JPH0730155A - 電気化学的発電素子 - Google Patents

電気化学的発電素子

Info

Publication number
JPH0730155A
JPH0730155A JP5167710A JP16771093A JPH0730155A JP H0730155 A JPH0730155 A JP H0730155A JP 5167710 A JP5167710 A JP 5167710A JP 16771093 A JP16771093 A JP 16771093A JP H0730155 A JPH0730155 A JP H0730155A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
negative electrode
positive electrode
power generation
liquid
permeable sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5167710A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeyuki Yasuda
繁之 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP5167710A priority Critical patent/JPH0730155A/ja
Publication of JPH0730155A publication Critical patent/JPH0730155A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Hybrid Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低温度の熱エネルギーを効率良く電気エネル
ギーに変換する。 【構成】 正極11は、薄いグラファイト板により形成
され、その両面に、それぞれ2枚の不織布12,13を
介して負極14が積層されている。各負極14は例えば
アルミ箔により形成されている。正極11側に位置する
不織布12には、ポリエチレングリコール(#154
0)に二酸化マンガン粉末とグラファイト粉末を混入し
て作った正極電解質が含浸されている。一方、負極14
側に位置する不織布13には、ポリエチレングリコール
(#200)に塩化リチウムと亜鉛粉末を混入して作っ
た負極電解質が含浸されている。この不織布13と負極
14はクラフト紙15で包み込まれている。各不織布1
2,13は、繊維の内部へのしみ込みによる電解質成分
の濃度の変動を防止するために、ポリエステル繊維等の
合成繊維で形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、比較的低温度の熱エネ
ルギーを電気エネルギーに変換する電気化学的発電素子
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、エネルギー資源の多様化・地球環
境保護等の要請から、小規模発電に、ゼーベック効果を
利用した熱電発電素子による熱電発電を利用することが
考えられている。この熱電発電は、例えば、プロパン等
の化石燃料をバーナーで燃焼させて得られた〜820K
の熱源によりPbTe系の熱電発電素子を加熱して、ゼ
ーベック効果により熱起電力を発生させたり、或は、化
石燃料を白金触媒によって徐燃させて得られた〜600
Kの熱源によりBiTe系の熱電発電素子を加熱するよ
うにしたものもある。その他、化石燃料の補給が困難な
場合には、原子炉や放射性同位元素を熱源としてSiG
e系の熱電発電素子により熱電発電することが考えられ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の熱電発電素
子を用いた熱電発電では、高温度の熱源を必要として、
熱電変換効率が低いという欠点がある。しかも、高温度
の熱源を得るために、化石燃料や原子炉、放射性同位元
素を必要とするため、装置全体が大掛かりとなって、コ
ンパクト化・低コスト化の要請に反するばかりか、ラン
ニングコストも高くつき、省エネ効果もあまり期待でき
ない。
【0004】この他、太陽光エネルギーを光起電力効果
により電気エネルギーに変換する太陽電池もあるが、こ
の太陽電池は高価であると共に、太陽光線の当たるとこ
ろでしか使用できず、光以外の熱エネルギーを電気エネ
ルギーに変換できない致命的な欠点がある。しかも、太
陽光線を受けるために広い面積を必要とし、コンパクト
化・低コスト化の要請にも反する。
【0005】本発明はこの様な事情を考慮してなされた
もので、その目的は、熱源として排熱等の低温度の熱エ
ネルギーを利用できて、その低温度の熱エネルギーを効
率良く電気エネルギーに変換でき、発電を経済的なもの
にして、十分な省エネ効果を得ることができると共に、
地球環境保護にも貢献でき、しかも、装置全体のコンパ
クト化・低コスト化も実現することができる電気化学的
発電素子を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電気化学的発電素子は、グラファイト板又
はグラファイト含有物からなる正極と、金属板により形
成された負極と、グリコール系有機物を主剤とする電解
質とを備えたものにおいて、前記電解質を複数枚の不織
布等の液浸透性面状体に含浸させて、これら複数枚の液
浸透性面状体を積層した構成としたものである。
【0007】この場合、正極側に位置する液浸透性面状
体に含浸されているグリコール系有機物に、グラファイ
ト粉末を混入し、負極側に位置する液浸透性面状体に含
浸されているグリコール系有機物に、金属粉末を混入す
ることが好ましい。 更に、前記正極の両面に、前記液
浸透性面状体を介して前記負極を積層し、若しくは、前
記負極の両面に、前記液浸透性面状体を介して前記正極
を積層した構成としても良い。
【0008】
【作用】本発明者は、自己温度調節面状発熱体としての
ポリエチレングリコール−グラファイト系(以下「PG
−GC系」と略称する)の研究を続け、その研究成果が
特許第1647696号(特公平3−10203号)等
として特許されている。その後、このPG−GC系の導
電機構を解明する過程で、グラファイト(GC)からポ
リエチレングリコール(PG)への電子移動の存在を仮
定すると、この系のスイッチングや電流−電圧の関係を
説明することができた。この事から、PG−GC系は、
発電素子として機能するかもしれないとの発想が生ま
れ、実験を行ったところ、予想以上の起電力・短絡電流
を発生する電気化学的発電素子を発明するに至った(特
願平4−201281号,特願平4−278623号,
特願平4−334201号等)この電気化学的発電素子
の構成は、グラファイト板又はグラファイト含有物から
なる正極と、金属板により形成された負極と、グリコー
ル系有機物であるポリエチレングリコールを主剤とする
電解質とを備えたものであり、外部から熱エネルギーを
ポリエチレングリコールに伝えることにより、電極反応
を起こさせて発電するようにしたものである。
【0009】従来の化学電池においては、正極側で還元
反応が起こり、負極側で酸化反応が起こる。これに対
し、この発電素子によれば、負極側では電極が酸化さ
れ、金属イオンとなってポリエチレングリコール中に溶
出するが、正極側では、グラファイトからポリエチレン
グリコールへの電子移動が起こるのみである(この原理
については特願平4−201281号の明細書に詳述さ
れている)。正極のグラファイトには、この電子移動に
伴いホールが形成されるが、負極側で発生した電子が外
部回路を流れて正極に到達してホールを埋めるようにな
るので、正極のグラファイトは、見掛上、何の変化も見
られない。この点が従来の化学電池と大きく異なってい
る。
【0010】この電気化学的発電素子を実用化するにあ
たって、素子全体の小型化と発電能力向上とを両立させ
る必要がある。これを実現するために、本発明では、電
解質を複数枚の不織布等の液浸透性面状体に含浸させ
て、これら複数枚の液浸透性面状体を積層した構成とし
ている。
【0011】これにより、発電素子を小型・薄型化でき
ると共に、内部抵抗を減少させて発生電流を増加させる
ことができる。また、複数枚の液浸透性面状体を積層す
ることによって、複数枚の液浸透性面状体が電極間の間
隔を一定にするスペーサとして機能するようになり、品
質を安定化できる。しかも、必要とされる発電量に応じ
て液浸透性面状体の積層枚数や面積を変えることによっ
て、発電量の調整も容易である。
【0012】また、正極側に位置する液浸透性面状体に
含浸されているグリコール系有機物に、グラファイト粉
末を混入し、負極側に位置する液浸透性面状体に含浸さ
れているグリコール系有機物に、金属粉末を混入すれ
ば、グラファイト粉末と金属粉末とによって電極反応を
促進して、発生電流を一層増加させることができる。
【0013】更に、正極(負極)の両面に、液浸透性面
状体を介して負極(正極)を積層すれば、3枚の電極で
実質的に2組の発電素子を一体的に構成でき、単位体積
当りの発電量を効率良く増加させることができる。
【0014】
【実施例】
[第1実施例]以下、本発明の第1実施例を図1乃至図
5に基づいて説明する。まず、素子全体の構成を図1及
び図2に基づいて説明する。正極11は、薄いグラファ
イト板により形成され、その両面に、それぞれ2枚の液
浸透性面状体である不織布12,13を介して負極14
が積層されている。各負極14は、例えばアルミ箔によ
り形成されている。これら各電極11,14には、それ
ぞれリード線16a,16b,16cを接続する端子部
11a,14aが形成されている。
【0015】また、正極11側に位置する不織布12に
は、グリコール系有機物であるポリエチレングリコール
(第一工業製薬株式会社#1540)に二酸化マンガン
粉末とグラファイト粉末を混入して作った正極電解質が
含浸されている。この場合、グラファイト粉末と二酸化
マンガン粉末との混合割合は、例えば重量比で4:1の
割合である。一方、負極14側に位置する不織布13に
は、グリコール系有機物であるポリエチレングリコール
(第一工業製薬株式会社#200)に塩化リチウムと亜
鉛粉末を混入して作った負極電解質が含浸されている。
上記塩化リチウムは、例えば4〜15重量%程度の割合
で混入され、ポリエチレングリコールにイオン導電性を
与える役割を果たす。
【0016】このような負極電解質が含浸された不織布
13と負極14は、クラフト紙15で包み込まれてい
る。各不織布12,13は、繊維の内部へのしみ込みに
よる電解質成分の濃度の変動を防止するために、ポリエ
ステル繊維等の合成繊維で形成されている。以上のよう
に構成された発電素子全体は、ポリエステルフィルム製
のパッケージ(図示せず)に収納されている。
【0017】次に、不織布12,13への電解質の含浸
方法について図3に基づいて説明する。 (a)正極11側の不織布12への正極電解質の含浸方
法 図3(a)に示すように、平面台17上に、片面にフィ
ルムの付いた不織布18をそのフィルム面が上になるよ
うに置き、この不織布18のフィルム面に所定量の正極
電解質Aをのせ、その上から不織布12(フィルム無
し)を重ね合わせ、更に、その上からフィルム付の不織
布19をそのフィルム面が下になるように重ね合わせ
る。これら3枚の不織布18,12,19を、平面台1
7と圧延プレート20との間に形成された隙間に挟み込
んで、片側から矢印方向に引っ張り出すことにより、圧
延プレート20によって正極電解質Aを不織布12全面
に均一に押し延ばしながらすり込んで含浸させる。この
後、発電素子の組立時に、上下の不織布18,19を剥
がせば良い。
【0018】(b)負極14側の不織布13への負極電
解質の含浸方法 図3(b)に示すように、平面台17上に、片面にフィ
ルムの付いた不織布18をそのフィルム面が上になるよ
うに置き、この不織布18のフィルム面に負極14とな
る例えばアルミ箔を重ね合わせる。そして、この負極1
4(アルミ箔)上に所定量の負極電解質Bをのせ、その
上から不織布13(フィルム無し)を重ね合わせ、更
に、その上からセロハン21を重ね合わせる。これら不
織布18,負極14(アルミ箔),不織布13(フィル
ム無し)及びセロハン21を、平面台17と圧延プレー
ト20との間に形成された隙間に挟み込んで、片側から
矢印方向に引っ張り出すことにより、圧延プレート20
によって負極電解質Bを不織布13全面に均一に押し延
ばしながらすり込んで含浸させる。この後、発電素子の
組立時に、下の不織布18と上のセロハン21を剥がせ
ば良い。この実施例では、負極14(アルミ箔)に複数
の孔14b(図2参照)を形成し、この孔14bに負極
電解質Bを入り込ませることで、両者の接合力を増大さ
せるようにしている。尚、セロハン21に代えて、フィ
ルム付の不織布を用いても良い。
【0019】以上のように構成された電気化学的発電素
子によれば、外部から熱を加えると、その熱エネルギー
により負極14の金属原子や正極11のグラファイトが
活性化され、負極14側では、金属が酸化されて、金属
イオンとなって電解質(ポリエチレングリコール)中に
溶出するが、正極11側ではグラファイトから電解質へ
の電子移動が起こるのみである。正極11のグラファイ
トには、この電子移動に伴いホールが形成されるが、負
極14側で発生した電子が外部回路を流れて正極11に
到達してホールを埋めるので、正極11のグラファイト
は、見掛上、何の変化も見られない。この点が従来の化
学電池と大きく異なっている。
【0020】本発明者の実験結果によれば、この発電素
子は95℃前後に加熱すると、図4及び図5に示すよう
な電流・電圧を発生することが確認された。この実験に
使用した発電素子のサイズは、縦10cm×横6cm×
厚さ5mmである。この実験結果によれば、発電素子を
95℃前後に加熱すると、平均約1600mVの電圧
で、約175mAの電流を発生し、1600mV×17
5mA=280mWの電力が得られた。尚、加熱前の常
温状態でも、1691mVの電圧で、50mAの電流を
発生し、1691mV×50mA=85mWの電力が得
られた。
【0021】この発電素子の発電能力を太陽電池と比較
すると、ほぼ同じサイズ(縦10cm×横6cm×厚さ
8mm)の太陽電池の場合、最高でも500mVの電圧
で93mAの電流しか発生せず、500mV×93mA
=46.5mWの電力しか得られない。従って、この第
1実施例の発電素子は、これと同じサイズの太陽電池と
比較して6倍以上の電力が得られ、小型で高い発電能力
がある。
【0022】このように、第1実施例によれば、電解質
を複数枚の不織布12,13(液浸透性面状体)に含浸
させて、これら複数枚の不織布12,13を積層した構
成としたので、発電素子を小型・薄型化できると共に、
内部抵抗を減少させて発生電流を増加させることができ
る。また、複数枚の不織布12,13を積層することに
よって、複数枚の不織布12,13が電極11,14間
の間隔を一定にするスペーサとして機能するようにな
り、品質を安定化できる。しかも、必要とされる発電量
に応じて不織布12,13の積層枚数や面積を変えるこ
とによって、発電量の調整も容易である。
【0023】更に、この第1実施例の発電素子は、正極
11の両面に、不織布12,13を介して負極14を積
層しているので、3枚の電極11,12で実質的に2組
の発電素子を一体的に構成でき、単位体積当りの発電量
を効率良く増加させることができる。勿論、本第1実施
例の発電素子を複数個積層して発電量を増加させるよう
にしても良いことは言うまでもない。
【0024】以上説明した発電素子は、電流・電圧が低
下する毎に繰り返し充電可能であり、二次電池としても
機能することが確認されており、急速充電も可能であ
る。ちなみに、上記のサイズの発電素子を急速充電する
場合、充電時間は例えば5Vで10分間又は18Vで3
〜5分間である。このような二次電池として使用する場
合、放電時に、外部から供給される熱エネルギーを電気
エネルギーに変換しつつ放電させることができるので、
従来の二次電池と比較して格段に優れた省エネルギ効果
を得ることができる。
【0025】尚、この第1実施例では、発電素子の中心
に正極11を配置しているが、これとは逆に、発電素子
の中心に負極を配置し、その両側に正極を配置するよう
にしても良い。また、この第1実施例では、正極11の
両側に負極14を配置しているが、正極11の片側のみ
に負極14を配置するようにしても良いことは言うまで
もない。
【0026】[第2実施例]以下、本発明の第2実施例
を図6及び図7に基づいて説明する。この第2実施例の
発電素子は、ベース材となる銅箔25上のスペースをそ
の中央でブチルゴム等の絶縁体26で仕切り、絶縁体2
6の左側スペースに正極27を積層し、右側スペースに
複数枚(例えば10枚)の不織布28(液浸透性面状
体)を介して負極となるリチウム箔29及びアルミ箔3
0を積層している。
【0027】この第2実施例では、正極27は、1枚の
グラファイト板ではなく、複数枚(例えば7枚)の不織
布31に正極電解質を含浸させ、それを積層して構成し
たものである。この正極電解質は、前述した第1実施例
と同じく、グリコール系有機物であるポリエチレングリ
コール(第一工業製薬株式会社#1540)に二酸化マ
ンガン粉末とグラファイト粉末を混入して作ったもので
あり、グラファイト粉末によって正極として機能するよ
うになっている。この正極27の上面側には、集電電極
として銅箔32が積層され、この銅箔32に形成された
端子部32aにリード線33aが半田付け等により接続
されている。この銅箔32の上面には、カーバー材とし
てフィルム付の不織布34が貼り合わされている。
【0028】一方、負極側の不織布28には、負極電解
質が含浸されている。この負極電解質は、前述した第1
実施例と同じく、グリコール系有機物であるポリエチレ
ングリコール(第一工業製薬株式会社#200)に塩化
リチウムと亜鉛粉末を混入して作ったものである。負極
となるアルミ箔30には、端子部30aが形成され、こ
の端子部30aにリード線33bが半田付け等により接
続されている。このアルミ箔30の上面にも、カーバー
材としてフィルム付の不織布35が貼り合わされてい
る。これら負極側の組成物全体はクラフト紙36で包み
込まれている。更に、この発電素子全体は、ポリエステ
ルフィルム製のパッケージ(図示せず)に収納されてい
る。
【0029】以上のように構成された第2実施例の発電
素子は、正極側と負極側とが絶縁体26によって完全に
分離されていることが特徴であり、この点が従来の化学
電池と根本的に相違し、一種の物理電池としての性質を
有している。
【0030】この第2実施例の発電素子においても、負
極側では、金属(アルミ箔30,リチウム箔29)が酸
化されて、金属イオンとなって電解質(ポリエチレング
リコール)中に溶出するが、正極27側ではグラファイ
ト粉末からポリエチレングリコールへの電子移動が起こ
るのみである。正極27のグラファイト粉末には、この
電子移動に伴いホールが形成されるが、負極側で発生し
た電子が銅箔25を流れて正極27に到達してホールを
埋めるので、正極27のグラファイト粉末は、見掛上、
何の変化も見られない。この第2実施例の発電素子は、
発生電流が第1実施例よりも少なくなるものの、実用
上、十分な発電能力があることが実験で確かめられてい
る。
【0031】[第3実施例]以下、本発明の第3実施例
を図8乃至図11に基づいて説明する。この第3実施例
の発電素子は、外部から熱を加えると、熱電変換素子の
“ペルチェ効果”のように、正極41側と負極42側と
の間に温度差が生じる点に特徴がある。
【0032】この第3実施例の発電素子も、上記第2実
施例と同じく、正極41側と負極42側とがブチルゴム
等の絶縁体43によって完全に分離されている。正極4
1は、第2実施例と同じく、複数枚(例えば5枚)の不
織布44に正極電解質を含浸させ、それを積層して構成
したものである。この正極電解質も、グリコール系有機
物であるポリエチレングリコール(第一工業製薬株式会
社#1540)に二酸化マンガン粉末とグラファイト粉
末を混入して作ったものであり、グラファイト粉末によ
って正極として機能するようになっている。この正極4
1の上面の一端部(図8の上端部)には、集電電極とし
て帯状の銅箔45が積層され、この銅箔45に形成され
た端子部45aにリード線46aが半田付け等により接
続されている。
【0033】一方、負極42側も、複数枚(例えば5
枚)の不織布47(液浸透性面状体)が積層され、各不
織布47に負極電解質が含浸されている。この負極電解
質は、前記第2実施例と同じく、グリコール系有機物で
あるポリエチレングリコール(第一工業製薬株式会社#
200)に塩化リチウムと亜鉛粉末を混入して作ったも
のである。そして、複数枚の不織布47の積層体の上面
の一端部(図8の上端部)には、負極42として帯状の
アルミ箔が積層され、この負極42に形成された端子部
42aにリード線46bが半田付け等により接続されて
いる。
【0034】更に、正極41側の不織布44の積層体及
び負極42側の不織布47の積層体の他端部(図8の下
端部)には、両者間に跨がって帯状の銅箔48が積層さ
れ、負極42側で発生した電子がこの銅箔48を流れて
正極41側に到達するようになっている。そして、これ
ら銅箔48,45,負極42をその上方から覆うように
フィルム付の不織布49(図9及び図10参照)が貼り
合わされている。更に、この発電素子全体は、ポリエス
テルフィルム製のパッケージ(図示せず)に収納されて
いる。
【0035】以上のように構成された第3実施例の発電
素子について、その熱電変換特性を調べるために次のよ
うな実験を行った。図11(a)に示すように、発電素
子の銅箔48側に100℃前後の発熱体51(例えばア
イロン)を接触させて加熱し、発熱体51の温度T1 ,
発電素子のリード線46a,46b側の温度T2 ,正極
裏面側温度T3 ,負極裏面側温度T4 ,電圧及び電流を
測定したところ、図11(b)に示すような結果が得ら
れた。
【0036】この実験結果によれば、正極裏面側温度T
3 と負極裏面側温度T4 との間に20℃程度の温度差が
生じ、熱電変換素子の“ペルチェ効果”と同じような働
きがあることが確認された。
【0037】[その他の実施例]上記各実施例では、負
極電解質のポリエチレングリコールにイオン導電性を与
える塩類として、塩化リチウムを加えたが、これに代え
て、NaCl等の他の金属ハロゲン化物や、無機酸の金
属塩(Na2 SO4 ,K3 PO4 ,NaNO3 )や過塩
素酸金属塩(LiClO4 ,NaClO4 )、或はシュ
ウ酸塩、ギ酸塩、カルボン酸塩等の有機酸塩類を用いて
も良い。最近、本発明者が行った実験によれば、イオン
導電性を与える塩類として過塩素酸リチウム(LiCl
O4 )を用いると、電流が増加することが確認されてい
る。
【0038】また、上記各実施例では、負極14をアル
ミ箔で形成したが、これに代えて、鉄,亜鉛,銅等の金
属を用いるようにしても良い。また、上記各実施例で
は、電解質の主剤となるグリコール系有機物としてポリ
エチレングリコールを用いたが、トリエチレングリコー
ル等、他のグリコール系有機物を用いても、十分な発電
能力が得られることが実験で確認されている。
【0039】その他、本発明は、上記各実施例に限定さ
れず、電極の形状や不織布(液浸透性面状体)の形状・
積層枚数を適宜変更しても良い等、種々変更して実施で
きることは言うまでもない。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の電気化学的発電素子は、ゼーベック効果を利用した熱
電発電素子と比較して、低温度の熱エネルギーを効率良
く電気エネルギーに変換できると共に、太陽電池とは異
なり、光の無い場所でも発電可能である。このため、熱
源として排熱や、太陽熱、地熱、温泉熱等の低温度の熱
エネルギーを有効に利用できて、発電を経済的なものに
して、十分な省エネ効果を得ることができると共に、地
球環境保護にも貢献できる。更に、本発明の電気化学的
発電素子は組成物の原材料コストが安価であり、熱電発
電素子や太陽電池と比較して、大幅な低コスト化が可能
であると共に、組成物も人体に無害の有機化合物であ
り、従来の化学電池と比較して、人体に対する安全性も
高い。
【0041】しかも、本発明によれば、グリコール系有
機物を主剤とする電解質を複数枚の不織布等の液浸透性
面状体に含浸させて、これら複数枚の液浸透性面状体を
積層した構成としているので、発電素子を小型・薄型化
できると共に、内部抵抗を減少させて発生電流を増加さ
せることができる。また、複数枚の液浸透性面状体を積
層することによって、複数枚の液浸透性面状体が電極間
の間隔を一定にするスペーサとして機能するようにな
り、品質を安定化できる。しかも、必要とされる発電量
に応じて液浸透性面状体の積層枚数や面積を変えること
によって、発電量の調整も容易である。
【0042】また、正極側に位置する液浸透性面状体に
含浸されているグリコール系有機物に、グラファイト粉
末を混入し、負極側に位置する液浸透性面状体に含浸さ
れているグリコール系有機物に、金属粉末を混入すれ
ば、グラファイト粉末と金属粉末とによって電極反応を
促進して、発生電流を一層増加させることができる。更
に、正極(負極)の両面に、液浸透性面状体を介して負
極(正極)を積層すれば、3枚の電極で実質的に2組の
発電素子を一体的に構成でき、発電素子の単位体積当り
の発電量を効率良く増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す電気化学的発電素子
の縦断面図
【図2】電気化学的発電素子の分解斜視図
【図3】正極側の不織布への正極電解質の含浸方法を説
明する図(a)と負極側の不織布への負極電解質の含浸
方法を説明する図(b)
【図4】電気化学的発電素子の起電圧の経時的変化を示
すグラフ
【図5】電気化学的発電素子の発生電流の経時的変化を
示すグラフ
【図6】本発明の第2実施例を示す電気化学的発電素子
の縦断面図
【図7】電気化学的発電素子の分解斜視図
【図8】本発明の第3実施例を示す電気化学的発電素子
の上面図
【図9】図8のIV−IV線に沿って示す断面図
【図10】図8の V−V 線に沿って示す断面図
【図11】実験条件を説明する図(a)と実験データを
示す図(b)
【符号の説明】
11…正極、12,13…不織布(液浸透性面状体)、
14…負極(金属;アルミ箔)、15…クラフト紙、2
5…銅箔、26…絶縁体、27…正極、28…不織布
(液浸透性面状体)、29…リチウム箔、30…アルミ
箔(負極)、31…不織布(液浸透性面状体)、32…
銅箔、34,35…不織布(液浸透性面状体)、41…
正極、42…負極、43…絶縁体、44…不織布(液浸
透性面状体)、45…銅箔、47…不織布(液浸透性面
状体)、48…銅箔、49…不織布。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グラファイト板又はグラファイト含有物
    からなる正極と、金属板により形成された負極と、グリ
    コール系有機物を主剤とする電解質とを備えた電気化学
    的発電素子において、 前記電解質を複数枚の不織布等の液浸透性面状体に含浸
    させて、これら複数枚の液浸透性面状体を積層したこと
    を特徴とする電気化学的発電素子。
  2. 【請求項2】 正極側に位置する液浸透性面状体に含浸
    されているグリコール系有機物には、グラファイト粉末
    が混入され、負極側に位置する液浸透性面状体に含浸さ
    れているグリコール系有機物には、金属粉末が混入され
    ていることを特徴とする請求項1記載の電気化学的発電
    素子。
  3. 【請求項3】 前記正極の両面に、前記液浸透性面状体
    を介して前記負極を積層し、若しくは、前記負極の両面
    に、前記液浸透性面状体を介して前記正極を積層したこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の電気化学的発電
    素子。
JP5167710A 1993-07-07 1993-07-07 電気化学的発電素子 Pending JPH0730155A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5167710A JPH0730155A (ja) 1993-07-07 1993-07-07 電気化学的発電素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5167710A JPH0730155A (ja) 1993-07-07 1993-07-07 電気化学的発電素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0730155A true JPH0730155A (ja) 1995-01-31

Family

ID=15854777

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5167710A Pending JPH0730155A (ja) 1993-07-07 1993-07-07 電気化学的発電素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0730155A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100243829B1 (ko) * 1995-08-24 2000-02-01 미다라이 후지오 특정 이면 피복 재료를 구비한 솔라 셀 모듈 및 이를 제조하는 방법
US6861453B2 (en) 2001-03-16 2005-03-01 Hodogaya Chemical Co., Ltd. Process for producing a urethane-modified polyisocyanurate foam
JP2014072009A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Fujitsu Ltd 全固体二次電池
CN109494343A (zh) * 2017-09-13 2019-03-19 河北银隆新能源有限公司 一种钛酸锂电池负极极片的制备方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100243829B1 (ko) * 1995-08-24 2000-02-01 미다라이 후지오 특정 이면 피복 재료를 구비한 솔라 셀 모듈 및 이를 제조하는 방법
US6861453B2 (en) 2001-03-16 2005-03-01 Hodogaya Chemical Co., Ltd. Process for producing a urethane-modified polyisocyanurate foam
JP2014072009A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Fujitsu Ltd 全固体二次電池
CN109494343A (zh) * 2017-09-13 2019-03-19 河北银隆新能源有限公司 一种钛酸锂电池负极极片的制备方法
CN109494343B (zh) * 2017-09-13 2021-06-01 河北银隆新能源有限公司 一种钛酸锂电池负极极片的制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0545200B1 (en) Electric power generating element
JP7526483B2 (ja) 熱電池
Loktionov et al. Electrochemical heat engine based on neutralization flow battery for continuous low-grade heat harvesting
JP2522410B2 (ja) 固体電解質集合電池
JPH0730155A (ja) 電気化学的発電素子
US3925100A (en) Metal/air cells and air cathodes for use therein
JP2891268B2 (ja) 固体電解質型燃料電池
JPS6012780A (ja) 蓄電式太陽電池
JPH07142750A (ja) ソーラー発電装置
JP2001110431A (ja) 燃料電池電極
US5989721A (en) Device and method for generating electrical energy
JP2002203612A (ja) 光化学電池
JPH0423387B2 (ja)
JP2026046225A (ja) 全固体三次電池
US12433164B2 (en) Thermoelectric electrochemical conversion devices
KR20140073460A (ko) 비상용 용융염 조전지 및 그 사용 방법과 비상용 전원 장치
JPS5878371A (ja) 燃料電池装置
JPH06325785A (ja) 電気化学的発電装置
JPH06260685A (ja) 発電素子及び二次電池
JP2003187823A (ja) 水素極、酸素極の活物質と電解液の化学反応による電気二重層形成の原理に基づき、pn接合ダイオードの整流作用を応用した燃料密閉再生型水素・酸素燃料電池
JPS6240826B2 (ja)
JP2004296364A (ja) 円筒構造固体酸化物燃料電池集合体
Hollandsworth et al. Zinc/ferricyanide battery development phase 4
JPS6391958A (ja) 固体電解質燃料電池
JPS5943649Y2 (ja) ガス拡散電極