JPH06325785A - 電気化学的発電装置 - Google Patents

電気化学的発電装置

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JPH06325785A
JPH06325785A JP5111496A JP11149693A JPH06325785A JP H06325785 A JPH06325785 A JP H06325785A JP 5111496 A JP5111496 A JP 5111496A JP 11149693 A JP11149693 A JP 11149693A JP H06325785 A JPH06325785 A JP H06325785A
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graphite
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低温度の熱エネルギーを効率良く電気エネル
ギーに変換する。 【構成】 タンク11内にポリエチレングリコールを貯
溜し、このポリエチレングリコールにイオン導電性を与
える塩類を加える。このポリエチレングリコール中に、
複数組の正極と負極とを正負交互に配列し、正極は、グ
ラファイト又はグラファイト組成物により形成し、負極
は、亜鉛,銅,鉄等の金属により形成し、その表面を凹
凸状に形成して表面積を拡大する。上記タンク11内の
ポリエチレングリコールは、循環ポンプ21により集熱
器20へ送られて太陽熱や温水排水等により90℃前後
に加熱された後、タンク11内に戻される。この際、循
環ポンプ21により大気中の空気を吸い込んでポリエチ
レングリコールに吹き込み、タンク11内で空気混じり
の90℃前後のポリエチレングリコールを循環させるこ
とで、一種の燃料電池のように発電する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低温度の熱エネルギー
を効率良く電気エネルギーに変換する電気化学的発電装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、エネルギー資源の多様化・地球環
境保護等の要請から、小規模発電に、ゼーベック効果を
利用した熱電発電素子による熱電発電を利用することが
考えられている。この熱電発電は、例えば、プロパン等
の化石燃料をバーナーで燃焼させて得られた〜820K
の熱源によりPbTe系の熱電発電素子を加熱して、ゼ
ーベック効果により熱起電力を発生させたり、或は、化
石燃料を白金触媒によって徐燃させて得られた〜600
Kの熱源によりBiTe系の熱電発電素子を加熱するよ
うにしたものもある。その他、化石燃料の補給が困難な
場合には、原子炉や放射性同位元素を熱源としてSiG
e系の熱電発電素子により熱電発電することが考えられ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の熱電発電素
子を用いた熱電発電では、高温度の熱源を必要として、
熱電変換効率が低いという欠点がある。しかも、高温度
の熱源を得るために、化石燃料や原子炉、放射性同位元
素を必要とするため、装置全体が大掛かりとなって、コ
ンパクト化・低コスト化の要請に反するばかりか、ラン
ニングコストも高くつき、省エネ効果もあまり期待でき
ない。
【0004】この他、太陽光エネルギーを光起電力効果
により電気エネルギーに変換する太陽電池もあるが、こ
の太陽電池は高価であると共に、太陽光線の当たるとこ
ろでしか使用できず、光以外の熱エネルギーを電気エネ
ルギーに変換できない致命的な欠点がある。しかも、太
陽光線を受けるために広い面積を必要とし、コンパクト
化・低コスト化の要請にも反する。
【0005】また、近年、外部から電池活物質を連続的
に補給して発電する燃料電池(例えばリン酸型燃料電
池,アルカリ型燃料電池,陽イオン交換膜燃料電池,溶
融炭酸塩型燃料電池等)も開発されているが、これら
は、いずれも構造が複雑であったり、組成物の原材料コ
ストが高価であったりする欠点がある。
【0006】本発明はこの様な事情を考慮してなされた
もので、その目的は、熱源として排熱等の低温度の熱エ
ネルギーを利用できて、その低温度の熱エネルギーを効
率良く電気エネルギーに変換でき、発電を経済的なもの
にして、十分な省エネ効果を得ることができると共に、
地球環境保護にも貢献でき、しかも、装置全体のコンパ
クト化・低コスト化も実現することができる電気化学的
発電装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電気化学的発電装置は、グラファイト又は
グラファイト混合物からなる正極と、金属により形成さ
れた負極と、これら正負両極を浸す液状又はペースト状
のポリエチレングリコールと、このポリエチレングリコ
ールにイオン導電性を与える塩類とを備え、前記負極の
表面のうちの少なくとも正極と対向する面を凹凸状に形
成したものである。
【0008】この場合、複数組の正極と負極とを正負交
互に配列しても良い。また、正極を、グラファイト粉末
と二酸化マンガン粉末との混合物により構成したり、或
は、正極をグラファイトにより形成して、その表面も凹
凸状に形成するようにしても良い。
【0009】また、太陽熱や排熱等を収集する集熱器
と、前記ポリエチレングリコールを前記集熱器を経由す
るように循環させる循環用ポンプとを備えた発電システ
ムとして構成しても良い。更に、前記ポリエチレングリ
コール中に酸素又は酸素含有ガスを送る送気手段を設け
ても良い。尚、この送気手段としての機能を循環用ポン
プに持たせて、この循環用ポンプによって、大気中の空
気を吸い込んで前記ポリエチレングリコールに吹き込む
ようにしても良い。
【0010】
【作用】本発明者は、自己温度調節面状発熱体としての
ポリエチレングリコール−グラファイト系(以下「PG
−GC系」と略称する)の研究を続け、その研究成果が
特許第1647696号(特公平3−10203号)等
として特許されている。その後、このPG−GC系の導
電機構を解明する過程で、グラファイト(GC)からポ
リエチレングリコール(PG)への電子移動の存在を仮
定すると、この系のスイッチングや電流−電圧の関係を
説明することができた。この事から、PG−GC系は、
発電装置として機能するかもしれないとの発想が生ま
れ、実験を行ったところ、予想以上の起電圧・短絡電流
を発生する発電装置を発明するに至った(特願平4−2
01281号,特願平4−278623号,特願平4−
334201号等)。
【0011】この発電装置の構成は、液溜器に貯溜した
ポリエチレングリコール中に正負両極を浸し、前記液溜
器を通して熱エネルギーをポリエチレングリコールに伝
えることにより、電極反応を起こさせて発電するように
したものであり、正極をグラファイト又はグラファイト
組成物で形成し、負極を、金属で形成している。
【0012】従来の化学電池においては、正極側で還元
反応が起こり、負極側で酸化反応が起こる。これに対
し、この発電装置によれば、負極側では電極が酸化さ
れ、金属イオンとなってポリエチレングリコール中に溶
出するが、正極側では、グラファイトからポリエチレン
グリコールへの電子移動が起こるのみである(この原理
については特願平4−201281号の明細書に詳述さ
れている)。正極のグラファイトには、この電子移動に
伴いホールが形成されるが、負極側で発生した電子が外
部回路を流れて正極に到達してホールを埋めるようにな
るので、正極のグラファイトは、見掛上、何の変化も見
られない。この点が従来の化学電池と大きく異なってい
る。
【0013】本発明者は、この発電装置の起電圧・発生
電流を増加させる一つの手段として負極(金属)の表面
積を大きくすることを考えているが、表面積を大きくす
るために負極のサイズを大型化したのでは、装置の小型
化の要請に反する。
【0014】そこで、本発明は、負極の表面積拡大と装
置の小型化とを両立させるために、負極の表面のうちの
少なくとも正極と対向する面を凹凸状に形成したもので
ある。これにより、負極のサイズを大きくすることな
く、その表面積を大きくすることができ、負極側の電極
反応を促進して発生電流を増加させることができる。更
に、複数組の正極と負極とを正負交互に配列すれば、電
極の集積密度を高めて、発生電流を効率良く増加させる
ことができる。
【0015】また、正極を、グラファイト粉末と二酸化
マンガン粉末との混合物により構成したり、或は、正極
をグラファイトにより形成して、その表面も凹凸状に形
成すれば、正極のグラファイトからポリエチレングリコ
ールへの電子移動も促進でき、発生電流を増加させるこ
とができる。
【0016】更に、太陽熱や排熱等を収集する集熱器
と、前記ポリエチレングリコールを前記集熱器を経由す
るように循環させる循環用ポンプとを備えた発電システ
ムとして構成すれば、太陽熱や排熱等を有効に利用し
て、効率良く発電することができる。この場合、ポリエ
チレングリコール中に酸素又は酸素含有ガスを送る送気
手段を設ければ、ポリエチレングリコール中に供給され
た酸素で負極の金属を燃焼させて電気を発生する一種の
燃料電池として機能するようになり、自然界に炭酸ガス
を放出することなく、クリーンな電気エネルギを取り出
すことができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1乃至図4に
基づいて説明する。タンク11内には、液状のポリエチ
レングリコール(第一工業製薬#200)が貯溜されて
いる。このポリエチレングリコールには、イオン導電性
を与える塩類として、例えば塩化リチウムが4〜10重
量%程度の割合で添加されている。
【0018】このポリエチレングリコール中には、図2
に示すように、複数組の正極12と負極13とが正負交
互に配列されている。正極12は、芯材としてのプラス
チック製の絶縁板14の両面に、グラファイト粉末と二
酸化マンガン粉末との混合物16を取り付けたものであ
る。この混合物16は、2枚のカーボン繊維メッシュ1
7(株式会社ドナック:商品名「SWG3101」,B
メッシュ)でサンドイッチ状に挟み込みまれ、正極12
全体がクラフト紙18で包み込まれている。この場合、
グラファイト粉末と二酸化マンガン粉末との混合割合
は、例えば重量比で4:1の割合である。
【0019】一方、負極13は、イオン化傾向が銅と同
等かそれよりも大きい金属(例えば亜鉛)で形成され、
その表面のうちの少なくとも正極12と対向する面が凹
凸状に形成されている。この負極13と正極12との間
隔は、例えば3mm程度に設定されている。
【0020】上記タンク11の上部と下部には、ポリエ
チレングリコールを循環させるための循環パイプ19
a,19bが接続され、この循環パイプ19a,19b
の途中に集熱器20と循環ポンプ21とが設けられてい
る。上記集熱器20は、太陽熱や温水排水等の排熱にさ
らされる場所に設置され、太陽熱や温水排水等の排熱を
吸収して、その内部を流れるポリエチレングリコールを
例えば90℃前後まで加熱するように構成されている。
また、循環ポンプ21は、集熱器20内で加熱されたポ
リエチレングリコールを循環パイプ19bを通してタン
ク11へ圧送すると共に、大気中の空気を吸い込んでポ
リエチレングリコールに吹き込む送気手段としても機能
するように構成されている。
【0021】以上のように構成された電気化学的発電装
置によれば、循環ポンプ21を運転すると、タンク11
内のポリエチレングリコールが、タンク11の上部から
循環パイプ19aを通して集熱器20内へ送られる。こ
のポリエチレングリコールは、集熱器20で太陽熱や温
水排水等の排熱により例えば90℃前後まで加熱された
後、循環ポンプ21により循環パイプ19bを通してタ
ンク11の下部に送られる。この際、循環ポンプ21
は、大気中の空気を吸い込んでポリエチレングリコール
に吹き込む働きもする。従って、タンク11内では、空
気混じりの90℃前後のポリエチレングリコールが下部
から上部へと循環することになる。
【0022】これにより、酸素と熱エネルギーにより負
極13の亜鉛原子や正極13のグラファイトが活性化さ
れ、負極13側では、亜鉛が酸化されて、亜鉛イオンと
なってポリエチレングリコール中に溶出するが、正極1
2側ではグラファイト粉末からポリエチレングリコール
への電子移動が起こるのみである。正極12のグラファ
イト粉末には、この電子移動に伴いホールが形成される
が、負極13側で発生した電子が外部回路を流れて正極
12に到達してホールを埋めるので、正極12のグラフ
ァイトは、見掛上、何の変化も見られない。この点が従
来の化学電池と大きく異なっている。
【0023】以上の電極反応を式で示すと次のようにな
る。
【0024】 負極: Zn → Zn2+ + 2e ……(1) 正極: GC →GC +e(sol) ……(2) (GC:グラファイト) 従来、この様な反応は知られていなかったが、ポリエチ
レングリコールへの電荷移動を示す実験結果が得られて
いる。上記(2)式で、グラファイト(正極12)から
ポリエチレングリコールへ移動した電子は溶媒和され
て、ポリエチレングリコール中を拡散する。一方、
(1)式で発生したZn2+は、最終的には、2e
ポリエチレングリコール中で中和するようになる。
【0025】 Zn2+ + 2e → Zn ……(3)
【0026】この発電機構の原理を究明する過程で、本
発明者は、空気中の酸素がポリエチレングリコール中に
溶け込んで金属イオンの溶出に一役買っているのではな
いかと推測し、酸素を電池活物質とする一種の燃料電池
が構成できるのではないかと考えた。
【0027】そこで、この実施例では、循環ポンプ21
を、大気中の空気を吸い込んでポリエチレングリコール
に吹き込む送気手段としても機能するように構成し、発
電中に、この循環ポンプ21からポリエチレングリコー
ル中に空気を連続的に供給するようにしている。これに
より、多量の酸素がポリエチレングリコール中に溶け込
んで、負極13の金属のイオン化を促進する一種の燃料
電池として機能するようになり、大きな電流・起電圧が
得られる。
【0028】本発明者は、このような燃料電池として機
能を実証するために、空気を供給する場合(第1実施
例)と、空気の供給を停止した場合(第2実施例)とを
比較する試験を行ったので、その結果を図3及び図4に
示す。この実験に用いた電気化学的発電装置の正極12
のサイズは、グラファイト粉末1.6gと二酸化マンガ
ン粉末0.4gとの混合物16を絶縁板14の両面に配
置したものである。この正極12と負極13の間隔が3
mmであり、正極12の枚数が2枚で、負極13の枚数
が3枚であり、ポリエチレングリコール中の塩化リチウ
ムの濃度が4重量%である。また、この実験では、送気
手段として、日本水槽工業株式会社製のコンプレッサ
「NISSO CHKARA α1000」を用いた。
この電気化学的発電装置のポリエチレングリコールの温
度を90℃前後まで上昇させるように熱を加えて、電流
・起電圧を測定したところ、図3及び図4に示すような
結果が得られた。
【0029】図3のグラフから明らかなように、ポリエ
チレングリコールの温度上昇に伴って電流も増加する
が、第1実施例のように空気を供給すると、空気を供給
しない場合(第2実施例)よりも大きな電流が取り出せ
る。一方、起電圧について見れば、図4のグラフから明
らかなように、第1実施例のように空気を供給すると、
空気を供給しない場合(第2実施例)と比較して、起電
圧も高くすることができる。尚、空気の供給を行わない
場合(第2実施例)でも、ポリエチレングリコール中に
は大気中の酸素が自然に溶け込んでいるので、この大気
中の酸素が金属イオンの溶出に一役買っているものと思
われる。
【0030】また、第1及び第2実施例では、ポリエチ
レングリコールにイオン導電性を与える塩類として、塩
化リチウムを加えているので、電極反応を促進して起電
圧を効率良く高めることができる。但し、イオン導電性
を与える塩類としては、塩化リチウムに限られず、Na
Cl等の他の金属ハロゲン化物や、無機酸の金属塩(N
a2 SO4 ,K3 PO4 ,NaNO3 )や過塩素酸金属
塩(LiClO4 ,NaClO4 )、或はシュウ酸塩、
ギ酸塩、カルボン酸塩等の有機酸塩類であっても良い。
最近、本発明者が行った実験によれば、イオン導電性を
与える塩類として過塩素酸リチウム(LiClO4 )を
用いると、電流が増加することが確認されている。
【0031】また、第1及び第2実施例では、ポリエチ
レングリコールに賦活剤(例えば二酸化マンガン)を添
加しているので、この賦活剤によって、電極反応を促進
して起電圧・電流を高める効果も期待できる。
【0032】更に、第1及び第2実施例では、複数組の
正極12と負極13とを正負交互に配列しているので、
電極の集積密度を高めて、発生電流を効率良く増加させ
ることができる。
【0033】しかしながら、本発明は、この構成に限定
されず、図5に示す第3実施例のように、1組の正極2
2と負極13とを設ける構成としても良い。この場合、
正極22は、芯材としてのプラスチック製の絶縁板14
の片面にグラファイト粉末と二酸化マンガン粉末との混
合物16を取り付けたものである。この混合物16は、
前記実施例と同じく、2枚のカーボン繊維メッシュ17
でサンドイッチ状に挟み込まれ、正極22全体がクラフ
ト紙18で包み込まれている。
【0034】以上のような構成のものについても、前記
実施例と同じ条件で、空気を供給する場合(第3実施
例)と、空気の供給を停止した場合(第4実施例)とを
比較する試験を行ったので、その結果を図6及び図7に
示す。当然の事ながら、電極が1組しかない場合(第3
及び第4実施例)は、電流が少なくなるので、電流を増
加させる必要がある場合には、第1実施例のように、電
極の枚数を増やす必要がある。
【0035】以上説明した各実施例は、いずれも、正極
12,22を、主として、グラファイト粉末と二酸化マ
ンガン粉末との混合物16により構成したが、図8に示
す第5実施例のように、正極23をグラファイト板によ
り形成し、この正極23の表面も凹凸状に形成するよう
にしても良い。この場合も、前記実施例と同じく、正極
23のグラファイトからポリエチレングリコールへの電
子移動も促進でき、発生電流を増加させることができ
る。
【0036】尚、前記各実施例では負極13を亜鉛によ
り形成したが、これに限定されず、負極13をイオン化
傾向が銅と同等かそれよりも大きい金属(例えば銅,ア
ルミ,リチウム等)で形成すれば、起電圧・電流を効率
良く高めることができる。最近の実験結果によれば、負
極13を鉄で形成した場合でも、亜鉛や銅と同等かそれ
以上の発電能力があることが確認されており、負極を鉄
で形成しても良いことが判明した。負極13を鉄で形成
すれば、一層のコストダウンが可能となる。
【0037】また、前記各実施例では、ポリエチレング
リコール中に空気を吹き込むようにしたが、空気に代え
て他の酸素含有ガスや酸素ガスを供給するようにしても
良いことは言うまでもない。また、送気手段も、循環ポ
ンプ21に兼用させる構成に限定されず、別途、コンプ
レッサ、ブロワ等、他の送気手段を設けるようにしても
良い。
【0038】その他、本発明は、上記各実施例に限定さ
れず、タンク11の形状や電極12,13,22,23
の形状を適宜変更しても良い等、種々変更して実施でき
ることは言うまでもない。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の電気化学的発電装置によれば、負極の表面のうちの少
なくとも正極と対向する面を凹凸状に形成したので、負
極のサイズを大きくすることなく、その表面積を大きく
することができ、負極側の電極反応を促進して発生電流
を増加させることができる。更に、複数組の正極と負極
とを正負交互に配列すれば、電極の集積密度を高めて、
発生電流を効率良く増加させることができる。
【0040】また、正極を、グラファイト粉末と二酸化
マンガン粉末との混合物を主成分とするグラファイト組
成物により構成したり、或は、正極をグラファイトによ
り形成して、その表面も凹凸状に形成すれば、正極のグ
ラファイトからポリエチレングリコールへの電子移動も
促進でき、発生電流を増加させることができる。
【0041】更に、太陽熱や排熱等を収集する集熱器
と、前記ポリエチレングリコールを前記集熱器を経由す
るように循環させる循環用ポンプとを備えた発電システ
ムとして構成すれば、太陽熱や排熱等を有効に利用し
て、効率良く発電することができる。この場合、ポリエ
チレングリコール中に酸素又は酸素含有ガスを送る送気
手段を設ければ、ポリエチレングリコール中に供給され
た酸素で負極の金属を燃焼させて電気を発生する一種の
燃料電池として機能するようになり、自然界に炭酸ガス
を放出することなく、クリーンな電気エネルギを取り出
すことができる。
【0042】この場合、ゼーベック効果を利用した熱電
発電素子と比較して、低温度の熱エネルギーを効率良く
電気エネルギーに変換できると共に、太陽電池とは異な
り、光の無い場所でも発電可能である。このため、熱源
として排熱や、太陽熱、地熱、温泉熱等の低温度の熱エ
ネルギーを有効に利用できて、発電を経済的なものにし
て、十分な省エネ効果を得ることができると共に、地球
環境保護にも貢献できる。更に、本発明の電気化学的発
電装置は組成物の原材料コストが安価であり、熱電発電
素子や太陽電池と比較して、大幅な低コスト化が可能で
あると共に、組成物も人体に無害の有機化合物であり、
従来の化学電池と比較して、人体に対する安全性も高
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す電気化学的発電装置
全体の斜視図
【図2】第1及び第2実施例における電極の配列状態を
示す部分縦断面図
【図3】電気化学的発電装置のポリエチレングリコール
の温度変化(a)と発生電流の変化(b)を示すグラフ
【図4】電気化学的発電装置の起電圧の経時的変化を示
すグラフ
【図5】本発明の第3及び第4実施例における電極の配
列状態を示す部分縦断面図
【図6】電気化学的発電装置のポリエチレングリコール
の温度変化(a)と発生電流の変化(b)を示すグラフ
【図7】電気化学的発電装置の起電圧の変化を示すグラ
【図8】本発明の第5実施例における電極の配列状態を
示す部分縦断面図
【符号の説明】
11…タンク、12…正極、13…負極(金属;亜
鉛)、14…絶縁板、16…グラファイト粉末と二酸化
マンガン粉末との混合物、17…カーボン繊維メッシ
ュ、18…クラフト紙、19a,19b…循環パイプ、
20…集熱器、21…循環ポンプ、22,23…正極。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グラファイト又はグラファイト混合物か
    らなる正極と、金属により形成された負極と、これら正
    負両極を浸す液状又はペースト状のポリエチレングリコ
    ールと、このポリエチレングリコールにイオン導電性を
    与える塩類とを備え、 前記負極の表面のうちの少なくとも正極と対向する面を
    凹凸状に形成したことを特徴とする電気化学的発電装
    置。
  2. 【請求項2】 複数組の正極と負極とを正負交互に配列
    したことを特徴とする請求項1に記載の電気化学的発電
    装置。
  3. 【請求項3】 前記正極は、グラファイト粉末と二酸化
    マンガン粉末との混合物を主成分とすることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の電気化学的発電装置。
  4. 【請求項4】 前記正極は、グラファイトにより形成さ
    れ、その表面が凹凸状に形成されていることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の電気化学的発電装置。
  5. 【請求項5】 グラファイト又はグラファイト混合物か
    らなる正極と、金属により形成された負極と、これら正
    負両極を浸す液状のポリエチレングリコールを貯溜する
    タンクと、前記ポリエチレングリコールにイオン導電性
    を与える塩類とを備え、 太陽熱や排熱等を収集する集熱器と、前記タンク内のポ
    リエチレングリコールを前記集熱器を経由するように循
    環させる循環用ポンプとを設けたことを特徴とする電気
    化学的発電装置。
  6. 【請求項6】 前記ポリエチレングリコール中に酸素又
    は酸素含有ガスを送る送気手段とを備えていることを特
    徴とする請求項5に記載の電気化学的発電装置。
  7. 【請求項7】 前記循環用ポンプは、大気中の空気を吸
    い込んで前記ポリエチレングリコールに吹き込む送気手
    段としても機能するように構成されていることを特徴と
    する請求項5に記載の電気化学的発電装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008546145A (ja) * 2005-05-30 2008-12-18 ヴェルナー ヘンツェ, 放射エネルギーおよび/または熱エネルギーから電気エネルギーへの直接変換のためのエネルギーコンバータ電池

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