JPH06327294A - 多ロータモータ駆動用インバータ装置 - Google Patents

多ロータモータ駆動用インバータ装置

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JPH06327294A
JPH06327294A JP5134049A JP13404993A JPH06327294A JP H06327294 A JPH06327294 A JP H06327294A JP 5134049 A JP5134049 A JP 5134049A JP 13404993 A JP13404993 A JP 13404993A JP H06327294 A JPH06327294 A JP H06327294A
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inverter
rotor
carrier frequency
circuit
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Tsutomu Matsushita
努 松下
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用状況に応じて高効率に性能が発揮され、
しかも全体のサイズ、重量がコンパクトに構成されるも
のとする。 【構成】 大小のロータ2、3に対して、各専用のイン
バータ回路21、22、電圧比較回路23、24、電流
制御回路25、26、三角波発生回路29、30が設け
られ、統合制御回路27のトルク指令値に基づいて電流
制御回路から電流指令値が出力され、これにしたがっ
て、インバータ回路のIGBT21a、22aが制御さ
れ、各ロータのモータ巻線に3相交流が供給される。こ
こで三角波発生回路のキャリア周波数は大ロータ用に対
してf1=1〜4.5kHz、小ロータ用にf2=10
〜20kHzとされている。これにより、最大発熱量が
抑制されて冷却装置が小型になり、低負荷時にはインバ
ータ騒音が低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はサイズや特性の異なる
複数のロータが組み合わされた多ロータモータにおける
駆動用インバータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の多ロータモータとしては例えば
電気自動車の動力として用いられるものがある。すなわ
ち、電気自動車ではモータ効率の向上、すなわち一充電
当たりの航続距離の向上が非常に重要な課題である。一
般に、モータは定格出力での連続運転時には高効率であ
るが、部分負荷時には極端に効率が低下するものが多
い。例えば汎用の30kW級交流誘導モータを10%部
分負荷すなわち出力3kWで運転するとき、その効率は
モータや回転数などの条件にもよるが、たいてい50〜
70%程度である。
【0003】電気自動車は電車などとは異なりその運転
中のほとんどの時間は定格出力よりもはるかに低い負荷
で運転されるので、上述の部分負荷時のモータ効率の大
小がほぼ航続距離を決定することになる。したがって、
このような電気自動車の特性に対応するものとして、図
2に示されるような2ロータの誘導モータが提案されて
いる。これは、1本の出力シャフト1に大ロータ2と小
ロータ3を組みつけたもので、実質的には定格出力の異
なる2つの誘導モータが連結された構成とされる。
【0004】2つのロータ2、3は共通のケーシング6
に収められており、このケーシング内に大ロータ2用の
ステータ4、および小ロータ3用のステータ5がそれぞ
れ組み付けられている。2つのロータの出力は、搭載さ
れる電気自動車の使用される状況等によって最適値が変
わってくるが、例えば約2:1の出力比とされる。そし
て、低負荷時には小ロータ3を主体にし、中〜高負荷で
は大ロータ2を主体に、そして最高負荷時には大ロータ
2と小ロータ3の双方を同時に使用することにより、広
い出力範囲にわたって各ロータを定格出力付近で運転
し、これにより高いトータル効率を実現しようとするも
のである。
【0005】このような多ロータモータを駆動するため
のインバータ装置としては、従来、図3に示されるもの
が一般的に使用されている。同図は2ロータモータ用を
示し、各ロータ用にそれぞれ独立したインバータ回路1
1、12、電圧比較回路13、14、電流制御回路1
5、16を備えている。インバータ回路11は各モータ
巻線に対応して直流電源10に並列に接続されたパワー
半導体11aとパワー半導体PWM駆動回路11bから
なり、同様にインバータ回路12はパワー半導体12a
とパワー半導体PWM駆動回路12bからなっている。
【0006】電流制御回路15、16は統合制御回路1
7からのトルク指令値に基づいてそれぞれ電流指令値を
出力する。さらに共通の三角波発生回路18が設けられ
ており、電流制御回路15、16からの電流指令値の信
号電圧と三角波発生回路18からの三角波信号が電圧比
較回路13、14に入力されて、その出力がインバータ
回路のパワー半導体PWM駆動回路11b、12bへの
PWM駆動信号とされている。以上により、統合制御回
路17からのトルク指令値に基づいて電流指令値が生成
され、これにしたがって、それぞれ独立した3相交流が
各ロータに対応するモータ巻線に供給されることにな
る。なお、パワー半導体11a、12aとしては、電気
自動車の場合、電圧、電流、キャリア周波数などの要求
仕様からIGBT(Insulated GateBi
polar Transistor)が用いられること
が多い。
【0007】上記の2つのインバータ回路11、12
は、単にその電流容量が相違するだけで、他は全く同じ
構成となっていて、用いられるパワー半導体素子そのも
のは全く同じもので、その電流容量の大小の違いは、パ
ワー半導体の並列接続数を増減することによって調整さ
れる。また、三角波発生回路18は共用となっているか
ら、2つのインバータ回路11、12は全く同じキャリ
ア周波数、タイミングでPWM駆動される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インバータ
の特性のうち、インバータ損失とモータ騒音はキャリア
周波数に大きく依存する。まずインバータ損失のキャリ
ア周波数依存性について説明すると、インバータ損失は
定常損失とスイッチング損失からなる。定常損失は、パ
ワー半導体がオンしているときのコレクタ〜エミッタ間
電圧降下とコレクタ電流の積であり、電流を流すかぎり
スイッチング周波数に依存せず発生する損失である。
【0009】スイッチング損失は、パワー半導体をPW
M駆動する場合、パワー半導体のオンからオフまたはオ
フからオンへの切り替え時に、一時的にコレクタ電流と
コレクタ〜エミッタ間電圧の積が大きくなることに起因
するもので、とくにオフへの切り替えの際にはパワー半
導体の特性としてコレクタ〜エミッタ間電圧が上昇した
後も1〜数μSecの間コレクタ電流が流れ続ける。ス
イッチング損失はこの主端子間の電圧降下と電流の積の
時間平均値で表わされる。このスイッチング損失の大き
さは、通常、単位時間当たりのスイッチングの回数に比
例する、すなわちPWM制御の場合キャリア周波数に比
例すると考えてよい。
【0010】図4は、発明者が行なった各種パワー半導
体を用いた場合の電気自動車誘導モータ用インバータの
損失のキャリア周波数依存性についての研究結果を示す
グラフである。電気自動車にとくに多く用いられるIG
BTを例にとれば、およそ1kHz以下では損失はほと
んど定常損失のみであって、周波数によらず約45Wに
ほぼ一定しているが、それ以上の周波数では、スイッチ
ング損失が周波数に比例して大きくなるために、トータ
ルの損失も増加している。この例では約20kHzにお
いてスイッチング損失が定常損失とほぼ同じになってい
ることがわかる。
【0011】そして20kHz以上では、IGBTのス
イッチング時間の合計がPWM駆動のスイッチング周期
時間と同レベルになるために、損失が急増し電流制御の
制御性も急速に悪化することとなり、実質的に使用でき
なくなる。他方、とくに図示しないが、あまり低いキャ
リア周波数ではPWM制御されるモータ電流が連続しな
くなり、モータにおける損失が急増するので、キャリア
周波数には実用上の下限が存在する。電気自動車に使用
される規模の誘導モータの場合には、この値は一般には
1〜2kHz程度である。
【0012】以上のように、パワー半導体としてIGB
Tが使用されるとき、電気自動車のインバータにおける
キャリア周波数が1〜2kHzで損失は最小となり、そ
れ以上ではキャリア周波数とともに損失が増大し、実質
的な使用上限は約20kHzである。
【0013】このインバータ損失は通常5%前後であっ
て、つまりインバータ効率は95%前後であるから、航
続距離はインバータ効率に比例するとはいえ、損失がか
なり大きく増減したとしても効率としての変化はわずか
で、航続距離はあまり大きく変化しない。しかしなが
ら、インバータ損失の大小はパワーユニットの重量、サ
イズおよびコストに対する影響が大きい。
【0014】電気自動車のインバータは、定置式のモー
タのインバータと比較したとき次のような特徴がある。
すなわち、移動体に搭載されることから工業用水などの
低温の冷媒を外部から供給することができないこと、さ
らに環境温度として50〜60℃以上の高温を想定せね
ばならず、素子の最高温度との間の温度差がとれないと
いう厳しい環境にある。したがって、放熱装置の作動環
境がはるかに悪いため、インバータ本体よりも放熱装置
の方がはるかに大きなものになるのが普通である。
【0015】そしてインバータの放熱装置に必要とされ
る放熱性能は、ほぼインバータの発熱量の最大値に比例
する。「インバータにおける発熱量」=「インバータに
おける損失」であるから、結局、放熱器を含むインバー
タシステム全体のサイズ、重量およびコストなどはイン
バータの損失の最大値に大きく依存する。そのため、わ
ずかでも損失が増大することは電気自動車の商品性を大
きく損ねることになる。この際、放熱器の必要な性能を
決定するのは、上述のように発熱量の最大値であって平
均値ではないことに注意を要する。
【0016】なお、インバータの発熱量について考えて
みると、当然ながら発熱量の最大値は大ロータ用インバ
ータにおける方が小ロータ用のインバータよりも大き
く、ほぼインバータの電流容量に比例する。したがっ
て、上述したインバータの放熱器のサイズ、重量、コス
トなどは、主として大ロータ用インバータの損失の大き
さに大きく依存することになる。逆に小ロータ用インバ
ータの損失が多少増減しても、その発熱量の絶対値が小
さいため、放熱器のサイズ、重量、コストなどに与える
影響は大きくない。
【0017】次に、モータおよびインバータ騒音のキャ
リア周波数依存性について説明する。モータやインバー
タの配線その他部品などからは、いわゆるインバータノ
イズと呼ばれるキャリア周波数を規定音とする騒音が発
生する。したがって静かな環境ではこの騒音が乗員に不
快感を与え疲労の原因となることはもちろん、車内騒音
を抑制するための新たな防音措置が必要となる。そのた
めこの騒音も効果的に抑さえないと、車重増の原因とな
るなど電気自動車の商品性を大きく損ねるものとなる。
【0018】ここで、2つのロータの使用される状況を
分析すると、低負荷時には小ロータが、中〜高負荷時に
は大ロータが主に使われる。また最大出力を必要とする
ような最高負荷時には両ロータが使われるがその際の主
体は大ロータである。これを実際の運転状況に照らし合
わせると、街中などの低速走行時、加減速の少ない定速
走行時や緩加速時に小ロータが主に使用され、高速道路
などの高速走行時や急加速時には大ロータが主に使用さ
れることになる。
【0019】そうすると、小ロータが使用される場面
は、車内外の騒音発生が少なく、したがってモータやイ
ンバータの静粛性に対する要求が強い状況であり、逆に
大ロータが使用される場面は、風切り音、ギアなどの駆
動系からの騒音、あるいはタイヤ騒音など他の部位から
発生する騒音が大きいため、モータやインバータの静粛
性に対する要求は相対的に低い状況である。以上のよう
に、大ロータ用インバータと小ロータ用インバータでは
その使用条件が異なり、PWM制御用のキャリア周波数
についてもそれぞれ異なる最適値が必要とされる。
【0020】しかしながら、従来のインバータ装置にあ
っては、小ロータと大ロータとではその使用される運転
状況が異なり、したがってインバータに要求される特性
も異なるのに、前述のように、全く同じ特性で単に電流
容量だけが異なるインバータ回路を同じキャリア周波数
で制御して駆動するようにしているため、広範囲にわた
って高いトータル効率を実現することを狙いながら、依
然として2つのロータをそれぞれ最適の条件で駆動する
ことができず、モータ性能、インバータ寸法、重量など
の改善に限界があった。したがって本発明は、上記従来
の問題点に鑑み、そして発明者が行なった研究による知
見に基づき、運転される使用状況に応じて必要とされる
性能を高効率に発揮でき、しかも全体のサイズ、重量が
コンパクトに構成される多ロータモータ駆動用インバー
タ装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】このため、本発明は、同
一出力軸上に出力の異なる複数のロータとステータの組
み合わせを持つ多ロータモータを駆動するためのインバ
ータ装置であって、出力段が半導体素子で形成された複
数のインバータ回路が前記の複数のロータのそれぞれに
個別に対応させて設けられ、ロータのうち最も出力の小
さいロータ用のインバータ回路を高いキャリア周波数で
制御し、最も出力の大きいロータ用のインバータ回路を
低いキャリア周波数で制御するインバータ制御手段を有
するものとした。
【0022】
【作用】最も出力の大きいロータ用のインバータ回路が
低いキャリア周波数で制御されるので、インバータにお
けるスイッチング損失が定常損失に比べて非常に低く抑
さえられる。これにより高負荷運転など大出力の必要時
に駆動される大きいロータの最大発熱量が抑制され、イ
ンバータ冷却装置が小型軽量化できる。また、最も出力
の小さいロータ用のインバータ回路が高いキャリア周波
数で制御されるので、キャリア周波数を規定音とする騒
音の聴感度が低下する。これにより低負荷時でも実質騒
音が知覚されない。
【0023】
【実施例】図1は、この発明の実施例を示す。同一出力
軸上に大ロータ2と小ロータ3の2つのロータを有しそ
れぞれに対応するステータを備えるロータモータに対し
て、各ロータ2、3用にそれぞれ独立したインバータ回
路21、22が設けられ、これらのインバータ回路のそ
れぞれに対応して、電圧比較回路23、24、電流制御
回路25、26を備えている。インバータ回路21は各
モータ巻線に対応して直流電源10に並列に接続された
パワー半導体としてのIGBT21aで構成された出力
段とパワー半導体PWM駆動回路21bからなり、同様
にインバータ回路22はIGBT22aで構成された出
力段とパワー半導体PWM駆動回路22bからなってい
る。パワー半導体PWM駆動回路21b、22bは、そ
れぞれIGBT21a、22aのゲートを制御するゲー
ト制御回路群から構成される。
【0024】全体の制御を司る統合制御回路27が、回
転センサ31からのモータの回転速度信号と電流センサ
32、33からの各ロータにおける電流値信号を入力し
つつ、図示しない例えばアクセルペダルなどからの操作
信号に基づいてトルク指令値を電流制御回路25、26
に出力する。電流制御回路25、26は統合制御回路2
7からのトルク指令値に基づいてそれぞれ電流指令値を
出力する。さらに各ロータ用のインバータ回路21、2
2に対応させて、専用の三角波発生回路29、30が設
けられている。
【0025】電圧比較回路23は、三角波発生回路29
からの三角波信号と電流制御回路25からの電流指令値
とを入力とするコンパレータ群からなり、その出力がイ
ンバータ回路21のパワー半導体PWM駆動回路21b
へのPWM駆動信号とされている。同様にして、電圧比
較回路24は、三角波発生回路30からの三角波信号と
電流制御回路26からの電流指令値とを入力とするコン
パレータ群からなり、その出力がインバータ回路22の
パワー半導体PWM駆動回路22bへのPWM駆動信号
とされている。以上により、統合制御回路27からのト
ルク指令値に基づいて電流指令値が生成され、これにし
たがって、インバータ回路のIGBTが制御され、それ
ぞれ独立した3相交流が各ロータに対応するモータ巻線
に供給されることになる。
【0026】ここで、三角波発生回路29、30のそれ
ぞれのキャリア周波数f1、f2は互いに異なった値に
設定されており、上記のようにパワー半導体としてIG
BTが用いられているとき、最も出力の大きい大ロータ
用インバータ回路21について、三角波発生回路29の
キャリア周波数f1は1〜4.5kHzとされている。
小ロータ用インバータ回路22については、三角波発生
回路30のキャリア周波数f2が10〜20kHzとさ
れている。
【0027】これらキャリア周波数f1およびf2につ
いて次に説明する。大ロータ用インバータ回路における
キャリア周波数f1=1〜4.5kHzは、これにより
インバータ損失を低くして発熱量を抑え、図示省略のイ
ンバータ冷却装置を小型軽量化するものである。すなわ
ち、キャリア周波数f1を上記範囲とすることにより、
先の図4において、定常損失約45Wに対して50W以
下に維持される。したがって、 インバータ回路におけるスイッチング損失≦定常損失の
1/10 すなわちインバータ損失は定常損失の10%増以内に抑
えられる。そのため大出力の必要時駆動される大ロータ
のインバータ損失が非常に低いので、高負荷走行時の最
大発熱量が抑制され、インバータ冷却装置が小型軽量化
される。
【0028】またキャリア周波数f2=10〜20kH
zは、これにより静粛性を確保するものである。人間の
聴覚は3kHz前後の音に対し最も感度がよく、そこか
ら周波数の増大とともに感度が落ちていき、最高可聴周
波数は個人差はあるものの15〜20kHzである。し
たがってインバータノイズの点からは、キャリア周波数
はできるだけ高く設定したほうが有利であるが、発明者
の研究によれば、電気自動車においてエンジン(モー
タ)ルーム内に設置されたインバータ装置と乗員とは、
車体バルクヘッドで隔てられているため、キャリア周波
数を10kHz以上に設定すれば事実上インバータノイ
ズやモータノイズが聞こえないことを見出だした。これ
は聴感度が最大聴感度に対し15〜20dB程度落ちる
周波数領域で使用することで実質騒音が知覚されないこ
とを意味している。
【0029】したがって、低負荷で車内外の騒音発生が
少ない環境で使用される小ロータのインバータ回路22
におけるキャリア周波数f2が上記10kHz以上とさ
れることにより、過大な損失を招くことなく、実用上十
分な静粛性が得られる。なお、f2が20kHzを越え
ると、図4の説明に前述したように、スイッチング損失
>定常損失となって、インバータ損失の面から実用範囲
を逸脱する。
【0030】以上のように、この実施例は、インバータ
回路の出力段にIGBTを用いたインバータにおいて、
ロータごとに専用の三角波発生回路を設け、大ロータ用
インバータ回路におけるキャリア周波数をf1=1〜
4.5kHz、小ロータ用インバータにおけるキャリア
周波数をf2=10〜20kHzとして、大ロータ用イ
ンバータ回路において、スイッチング損失≦定常損失の
1/10、また、小ロータ用インバータ回路において、
聴感度を最大聴感度に対して−(15〜20)dBとす
ることにより、低負荷走行時の静粛性と、高負荷走行時
の最大発熱量の抑制を高いレベルで両立させ、インバー
タ冷却装置の小型軽量化を実現した。
【0031】なお、上記実施例ではインバータ回路のパ
ワー半導体にIGBTを用いた例を示したが、これに限
定されることなく他の素子も使用可能である。また、I
GBTについても、それ自体今後の技術水準の向上によ
り損失特性値が図4に示されたものから変化し得るが、
その場合にあっても、キャリア周波数の選択により、大
ロータ用インバータ回路のスイッチング損失を定常損失
の1/10以下とし、小ロータ用インバータにおいては
聴感度を最大聴感度に対して−(15〜20)dBとす
ることにより、大負荷あるいは高速運転時には多少の騒
音発生を許しても最大発熱量を十分に低減し、低負荷や
定速運転時は発熱損失が多少増加しても騒音を低減する
ことにより、運転状況に即した静粛性と発熱量の抑制が
両立され、インバータ冷却装置の小型軽量化を実現され
る。
【0032】なお実施例では、インバータ回路を駆動す
るため三角波発生回路を用いてPWM駆動信号を発生す
るようにしているが、これも例えばあらかじめ電流指令
値に対応したPWM波形をメモリーに記憶しておき、随
時読み出してPWM駆動信号を発生させることもでき
る。また、実施例ではロータ数が2つの2ロータモータ
を例示したが、これに限定されることなく、3以上のロ
ータ数をもつモータについても適用され、主に低速、低
負荷時に使用されるロータ用インバータ回路に対するキ
ャリア周波数すなわちPWM駆動周波数を高くし、主に
高速、高負荷時に使用されるロータ用インバータ回路に
対するキャリア周波数を低く設定すればよい。
【0033】
【発明の効果】以上のとおり、本発明は、同一出力軸上
に出力の異なる複数のロータを備える多ロータモータに
おいて、最も出力の大きいロータ用のインバータ回路を
低いキャリア周波数で制御するとともに、最も出力の小
さいロータ用のインバータ回路を高いキャリア周波数で
制御するようにしたので、高負荷運転など大出力の必要
時に駆動される大きいロータ用のインバータ回路のスイ
ッチング損失が定常損失に比べて非常に低く抑さえられ
て、最大発熱量が抑制され、また、低負荷時に小さいロ
ータが用いられる際はキャリア周波数を規定音とする騒
音の聴感度が低下する。これにより、インバータ冷却装
置が簡単化されてインバータ装置全体が小型軽量化され
るとともに、低負荷時に気になりやすいインバータ騒音
も有効に低減されるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す図である。
【図2】2ロータの誘導モータの構造を示す断面図であ
る。
【図3】従来のインバータ装置を示す図である。
【図4】各種パワー半導体を用いた場合のインバータ損
失のキャリア周波数依存性を示す図である。
【符号の説明】
1 出力シャフト 2 大ロータ 3 小ロータ 4、5 ステータ 6 ケーシング 11、12 インバータ回路 11a、12a パワー半導体 11b、12b パワー半導体PWM駆動回路 13、14 電圧比較回路 15、16 電流制御回路 17 統合制御回路 18 三角波発生回路 21、22 インバータ回路 21a、22a IGBT 21b、22b パワー半導体PWM駆動回路 23、24 電圧比較回路 25、26 電流制御回路 27 統合制御回路 29、30 三角波発生回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一出力軸上に出力の異なる複数のロー
    タとステータの組み合わせを持つ多ローターモータを駆
    動するためのインバータ装置であって、出力段が半導体
    素子で形成された複数のインバータ回路が前記複数のロ
    ータのそれぞれに個別に対応させて設けられ、 前記ロータのうち最も出力の小さいロータ用のインバー
    タ回路を高いキャリア周波数で制御し、最も出力の大き
    いロータ用のインバータ回路を低いキャリア周波数で制
    御するインバータ制御手段を有することを特徴とする多
    ロータモータ駆動用インバータ装置。
  2. 【請求項2】 前記低いキャリア周波数は、前記最も出
    力の大きいロータ用のインバータ回路の出力段半導体素
    子におけるスイッチング損失が定常損失の1/10以下
    となる周波数領域とされ、 前記高いキャリア周波数は、前記最も出力の小さいロー
    タ用のインバータ回路の出力段半導体素子におけるスイ
    ッチング損失が定常損失以下で、聴覚感度が最大聴覚感
    度に対し15dB以上低くなる周波数領域であることを
    特徴とする請求項1記載の多ロータモータ駆動用インバ
    ータ装置。
  3. 【請求項3】 前記インバータ回路の出力段半導体素子
    がIGBTであり、前記低いキャリア周波数が1〜4.
    5kHzとされ、前記高いキャリア周波数が10〜20
    kHzとされていることを特徴とする請求項1記載の多
    ロータモータ駆動用インバータ装置。
JP5134049A 1993-05-12 1993-05-12 多ロータモータ駆動用インバータ装置 Withdrawn JPH06327294A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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