JPH063215A - 回転機器の診断方法及び診断装置 - Google Patents

回転機器の診断方法及び診断装置

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JPH063215A
JPH063215A JP18637892A JP18637892A JPH063215A JP H063215 A JPH063215 A JP H063215A JP 18637892 A JP18637892 A JP 18637892A JP 18637892 A JP18637892 A JP 18637892A JP H063215 A JPH063215 A JP H063215A
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JP18637892A
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English (en)
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Junjiro Kano
淳次郎 加納
Kazuo Shimamoto
一夫 嶋本
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転機器の異常発生を高感度、高精度で行
う。 【構成】 正常時に採取した時系列データを適応ディジ
タルフィルタによって自己回帰移動平均モデルにあては
め、そのパラメータAk ,Bk を計算しておく(#1)。診
断時に同様には採取した時系列データX(j) を用いて自
己回帰移動平均モデルで予測値Y(j) を演算し(#3)、X
(j) とその誤差E(j) を求める(#4)。このE(j) によっ
て白色性検定(#5)等を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電動機、タービン等の回
転機器における診断方法及び診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】回転機器においては軸受等の接触部の摩
滅は不可避の現象であり、摩滅が進行すると異音が発生
し、或いは電動機においては電流値の異常変動を生じ、
最終的には運転自体が不可能な状態となる。このような
機器の劣化状態を調べる診断装置としては特開平2-8893
9 号公報に記載されたものが公知である。この装置は回
転機器が発生する振動信号を検出し、これを時系列デー
タとして自己回帰モデルにあてはめ時系列データの係数
を自己回帰パラメータとして求める一方、周波数成分を
パワースペクトル密度として求め、自己回帰パラメータ
値及びパワースペクトル密度データを所定の評価関数に
代入して評価値を演算し、正常時に同様にして予め求め
ておいた評価値と比較することによって診断を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来装置では以下のような問題がある。 (1) 自己回帰モデルは過去のデータの現時点への寄与
率を自己回帰パラメータとして表現する。そのため周期
的なデータの影響をパラメータ係数の大小として表現す
ることになる。前述の装置では正常時のパラメータ値と
診断時のパラメータ値とを比較することにより評価を行
う。従ってその値の変動は状態変化の一部を記述するに
過ぎず、その変化のみをもって状態変化ありとするのは
信頼性に欠けると言わざるを得ない。 (2) 周波数解析も同様に正常時に検出されるスペクト
ル密度と診断時に検出されるスペクトル密度とを比較す
ることにより評価を行う。これにおいても状態変化のあ
る側面としてのレベル変化を観測しているに過ぎず、変
化したことのみを理由とした状態判定では十分な信頼性
が得られない。 (3) 診断に使用する信号のレベルは正常時には十分に
小さく、状態変化時における信号レベルの変化量が大き
いこと、つまり被検出信号の状態に対する感度が十分に
高いことが望まれる。しかし正常時にも信号は存在する
ため、正常時の信号自体が被検出信号をマスクし、状態
の変化を検出し難くする。
【0004】本発明はこのような従来技術の問題点を解
決するためになされたものであり、時系列データを適応
ディジタルフィルタによって自己回帰移動平均モデルに
あてはめてそのパラメータを決定し、これを用いること
で高信頼度、高精度、高速度の診断が可能な方法、装置
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る回転機器
の診断方法は、回転機器が回転中に発生する信号の時系
列データに基づいて回転機器の状態を診断する方法にお
いて、基準状態時の前記時系列データを適応ディジタル
フィルタによって自己回帰移動平均モデルにあてはめ、
自己回帰移動平均モデルのパラメータを算出し、診断時
には実信号と、前記パラメータを有する自己回帰移動平
均モデルによる予測信号との差分の誤差を算出し、この
誤差に基づいて回転機器の状態を診断することを特徴と
する。
【0006】第2発明に係る回転機器の診断装置は、回
転機器が回転中に発生する信号の時系列データに基づい
て回転機器の状態を診断する装置において、前記信号を
量子化して時系列データを得る手段と、時系列データを
与えられ、これをあてはめるべき自己回帰移動平均モデ
ルのパラメータを算出する適応ディジタルフィルタと、
算出されたパラメータを有する自己回帰移動平均モデル
で時系列データを予測算出する手段と、予測した時系列
データと実際の時系列データとの差分の誤差を算出する
手段とを備え、該誤差に基づいて回転機器の状態を診断
すべくなしてあることを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明では、先ず基準状態にある、つまり正常
状態にある回転機器から得られる状態, 検出信号 (例え
ば振動信号) に対し最適の自己回帰移動平均パラメータ
を適応ディジタルフィルタ (以下ADF という) によって
決定して自己回帰移動平均モデルが作成される。一般に
自己回帰移動平均モデルを表現するADF は以下のように
表記される。
【0008】
【数1】
【0009】ここでX(j) は時刻jにおける入力デー
タ、Y(j) はADF による予測値、A(k,j) 、B(k,j) は
時刻jにおけるk番目のモデルパラメータとして一段予
測を行ったもの。この条件のもとでE(j) を最小とする
ようなパラメータA(1,2…n)、B(1,2…m)を求める。
【0010】E(j) を最小化するアルゴリズムは最急勾
配法によるものであり、ADF をrecursive-ADF として構
成し、White のアルゴリズム又はそれを修正したFeintu
chのアルゴリズム及び確率近似アルゴリズムなどで実現
することができる。このような準備をしておいた上で、
診断時には回転機器から状態検出対象信号を採取する。
一方ADF によって決定されたモデルパラメータにより再
現される信号を予測し、予測信号との差分によって得ら
れる予測誤差信号を演算する。先の式でも分かるように
以下の演算を行う。
【0011】
【数2】
【0012】このようにして求めた予測誤差に対し、白
色性の検定を行う。これには基本統計量(平均値、分
散)及び周波数分布(自己相関関数の演算、FFT 演算)
を演算する。パラメータの決定が精度よく行われている
と予測誤差は基本的に白色雑音と等しくなる。従って状
態が変動したかどうかは予測誤差の白色性の検定を行う
ことによって検出することが可能である。
【0013】
【実施例】以下に本発明をその実施例を示す図面に基づ
いて説明する。図1は診断対象の電動機及び本発明装置
を示す模式図である。電動機1及びその出力軸とカップ
リング2を用いて連結された被動軸を支承する軸受4,
5は基台6上に固定されており、両軸受4,5間に負荷
3が連結されている。軸受5の外面には電動機の振動を
検出するために加速度センサ7が装着されている。加速
度センサ7の出力は増幅器8へ入力され、その増幅出力
はA/D 変換器9へ入力されてここで量子化され、量子化
データは記憶装置10に一旦記憶されるようになってい
る。記憶装置10内のデータはCPU 11に逐次読出され、CP
U 11は後述する演算処理を行い、演算経過、診断結果を
表示装置13に表示させると共に、必要に応じて通信装置
12を介して他の機器 (図示せず) へ診断結果を報じる。
【0014】図2は本発明の処理手順を示すフローチャ
ートである。ADF はCPU 11によって実現される。まず別
の手段により電動機1が正常であると判断できる時、つ
まり基準状態時に自己回帰移動平均モデルのパラメータ
Ak、Bkを計算する(#1)。これは前述したようにE(j)
を最小とする公知のアルゴリズムによって算出する。
このようにして算出したパラメータは記憶装置10に一旦
格納しておく。
【0015】而して実際の診断時には以下のステップ#2
〜#8を実行する。即ち記憶装置10に診断時に逐次格納さ
れていくデータX(j) を順次的に読出し(#2)、(1) 式に
よってY(j) を演算する(#3)。次いでこのようにして求
めた予測値Y(j) と、実測値X(j) との差を(2) 式によ
り演算する(#4)。
【0016】このようにして求められたE(j) を用いて
演算結果の評価を行う。まず、白色性の検定を行い(#
5)、白色である場合は正常であるとして終了する。この
判定は例えばE(j) の相関関数を用いてその正規化した
分散を求め、これが±1/√N(N:データ数)の範囲
内にあるか否かで検証する。有色である場合は変動要因
を調べる(#6)。これは著しく急激な変動は電動機の異常
による状態変動であるとするのに対し、緩やかな変動は
外的要因の変化であるとするものである。その手法とし
てはE(j) の平均値、分散値等を用いた方法が挙げられ
る。例えば平均値を用いる場合は、平均値を計算し本来
0又は0に近い平均値が所定値より大きく外れた場合に
は外的要因の変動と判定する。例えば背景雑音の増加等
が外的要因として挙げられるが、このような場合はパラ
メータAk 、Bk を再計算し(#7)、爾後の診断は新パラ
メータによって行うこととする。
【0017】一方、異常発生と判定した場合は機器状態
の判定を行う(#8)。これは例えば予測誤差E(j) に対し
て自己相関を求め、周期的なパルスノイズの検出をす
る。このパルスノイズを自己事例、経験則に照らして機
器の状態を検出する。なお回転機器の経年劣化等も異常
として検出したい場合はステップ#7のパラメータ再計
算、変更を行わなければよい。
【0018】図3は正常時のデータの一例を示す。横軸
はデータ番号jを示し、縦軸は夫々X(j) 、Y(j) 、E
(j) の規格化された値を示している。電動機1回転は16
02データに相当する。E(j) は殆ど0である。図4は軸
受に異常が発生した場合の同様の信号を示している。予
測誤差信号E(j) は周期的に大きな値を示す。これによ
り予測誤差E(j) が異常発生の判定に有益であることが
明らかである。
【0019】次にADF の効果について説明する。図5
(a),(b) は正常時における自己相関演算の結果をADF 無
し(a) 、ADF あり(b) の夫々について示し、また図6
(a),(b) は軸受不良発生時の自己相関演算の結果をADF
無し(a) 、ADF あり(b) の夫々について示している。図
5、図6において縦軸は正規化された自己相関係数を示
し、横軸はデータ収集時間とデータ番号とから換算した
時間である。図5(a) 図6(a) の対比によりADF 無しで
もレベル変動は検出可能である。しかし軸受の異常発生
時に顕著に現れる特徴周波数成分F1 の指摘は困難であ
る。これに対して図5(b) 、図6(b) の対比よりADF 処
理の場合はこの周波数成分は容易に検出でき、これによ
る故障発生又は故障部品又は部位の推定が可能である。
図6(b) のように特徴周波数成分が顕著に現れるのはAD
F が正常時にも現れる周期的成分を効果的に抑制するた
めである。
【0020】
【発明の効果】以上詳述したように本発明による場合は
ADF により正常時の信号を抑制して特徴信号だけを抽出
でき、従来よりも高感度、高精度の診断ができる。また
ADF が自己回帰移動平均モデルのパラメータを算出する
ので、診断装置を種々の診断対象機器に適用する場合で
あってもパラメータ決定が容易に行える。更に本発明で
は正常時と診断時とのパラメータの比較を行うのではな
く予測誤差信号の大きさにより変動発生の有無を検知す
るので従来技術と異なり高信頼性の診断が行える。更に
本発明ではADF を自己回帰移動平均モデルの計算、その
パラメータの決定に使用しているので逐次最小二乗法の
ようにディジタルフィルタ化しにくい手法による場合に
比し、高速計算が可能であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の模式図である。
【図2】本発明の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図3】正常時のデータチャートである。
【図4】異常時のデータチャートである。
【図5】正常時の自己相関の演算結果を示すチャートで
ある。
【図6】異常時の自己相関の演算結果を示すチャートで
ある。
【符号の説明】
7 加速度センサ 9 A/D 変換器 10 記憶装置 11 CPU
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】一方、異常発生と判定した場合は機器状態
の判定を行う(#8)。これは例えば予測誤差E(j) に対し
て自己相関を求め、周期的なパルスノイズの検出をす
る。このパルスノイズを事故事例、経験則に照らして機
器の状態を検出する。なお回転機器の経年劣化等も異常
として検出したい場合はステップ#7のパラメータ再計
算、変更を行わなければよい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転機器が回転中に発生する信号の時系
    列データに基づいて回転機器の状態を診断する方法にお
    いて、基準状態時の前記時系列データを適応ディジタル
    フィルタによって自己回帰移動平均モデルにあてはめ、
    自己回帰移動平均モデルのパラメータを算出し、診断時
    には実信号と、前記パラメータを有する自己回帰移動平
    均モデルによる予測信号との差分の誤差を算出し、この
    誤差に基づいて回転機器の状態を診断することを特徴と
    する回転機器の診断方法。
  2. 【請求項2】 回転機器が回転中に発生する信号の時系
    列データに基づいて回転機器の状態を診断する装置にお
    いて、前記信号を量子化して時系列データを得る手段
    と、時系列データを与えられ、これをあてはめるべき自
    己回帰移動平均モデルのパラメータを算出する適応ディ
    ジタルフィルタと、算出されたパラメータを有する自己
    回帰移動平均モデルで時系列データを予測算出する手段
    と、予測した時系列データと実際の時系列データとの差
    分の誤差を算出する手段とを備え、該誤差に基づいて回
    転機器の状態を診断すべくなしてあることを特徴とする
    回転機器診断装置。
JP18637892A 1992-06-19 1992-06-19 回転機器の診断方法及び診断装置 Pending JPH063215A (ja)

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Cited By (4)

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