JPH06330376A - 鉛含有銅合金へのめっき方法 - Google Patents

鉛含有銅合金へのめっき方法

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JPH06330376A
JPH06330376A JP5154098A JP15409893A JPH06330376A JP H06330376 A JPH06330376 A JP H06330376A JP 5154098 A JP5154098 A JP 5154098A JP 15409893 A JP15409893 A JP 15409893A JP H06330376 A JPH06330376 A JP H06330376A
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JP
Japan
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lead
copper alloy
plating
containing copper
acid
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JP5154098A
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English (en)
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Hiroyuki Ito
博之 伊藤
Ichiro Ichihashi
一郎 市橋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鉛含有銅合金表面に、良好なめっきを施
す。 【構成】 鉛含有銅合金表面にめっきを施すにあた
り、鉛含有銅合金表面にあらかじめ加熱処理と酸処理に
よる脱鉛処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉛含有銅合金表面にめ
っきを施すことを特徴とする鉛含有銅合金へのめっき方
法。
【0002】
【従来の技術】従来、めっきの妨害元素である鉛を含有
した銅合金にたいして、金、銀などのめっきを施すこと
は、困難であった。
【0003】例えば、アマルガム法においては、現代金
工技術では、鉛含有銅合金表面に金めっきを施すこと
は、不可能であるとされていた(會田富康「鋳金・彫金
・鍛金」理工学社 1975)。又、銀めっきも同様で
ある(奈良県橿原考古学研究所編「斑鳩藤ノ木古墳第一
次調査報告書」斑鳩町 平成2年)。
【0004】そのため、どうしても鉛含有銅合金表面に
めっきを施す必要があるときは、電気めっき法を用いて
いる。すなわち鉛含有銅合金表面に銅ストライクめっき
を施し、その上にニッケルなどの下地めっきを形成させ
てから、金・銀などの電気めっきを施していた。
【0005】一方、金めっきにおいては、古来より金銅
仏と呼ばれ、表面に金めっきを施された鋳造仏がある。
これらの主成分は、銅、錫、鉛である。水銀も検出され
ており、アマルガム法により、鍍金されたことが分かる
(平尾良光「金銅仏のX線分析法による材質調査」「法
隆寺献納宝物特別調査概報IX 金銅仏5」東京国立博
物館 平成元年3月)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】古代においては鉛含有
銅合金上への金めっき技術が存在していたが、現在はそ
の技法は伝承されていないと考え、鉛含有銅合金に鍍金
をすると、どの様になるのか、実験を行ったところ、鉛
のみ含有した銅合金は、含有率が2%に達すると、美し
い鍍金面を得ることがでず、錫・鉛ともに含有されてい
るときは、鉛単独の場合に比べて、高含有量(7〜8
%)まで、厚めっき(めっき厚10μm以上)を施せ
ば、美しい鍍金を得ることができた。しかしながら上記
実験よりめっき厚1〜3μmでは金色を呈さないという
問題があった。
【0007】又、電気めっきで金、銀などのめっきを鉛
含有銅合金上へ施すには、ストライクめっき、下地めっ
き、本めっきと少なくても3回の電気めっき工程を必要
としていた。しかも、鉛が表面付近に存在するため、め
っきの密着力が十分あるとはいえなかった。
【0008】本発明は、鉛含有銅合金表面に密着力の良
好なめっきを施すことを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は鉛含有銅合金表面にあらかじめ加熱処理と
酸処理による脱鉛処理を行うことにより、薄くて良好な
金、銀などのめっき面を得る鉛含有銅合金へのめっき方
法である。
【0010】脱鉛処理は、加熱処理と酸処理があり、ま
ず加熱処理を行った後に酸処理を行うが、数回繰り返し
行っても良い。
【0011】加熱処理は、鉛含有銅合金である被めっき
材の表面にバーナー、アルコールランプなどで直接火を
当ててもよいし、加熱炉にいれて加熱しても良い。加熱
温度は、鉛溶解温度(327℃)から鉛含有銅合金溶解
温度の範囲で行う。
【0012】酸処理に使用する酸は、鉛を溶かしたり、
反応させて鉛化合物として鉛含有銅合金表面から取り除
くことのできる酸であれば良い。好ましくは、鉱酸を使
用する。鉱酸としては、塩酸、硫酸、硝酸などがある。
塩酸は鉛と反応して塩化鉛となり、硫酸は硫酸鉛とな
る。硝酸は、鉛を溶かす。
【0013】酸処理は、鉛含有銅合金を酸溶液を入れた
容器の中にいれてもよいし、鉛含有銅合金の表面に酸溶
液を塗布し、布等で拭き取ってもよい。このとき、ワイ
ヤーブラシなどで表面の大きめな微小球状灰色金属物を
物理的に取り除いても良い。
【0014】脱鉛処理を行った後のめっき方法は、電気
めっき法、鞘金箔押法(被めっき材に水銀アマルガムを
塗布し、その上に金・銀などの箔を圧着させる方法)や
鞘金法(いわゆる水銀アマルガム法)などの一般的なめ
っき処理で良い。
【0015】鉛含有銅合金とは、銅に鉛が有意量含まれ
た合金であり、他に錫、亜鉛、砒素、鉄などが含まれる
こともある。とくに、錫が含まれると、その合金のめっ
きは幾らか施しやすくなることが分かった。
【0016】めっき品としては、工芸品、装身具、宗教
用具、工業品などがある。
【0017】
【作用】上記のように、鉛含有銅合金銅表面にあらかじ
め加熱処理と酸処理による脱鉛処理を行うことにより、
鉛含有銅合金銅表面近傍層にあるめっき処理の妨害元素
である鉛を取り除くことができ、めっきが可能となる。
【0018】すなわち、熱処理により、鉛含有銅合金銅
表面近傍層にあるめっき処理の妨害元素である鉛を溶出
させる。これは鉛は銅に固溶せず、又液相においても、
二相分離しており、しかも銅の線膨脹係数が1.68×
10−5(40℃)、鉛が2.86×10−5(40
℃)と鉛が銅の約1.7倍と大きく、さらに鉛が固相か
ら液相への相変化時体積は3.5%膨脹する。さらに鉛
の融点が327℃と低温であり、主成分の銅が1,08
3℃と高温なので、容易に溶出が行なわれる。
【0019】そして、合金表面に溶出すると合金に戻る
ことなく、鉛が単独で合金表面で固化し、あたかも灰色
金属物が微小球状に発汗するかのように生成される。
【0020】次いで、酸処理を行うことにより、酸で生
成物を溶かしたり、粉末の反応物にして、取り除くこと
ができるものである。
【0021】
【実施例】
【実施例1】鉛5重量%を含む鉛含有銅合金の薄板(1
cm×4cm×5mm)を加熱器の中にいれ、400℃
の温度環境に3分間置いた後取りだし、次いで10%水
溶液の希塩酸溶液の入った槽中に1分間投入し、取りだ
した後はワイヤーブラシで表面の露出した微小球状灰色
金属物を取り除く、これを3回繰り返した後に、表面に
金アマルガムを塗る。金アマルガムは、0.001μm
厚の金箔を用い、水銀と重量比1:5になるように、金
と水銀を乳鉢にいれ、20分間錬和する。次いで、余剰
水銀を和紙で軽く絞り取り、金アマルガムとする。被め
っき材である鉛含有銅合金の薄板を脱脂、酸洗いし、銅
ベラで金アマルガムを該薄板に塗り、脱脂綿を用いて、
該薄板上にむらなく、表面が平滑一様になるように塗布
する。塗布された該薄板を水銀用ドラフト内にて温度3
00℃・5分間の焼成を行う。冷却後、容器中より取り
だし、酸洗い、ブラシ掛けを行ったところ、非常に均質
で美しい金めっき面(めっき厚2μm)が得られた。
【0022】
【実施例2】鉛5重量%、錫5重量%を含む鉛含有銅合
金の薄板(1cm×4cm×5mm)を加熱器の中にい
れ、400℃の温度環境に3分間置いた後取りだし、次
いで10%水溶液の希塩酸溶液の入った槽中に1分間投
入し、取りだした後はワイヤーブラシで表面の露出した
微小球状灰色金属物を取り除く、これを3回繰り返した
後に、表面に水銀を塗る。その上に1μm厚の金箔を被
せる。金箔の上から脱脂綿で丁寧に擦るように押圧す
る。その後該薄板をドラフト内にて温度300℃・5分
間の焼成を行う。冷却後、容器中より取りだし、酸洗
い、ブラシ掛けを行ったところ、非常に均質で美しい金
めっき面(めっき厚1μm)が得られた。
【0023】
【実施例3】鉛2重量%を含む鉛含有銅合金の薄板(1
cm×4cm×5mm)を加熱器の中にいれ、400℃
の温度環境に3分間置いた後取りだし、次いで10%水
溶液の希塩酸溶液の入った槽中に1分間投入し、取りだ
した後はワイヤーブラシで表面の露出した微小球状灰色
金属物を取り除く、これを3回繰り返した後に、表面に
銀アマルガムを塗る。銀アマルガムは、硝酸銀液より還
元銀粉末を作製し、水銀と重量比1:4になるように、
銀と水銀を乳鉢にいれ、20分間錬和する。次いで、余
剰水銀を和紙で軽く絞り取り、銀アマルガムとする。被
めっき材である鉛含有銅合金の薄板を脱脂、酸洗いし、
銅ベラで銀アマルガムを鉛含有銅合金の薄板に塗り、脱
脂綿を用いて、該薄板上にむらなく、表面が平滑一様に
なるように塗布する。6時間そのまま熟成し、銀アマル
ガムが固化したら、また同じ操作を繰り返す。合計3回
繰り返した後、塗布された該薄板をドラフト内にて温度
300゜C・5分間の焼成を行う。冷却後、容器中より
取りだし、酸洗い、ブラシ掛けを行ったところ、非常に
均質で美しい鍍銀面(めっき厚2μm)が得られた。
【0024】
【実施例4】鉛5重量%、錫5重量%を含む鉛含有銅合
金の薄板(1cm×4cm×5mm)を加熱器の中にい
れ、400℃の温度環境に3分間置いた後取りだし、次
いで10%水溶液の希塩酸溶液の入った槽中に1分間投
入し、取りだした後はワイヤーブラシで表面の露出した
微小球状灰色金属物を取り除く、これを3回繰り返した
後に、該薄板をアルカリ電解脱脂を行う。処理後、良く
水洗いした後に、5%希硫酸水溶液に浸し、水洗し、た
だちに光沢ニッケル浴によりニッケルめっきを施した。
その後、酸性金めっきを施したところ、非常に密着が良
く平滑で均一なしみのない綺麗なめっき面を得ることが
できた。
【0025】
【発明の効果】本発明の鉛含有銅合金へのめっき方法
は、以下に記載されるような効果を奏することができ
る。
【0026】鉛含有銅合金表面近傍層に鉛がなくなるの
で、純銅と同様に容易にめっきを施すことができる。
【0027】鉛含有銅合金表面近傍層に鉛がなくなるの
で、密着力が十分なめっきを得ることができる。
【0028】伝世品や出土品の鉛含有銅合金めっき製品
のめっき修理が可能となった。
【0029】電気めっきを行うときも、ストライクめっ
きを施すことなく、金、銀めっきを得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉛含有銅合金表面にあらかじめ加熱処
    理と酸処理による脱鉛処理を行い、該鉛含有銅合金表面
    にめっきを施すことを特徴とする鉛含有銅合金へのめっ
    き方法。
JP5154098A 1993-05-20 1993-05-20 鉛含有銅合金へのめっき方法 Pending JPH06330376A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5154098A JPH06330376A (ja) 1993-05-20 1993-05-20 鉛含有銅合金へのめっき方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5154098A JPH06330376A (ja) 1993-05-20 1993-05-20 鉛含有銅合金へのめっき方法

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Publication Number Publication Date
JPH06330376A true JPH06330376A (ja) 1994-11-29

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ID=15576875

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5154098A Pending JPH06330376A (ja) 1993-05-20 1993-05-20 鉛含有銅合金へのめっき方法

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JP (1) JPH06330376A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007321241A (ja) * 2006-06-05 2007-12-13 Mayclean Obutsudan Honpo:Kk 油脂洗浄方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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