JPH06322637A - 高密度織物及びその製造方法 - Google Patents

高密度織物及びその製造方法

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JPH06322637A
JPH06322637A JP5110621A JP11062193A JPH06322637A JP H06322637 A JPH06322637 A JP H06322637A JP 5110621 A JP5110621 A JP 5110621A JP 11062193 A JP11062193 A JP 11062193A JP H06322637 A JPH06322637 A JP H06322637A
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弘 吉田
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウォータージェットルームで高密度の織物を
製造するに際し問題となる製織時の耳端部からの経糸ほ
つれを防止し高品位で生産性の高い織物とその製造方法
を提供することを目的とする。 【構成】 合成繊維よりなる織布であって、経糸最外部
と耳部絡み糸との間に3以上の絡み糸を用いて耳部経糸
ほつれ防止組織を形成した高密度織物をウォータージェ
ット織機で製織する方法であり、前記3以上の絡み糸を
ジェットノズル側で給糸し、経糸のほつれを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車の衝突事故から乗
員の安全を確保する座席安全装置として用いられている
エアバック装置の構成品であるエアバック(袋体)基布
に関するものであり、低通気性に優れた高密度織物をウ
ォータージェットルームにて製織するための製造方法に
関する。本発明織物は低通気性を要求されるその他の用
途にも適用できる。
【0002】
【従来の技術】従来高密度織物は特別に設計されたレピ
ア織機を用いて得られることが知られている。しかし、
レピア織機は運転回転数が180〜350回/分と比較
的低く且つ高密度織物のように打ち込み糸本数の多い織
物の場合生産コストが高くなるという欠点があった。そ
の点同じ無杼織機であるウォータージェット織機(以下
WJLと略称する)は400〜700回/分と高速運転
が可能であり高密度織物の生産に適している。かかるW
JLで製織された織物は緯糸が地組織からはみ出て房耳
と称する余分糸の残るのが特徴であるがこれら緯糸は隣
接する糸同志は連続しておらず従って強い張力が緯方向
にかかると経糸が糸端から抜ける事がある。この糸抜け
ほつれを防止する目的で経糸最外部に耳カラミとして2
本の糸でレノ組織が設けられてはいるが、しかし、高密
度になるほど横方向への収縮力は比例的に強くなり、緯
糸挿入後テンプル把持の間で緯糸の房耳部分が織物の地
組織の中に引き込まれ、経糸の抜けほつれが起こりWJ
Lでの高密度織物の製造は困難であるとされている。も
ちろんこの対策として耳フサを長くする事で経糸の抜け
を防ぐという事も考えられるが品位がきたなく織機稼働
性も低下し、また後加工工程で耳フサ部分が引っ掛る等
の問題もあって解決策としては適当でない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】WJLはその織機上緯
糸を1本毎に切断して織物を形成するため織物の最両耳
部の経糸のほつれを生じやすいという欠点がある。通常
の織物密度ではレノ組織耳でほつれ防止の効果はあった
が、密度が多くなると製織中にほつれとなる現象が生じ
織機の停台が頻発しこれによる欠点が多発したり、製織
不能となる場合がある。本発明はWJLにて高密度の織
物を製造するに際し問題となる製織時の耳端部からの経
糸ほつれを防止し高品位で生産性の高い織物とその製造
法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段、即ち、本発明は、合成繊維よりなる織布であっ
て、経糸最外部と耳部絡み糸との間に3以上の絡み糸を
用いて耳部経糸ほつれ防止組織を設けたことを特徴とす
る高密度織物およびウォータージェット織機で製織する
に際し、地組織を形成する最外部経糸と耳部経糸ほつれ
防止組織を形成する耳部絡み糸との間に、前記耳部絡み
糸以外に3以上の絡み糸を少なくともジェットノズル側
で給糸し、経糸ほつれ防止、組織を形成することを特徴
とする高密度織物の製造方法である。
【0005】本発明の最も特徴とするところは緯糸把持
に優れた組織を最外部経糸と耳部絡み糸(レノ組織)と
の間にもうける事にあり、この事により製織時におこる
経糸房耳からの経糸のほつれを防止し高密度の織物をW
JLにて安定して製造することが出来るものである。
【0006】本発明でいう緯糸把持に優れた組織とは三
ツ編みの様に糸を左右に移動させ且つねじりを与えなが
らカラミ組織を形成するもので、これに対して公知の耳
部絡み(レノ組織)は縄の様に一方向のねじりだけで組
織を形成しているため緯糸把持力に欠け経糸のズレが生
じても防止する効果が弱い。
【0007】本発明によるものは糸を左右に移動、交差
させるために緯糸に対する締め付け効果があり経糸のズ
レを抑える事が出来るものである。また、耳部経糸ほつ
れ防止組織は緯糸給糸側(ジェットノズル側)にもうけ
るのが効果的である。これは耳部経糸ほつれがノズル側
の方に多く発生し、反ノズル側の発生は比較的少ない事
による。これは反ノズル側には緯糸の最先端を把持する
糸端キャッチャーがあり、緯糸の地組織への引き込まれ
るのを防止する働きをしているためである。耳部経糸ほ
つれ防止組織は通常4本の糸(Aが2本、Bが2本)で
構成される。そのうち2本(A)は地組織と同じように
上下の開口運動をする。これらと異なる別の2本の糸
(B)は(A)の糸と1開口毎に左右に反転交差する運
動をする。このように、あたかもローリングさせながら
緯糸を締め付けて組織させるので緯糸のズレがなくその
ため経糸の抜けによるほつれの防止効果が得られるもの
である。そのため従来困難であった高密度の織物がWJ
Lによって製造する事が可能となった。
【0008】本発明でいう合成繊維とはナイロン6、ナ
イロン66、ポリエステルが挙げられるがその他の合成
繊維でも適用可能である。
【0009】本発明でいう織物とは経糸及び緯糸に無撚
糸有撚糸を用いて製織されたものであり、この場合経糸
はサイジングでもノーサイジングでもよく特に限定され
るものではない。地組織は平組織が通気量を低く抑える
点で適しているが他に、マット、綾、朱子組織やドビー
による変化組織においても有効である。
【0010】本発明の高密度織物は下記式で示される織
物密度のカバーファクター(K)が1900以上の織物
であって、とくに緯糸密度のカバーファクター(K)9
00以上の織物を意味する。 CF=√DT ×T+√DW ×W √DT :経糸デニールの平方根 T:経糸密度(本/
インチ) √DW :緯糸デニールの平方根 W:緯糸密度(本/
インチ) WJL製織時の経糸ほつれはK=1900以上の織物で
問題となる。これは緯糸の収縮はカバーファクター
(K)が大きくなるほど大きくなり、そのため緯糸房耳
が地組織の中に引き込まれ経糸のほつれを生じる。特に
WJLは水による影響もあってこの収縮による経糸ほつ
れの問題解決は重要な課題となっていた。本発明はK≧
1900の織物に効果がある。一方織物組織がルーズで
経糸ほつれの発生しない場合は本発明を用いる必要はな
い。
【0011】本発明の織物は、経糸最外部と従来のレノ
組織をもって構成される耳部絡み糸との間に3以上の糸
を用いた絡み組織が形成されるものである。最外部経糸
と耳部絡み糸との間に3以上の絡み糸を用いるのは最外
部経糸の緯糸からの抜けによるほつれ防止効果が大きい
からである。この場合3以上の糸を用いてもほつれ防止
効果はあるが、4本で用いるのが好ましく以下4本構成
の場合について説明する。本発明の特徴は、構成する4
本の糸が独自のネジリにより緯糸を強固に拘束する機能
を持たせた事である。本発明者らは種々検討のうえ本組
織がほつれ防止に有効である事を見出だした。本組織は
かかるカラミ糸と織物を構成する緯糸との間の互いの拘
束力が大きく、そのため耳部の地組織経糸の耳方向への
ズレがしにくくなりほつれ防止効果を発生することであ
る。
【0012】本発明で用いる絡みについて更にくわしく
説明する。この組織は4本のカラミ糸の次のような絡み
でもって構成されている。緯糸に対し上下に絡む糸
(A)緯糸打ち込みの都度左右に入れ代わり交差する糸
(B)でもって組織されており、あたかも三ツ編みの様
な絡みをするものである。またかかる組織はかならずし
も織物の両耳部に設ける必要はなく、ほつれが問題とな
る緯糸給糸側だけに設けるだけでも充分その防止効果は
えられる。また絡み組織は本実施例によって限定される
ものではなく、その他の組織にも適用できる。
【0013】4本絡み組織の効果を有効に利用するため
には次の点について配慮すればよい。 (1)絡み糸に使用する糸の繊度は30〜200デニー
ルのものが良い。ただし絡み組織の部分の厚さを織物中
央部(地組織という)より厚くしないように細い繊度の
ものを選ぶ必要がある。糸は単糸でも撚糸でもまた4本
の繊度が異なっていても本効果があり製織に支障が無い
ものであればかまわない。 (2)絡み糸はモノフィラメントよりマルチフィラメン
トの方が拘束効果が大きい。 (3)絡み糸の特性は製織後の巻き上げ、乾燥、後加工
工程で問題の生じない特性のものを使用すれば良い。特
に熱収縮は地組織の経糸と近似したものを使用するほう
が好ましい。 (4)絡み組織の配置はほつれの生じやすい耳部に配置
すべきである。
【0014】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳述する。経糸
準備は次の〜に示す条件で行なった。 荒巻整経時の巻き糸張力 :0.1〜0.2g/d 荒巻整経時の巻き取り速度:150m/分 織りビームの巻き糸張力 :0.3〜0.5g/d 織りビームの巻き取り速度:100m/分 WJLは津田駒工業社製を使用し、製織速度は400〜
450rpmとした。4本絡みは商品名 BINDER
MAGER D を使用した。4本絡みに用いた糸は
100デニールのマルチフィラメント糸を使用した。2
本絡みはレノ組織を用い、糸は50デニールのモノフィ
ラメント糸を使用した。表1に示す、各種条件下に得ら
れる織布の製織状態と、耳糸のほつれを含めた織布の良
否を評価した。評価結果を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【発明の効果】上述の実施例の結果に見られるとおり織
物のカバーファクターCFが1926以上で本発明の効
果が顕著であり、WJLの製織、停台がなく織物品位の
良好な高密度織物が製造できることが確認できた。カバ
ーファクターCFが1900以上の高密度織物はコート
しないでエアバッグに使用される基布に要求される低通
気性を満たすために必要であり、また生地の薄地化に適
した低デニールの糸を使用した生地の強力を高めるため
にも有効な密度である。本発明により高密度の織物が、
生産性の良いWJLにより製造することが可能となり、
且つ織物品位の良好な織物が得られる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D03D 47/44 7152−3B // B60R 21/16

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成繊維よりなる織布であって、経糸最
    外部と耳部絡み糸との間に3以上の絡み糸を用いて耳部
    経糸ほつれ防止組織を設けたことを特徴とする高密度織
    物。
  2. 【請求項2】 ウォータージェット織機で製織するに際
    し、地組織を形成する最外部経糸と耳部経糸ほつれ防止
    組織を形成する耳部絡み糸との間に、前記耳部絡み糸以
    外に3以上の絡み糸を少なくともジェットノズル側で給
    糸し、経糸ほつれ防止、組織を形成することを特徴とす
    る高密度織物の製造方法。
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