JPH06324074A - ピエゾ抵抗変化検出方式センサ、モジュール、振動検出機能付き機器、ボイラの物理量検出装置、気体用物理量検出装置及び異常状態検出装置 - Google Patents

ピエゾ抵抗変化検出方式センサ、モジュール、振動検出機能付き機器、ボイラの物理量検出装置、気体用物理量検出装置及び異常状態検出装置

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JPH06324074A
JPH06324074A JP13663293A JP13663293A JPH06324074A JP H06324074 A JPH06324074 A JP H06324074A JP 13663293 A JP13663293 A JP 13663293A JP 13663293 A JP13663293 A JP 13663293A JP H06324074 A JPH06324074 A JP H06324074A
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sensor
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type sensor
detection type
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JP13663293A
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Minoru Sakata
稔 坂田
Tatsuhisa Kawabata
達央 川畑
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高感度、高分解能で、かつ、検出範囲が広
く、しかも150℃以上の使用温度限界を持つ、ピエ
ゾ抵抗変化検出センサを提供する。 【構成】 センサ可動部3を、梁4によってSi基板1
に支持する。梁4の表層には、バルクSiからなるピエ
ゾ抵抗5が形成される。センサ可動部3及び梁4とSi
基板1との間は、空気からなる誘電分離層6が形成さ
れ、Si基板1の梁4を支持する領域は、SiO2膜か
らなる誘電分離層7が形成されている。この誘電分離層
7は、イオン注入によってSi基板1にp+領域11を
形成した後、HF水溶液中にで電流を流すことにより、
+領域11を多孔質Si領域16A及び高密度多孔質
Si領域17Aに変化させ、ついで両領域16A,17
Aを熱酸化させてSiO2領域16B及び高密度SiO2
領域17Bに変化させ、SiO2領域16Aをエッチン
グ除去することにより形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ピエゾ抵抗変化検出方
式センサに関する。特に、力、圧力、加速度、流速、傾
斜角等の物理量を検出するための各種センサとして応用
されるピエゾ抵抗変化検出方式センサに関する。さら
に、そのピエゾ抵抗変化検出方式センサを備えたモジュ
ール、振動検出機能付き機器、ボイラの物理量検出装
置、気体用物理量検出装置および異常状態検出装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のピエゾ抵抗変化検出方式センサを
ピエゾ抵抗の材質という点から見た場合、抵抗材料にポ
リシリコンを使用したものと、バルクシリコンを使用し
たものとに大別される。
【0003】(ポリシリコンを使用したピエゾ抵抗変化
検出方式センサ)ピエゾ抵抗の材質としてポリシリコン
を使用したピエゾ抵抗変化検出方式センサにあっては、
その製造プロセス上、ピエゾ抵抗とシリコン基板との間
に分離層を形成して誘電分離することが容易であるた
め、シリコン基板と誘電分離されたピエゾ抵抗が用いら
れている。従って、当該センサでは、分離層の絶縁破壊
が発生しない限り、シリコン基板とピエゾ抵抗間に電流
が流れる恐れがなく、150℃以上の高温でも使用する
ことができる。つまり、高温側での使用温度限界が高い
という長所を有している。
【0004】しかしながら、ポリシリコンを用いたピエ
ゾ抵抗(以下、ポリシリコン抵抗という)は、バルクシ
リコンを用いたピエゾ抵抗(以下、バルクシリコン抵抗
という)と比較して、ゲージ率(歪み量に対する抵抗変
化の割合)が小さく、通常、同じ歪み量に対してバルク
シリコン抵抗の1/5程度の抵抗変化しか起きない。こ
のため、同じ構成および形状のピエゾ抵抗変化検出方式
センサを製作した場合、ポリシリコン抵抗を用いたピエ
ゾ抵抗変化検出方式センサは、感度、分解能ともにバル
クシリコン抵抗を使用したピエゾ抵抗変化検出方式セン
サに劣っていた。
【0005】また、ポリシリコン抵抗の破壊歪みはバル
クシリコン抵抗よりも小さいので、検出時の最大歪みを
低く設計することになり、検出感度の低さと合せると圧
力や加速度等の入力物理量の検出範囲が狭くなってしま
うという欠点があった。
【0006】さらに、バルクシリコン抵抗と比較してポ
リシリコン抵抗は抵抗温度係数(TCR)が大きい(通
常、バルクシリコン抵抗の5倍程度)ので、温度による
抵抗値変化が大きい。このため、ポリシリコン抵抗を用
いたピエゾ抵抗変化検出方式センサは、温度特性が悪
く、温度変化に対して不安定であった。
【0007】(バルクシリコンを使用したピエゾ抵抗変
化検出方式センサ)バルクシリコンを使用したピエゾ抵
抗変化検出方式センサでは、上記のようにバルクシリコ
ン抵抗のゲージ率がポリシリコン抵抗と比較して大きい
ので、感度及び分解能が高く、また、破壊歪みも大きい
ので検出範囲を広くすることができるという長所があ
る。さらに、バルクシリコン抵抗の抵抗温度係数が小さ
いため、温度特性も良好である。
【0008】しかしながら、バルクシリコン抵抗を用い
たピエゾ抵抗変化検出方式センサでは、バルクシリコン
抵抗とシリコン基板との分離をp−n接合で行なってお
り、しかも、ゲージ率等のピエゾ抵抗の特性はp型の方
が良いためにシリコン基板のn層を高電位に維持するの
が一般的であるので、高温環境下(150℃以上)では
p−n接合の分離層を挟んでリーク電流が流れる易く、
高温側の使用温度限界が約150℃と低い欠点があっ
た。
【0009】このため、高感度、高分解能で、かつ、
検出範囲が広いという特性の良さと、高温側において
高い使用温度限界を持つという、2つの要求を同時に満
たすピエゾ抵抗変化検出方式センサが望まれている。
【0010】そこで、この2つの要求を同時に満足させ
るため、図24に示すような製造方法が提案されてい
る。この製造方法を図24に従って説明する。図24
(a)に示すものは2枚のSi基板(シリコンウエハ)
81,82であって、一方のSi基板81の下面にホウ
素等のp型イオンを打込むことによってピエゾ抵抗85
となるp++層83が形成され、他方のSi基板82の上
面には酸化膜(SiO2膜)84が形成されている。こ
のSi基板82の上にSi基板81を重ねて互いに接合
させ(図24(b))、接合した後、上のSi基板81
をKOH等のアルカリエッチャントを用いてエッチング
除去する。このときp++層83はエッチングレートがS
i基板81よりも小さいので、エッチングされることな
くSi基板82の上に残り、図24(c)に示すよう
に、酸化膜84の上にピエゾ抵抗85が形成される。
【0011】この後、Si基板82の下面に低圧CVD
法によってSiN膜を形成し、SiN膜をパターニング
することによって異方性エッチング用のマスク86を形
成する(図24(d))。また、Si基板82の上面に
は、ピエゾ抵抗85に導通させて金属配線87を施し
(図24(e))、さらに、PSG等のガラス材料によ
ってパッシベーション膜88を形成する(図24
(f))。ついで、Si基板82に下面側から異方性エ
ッチングを施すことにより、マスク86から露出してい
る部分を梁89の厚さまで削り込む(図24(g))。
さらに、梁89となる部分を残して他の薄肉部分をエッ
チングによって開口させることにより、梁89及びセン
サ可動部90が形成される(図24(h))。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにして製造
された加速度センサ91にあっては、梁89の上面に酸
化膜84で隔ててバルクシリコンからなるピエゾ抵抗8
5が形成されている。従って、ピエゾ抵抗85とSi基
板82とは酸化膜84によって絶縁されており、ピエゾ
抵抗85とSi基板82との間にリーク電流が流れる心
配がなく、150℃以上の高温においても使用可能とな
る。
【0013】しかしながら、2枚のSi基板81,82
を接合した後、上のSi基板81をエッチングする場
合、ピエゾ抵抗85がアルカリエッチャントによってエ
ッチングされることなく、図24(c)のように所定の
厚みでピエゾ抵抗85だけが残るようにするためには、
++層83(ピエゾ抵抗85)へのイオン注入量を大き
くする必要がある。ところが、p++層83へのイオン注
入量を大きくしてエッチングされにくくすると、ゲージ
率をあまり高くすることができなかった。そのため、高
感度、高分解能で、検出範囲が広いといったバルクシリ
コン抵抗の長所を生かすことができなかった。
【0014】また、1つの加速度センサ91を得るため
に2枚のSi基板81,82が必要となり、さらに、2
枚のSi基板81,82を接合する工程と、接合された
Si基板81,82を約1枚分の厚みになるまでシンニ
ングする工程とが必要となり、製品の歩留りが悪く、コ
ストが高くつくという欠点があった。
【0015】従って、従来のピエゾ抵抗変化検出方式セ
ンサでは、高感度、高分解能で、かつ、検出範囲が広
いという特性の良さと、高温側において高い使用温度
限界を持つという、2つの要求を同時に満たすことがで
きなかった。
【0016】本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、バルクシリ
コンからなるピエゾ抵抗及びセンサ可動部を酸化膜で基
板と誘電分離することにより上記との2つの要求を
同時に満たすピエゾ抵抗変化検出方式センサを提供する
ことにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明のピエゾ抵抗変化
検出方式センサは、バルクシリコンからなる前記ピエゾ
抵抗と前記基板とを、多孔質シリコンを熱酸化させて形
成した酸化膜によって誘電分離したことを特徴としてい
る。
【0018】また、上記ピエゾ抵抗変化検出方式センサ
においては、前記センサ可動部に重り部を形成してもよ
い。あるいは、前記センサ可動部に1個もしくは複数個
の開口部を設けてもよい。さらに、前記センサ可動部を
封止してもよい。その場合、封止内部を減圧してもよ
い。
【0019】また、上記ピエゾ抵抗変化検出方式センサ
においては、前記ピエゾ抵抗の上面に、誘電体膜を挟ん
で金属やドーピングされたポリシリコンなどの導電材料
からなる導電層を形成し、この導電層を基板と同電位に
してもよい。あるいは、前記ピエゾ抵抗の上に熱伝導率
の良好な熱良導体層を直接に形成してもよい。
【0020】また、上記ピエゾ抵抗変化検出方式センサ
においては、前記基板にセンサ可動部の変形を制限する
ためのストッパを設けてもよい。さらに、前記センサ可
動部を弾性支持する支持部に前記ピエゾ抵抗を設け、ピ
エゾ抵抗の近傍において前記支持部に切り欠き部もしく
は開口部を設けてもよい。
【0021】また、上記ピエゾ抵抗変化検出方式センサ
には、抵抗値検出回路を設けることができる。その場
合、前記ピエゾ抵抗と逆温度特性の抵抗を前記基板上に
設け、この抵抗で前記抵抗値検出回路の一部を構成する
ことによって温度による特性変化を補償させるようにし
てもよい。あるいは、前記基板上にオフセット抵抗ない
し感度調整用抵抗を設け、このオフセット抵抗ないし感
度調整用抵抗で前記抵抗値検出回路の一部を構成しても
よい。
【0022】さらに、前記基板には、複数のセンサ可動
部及び複数のピエゾ抵抗を設けてもよい。
【0023】また、本発明のモジュールは、パワーIC
のような発熱部品と上記ピエゾ抵抗変化検出方式センサ
とを組合せたことを特徴としている。
【0024】また、本発明の振動検出機能付き機器は、
上記ピエゾ抵抗変化検出方式センサを原動機、電動機、
発電機、ディスクブレーキ、工作機等の機器に取り付け
たことを特徴としている。
【0025】また、本発明のボイラの物理量検出装置
は、上記ピエゾ抵抗変化検出方式センサをボイラに直接
取り付け、ボイラの振動や圧力等の物理量を検出させる
ようにしたことを特徴としている。
【0026】また、本発明の気体用物理量検出装置は、
上記ピエゾ抵抗変化検出方式センサを蒸気等の高温気体
の通過する管内に取り付け、高温気体の圧力や流速等の
物理量を検出させるようにしたことを特徴としている。
【0027】また、本発明の異常状態検出装置は、上記
ピエゾ抵抗変化検出方式センサと、前記センサの検出信
号に対してファジイ処理を行なうことにより、異常を検
出する信号処理手段とを備えたことを特徴としている。
【0028】
【作用】本発明のピエゾ抵抗変化検出方式センサにあっ
ては、バルクシリコンからなるピエゾ抵抗と基板とを酸
化膜によって誘電分離しているので、約150℃以上の
高温でもピエゾ抵抗と基板との間にリーク電流が流れる
ことがなく、高温環境下での使用が可能になる。また、
本発明にあっては、多孔質シリコンを熱酸化させること
によって誘電分離用の絶縁膜を形成しているので、ピエ
ゾ抵抗をセンサ可動部ないしその支持部分に埋め込んだ
後、その周囲の領域を多孔質シリコン化し、さらに熱酸
化することによって酸化膜を形成し、ピエゾ抵抗と基板
とを誘電分離することができる。従って、2枚の基板を
用いて一方の基板の酸化膜の上に他方の基板によってピ
エゾ抵抗を重ね、シンニングによってピエゾ抵抗を酸化
膜の上に形成する従来例のように、製造工程においてピ
エゾ抵抗のゲージ率が低下することがない。この結果、
バルクシリコン抵抗の利点である、感度及び分解能が高
く、検出範囲が広いという長所を生かすことができる。
この結果、150℃以上の高温使用が可能で、かつ、
高感度、高分解能で、広い検出範囲と良好な温度特性
を有するピエゾ抵抗変化検出方式センサを実現すること
ができる。
【0029】また、図24に示した従来のピエゾ抵抗変
化検出方式センサのように2枚の基板を必要とせず、1
枚の基板から作製することができるので、コストも安価
にすることができる。
【0030】また、このピエゾ抵抗変化検出方式センサ
において、センサ可動部に重り部を形成すれば、低入力
レベルの検出物理量に対する感度を向上させることがで
きる。
【0031】さらに、センサ可動部に1個もしくは複数
個の開口部を設ければ、センサ可動部の変形時における
空気抵抗を軽減することにより、センサ感度を向上させ
ることができる。
【0032】また、前記センサ可動部を封止すれば、セ
ンサ可動部を汚染雰囲気と遮断することができ、耐環境
性が向上する。その場合、封止内部を減圧しておけば、
空気抵抗が減少してセンサ感度が向上する。
【0033】また、ピエゾ抵抗の上面に導電層を形成
し、この導電層を基板と同電位にしておけば、電磁ノイ
ズを受けにくくなり、ピエゾ抵抗変化検出方式センサの
S/N比が向上する。
【0034】あるいは、ピエゾ抵抗の上に熱良導体層を
直接に形成しておけば、ピエゾ抵抗内の温度傾斜が小さ
くなるため、ピエゾ抵抗からの抵抗出力誤差を小さくす
ることができる。
【0035】また、基板にセンサ可動部の変形を制限す
るためのストッパを設けておけば、センサ可動部の過大
変位による破損を防止することができる。
【0036】さらに、センサ可動部を弾性支持する支持
部に切り欠き部もしくは開口部を設ければ、切り欠き部
もしくは開口部に応力集中が発生し、その結果同一入力
に対する支持部の歪が大きくなってセンサ感度が向上す
る。
【0037】また、基板上にピエゾ抵抗の抵抗値を検出
するための抵抗値検出回路を設ければ、別途抵抗値検出
回路を必要とせず、抵抗値検出回路も含めたピエゾ抵抗
変化検出方式センサをコンパクトにまとめることができ
る。さらに、その抵抗値検出回路内にピエゾ抵抗と逆温
度特性の温度補償用抵抗を含ませておけば、温度変化に
伴うピエゾ抵抗の出力変化と温度補償用抵抗の出力変化
を互いに相殺させることができ、温度変化による検出誤
差を小さくすることができる。あるいは、抵抗値検出回
路にオフセット抵抗ないし感度調整用抵抗を設けておけ
ば、抵抗値検出回路のオフセット値や検出感度を調整す
ることができる。
【0038】また、同一基板に複数のセンサ可動部及び
複数のピエゾ抵抗を設け、各センサ可動部の感度領域を
少しずつ異ならせておけば、各センサ可動部の感度を重
畳させることによって感度領域を広帯域化することがで
きる。
【0039】また、本発明のピエゾ抵抗変化検出方式セ
ンサは上記のような長所を有しているので、パワーIC
のような発熱部品を含むモジュール、ボイラ、高温気体
の流れる管内などの高温環境下においても用いることが
でき、このような高温環境下でも高感度の検出を行なう
ことができる。
【0040】また、原動機、電動機、発電機、ディスク
ブレーキ、工作機等の機器に取り付けることによって、
高感度で振動の検出を行なうことができ、さらに、この
検出信号を信号処理部でファジイ処理を行なうことによ
り異常を検出するようにすれば、高感度で高温環境下で
も使用可能な異常検出装置を得ることができる。
【0041】
【実施例】図1は本発明の一実施例によるピエゾ抵抗変
化検出方式の加速度センサAを示す一部破断した斜視図
である。1はp−Si基板であって、Si基板1の上面
には矩形状の凹部2が凹設されている。n-−バルクS
iからなるセンサ可動部3は、宙に浮いた状態で凹部2
内に納められており、2本の水平な梁4によってSi基
板1に支持されている。従って、センサ可動部3が加速
度や振動、衝撃などを感じて変位すると、梁4が弾性変
形する。梁4の表層には、p+−バルクSiからなるピ
エゾ抵抗5が形成されており、ピエゾ抵抗5の抵抗変化
として梁4の歪量を検出する。従って、ピエゾ抵抗5の
抵抗値変化によってセンサ可動部3に加わる加速度や振
動、衝撃等が検出される。
【0042】また、センサ可動部3、梁4及びピエゾ抵
抗5とSi基板1とは誘電分離層によって誘電分離され
ている。すなわち、センサ可動部3及び梁4とSi基板
1(凹部2内面)との間の空間には、空気(誘電体)か
らなる誘電分離層6が形成されている。さらに、凹部2
の縁の梁4を支持している領域は、酸化シリコン(Si
2)膜からなる誘電分離層7が形成されている。従っ
て、センサ可動部3は、Si基板1内に埋め込まれた誘
電分離層7によって梁4の基端部を支持されたような構
造となっており、センサ可動部3及び梁4はSi基板1
から完全に誘電分離されており、150℃以上の高温で
もピエゾ抵抗5とSi基板1との間にリーク電流が流れ
る恐れがない。
【0043】さらに、Si基板1、センサ可動部3、梁
4及びピエゾ抵抗5の表面は窒化シリコン(SiN)か
らなるパッシベーション膜8によって覆われており、パ
ッシベーション膜8の上に形成されたAlの金属配線9
はパッシベーション膜8に開口したコンタクトホール1
0を通してピエゾ抵抗5の両端に電気的に接続されてい
る。なお、この上にさらにSiNからなるパッシベーシ
ョン膜を形成してもよい。
【0044】つぎに、上記加速度センサAの製造方法を
説明する。この加速度センサA(図1の加速度センサと
は金属配線の構造が若干異なる。)の製造方法を図2
(a)〜(i)に示し、以下図2(a)〜(i)に従っ
て当該製造方法を説明する。p−Si基板(シリコンウ
エハ)1の1個分のセンサ形成領域においては、図2
(a)に示すように、Si基板1の表面の誘電分離層
6,7を形成しようとする領域にp型イオンをイオン注
入してp+領域11を形成し、このp+領域11内のセン
サ可動部3及び梁4を形成しようとする領域にn型イオ
ンをイオン注入してn+領域12を形成し、さらにn+
域12内のピエゾ抵抗5を形成しようとする領域にp型
イオンをイオン注入してp+領域13を形成する。ま
た、Si基板1の裏面にp型ドーパントを拡散させてp
++層14を形成する。ここで、p++層14は多孔質Si
形成時の裏面側コンタクト層となるものである。
【0045】ついで、図2(b)に示すように、Si基
板1の表面にLPCVD法(低圧CVD法)によってS
iNを堆積させることによってパッシベーション膜8を
形成し、当該パッシベーション膜8のp+領域11と接
する部分の一部に窓15を開口する。なお、このときS
i基板1の下面に堆積したSiNは除去される。
【0046】この後、Si基板1をHF(フッ化水素)
水溶液に浸漬し、HF水溶液中においてSi基板1のp
++層14と対向電極(図示せず)間に電流を流すと、図
2(c)に示すように、p+領域11が多孔質Si領域
16Aに変化する。この際、一部が露出しているp+
域11には裏面コンタクト層となるp++層14から電流
が流れて多孔質Si領域16Aに変化するが、ピエゾ抵
抗5であるp+領域13はパッシベーション膜(LPC
VD−SiN)8でカバーされているため、裏面のp++
層14からHF水溶液中に流れる電流の経路にはならな
いので、多孔質化しない。また、このとき多孔質化され
る領域に流れる電流密度と多孔質Si領域16Aの密度
とは大略反比例の関係にあるので、この現象を利用し、
+領域11の露出側と反対側に高密度多孔質Si領域
17Aを形成する。従って、p+領域11のみが、多孔
質Si領域16Aもしくは高密度多孔質Si領域17A
になる。多孔質Si領域16A及び高密度多孔質Si領
域17Aを形成した後、Si基板1を熱酸化させると、
図2(d)に示すように、Si基板1に埋め込まれてい
る多孔質Si領域16AはSiO2領域16Bに変化
し、また、高密度多孔質Si領域17Aは高密度SiO
2領域17Bとなる。
【0047】ついで、ピエゾ抵抗5(p+領域13)の
両端において、図2(e)に示すように、パッシベーシ
ョン膜8にコンタクトホール10を開口し、図2(f)
に示すように、パッシベーション膜8の上にAlによっ
て所定パターンの金属配線9を形成すると共にコンタク
トホール10を通して金属配線9とピエゾ抵抗5とを電
気的に接続する。さらに、図2(g)に示すように、こ
の上からプラズマCVD(PECVD)法によってSi
Nを堆積させることによって金属配線保護用のパッシベ
ーション膜18を形成し、パッシベーション膜18をパ
ターニングして金属配線9の電極パッドとなる部分でコ
ンタクトホール19を開口し、パッシベーション膜18
を焼成する。
【0048】この後、全体をレジスト膜20によって覆
うと共にSiO2領域16Bと対向する位置でレジスト
膜20に窓21を開口してSiO2領域16Bの端部を
露出させる。ついで、HF水溶液やHF+NH4F水溶
液等を用いてBOE(バッファ・オキサイド・エッチン
グ)法によりSiO2領域16Bをエッチング除去し、
エッチング除去後の空間によって誘電分離層6を形成す
ると共に、残ったn+領域12によってセンサ可動部3
及び梁4を形成する。また、エッチングすることなく残
した高密度SiO2領域17Bによって誘電分離層7を
形成する。このとき、高密度SiO2領域17Bは、他
の領域に比較してエッチングレートが低いので、一定の
エッチング距離の精度に対してエッチング時間の許容幅
が大きくなり、BOEエッチングによるセンサ可動部3
の形状バラツキを小さくできる。
【0049】この製造方法によれば、HF水溶液中にお
ける多孔質シリコン形成プロセス、多孔質Si酸化プロ
セス、酸化Siエッチングプロセスを組合わせることに
より、Si基板1にバルクSiのピエゾ抵抗5、センサ
可動部3、空間及び高密度SiO2膜17Bからなる誘
電分離層6,7を形成することができ、150℃以上
の高温使用が可能、かつ、高感度、高分解能で、広い
検出範囲と良好な温度特性を持つピエゾ抵抗変化検出方
式の加速度センサAを作製することができる。
【0050】また、この製造方法によれば、ピエゾ抵抗
5を梁4内に設け、多孔質Si領域16A,17Aを酸
化させ、一部エッチングすることによって誘電分離層
6,7を形成しているので、従来のシンニングプロセス
によってピエゾ抵抗5を形成する方法のように、ゲージ
率を小さくする要因が存在しない。従って、ピエゾ抵抗
5のゲージ率を大きくすることができ、高感度、高分解
能で、かつ検出範囲が広いという良好な特性を得ること
ができる。また、従来例のように2枚のSi基板を必要
とせず、その接合やシンニング等の工程も必要ないの
で、コストを安価にすることができる。
【0051】図3に示すものは本発明の別な実施例によ
る加速度センサBを示す断面図である。この加速度セン
サBにあっては、パッシベーション膜18の上からセン
サ可動部3の上に金属、ポリシリコン、バルクシリコ
ン、誘電体等からなる重り部26を別途形成し、重り部
26の表面をさらにパッシベーション膜27によって覆
ったものである。この実施例のようにセンサ可動部3に
重り部26を設けると、センサ可動部3が振動し易くな
るので、小さな加速度に対するセンサ感度を向上させる
ことができる。
【0052】図4に示すものは本発明のさらに別な実施
例による加速度センサCを示す断面図である。この加速
度センサCにあっては、センサ可動部3の厚みを梁4の
厚みよりも大きくしてセンサ可動部3の下面に一体にバ
ルクシリコンの重り部26を形成したものである。この
実施例にあっても、重り部26を形成したことにより、
小さな加速度に対するセンサ感度を向上させることがで
きる。
【0053】図5に示すものは本発明のさらに別な実施
例による加速度センサDを示す断面図である。この加速
度センサDにあっては、センサ可動部3及びパッシベー
ション膜8,18に上下に貫通する1個もしくは複数個
の開口部28を設けている。このようにセンサ可動部3
に貫通する開口部28を設けることにより、センサ可動
部3が変位するときの空気抵抗を軽減することができ、
空気抵抗によるセンサ感度の低下を防止することができ
る。すなわち、センサ感度を向上させることができる。
【0054】図6に示すものは本発明のさらに別な実施
例による加速度センサEを示す断面図である。この加速
度センサEにあっては、センサ可動部3ないし凹部2の
全体の上方をSiNからなる封止用膜29により覆っ
て、センサ可動部3の位置している空間30を封止して
いる。また、封止用膜29によってセンサ可動部3の変
位が妨げられないよう、センサ可動部3の上面と封止用
膜29との間にも空間30が形成されている。この加速
度センサにあっては、センサ可動部3が封止用膜29に
よって封止されているので、センサ可動部3が外界と接
触せず、汚染雰囲気中で使用した場合でも、センサ可動
部3の汚染を防止することができる。
【0055】この封止用膜は次のようなシリコン加工プ
ロセスを用いて形成することができる。すなわち、例え
ば図1のような構造の加速度センサを作製した後、セン
サ可動部3、梁4及びその周囲の領域を覆うようにして
PSG等のガラス材料からなる犠牲層(図示せず)を形
成し、犠牲層の上にPECVD法によってSiNからな
る封止用膜29を形成する。この後、封止用膜29を一
部開口し、この開口から犠牲層をエッチングで除去する
ことによって封止用膜29内に空間30を形成し、先に
あけた封止用膜29の開口をPECVD法により堆積さ
せたSiNで塞ぐ。
【0056】図7に示すものは本発明のさらに別な実施
例による加速度センサFを示す断面図である。この加速
度センサFにあっては、ポリシリコン又はSiNからな
る封止用膜29によってセンサ可動部3の上方を覆い、
封止用膜29によってセンサ可動部3を封止すると共に
その封止空間31を減圧させたものである。この加速度
センサFにあっては、センサ可動部3の汚染を防止でき
ると共にセンサ可動部3の空気抵抗を低減することによ
ってセンサ感度を向上させることができる。
【0057】この封止用膜29は、PSG等のガラス材
料からなる犠牲層(図示せず)を形成した後、犠牲層の
上にLPCVD法によってポリシリコン又はSiNから
なる封止用膜29を形成し、封止用膜29を一部開口し
て犠牲層をエッチング除去することによって封止空間3
1を形成し、先にあけた封止用膜29の開口をLECV
D法により堆積させたポリシリコン又はSiNで塞ぐ。
開口を封止する際、加速度センサFはLP(低圧)CV
D装置内にあるので、封止用膜29内の封止空間31が
減圧される。
【0058】図8(a)(b)は本発明のさらに別な実
施例による加速度センサGを示す一部破断した断面図及
びピエゾ抵抗5を設けた梁4の一部を示す説明図であ
る。この加速度センサGにあっては、ピエゾ抵抗5の形
成されている領域をパッシベーション膜(誘電体膜)1
8の上から金属やドーピングされたポリシリコンなどの
導電材料からなる導電層32を形成し、さらに、導電層
32の上面をパッシベーション膜(誘電体膜)33によ
って覆っている。さらに、この導電層32は引き出しラ
イン34の先端をパッシベーション膜18に開口したコ
ントクトホール35からSi基板1に電気的に接合させ
てあり、導電層32をSi基板1と同電位(もしくは、
接地電位)にしている。この加速度センサGにあって
は、ピエゾ抵抗5の上に上下面をパッシーベーション膜
33,18によって挟まれた導電層32が形成されてい
るので、この導電層32によって電磁ノイズをシールド
することができ、外部からの電磁ノイズを受けにくくな
って電磁ノイズに強くなる。
【0059】図9(a)(b)は本発明のさらに別な実
施例による加速度センサHを示す一部破断した断面図及
びピエゾ抵抗5を設けた梁4の一部を示す説明図であ
る。この加速度センサHにあっては、ピエゾ抵抗5の上
面に直接接触させるようにして熱良導体層36を形成し
ている。ピエゾ抵抗5においては、各部に温度傾斜もし
くは温度のバラツキがあると、抵抗出力に誤差が生じる
ので、全体に熱良導体層36を形成することによって、
ピエゾ抵抗5内の温度傾斜ないし温度バラツキを小さく
し、抵抗出力誤差を小さくできる。従って、加速度セン
サHの精度を向上させることができる。熱良導体層36
としては、例えば導電率の小さな(すなわち、抵抗率の
大きな)金属層を用いることができる。金属層を用いる
ことによって高い熱伝導率を得ることができ、しかも、
導電率の小さな金属層を用いることによってピエゾ抵抗
5各部の電気的な短絡による抵抗出力誤差も防止するこ
とができる。
【0060】図10は本発明のさらに別な実施例による
加速度センサJを示す断面図である。この加速度センサ
Jにおいては、センサ可動部3の先端部分と対向する位
置において、Si基板1から凹部2上方へ突出させるよ
うにしてSi基板1上面にストッパ37を設けている。
ストッパ37は、中央部に1個設けてもよく、あるい
は、両側に2個設けても良く、あるいは3個以上設けて
もよい。このようにSi基板1にストッパ37を設けて
いると、センサ可動部3が大きく変形した時、センサ可
動部3がストッパ37に当ることによってそれ以上の変
形を制限されるので、センサ可動部3の変形量が制限さ
れ、過大な変形によってセンサ可動部3ないし梁4が破
損するのを防止することができる。
【0061】図11に示すものは本発明のさらに別な実
施例による加速度センサの梁4の一部を拡大して示す図
である。この実施例にあっては、梁4のピエゾ抵抗5が
設けられている部分の両側にV字状、円弧状などの切り
欠き部(ノッチ)38を設けたものである。このように
ピエゾ抵抗5の近傍において梁4に切り欠き部38を設
けることにより、切り欠き部38で梁4に応力集中を発
生させることができる。このため切り欠き部38の無い
ものと比較すると、同じ加速度の大きさに対して梁4の
歪が大きくなり、加速度センサの感度が向上する。
【0062】また、ピエゾ抵抗5の近傍において梁4に
応力集中を発生させ、梁4の歪を大きくしてセンサ感度
を向上させるためには、図12に示すように、ピエゾ抵
抗5の近傍において梁4に貫通孔39や凹穴を設けても
よい。
【0063】図13に示すものは本発明のさらに別な実
施例による加速度センサKの一部を示す図である。この
実施例においては、センサ可動部3を支持している梁4
の表面にピエゾ抵抗5を形成してあり、ピエゾ抵抗5と
共に抵抗値検出回路40を構成するための抵抗41をS
i基板1の表面に形成してある。従って、ピエゾ抵抗5
はセンサ可動部3の変位によって梁4が歪むと、それに
伴ってピエゾ抵抗5の抵抗値Rpが変化するが、抵抗4
1は梁4の歪によっては抵抗値Rの変化しない定数抵抗
となっている。これらのピエゾ抵抗5及び抵抗41は、
Si基板1上の配線パターンで図14に示すようなブリ
ッジ回路を構成される。このブリッジ回路からなる抵抗
値検出回路40では、入力端子42,43間に定電流I
が供給され、出力端子44,45間の電圧Vを検出する
ことによりピエゾ抵抗5の抵抗値変化を検出できる。
【0064】図15は抵抗値検出回路の他例を示す図で
あって、梁4上に形成された4個のピエゾ抵抗5によっ
てブリッジ回路を構成し、各ピエゾ抵抗5にそれぞれ温
度補償用抵抗46を直列に挿入している。この温度補償
用抵抗46は梁4の変形によって影響を受けないように
Si基板1の表面に形成されている。しかも、温度補償
用抵抗46はピエゾ抵抗5と逆温度特性(つまり、温度
変化係数の正負が逆)を有しており、ピエゾ抵抗5が梁
4の歪によって抵抗変化を受けない場合には、温度が変
化してもピエゾ抵抗5の抵抗値Rpと温度補償用抵抗4
6の抵抗値Rcの和Rp+Rcはほぼ一定に保たれるよ
うになっている。この抵抗値検出回路47によれば、梁
4の歪による抵抗値変化のみを検出することができ、温
度変化の影響を受けにくくなる。
【0065】図16は抵抗値検出回路のさらに他例を示
す図であって、4個のピエゾ抵抗5と感度調整用抵抗4
8との直列体によってブリッジ回路を構成し、いずれか
1箇所の分枝にオフセット調整用抵抗49を挿入してい
る。この感度調整用抵抗48とオフセット調整用抵抗4
9とは梁4の変形によって影響を受けないよう、Si基
板1の表面に形成されており、可変抵抗となっている。
この抵抗値検出回路50によれば、各感度調整用抵抗4
8を調整することにより、抵抗値検出回路50の感度を
調整することができる。また、オフセット調整用抵抗4
9を調整することにより、梁4の歪が0の場合に出力が
0となるようオフセット量を調整することができる。
【0066】図17は本発明のさらに別な実施例による
加速度センサLを示す平面図である。この加速度センサ
Lにおいては、Si基板1に複数のセンサ可動部3a〜
3eをアレイ状に配列し、各センサ可動部3を支持する
梁4にピエゾ抵抗5を設けてある。各センサ可動部3a
〜3eは、異なる周波数の振動に対する感度を有してい
る。例えば、各センサ可動部3a〜3eは、図18に示
すS1〜S5の感度曲線で表わされるような感度を有し
ている。これらのセンサ可動部3a〜3eに設けられた
ピエゾ抵抗5の出力は重畳して出力されており、この結
果、加速度センサ全体の感度は、図18に実線で示すよ
うに感度曲線の帯域が広くなる。
【0067】なお、上記実施例においては、振動や衝撃
を検出するための加速度センサの場合について説明した
が、本発明のピエゾ抵抗変化検出方式センサは加速度以
外の圧力や流速その他の物理量を検出するためのセンサ
とすることもできることはいうまでもない。
【0068】図19に示すものは本発明のさらに別な実
施例によるモジュールMである。すなわち、電気、電子
部品等を一体化した集合部品や、回路基板等に電気、電
子部品等を搭載した回路部品等のモジュールMであっ
て、この中には、パワーIC等の発熱の大きなデバイス
51と共に本発明に係るピエゾ抵抗変化検出方式センサ
52が納められている。このように発熱の大きなデバイ
ス51と共にピエゾ抵抗変化検出方式センサ52を一体
モジュールとして構成する場合でも、本発明のピエゾ抵
抗変化検出方式センサ52を用いれば、約150℃以上
の高温使用にも耐えるので、発熱の大きなデバイス51
から発散される熱によってピエゾ抵抗変化検出方式セン
サ52が故障する恐れを小さくすることができ、モジュ
ールMの信頼性を高めることができる。
【0069】図20に示すものは本発明のさらに別な実
施例による振動検出機能付き機器Nであって、本発明に
係るピエゾ抵抗変化検出方式の加速度センサ53を、原
動機、電動機、発電機、ディスクブレーク、工作機等の
機器54に取り付けている。取り付け位置は、機器54
の種類に応じて適当な位置を選択されるが、例えば、原
動機や電動機の外部や内部に直接に取り付けたり、発電
機の外部に直接取り付けたり、ディスクブレークのパッ
ド付近や工作機の刃先近傍などに取り付けると良い。本
発明の加速度センサ53をこれらの機器に用いることに
より、これらの機器の振動を感度よく検出することがで
き、異常振動が発生した場合には、直ちに検出すること
ができる。しかも、使用限界温度が高いので、これらの
機器54の熱によっても加速度センサ53が故障しにく
く、これらの機器54の信頼性も向上する。
【0070】図21に示すものは本発明のさらに別な実
施例によるボイラ圧検出装置Pを示す概略図であって、
本発明に係るピエゾ抵抗変化検出方式の圧力センサ55
(例えば、圧力の変化によって変位するダイアフラムの
歪を検出するもの)をボイラ56に取り付けている。圧
力センサ55はボイラ56内部の蒸気に触れており、あ
るいは、圧力センサ55へボイラ56内部の蒸気が導か
れており、圧力センサ55によってボイラ蒸気圧を直接
計測できるようにしている。本発明の圧力センサ55は
150℃以上の高温にも耐えるので、ボイラ56のよう
な用途にも用いることができる。又、センサとしては、
圧力センサ55でなく、加速度センサをボイラ56に直
接取り付け、ボイラ56の異常振動等を検出するように
してもよい。
【0071】図22に示すものは本発明のさらに別な実
施例であって、高温気体用の物理量検出装置Qを示す図
である。この実施例においては、蒸気等の高温気体の通
過する管57の外側にピエゾ抵抗変化検出方式センサ5
2を取り付け、ピエゾ抵抗変化検出方式センサ52を管
57内の高温気体に接触させている。あるいは、ピエゾ
抵抗変化検出方式センサ52を管57内に直接取り付け
てもよい。そして、このピエゾ抵抗変化検出方式センサ
52により、高温気体の圧力や流速、温度等の物理量を
検出することができる。この場合も本発明のピエゾ抵抗
変化検出方式センサ52を用いることにより、150℃
以上の高温気体の物理量の検出を感度良く行なうことが
可能になる。又、物理量測定のために高温気体をバイパ
スさせるサイドダクトを用いることなく、直接測定が可
能になるので、測定誤差を小さくすることができる。
【0072】図23に示すものは本発明のさらに別な実
施例による異常状態検出装置Rを示す概略図である。こ
の実施例においては、原動機、電動機、発電機、工作
機、ディスクブレーキ等の機器54にピエゾ抵抗変化検
出方式センサ52を取り付け、ピエゾ抵抗変化検出方式
センサ52の出力を増幅器58で増幅した後、信号処理
部59へ入力している。信号処理部59は、ピエゾ抵抗
変化検出方式センサ52の検出信号にファジイ処理を施
すことによって信号処理及び判断を行なっており、機器
54の異常の有無を監視し、機器54に異常が発生して
いると判断すると、機器54へ制御信号を出力して異常
が納まるように機器54をフィードバック制御する。あ
るいは、信号処理部59から外部へ異常を知らせる警報
ないし警告を出力する。
【0073】この異常状態検出装置Rを具体的に説明す
ると、例えば機器54が原動機の場合であると、ピエゾ
抵抗変化検出方式センサ52(例えば、加速度センサ)
は原動機のノッキングを検出する。ピエゾ抵抗変化検出
方式センサ52がノッキングを検出すると、信号処理部
はこの検出信号に対してファジイ処理を行ない、点火時
期変更等のフィードバック信号を出力することによって
ノッキング状態を回避する。
【0074】あるいは、機器54がディーゼル式の原動
機の場合には、ピエゾ抵抗変化検出方式センサ52によ
って機器54のスクラップ音を検出し、信号処理部はこ
の検出信号に対してファジイ処理を行ない、過度のスク
ラップ音を検出した場合には、信号処理部59から原動
機へ制御信号を出力してスクラッピングを抑制するよう
に原動機をフィードバック制御する。
【0075】また、機器54がディスクブレーキの場合
には、ピエゾ抵抗変化検出方式センサ52によってディ
スクブレーキの振動を検出し、この検出信号にファジイ
処理を施すことによってディスクあるいはブレーキパッ
ドの摩耗を検出し、警告信号を出力するようにできる。
【0076】また、機器54が工作機の場合には、その
刃先近傍に取り付けられたピエゾ抵抗変化検出方式セン
サ52によって振動等を検出し、信号処理部59はその
検出信号にファジイ処理を施すことにより刃先の欠損、
摩耗等による異常振動を検出し、工作機へ制御信号を出
力して工具交換を自動で行なわせる。あるいは、警告を
出力するようにしてもよい。
【0077】また、機器54がボイラの場合は、ボイラ
に取り付けられたピエゾ抵抗変化検出方式センサ52か
らの検出信号を信号処理部59でファジイ処理すること
により、ボイラ内の異常燃焼を検知することができる。
そして、異常燃焼を検知すると、適正燃焼量となるよう
にボイラへ制御信号を出力し、あるいは、警告を出力す
ることができる。
【0078】また、機器54が高温気体の流れる管を有
する機器54である場合には、管に取り付けられたピエ
ゾ抵抗変化検出方式センサ52からの検出信号を信号処
理部59でファジイ処理し、管内の高温気体の流量や圧
力が適正値から外れていないか監視する。そして、適正
値から外れているのを検知すると、目標値となるように
機器54へ制御信号を出力する。
【0079】
【発明の効果】本発明によれば、バルクシリコンからな
るピエゾ抵抗と基板とを酸化膜によって誘電分離してい
るので、約150℃以上の高温でもピエゾ抵抗と基板と
の間にリーク電流が流れることがなく、高温環境下での
使用が可能になる。しかも、多孔質シリコンを熱酸化さ
せた絶縁膜によって誘電分離しているので、製造工程に
おいてピエゾ抵抗のゲージ率が低下することがない。こ
の結果、バルクシリコン抵抗の利点である、感度及び分
解能が高く、検出範囲が広いという長所を生かすことが
できる。この結果、150℃以上の高温使用が可能
で、かつ、高感度、高分解能で、広い検出範囲と良好
な温度特性を有するピエゾ抵抗変化検出方式センサを実
現することができる。
【0080】また、2枚の基板を必要とせず、1枚の基
板から作製することができるので、コストも安価にする
ことができる。
【0081】加えて、以下のセンサにはそれぞれ次のよ
うな利点がある。このピエゾ抵抗変化検出方式センサに
おいて、センサ可動部に重り部を形成すれば、低入力レ
ベルの検出物理量に対する感度を向上させることができ
る。
【0082】さらに、センサ可動部に1個もしくは複数
個の開口部を設ければ、センサ可動部の変形時における
空気抵抗を軽減することにより、センサ感度を向上させ
ることができる。
【0083】また、前記センサ可動部を封止すれば、セ
ンサ可動部を汚染雰囲気と遮断することができ、耐環境
性が向上する。その場合、封止内部を減圧しておけば、
空気抵抗が減少してセンサ感度が向上する。
【0084】また、ピエゾ抵抗の上面に導電層を形成
し、この導電層を基板と同電位にしておけば、電磁ノイ
ズを受けにくくなり、ピエゾ抵抗変化検出方式センサの
S/N比が向上する。
【0085】あるいは、ピエゾ抵抗の上に熱良導体層を
直接に形成しておけば、ピエゾ抵抗内の温度傾斜が小さ
くなるため、ピエゾ抵抗からの抵抗出力誤差を小さくす
ることができる。
【0086】また、基板にセンサ可動部の変形を制限す
るためのストッパを設けておけば、センサ可動部の過大
変位による破損を防止することができる。
【0087】さらに、センサ可動部を弾性支持する支持
部に切り欠き部もしくは開口部を設ければ、切り欠き部
もしくは開口部に応力集中が発生し、その結果同一入力
に対する支持部の歪が大きくなってセンサ感度が向上す
る。
【0088】また、基板上にピエゾ抵抗の抵抗値を検出
するための抵抗値検出回路を設ければ、別途抵抗値検出
回路を必要とせず、抵抗値検出回路も含めたピエゾ抵抗
変化検出方式センサをコンパクトにまとめることができ
る。さらに、その抵抗値検出回路内にピエゾ抵抗と逆温
度特性の温度補償用抵抗を含ませておけば、温度変化に
伴うピエゾ抵抗の出力変化と温度補償用抵抗の出力変化
を互いに相殺させることができ、温度変化による検出誤
差を小さくすることができる。あるいは、抵抗値検出回
路にオフセット抵抗ないし感度調整用抵抗を設けておけ
ば、抵抗値検出回路のオフセット値や検出感度を調整す
ることができる。
【0089】また、同一基板に複数のセンサ可動部及び
複数のピエゾ抵抗を設け、各センサ可動部の感度領域を
少しずつ異ならせておけば、各センサ可動部の感度を重
畳させることによって感度領域を広帯域化することがで
きる。
【0090】また、本発明のピエゾ抵抗変化検出方式セ
ンサは上記のような長所を有しているので、パワーIC
のような発熱部品を含むモジュール、ボイラ、高温気体
の流れる管内などの高温環境下においても用いることが
でき、このような高温環境下でも高感度の検出を行なう
ことができる。
【0091】また、原動機、電動機、発電機、ディスク
ブレーキ、工作機等の機器に取り付けることによって、
高感度で振動の検出を行なうことができ、さらに、この
検出信号を信号処理部でファジイ処理を行なうことによ
り異常を検出するようにすれば、高感度で高温環境下で
も使用可能な異常検出装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるピエゾ抵抗変化検出方
式の加速度センサを示す斜視図である。
【図2】(a)(b)(c)(d)(e)(f)(g)
(h)(i)は同上の加速度センサの製造方法を示す断
面図である。
【図3】本発明の別な実施例による加速度センサを示す
断面図である。
【図4】本発明のさらに別な実施例による加速度センサ
を示す断面図である。
【図5】本発明のさらに別な実施例による加速度センサ
を示す断面図である。
【図6】本発明のさらに別な実施例による加速度センサ
を示す断面図である。
【図7】本発明のさらに別な実施例による加速度センサ
を示す断面図である。
【図8】(a)は本発明のさらに別な実施例による加速
度センサを示す一部破断した断面図、(b)はその梁の
一部を示す説明図である。
【図9】(a)は本発明のさらに別な実施例による加速
度センサを示す一部破断した断面図、(b)はその梁の
一部を示す説明図である。
【図10】本発明のさらに別な実施例による加速度セン
サを示す断面図である。
【図11】本発明のさらに別な実施例による加速度セン
サの梁の一部を示す平面図である。
【図12】本発明のさらに別な実施例による加速度セン
サの梁の一部を示す平面図である。
【図13】本発明のさらに別な実施例による加速度セン
サであって、抵抗値検出回路を構成するピエゾ抵抗及び
定数抵抗を示す平面図である。
【図14】同上の抵抗値検出回路を示す回路図である。
【図15】抵抗値検出回路の他例を示す回路図である。
【図16】抵抗値検出回路のさらに他例を示す回路図で
ある。
【図17】本発明のさらに別な実施例による加速度セン
サを示す平面図である。
【図18】同上の作用説明図である。
【図19】本発明のさらに別な実施例を示す概略図であ
る。
【図20】本発明のさらに別な実施例を示す概略図であ
る。
【図21】本発明のさらに別な実施例を示す概略図であ
る。
【図22】本発明のさらに別な実施例を示す概略図であ
る。
【図23】本発明のさらに別な実施例を示す概略図であ
る。
【図24】(a)(b)(c)(d)(e)(f)
(g)(h)は従来例による加速度センサの製造方法を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 Si基板 3 センサ可動部 4 梁 5 ピエゾ抵抗 6 誘電分離層(空間) 7 誘電分離層(酸化膜) 16A 多孔質Si領域 16B SiO2領域 17A 高密度多孔質Si領域 17B 高密度SiO2領域 26 重り部 28 開口部 29 封止用膜 32 導電層 36 熱良導体層 37 ストッパ 38 切り欠き部 39 貫通孔

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に支持されたセンサ可動部の変位を
    ピエゾ抵抗によって検出するピエゾ抵抗変化検出方式セ
    ンサにおいて、 バルクシリコンからなる前記ピエゾ抵抗と前記基板と
    を、多孔質シリコンを熱酸化させて形成した酸化膜によ
    って誘電分離したことを特徴とするピエゾ抵抗変化検出
    方式センサ。
  2. 【請求項2】 前記センサ可動部に重り部を形成したこ
    とを特徴とする請求項1に記載のピエゾ抵抗変化検出方
    式センサ。
  3. 【請求項3】 前記センサ可動部に、1個もしくは複数
    個の開口部を設けたことを特徴とする請求項1又は2に
    記載のピエゾ抵抗変化検出方式センサ。
  4. 【請求項4】 前記センサ可動部を封止したことを特徴
    とする請求項1,2又は3に記載のピエゾ抵抗変化検出
    方式センサ。
  5. 【請求項5】 前記封止内部を減圧していることを特徴
    とする請求項4に記載のピエゾ抵抗変化検出方式セン
    サ。
  6. 【請求項6】 前記ピエゾ抵抗の上面に、誘電体膜を挟
    んで金属やドーピングされたポリシリコンなどの導電材
    料からなる導電層を形成し、この導電層を基板と同電位
    にしたことを特徴とする請求項1,2,3,4又は5に
    記載のピエゾ抵抗変化検出方式センサ。
  7. 【請求項7】 前記ピエゾ抵抗の上に熱伝導率の良好な
    熱良導体層を直接に形成したことを特徴とする請求項
    1,2,3,4,5又は6に記載のピエゾ抵抗変化検出
    方式センサ。
  8. 【請求項8】 前記基板にセンサ可動部の変形を制限す
    るためのストッパを設けたことを特徴とする請求項1,
    2,3,4,5,6又は7に記載のピエゾ抵抗変化検出
    方式センサ。
  9. 【請求項9】 前記センサ可動部を弾性支持する支持部
    に前記ピエゾ抵抗を設け、ピエゾ抵抗の近傍において前
    記支持部に切り欠き部もしくは開口部を設けたことを特
    徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7又は8に記
    載のピエゾ抵抗変化検出方式センサ。
  10. 【請求項10】 前記センサ可動部を弾性支持する支持
    部と前記基板上に、抵抗値検出回路を設けたことを特徴
    とする1,2,3,4,5,6,7,8又は9に記載の
    ピエゾ抵抗変化検出方式センサ。
  11. 【請求項11】 前記ピエゾ抵抗と逆温度特性の抵抗を
    前記基板上に設け、この抵抗で前記抵抗値検出回路の一
    部を構成することによって温度による特性変化を補償さ
    せるようにしたことを特徴とする請求項10に記載のピ
    エゾ抵抗変化検出方式センサ。
  12. 【請求項12】 前記基板上にオフセット抵抗ないし感
    度調整用抵抗を設け、このオフセット抵抗ないし感度調
    整用抵抗で前記抵抗値検出回路の一部を構成したことを
    特徴とする請求項10に記載のピエゾ抵抗変化検出方式
    センサ。
  13. 【請求項13】 前記基板に複数のセンサ可動部及び複
    数のピエゾ抵抗を設けたことを特徴とする1,2,3,
    4,5,6,7,8,9,10,11又は12に記載の
    ピエゾ抵抗変化検出方式センサ。
  14. 【請求項14】 パワーICのような発熱部品と請求項
    1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,1
    2又は13に記載のピエゾ抵抗変化検出方式センサとを
    組合せたことを特徴とするモジュール。
  15. 【請求項15】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9,10,11,12又は13に記載のピエゾ抵抗
    変化検出方式センサを原動機、電動機、発電機、ディス
    クブレーキ、工作機等の機器に取り付けたことを特徴と
    する振動検出機能付き機器。
  16. 【請求項16】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9,10,11,12又は13に記載のピエゾ抵抗
    変化検出方式センサをボイラに直接取り付け、ボイラの
    振動や圧力等の物理量を検出させるようにしたことを特
    徴とするボイラの物理量検出装置。
  17. 【請求項17】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9,10,11,12又は13に記載のピエゾ抵抗
    変化検出方式センサを蒸気等の高温気体の通過する管内
    に取り付け、高温気体の圧力や流速等の物理量を検出さ
    せるようにしたことを特徴とする気体用物理量検出装
    置。
  18. 【請求項18】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9,10,11,12又は13に記載のピエゾ抵抗
    変化検出方式センサと、 前記センサの検出信号に対してファジイ処理を行なうこ
    とにより、異常を検出する信号処理手段とを備えたこと
    を特徴とする異常状態検出装置。
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