JPH06330314A - イオン注入法による傾斜機能材料の製造方法および製造装置 - Google Patents

イオン注入法による傾斜機能材料の製造方法および製造装置

Info

Publication number
JPH06330314A
JPH06330314A JP5114320A JP11432093A JPH06330314A JP H06330314 A JPH06330314 A JP H06330314A JP 5114320 A JP5114320 A JP 5114320A JP 11432093 A JP11432093 A JP 11432093A JP H06330314 A JPH06330314 A JP H06330314A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ion
group
different
plasma chamber
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5114320A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Miura
毅 三浦
Shinichi Yamaki
晋一 山木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Steel Works Ltd filed Critical Japan Steel Works Ltd
Priority to JP5114320A priority Critical patent/JPH06330314A/ja
Publication of JPH06330314A publication Critical patent/JPH06330314A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 組成や構造を厳密に制御でき,処理時間がか
からないイオン注入法による傾斜機能材料の製造方法お
よび製造装置を提供する。 【構成】 同質量数異価数イオン群,異質量数同価数イ
オン群,異質量数異価数イオン群またはこれらのうちの
2種以上が混在したイオン群を多価イオン群生成手段B
で生成し、そのイオン群をビーム加速手段Dで加速し、
被処理体sに照射する。このイオン群は、異なる質量数
と価数のイオンの混在したものなので、異なるイオンエ
ネルギーをもつ。そして、異なるイオンエネルギーをも
つイオン群は、被処理体s内での飛程が異なるため、異
なる深さにそれぞれ作用する。そこで、被処理体sの深
さ方向に組成および構造が異なるように改質される。 【効果】 1段階のプロセスで傾斜機能材料を得られ
る。被処理体の表層の組成および構造を厳密に制御でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イオン注入法による傾
斜機能材料の製造方法および製造装置に関し、さらに詳
しくは、イオン注入により被処理体の表層を改質して傾
斜機能材料を製造する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】傾斜機能材料とは、材料の表面から深さ
方向に組成および構造を変化させたものである。この傾
斜機能材料は、機械的強度特性,熱特性,電気特性,化
学特性等の複数の機能を高レベルで且つ同時に達成でき
るものと期待されており、特に宇宙機器,航空機分野へ
の応用のために盛んに研究されている。
【0003】図4は、従来の溶射法による傾斜機能材料
の製造装置の一例を示す構成図である。この溶射法によ
る傾斜機能材料の製造装置400では、減圧チャンバ4
1内にて、プラズマガン42から発生するプラズマジェ
ット43中に金属粉末44とセラミック粉末45とを同
時に供給し、基板46上に金属とセラミックスの混合材
を溶射する。そして、金属粉末44とセラミック粉末4
5との組成比率の制御を行なうことで傾斜機能材料を製
造するものである。
【0004】一方、傾斜機能材料の製造方法として、イ
オン注入法も用いられている。従来のイオン注入法によ
る傾斜機能材料の製造方法の一例としては、特開昭60
−159168号公報に記載の技術が知られている。こ
れは、第1のイオンエネルギーをもつイオンを被処理体
に注入した後、第2のイオンエネルギーをもつイオンを
注入し、2段階のプロセスで被処理体の表面から深さ方
向に組成および構造を変化させて、傾斜機能材料を製造
するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の溶射法によ
る傾斜機能材料の製造装置では、溶射法の性質上サブミ
クロンメータの薄膜を得ることが難しく,仮に得られて
も組成や構造を厳密に制御できない問題点がある。ま
た、上記従来のイオン注入法による傾斜機能材料の製造
方法では、2段階のプロセスで被処理体にイオンを注入
するので、処理時間がかかる問題点がある。また、高分
子材料のようにイオン注入による組成および構造の変化
に緩和現象(時間の経過と共に変化する)を有するもの
では、組成および構造を厳密に制御できない問題点があ
る。そこで、本発明の目的は、組成や構造を厳密に制御
でき,処理時間がかからないイオン注入法による傾斜機
能材料の製造方法および製造装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の観点では本発明
は、同質量数異価数イオン群,異質量数同価数イオン
群,異質量数異価数イオン群またはこれらのうちの2種
以上が混在したイオン群を生成し、そのイオン群を加速
し、被処理体に照射してイオン注入することを特徴とす
るイオン注入法による傾斜機能材料の製造方法を提供す
る。
【0007】第2の観点では本発明は、電子サイクロト
ロン共振を利用してプラズマチャンバ(2)内で多価イ
オン群を生成する多価イオン群生成手段(B)と、生成
された多価イオン群をプラズマチャンバ(2)内から引
き出す引出手段(16)と、引き出された多価イオン群
によるイオンビームを集束させてそのイオンビームの発
散を抑制するビーム集束手段(C)と、前記多価イオン
群によるイオンビームを加速するビーム加速手段(D)
と、前記多価イオン群によるイオンビームを照射して被
処理体(s)にイオン注入するビーム照射手段(E)と
を具備したことを特徴とする傾斜機能材料の製造装置
(A)を提供する。
【0008】
【作用】本発明のイオン注入法による傾斜機能材料の製
造方法および製造装置では、同質量数異価数イオン群,
異質量数同価数イオン群,異質量数異価数イオン群また
はこれらのうちの2種以上が混在したイオン群を生成
し、そのイオン群を加速し、被処理体に照射する。この
イオン群は、異なる質量数と価数のイオンの混在したも
のなので、加速されたとき、異なるイオンエネルギーを
もつようになる。そして、異なるイオンエネルギーをも
つイオン群は、被処理体内での飛程が異なるため、異な
る深さにそれぞれ作用する。そこで、被処理体の深さ方
向に組成および構造を変化させることが出来る。すなわ
ち、1段階のプロセスで、傾斜機能材料を得られる。
【0009】
【実施例】以下、図に示す実施例により本発明をさらに
詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定される
ものではない。図1は、本発明の傾斜機能材料の製造装
置の一実施例の構成図である。この傾斜機能材料の製造
装置Aは、多価イオン生成部B,ビーム集束部C,ビー
ム加速部D,ビーム照射部Eから構成されている。な
お、二点鎖線はイオン(ビーム)の飛跡を示している。
【0010】図2は、多価イオン生成部Bの縦断面図で
ある。この多価イオン生成部Bは、その中央部分に両端
が開口した円筒状のプラズマチャンバ2を備えており、
その一方の開口端側(図中、右側)に配設されたガス導
入管g(図1参照)と導波管m(図1参照)とからそれ
ぞれ試料ガスとマイクロ波とが前記プラズマチャンバ2
の内部に導入されるようになっている。
【0011】前記プラズマチャンバ2の外周には、永久
磁石3が設けられている。この永久磁石3は、前記プラ
ズマチャンバ2の径方向に6個の棒磁石を放射状に配置
してなる6極永久磁石の組をプラズマチャンバ2の軸線
方向に複数組だけ配列したものであって、その永久磁石
3により前記プラズマチャンバ2の径方向に磁場が形成
されるようになっている。
【0012】前記永久磁石3の両側には、一対のソレノ
イドコイル4,5が配置されている。それらのソレノイ
ドコイル4,5は、その内外両側面および外周面を取り
囲む鉄ヨーク6,7によってそれぞれ保持されている。
そして、それら鉄ヨーク6,7の間は完全に切り離され
ている。
【0013】各鉄ヨーク6,7の外側壁6a,7aおよ
び内側壁6b,7bのプラズマチャンバ側の端面は、い
ずれもプラズマチャンバ2の軸線に平行とされている。
そして、その外側壁6a,7aのプラズマチャンバ側の
端面は、ソレノイドコイル4,5の内周面とほぼ同径位
置となるようにされている。また、その外側壁6a,7
aのプラズマチャンバ側の端部は、プラズマチャンバ側
に向かって延出するようにされ、その端面の面積が大き
くなるようにされている。こうして、鉄ヨーク6,7
は、ソレノイドコイル4,5をそれぞれ個々に保持する
ものとされ、プラズマチャンバ2の軸線方向に独立して
移動可能とされている。
【0014】プラズマチャンバ2の両端面には、それぞ
れOリング8,9を介して絶縁碍子10,11が気密に
取り付けられている。また、その絶縁碍子10,11の
外端面には、それぞれOリング12,13を介して鉄ヨ
ーク延長部材14,15が気密に取り付けられている。
それら鉄ヨーク延長部材14,15は鉄ヨーク6,7と
同様の強磁性体からなるもので、プラズマチャンバ2の
入口側、すなわち図で右側の鉄ヨーク延長部材14は、
プラズマチャンバ2の軸線方向に延びる円筒状のものと
されている。また、プラズマチャンバ2の出口側、すな
わち図で左側の鉄ヨーク延長部材15は、プラズマチャ
ンバ2の軸線方向に延び、外側に向かって拡開する円錐
筒状のものとされている。
【0015】こうして、図で右側の鉄ヨーク延長部材1
4から左側の鉄ヨーク延長部材15に至るまでの内側
に、ソレノイドコイル4,5側から気密に遮蔽された空
間が形成され、その空間を真空吸引することによってプ
ラズマチャンバ2内が真空状態に保たれるようになって
いる。
【0016】鉄ヨーク延長部材14,15には、プラズ
マチャンバ2の軸線に平行な円筒状の外周面が形成され
ている。そして、その外周面が鉄ヨーク6,7の外側壁
6a,7aの端面に接するようにされ、それによって、
その間に磁気的に接続されるようになっている。
【0017】プラズマチャンバ2の出口側の鉄ヨーク延
長部材15には、その先端に引出し電極のカソード16
が取り付けられている。そのカソード16はプラズマチ
ャンバ2の中心軸線側に向かって突出するようにされて
いる。一方、プラズマチャンバ2の出口側の端部にはア
ノード17が取り付けられている。そして、これらアノ
ード17とカソード16との間に10〜20kV程度の高
電圧が印加され、それによって、プラズマチャンバ2内
で生成されたイオンが出口側へと引き出されるようにな
っている。
【0018】次に、この多価イオン生成部Bの作用につ
いて説明する。プラズマチャンバ2の入口側の鉄ヨーク
延長部材14には、ガス導入管g,導波管mが気密に接
続される。そこで、ガス導入管gを利用してプラズマチ
ャンバ2内を真空吸引し、そのプラズマチャンバ2内を
10-7Torr程度の高真空に保つ。そして、そのプラズマ
チャンバ2内に試料ガスおよびマイクロ波を導入する。
すると、試料ガスはマイクロ波によって励起されてプラ
ズマ状となる。
【0019】このとき、プラズマチャンバ2内には永久
磁石3によって径方向の磁場が形成されている。また、
ソレノイドコイル4,5に通電することによって、各鉄
ヨーク6,7を通りその端部から出る磁力線が形成され
る。そして、各鉄ヨーク6,7の外側壁6a,7aの端
部からそれに磁気的に接続されている鉄ヨーク延長部材
14,15内を通り、その延長部材14,15間を結ぶ
磁力線20が形成される。すなわち、プラズマチャンバ
2内に軸線方向の磁場が形成される。
【0020】こうして、プラズマチャンバ2内に、永久
磁石3による径方向の磁場とソレノイドコイル4,5に
よる軸線方向の磁場とを重畳した合成磁場が形成され
る。そして、その合成磁場によって、プラズマチャンバ
2内のプラズマがほぼ軸線方向に向かうものを除いて閉
じ込められる。
【0021】一方、プラズマチャンバ2内の試料ガスに
は、そのプラズマチャンバ2内に導入されるマイクロ波
の周波数とそのプラズマチャンバ2内に形成される磁場
の強さとを所定の条件に合致させることによって、電子
サイクロトロン共振が起こされる。したがって、その共
振によってプラズマ内の電子が加速され、高速電子とな
る。そして、その高速電子が試料ガスの粒子に衝突する
ことによって、その粒子のまわりの電子が跳ね飛ばされ
る。こうして、試料ガスの粒子が電離される。その場
合、試料ガスはプラズマ状として閉じ込められているの
で、一つの粒子に多数の高速電子が衝突する。その結
果、一つの粒子から複数個の電子が跳ね飛ばされ、その
粒子が多価イオンとなる。このようにして、プラズマチ
ャンバ2内において多価イオン群が生成される。例え
ば、O2 ガスを試料ガスとして導入すると、O+1
+2,O+3,…,O+8,…のように同質量数異価数多価
イオン群が生成される。また、例えばO2 ガスとN2
スを試料ガスとして同時に導入すると、O+2,O+3
…,O+8,…,N+2,N+3,…,N+10,… のような異
質量数異価数多価イオン群および異質量数同価数多価イ
オン群が生成される。
【0022】生成された多価イオン群は、引出し電極の
カソード16によってプラズマチャンバ2の出口側に引
き寄せられ、軸線方向のイオン群流としてプラズマチャ
ンバ2から引き出される。
【0023】ところで、この多価イオン生成部Bにおい
ては、鉄ヨーク6,7の外側壁6a,7aの端部に鉄ヨ
ーク延長部材14,15が接続され、その外側壁6a,
7aの端部を内側に向かって延出させたのと同様とされ
ている。したがって、ソレノイドコイル4,5によって
形成される磁力線はその延長部材14,15から出るこ
とになる。そして、その延長部材14,15と鉄ヨーク
6,7の内側壁6b,7bの端部との間の距離は小さく
なっている。その結果、それらの間にも磁力線21,2
2が形成されることになる。
【0024】こうして、プラズマチャンバ2の端部近傍
には、一対の鉄ヨーク延長部材14,15間を結ぶ磁力
線20,および延長部材14,15と鉄ヨーク6,7の
内側壁6b,7bの端部との間を結ぶ磁力線21,22
が形成される。したがって、その部分の磁束密度が高く
なり、磁場が強められる。その結果、ミラー磁場におけ
る極大磁束密度が高められ、プラズマの閉じ込めが良好
となる。また、引出し電極であるカソード16付近の磁
場が高められることにより、プラズマの閉じ込め領域を
その引出し電極位置に近付けることが可能となるので、
プラズマチャンバ2内で生成されたイオン群の引出しが
効率よく行われるようになり、大電流のイオンビームを
得ることが可能となる。
【0025】更に、この多価イオン生成部Bにおいて
は、各ソレノイドコイル4,5を保持する鉄ヨーク6,
7が互いに独立したものとされるので、その鉄ヨーク
6,7を軸線方向に移動させることによって、ソレノイ
ドコイル4,5間の間隔を変えることができる。そし
て、一定位置にあるソレノイドコイル4,5によって形
成される磁場の磁束密度が図3に実線で示されているよ
うなものであるとき、ソレノイドコイル4,5間の間隔
を小さくすると、その磁束密度は図3に一点鎖線で示さ
れているように変化し、ソレノイドコイル4,5間の中
央部における磁束密度の極小値が高くなる。また、ソレ
ノイドコイル4,5間の間隔を大きくすると、図3に破
線で示されているように、その間の磁束密度の極小値が
低くなる。一方、その磁束密度の極大値はほとんど変化
しない。そして、ソレノイドコイル4,5によって形成
されるミラー磁場のミラー比は、それら磁束密度の極大
値と極小値との比によって決定される。
【0026】したがって、ソレノイドコイル4,5間の
間隔を調整することによりミラー比を変えることがで
き、その最適化を図ることが可能となる。また、引出し
電極位置と電子サイクロトロン共振領域との位置関係も
最適化することができる。その結果、この多価イオン生
成部Bにより、大電流の多価イオン群を効率よく得るこ
とが可能となる。
【0027】なお、各鉄ヨーク6,7の外側壁6a,7
aの端部を内側に延出させてその端面の面積を大きくす
ることにより、それらの鉄ヨーク6,7を軸線方向に移
動させたときにも鉄ヨーク延長部材14,15との接触
面積が十分に確保されるようにしているが、ミラー比の
調整のために移動される鉄ヨーク6,7の移動量は比較
的小さいので、そのような延出部は必ずしも必要ではな
い。そのような延出部をなくすと、ソレノイドコイル
4,5の装着がより容易となる。
【0028】図1に戻り、ビーム集束部Cは、複数段の
静電レンズを備えており、前記多価イオン生成部Bから
引き出されたイオンビームを集束させてイオンビームが
発散するのを抑制する。
【0029】ビーム加速部Dは、例えば電子ビームの加
速に用いられる線形加速器であり、加速電圧を印加して
前記多価イオン群を加速する。例えば100kVの加速
電圧を印加してO+2,O+3,…,O+8の同質量数異価数
多価イオン群を加速した場合、100keV,200k
eV,…,800keVのイオンエネルギー(価数と加
速電圧の積)をもつOイオンが得られる。
【0030】ビーム照射部Eは、被処理体sを所望の位
置にセットするためのホルダh,イオンビームの照射時
間などを制御するためのシャッタtなどを備えている。
【0031】前記のような異なるイオンエネルギーの多
価イオン群が同時に被処理体sに注入されると、イオン
エネルギーの大きなイオンは被処理体sの表面から深く
注入され、イオンエネルギーの小さなイオンは被処理体
sの表面から浅く注入される。また、このようなイオン
エネルギーの大きなイオンの個数と、イオンエネルギー
の小さなイオンの個数は異なる。従って、被処理体sの
表面から深さ方向に組成および構造を変化させることが
できる。つまり、1回の照射プロセスで、傾斜機能材料
を得られることになる。
【0032】ここで、ビーム加速部Dの電圧を制御する
ことでイオンエネルギーを調節して前記多価イオン群の
注入の深さを変化させれば、被処理体sの組成および構
造を厳密に制御できる。つまり、高品質の傾斜機能材料
を得ることが出来る。同様に、プラズマチャンバ内に導
入する試料ガス量および試料ガスの種類を制御すること
でイオンエネルギーを調節して前記多価イオン群の注入
の深さを変化させれば、被処理体sの組成および構造を
厳密に制御できる。つまり、高品質の傾斜機能材料を得
ることが出来る。
【0033】−製造例1− 多価イオン生成部Bのガス導入管gから毎分0.01m
lのN2 ガスと、14.25GHz,500Wのマイク
ロ波をプラズマチャンバ2内に導入し、ソレノイドコイ
ル4,5に600A通電してECRプラズマを発生さ
せ、電子をECR加熱してプラズマチャンバ2内にNm+
(窒素の異価数多価イオン群)を生成させた。得られた
m+の生成比率は、N+1/32μA,N+2/39μA,N+3
/28μA,N+4/16μA,N+5/10μAおよびN+6/1.
8μAであった。これらの多価イオン群を引き出して1
0KVで加速したイオンビームを、Al基板に照射し
た。このときの各イオンエネルギーは、N+1/10ke
V,N+2/20keV,N+3/30keV,N+4/40
keV,N+5/50keVおよびN+6/60keVであ
る。10時間照射後、Al基板sの表面から約20nm
の位置での組成比N:Al=1:1,深くなるにつれて
組成比N:Al中のNの比率が下がり,表面から約15
0nmの位置での組成比N:Al=0:1になる傾斜機
能材料を製造することが出来た。
【0034】−製造例2− 多価イオン生成部Bのガス導入管gから毎分0.01m
lのN2 ガスおよび毎分0.02mlのCH4 ガスと、
14.25GHz,500Wのマイクロ波をプラズマチ
ャンバ2の内部に導入し、ソレノイドコイル4,5に6
00A通電してECRプラズマを発生させ、電子をEC
R加熱してプラズマチャンバ2内にNm+(窒素の異価数
多価イオン群)およびCn+(炭素の異価数多価イオン
群)を生成させた。得られたNm+とCn+の生成比率は、
+1/30μA,N+2/35μA,N+3/25μA,N+4/15
μA,N+5/8μA,N+6/1.5μA,C+1/32μA,C
+2/33μA,C+3/23μA,C+4/16μAおよびC+5
5μAであった。これらの多価イオン群を引き出して1
0kVで加速したイオンビームを、Ti基板sに照射し
た。このときの各イオンエネルギーは、N+1,C+1/1
0keV,N+2,C+2/20keV,N+3,C+3/30
keV,N+4,C+4/40keV,N+5,C+5/50k
eVおよびN+6/60keVである。
【0035】10時間照射後、Ti基板sの表面から約
20nmの位置での組成比N:C:Ti=1:1:1,
深くなるにつれて組成比N:C:Ti中のN,Cの比率
が下がり,表面から約120nmの位置での組成比N:
C:Ti=0.5:0:1,表面から約150nmの位
置での組成比N:C:Ti=0:0:1になる傾斜機能
材料を製造することが出来た。
【0036】
【発明の効果】本発明のイオン注入法による傾斜機能材
料の製造方法および製造装置によれば、異なるイオンエ
ネルギーのイオン群を同時に被処理体に照射し、深さ方
向に組成および構造が異なるように被処理体の表層を改
質する。従って、1段階のプロセスで傾斜機能材料を製
造できる。また、生成するイオンの価数や種類や加速電
圧を制御して、被処理体の表層の組成や構造を厳密に制
御することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の傾斜機能材料の製造装置の一実施例の
要部説明図である。
【図2】図1の装置における多価イオン生成部の縦断面
図である。
【図3】図2の多価イオン生成部において一対のソレノ
イドコイル間の間隔を変えたときの磁束密度の変化を示
すグラフである。
【図4】従来の溶射法による傾斜機能材料の製造装置の
一例を示す構成図である。
【符号の説明】
A 傾斜機能材料の製造装置 B 多価イオン生成部 C ビーム集束部 D ビーム加速部 E ビーム照射部 g ガス導入管 m 導波管 s 被処理体 2 プラズマチャンバ 3 永久磁石

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同質量数異価数イオン群,異質量数同価
    数イオン群,異質量数異価数イオン群またはこれらのう
    ちの2種以上が混在したイオン群を生成し、そのイオン
    群を加速し、被処理体に照射してイオン注入することを
    特徴とするイオン注入法による傾斜機能材料の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のイオン注入法による傾
    斜機能材料の製造方法において、異価数のイオン群に同
    じ加速電圧を印加することで異なるイオンエネルギーと
    して被処理体にイオン注入することを特徴とするイオン
    注入法による傾斜機能材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のイオン注入法による傾
    斜機能材料の製造方法において、加速電圧を制御するこ
    とでイオン群に与えるイオンエネルギーを制御し、イオ
    ン注入により改質される被処理体の組成および構造を制
    御することを特徴とするイオン注入法による傾斜機能材
    料の製造方法。
  4. 【請求項4】 電子サイクロトロン共振を利用してプラ
    ズマチャンバ内で多価イオン群を生成する多価イオン群
    生成手段と、生成された多価イオン群をプラズマチャン
    バ内から引き出す引出手段と、引き出された多価イオン
    群によるイオンビームを集束させてそのイオンビームの
    発散を抑制するビーム集束手段と、前記多価イオン群に
    よるイオンビームを加速するビーム加速手段と、前記多
    価イオン群によるイオンビームを照射して被処理体にイ
    オン注入するビーム照射手段とを具備したことを特徴と
    する傾斜機能材料の製造装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の傾斜機能材料の製造装
    置において、プラズマチャンバ内に導入する試料ガス量
    および試料ガスの種類を制御することでイオン群の質量
    数と価数を制御し、イオン注入により改質される被処理
    体の組成および構造を制御することを特徴とする傾斜機
    能材料の製造装置。
JP5114320A 1993-05-17 1993-05-17 イオン注入法による傾斜機能材料の製造方法および製造装置 Pending JPH06330314A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5114320A JPH06330314A (ja) 1993-05-17 1993-05-17 イオン注入法による傾斜機能材料の製造方法および製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5114320A JPH06330314A (ja) 1993-05-17 1993-05-17 イオン注入法による傾斜機能材料の製造方法および製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06330314A true JPH06330314A (ja) 1994-11-29

Family

ID=14634899

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5114320A Pending JPH06330314A (ja) 1993-05-17 1993-05-17 イオン注入法による傾斜機能材料の製造方法および製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06330314A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006012574A (ja) * 2004-06-25 2006-01-12 Ulvac Japan Ltd イオン注入装置
JP2016520502A (ja) * 2013-03-28 2016-07-14 ケルテック 超親水性ガラス材料を製造するためのイオンビーム処理方法
KR20170008302A (ko) * 2014-05-23 2017-01-23 퀘르테크 사파이어 소재 표면의 반사색 개질을 위한 처리 방법
KR20180102567A (ko) * 2016-01-20 2018-09-17 퀘르테크 착색된 금속을 생성하기 위해 단일 또는 다중 하전된 가스 이온들의 빔을 사용하는 처리 방법

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006012574A (ja) * 2004-06-25 2006-01-12 Ulvac Japan Ltd イオン注入装置
JP2016520502A (ja) * 2013-03-28 2016-07-14 ケルテック 超親水性ガラス材料を製造するためのイオンビーム処理方法
KR20170008302A (ko) * 2014-05-23 2017-01-23 퀘르테크 사파이어 소재 표면의 반사색 개질을 위한 처리 방법
KR20170008851A (ko) * 2014-05-23 2017-01-24 퀘르테크 방현성 사파이어 소재 제조용 단일 및/또는 다중 하전 가스 이온 빔 처리 방법
CN106662958A (zh) * 2014-05-23 2017-05-10 奎尔科技 用于生产抗眩光蓝宝石材料的单和/或多电荷气体离子束处理方法
JP2017516737A (ja) * 2014-05-23 2017-06-22 ケルテック サファイア材料表面の反射色を変える処理方法
JP2017518440A (ja) * 2014-05-23 2017-07-06 ケルテック 防眩サファイア材料を製造するための一価及び/又は多価ガスイオンビーム処理方法
CN106662958B (zh) * 2014-05-23 2020-03-06 奎尔科技 用于生产抗眩光蓝宝石材料的单和/或多电荷气体离子束处理方法
KR20180102567A (ko) * 2016-01-20 2018-09-17 퀘르테크 착색된 금속을 생성하기 위해 단일 또는 다중 하전된 가스 이온들의 빔을 사용하는 처리 방법
JP2019505683A (ja) * 2016-01-20 2019-02-28 ケルテック 着色金属を製造するために一価または多価ガスイオンのビームを使用する処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3328498B2 (ja) 高速原子線源
US6819053B2 (en) Hall effect ion source at high current density
US6635883B2 (en) Gas cluster ion beam low mass ion filter
US6346768B1 (en) Low energy ion gun having multiple multi-aperture electrode grids with specific spacing requirements
CN105474349B (zh) 离子注入系统中引出电极组件的电压调制
JP2007277708A (ja) 成膜装置および成膜方法
JP2016524277A5 (ja)
JPH04129133A (ja) イオン源及びプラズマ装置
US4767931A (en) Ion beam apparatus
US3351731A (en) Method and apparatus for treating material with a charged beam
JPH06330314A (ja) イオン注入法による傾斜機能材料の製造方法および製造装置
KR100835355B1 (ko) 플라즈마를 이용한 이온주입장치
JPH0636735A (ja) 多価イオン注入法による基板製造装置および基板製造方法
JP3064214B2 (ja) 高速原子線源
JPH0636734A (ja) イオン注入法による基板製造方法
JP2644958B2 (ja) イオン源装置およびそのイオン源装置を備えたイオン打ち込み装置
JP2674995B2 (ja) 基板処理方法およびその装置
JP2018022701A (ja) イオンガン及びイオンミリング装置、イオンミリング方法
JP2838738B2 (ja) 電子サイクロトロン共振イオン源
JP2634910B2 (ja) マイクロ波プラズマ処理装置
JPH08241687A (ja) Ecr型イオン源
WO2013096519A1 (en) Method and apparatus for surface plasma source (sps) with anode layer plasma accelerator
JPH04104433A (ja) イオン源
JP3624986B2 (ja) ビーム加工方法及び装置
EP0095879A2 (en) Apparatus and method for working surfaces with a low energy high intensity ion beam