JPH063167Y2 - 内燃機関の圧縮比可変装置 - Google Patents
内燃機関の圧縮比可変装置Info
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- JPH063167Y2 JPH063167Y2 JP14072587U JP14072587U JPH063167Y2 JP H063167 Y2 JPH063167 Y2 JP H063167Y2 JP 14072587 U JP14072587 U JP 14072587U JP 14072587 U JP14072587 U JP 14072587U JP H063167 Y2 JPH063167 Y2 JP H063167Y2
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- oil
- compression ratio
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Description
【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、内燃機関の圧縮比可変装置の改良に関す
る。
る。
従来の技術 この種従来における内燃機関の圧縮比可変装置として
は、例えば第4図に示すようなものが知られている(実
開昭58−25637号公報参照)。概略を説明すれ
ば、コンロッド1に連結されたピストンピン2にインナ
ピストン3が固定されていると共に、該インナピストン
3の外側には軸方向へ摺動可能なアウタピストン4が配
置されている。また、アウタピストン4とインナピスト
ン3の上部との間には上部液室5が、アウタピストン4
の下部内周に螺着された円環部7とインナピストン3と
の間には下部液室8が夫々形成されており、該上下液室
5,8に作動油たる圧油を供給する油圧回路9の途中に
は、作動液室17内に摺動自在に収納されたスプール弁
10や、各スプリング11a,12aによって閉方向に付勢さ
れた逆止弁11,12が設けられている。更に、上記ス
プール弁10は、軸部10aを介して連結された円柱状の
弁体10bや摺動体10cを備え、機関の運転条件を検知する
センサ13,13やその信号から加圧装置14に命令を
出す制御回路15などによって制御されている。
は、例えば第4図に示すようなものが知られている(実
開昭58−25637号公報参照)。概略を説明すれ
ば、コンロッド1に連結されたピストンピン2にインナ
ピストン3が固定されていると共に、該インナピストン
3の外側には軸方向へ摺動可能なアウタピストン4が配
置されている。また、アウタピストン4とインナピスト
ン3の上部との間には上部液室5が、アウタピストン4
の下部内周に螺着された円環部7とインナピストン3と
の間には下部液室8が夫々形成されており、該上下液室
5,8に作動油たる圧油を供給する油圧回路9の途中に
は、作動液室17内に摺動自在に収納されたスプール弁
10や、各スプリング11a,12aによって閉方向に付勢さ
れた逆止弁11,12が設けられている。更に、上記ス
プール弁10は、軸部10aを介して連結された円柱状の
弁体10bや摺動体10cを備え、機関の運転条件を検知する
センサ13,13やその信号から加圧装置14に命令を
出す制御回路15などによって制御されている。
そして、機関始動時あるいは低負荷時などにおいて圧縮
比を高める場合は、加圧装置14の加圧を強め、オイル
パン16内の圧油が油通路9a→9b→9cに達し、ここで、
スプリング11a圧に抗して逆止弁11を押し上げて上部
液室5内に流入する一方、圧油が油通路9b及び作動液室
17を介してスプール弁10をスプリング18のばね圧
に抗して右方向へ押圧する。したがって、スプール弁1
0の弁体10bが油通路9dを閉塞すると共に、油通路9e,9f
を開成するため、下部液室8内の圧油は外部へ排出され
ると同時に油通路9bを介して上部液室5内に多量の圧油
が供給されアウタピストン4が上昇して高圧縮比状態が
得られる。
比を高める場合は、加圧装置14の加圧を強め、オイル
パン16内の圧油が油通路9a→9b→9cに達し、ここで、
スプリング11a圧に抗して逆止弁11を押し上げて上部
液室5内に流入する一方、圧油が油通路9b及び作動液室
17を介してスプール弁10をスプリング18のばね圧
に抗して右方向へ押圧する。したがって、スプール弁1
0の弁体10bが油通路9dを閉塞すると共に、油通路9e,9f
を開成するため、下部液室8内の圧油は外部へ排出され
ると同時に油通路9bを介して上部液室5内に多量の圧油
が供給されアウタピストン4が上昇して高圧縮比状態が
得られる。
一方、機関高負荷時あるいは高回転時などで圧縮比を下
げる場合は、加圧装置14の加圧力を弱め油通路9b,9c
内の油圧を低下させ、スプリング11aの付勢力によって
逆止弁11が油通路9cを閉じ、スプール弁10が第5図
に示すように左方向に移動して油通路9fを閉じると共に
油通路9d,9eを開成する。したがって、上部液室5内の
圧油の略全部が、逆止弁12によって逆流することなく
下部液室8に流入し、アウタピストン4が下降して低圧
縮比状態を得るようになっている。尚、図中6は下部液
室8のシール部材である。
げる場合は、加圧装置14の加圧力を弱め油通路9b,9c
内の油圧を低下させ、スプリング11aの付勢力によって
逆止弁11が油通路9cを閉じ、スプール弁10が第5図
に示すように左方向に移動して油通路9fを閉じると共に
油通路9d,9eを開成する。したがって、上部液室5内の
圧油の略全部が、逆止弁12によって逆流することなく
下部液室8に流入し、アウタピストン4が下降して低圧
縮比状態を得るようになっている。尚、図中6は下部液
室8のシール部材である。
考案が解決しようとする問題点 しかしながら、上記従来の圧縮比可変装置にあっては、
上述のように高圧縮比状態から低圧縮比状態へ切り替え
る際には、作動液室17内の油圧を低下させてスプール
弁10により油通路9d,9eを開成し、この連続した1つ
の油通路9d,9eから圧油を下部液室8に供給するように
なっている。すなわち、下部液室8には、該下部液室8
から十分に離れた上部液室5の圧油を1つの油通路9d,9
eのみから供給するようになっている。したがって、該
油通路9d,9eの管路長及び管路抵抗などに起因して下部
液室8に圧油を速やかに供給できない。この結果、高圧
縮比状態から低圧縮比状態への切り替え応答性が悪化す
る。
上述のように高圧縮比状態から低圧縮比状態へ切り替え
る際には、作動液室17内の油圧を低下させてスプール
弁10により油通路9d,9eを開成し、この連続した1つ
の油通路9d,9eから圧油を下部液室8に供給するように
なっている。すなわち、下部液室8には、該下部液室8
から十分に離れた上部液室5の圧油を1つの油通路9d,9
eのみから供給するようになっている。したがって、該
油通路9d,9eの管路長及び管路抵抗などに起因して下部
液室8に圧油を速やかに供給できない。この結果、高圧
縮比状態から低圧縮比状態への切り替え応答性が悪化す
る。
また、下部液室8への圧油の供給速度が遅くなることに
より、例えば高負荷時の燃焼圧力がアウタピストン4の
冠面に作用し、該アウタピストン4がインナピストン3
から急激に下降した際に下部液室8に負圧が発生して、
アウタピストン4とインナピストン3の摺動部位等から
空気が混入する虞れがある。このため、特に低圧縮比時
において、機関サイクル変動に伴いアウタピストン4の
インナピストン3に対する上下変動が発生し易くなり、
低圧縮比状態の安定化が図れない。
より、例えば高負荷時の燃焼圧力がアウタピストン4の
冠面に作用し、該アウタピストン4がインナピストン3
から急激に下降した際に下部液室8に負圧が発生して、
アウタピストン4とインナピストン3の摺動部位等から
空気が混入する虞れがある。このため、特に低圧縮比時
において、機関サイクル変動に伴いアウタピストン4の
インナピストン3に対する上下変動が発生し易くなり、
低圧縮比状態の安定化が図れない。
問題点を解決するための手段 この考案は、上記従来装置の問題点に鑑みて案出された
もので、とりわけ油圧回路は、作動液室から下部液室に
圧油を供給する第1油通路と、アウタピストンに加わる
燃焼圧力に応じて上部液室内の圧油を下部液室に供給す
る第2油通路とを備えたことを特徴としている。
もので、とりわけ油圧回路は、作動液室から下部液室に
圧油を供給する第1油通路と、アウタピストンに加わる
燃焼圧力に応じて上部液室内の圧油を下部液室に供給す
る第2油通路とを備えたことを特徴としている。
作用 上記構成を有するこの考案によれば、高圧縮比状態から
低圧縮比状態に切り替わる際には、作動液室内の圧油が
第1油通路から下部液室に供給されるとともに、膨張行
程時に高い燃焼圧力がアウタピストンに作用し上部液室
内が高圧になると、該上部液室内の圧油も第2油通路を
介して下部液室に供給される。したがって、下部液室に
は、大量の圧油が運転状態の変化に応じて速やかに供給
されるのである。
低圧縮比状態に切り替わる際には、作動液室内の圧油が
第1油通路から下部液室に供給されるとともに、膨張行
程時に高い燃焼圧力がアウタピストンに作用し上部液室
内が高圧になると、該上部液室内の圧油も第2油通路を
介して下部液室に供給される。したがって、下部液室に
は、大量の圧油が運転状態の変化に応じて速やかに供給
されるのである。
実施例 以下、この考案の実施例を図面に基づいて詳述する。
第1図及び第2図はこの考案に係る圧縮比可変装置の第
1実施例を示し、図中21はピストンの外殻を形成し、
かつ下部内周に円環部22が螺着されたアウタピスト
ン、23はコンロッド24の小端部に連結されたピスト
ンピンであって、このピストンピン23は、内部に段差
円柱状の作動液室25が軸方向に沿って形成されている
と共に、図中左端には該作動液室25の一端を密閉する
円板状の閉塞板26が、右端には中央に排出口27aを有
する通路構成部27が嵌合固定されている。上記作動液
室25は、中央から僅かに右側寄りに固定された略椀状
の隔壁28を介して左側の密閉された油導入室29と右
側の圧力室30とに画成されており、この圧力室30に
は、上記排出口27aを開閉するスプール弁31が左右軸
方向に摺動可能に設けられている。
1実施例を示し、図中21はピストンの外殻を形成し、
かつ下部内周に円環部22が螺着されたアウタピスト
ン、23はコンロッド24の小端部に連結されたピスト
ンピンであって、このピストンピン23は、内部に段差
円柱状の作動液室25が軸方向に沿って形成されている
と共に、図中左端には該作動液室25の一端を密閉する
円板状の閉塞板26が、右端には中央に排出口27aを有
する通路構成部27が嵌合固定されている。上記作動液
室25は、中央から僅かに右側寄りに固定された略椀状
の隔壁28を介して左側の密閉された油導入室29と右
側の圧力室30とに画成されており、この圧力室30に
は、上記排出口27aを開閉するスプール弁31が左右軸
方向に摺動可能に設けられている。
また、図中32は、上記ピストンピン23の両端部にボ
ス部33,33を介して固定されたインナピストンであ
って、このインナピストン32の外側に上記アウタピス
トン21が上下方向に摺動可能に被嵌している。また、
アウタピストン21の冠部下面21aとインナピストン3
2の上面32aとの間に上部液室34が形成されている一
方、アウタピストン21の最大上方移動を規制する上記
円環部22の上面とインナピストン32の下面との間に
円環状の下部液室35が夫々形成されており、この各液
室34,35に油圧回路36を介して圧油が供給・排出
されて夫々容積を相対的に変化させ、アウタピストン2
1をインナピストン32に対して相対的に上下動させる
ようになっている。
ス部33,33を介して固定されたインナピストンであ
って、このインナピストン32の外側に上記アウタピス
トン21が上下方向に摺動可能に被嵌している。また、
アウタピストン21の冠部下面21aとインナピストン3
2の上面32aとの間に上部液室34が形成されている一
方、アウタピストン21の最大上方移動を規制する上記
円環部22の上面とインナピストン32の下面との間に
円環状の下部液室35が夫々形成されており、この各液
室34,35に油圧回路36を介して圧油が供給・排出
されて夫々容積を相対的に変化させ、アウタピストン2
1をインナピストン32に対して相対的に上下動させる
ようになっている。
上記油圧回路36は、コンロッド24の内部軸方向に形
成されて上記油導入室29に後述する外部からの圧油を
導入する主通路37と、ピストンピン23とインナピス
トン32に上下方向に沿って貫通形成されて圧油を油導
入室29から上部液室34に供給する供給通路38と、
該供給通路38のコンロッド24を中心とした右側対称
位置に略平行に貫通形成されて上部液室34内の圧油を
圧力室30と排出口27a及びアウタピストン21側部の
通孔21bを介して外部に排出する排出通路39と、上記
供給通路38のピストンピン23を挟んだ下部位置に形
成されて油導入室29の圧油を下部液室35に供給する
第1油通路40と、インナピストン32の図中右端側に
上下方向に沿って形成されて上部液室34内に圧油を下
部液室35に供給する第2油通路41と、インナピスト
ン32の図中左端側に上下方向に沿って形成されて、下
部液室35内の圧油を上部液室34に排出する第3油通
路42と、上記排出通路39の左側に平行に貫通形成さ
れて上部液室34内の油圧信号を圧力室30内のスプー
ル弁31に伝達する信号圧力通路43とから構成されて
いる。そして、上記供給通路38と第1油通路40に
は、油導入室29から夫々上部液室34または下部液室
35方向へのみ圧油の流通を許容する第1,第2逆止弁
44,45が、排出通路39及び第2油通路41には上
部液室34から夫々排出口27aまたは下部液室35方向
へのみ圧油の流通を許容する第3,第4逆止弁46,4
7が夫々設けられており、該第1〜第4逆止弁44〜4
7はチェックボール44a,45a,46a,47aが前後の油圧によ
って開閉するようになっている。尚、逆止弁を有しない
第3油通路42は、他の油通路よりも通路断面積が小さ
く形成されている。
成されて上記油導入室29に後述する外部からの圧油を
導入する主通路37と、ピストンピン23とインナピス
トン32に上下方向に沿って貫通形成されて圧油を油導
入室29から上部液室34に供給する供給通路38と、
該供給通路38のコンロッド24を中心とした右側対称
位置に略平行に貫通形成されて上部液室34内の圧油を
圧力室30と排出口27a及びアウタピストン21側部の
通孔21bを介して外部に排出する排出通路39と、上記
供給通路38のピストンピン23を挟んだ下部位置に形
成されて油導入室29の圧油を下部液室35に供給する
第1油通路40と、インナピストン32の図中右端側に
上下方向に沿って形成されて上部液室34内に圧油を下
部液室35に供給する第2油通路41と、インナピスト
ン32の図中左端側に上下方向に沿って形成されて、下
部液室35内の圧油を上部液室34に排出する第3油通
路42と、上記排出通路39の左側に平行に貫通形成さ
れて上部液室34内の油圧信号を圧力室30内のスプー
ル弁31に伝達する信号圧力通路43とから構成されて
いる。そして、上記供給通路38と第1油通路40に
は、油導入室29から夫々上部液室34または下部液室
35方向へのみ圧油の流通を許容する第1,第2逆止弁
44,45が、排出通路39及び第2油通路41には上
部液室34から夫々排出口27aまたは下部液室35方向
へのみ圧油の流通を許容する第3,第4逆止弁46,4
7が夫々設けられており、該第1〜第4逆止弁44〜4
7はチェックボール44a,45a,46a,47aが前後の油圧によ
って開閉するようになっている。尚、逆止弁を有しない
第3油通路42は、他の油通路よりも通路断面積が小さ
く形成されている。
更に、上記スプール弁31は、圧力室30内を摺動する
左端側のフランジ状摺動部31aと、排出通路39の一端
を開閉する右端側の比較的小径な円柱状の弁体31bと、
該弁体31bと摺動部31aとの間に位置し、信号圧力通路4
3からの油圧信号を伝受する段差円環状の受圧部31cと
を備えている。また、スプール弁31は、摺動部31a側
の開口部端面と隔壁28との間に装着された圧縮スプリ
ング48によって図中右方向つまり排出通路39を閉塞
する位置に付勢されており、その右方向への最大移動位
置は通路構成部27によって規制されている。
左端側のフランジ状摺動部31aと、排出通路39の一端
を開閉する右端側の比較的小径な円柱状の弁体31bと、
該弁体31bと摺動部31aとの間に位置し、信号圧力通路4
3からの油圧信号を伝受する段差円環状の受圧部31cと
を備えている。また、スプール弁31は、摺動部31a側
の開口部端面と隔壁28との間に装着された圧縮スプリ
ング48によって図中右方向つまり排出通路39を閉塞
する位置に付勢されており、その右方向への最大移動位
置は通路構成部27によって規制されている。
上記圧縮スプリング48のセット荷重は、膨張行程時に
アウタピストン21の冠面に作用する燃焼圧力との相対
関係によって決定され、高負荷時の高い燃焼圧力が受圧
部31cに作用した時点ではじめて短縮するように設定さ
れている。
アウタピストン21の冠面に作用する燃焼圧力との相対
関係によって決定され、高負荷時の高い燃焼圧力が受圧
部31cに作用した時点ではじめて短縮するように設定さ
れている。
尚、インナピストン32の上部外周及び下部外周には、
該インナピストン32とアウタピストン21あるいは円
環部22との摺動部位のクリアランスから外部に圧油の
洩れを防止するシールリング49,50が設けられてい
る。図中51,51は、ピストンピン23の軸方向への
移動を規制するストツパリングである。
該インナピストン32とアウタピストン21あるいは円
環部22との摺動部位のクリアランスから外部に圧油の
洩れを防止するシールリング49,50が設けられてい
る。図中51,51は、ピストンピン23の軸方向への
移動を規制するストツパリングである。
そして、上記主通路37には、機関回転と同期する一般
的な機械式オイルポンプ(図示せず)によってオイルパ
ン内の機関潤滑油が圧送されるようになっている。
的な機械式オイルポンプ(図示せず)によってオイルパ
ン内の機関潤滑油が圧送されるようになっている。
以下、この実施例の作用について説明する。まず、機関
始動時や低負荷時には、オイルポンプによって比較的圧
力の圧油が主通路37から油導入室29に送られ、ここ
から供給通路38とこの油圧で開かれた第1逆止弁44
を通って上部液室34に供給される。この時点では、ア
ウタピストン21の冠面に作用する燃焼圧力が比較的小
さく、信号圧力通路43を介してスプール弁31の受圧
部31cに伝達される信号油圧も小さいため、スプール弁
31の弁体31bが、第1図に示すように圧縮スプリング
48のばね力によって排出通路39を閉塞しているの
で、上部液室34の容積が速やかに増大する一方、これ
に同伴した形で下部液室35内の圧油が第3油通路42
を介して上部液室34内に排出される。これにより、ア
ウタピストン21がインナピストン32から速やかに上
昇し、高圧縮比状態を応答性よく確保できる。
始動時や低負荷時には、オイルポンプによって比較的圧
力の圧油が主通路37から油導入室29に送られ、ここ
から供給通路38とこの油圧で開かれた第1逆止弁44
を通って上部液室34に供給される。この時点では、ア
ウタピストン21の冠面に作用する燃焼圧力が比較的小
さく、信号圧力通路43を介してスプール弁31の受圧
部31cに伝達される信号油圧も小さいため、スプール弁
31の弁体31bが、第1図に示すように圧縮スプリング
48のばね力によって排出通路39を閉塞しているの
で、上部液室34の容積が速やかに増大する一方、これ
に同伴した形で下部液室35内の圧油が第3油通路42
を介して上部液室34内に排出される。これにより、ア
ウタピストン21がインナピストン32から速やかに上
昇し、高圧縮比状態を応答性よく確保できる。
ここで、圧縮行程若しくは膨張行程時に、アウタピスト
ン21の冠面に圧縮圧力あるいは燃焼圧力が作用して
も、第1逆止弁44によって圧油の逆流が防止される。
一方、第3油通路42は、逆止弁を有しないため、ここ
を通って上部液室34の圧油が下部液室35へ僅かに逆
流するが、これも排気行程時にアウタピストン21が慣
性力によって上昇した際に、供給通路38から上部液室
34内に補給されるため、高圧縮比状態が十分に維持で
きる。また、上記のように機関サイクル変動に伴い下部
液室35に第3油通路42を介して圧油が僅かに供・排
されても、該第3油通路42は外部に連通しておらず、
上部液室34に直接連通しているため、下部液室35へ
の空気の混入が確実に防止される。この結果、後述の低
圧縮比状態においても機関サイクル変動に伴うアウタピ
ストン21の不安定な挙動が十分に防止できる。
ン21の冠面に圧縮圧力あるいは燃焼圧力が作用して
も、第1逆止弁44によって圧油の逆流が防止される。
一方、第3油通路42は、逆止弁を有しないため、ここ
を通って上部液室34の圧油が下部液室35へ僅かに逆
流するが、これも排気行程時にアウタピストン21が慣
性力によって上昇した際に、供給通路38から上部液室
34内に補給されるため、高圧縮比状態が十分に維持で
きる。また、上記のように機関サイクル変動に伴い下部
液室35に第3油通路42を介して圧油が僅かに供・排
されても、該第3油通路42は外部に連通しておらず、
上部液室34に直接連通しているため、下部液室35へ
の空気の混入が確実に防止される。この結果、後述の低
圧縮比状態においても機関サイクル変動に伴うアウタピ
ストン21の不安定な挙動が十分に防止できる。
尚、ここで、上部液室34へ圧油を供給する際に、従来
のようにスプール弁を油圧によって作動させる必要がな
く、単に第1逆止弁44のチェックボール44aを小さな
油圧で開くだけであるから一般的なオイルポンプの併用
が可能となりコスト面で有利となる。
のようにスプール弁を油圧によって作動させる必要がな
く、単に第1逆止弁44のチェックボール44aを小さな
油圧で開くだけであるから一般的なオイルポンプの併用
が可能となりコスト面で有利となる。
一方、高負荷時などには、膨張行程の初期における高い
燃焼圧力がアウタピストン21の冠面に作用し上部液室
34内の圧力が高まると、第2図に示すようにその油圧
が信号圧力通路43から圧力室30を介してスプール弁
31の受圧部31cに伝達される。このため、スプール弁
31が圧縮スプリング48のばね圧に抗して図中左方向
へ瞬時に移動し、排出通路39を開く。したがって、上
部液室34内の圧油が排出通路39及び排出口27aを通
って通孔21bから外部に速やかに排出される。依って、
上部液室34の容積が速やかに減少し、アウタピストン
21が下降して低圧縮比状態が応答性よく確保できる。
しかも、下部液室35には、上部液室34の圧油の排出
と同時に油導入室29及び上部液室34内の圧油が第1
油通路40と第2油通路41の2つの油通路を通って第
2,第4逆止弁45,47を開きながら急速に供給され
るため、上記の高圧縮比状態から低圧縮比状態への切り
替え応答性が一層向上する。また、下部液室35の圧油
の供給速度が早くなることにより、下部液室35内に負
圧が発生せず、したがって、外気からの空気の混入が防
止される。
燃焼圧力がアウタピストン21の冠面に作用し上部液室
34内の圧力が高まると、第2図に示すようにその油圧
が信号圧力通路43から圧力室30を介してスプール弁
31の受圧部31cに伝達される。このため、スプール弁
31が圧縮スプリング48のばね圧に抗して図中左方向
へ瞬時に移動し、排出通路39を開く。したがって、上
部液室34内の圧油が排出通路39及び排出口27aを通
って通孔21bから外部に速やかに排出される。依って、
上部液室34の容積が速やかに減少し、アウタピストン
21が下降して低圧縮比状態が応答性よく確保できる。
しかも、下部液室35には、上部液室34の圧油の排出
と同時に油導入室29及び上部液室34内の圧油が第1
油通路40と第2油通路41の2つの油通路を通って第
2,第4逆止弁45,47を開きながら急速に供給され
るため、上記の高圧縮比状態から低圧縮比状態への切り
替え応答性が一層向上する。また、下部液室35の圧油
の供給速度が早くなることにより、下部液室35内に負
圧が発生せず、したがって、外気からの空気の混入が防
止される。
また、この実施例では、油導入室29と圧力室30とを
隔壁28によって互いの連通を阻止し分離独立状態にし
たため、特に高圧縮比状態から低圧縮比状態への切り替
え時におけるスプール弁31の移動性が良好となる。す
なわち、上記従来の装置にあっては高低圧縮比の切り替
えを行なうスプール弁をコンロッド及びピストンピン内
に形成された油通路を通る油圧に依存しており、斯かる
油圧はピストンの往復運動及びコンロッドの揺動運動に
より絶えず変動している。したがって、スプール弁は、
この油圧の変動の影響を絶えず受けて軸方向へ振動する
ため、圧縮比切り替え時における移動性が悪化し、速や
かな切り替えが困難になる。そこで、この実施例では、
上述のように各室29,30を分離し、油導入室29へ
の油圧供給系とスプール弁31に対する信号圧力供給系
を別々にしたため、スプール弁31は油圧供給系の油圧
変動の影響を受けなくなり、燃焼圧力に応じた速やかな
移動性が得られ、圧縮比の切り替えが円滑になる。
隔壁28によって互いの連通を阻止し分離独立状態にし
たため、特に高圧縮比状態から低圧縮比状態への切り替
え時におけるスプール弁31の移動性が良好となる。す
なわち、上記従来の装置にあっては高低圧縮比の切り替
えを行なうスプール弁をコンロッド及びピストンピン内
に形成された油通路を通る油圧に依存しており、斯かる
油圧はピストンの往復運動及びコンロッドの揺動運動に
より絶えず変動している。したがって、スプール弁は、
この油圧の変動の影響を絶えず受けて軸方向へ振動する
ため、圧縮比切り替え時における移動性が悪化し、速や
かな切り替えが困難になる。そこで、この実施例では、
上述のように各室29,30を分離し、油導入室29へ
の油圧供給系とスプール弁31に対する信号圧力供給系
を別々にしたため、スプール弁31は油圧供給系の油圧
変動の影響を受けなくなり、燃焼圧力に応じた速やかな
移動性が得られ、圧縮比の切り替えが円滑になる。
第3図はこの考案の第2実施例を示し、第1実施例とは
主としてスプール弁の構造が異なっている。すなわち、
スプール弁61は、隔壁が廃止された作動液室25内に
軸方向に沿って配置され、軸部61dの両端部に大径な断
面略コ字形の摺動部61aと該摺動部61aより受圧面積の小
さな円柱状の弁体61bとを有し、上記摺動部61aの外周に
上記第1実施例とは形成位置が変更された信号圧力通路
43からの油圧が伝達される段差状の受圧部61cが形成
されている。また、下部液室35から上部液室34に圧
油を排出する第3油通路が廃止されており、下部液室3
5内の圧油はシールリングを有しないインナピストン3
2と円環部22との摺動部位のクリアランスからリーク
するようになっている。
主としてスプール弁の構造が異なっている。すなわち、
スプール弁61は、隔壁が廃止された作動液室25内に
軸方向に沿って配置され、軸部61dの両端部に大径な断
面略コ字形の摺動部61aと該摺動部61aより受圧面積の小
さな円柱状の弁体61bとを有し、上記摺動部61aの外周に
上記第1実施例とは形成位置が変更された信号圧力通路
43からの油圧が伝達される段差状の受圧部61cが形成
されている。また、下部液室35から上部液室34に圧
油を排出する第3油通路が廃止されており、下部液室3
5内の圧油はシールリングを有しないインナピストン3
2と円環部22との摺動部位のクリアランスからリーク
するようになっている。
更に、コンロッド24に形成された主通路37に上端部
には、主通路37から作動液室25方向への圧油の流通
のみを許容する第5逆止弁62が設けられている。
には、主通路37から作動液室25方向への圧油の流通
のみを許容する第5逆止弁62が設けられている。
また、第1実施例と同様に作動液室25と上部液室34
の各々の圧油を下部液室35に同時に供給する第1油通
路40と第2油通路41を有している。他の構成は第1
実施例と同様であるから同一符号を付して説明を省略す
る。
の各々の圧油を下部液室35に同時に供給する第1油通
路40と第2油通路41を有している。他の構成は第1
実施例と同様であるから同一符号を付して説明を省略す
る。
そして、この実施例の作用も第1実施例と略同様である
が、この第3図に示す高圧縮比状態においてアウタピス
トン21の冠面に燃焼圧力や圧縮圧力が作用すると第1
逆止弁44によって上部液室34から作動液室25への
圧油の逆流が防止される一方、第5逆止弁62によって
作動液室25から主通路37への逆流も防止されるた
め、高圧縮比状態を十分に維持できる。尚、この時点で
上部液室34の圧油が信号圧力通路43を介して作動液
室25内に供給され、さらに作動液室25から第1油通
路40を通って下部液室35に供給されて上部液室34
の容積が僅かに減少するが、排気行程時にアウタピスト
ン21が上方慣性力でインナピストン32から上昇した
際に、供給通路38から補給されるため、高圧縮比状態
に大きな影響を与えることはない。また、斯かる高圧縮
比状態への切り替え時における下部液室35内の圧油
は、インナピストン32と円環部22との摺動部位のク
リアランスからリークする。他の作用効果は、第1実施
例と同様である。
が、この第3図に示す高圧縮比状態においてアウタピス
トン21の冠面に燃焼圧力や圧縮圧力が作用すると第1
逆止弁44によって上部液室34から作動液室25への
圧油の逆流が防止される一方、第5逆止弁62によって
作動液室25から主通路37への逆流も防止されるた
め、高圧縮比状態を十分に維持できる。尚、この時点で
上部液室34の圧油が信号圧力通路43を介して作動液
室25内に供給され、さらに作動液室25から第1油通
路40を通って下部液室35に供給されて上部液室34
の容積が僅かに減少するが、排気行程時にアウタピスト
ン21が上方慣性力でインナピストン32から上昇した
際に、供給通路38から補給されるため、高圧縮比状態
に大きな影響を与えることはない。また、斯かる高圧縮
比状態への切り替え時における下部液室35内の圧油
は、インナピストン32と円環部22との摺動部位のク
リアランスからリークする。他の作用効果は、第1実施
例と同様である。
考案の効果 以上の説明で明らかなように、この考案に係る内燃機関
の圧縮比可変装置によれば、特に作動液室から下部液室
に圧油を供給する第1油通路と、アウタピストンに加わ
る燃焼圧力に応じて上部液室内の圧油を下部液室に供給
する第2油通路とを備える構成としたため、高圧縮比状
態から低圧縮比状態に切り替わる際に、圧油が上記2つ
の油通路から下部液室に同時に速やかに供給される。こ
の結果、低圧縮比状態への切り替えの応答性が極めて良
好になると共に、下部液室への空気の混入が防止され、
機関サイクル変動に伴うアウタピストンのインナピスト
ンに対する上下変動が抑制されて安定し高低圧縮比状態
が得られる。
の圧縮比可変装置によれば、特に作動液室から下部液室
に圧油を供給する第1油通路と、アウタピストンに加わ
る燃焼圧力に応じて上部液室内の圧油を下部液室に供給
する第2油通路とを備える構成としたため、高圧縮比状
態から低圧縮比状態に切り替わる際に、圧油が上記2つ
の油通路から下部液室に同時に速やかに供給される。こ
の結果、低圧縮比状態への切り替えの応答性が極めて良
好になると共に、下部液室への空気の混入が防止され、
機関サイクル変動に伴うアウタピストンのインナピスト
ンに対する上下変動が抑制されて安定し高低圧縮比状態
が得られる。
第1図はこの考案の第1実施例における高圧縮比状態を
示す要部断面図、第2図はこの実施例の低圧縮比状態を
示す要部断面図、第3図はこの考案の第2実施例におけ
る高圧縮比状態を示す要部断面図、第4図は従来の圧縮
比可変装置を示す全体構成図、第5図は従来装置の一部
断面図である。 21…アウタピストン、23…ピストンピン、24…コ
ンロッド、25…作動液室、32…インナピストン、3
4…上部液室、35…下部液室、36…油圧回路、40
…第1油通路、41…第2油通路。
示す要部断面図、第2図はこの実施例の低圧縮比状態を
示す要部断面図、第3図はこの考案の第2実施例におけ
る高圧縮比状態を示す要部断面図、第4図は従来の圧縮
比可変装置を示す全体構成図、第5図は従来装置の一部
断面図である。 21…アウタピストン、23…ピストンピン、24…コ
ンロッド、25…作動液室、32…インナピストン、3
4…上部液室、35…下部液室、36…油圧回路、40
…第1油通路、41…第2油通路。
フロントページの続き (72)考案者 高島 安雄 神奈川県厚木市恩名1370番地 厚木自動車 部品株式会社内 (72)考案者 原 誠之助 神奈川県厚木市恩名1370番地 厚木自動車 部品株式会社内 (72)考案者 松屋 辰之 神奈川県厚木市恩名1370番地 厚木自動車 部品株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】コンロッドにピストンピンを介して連結さ
れたインナピストンと、該インナピストンの外周に軸方
向へ摺動可能に被嵌したアウタピストンと、該アウタピ
ストンと上記インナピストンとの間に形成された上部液
室及び下部液室とを有し、該各上下部液室に作動液室及
び油圧回路を介して油圧を供給し、上記アウタピストン
をインナピストンに対して上下に相対移動させるように
した圧縮比可変装置において、上記油圧回路は、上記作
動液室から上記下部液室に圧油を供給する第1油通路
と、上記アウタピストンに加わる燃焼圧力に応じて上記
上部液室内の圧油を上記下部液室に供給する第2油通路
とを備えたことを特徴とする内燃機関の圧縮比可変装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14072587U JPH063167Y2 (ja) | 1987-09-14 | 1987-09-14 | 内燃機関の圧縮比可変装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14072587U JPH063167Y2 (ja) | 1987-09-14 | 1987-09-14 | 内燃機関の圧縮比可変装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6446447U JPS6446447U (ja) | 1989-03-22 |
| JPH063167Y2 true JPH063167Y2 (ja) | 1994-01-26 |
Family
ID=31405158
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14072587U Expired - Lifetime JPH063167Y2 (ja) | 1987-09-14 | 1987-09-14 | 内燃機関の圧縮比可変装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH063167Y2 (ja) |
-
1987
- 1987-09-14 JP JP14072587U patent/JPH063167Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6446447U (ja) | 1989-03-22 |
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