JPH06313091A - 耐フロン性に優れた成形物 - Google Patents

耐フロン性に優れた成形物

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JPH06313091A
JPH06313091A JP10396293A JP10396293A JPH06313091A JP H06313091 A JPH06313091 A JP H06313091A JP 10396293 A JP10396293 A JP 10396293A JP 10396293 A JP10396293 A JP 10396293A JP H06313091 A JPH06313091 A JP H06313091A
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JP
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weight
resin
resistance
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compound
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JP10396293A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Aine
弘 相根
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐フロン性に優れ耐衝撃性の高い冷蔵庫内装
部品に適した成形物を提供する。 【構成】 ABS樹脂、AS樹脂、ポリアミド樹脂及び
カルボン酸含有変性スチレン系樹脂から成る樹脂組成物
から構成された成形物。 【効果】 本発明の成形物は耐フロン性に優れ、耐衝撃
性が高く、また押出し成形、真空成形、および射出成形
などの成形加工で容易に得られるので、HCFC−14
1bおよび/あるいはHCFC−123を硬質ポリウレ
タンフォームの主たる発泡剤として用いる冷蔵庫内装、
クーラーボックス内装などの内箱として極めて有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐薬品性、特にハイド
ロクロロカーボン(以下HCFCと略す)類、例えばH
CFC−141bに対し優れた耐性を有する樹脂組成物
からなる、冷蔵庫内箱及び枠材などの扉内装材に適した
成形物に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の冷蔵庫の箱体は、内箱と外箱とを
結合させて形成した両箱内の空間に、硬質ポリウレタン
フォーム原液を注入して発泡固化させる(以下、in−
situ発泡法と称する)ことによって、断熱箱体とし
て形成されている。また、冷蔵庫の扉においても、内装
と外枠を結合させて形成した空間にin−situ発泡
法で硬質ポリウレタンフォームを充填して、断熱体とす
る。
【0003】従来、冷蔵庫の内箱には、主として汎用の
ABS樹脂が用いられてきた。ここで、汎用のABS樹
脂とは、共役ジエン系ゴムの存在下に10〜40重量%のシ
アン化ビニル化合物と60〜90重量%の芳香族ビニル化合
物との単量体混合物を重合させて得たグラフト共重合
体、あるいは、グラフト共重合体にシアン化ビニル化合
物の含有率が10〜40重量%であるシアン化ビニル化合物
/芳香族ビニル化合物共重合体を混合した、共役ジエン
系ゴム成分の含有率が10〜20重量%である樹脂組成物を
言う。
【0004】冷蔵庫の内箱にはABS樹脂が用いられて
きた理由としては、剛性と耐衝撃性との高い物性バラン
ス、容易な真空成形性、優れた光沢を有する外観、硬質
ポリウレタンフォームの発泡剤であるフロン、すなわち
CFC−11(トリクロロモノフロロメタン)、に対し
て耐ストレスクラック性を有すること、が挙げられる。
すなわち、先ず、冷蔵庫の内箱は、熱可塑性樹脂の平板
を加熱軟化させておき、1〜4kg/cm2 の空気圧で型に
沿わせて賦形する、いわゆる真空(圧空)成形工法によ
って製造されるから、内箱用樹脂には容易な真空成形
性、具体的には広い温度領域に渡って適当な粘弾性を保
つ特性、が必要である。また、真空成形によって得られ
た内箱の平均厚さは1mmを下回るので、これを外箱に組
み込む際の力による変形や割れを避けるために、内箱用
樹脂には高い剛性と耐衝撃性の両立が要求される。
【0005】そして、ABS樹脂からなる内箱には鉄板
からなる外箱を結合して形成した空間にin−situ
発泡法で硬質ポリウレタンフォームを充填すると、硬質
ポリウレタンフォームはABS樹脂及び鉄板に接着する
ため、冷蔵庫稼働時に鉄板/硬質ポリウレタンフォーム
/ABS樹脂の線膨脹係数の差及び温度差に起因する応
力が生じる。従って、硬質ポリウレタンフォームの発泡
剤であるCFC−11に対して耐ストレスクラック性を
有することが、内箱用樹脂には必要である。また、低温
で硬くて脆い硬質ポリウレタンフォームのスキンが内箱
の表面に生成してノッチ効果を生じることから、内装用
樹脂には高い低温アイゾット衝撃値が必要とされる。そ
のうえ、優れた光沢は、冷蔵庫の見栄えを良くするため
に必要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】硬質ポリウレタンフォ
ームの発泡剤であるCFC−11は塩素を含んでいるこ
と及び難分解性であることから成層圏オゾン層を破壊す
る疑いを持たれ、全世界でその使用が制限される動向に
ある。そこでCFC−11に替わる硬質ポリウレタンフ
ォームの発泡剤として、HCFC−123(1−ハイド
ロ−1,1 −ジクロロ−2,2 −トリフロロエタン)及び/
あるいはHCFC−141b(1,1,1 −トリヒドロ−2,
2 −ジクロロ−2−フロロエタン)が使用されようとし
ているが、これらはいずれもABS樹脂に対する溶解力
がCFC−11より高いため、HCFC−123及び/
あるいはHCFC−141bを用いてin−situ発
泡法で硬質ポリウレタンフォームを充填した冷蔵庫のA
BS樹脂製の内箱は、応力下で容易にクレイズあるいは
クラックを生じて、冷蔵庫の商品価値をなくす。一方、
ポリアミド化合物は、耐薬品性に優れる素材として広く
用いられているが、本発明で使用されようとしている冷
蔵庫内箱及び扉内装材を形成しようとする際の成形加工
性、すなわち、真空成形性については、その粘弾性から
困難であった。
【0007】すなわち本発明の目的は、優れた耐薬品
性、特に耐フロン(HCFC)に優れ、かつ熱安定性に
優れ、通常のABS樹脂と同様に押出成形、真空成形及
び射出成形が容易な工業的に利用しやすい樹脂材料を求
めることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討を
行った結果、ABS樹脂、AS樹脂、ポリアミド樹脂及
びカルボン酸含有変性スチレン系樹脂を含有してなる樹
脂組成物がフロン化合物、特にHCFC−123、14
1b等のHCFC存在下で極めて高い耐ストレスクラッ
キング性を有すると同時に、ポリアミド化合物を含有し
ていながら容易な真空成形性を持ち、かつ、高い物性と
良好な外観を備えており、硬質ポリウレタンフォームの
発泡剤を使用する冷蔵庫の内箱及び扉内装材に有用であ
ることを見出だし、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、 a.共役ジエン系ゴム10〜70重量部の存在下に15〜45重
量%のシアン化ビニル化合物と55〜85重量%の芳香族ビ
ニル化合物とからなる単量体混合物30〜90重量部を重合
させて得られるグラフト共重合体(A)1〜90重量%、 b.15〜45重量%のシアン化ビニル化合物と55〜85重量
%の芳香族ビニル化合物とからなる単量体混合物を重合
させて得られる共重合体(B)0〜90重量%、 c.ポリアミド樹脂10〜80重量%、 d.カルボン酸含有不飽和化合物が共重合されている変
性スチレン系樹脂 0.1〜40重量% を必須成分とする熱可塑性樹脂組成物から構成されてな
る耐フロン性に優れた成形物に関する。
【0010】また、本発明の成形物は、強度、特に耐衝
撃性に優れ、かつ良好な真空成形性と外観を有すること
を特徴とする。
【0011】以下に本発明を具体的に説明する。
【0012】本発明に用いるグラフト共重合体(A)と
は、ジエン系ゴム10〜70重量部の存在下にシアン化ビニ
ル系単量体15〜45重量%、芳香族ビニル系単量体55〜85
重量%及びこれらと共重合可能な他のビニル系単量体0
〜30重量%から成る単量体混合物30〜90重量部を共重合
したグラフト共重合体を意味する。
【0013】ここでいうジエン系ゴムとは、ポリブタジ
エン(PBD)、スチレン・ブタジエン共重合ゴム(S
BR)等が挙げられる。
【0014】シアン化ビニル系単量体としては、アクリ
ロニトリル(AN)、メタクリロニトリルなどが例示さ
れるが、ANが好ましい。
【0015】又、芳香族ビニル系単量体としては、スチ
レン(ST)、α−メチルスチレン、ρ−メチルスチレ
ン等が例示され、これらの併用も可能である。
【0016】シアン化ビニル系単量体及び芳香族ビニル
系単量体と共重合可能なビニル系単量体としては、メチ
ル(メタ)アクリレート、ブチルアクリレート等が例示
される。
【0017】本発明において、物性、真空成形性に優れ
た樹脂組成物を得るためには、グラフト共重合体(A)
中の各成分の構成割合が上記の範囲にあることが好まし
い。グラフト共重合体(A)中のジエン系ゴムの量が70
重量部を越えると最終組成物の成形性が悪くなる。又、
ゴムの量が10重量部未満では最終組成物の機械的物性、
特に耐衝撃性が低くなる。又、グラフト共重合体(A)
中でのマトリクス樹脂を形成する単量体混合物中の芳香
族ビニル系単量体の量が85重量%を越えるとグラフト共
重合体(A)の物性が低下し、一方、シアン化ビニル系
単量体の量が45重量%を越えると樹脂組成物が不均一に
なり樹脂が着色しやすい。シアン化ビニル系単量体、芳
香族ビニル系単量体と共重合し得る他のビニル単量体は
30重量%以下にすることが必要である。30重量%を越え
るとグラフト共重合体(A)の物性、特に耐衝撃性や流
動性が低下する。
【0018】グラフト共重合体(A)の製造方法として
は公知の乳化重合法、塊状懸濁重合法或いは溶液重合法
が挙げられるが、特にゴムラテックスを用いる乳化重合
法が、後のブレンド作業性が良いということからより好
ましい。
【0019】本発明に用いる共重合体(B)とは、シア
ン化ビニル系単量体15〜45重量%、芳香族ビニル系単量
体55〜85重量%及びこれらと共重合可能な他のビニル系
単量体0〜30重量%からなる単量体混合物を共重合した
ものである。
【0020】上記の共重合体(B)におけるシアン化ビ
ニル系単量体としては、アクリロニトリル(AN)、メ
タクリロニトリルなどが例示されるが、ANが好まし
い。
【0021】又、芳香族ビニル系単量体としては、スチ
レン(ST)、α−メチルスチレン、β−メチルスチレ
ン等が例示され、これらの併用も可能である。
【0022】シアン化ビニル系単量体及び芳香族ビニル
系単量体と共重合可能なビニル系単量体としては、メチ
ル(メタ)アクリレート、ブチルアクリレート等が例示
される。
【0023】共重合体(B)中の芳香族ビニル系単量体
が55重量%未満であると共重合体(B) が脆くなり、
又、85重量%を越えると樹脂の熱安定性が悪くなる。一
方、シアン化ビニル系単量体の量が15重量%未満である
と、共重合体(B)の耐薬品性が低く、又、45重量%を
越えると成形性が悪くなる。又、第3成分単量体の量
は、多くとも30重量%以下にすべきで、それ以上共重合
させると流動性などが悪くなる。
【0024】又、共重合体(B)の製造方法としては、
乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法などがあるが、ど
の重合法で作られたものでもよい。
【0025】尚、本発明に於いてグラフト共重合体
(A)と共重合体(B)の混合物を用いる場合、その重
量基準による混合比率は、(A)/(B)=100 /0〜
20/80の範囲に選択すべきである。この混合比率範囲内
である限り、混合の方法などは特に制約がない。
【0026】(A)/(B)の比率が 100/0〜20/80
の範囲を外れると、最終組成物の物性、特に耐衝撃性が
低くなり、本発明の目的である材料樹脂としては適当で
ない。
【0027】本発明に用いられるポリアミド樹脂は、そ
の種類に何ら制限はないが、例えばポリε−カプロラク
タム(ポリアミド−6)、ポリヘキサメレンアジパミド
(ポリアミド−6,6 )、ポリアミド−4,6 等が例示さ
れ、これらの併用も可能である。後に述べるように、更
に衝撃強度等の強度を向上させるには相溶化剤を加える
ことがより望ましいが、その時のポリアミド樹脂中のア
ミノ末端基の量は 0.010〜0.100 mmol/gであることが
好ましい。この量は、 1H−NMRや滴定法によって定
量できるが、末端アミノ基含有率が 0.010mmol/g以下
では次項で述べる樹脂との反応性に乏しいため最終組成
物の物性、特に耐衝撃性が低い。アミノ末端基の量が0.
100 mmol/g以上になると最終組成物の成形性(溶融流
動性)や熱安定性が悪くなり好ましくない。
【0028】更にこのポリアミド樹脂の重合度は96%硫
酸に1g/dlの濃度で溶解した溶液の相対粘度(ηrel)
が25℃で 2.0〜7.0 であることが好ましく、ηrel が2.
0 以下では最終組成物の物性、特に耐衝撃性が低く、逆
に、7.0 以上では最終組成物の溶融粘度が高すぎて成形
が容易でない。
【0029】本発明に用いられる変性スチレン系樹脂と
は、次のようなものである。 1)カルボン酸含有不飽和化合物を共重合したゴム質重
合体の存在下に、芳香族ビニル化合物あるいは芳香族ビ
ニル化合物とカルボン酸含有不飽和化合物とからなる単
量体を重合して得られたグラフト共重合体、 2)ゴム質重合体存在下に、芳香族ビニル化合物とカル
ボン酸含有不飽和化合物とからなる単量体を共重合して
得られたグラフト共重合体、 3)カルボン酸含有不飽和化合物が共重合されていない
ゴム強化スチレン系樹脂とカルボン酸含有不飽和化合物
及び芳香族ビニル化合物を必須成分とする単量体の共重
合体との混合物、 4)上記1)又は2)とカルボン酸含有不飽和化合物及
び芳香族ビニル化合物からなる共重合体との混合物、 5)上記1)、2)、3)又は4)と芳香族ビニル化合
物を必須成分とする共重合体との混合物がある。
【0030】上記1)〜5)において、芳香族ビニル化
合物としてはスチレンが好ましく、芳香族ビニル化合物
と共重合する単量体としてはアクリロニトリルが好まし
い。ゴム質重合体としてはポリブタジエンが好ましく、
カルボン酸含有不飽和化合物としてはアクリル酸、メタ
クリル酸、 (イソ) クロトン酸が好ましい。
【0031】カルボン酸含有不飽和化合物は(d) 成分
中 0.1〜8重量%であり、好ましくは 0.2〜4重量%、
さらに好ましくは1〜4重量%である。 0.1重量%未満
では耐衝撃性が低く、8重量%を越えると耐衝撃性、成
形加工性、成形外観が悪い。また、全組成物中のカルボ
ン酸含有不飽和化合物の含有量は0.0001〜3.2 重量%で
あり、好ましくは 0.002〜0.8 重量%、さらに好ましく
は0.02〜0.6 重量%である。0.0001重量%未満なら耐衝
撃性が低く、 3.2重量%を越えると耐衝撃性、成形加工
性、ウェルド強度、成形外観が悪くなる。
【0032】全組成物中のゴム含有率は5〜40重量%で
あり、好ましくは7〜35重量%、さらに好ましくは7〜
30重量%である。5重量%未満では耐衝撃強度、ウェル
ド強度が低い。40重量%を越えると成形加工性が悪い。
【0033】本発明における組成物中、グラフト共重合
体(A) は1〜90重量%であり、好ましくは10〜90重量
%であり、さらに好ましくは10〜80重量%である。1重
量%未満では耐衝撃性が悪く、90重量%を越えると、成
形外観、成形加工性が悪くなる。
【0034】共重合体(B) は0〜90重量%であり、好
ましくは20〜80重量%である。90重量部以上では、最終
組成物の耐薬品性、特に耐フロン性が十分発現しない。
【0035】ポリアミド樹脂の使用量は10〜80重量%で
あり、好ましくは20〜80重量%が好ましい。10重量%未
満では最終組成物の耐薬品性、特に耐フロン性が十分で
なく、また、80重量%を越えると耐衝撃性などの物性が
低下し、さらには最終組成物からなるシートの真空成形
ができなくなる。
【0036】変性スチレン系樹脂は 0.1〜40重量%であ
り好ましくは1〜20重量%の添加が望ましい。0.1 重量
%未満では耐衝撃性が著しく低下し、強度が不足する。
また40重量%を越えると、流動性の低下が起こったり、
成形時の分解が起き易い。
【0037】以上の各成分のブレンドには押出機、ニー
ダー、ロール等を利用して、溶融混練すれば良い。
【0038】好ましい方法は、ヘンシェルミキサー等を
用いて粉末状原料を混合し、これを押出機を用いて加熱
・溶融させて押出し・ペレット化する方法によって得ら
れる。
【0039】本発明においては、最終組成物に通常使用
されている各種の添加剤、例えば可塑剤、酸化防止剤、
安定剤、顔料、染料等を添加しても良い。
【0040】また、このようにして得られた組成物は、
押出し成形によりシートを製造し、それに引き続く真空
成形を行うことによって目的とする冷蔵庫内装部材を形
成することができる。この場合、光沢の高い内装部材を
成形するためには、シートの光沢が高いことが必要であ
り、シート押出し時の艶付けロールは鏡面仕上げされた
ロールを使用することがより望ましい。
【0041】また射出成形によりドアキャップ部品など
を作成しようとする場合、高い光沢を持つ成形品を得る
ために金型は鏡面仕上げすることが必要である。
【0042】
【実施例】以下に本発明の実施例を示して具体的に説明
する。しかしながら本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。なお例中の部及び%は全て重量基準であ
る。
【0043】本発明で使用したグラフト共重合体
(A)、共重合体(B)、ポリアミド樹脂、変性スチレ
ン系樹脂の種類を表1〜表4に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】また実施例1〜10、比較例1〜3で冷蔵庫
内箱としての適性を、以下の5項目で評価した。
【0049】(1)引張り伸率 ASTM D638に従って測定した。
【0050】(2)曲げ弾性率 ASTM D790に従って測定した。内箱の変形を避
けるために必要な曲げ弾性率は20,000kg/cm2 と考えら
れる。
【0051】(3)アイゾット衝撃強度 ASTM D256に従って測定した。内箱を外箱に組
み入れる際の割れを防ぐために必要な値は12kg・cm/cm
と考えられる。
【0052】(4)真空成形 間口直径が100mm 、底面直径が80mm、深さが100mm のし
ぼり倍率1:1のコップ状の金型を利用し、厚さ2.5mm
のシートを真空成形した。成形性は得られた成形品の肉
厚分布と底面角のアール、及び光沢を目視することで行
った。 ○:成形品の光沢が良好で、肉厚分布がない △:成形品の光沢は良好ではあるが、若干肉厚に分布が
生じる ×:成形品の光沢が不足し、かつ肉厚に分布があり、使
用上問題がある。
【0053】(5)臨界歪値 35mm× 230mm× 0.7mmの短冊状に圧縮成形した試験片を
1/4インチ楕円治具にセットした。これをHCFC−
123またはHCFC−141b雰囲気下に12時間放置
し、試験片のクラックの発生状況を観察した。 ○:クラックが全く発生せず、全く使用上問題がないレ
ベル △:クラックは発生しないが、試験片の光沢が消失して
いる ×:クラックが発生し、使用が困難と思われるレベル。
【0054】実施例1 グラフト共重合体(ABS樹脂)(A−1)を25部、共
重合体(AS樹脂)(B−1)を25部、ポリアミド樹脂
(C−1;ユニチカ(株)製A1030BRL)を50部
の計100 重量部に対し、変性スチレン系樹脂(D−1)
を10重量部、及び酸化防止剤 (チバガイギー社製イルガ
ノックス1010) と滑剤 (エチレンビスステアリン酸アミ
ド) を各々0.1 部加えたのち、V型ブレンダーを用い20
分間ドライブレンドした。ブレンド後の樹脂混合物を大
阪精機(株)製40mmφ単軸押出機を用い 230℃で混練押
出した。押出し時は特にベントアップやサージングが観
察されなかった。押出ストランドは、水槽で冷却されペ
レット化された。このペレットは、熱風乾燥機中90℃で
4時間乾燥された後、射出成形、又は押出成形及びそれ
に引き続く真空成形を行った。
【0055】射出成形は、日精樹脂工業(株)製射出成
形機TS−100型で物性評価用試験片を成形した。成
形条件は、シリンダー温度が 230℃、金型温度60℃、成
形サイクルは、射出15秒、冷却30秒であった。試験片は
引張試験用ASTMダンベル(2号)、曲げ試験とアイ
ゾット衝撃試験用1/4”バーである。
【0056】押出シートは、池貝鉄工所(株)製65mmφ
単軸押出機を用い、230 ℃でシート押出しを行った。
尚、T−ダイは、厚さ2.5 mm、幅500mm の物を使用し、
シートの厚みはロールの間隔により制御した。このよう
にして、厚み 2.3〜2.5mm 、幅450mm のシートを得た。
【0057】真空成形は、浅野研究所(株)製真空成形
機で行った。上述したシートを 450mm角にカットした。
金型は、間口直径が100mm 、底面直径が80mm、深さが10
0mmのしぼり倍率1:1のコップ状の金型を利用した。
加熱温度は、200 ℃、金型温度は80℃で行った。又、臨
界歪用の試験片は35mm× 230mm× 0.7mmの短冊型に圧縮
成形して得た。
【0058】こうして得られた試験片を用い、物性、成
形性及び耐フロン性について評価した結果を表5に示
す。高い衝撃性、良好な成形性を持ち、かつ耐フロン性
も十分だった。又、光沢も良く、成形品にはゲルは見ら
れず、外観が良好だった。
【0059】実施例2 実施例1において、変性スチレン系樹脂をD−2に変え
た以外はすべて実施例1と同様に行った。その結果を表
5に示す。
【0060】実施例3 AS樹脂を用いず、ABS樹脂(A−1)を50部、ポリ
アミド(C−1)を50部の合計100 重量部に対し、変性
スチレン系樹脂(D−1)を10重量部加えた以外はすべ
て実施例1と同様に行った。特に耐衝撃性、引っ張り伸
び率が高くなり、成形性は更に良好になった。その結果
を表5に示す。
【0061】比較例1 実施例1において変性スチレン系樹脂を用いず、ABS
樹脂、AS樹脂、およびポリアミド樹脂のみを使用した
例である。ABSあるいはAS樹脂とポリアミド樹脂と
の相溶性が悪く、耐衝撃性、引張り伸びが著しく低下し
た。また射出成型品あるいはシートについてセロハンテ
ープなどで剥離試験を行った場合、樹脂スキン層が剥が
れ、相溶性が悪い事が明らかだった。また樹脂のタフネ
スが不足しているため、臨界歪値も低下した。その結果
を表5に示す。
【0062】
【表5】
【0063】実施例4 AS樹脂(B−1)からアクリロニトリル共重合比の高
いAS樹脂(B−2)へ変更した以外は実施例1と同様
に行った。物性、耐フロン性、真空成形性は、実施例1
とほぼ同様だった。その結果を表6に示す。
【0064】実施例5、6 組成物中のABS樹脂の種類を変えた例である。ここで
はA−1の変わりにゴム含量が低いABS(A−2)、
あるいはABSマトリックス中のアクリロニトリル共重
合比の高いABS(A−3)を使用した以外は実施例1
と同様に行った。いずれも強度、成形性および耐フロン
性が良好であった。その結果を表6に示す。
【0065】実施例7、8 組成物中のポリアミド樹脂の種類を変えた例である。ナ
イロン樹脂C−1の代わりに、C−1より高分子量のナ
イロン(C−2)、あるいはナイロン−66樹脂(C−
3)を使用した以外は、実施例1と同様に行った。C−
2を用いた場合、溶融粘度が増加し、真空成形性が更に
良好になった。強度、耐フロン性も同様に良好だった
(実施例7)。またC−3を用いた場合、ナイロン−66
の融点が高くなるために、成形温度、加工温度が高くな
ったが、強度、耐フロン性は良好だった(実施例8)。
その結果を表6に示す。
【0066】
【表6】
【0067】実施例9、10 耐フロン性、真空成形性に及ぼすポリアミド量の検討を
行った。すなわち実施例9、10は樹脂組成物中のポリア
ミド量がそれぞれ30重量部、70重量部である。実施例9
は実施例1に比し、更に真空成形性が良好になった。た
だし、ポリアミド量が減少した為に耐フロン性はやや低
下した。一方ポリアミドの多い実施例10については、逆
に耐フロン性が高くなった。また真空成形についてみる
と、成形・加工温度が実施例1に比し若干高くなった
が、良品が得られた。その結果を表7に示す。
【0068】比較例2、3 比較例2ではABS/AS組成物について、比較例3で
はポリアミド樹脂担体について真空成形性、耐フロン
性、および物性を調べた結果を示した。ABS/AS樹
脂組成物の真空成形性、強度は共に良好だったが、耐フ
ロン性、特にHCFC−141b、あるいはHCFC−
123に対する耐性が全く無く、臨界歪試験後の試料に
は、おびただしい量のクラックが発生していた(比較例
2)。一方、ポリアミド樹脂はペレット押出しやそれに
引き続くシート押出し成形及び射出成形は良好であった
が、真空成形は全く出来なかった。すなわち、ナイロン
−6の融点以下( 220〜230 ℃)ではシートの引き伸し
が不十分で所定の形状の成形品が得られ無かった。また
融点以上では、樹脂が完全に溶解し、流動が起こったた
め、真空成形はできなかった。その結果を表7に示す。
【0069】
【表7】
【0070】
【発明の効果】本発明の成形物は耐フロン性に優れ、耐
衝撃性が高く、また押出し成形、真空成形、および射出
成形などの成形加工で容易に得られるので、HCFC−
141bおよび/あるいはHCFC−123を硬質ポリ
ウレタンフォームの主たる発泡剤として用いる冷蔵庫内
装、クーラーボックス内装などの内箱として極めて有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 33/00 LJA 7921−4J 77/00 LQS 9286−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a.共役ジエン系ゴム10〜70重量部の存
    在下に15〜45重量%のシアン化ビニル化合物と55〜85重
    量%の芳香族ビニル化合物とからなる単量体混合物30〜
    90重量部を重合させて得られるグラフト共重合体(A)
    1〜90重量%、 b.15〜45重量%のシアン化ビニル化合物と55〜85重量
    %の芳香族ビニル化合物とからなる単量体混合物を重合
    させて得られる共重合体(B)0〜90重量%、 c.ポリアミド樹脂10〜80重量%、 d.カルボン酸含有不飽和化合物が共重合されている変
    性スチレン系樹脂 0.1〜40重量% を必須成分とする熱可塑性樹脂組成物から構成されてな
    る耐フロン性に優れた成形物。
JP10396293A 1993-04-30 1993-04-30 耐フロン性に優れた成形物 Pending JPH06313091A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002047362A (ja) * 2000-07-31 2002-02-12 Nippon A & L Kk 貼合成形用加飾フィルム及び加飾フィルム貼合成形品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002047362A (ja) * 2000-07-31 2002-02-12 Nippon A & L Kk 貼合成形用加飾フィルム及び加飾フィルム貼合成形品

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