JPH06322495A - 熱交換器用アルミニウム合金フィン材の製造方法 - Google Patents
熱交換器用アルミニウム合金フィン材の製造方法Info
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- JPH06322495A JPH06322495A JP13299193A JP13299193A JPH06322495A JP H06322495 A JPH06322495 A JP H06322495A JP 13299193 A JP13299193 A JP 13299193A JP 13299193 A JP13299193 A JP 13299193A JP H06322495 A JPH06322495 A JP H06322495A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 強度と熱伝導性に優れた熱交換器用アルミニ
ウム合金フィン材の製造方法を提供する。 【構成】 0.005wt%を超え0.8wt%以下のS
i、0.03wt%を超え1.5wt%以下のFe、0.1
wt%を超え2.0wt%以下のNiを含有し、残部Alと
不可避的不純物とからなるアルミニウム合金フィン材を
製造するに当たり、熱間圧延後90%以上の冷間圧延を
行った後に250〜460℃の温度範囲で焼鈍を行うこ
とを特徴とする熱交換器用アルミニウム合金フィン材の
製造方法。
ウム合金フィン材の製造方法を提供する。 【構成】 0.005wt%を超え0.8wt%以下のS
i、0.03wt%を超え1.5wt%以下のFe、0.1
wt%を超え2.0wt%以下のNiを含有し、残部Alと
不可避的不純物とからなるアルミニウム合金フィン材を
製造するに当たり、熱間圧延後90%以上の冷間圧延を
行った後に250〜460℃の温度範囲で焼鈍を行うこ
とを特徴とする熱交換器用アルミニウム合金フィン材の
製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高熱伝導性を有する熱
交換器用アルミニウム合金フィン材の製造方法に関する
ものであり、さらに詳しくは、特にろう付法によって製
造される自動車用の熱交換器であるラジエーター、ヒー
ター、コンデンサー等のフィンとして使用されるアルミ
ニウム合金フィン材の製造方法に関するものである。
交換器用アルミニウム合金フィン材の製造方法に関する
ものであり、さらに詳しくは、特にろう付法によって製
造される自動車用の熱交換器であるラジエーター、ヒー
ター、コンデンサー等のフィンとして使用されるアルミ
ニウム合金フィン材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術およびその課題】自動車用熱交換器の多く
はAlおよびAl合金が使用されておりろう付法により
製造されている。通常ろう付はAl−Si系のろう材が
用いられ、そのためろう付は600℃程度の高温で行わ
れる。ラジエーター等の熱交換器は例えば図1に示すよ
うに複数本の偏平チューブ1の間にコルゲート状に加工
した薄肉フィン2を一体に形成し、該偏平チューブ1の
両端はヘッダー3とタンク4とで構成される空間にそれ
ぞれ開口しており、一方のタンク側の空間から偏平チュ
ーブ1内を通して高温冷媒を他方のタンク4側の空間に
送り、偏平チューブ1および薄肉フィン2の部分で熱交
換して低温になった冷媒を再び循環させるものである。
はAlおよびAl合金が使用されておりろう付法により
製造されている。通常ろう付はAl−Si系のろう材が
用いられ、そのためろう付は600℃程度の高温で行わ
れる。ラジエーター等の熱交換器は例えば図1に示すよ
うに複数本の偏平チューブ1の間にコルゲート状に加工
した薄肉フィン2を一体に形成し、該偏平チューブ1の
両端はヘッダー3とタンク4とで構成される空間にそれ
ぞれ開口しており、一方のタンク側の空間から偏平チュ
ーブ1内を通して高温冷媒を他方のタンク4側の空間に
送り、偏平チューブ1および薄肉フィン2の部分で熱交
換して低温になった冷媒を再び循環させるものである。
【0003】ところで、近年、熱交換器は軽量・小型化
の方向にあり、そのためには熱交換器の熱効率の向上が
必要であり、材料の熱伝導性の向上が望まれている。特
に、フィン材の熱伝導性の向上が検討されており、合金
組成を純アルミニウムに近づけた合金のフィン材が高熱
伝導性フィンとして提案されている。しかしながら、フ
ィンを薄肉化した場合、フィンの強度が十分でないと熱
交換器の組付け時にフィンが潰れたり、熱交換器として
使用時に破壊してしまうという問題がある。純アルミニ
ウム系合金フィンの場合、強度が不足してしまう欠点を
有しており、高強度で熱伝導性を向上させたフィン材は
いまだ開発されていない。これは、高強度化にはMn等
の合金元素の添加が有効であるが、熱交換器を製造する
工程に600℃付近まで加熱されるブレージングがある
ため、ブレージング加熱中に、合金に添加した元素が再
固溶し、熱伝導の向上を阻害するためである。
の方向にあり、そのためには熱交換器の熱効率の向上が
必要であり、材料の熱伝導性の向上が望まれている。特
に、フィン材の熱伝導性の向上が検討されており、合金
組成を純アルミニウムに近づけた合金のフィン材が高熱
伝導性フィンとして提案されている。しかしながら、フ
ィンを薄肉化した場合、フィンの強度が十分でないと熱
交換器の組付け時にフィンが潰れたり、熱交換器として
使用時に破壊してしまうという問題がある。純アルミニ
ウム系合金フィンの場合、強度が不足してしまう欠点を
有しており、高強度で熱伝導性を向上させたフィン材は
いまだ開発されていない。これは、高強度化にはMn等
の合金元素の添加が有効であるが、熱交換器を製造する
工程に600℃付近まで加熱されるブレージングがある
ため、ブレージング加熱中に、合金に添加した元素が再
固溶し、熱伝導の向上を阻害するためである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこれに鑑
み、ろう付け後の強度と熱伝導性が高いフィン材を開発
するには、工業上使用されるアルミニウム合金中に不可
避的に含まれる元素であるSiおよびFe量を適正化す
ることが、熱伝導性を向上させるために必要と考えた。
そして、さらに、熱伝導性を低下することなく強度の向
上効果が大きい合金元素を見出し、その元素を添加する
効果が最も発揮される製造工程を開発すれば問題が解決
できると考え、本発明に到った。
み、ろう付け後の強度と熱伝導性が高いフィン材を開発
するには、工業上使用されるアルミニウム合金中に不可
避的に含まれる元素であるSiおよびFe量を適正化す
ることが、熱伝導性を向上させるために必要と考えた。
そして、さらに、熱伝導性を低下することなく強度の向
上効果が大きい合金元素を見出し、その元素を添加する
効果が最も発揮される製造工程を開発すれば問題が解決
できると考え、本発明に到った。
【0005】すなわち、本発明は、ろう付け後の熱伝導
性と強度に優れた熱交換器用アルミニウム合金フィン材
の製造方法を開発したものであり、請求項1記載の発明
は、0.005wt%を超え0.8wt%以下のSi、0.
03wt%を超え1.5wt%以下のFe、0.1wt%を超
え2.0wt%以下のNiを含有し、残部Alと不可避的
不純物とからなるアルミニウム合金フィン材を製造する
に当たり、熱間圧延後90%以上の冷間圧延を行った後
に250〜460℃の温度範囲で焼鈍を行うことを特徴
とする熱交換器用アルミニウム合金フィン材の製造方法
であり、請求項2記載の発明は、0.005wt%を超え
0.8wt%以下のSi、0.03wt%を超え1.5wt%
以下のFe、0.1wt%を超え2.0wt%以下のNi、
0.03wt%を超え0.2wt%以下のZrを含有し、残
部Alと不可避的不純物とからなるアルミニウム合金フ
ィン材を製造するに当たり、熱間圧延後90%以上の冷
間圧延を行った後に250〜460℃の温度範囲で焼鈍
を行うことを特徴とする熱交換器用アルミニウム合金フ
ィン材の製造方法であり、請求項3記載の発明は、0.
005wt%を超え0.8wt%以下のSi、0.03wt%
を超え1.5wt%以下のFe、0.1wt%を超え2.0
wt%以下のNiを含有し、さらに2.0wt%以下のZ
n、0.3wt%以下のIn、0.3wt%以下のSnのう
ちの1種または2種以上を含有し、残部Alと不可避的
不純物とからなるアルミニウム合金フィン材を製造する
に当たり、熱間圧延後90%以上の冷間圧延を行った後
に250〜460℃の温度範囲で焼鈍を行うことを特徴
とする熱交換器用アルミニウム合金フィン材の製造方法
であり、請求項4記載の発明は、0.005wt%を超え
0.8wt%以下のSi、0.03wt%を超え1.5wt%
以下のFe、0.1wt%を超え2.0wt%以下のNi、
0.03wt%を超え0.2wt%以下のZrを含有し、さ
らに2.0wt%以下のZn、0.3wt%以下のIn、
0.3wt%以下のSnのうちの1種または2種以上を含
有し、残部Alと不可避的不純物とからなるアルミニウ
ム合金フィン材を製造するに当たり、熱間圧延後90%
以上の冷間圧延を行った後に250〜460℃の温度範
囲で焼鈍を行うことを特徴とする熱交換器用アルミニウ
ム合金フィン材の製造方法である。
性と強度に優れた熱交換器用アルミニウム合金フィン材
の製造方法を開発したものであり、請求項1記載の発明
は、0.005wt%を超え0.8wt%以下のSi、0.
03wt%を超え1.5wt%以下のFe、0.1wt%を超
え2.0wt%以下のNiを含有し、残部Alと不可避的
不純物とからなるアルミニウム合金フィン材を製造する
に当たり、熱間圧延後90%以上の冷間圧延を行った後
に250〜460℃の温度範囲で焼鈍を行うことを特徴
とする熱交換器用アルミニウム合金フィン材の製造方法
であり、請求項2記載の発明は、0.005wt%を超え
0.8wt%以下のSi、0.03wt%を超え1.5wt%
以下のFe、0.1wt%を超え2.0wt%以下のNi、
0.03wt%を超え0.2wt%以下のZrを含有し、残
部Alと不可避的不純物とからなるアルミニウム合金フ
ィン材を製造するに当たり、熱間圧延後90%以上の冷
間圧延を行った後に250〜460℃の温度範囲で焼鈍
を行うことを特徴とする熱交換器用アルミニウム合金フ
ィン材の製造方法であり、請求項3記載の発明は、0.
005wt%を超え0.8wt%以下のSi、0.03wt%
を超え1.5wt%以下のFe、0.1wt%を超え2.0
wt%以下のNiを含有し、さらに2.0wt%以下のZ
n、0.3wt%以下のIn、0.3wt%以下のSnのう
ちの1種または2種以上を含有し、残部Alと不可避的
不純物とからなるアルミニウム合金フィン材を製造する
に当たり、熱間圧延後90%以上の冷間圧延を行った後
に250〜460℃の温度範囲で焼鈍を行うことを特徴
とする熱交換器用アルミニウム合金フィン材の製造方法
であり、請求項4記載の発明は、0.005wt%を超え
0.8wt%以下のSi、0.03wt%を超え1.5wt%
以下のFe、0.1wt%を超え2.0wt%以下のNi、
0.03wt%を超え0.2wt%以下のZrを含有し、さ
らに2.0wt%以下のZn、0.3wt%以下のIn、
0.3wt%以下のSnのうちの1種または2種以上を含
有し、残部Alと不可避的不純物とからなるアルミニウ
ム合金フィン材を製造するに当たり、熱間圧延後90%
以上の冷間圧延を行った後に250〜460℃の温度範
囲で焼鈍を行うことを特徴とする熱交換器用アルミニウ
ム合金フィン材の製造方法である。
【0006】
【作用】まず、本発明の製造方法を使用するアルミニウ
ム合金の添加元素の役割および合金組成の限定理由につ
いて説明する。Siは、FeやNiと共存する場合、F
eやNiの析出を促進する作用を有するため、分散強化
に寄与する金属間化合物を増やし、強度を向上させる。
さらに、FeやNiの析出を促進することでフィン材中
に固溶しているFeやNiの固溶量を減らすので、熱伝
導性を向上させる。Siが0.005wt%以下の場合上
記効果が十分でない。0.3wt%を超えると、FeやN
iの析出を促進する作用は変わらないが、逆にSiの固
溶量が増える。したがって0.3〜0.8wt%の範囲で
は添加量が増すにつれて熱伝導性は若干低下するが、S
iの固溶硬化による強度の向上効果が大きい。0.8wt
%を超えると強度の向上はあまり望めず、熱伝導性が急
激に低下する。したがってSiは0.005wt%を超
え、0.8wt%以下とするが、熱伝導性を考えるならば
特に0.03〜0.2wt%で安定した特性を示し、若干
熱伝導性が落ちても強度を望む場合には0.3〜0.6
wt%で安定した特性を示す。
ム合金の添加元素の役割および合金組成の限定理由につ
いて説明する。Siは、FeやNiと共存する場合、F
eやNiの析出を促進する作用を有するため、分散強化
に寄与する金属間化合物を増やし、強度を向上させる。
さらに、FeやNiの析出を促進することでフィン材中
に固溶しているFeやNiの固溶量を減らすので、熱伝
導性を向上させる。Siが0.005wt%以下の場合上
記効果が十分でない。0.3wt%を超えると、FeやN
iの析出を促進する作用は変わらないが、逆にSiの固
溶量が増える。したがって0.3〜0.8wt%の範囲で
は添加量が増すにつれて熱伝導性は若干低下するが、S
iの固溶硬化による強度の向上効果が大きい。0.8wt
%を超えると強度の向上はあまり望めず、熱伝導性が急
激に低下する。したがってSiは0.005wt%を超
え、0.8wt%以下とするが、熱伝導性を考えるならば
特に0.03〜0.2wt%で安定した特性を示し、若干
熱伝導性が落ちても強度を望む場合には0.3〜0.6
wt%で安定した特性を示す。
【0007】Feは金属間化合物を形成し、強度向上に
寄与する。その量が0.03wt%以下では効果がなく、
1.5wt%を超えると成形性が低下し、フィンのコルゲ
ート成形ができにくくなる。
寄与する。その量が0.03wt%以下では効果がなく、
1.5wt%を超えると成形性が低下し、フィンのコルゲ
ート成形ができにくくなる。
【0008】Niは、微細な金属間化合物を合金中に分
布させ、強度を向上させる。Siとともにに添加するこ
とで、非常に析出しやすくなるため、熱伝導性を低下さ
せることなく強度を向上させることができる元素であ
る。その量が0.1wt%以下では効果が十分でなく、
2.0wt%を超えて添加した場合、成形性が低下し、フ
ィンのコルゲート成形ができにくくなる。
布させ、強度を向上させる。Siとともにに添加するこ
とで、非常に析出しやすくなるため、熱伝導性を低下さ
せることなく強度を向上させることができる元素であ
る。その量が0.1wt%以下では効果が十分でなく、
2.0wt%を超えて添加した場合、成形性が低下し、フ
ィンのコルゲート成形ができにくくなる。
【0009】Zrは、ろう付加熱途中に生じるフィンの
再結晶粒を大きくする働きを有する。再結晶粒が小さく
なった場合、ろう付中にフィンにろうが拡散して、フィ
ンが潰れやすくなるので、再結晶粒は大きいほど望まし
い。本合金はFeを比較的多量に含有しているため、再
結晶粒が小さくなることがあるが、このような場合にZ
rを添加するとよい。その量が0.03wt%以下では効
果が十分でなく、0.2wt%を超えて添加しても、効果
は変わりなく、逆に熱伝導性が低下する。
再結晶粒を大きくする働きを有する。再結晶粒が小さく
なった場合、ろう付中にフィンにろうが拡散して、フィ
ンが潰れやすくなるので、再結晶粒は大きいほど望まし
い。本合金はFeを比較的多量に含有しているため、再
結晶粒が小さくなることがあるが、このような場合にZ
rを添加するとよい。その量が0.03wt%以下では効
果が十分でなく、0.2wt%を超えて添加しても、効果
は変わりなく、逆に熱伝導性が低下する。
【0010】本合金ではさらに2.0wt%以下のZn、
0.3wt%以下のIn、0.3wt%以下のSnのうちの
1種または2種以上を添加することがある。これらは、
フィン材に犠牲陽極効果を付与するために添加されるも
のであり、それぞれ上記量を超えて添加した場合、熱伝
導性が低下する。
0.3wt%以下のIn、0.3wt%以下のSnのうちの
1種または2種以上を添加することがある。これらは、
フィン材に犠牲陽極効果を付与するために添加されるも
のであり、それぞれ上記量を超えて添加した場合、熱伝
導性が低下する。
【0011】本合金の不可避不純物であるが、鋳塊組織
の微細のために添加されるTiやB等があり、これらの
不可避不純物元素はそれぞれ0.03wt%以下であれば
添加されていても差し支えない。
の微細のために添加されるTiやB等があり、これらの
不可避不純物元素はそれぞれ0.03wt%以下であれば
添加されていても差し支えない。
【0012】以上が本発明の製造方法に用いるアルミニ
ウム合金の合金組成の限定理由であるが、本発明では、
これらのアルミニウム合金フィン材を製造するにあた
り、熱間圧延後90%以上の冷間圧延を行った後に25
0〜460℃の温度範囲で焼鈍を行うことを特徴とす
る。以下にこの製造方法について説明する。
ウム合金の合金組成の限定理由であるが、本発明では、
これらのアルミニウム合金フィン材を製造するにあた
り、熱間圧延後90%以上の冷間圧延を行った後に25
0〜460℃の温度範囲で焼鈍を行うことを特徴とす
る。以下にこの製造方法について説明する。
【0013】本発明フィン材の製造方法は、上記アルミ
ニウム合金を水冷鋳造後、面削、均質化処理、熱間圧
延、冷間圧延・焼鈍の工程で製造する。熱間圧延まで
は、常法により製造すればよく、特に限定しない。熱間
圧延終了後、冷間圧延を行った後に焼鈍を行う。ここ
で、冷間圧延の圧延率は90%以上とする。これは、焼
鈍後フィン材はろう付加熱に供されるが、そこでの再結
晶粒を粗大にし、フィンのろう拡散を防止するためであ
る。すなわち、焼鈍の温度条件はフィン材のコルゲート
成形性によって決められるが、部分焼鈍または完全焼鈍
の条件で焼鈍が行われる。部分焼鈍条件で焼鈍が行われ
た場合、焼鈍前の冷間圧延率が90%未満であると、部
分焼鈍時に再結晶の核となる高ひずみの領域を十分にな
くすることができず、ろう付加熱時の再結晶粒が粗大に
ならないのである。この場合、冷間圧延は1パスで行っ
てもよく、また数パスかけて行っても差し支えない。冷
間圧延率の上限は99%とするのが好ましい。これは、
99%を超えた冷間圧延率の場合、冷間圧延時板にコバ
割れを生じることがあるためである。
ニウム合金を水冷鋳造後、面削、均質化処理、熱間圧
延、冷間圧延・焼鈍の工程で製造する。熱間圧延まで
は、常法により製造すればよく、特に限定しない。熱間
圧延終了後、冷間圧延を行った後に焼鈍を行う。ここ
で、冷間圧延の圧延率は90%以上とする。これは、焼
鈍後フィン材はろう付加熱に供されるが、そこでの再結
晶粒を粗大にし、フィンのろう拡散を防止するためであ
る。すなわち、焼鈍の温度条件はフィン材のコルゲート
成形性によって決められるが、部分焼鈍または完全焼鈍
の条件で焼鈍が行われる。部分焼鈍条件で焼鈍が行われ
た場合、焼鈍前の冷間圧延率が90%未満であると、部
分焼鈍時に再結晶の核となる高ひずみの領域を十分にな
くすることができず、ろう付加熱時の再結晶粒が粗大に
ならないのである。この場合、冷間圧延は1パスで行っ
てもよく、また数パスかけて行っても差し支えない。冷
間圧延率の上限は99%とするのが好ましい。これは、
99%を超えた冷間圧延率の場合、冷間圧延時板にコバ
割れを生じることがあるためである。
【0014】焼鈍は通常バッチ式の炉を用いて行い、温
度は250〜460℃であり、時間は0.5〜12時間
が好ましい範囲である。この焼鈍処理により、コルゲー
ト性の調整を行うが同時にNiが析出し、熱伝導性が向
上するのである。250℃未満では十分に軟化が進行し
ないため、焼鈍処理として不十分な上、温度が低いため
に固溶元素の拡散速度が遅く、Niが十分に析出しな
い。460℃を超えると析出相の再固溶が逆に進行して
しまい、熱伝導性が低下する。時間は0.5時間以上が
好ましい。0.5時間未満では、Niが十分に析出しな
い。また、長時間の処理は経済的に問題があるので上限
は12時間とするのが好ましい。
度は250〜460℃であり、時間は0.5〜12時間
が好ましい範囲である。この焼鈍処理により、コルゲー
ト性の調整を行うが同時にNiが析出し、熱伝導性が向
上するのである。250℃未満では十分に軟化が進行し
ないため、焼鈍処理として不十分な上、温度が低いため
に固溶元素の拡散速度が遅く、Niが十分に析出しな
い。460℃を超えると析出相の再固溶が逆に進行して
しまい、熱伝導性が低下する。時間は0.5時間以上が
好ましい。0.5時間未満では、Niが十分に析出しな
い。また、長時間の処理は経済的に問題があるので上限
は12時間とするのが好ましい。
【0015】本発明のフィン材を用いる熱交換器は、自
動車用のラジエーター、コンデンサー、エバポレータ
ー、オイルクーラー等を挙げることが出来るが、これら
に限定するものではない。
動車用のラジエーター、コンデンサー、エバポレータ
ー、オイルクーラー等を挙げることが出来るが、これら
に限定するものではない。
【0016】また、本発明のフィンをろう付する方法は
従来より行われている非腐食性フラックスろう付、フラ
ックスろう付、真空ろう付等、いずれでも可能である。
従来より行われている非腐食性フラックスろう付、フラ
ックスろう付、真空ろう付等、いずれでも可能である。
【0017】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
る。 〔実施例1〕表1に示す合金組成のアルミニウム合金を
金型鋳造後、面削、均質化処理(600℃×3h)、熱
間圧延(それぞれ表2の板厚まで)を行った。得られた
熱間圧延板を分割し、表2の製造工程でフィン材を製造
した。フィンの板厚100μmである。得られたフィン
材の垂下性、ろう付加熱後の強度と導電率を測定した。
ろう付加熱の条件は窒素ガス中で600℃×5分で行っ
た。垂下性試験はフィン材を突き出し長さ50mmの片持
ちでろう付加熱を行ったときの垂下量は測定した。結果
を表3に示す。ここで、導電率は熱伝導性の指標であ
り、フィンの導電率が5%IACS向上すると熱交換器
の熱効率は1%程度向上する。ここで従来例合金は熱伝
導性の優れたフィンとして知られているAl−Zr系合
金と一般的な3003系合金を示している。
る。 〔実施例1〕表1に示す合金組成のアルミニウム合金を
金型鋳造後、面削、均質化処理(600℃×3h)、熱
間圧延(それぞれ表2の板厚まで)を行った。得られた
熱間圧延板を分割し、表2の製造工程でフィン材を製造
した。フィンの板厚100μmである。得られたフィン
材の垂下性、ろう付加熱後の強度と導電率を測定した。
ろう付加熱の条件は窒素ガス中で600℃×5分で行っ
た。垂下性試験はフィン材を突き出し長さ50mmの片持
ちでろう付加熱を行ったときの垂下量は測定した。結果
を表3に示す。ここで、導電率は熱伝導性の指標であ
り、フィンの導電率が5%IACS向上すると熱交換器
の熱効率は1%程度向上する。ここで従来例合金は熱伝
導性の優れたフィンとして知られているAl−Zr系合
金と一般的な3003系合金を示している。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】表3から明らかなように従来および比較例
のフィン材は引張強さと導電率と垂下性のいずれにも優
れているものがないのに対して、本発明の合金範囲のフ
ィン材では、本発明の製造方法をとることで引張強さと
導電率に優れた値を示していることが判る。
のフィン材は引張強さと導電率と垂下性のいずれにも優
れているものがないのに対して、本発明の合金範囲のフ
ィン材では、本発明の製造方法をとることで引張強さと
導電率に優れた値を示していることが判る。
【0022】〔実施例2〕表4に示す合金組成のアルミ
ニウム合金を水冷鋳造(厚さ400mm)、面削(10mm
×両面)、熱間圧延への加熱を兼ねた均質化処理(52
0℃×3h)、熱間圧延(板厚3.5mmまで)を行っ
た。得られた熱間圧延コイルを分割し、表5の製造工程
でフィン材を製造した。フィンの板厚60μmである。
得られたフィン材の垂下性、ろう付加熱後の強度と導電
率を測定した。ろう付加熱の条件は窒素ガス中で600
℃×5分で行った。垂下性試験はフィン材を突き出し長
さ50mmの片持ちでろう付加熱を行ったときの垂下量を
測定した。結果を表6に示す。
ニウム合金を水冷鋳造(厚さ400mm)、面削(10mm
×両面)、熱間圧延への加熱を兼ねた均質化処理(52
0℃×3h)、熱間圧延(板厚3.5mmまで)を行っ
た。得られた熱間圧延コイルを分割し、表5の製造工程
でフィン材を製造した。フィンの板厚60μmである。
得られたフィン材の垂下性、ろう付加熱後の強度と導電
率を測定した。ろう付加熱の条件は窒素ガス中で600
℃×5分で行った。垂下性試験はフィン材を突き出し長
さ50mmの片持ちでろう付加熱を行ったときの垂下量を
測定した。結果を表6に示す。
【0023】
【表4】
【0024】
【表5】
【0025】
【表6】
【0026】表6から明らかなように比較例のフィン材
は引張強さと導電率と垂下性のいずれにも優れているも
のがないのに対して、本発明フィン材は引張強さと導電
率に優れた値を示していることが判る。
は引張強さと導電率と垂下性のいずれにも優れているも
のがないのに対して、本発明フィン材は引張強さと導電
率に優れた値を示していることが判る。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように本発明の製造方法によ
るアルミニウム合金フィン材は高強度で熱伝導性に優
れ、工業上で顕著な効果を奏するものである。
るアルミニウム合金フィン材は高強度で熱伝導性に優
れ、工業上で顕著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラジエーターを示す一部断面の斜視図。
1 偏平チューブ 2 薄肉フィン 3 ヘッダー 4 タンク
Claims (4)
- 【請求項1】 0.005wt%を超え0.8wt%以下の
Si、0.03wt%を超え1.5wt%以下のFe、0.
1wt%を超え2.0wt%以下のNiを含有し、残部Al
と不可避的不純物とからなるアルミニウム合金フィン材
を製造するに当たり、熱間圧延後90%以上の冷間圧延
を行った後に250〜460℃の温度範囲で焼鈍を行う
ことを特徴とする熱交換器用アルミニウム合金フィン材
の製造方法。 - 【請求項2】 0.005wt%を超え0.8wt%以下の
Si、0.03wt%を超え1.5wt%以下のFe、0.
1wt%を超え2.0wt%以下のNi、0.03wt%を超
え0.2wt%以下のZrを含有し、残部Alと不可避的
不純物とからなるアルミニウム合金フィン材を製造する
に当たり、熱間圧延後90%以上の冷間圧延を行った後
に250〜460℃の温度範囲で焼鈍を行うことを特徴
とする熱交換器用アルミニウム合金フィン材の製造方
法。 - 【請求項3】 0.005wt%を超え0.8wt%以下の
Si、0.03wt%を超え1.5wt%以下のFe、0.
1wt%を超え2.0wt%以下のNiを含有し、さらに
2.0wt%以下のZn、0.3wt%以下のIn、0.3
wt%以下のSnのうちの1種または2種以上を含有し、
残部Alと不可避的不純物とからなるアルミニウム合金
フィン材を製造するに当たり、熱間圧延後90%以上の
冷間圧延を行った後に250〜460℃の温度範囲で焼
鈍を行うことを特徴とする熱交換器用アルミニウム合金
フィン材の製造方法。 - 【請求項4】 0.005wt%を超え0.8wt%以下の
Si、0.03wt%を超え1.5wt%以下のFe、0.
1wt%を超え2.0wt%以下のNi、0.03wt%を超
え0.2wt%以下のZrを含有し、さらに2.0wt%以
下のZn、0.3wt%以下のIn、0.3wt%以下のS
nのうちの1種または2種以上を含有し、残部Alと不
可避的不純物とからなるアルミニウム合金フィン材を製
造するに当たり、熱間圧延後90%以上の冷間圧延を行
った後に250〜460℃の温度範囲で焼鈍を行うこと
を特徴とする熱交換器用アルミニウム合金フィン材の製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13299193A JPH06322495A (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | 熱交換器用アルミニウム合金フィン材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13299193A JPH06322495A (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | 熱交換器用アルミニウム合金フィン材の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06322495A true JPH06322495A (ja) | 1994-11-22 |
Family
ID=15094234
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13299193A Pending JPH06322495A (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | 熱交換器用アルミニウム合金フィン材の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06322495A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103276149A (zh) * | 2013-06-13 | 2013-09-04 | 广西南南铝加工有限公司 | 一种汽车热交换器用铝合金复合材料的制备方法 |
-
1993
- 1993-05-11 JP JP13299193A patent/JPH06322495A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103276149A (zh) * | 2013-06-13 | 2013-09-04 | 广西南南铝加工有限公司 | 一种汽车热交换器用铝合金复合材料的制备方法 |
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