゲン、プロカルボキ
シペプチダーゼ、グリセロアルデヒド−3−リン酸脱水
水素酵素、アミラーゼ、ホスホリラーゼ、D−ナーゼ、
R−ナーゼ等をそれぞれ挙げることができる。これらに
よる標識方法もまた常法に従うことができる [J.Biol,Chem.,254,9349-9351(1979);Nature,194,495
(1962);蛍光抗体法、医化学実験講座NO.4,263-270;Ac
ta,Endocrinol.Suppl.168,206(1972);Proc.Nat.Acad.S
ci.,USA,57,713(1967)等参照]。
本発明における検体中の被検物質SCEの測定・定量方
法は、上記不溶化抗原、不溶化抗体、標識抗原及び標識
抗体のいずれかを用いて免疫反応させることにより実施
される。その際測定系に利用される溶媒としては、反応
に悪影響を与えない通常のもの、例えばクエン酸緩衝
液、リン酸緩衝液、トリス−塩酸緩衝液、ホウ酸緩衝
液、酢酸緩衝液等のpH4〜8程度の緩衝液を好ましいも
のとして例示できる。また、測定の際の免疫反応条件は
特に制限はなく、通常のこの種測定法と同様のものとす
ることができる。即ち、前記免疫反応は一般に45℃以
下、好ましくは約4〜40℃の温度条件下、1〜40時
間を要して行なわれる。免疫反応終了後の結合体及び遊
離体(B−F)の分離も公知の方法に従い、例えば不溶
化法を採用したときは、遠心分離、濾別、洗浄、デカン
テーション等の分離手段により固相−液相を分離するこ
とができる。その他の場合には、例えばデキストラン−
活性炭法、第2抗体法等の常法に従えばよい。
上記測定法を実施するのに特に便利な方法は、キットを
使用する方法である。このようなキットには、抗体試薬
として本発明モノクローナル抗体を含有せしめることが
重要である。この抗体試薬には、グリセロールや牛血清
蛋白のような安定化剤及び/又は保存剤を添加すること
ができる。好ましくは、この抗体試薬は凍結乾燥したも
のであり、キットには水溶性もしくは水と混和しうる溶
媒を含有させることができる。更にこの抗体試薬には、
再構成された試薬系を一定のpHに保つための緩衝液及び
/又は使用前に試料が悪化するのを防ぐための保存剤及
び/又は安定剤を添加することができる。緩衝液はキッ
ト試薬の必須成分とは考えられないが、上記測定法を実
施する際に、pHを4〜8程度とするものを用いるのが好
ましい。また、再構成剤は好ましくは水を含んだもので
あるが、水の一部又は全部を水と混和し得る溶媒で置き
換えることもできる。水と混和し得る溶媒としては当業
者に周知であり、例えばグリセリン、アルコール類、グ
リコール類、グリコールエーテル類等を使用できる。
[実施例] 1;免疫原の精製 新鮮人血清200mを10mMリン酸カリウム緩衝液
(pH8.0)に対して4℃以下で24時間透析した。次に、
これを同緩衝液で平衡化したTrimethy1 ammonium anili
nium 230mg結合Sepharoseカラム(2.5×10cm)に付し、同
緩衝液200mで洗浄後、200mMNaCLを含む同緩
衝液で目的酵素の溶出を行なった。これを50mMNaCL
を含む10mMリン酸緩衝液で透析後、再度 Trimethy
1 ammonium anilinium Sepharoseカラムに付し、同緩衝
液200mで洗浄後、0mMから200mMNaCLまで
濃度勾配をかけ、目的酵素を含む分画を分離した。更
に、これを10mMリン酸カリウム緩衝液で透析後、同
緩衝液で平衡化されてDEAE-Sephadexカラム(1.2×16c
m)に付し、10mMリン酸カリウム緩衝液から200m
Mリン酸緩衝液まで濃度勾配をかけ、SCEを含むコリ
ンエステラーゼ0.5mgを得た。これは、透析、濃縮
後、20℃以下に保存した。
2;ハイブリドーマの作製 免疫原とフロインドコンプリートアジュバンドを1:1
に混合し、その250μ(免疫原20μg)をBalb/c
マウス(♀、8週令)の背中に皮内注射した。更に、2
週間間隔で計6回、同量免疫した。最終免疫の3日後に
脾臓を摘出し、脾細胞をRPMI−1640培地で3回
洗浄する。マウス骨髄種細胞株NS−1を同様に洗浄
後、このNS−1,2.2×10E7個と、上記脾細胞
1.6×10E8個を50m遠心管に入れ混合する。
200×g、5分遠心後、上清をパスツールピペットで
除去する。37℃に保温したポリエチレングリコール4
000(シグマ社製)50w/v%のRPMI−164
0溶液0.5mを1分かけて滴下し、7分間ゆっくり
混合する。37℃に保温した15%FCS、1mMピル
ベートのRPMI−1640(以下「完全RPMI−1
640」と略称する)1mを加え1分間、更に同量の
完全RPMI−1640を加え1分間、次いで8mの
完全RPMIを滴下し、2分間ゆっくりと攪拌する。2
00×g、5分遠心後、上清を除去し、37℃保温完全
RPMI−1640に細胞1×10E7個/mとなる
様に懸濁し、マイクロテスト−I・プレート(ファルコ
ン社製)に100μずつ接種し、37℃、5%炭酸ガ
スインキュベーター内で培養する。24時間後1.0×
10E−4Mヒポキサンチン、4.0×10E−7Mア
ミノプテリン、1.6×10E−5Mチミジンを含む上
記完全RPMI−1640(以下「HAT培地」と略称
する)100μを各ウエルに添加する。以後上清の半
分を第2,3,5,8及び11日目に、夫々、新しいH
AT培地に換え、14日目に同様に上清の半分を、1.
0×10E−4Mヒポキサチン、1.6×10E−5M
チミジンを含む完全RPMI−1640(以下「HA培
地」と略称する)に換える。同様に第18,20,23
及び26日目に上清の半分をHT培地に換え、第28日
目に上清の半分を完全RPMI−1640に換える。以
後、この完全RPMI−1640で増殖維持する。かく
して得られるハイブリドーマは、これを限界希釈法によ
りクローニング化した。即ち、ハイブリドーマ3個/m
、Balb/cマウス胸腺細胞1×10−E7/m
となる様に完全RPMIに調整し、この0.2m/ウ
ェルとなる様に96ウェルのプレートにまき培養した。
増殖してくるハイブリドーマを更に同様にクローニング
化した。目的の抗体を産生するクローンの検索は、免疫
原をコートした96ウェルプレート(ダイナテックラボ
ラトリー社製)を用い、パーオキシダーゼ標識ヤギ抗マ
ウス免疫グロブリン抗体を使用したELISA法により
43クローンのハイブリドーマを得た(第1次スクリー
ニング)。更に、選択された43クローンの各モノクロ
ーナル抗体と、コリンエステラーゼを含む人血清を反応
させた後、抗マウスIgG山羊IgGを反応させ、その
遠心上澄中に存在する酵素活性を測定する免疫沈殿法
(第4図)により、20クローンを得た(第2次スクリ
ーニング)。続いて、免疫原をSephacryl s-300(2.5×9
0cm)に付し、SCE分画および分子量30万〜50万大
活性分画のコリンエステラーゼを分離し、それぞれの分
画の7μg/ウェルをコートした96ウェルプレート
(ダイナテックラボラトリー社製)を用い、パーオキシ
ダーゼ標識ヤギ抗マウス免疫グロブリン抗体を使用した
ELISA法(第5図)により選択を行った結果、SC
E分画のみに反応し、大活性分画には反応しない9クロ
ーンを得た(第3次スクリーニング)。更に前記9クロ
ーンのうち、2クローン(NO.11,29)を選択した。そし
て、前記2クローンのうち、特に優れたクローンNO.S
CE−29で表される所望のハイブリドーマを得た。
NO.SCE−29で表わされる所望のハイブリドーマを
得た。
3;抗体の作製 (1)前記2で得たクローンNO.SCE−29のハイブ
リドーマを完全RPMI−1640培地にて5%炭酸ガ
スインキュベーター中で、37℃にて48時間培養し
た。培養液を遠心分離(3,000rpm、10分)し
て、本発明のモノクローナル抗体を含む培養上清を取得
した。
(2)前記2で得たクローンNO.SCE−29の各ハイ
ブリドーマ1×10E6個をRPMI−1640培地
0.5mに懸濁し、あらかじめプリスタン(0.5m
/マウス)を投与したBalb/cマウスに腹腔内投
与した。10日後、蓄積した腹水を採取し、夫々抗体S
CE−29を含む腹水4〜8m/マウスを得た。これ
らの抗体濃度は何れも1〜10mg/mであった。
4;抗体の性状 免疫グロブリンクラス: 各種マウス免疫グロブリンクラスに対するウサギ抗体(L
itton.Bionetico.Inc.Kensington.MD20795)及び125
−I標識プロテインAを使用してYeh等の方法に準じ
て行なった。[Mingyang Yeh et al.Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA.Vol.76.No.6.pp.2927-2931(1979)]。
結果を下記第1表に示す。
5;抗体の特異性 (1) 本発明抗体の反応特異性を以下の2サンプルを用い、E
LISA法で行なった。
サンプル1:前記1で得た免疫原をSephacryl S-300(2.
5×90cm)に付し、分子量30万〜50万の分画を集め、
7μg/mに調整した。
サンプル2:サンプル1と同様に免疫原をSephacryl S-
300(2.5×90cm)に付し、SCE分画を集め7μg/m
に調整した。
上記サンプルと本発明モノクローナル抗体との反応性を
前記1のクローンの検索と同様にして、ELISA法に
従い試験した。その結果、本発明モノクローナル抗体は
SCEと反応することが確認された。
(2) 人血清1mをSephacryl S-300に付し得られた各画と
本モノクローナル抗体との反応性をEIA法により検定
した。即ち、本モノクローナル抗体固相化ELISAプ
レート(96穴平底プレート)に試料を50μ/well
加え室温で2時間反応させる。次に、未反応物質を除去
後、酸素標識コリンエステラーゼモノクローナル抗体を
室温で2時間反応させる。最後に未反応物質を除去後、
基質を加え反応を行ない、その発色度合より本モノクロ
ーナル抗体との反応性を測定した。
第1図に示す如く、血清中に存在するコリンエステラー
ゼはその90%以上が分子量30〜50万であり、残り
の10%以下がSCEである。本モノクローナル抗体
は、第2図に示す如く、分子量7万〜30万のコリンエ
ステラーゼと反応することが確認された。
なお、コリンエステラーゼの測定は、コリンE試薬(国
際試薬)を用いて行なった。
(3) 健常者,肝硬変患者及び脂肪肝患者血清中のSCEの測
定結果を第3図に示す。健常者と比較し肝硬変患者では
低値を示し、脂肪肝患者では高値を示す。
[発明の効果] 本モノクローナル抗体は、SCEに特異的に反応するの
で、この抗体を利用すれば免疫学的測定技術及び免疫学
的精製技術が提供される。そして被検者のSCEの測定
を行なえば、例えば肝硬変,脂肪肝等の肝障害の診断が
可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ゲル濾過法を用いて人血清中に存在するコリ
ンエステラーゼの分子量の分布図、第2図は、本モノク
ローナル抗体と反応するコリンエステラーゼの分子量の
分布図、第3図は、健常者,肝硬変患者及び脂肪肝患者
の血清中のSCEの測定結果を示す図、第4図は免疫沈
殿法による抗体の特異性図、第5図はELISA法によ
る抗体の特異性図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:91)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コリンエステラーゼを免疫した哺乳動物の
    免疫細胞と哺乳動物の骨髄種細胞との融合細胞により産
    生され、人体液中に存在する分子量7万〜30万のコリ
    ンエステラーゼに反応することを特徴とするモノクロー
    ナル抗体。
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