JPH0630791A - 糖化蛋白の定量方法 - Google Patents
糖化蛋白の定量方法Info
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- JPH0630791A JPH0630791A JP13541993A JP13541993A JPH0630791A JP H0630791 A JPH0630791 A JP H0630791A JP 13541993 A JP13541993 A JP 13541993A JP 13541993 A JP13541993 A JP 13541993A JP H0630791 A JPH0630791 A JP H0630791A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】生体組織中、特に血液中の糖化蛋白を、高精度
で正確にしかも迅速かつ簡便に定量すること。 【構成】生体組織由来の検体をヒドラジンで処理した
後、発色試薬と反応させて比色定量することを特徴とす
る糖化蛋白の定量方法。 【効果】本発明によれば、血液中又は毛髪中の糖化蛋白
を、迅速かつ簡便に定量出来る。本定量方法は、血液中
の共存物質による影響が極めて少ないので、高精度で正
確な定量が可能である。更に呈色性もよく測定感度もよ
い。
で正確にしかも迅速かつ簡便に定量すること。 【構成】生体組織由来の検体をヒドラジンで処理した
後、発色試薬と反応させて比色定量することを特徴とす
る糖化蛋白の定量方法。 【効果】本発明によれば、血液中又は毛髪中の糖化蛋白
を、迅速かつ簡便に定量出来る。本定量方法は、血液中
の共存物質による影響が極めて少ないので、高精度で正
確な定量が可能である。更に呈色性もよく測定感度もよ
い。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体組織、特に血液や
毛髪中の糖化蛋白の定量方法に関し、糖尿病の診断に有
用である。
毛髪中の糖化蛋白の定量方法に関し、糖尿病の診断に有
用である。
【0002】
【従来技術】従来、糖尿病の治療や診断を目的として、
血糖コントロ−ルの指標となる糖化蛋白濃度を測定する
方法がいくつか知られている。これらの方法は、いずれ
も、グルコ−スにより糖化された蛋白がアマドリ−転位
を経て生成するケトアミン型の糖化蛋白(以下、単に糖
化蛋白という)を直接的または間接的に比色定量する方
法であるが、実施する上で種々の欠点を有している。例
えば、J. Clin. Chem.Clin. Biochem., 19, 81(1981)に
記載のフロシン法、Diabetes,29, 417(1980)に記載のチ
オバルビツ−ル酸法、Diabetes, 29, 1044(1980)に記載
のアフィニィティ− カラム法等では、操作が繁雑な
上、反応温度も高く、反応時間も数10時間と長い。ま
た、血液中の共存物質、例えば、糖化蛋白以外の還元性
物質(グルコ−ス、アスコルビン酸、グルタチオン、尿
酸等)の影響を避けるためには、透析等の繁雑な操作を
行なう必要がある。更に、定量に際してのキャリブレ−
ションとしては、アルブミンまたは総タンパクの定量を
必要とするので、実際上不便である。
血糖コントロ−ルの指標となる糖化蛋白濃度を測定する
方法がいくつか知られている。これらの方法は、いずれ
も、グルコ−スにより糖化された蛋白がアマドリ−転位
を経て生成するケトアミン型の糖化蛋白(以下、単に糖
化蛋白という)を直接的または間接的に比色定量する方
法であるが、実施する上で種々の欠点を有している。例
えば、J. Clin. Chem.Clin. Biochem., 19, 81(1981)に
記載のフロシン法、Diabetes,29, 417(1980)に記載のチ
オバルビツ−ル酸法、Diabetes, 29, 1044(1980)に記載
のアフィニィティ− カラム法等では、操作が繁雑な
上、反応温度も高く、反応時間も数10時間と長い。ま
た、血液中の共存物質、例えば、糖化蛋白以外の還元性
物質(グルコ−ス、アスコルビン酸、グルタチオン、尿
酸等)の影響を避けるためには、透析等の繁雑な操作を
行なう必要がある。更に、定量に際してのキャリブレ−
ションとしては、アルブミンまたは総タンパクの定量を
必要とするので、実際上不便である。
【0003】特公平1−13062号およびClin. Chi
m. Acta,127,87(1983年)には、発色剤としてニトロブル
−テトラゾリウム塩を使用して定量する方法(以下、N
BT−還元法という)が記載されている。この方法で
は、生成するホルマザンが測定器材に付着しやすく、し
かも除去が困難である上、液体試料中に共存する脂質や
蛋白質によって、ホルマザンのみかけの吸光度が変化す
るので、測定精度が低下する問題がある。また、水溶性
標準液と血清標準液とでは反応性がかなり異なるのでキ
ャリブレ−ションも複雑である。更に、この方法は、ア
ルカリ性条件下における糖化蛋白の還元性を利用してい
るので、前記還元性物質による影響を減少させるかまた
は除くためには、レ−トアッセイ法で定量するか、ある
いはこれらの除去を定量前または定量中に行なう必要が
あった。J. Biol. Chem., 255, 7218(1980)には、フェ
ニルヒドラジンによる比色定量法(以下、単にフェニル
ヒドラジン法という)が記載されているが、呈色度も弱
く、臨床上実用化されるには至っていない。
m. Acta,127,87(1983年)には、発色剤としてニトロブル
−テトラゾリウム塩を使用して定量する方法(以下、N
BT−還元法という)が記載されている。この方法で
は、生成するホルマザンが測定器材に付着しやすく、し
かも除去が困難である上、液体試料中に共存する脂質や
蛋白質によって、ホルマザンのみかけの吸光度が変化す
るので、測定精度が低下する問題がある。また、水溶性
標準液と血清標準液とでは反応性がかなり異なるのでキ
ャリブレ−ションも複雑である。更に、この方法は、ア
ルカリ性条件下における糖化蛋白の還元性を利用してい
るので、前記還元性物質による影響を減少させるかまた
は除くためには、レ−トアッセイ法で定量するか、ある
いはこれらの除去を定量前または定量中に行なう必要が
あった。J. Biol. Chem., 255, 7218(1980)には、フェ
ニルヒドラジンによる比色定量法(以下、単にフェニル
ヒドラジン法という)が記載されているが、呈色度も弱
く、臨床上実用化されるには至っていない。
【0004】
【解決すべき課題】本発明は、上記のような欠点および
困難を伴わずに、しかも簡便かつ迅速に血液中の糖化蛋
白を定量する方法を提供するものである。
困難を伴わずに、しかも簡便かつ迅速に血液中の糖化蛋
白を定量する方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み、本発明
者らは鋭意検討したところ、生体組織由来の検体をヒド
ラジンで処理した後、発色試薬と反応させて比色定量す
れば、血液中の糖化蛋白を定量出来ることを見出し本発
明を完成した。本明細書において検体とは、糖化蛋白を
含有するものであればよいが、好ましくは、血液検体ま
たは毛髪検体である。血液検体とは、血液自体、血漿ま
たは血清等を意味するが、定量に際しては、測定感度、
測定精度等の観点から、血清を使用するのが好ましい。
毛髪検体とは、毛髪自体または測定し易くするために洗
浄等の処理を施した毛髪を意味する。また、該検体とし
ては、糖化蛋白と共存するグルコ−スが本定量方法に及
ぼす影響を除くために、あらかじめ、該グルコ−スを、
グルコ−スオキシダ−ゼ等で酸化処理したものを使用す
る。通常、血液検体を、約5〜20単位のグルコ−スオ
キシダ−ゼ存在下、体温程度で数分から数10分程度イ
ンキュベ−トすればよい。
者らは鋭意検討したところ、生体組織由来の検体をヒド
ラジンで処理した後、発色試薬と反応させて比色定量す
れば、血液中の糖化蛋白を定量出来ることを見出し本発
明を完成した。本明細書において検体とは、糖化蛋白を
含有するものであればよいが、好ましくは、血液検体ま
たは毛髪検体である。血液検体とは、血液自体、血漿ま
たは血清等を意味するが、定量に際しては、測定感度、
測定精度等の観点から、血清を使用するのが好ましい。
毛髪検体とは、毛髪自体または測定し易くするために洗
浄等の処理を施した毛髪を意味する。また、該検体とし
ては、糖化蛋白と共存するグルコ−スが本定量方法に及
ぼす影響を除くために、あらかじめ、該グルコ−スを、
グルコ−スオキシダ−ゼ等で酸化処理したものを使用す
る。通常、血液検体を、約5〜20単位のグルコ−スオ
キシダ−ゼ存在下、体温程度で数分から数10分程度イ
ンキュベ−トすればよい。
【0006】以下、本定量方法について詳細に説明す
る。 (第1工程)本工程は、前処理した検体をヒドラジンで
処理する工程である。この処理反応には、ヒドラジン
を、蒸留水、アルコ−ル類またはその混合液等に溶解し
たもの(以下、単に、ヒドラジン試薬と言う)を使用す
るが、前もって反応液のpHを調整しておく必要があ
る。反応が進行するpHは、約4.0以上であるが、副
反応を極力制御するためには塩基性条件下で反応を行な
うのが望ましく、好ましいpHの範囲は、約8.0〜約
12.0、更に好ましくは、約9〜10.0である。pH
調整のためには、適宜、公知の酸を使用すればよいが、
好ましくは、酢酸等の弱酸である。ヒドラジンの濃度
は、必ずしも制限されないが好ましくは約3〜10.0
mol/Lである。反応温度は、約30〜130℃、好
ましくは約60〜約110℃、特に好ましくは、約10
0℃である。約30℃以下であれば反応性が低下する
し、また約130℃以上であれば第2工程の比色定量に
悪影響を及ぼすので好ましくない。本工程に要する処理
時間は、約5〜約60分間、更に好ましくは、約10〜
約40分間、特に好ましくは、約30分間程度である。
約5分以下であると、反応が十分に進行しないので、正
確な定量が困難である。一方、約60分間加熱すれば反
応はほぼ完結するので、それ以上の反応は、迅速な定量
を行なう観点からは好ましくない。
る。 (第1工程)本工程は、前処理した検体をヒドラジンで
処理する工程である。この処理反応には、ヒドラジン
を、蒸留水、アルコ−ル類またはその混合液等に溶解し
たもの(以下、単に、ヒドラジン試薬と言う)を使用す
るが、前もって反応液のpHを調整しておく必要があ
る。反応が進行するpHは、約4.0以上であるが、副
反応を極力制御するためには塩基性条件下で反応を行な
うのが望ましく、好ましいpHの範囲は、約8.0〜約
12.0、更に好ましくは、約9〜10.0である。pH
調整のためには、適宜、公知の酸を使用すればよいが、
好ましくは、酢酸等の弱酸である。ヒドラジンの濃度
は、必ずしも制限されないが好ましくは約3〜10.0
mol/Lである。反応温度は、約30〜130℃、好
ましくは約60〜約110℃、特に好ましくは、約10
0℃である。約30℃以下であれば反応性が低下する
し、また約130℃以上であれば第2工程の比色定量に
悪影響を及ぼすので好ましくない。本工程に要する処理
時間は、約5〜約60分間、更に好ましくは、約10〜
約40分間、特に好ましくは、約30分間程度である。
約5分以下であると、反応が十分に進行しないので、正
確な定量が困難である。一方、約60分間加熱すれば反
応はほぼ完結するので、それ以上の反応は、迅速な定量
を行なう観点からは好ましくない。
【0007】(第2工程)本工程は、第1工程終了後、
引き続き発色試薬と反応させることにより生成するグル
コ−ス誘導体の吸光度を測定し、比色定量する工程であ
る。発色試薬としては、一般式、H2N−NH−Rで示
されるヒドラジン誘導体型の公知のカルボニル発色試薬
を幅広く使用出来、フェニルヒドラジン、p−ニトロフ
ェニルヒドラジン、フェニルヒドラジン−p−スルホン
酸、m−トリルヒドラジン、p−トリルヒドラジン、2
−ヒドラジノベンゾチアゾ−ル、2−ヒドラジノピリジ
ン、1−ヒドラジノフタラジン等が例示されるが、好ま
しくはフェニルヒドラジンである。反応温度は、使用す
る発色試薬の種類によっても異なり必ずしも制限されな
いが、例えば、発色試薬にフェニルヒドラジンを使用す
る場合であれば、約30〜80℃、好ましくは、約50
〜70℃、特に好ましくは約60℃である。約80℃以
上であると呈色性が下がり、また約30℃以下であると
反応性が低下するので、いずれにしても好ましくない。
引き続き発色試薬と反応させることにより生成するグル
コ−ス誘導体の吸光度を測定し、比色定量する工程であ
る。発色試薬としては、一般式、H2N−NH−Rで示
されるヒドラジン誘導体型の公知のカルボニル発色試薬
を幅広く使用出来、フェニルヒドラジン、p−ニトロフ
ェニルヒドラジン、フェニルヒドラジン−p−スルホン
酸、m−トリルヒドラジン、p−トリルヒドラジン、2
−ヒドラジノベンゾチアゾ−ル、2−ヒドラジノピリジ
ン、1−ヒドラジノフタラジン等が例示されるが、好ま
しくはフェニルヒドラジンである。反応温度は、使用す
る発色試薬の種類によっても異なり必ずしも制限されな
いが、例えば、発色試薬にフェニルヒドラジンを使用す
る場合であれば、約30〜80℃、好ましくは、約50
〜70℃、特に好ましくは約60℃である。約80℃以
上であると呈色性が下がり、また約30℃以下であると
反応性が低下するので、いずれにしても好ましくない。
【0008】比色定量は、一般に行なわれる吸光度測定
法により行うことが出来るが、本発明においては、いわ
ゆるエンドポイント法は勿論、発色試薬の選択次第で
は、レ−トアッセイ法も可能である。第2工程の反応を
完結するために必要な時間は、反応温度、使用する発色
試薬の種類等により異なるので、一概に規定できない
が、好ましい発色試薬を使用すれば、通常、数10分〜
数時間程度である。よって、エンドポイント法による場
合でも、比較的短時間、好ましくは約0.5〜3時間、
第2工程の反応を行なった後に、吸光度を測定すればよ
い。また、反応初期の吸光度が時間依存的に直線性を示
すような発色試薬を使用することにより、第2工程の反
応開始後、数分〜数10分以内でのレ−トアッセイ法に
よる測定も可能である。特に、本定量方法においては、
発色試薬にフェニルヒドラジンを選択すれば、第2工程
の反応が約30分〜60分間でほぼ完結する。よって、
その間の任意の時点でエンドポイント法による定量が可
能であるが、反応生成物であるグルコ−スのフェニルヒ
ドラゾン誘導体(D-Glucose-bis-phenylhydrazone)の
呈色の安定性は極めてよいので、反応終了後、数時間経
過後に測定してもなんら差し支えない。また、発色試薬
添加後、約1〜15分以内、好ましくは、約5〜約10
分以内においては、吸光度のタイムコ−スが急勾配の直
線性を示すので、レ−トアッセイ法による定量が可能で
ある。測定波長は、使用する発色試薬の種類により異な
ることもあり、一概には規定できないが、通常、生成し
た発色物質が最大吸光度を示す波長を採用する。特に、
フェニルヒドラジンを使用する場合には、約390nm
が好ましい。
法により行うことが出来るが、本発明においては、いわ
ゆるエンドポイント法は勿論、発色試薬の選択次第で
は、レ−トアッセイ法も可能である。第2工程の反応を
完結するために必要な時間は、反応温度、使用する発色
試薬の種類等により異なるので、一概に規定できない
が、好ましい発色試薬を使用すれば、通常、数10分〜
数時間程度である。よって、エンドポイント法による場
合でも、比較的短時間、好ましくは約0.5〜3時間、
第2工程の反応を行なった後に、吸光度を測定すればよ
い。また、反応初期の吸光度が時間依存的に直線性を示
すような発色試薬を使用することにより、第2工程の反
応開始後、数分〜数10分以内でのレ−トアッセイ法に
よる測定も可能である。特に、本定量方法においては、
発色試薬にフェニルヒドラジンを選択すれば、第2工程
の反応が約30分〜60分間でほぼ完結する。よって、
その間の任意の時点でエンドポイント法による定量が可
能であるが、反応生成物であるグルコ−スのフェニルヒ
ドラゾン誘導体(D-Glucose-bis-phenylhydrazone)の
呈色の安定性は極めてよいので、反応終了後、数時間経
過後に測定してもなんら差し支えない。また、発色試薬
添加後、約1〜15分以内、好ましくは、約5〜約10
分以内においては、吸光度のタイムコ−スが急勾配の直
線性を示すので、レ−トアッセイ法による定量が可能で
ある。測定波長は、使用する発色試薬の種類により異な
ることもあり、一概には規定できないが、通常、生成し
た発色物質が最大吸光度を示す波長を採用する。特に、
フェニルヒドラジンを使用する場合には、約390nm
が好ましい。
【0009】また、従来、血液中の糖化蛋白の定量にお
いては、血液中の共存物質、特に糖化蛋白以外の還元性
物質(例えば、アスコルビン酸、グルタチオン、尿酸、
ピリルビン、グリセルアルデヒド、還元糖)等の影響が
重要な検討課題であったが、本定量方法においては、こ
れらの妨害物質による影響は極めて低く、通常レベルで
の定量に際しては、特に防御手段を講じるまでもない
が、より一層精密な定量を行なう場合には、公知の防御
手段を取り入れて測定を行なうのが当然望ましい。
いては、血液中の共存物質、特に糖化蛋白以外の還元性
物質(例えば、アスコルビン酸、グルタチオン、尿酸、
ピリルビン、グリセルアルデヒド、還元糖)等の影響が
重要な検討課題であったが、本定量方法においては、こ
れらの妨害物質による影響は極めて低く、通常レベルで
の定量に際しては、特に防御手段を講じるまでもない
が、より一層精密な定量を行なう場合には、公知の防御
手段を取り入れて測定を行なうのが当然望ましい。
【0010】尚、本定量方法におけるキャリブレ−ショ
ンに際しては、市販の合成糖化化合物、例えば、N-p-to
lyl-D-isoglucosamineを使用して、検量線を作成すれば
よい。ところで、血液中で糖化蛋白を形成し得る蛋白質
は、アルブミン、プロトロンビン、グロブリン等、多種
存在するので、本定量方法において、特定の糖化蛋白を
定量しているかどうかは定かではない。しかし、血液中
の糖化蛋白は、その大部分が糖化アルブミンであり、特
に血清においてはそれが顕著である。よって、本定量方
法により得られた測定値は、血液中の糖化アルブミンの
濃度を十分反映していると考えられる。このことは、後
記の実施例で示されるように、ヒト血清アルブミンから
調製した糖化アルブミン(Glc HSA)溶液を検体として
本定量方法を行った場合にも、十分に満足のいく結果が
得られたことからも示唆される。故に、血液中のアルブ
ミンの半減期を考慮するに、本定量方法は、特に、約2
週間前の血糖コントロ−ル状態を知るのに有用であり、
糖尿病等の治療や診断に役立つと考えられる。また、検
体に毛髪を用いた場合には、文献(糖尿病34,571,
1991)等の報告から、過去の連続した血糖コントロ
−ル状態、長期間の平均血糖値、糖尿病の発症時期等を
知るのにも有用である。以下に、参考例、実施例および
試験例を示すが、これらは何等本発明を限定するもので
はない。
ンに際しては、市販の合成糖化化合物、例えば、N-p-to
lyl-D-isoglucosamineを使用して、検量線を作成すれば
よい。ところで、血液中で糖化蛋白を形成し得る蛋白質
は、アルブミン、プロトロンビン、グロブリン等、多種
存在するので、本定量方法において、特定の糖化蛋白を
定量しているかどうかは定かではない。しかし、血液中
の糖化蛋白は、その大部分が糖化アルブミンであり、特
に血清においてはそれが顕著である。よって、本定量方
法により得られた測定値は、血液中の糖化アルブミンの
濃度を十分反映していると考えられる。このことは、後
記の実施例で示されるように、ヒト血清アルブミンから
調製した糖化アルブミン(Glc HSA)溶液を検体として
本定量方法を行った場合にも、十分に満足のいく結果が
得られたことからも示唆される。故に、血液中のアルブ
ミンの半減期を考慮するに、本定量方法は、特に、約2
週間前の血糖コントロ−ル状態を知るのに有用であり、
糖尿病等の治療や診断に役立つと考えられる。また、検
体に毛髪を用いた場合には、文献(糖尿病34,571,
1991)等の報告から、過去の連続した血糖コントロ
−ル状態、長期間の平均血糖値、糖尿病の発症時期等を
知るのにも有用である。以下に、参考例、実施例および
試験例を示すが、これらは何等本発明を限定するもので
はない。
【0011】参考例1(Glc HSA溶液の調製) Chem. Pharm. Bull,40, 255(1992)に記載の方法に準じ
て、ヒト血清アルブミン(HSA, human serum albumin,
1g)と D-glucose(2g)をリン酸緩衝液(20mL,0.067mo
l/L, pH 7.4)に溶解して、37℃で2日間インキュベ
−トした。反応液は、透析チュ−ブを用いて4℃で2日
間透析した。透析液である上記リン酸緩衝液は、毎日更
新した。Glc HSA濃度は、NBT−還元法で測定し、Glc
HSA調製液(フルクトサミン値,1480μmol/L;アルブ
ミン,29g/L)は、1.5mLずつ分注し−20℃で凍結
保存した。
て、ヒト血清アルブミン(HSA, human serum albumin,
1g)と D-glucose(2g)をリン酸緩衝液(20mL,0.067mo
l/L, pH 7.4)に溶解して、37℃で2日間インキュベ
−トした。反応液は、透析チュ−ブを用いて4℃で2日
間透析した。透析液である上記リン酸緩衝液は、毎日更
新した。Glc HSA濃度は、NBT−還元法で測定し、Glc
HSA調製液(フルクトサミン値,1480μmol/L;アルブ
ミン,29g/L)は、1.5mLずつ分注し−20℃で凍結
保存した。
【0012】実施例(ヒドラジン試薬の調製) 3mLのヒドラジン・1水和物(H2N-NH2・H2O)を10
mLの蒸留水に溶解し、これに酢酸を加えてpH9.4
に調整した(最終濃度,約4.0mol/L) (フェニルヒドラジン溶液の調製)フェニルヒドラジン
塩酸塩の40%酢酸溶液(最終濃度,0.02mol/
L)を調製した。 (一般的定量方法)試料とヒドラジン試薬(0.1m
L,約4.0mol/L,pH9.4)の混液を100℃
で30分間加熱後、フェニルヒドラジン溶液(0.6m
L,0.02mol/L,40%酢酸含有)を加えて6
0℃で一定時間(最高60分間)加熱後、その反応液を
遠心分離(1400×g 10分)にかけて得られる上
清について、各時間ごとの吸光度を390nmで測定し
た。また、試料にヒト血清を使用する場合には、同量の
グルコ−スオキシダ−ゼ(約5単位)を加えて、37℃
で30分間のインキュベ−ション後、反応に付した。
mLの蒸留水に溶解し、これに酢酸を加えてpH9.4
に調整した(最終濃度,約4.0mol/L) (フェニルヒドラジン溶液の調製)フェニルヒドラジン
塩酸塩の40%酢酸溶液(最終濃度,0.02mol/
L)を調製した。 (一般的定量方法)試料とヒドラジン試薬(0.1m
L,約4.0mol/L,pH9.4)の混液を100℃
で30分間加熱後、フェニルヒドラジン溶液(0.6m
L,0.02mol/L,40%酢酸含有)を加えて6
0℃で一定時間(最高60分間)加熱後、その反応液を
遠心分離(1400×g 10分)にかけて得られる上
清について、各時間ごとの吸光度を390nmで測定し
た。また、試料にヒト血清を使用する場合には、同量の
グルコ−スオキシダ−ゼ(約5単位)を加えて、37℃
で30分間のインキュベ−ション後、反応に付した。
【0013】実施例1(Glc HSAの定量) 前記一般的定量方法に従い、各種濃度のGlc HSA水溶液
(0.1mL)とヒドラジン試薬(0.1mL)の混液を
100℃で10分間加熱後、フェニルヒドラジン溶液
(0.6mL)を加えて50℃で加熱し、各時間ごとの
吸光度を測定した。第2工程の反応を60分間行なった
時の反応生成物を単離したところ、そのUV吸収スペク
トル(λmax(in AcOH)nm(ε):389.8(2.5×10-4))か
ら、D-Glucose-bis-phenylhydrazoneであると確認され
た。
(0.1mL)とヒドラジン試薬(0.1mL)の混液を
100℃で10分間加熱後、フェニルヒドラジン溶液
(0.6mL)を加えて50℃で加熱し、各時間ごとの
吸光度を測定した。第2工程の反応を60分間行なった
時の反応生成物を単離したところ、そのUV吸収スペク
トル(λmax(in AcOH)nm(ε):389.8(2.5×10-4))か
ら、D-Glucose-bis-phenylhydrazoneであると確認され
た。
【0014】第2工程の反応を短時間行なった時の吸光
度の変化を図1に示す。約1ないし5分以内の初期反応
では、吸光度は、時間依存的に直線的な上昇を示したこ
とから、レ−トアッセイ法による測定が可能であると予
想される。またGlc HSA(185μmol/L)を使用
して、第2工程の温度を変える以外は、上記と同様の方
法で吸光度を測定した。結果を図2に示す。加熱温度が
約50〜70℃の条件では、吸光度は、反応開始後約6
0分までほぼ時間依存的に増加した。
度の変化を図1に示す。約1ないし5分以内の初期反応
では、吸光度は、時間依存的に直線的な上昇を示したこ
とから、レ−トアッセイ法による測定が可能であると予
想される。またGlc HSA(185μmol/L)を使用
して、第2工程の温度を変える以外は、上記と同様の方
法で吸光度を測定した。結果を図2に示す。加熱温度が
約50〜70℃の条件では、吸光度は、反応開始後約6
0分までほぼ時間依存的に増加した。
【0015】実施例2(NBT−還元法との相関性) 臨床試料(血清,n=35)を検体として定量し、同時
に特公平1−13062公報に開示されているNBT−
還元法との相関性を求めた。 (試験方法)本発明 :試料(0.05mL)とグルコ−スオキシダ−
ゼ溶液(5単位,0.05mL)の混液を37℃で30
分間のインキュベ−ション後、前記一般的定量方法に従
い、ヒドラジン試薬(0.1mL)を加え、100℃で
30分間加熱した。更に、フェニルヒドラジン溶液
(0.6mL)を加えて、60℃で60分間加熱後、遠
心分離により得た上清の吸光度を測定した。NBT−還元法 :試料(0.05mL)と発色試薬(塩
化ニトロブル−テトラゾリウム(0.48mmol/L)含有の
0.2mol/L炭酸緩衝液,pH10.3,1mL)の
混液を37℃でインキュベ−ション後、10分および1
5分後に試薬ブランクを対照に546nmの吸光度を測
定した。次式により、蛋白の糖化度(μmol/L)を
求めた。 糖化度=(△ES/△Ec)×標準液の糖化度
(但し、△Es、△Ecは、それぞれ検体、標準液の10
分と15分後の吸光度の差を示す。)結果を図3に示す。
相関係数は、r=0.92(y=1.2x−7.1,SD=
63.9,n=35)となり両結果は良い相関性を示し
た。
に特公平1−13062公報に開示されているNBT−
還元法との相関性を求めた。 (試験方法)本発明 :試料(0.05mL)とグルコ−スオキシダ−
ゼ溶液(5単位,0.05mL)の混液を37℃で30
分間のインキュベ−ション後、前記一般的定量方法に従
い、ヒドラジン試薬(0.1mL)を加え、100℃で
30分間加熱した。更に、フェニルヒドラジン溶液
(0.6mL)を加えて、60℃で60分間加熱後、遠
心分離により得た上清の吸光度を測定した。NBT−還元法 :試料(0.05mL)と発色試薬(塩
化ニトロブル−テトラゾリウム(0.48mmol/L)含有の
0.2mol/L炭酸緩衝液,pH10.3,1mL)の
混液を37℃でインキュベ−ション後、10分および1
5分後に試薬ブランクを対照に546nmの吸光度を測
定した。次式により、蛋白の糖化度(μmol/L)を
求めた。 糖化度=(△ES/△Ec)×標準液の糖化度
(但し、△Es、△Ecは、それぞれ検体、標準液の10
分と15分後の吸光度の差を示す。)結果を図3に示す。
相関係数は、r=0.92(y=1.2x−7.1,SD=
63.9,n=35)となり両結果は良い相関性を示し
た。
【0016】実施例3(糖尿病患者と正常人における血
液中の糖化蛋白の定量) (対象) 正常人:集団健康診断で健康と認定された男女(年齢2
2−52才,n=32) 糖尿病患者:WHO基準に基き糖尿病と判定された患者
(年齢47−75才,n=32) (検体の調製)食前に採取した血液(血液凝固阻止剤は
非添加)が凝固した後、遠心分離(1400×g,10
分)にかけ、その上清である血清を−20℃で保存し
た。 (定量方法)試料(0.05mL)とグルコ−スオキシ
ダ−ゼ溶液(5単位,0.2mol/Lの燐酸緩衝溶液
に溶解,0.05mL)の混液を37℃で30分間のイ
ンキュベ−ション後、前記一般的定量方法に従い、ヒド
ラジン試薬(0.1mL)を加え、100℃で30分間
加熱した。更に、フェニルヒドラジン溶液(0.6m
L)を加えて、60℃で60分間加熱後、遠心分離(1
400×g,10分)により得た上清の吸光度を測定し
た。 (結果)結果を図7に示す。正常人と糖尿病患者におけ
る血中の糖化蛋白濃度の平均値を比較すると、顕著な差
が認められた。実施例4 (糖尿病患者と正常人における毛髪中の糖化蛋
白の定量) (対象) 正常人:集団健康診断で健康と認定された男女(年齢2
2−52才,n=32) 糖尿病患者:WHO基準に基き糖尿病と判定された患者
(年齢47−75才,n=32) (検体の調製)60℃のエタノ−ル及び蒸留水(それぞ
れ1mL)で洗浄した毛髪断片(約10mg,1mm以
下)を蒸留水(0.1mL)に懸濁。 (定量方法)蒸留水懸濁液(0.1mL)に、前記一般
的定量方法に従い、ヒドラジン試薬(0.1mL)を加
え、100℃で30分間加熱した。更に、フェニルヒド
ラジン溶液(0.6mL)を加えて、60℃で60分間
加熱後、遠心分離(1400×g,10分)により得た
上清の吸光度を測定した。 (結果)結果を図8に示す。正常人と糖尿病患者におけ
る毛髪中の糖化蛋白濃度の平均値を比較すると顕著な差
が認められた。よって、本発明定量方法は、検体として
ヒトの毛髪を使用した時にも、糖尿病の診断に有用であ
ることが示唆される。試験例1 (呈色性の比較)呈色性について、前記文献記
載のフェニルヒドラジン法との比較を行なった。 (試料)Glc HSA 溶液(180μmol/L,0.1m
L)(試験方法) 本発明法:前記一般的定量方法に従い、試料とヒドラジ
ン試薬の混液を100℃で30分間加熱後、フエニルヒ
ドラジン溶液を加えて60℃で加熱して、390nmで
吸光度を測定した。 フェニルヒドラジン法:試料と蒸留水(0.1mL)の
混液を、室温下、30分放置後、フエニルヒドラジン溶
液(0.6mL)を加えて60℃で加熱して、390n
mで吸光度を測定した。 結果を図4に示す。本定量方法は、フェニルヒドラジン
法に比べて著しく強い呈色性を示した。
液中の糖化蛋白の定量) (対象) 正常人:集団健康診断で健康と認定された男女(年齢2
2−52才,n=32) 糖尿病患者:WHO基準に基き糖尿病と判定された患者
(年齢47−75才,n=32) (検体の調製)食前に採取した血液(血液凝固阻止剤は
非添加)が凝固した後、遠心分離(1400×g,10
分)にかけ、その上清である血清を−20℃で保存し
た。 (定量方法)試料(0.05mL)とグルコ−スオキシ
ダ−ゼ溶液(5単位,0.2mol/Lの燐酸緩衝溶液
に溶解,0.05mL)の混液を37℃で30分間のイ
ンキュベ−ション後、前記一般的定量方法に従い、ヒド
ラジン試薬(0.1mL)を加え、100℃で30分間
加熱した。更に、フェニルヒドラジン溶液(0.6m
L)を加えて、60℃で60分間加熱後、遠心分離(1
400×g,10分)により得た上清の吸光度を測定し
た。 (結果)結果を図7に示す。正常人と糖尿病患者におけ
る血中の糖化蛋白濃度の平均値を比較すると、顕著な差
が認められた。実施例4 (糖尿病患者と正常人における毛髪中の糖化蛋
白の定量) (対象) 正常人:集団健康診断で健康と認定された男女(年齢2
2−52才,n=32) 糖尿病患者:WHO基準に基き糖尿病と判定された患者
(年齢47−75才,n=32) (検体の調製)60℃のエタノ−ル及び蒸留水(それぞ
れ1mL)で洗浄した毛髪断片(約10mg,1mm以
下)を蒸留水(0.1mL)に懸濁。 (定量方法)蒸留水懸濁液(0.1mL)に、前記一般
的定量方法に従い、ヒドラジン試薬(0.1mL)を加
え、100℃で30分間加熱した。更に、フェニルヒド
ラジン溶液(0.6mL)を加えて、60℃で60分間
加熱後、遠心分離(1400×g,10分)により得た
上清の吸光度を測定した。 (結果)結果を図8に示す。正常人と糖尿病患者におけ
る毛髪中の糖化蛋白濃度の平均値を比較すると顕著な差
が認められた。よって、本発明定量方法は、検体として
ヒトの毛髪を使用した時にも、糖尿病の診断に有用であ
ることが示唆される。試験例1 (呈色性の比較)呈色性について、前記文献記
載のフェニルヒドラジン法との比較を行なった。 (試料)Glc HSA 溶液(180μmol/L,0.1m
L)(試験方法) 本発明法:前記一般的定量方法に従い、試料とヒドラジ
ン試薬の混液を100℃で30分間加熱後、フエニルヒ
ドラジン溶液を加えて60℃で加熱して、390nmで
吸光度を測定した。 フェニルヒドラジン法:試料と蒸留水(0.1mL)の
混液を、室温下、30分放置後、フエニルヒドラジン溶
液(0.6mL)を加えて60℃で加熱して、390n
mで吸光度を測定した。 結果を図4に示す。本定量方法は、フェニルヒドラジン
法に比べて著しく強い呈色性を示した。
【0017】試験例2(呈色安定性) (試料) Glc HSA 溶液(360または720μmol/L, 0.1m
L) (試験方法)前記一般的定量方法に従い、試料とヒドラ
ジン試薬の混液を100℃で30分間加熱後、フェニル
ヒドラジン溶液を加えて60℃で60分間加熱した。反
応液を遠心分離にかけ、その上清を室温(22−23
℃)で放置後、吸光度を測定した。結果を図5に示す。
放置後、10〜60分後の吸光度の変化は、初期値に対
して約0.4〜2.2%であったことから、本定量方法に
おける呈色安定性は極めて高いことが判る。
L) (試験方法)前記一般的定量方法に従い、試料とヒドラ
ジン試薬の混液を100℃で30分間加熱後、フェニル
ヒドラジン溶液を加えて60℃で60分間加熱した。反
応液を遠心分離にかけ、その上清を室温(22−23
℃)で放置後、吸光度を測定した。結果を図5に示す。
放置後、10〜60分後の吸光度の変化は、初期値に対
して約0.4〜2.2%であったことから、本定量方法に
おける呈色安定性は極めて高いことが判る。
【0018】試験例3(グルコ−スオキシダ−ゼによる
前処理の効果) (試料) 試験検体: グルコ−ス(27.8mmol/L)およ
びグルコ−スオキシダ−ゼ(0〜20.8単位,50μ
L)を含有する Glc HSA溶液(740μmol/L,5
0μL) 対照検体: 試験検体に対してグルコ−スの代わりに蒸
留水を加えたGlc HSA溶液 (試験方法)各検体をそれぞれ37℃で30分間、イン
キュベ−トした後、前記一般的定量方法に従い、試料と
ヒドラジン試薬の混液を100℃で30分間加熱後、フ
エニルヒドラジン溶液を加えて60℃で加熱して、吸光
度を測定した。試験検体の吸光度値をOD(test)、対照
検体の吸光度値をOD(control)として、グルコ−スオ
キシダ−ゼによる前処理の効果を対照比(%)((OD
(test)/OD(control))×100(%),(OD(tes
t):試験検体の吸光度値,OD(control):対照検体の
吸光度値)として図6に示す。グルコ−スオキシダ−ゼ
が約5単位以上では、対照比はほぼ100%を示し、試
料中のグルコ−スが酸化され本呈色系への影響はほとん
ど除かれることが判った。よって、ヒト血清試料の場合
には、グルコ−スオキシダ−ゼ(約5単位以上)による
前処理を行なえばよく、好ましくは、約37℃で約30
分間程度インキュベ−トすればよい。
前処理の効果) (試料) 試験検体: グルコ−ス(27.8mmol/L)およ
びグルコ−スオキシダ−ゼ(0〜20.8単位,50μ
L)を含有する Glc HSA溶液(740μmol/L,5
0μL) 対照検体: 試験検体に対してグルコ−スの代わりに蒸
留水を加えたGlc HSA溶液 (試験方法)各検体をそれぞれ37℃で30分間、イン
キュベ−トした後、前記一般的定量方法に従い、試料と
ヒドラジン試薬の混液を100℃で30分間加熱後、フ
エニルヒドラジン溶液を加えて60℃で加熱して、吸光
度を測定した。試験検体の吸光度値をOD(test)、対照
検体の吸光度値をOD(control)として、グルコ−スオ
キシダ−ゼによる前処理の効果を対照比(%)((OD
(test)/OD(control))×100(%),(OD(tes
t):試験検体の吸光度値,OD(control):対照検体の
吸光度値)として図6に示す。グルコ−スオキシダ−ゼ
が約5単位以上では、対照比はほぼ100%を示し、試
料中のグルコ−スが酸化され本呈色系への影響はほとん
ど除かれることが判った。よって、ヒト血清試料の場合
には、グルコ−スオキシダ−ゼ(約5単位以上)による
前処理を行なえばよく、好ましくは、約37℃で約30
分間程度インキュベ−トすればよい。
【0019】試験例4(測定精度) 本定量方法による同時および日差再現性を求めた。 (試料)Glc HSA(1440μmol/L)溶液を蒸留
水で希釈した4〜6種類の試料。 (試験方法)いずれの再現性についても、前記一般的定
量方法に従い測定して求めた。ただし、同時再現性につ
いては、冷凍保存しておいた検体(n=10)を、同時
に反応させて測定し、また日差再現性については、冷凍
保存しておいた検体(n=10)を、毎日1本ずつ10
日間、反応させて測定することにより調べた。いずれの
再現性(CV,%)も、各平均値に対する誤差の割合
(%)より算出した。結果を表1に示す。
水で希釈した4〜6種類の試料。 (試験方法)いずれの再現性についても、前記一般的定
量方法に従い測定して求めた。ただし、同時再現性につ
いては、冷凍保存しておいた検体(n=10)を、同時
に反応させて測定し、また日差再現性については、冷凍
保存しておいた検体(n=10)を、毎日1本ずつ10
日間、反応させて測定することにより調べた。いずれの
再現性(CV,%)も、各平均値に対する誤差の割合
(%)より算出した。結果を表1に示す。
【表1】 同時、日差再現性とも試料濃度が約10μmol/L以
上においては、約10%以下のCV値を示し、高い測定
精度が得られた。
上においては、約10%以下のCV値を示し、高い測定
精度が得られた。
【0020】試験例5(正確度) (試料)プ−ルした正常ヒト血清(25μL)に各種濃
度の Glc HSA 溶液25μLを添加した試料。 (試験方法)試料(50μL)およびグルコ−スオキシ
ダ−ゼ(5単位,50μL)の混液を37℃で30分間
インキュベ−トした後、前記一般的定量方法に従って定
量した(ODA)。一方、ブランクとして、プ−ルした
正常ヒト血清に、Glc HSA 溶液の代わりに同量の蒸留水
を添加した試料を用いて、同様に吸光度を求めた(OD
B)。同様にして、ヒト血清の代わりに蒸留水に、Glc H
SA 溶液を添加した試料より求めた吸光度を(ODC)、
蒸留水に、Glc HSA 溶液の代わりに同量の蒸留水を添加
して求めた吸光度を(ODD)とする。回収率を[(O
DA−ODB)/(ODC−ODD)]×100(%)とし
て求めた結果を表2に示す。
度の Glc HSA 溶液25μLを添加した試料。 (試験方法)試料(50μL)およびグルコ−スオキシ
ダ−ゼ(5単位,50μL)の混液を37℃で30分間
インキュベ−トした後、前記一般的定量方法に従って定
量した(ODA)。一方、ブランクとして、プ−ルした
正常ヒト血清に、Glc HSA 溶液の代わりに同量の蒸留水
を添加した試料を用いて、同様に吸光度を求めた(OD
B)。同様にして、ヒト血清の代わりに蒸留水に、Glc H
SA 溶液を添加した試料より求めた吸光度を(ODC)、
蒸留水に、Glc HSA 溶液の代わりに同量の蒸留水を添加
して求めた吸光度を(ODD)とする。回収率を[(O
DA−ODB)/(ODC−ODD)]×100(%)とし
て求めた結果を表2に示す。
【表2】 回収率は、90〜100%に近い値を示したことから、
本定量方法では、選択的かつ定量的に反応が進行し、正
確度の高いことが判る。
本定量方法では、選択的かつ定量的に反応が進行し、正
確度の高いことが判る。
【0021】試験例6(共存物質の影響) 血清成分、その他の化学物質の本定量方法に与える影響
を調べた。 (試料)各物質の水溶液(ただし、尿酸の場合は、アル
カリ溶液)0.1mLをプ−ルした正常ヒト血清(1m
L)に加えて試料を調製した。各試料中の添加物質の最
終濃度は、正常濃度の2−10倍である。一方、同量の
蒸留水のみを加えたものを対照とした。 (試験方法)前記一般的定量方法に従い、各試料につい
てそれぞれ3回測定し、各平均値(検体:X1,対照:
X2)より求めた対照比(%)[((X1−X2)/X2)
×100]を表3に示す。
を調べた。 (試料)各物質の水溶液(ただし、尿酸の場合は、アル
カリ溶液)0.1mLをプ−ルした正常ヒト血清(1m
L)に加えて試料を調製した。各試料中の添加物質の最
終濃度は、正常濃度の2−10倍である。一方、同量の
蒸留水のみを加えたものを対照とした。 (試験方法)前記一般的定量方法に従い、各試料につい
てそれぞれ3回測定し、各平均値(検体:X1,対照:
X2)より求めた対照比(%)[((X1−X2)/X2)
×100]を表3に示す。
【表3】 いずれの物質を添加した場合も、対照比は数%以内であ
り、正常血中濃度の上限の約2〜3倍以内であれば本定
量方法に影響しないと推定される。また、対照だけを測
定した時の同時再現性(CV)が約8%であったことか
ら、対照比が8%に達する時の最高濃度を求めた。結果
を表4に示す。
り、正常血中濃度の上限の約2〜3倍以内であれば本定
量方法に影響しないと推定される。また、対照だけを測
定した時の同時再現性(CV)が約8%であったことか
ら、対照比が8%に達する時の最高濃度を求めた。結果
を表4に示す。
【表4】 代表的な糖類および蛋白質について、対照比が8%に達
する最高濃度は正常濃度を充分上まわった。よって、通
常レベルでは、これらの共存物質は、本定量方法にほと
んど影響しないと推定される。
する最高濃度は正常濃度を充分上まわった。よって、通
常レベルでは、これらの共存物質は、本定量方法にほと
んど影響しないと推定される。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、生体組織、特に血液中
または毛髪中の糖化蛋白を緩和な条件下で、迅速かつ簡
便に定量出来る。本定量方法は、高感度である上、呈色
の安定性もよく、また発色物質の吸着等の問題もない。
また、再現性がよく高精度で正確な定量が可能であり、
レ−トアッセイ法による自動分析にも適した実用性の高
い定量方法である。
または毛髪中の糖化蛋白を緩和な条件下で、迅速かつ簡
便に定量出来る。本定量方法は、高感度である上、呈色
の安定性もよく、また発色物質の吸着等の問題もない。
また、再現性がよく高精度で正確な定量が可能であり、
レ−トアッセイ法による自動分析にも適した実用性の高
い定量方法である。
【図1】図1は、各種濃度のGlc HSA を本定量方
法により定量した時の、第2工程の反応時間と吸光度の
関係を表わす。
法により定量した時の、第2工程の反応時間と吸光度の
関係を表わす。
【図2】図2は、第2工程の反応温度を変えて、Glc
HSAを本定量方法により定量した時の、第2工程の
反応時間と吸光度の関係を表わす。
HSAを本定量方法により定量した時の、第2工程の
反応時間と吸光度の関係を表わす。
【図3】図3は、ヒト血清を検体として糖化蛋白を定量
した時の、本定量方法とNBT−還元法との相関性を示
す。
した時の、本定量方法とNBT−還元法との相関性を示
す。
【図4】図4は、Glc HSAを定量した時の、本定
量方法とフェニルヒドラジン法における呈色性の相異を
示す。横軸は、第2工程の反応時間を表わす。
量方法とフェニルヒドラジン法における呈色性の相異を
示す。横軸は、第2工程の反応時間を表わす。
【図5】図5は、Glc HSAを、本定量方法により
定量した時の呈色安定性を示す。横軸は、第2工程の反
応を60分間行なった後の時間経過を表わす。
定量した時の呈色安定性を示す。横軸は、第2工程の反
応を60分間行なった後の時間経過を表わす。
【図6】図6は、グルコ−ス存在下、本定量方法により
Glc HSAを定量した時の、グルコ−スオキシダ−
ゼによる前処理の効果を示す。縦軸は、グルコ−スを含
有しないブランクに対する対照比を表わし、横軸は、グ
ルコ−スオキシダ−ゼの単位を表わす。
Glc HSAを定量した時の、グルコ−スオキシダ−
ゼによる前処理の効果を示す。縦軸は、グルコ−スを含
有しないブランクに対する対照比を表わし、横軸は、グ
ルコ−スオキシダ−ゼの単位を表わす。
【図7】図7は、正常人と糖尿病患者を対象に、血中の
糖化蛋白濃度を本定量方法により比較測定した結果を示
す。
糖化蛋白濃度を本定量方法により比較測定した結果を示
す。
【図8】図8は、正常人と糖尿病患者を対象に、毛髪中
の糖化蛋白濃度を本定量方法により比較測定した結果を
示す。
の糖化蛋白濃度を本定量方法により比較測定した結果を
示す。
Claims (8)
- 【請求項1】糖化蛋白と共存するグルコ−スを酸化処理
した検体を、ヒドラジンで処理した後、発色剤と反応さ
せて比色定量することを特徴とする糖化蛋白の定量方
法。 - 【請求項2】該検体が血液検体または毛髪検体である請
求項1記載の定量方法。 - 【請求項3】該酸化処理を、グルコ−スオキシダ−ゼで
行なう請求項1記載の定量方法。 - 【請求項4】ヒドラジンによる処理を、pH約8.0〜
約12.0 で行なう請求項1記載の定量方法。 - 【請求項5】ヒドラジンによる処理を、約30〜約13
0℃で行なう請求項1記載の定量方法。 - 【請求項6】該発色剤がフェニルヒドラジンである請求
項1記載の定量方法。 - 【請求項7】フェニルヒドラジンとの反応を、約30〜
約80℃で行なう請求項6記載の定量方法。 - 【請求項8】該比色定量を、レ−トアッセイ法により行
なう請求項1記載の定量方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13541993A JPH0630791A (ja) | 1992-05-20 | 1993-05-12 | 糖化蛋白の定量方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4-154495 | 1992-05-20 | ||
| JP15449592 | 1992-05-20 | ||
| JP13541993A JPH0630791A (ja) | 1992-05-20 | 1993-05-12 | 糖化蛋白の定量方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0630791A true JPH0630791A (ja) | 1994-02-08 |
Family
ID=26469276
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13541993A Pending JPH0630791A (ja) | 1992-05-20 | 1993-05-12 | 糖化蛋白の定量方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0630791A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009145169A (ja) * | 2007-12-13 | 2009-07-02 | Japan Health Science Foundation | 糖類及び糖鎖のフェニルヒドラゾン化方法、該方法によりフェニルヒドラゾン化した糖類及び糖鎖の分析方法、並びに、前記方法を利用した糖類及び糖鎖の比較定量方法 |
| JP2010002380A (ja) * | 2008-06-23 | 2010-01-07 | Shiseido Co Ltd | タンパク質の糖化度の評価方法及びタンパク質の糖化抑制・改善剤の評価方法 |
| WO2022114031A1 (ja) * | 2020-11-25 | 2022-06-02 | 株式会社Provigate | 血漿又は血清を分離し保管するための媒体、それを製造する方法、デバイス、キット、及び糖化タンパク質の測定方法 |
-
1993
- 1993-05-12 JP JP13541993A patent/JPH0630791A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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