JPH0633116A - 磁気記録媒体用強磁性金属粉末及びその製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体用強磁性金属粉末及びその製造方法Info
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- JPH0633116A JPH0633116A JP4188350A JP18835092A JPH0633116A JP H0633116 A JPH0633116 A JP H0633116A JP 4188350 A JP4188350 A JP 4188350A JP 18835092 A JP18835092 A JP 18835092A JP H0633116 A JPH0633116 A JP H0633116A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 磁気特性に優れ且つ耐侯性に優れた磁気記録
媒体用の強磁性金属粉末及び比較的簡易な工程で製造コ
ストの安価な強磁性金属粉末の製造方法を提供する。 【構成】 Co2+塩とFe3+塩とをpH7以上の塩基性
水溶液中で反応させてCo2+の水酸化物とFe3+の水酸
化物を生成し、次いで有機物結晶化抑制剤を添加した後
に、昇温して40℃以上に保持し反応を行わせるかもし
くはてCo2+塩とFe2+塩とをpH7以上の塩基性水溶
液中で反応させてCo2+の水酸化物とFe2+の水酸化物
を生成し、次いで有機物結晶化抑制剤を添加した後に、
昇温して40℃以上に保持しつつ酸化性雰囲気中で酸化
反応を行わせてコバルトフェライトを生成し、該コバル
トフェライトの濾過、水洗及び乾燥を行ってから、還元
性雰囲気中で還元を行う方法により磁気記録媒体用強磁
性金属粉末を得る。 【効果】 磁気特性に優れ、且つ着火温度が高く耐侯性
が非常に優れている。
媒体用の強磁性金属粉末及び比較的簡易な工程で製造コ
ストの安価な強磁性金属粉末の製造方法を提供する。 【構成】 Co2+塩とFe3+塩とをpH7以上の塩基性
水溶液中で反応させてCo2+の水酸化物とFe3+の水酸
化物を生成し、次いで有機物結晶化抑制剤を添加した後
に、昇温して40℃以上に保持し反応を行わせるかもし
くはてCo2+塩とFe2+塩とをpH7以上の塩基性水溶
液中で反応させてCo2+の水酸化物とFe2+の水酸化物
を生成し、次いで有機物結晶化抑制剤を添加した後に、
昇温して40℃以上に保持しつつ酸化性雰囲気中で酸化
反応を行わせてコバルトフェライトを生成し、該コバル
トフェライトの濾過、水洗及び乾燥を行ってから、還元
性雰囲気中で還元を行う方法により磁気記録媒体用強磁
性金属粉末を得る。 【効果】 磁気特性に優れ、且つ着火温度が高く耐侯性
が非常に優れている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録媒体用の強磁
性粉末に関するものであり、特に、磁気特性が高く、且
つ安定性に優れた針状の強磁性粉末の製造方法に関する
ものである。
性粉末に関するものであり、特に、磁気特性が高く、且
つ安定性に優れた針状の強磁性粉末の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録は、各種の記録方式の中でも媒
体が繰り返し使用できること、情報の電子化が容易であ
ること等の特徴からめざましい発展を遂げてきた。そし
て、それに使用される磁気テープ、磁気デイスク及び磁
気ドラム等の磁気記録媒体に対しては、高密度記録化が
絶えず求められている。
体が繰り返し使用できること、情報の電子化が容易であ
ること等の特徴からめざましい発展を遂げてきた。そし
て、それに使用される磁気テープ、磁気デイスク及び磁
気ドラム等の磁気記録媒体に対しては、高密度記録化が
絶えず求められている。
【0003】磁気記録媒体は、テープ状もしくはディス
ク状の非磁性支持体上に磁性層を設けた構成をしてお
り、高密度記録の要求に応えるために、優れた電磁変換
特性を有する強磁性金属薄膜を磁性層とするいわゆる金
属薄膜型の磁気記録媒体が提案されている。しかし、こ
の金属薄膜を磁性層とする磁気記録媒体は、製造コスト
が高価であること、耐侯性、耐久性などの実用特性が劣
るという問題を有する。
ク状の非磁性支持体上に磁性層を設けた構成をしてお
り、高密度記録の要求に応えるために、優れた電磁変換
特性を有する強磁性金属薄膜を磁性層とするいわゆる金
属薄膜型の磁気記録媒体が提案されている。しかし、こ
の金属薄膜を磁性層とする磁気記録媒体は、製造コスト
が高価であること、耐侯性、耐久性などの実用特性が劣
るという問題を有する。
【0004】一方、強磁性粉末及び結合剤樹脂を主体と
するいわゆる塗布型磁気記録媒体は、実用特性が優れて
おり、古くから磁気記録媒体として使用されその改良が
為されてきた。そして、それに使用される強磁性粉末の
特性の改良が記録密度の向上に大きく貢献してきた。塗
布型磁気記録媒体に使用される強磁性粉末としては、酸
化鉄粉末、コバルト変性酸化鉄粉末、CrO2粉末、金
属磁性粉末及びバリウムフェライトに代表される板状六
方晶系フェライト粉末等が知られている。 中でも、高
記録密度が必要な磁気記録媒体には金属磁性粉末が最も
優れており、8mmビデオ用の磁気記録媒体に使用され
ており、その粒子の形状は、高抗磁力を保持する上から
通常針状である。そして、近年更に磁気記録密度の向上
の要求に対し、その高性能化がさらに追求されている。
するいわゆる塗布型磁気記録媒体は、実用特性が優れて
おり、古くから磁気記録媒体として使用されその改良が
為されてきた。そして、それに使用される強磁性粉末の
特性の改良が記録密度の向上に大きく貢献してきた。塗
布型磁気記録媒体に使用される強磁性粉末としては、酸
化鉄粉末、コバルト変性酸化鉄粉末、CrO2粉末、金
属磁性粉末及びバリウムフェライトに代表される板状六
方晶系フェライト粉末等が知られている。 中でも、高
記録密度が必要な磁気記録媒体には金属磁性粉末が最も
優れており、8mmビデオ用の磁気記録媒体に使用され
ており、その粒子の形状は、高抗磁力を保持する上から
通常針状である。そして、近年更に磁気記録密度の向上
の要求に対し、その高性能化がさらに追求されている。
【0005】強磁性金属粉末は、通常、ゲータイトを出
発原料とし、高温気相反応により脱水及び水素還元を行
なって製造されている。そして、その空気中での安定性
を確保するため粉末の粒子表面に酸化物層を形成する必
要があり、その飽和磁束密度はバルクの値より大幅に低
くなってしまった。
発原料とし、高温気相反応により脱水及び水素還元を行
なって製造されている。そして、その空気中での安定性
を確保するため粉末の粒子表面に酸化物層を形成する必
要があり、その飽和磁束密度はバルクの値より大幅に低
くなってしまった。
【0006】飽和磁束密度を改良するためにFeーCo
の合金にする事が行なわれており、FeーCo合金はC
oが30%程度で飽和磁束密度が最大になることが知ら
れている。ところが、ゲータイト生成反応時にCo化合
物をCo/Feで30%も添加するとCo変性針状のゲ
ータイトと粒状コバルトフェライトの混相になってしま
い、磁気特性特に飽和磁束密度の大きな磁性体が得られ
なかった。またゲータイトにCo化合物を吸着させる方
法もあるが、やはりCo/Feで30%も吸着させよう
とするとCo吸着ゲータイト粒子とは別のCo化合物の
不定形粒子が生成する。以上の様にFe-Co合金化に
よる飽和磁束密度の改良には、種々の問題があり充分に
なされていなかった。
の合金にする事が行なわれており、FeーCo合金はC
oが30%程度で飽和磁束密度が最大になることが知ら
れている。ところが、ゲータイト生成反応時にCo化合
物をCo/Feで30%も添加するとCo変性針状のゲ
ータイトと粒状コバルトフェライトの混相になってしま
い、磁気特性特に飽和磁束密度の大きな磁性体が得られ
なかった。またゲータイトにCo化合物を吸着させる方
法もあるが、やはりCo/Feで30%も吸着させよう
とするとCo吸着ゲータイト粒子とは別のCo化合物の
不定形粒子が生成する。以上の様にFe-Co合金化に
よる飽和磁束密度の改良には、種々の問題があり充分に
なされていなかった。
【0007】一方、特公昭43−20117号公報に開
示されているように、コバルトフェライト(CoFe2
O4)を乾式還元して、Co含有量の高い強磁性金属粉
末を得る方法が提案されている。しかしながら、コバル
トフェライト粉末の粒子形状は立方体であり、形状異方
性による抗磁力の高い針状の形状のものは得られず、1
000エルステッド未満の抗磁力しか得ることができな
かった。
示されているように、コバルトフェライト(CoFe2
O4)を乾式還元して、Co含有量の高い強磁性金属粉
末を得る方法が提案されている。しかしながら、コバル
トフェライト粉末の粒子形状は立方体であり、形状異方
性による抗磁力の高い針状の形状のものは得られず、1
000エルステッド未満の抗磁力しか得ることができな
かった。
【0008】また、上記のゲータイトを出発原料とする
強磁性金属粉末の製造方法の場合、ゲータイトの粒子の
針状の形状を維持した強磁性金属粉末を得ることができ
るが、製造過程でゲータイトから脱水及び脱酸素があ
り、粒子に空隙や枝分かれが多くその形状は形骸化した
ものであって、壊れ易く粒子サイズ分布及び抗磁力分布
が広くまた得られる抗磁力にも限界があった。
強磁性金属粉末の製造方法の場合、ゲータイトの粒子の
針状の形状を維持した強磁性金属粉末を得ることができ
るが、製造過程でゲータイトから脱水及び脱酸素があ
り、粒子に空隙や枝分かれが多くその形状は形骸化した
ものであって、壊れ易く粒子サイズ分布及び抗磁力分布
が広くまた得られる抗磁力にも限界があった。
【0009】特公昭60−42174号公報には、水酸
化第二鉄の懸濁液中に特定の有機物を結晶化制御剤とし
て添加して、空孔を有さずに針状性に優れた酸化第二鉄
を得る製造方法が開示されている。そして、その酸化第
二鉄に水素ガスなどの還元剤を作用させて金属磁性粉末
を得られることも記載されている。更に、特開昭51−
25454号公報及び特開昭53−123898号公報
には、各種のキレート化合物を添加した針状酸化鉄を還
元して針状比の優れた強磁性金属粉末を得る方法が開示
されている。
化第二鉄の懸濁液中に特定の有機物を結晶化制御剤とし
て添加して、空孔を有さずに針状性に優れた酸化第二鉄
を得る製造方法が開示されている。そして、その酸化第
二鉄に水素ガスなどの還元剤を作用させて金属磁性粉末
を得られることも記載されている。更に、特開昭51−
25454号公報及び特開昭53−123898号公報
には、各種のキレート化合物を添加した針状酸化鉄を還
元して針状比の優れた強磁性金属粉末を得る方法が開示
されている。
【0010】強磁性金属粉末は、塗布型磁気記録媒体用
の強磁性粉末として優れた磁気特性を有する反面、化学
変化を受け安く、特に、高温多湿の環境条件下にあって
は、その磁気特性の劣化するという耐侯性の問題があっ
た。
の強磁性粉末として優れた磁気特性を有する反面、化学
変化を受け安く、特に、高温多湿の環境条件下にあって
は、その磁気特性の劣化するという耐侯性の問題があっ
た。
【0011】そして、この耐侯性の問題に対しては、未
だ有効な方法はなく、上記特公昭60ー42174号公
報、特開昭51−25454号公報及び特開昭53−1
23898号公報に開示された方法をもってしても対処
することはできなかった。
だ有効な方法はなく、上記特公昭60ー42174号公
報、特開昭51−25454号公報及び特開昭53−1
23898号公報に開示された方法をもってしても対処
することはできなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
技術の問題点に鑑みなされたものであり、磁気特性に優
れ且つ耐侯性に優れた磁気記録媒体用の強磁性金属粉末
及びその製造方法を提供することを主たる目的としてい
る。
技術の問題点に鑑みなされたものであり、磁気特性に優
れ且つ耐侯性に優れた磁気記録媒体用の強磁性金属粉末
及びその製造方法を提供することを主たる目的としてい
る。
【0013】更に、比較的簡易な工程で製造コストの安
価な強磁性金属粉末の製造方法を提供することもその目
的としている。
価な強磁性金属粉末の製造方法を提供することもその目
的としている。
【0014】
【課題を解決する手段】発明者は、上記本発明の目的を
達成するために、液相反応でスピネルフェライトを生成
すると、通常は、粒状粒子となり針状形にはならない
が、特定の有機物を結晶化抑制剤として使用すると針状
粒子にすることを見出し、更に検討を続けた結果、特
に、コバルトフェライトに着目して本発明に至った。
達成するために、液相反応でスピネルフェライトを生成
すると、通常は、粒状粒子となり針状形にはならない
が、特定の有機物を結晶化抑制剤として使用すると針状
粒子にすることを見出し、更に検討を続けた結果、特
に、コバルトフェライトに着目して本発明に至った。
【0015】上記本発明の目的は、Co2+塩とFe3+塩
とをpH7以上の塩基性水溶液中で反応させてCo2+の
水酸化物とFe3+の水酸化物を生成し、次いで有機物結
晶化抑制剤を添加した後に、昇温して40℃以上に保持
し反応を行わせてコバルトフェライトを生成し、該コバ
ルトフェライトの濾過、水洗及び乾燥を行ってから、還
元性雰囲気中で還元を行う磁気記録用強磁性金属粉末の
製造方法もしくはCo 2+塩とFe2+塩とをpH7以上の
塩基性水溶液中で反応させてCo2+の水酸化物とFe2+
の水酸化物を生成し、次いで有機物結晶化抑制剤を添加
した後に、昇温して40℃以上に保持しつつ酸化性雰囲
気中で酸化反応を行わせてコバルトフェライトを生成
し、該コバルトフェライトの濾過、水洗及び乾燥を行っ
てから、還元性ガス雰囲気中で還元を行って強磁性粉末
を得る磁気記録媒体用強磁性粉末の製造方法及び強磁性
金属の含有率が90重量%以上、Coの含有量が20〜
35原子%、針状比が1.5:1〜10:1であって、
空気中における着火温度が200℃以上で且つ飽和磁化
が150emu/g以上の磁気記録媒体用強磁性金属粉
末により達成することができる。
とをpH7以上の塩基性水溶液中で反応させてCo2+の
水酸化物とFe3+の水酸化物を生成し、次いで有機物結
晶化抑制剤を添加した後に、昇温して40℃以上に保持
し反応を行わせてコバルトフェライトを生成し、該コバ
ルトフェライトの濾過、水洗及び乾燥を行ってから、還
元性雰囲気中で還元を行う磁気記録用強磁性金属粉末の
製造方法もしくはCo 2+塩とFe2+塩とをpH7以上の
塩基性水溶液中で反応させてCo2+の水酸化物とFe2+
の水酸化物を生成し、次いで有機物結晶化抑制剤を添加
した後に、昇温して40℃以上に保持しつつ酸化性雰囲
気中で酸化反応を行わせてコバルトフェライトを生成
し、該コバルトフェライトの濾過、水洗及び乾燥を行っ
てから、還元性ガス雰囲気中で還元を行って強磁性粉末
を得る磁気記録媒体用強磁性粉末の製造方法及び強磁性
金属の含有率が90重量%以上、Coの含有量が20〜
35原子%、針状比が1.5:1〜10:1であって、
空気中における着火温度が200℃以上で且つ飽和磁化
が150emu/g以上の磁気記録媒体用強磁性金属粉
末により達成することができる。
【0016】即ち、本発明は、Co2+の水酸化物とFe
3+の水酸化物もしくはCo2+の水酸化物とFe2+の水酸
化物を有機物結晶化抑制剤を添加した状態で加熱反応も
しくは加熱下で酸化反応することにより、針状のコバル
トフェライトを得てそのコバルトフェライトを還元する
ことにより、Coの含有量が20〜35原子%と高く、
針状比が1.5:1〜10:1であって、空気中におけ
る着火温度が200℃以上と耐侯性に優れ、且つ飽和磁
化が150emu/g以上の磁気記録媒体用強磁性金属
粉末を得るというものである。
3+の水酸化物もしくはCo2+の水酸化物とFe2+の水酸
化物を有機物結晶化抑制剤を添加した状態で加熱反応も
しくは加熱下で酸化反応することにより、針状のコバル
トフェライトを得てそのコバルトフェライトを還元する
ことにより、Coの含有量が20〜35原子%と高く、
針状比が1.5:1〜10:1であって、空気中におけ
る着火温度が200℃以上と耐侯性に優れ、且つ飽和磁
化が150emu/g以上の磁気記録媒体用強磁性金属
粉末を得るというものである。
【0017】本発明の方法によれば、前記有機物結晶化
抑制剤がコバルトフェライトの粒子表面に配位的に結合
することにより、粒子成長の方向を抑制して最終的に得
られる粒子形態を針状にコントロールするものと推定さ
れる。その結果、得られる強磁性金属粉末の抗磁力を高
くすることができる。
抑制剤がコバルトフェライトの粒子表面に配位的に結合
することにより、粒子成長の方向を抑制して最終的に得
られる粒子形態を針状にコントロールするものと推定さ
れる。その結果、得られる強磁性金属粉末の抗磁力を高
くすることができる。
【0018】また、Fe−Co組成がスレーター・ポー
リング曲線の極大ピーク値に相当する含有量に近い状態
にあるので飽和磁化も150emu/gと非常に大きな
ものとすることができる。そして、特に優れた利点とし
て、従来の強磁性金属粉末の大きな欠点であった耐侯性
が著しく改善されるという点である。さらに、本発明の
強磁性金属粉末は、空孔や枝分かれの少ない構造が緻密
な強磁性金属粉末が得られるという特徴があり、それが
前記の種々の優れた特性の要因の一つではないかとも考
えられる。
リング曲線の極大ピーク値に相当する含有量に近い状態
にあるので飽和磁化も150emu/gと非常に大きな
ものとすることができる。そして、特に優れた利点とし
て、従来の強磁性金属粉末の大きな欠点であった耐侯性
が著しく改善されるという点である。さらに、本発明の
強磁性金属粉末は、空孔や枝分かれの少ない構造が緻密
な強磁性金属粉末が得られるという特徴があり、それが
前記の種々の優れた特性の要因の一つではないかとも考
えられる。
【0019】本発明の強磁性金属粉末の製造方法は、C
o2+塩とFe3+塩もしくはCo2+塩とFe2+塩とをpH
7以上の塩基性水溶液中で反応させて得られたCo2+の
水酸化物とFe3+の水酸化物もしくはCo2+の水酸化物
とFe2+の水酸化物を比較的マイルドな条件下で反応さ
せてコバルトフェライトを得るという方法であるので比
較的簡易で製造コストが安価な条件で製造することがで
きるという製法上及び経済上の利点がある。
o2+塩とFe3+塩もしくはCo2+塩とFe2+塩とをpH
7以上の塩基性水溶液中で反応させて得られたCo2+の
水酸化物とFe3+の水酸化物もしくはCo2+の水酸化物
とFe2+の水酸化物を比較的マイルドな条件下で反応さ
せてコバルトフェライトを得るという方法であるので比
較的簡易で製造コストが安価な条件で製造することがで
きるという製法上及び経済上の利点がある。
【0020】本発明における前記有機物結晶化抑制剤
は、種々の有機化合物が使用でき、例えば、特公昭60
−42174号公報に記載された有機ホスホン酸、ヒド
ロキシカルボン酸、これらの塩及びエステルから選ばれ
る有機化合物であり、具体的には、有機ホスホン酸とし
ては、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロ
キシエチリデン−1・1−ジホスホン酸、エチレンジア
ミンテトラ(メチレンスルホン酸)、ヒドロキシメチレ
ンジホスホン酸、メチレンジホスホン酸、エチレン−1
・2ジホスホン酸等であり、ヒドロキシカルボン酸とし
ては、クエン酸、酒石酸、ジヒドロキシグルタン酸、グ
リコール酸、サリチル酸等主として脂肪族ヒドロキシカ
ルボン酸が用いられ、中でも、クエン酸、エチレンジア
ミンテトラメチレンスルホン酸が好ましい。
は、種々の有機化合物が使用でき、例えば、特公昭60
−42174号公報に記載された有機ホスホン酸、ヒド
ロキシカルボン酸、これらの塩及びエステルから選ばれ
る有機化合物であり、具体的には、有機ホスホン酸とし
ては、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロ
キシエチリデン−1・1−ジホスホン酸、エチレンジア
ミンテトラ(メチレンスルホン酸)、ヒドロキシメチレ
ンジホスホン酸、メチレンジホスホン酸、エチレン−1
・2ジホスホン酸等であり、ヒドロキシカルボン酸とし
ては、クエン酸、酒石酸、ジヒドロキシグルタン酸、グ
リコール酸、サリチル酸等主として脂肪族ヒドロキシカ
ルボン酸が用いられ、中でも、クエン酸、エチレンジア
ミンテトラメチレンスルホン酸が好ましい。
【0021】本発明における前記有機物結晶化抑制剤の
Co2+の水酸化物とFe3+の水酸化物もしくはCo2+の
水酸化物とFe2+の水酸化物に対する添加量は、全金属
(FeとCo並びにその他の添加金属)の和として金属
1モル当り1×10-6〜3モル、望ましくは1×10-3
〜0.5モルであり、例えば、硫酸第二鉄1モルと硫酸
コバルト1モルを5リットルの水に溶解して、3規定の
NaOHを加えて、pHを7以上とする。次いで、有機
物結晶化抑制剤としてクエン酸を0.3モル(全金属1
モルに対して0.1モル)を水1リットルに溶解した溶
液を所定の反応温度にする。
Co2+の水酸化物とFe3+の水酸化物もしくはCo2+の
水酸化物とFe2+の水酸化物に対する添加量は、全金属
(FeとCo並びにその他の添加金属)の和として金属
1モル当り1×10-6〜3モル、望ましくは1×10-3
〜0.5モルであり、例えば、硫酸第二鉄1モルと硫酸
コバルト1モルを5リットルの水に溶解して、3規定の
NaOHを加えて、pHを7以上とする。次いで、有機
物結晶化抑制剤としてクエン酸を0.3モル(全金属1
モルに対して0.1モル)を水1リットルに溶解した溶
液を所定の反応温度にする。
【0022】前記有機物結晶化抑制剤の添加量が少ない
と針状の強磁性金属粉末が得難くなり、また得られても
粒状のものと混在するようになり、また、余り多くなる
と結晶化が進まなくなるので望ましくない。
と針状の強磁性金属粉末が得難くなり、また得られても
粒状のものと混在するようになり、また、余り多くなる
と結晶化が進まなくなるので望ましくない。
【0023】コバルトフェライトの生成は、前記水酸化
物懸濁液中に前記有機物結晶化抑制剤を所定量添加した
後に、その液を40℃以上、好ましくは60乃至100
℃の温度に、通常で1乃至20時間保持する。また、反
応速度を上げるためにオートクレーブ中で100℃以上
で反応しても良い。
物懸濁液中に前記有機物結晶化抑制剤を所定量添加した
後に、その液を40℃以上、好ましくは60乃至100
℃の温度に、通常で1乃至20時間保持する。また、反
応速度を上げるためにオートクレーブ中で100℃以上
で反応しても良い。
【0024】コバルトフェライトを生成する際の温度が
40℃未満であると、結晶化が充分に進行しないので望
ましくない。
40℃未満であると、結晶化が充分に進行しないので望
ましくない。
【0025】本発明の磁気記録媒体用強磁性金属粉末を
製造する原料となるCo2+塩、Fe 3+塩及びFe2+塩
は、従来から磁気記録媒体用の強磁性体の製造に使用さ
れている種々のものを使用することができ、例えば、塩
化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、硝酸
第一鉄、硝酸第二鉄、塩化コバルト、硫酸コバルト、硝
酸コバルト等の塩化物、硫酸塩、硝酸塩が挙げられる。
製造する原料となるCo2+塩、Fe 3+塩及びFe2+塩
は、従来から磁気記録媒体用の強磁性体の製造に使用さ
れている種々のものを使用することができ、例えば、塩
化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、硝酸
第一鉄、硝酸第二鉄、塩化コバルト、硫酸コバルト、硝
酸コバルト等の塩化物、硫酸塩、硝酸塩が挙げられる。
【0026】Co2+塩とFe3+塩もしくはCo2+塩とF
e2+塩をCo2+とFe3+もしくはCo2+とFe2+との比
率が1:2モルが普通のコバルトフェライトの組成であ
るが、Co量の調節はCo2+塩の一部に替えてFe2+塩
を用いることもできる。従って、その比率は、モル比C
o2+/(Co2++Fe2++Fe3+)で、0.20〜0.
35の範囲となるようにして、その塩基性水溶液を、通
常、pH7以上、望ましくはpH12以上とする。その
際のアルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水
酸化カルシウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属、ア
ルカリ土類の水酸化物及びアンモニアが使用できる。
e2+塩をCo2+とFe3+もしくはCo2+とFe2+との比
率が1:2モルが普通のコバルトフェライトの組成であ
るが、Co量の調節はCo2+塩の一部に替えてFe2+塩
を用いることもできる。従って、その比率は、モル比C
o2+/(Co2++Fe2++Fe3+)で、0.20〜0.
35の範囲となるようにして、その塩基性水溶液を、通
常、pH7以上、望ましくはpH12以上とする。その
際のアルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水
酸化カルシウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属、ア
ルカリ土類の水酸化物及びアンモニアが使用できる。
【0027】そして、例えば、硫酸コバルトと硫酸第二
鉄との水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加えたり、ま
たは塩化コバルトと塩化第一鉄の水溶液に水酸化カリウ
ムの水溶液を加える等して、Co2+の水酸化物とFe3+
の水酸化物もしくはCo2+の水酸化物とFe2+の水酸化
物を生成する。
鉄との水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加えたり、ま
たは塩化コバルトと塩化第一鉄の水溶液に水酸化カリウ
ムの水溶液を加える等して、Co2+の水酸化物とFe3+
の水酸化物もしくはCo2+の水酸化物とFe2+の水酸化
物を生成する。
【0028】次いで、得られた水酸化物の懸濁液を前記
の条件で反応させて、針状のコバルトフェライトを生成
する。Fe2+塩を出発原料とする場合は、酸化剤として
は空気を懸濁液中に通気するか、または、硝酸ナトリウ
ム等を添加してもよい。その際の反応液中の反応物であ
る水酸化物の濃度は攪拌可能な範囲で、かつ生成するコ
バルトフェライトの粒子サイズに影響するので、実験的
に求めれるので一概に決められない。通常は、全金属の
和として1リットル当たり0.01モル〜1.0モルの
間で選択できる。
の条件で反応させて、針状のコバルトフェライトを生成
する。Fe2+塩を出発原料とする場合は、酸化剤として
は空気を懸濁液中に通気するか、または、硝酸ナトリウ
ム等を添加してもよい。その際の反応液中の反応物であ
る水酸化物の濃度は攪拌可能な範囲で、かつ生成するコ
バルトフェライトの粒子サイズに影響するので、実験的
に求めれるので一概に決められない。通常は、全金属の
和として1リットル当たり0.01モル〜1.0モルの
間で選択できる。
【0029】以上の様にして得られたコバルトフェライ
トのスラリーを水洗し、焼結防止処理を施し、更に水洗
を行って、濾過、乾燥する。
トのスラリーを水洗し、焼結防止処理を施し、更に水洗
を行って、濾過、乾燥する。
【0030】その際の焼結防止処理は、例えば、コバル
トフェライトのスラリー中に水ガラス、硫酸アルミニウ
ムもしくは水ガラスと硫酸アルミニウムを加えて、pH
を8以上にすればよい。
トフェライトのスラリー中に水ガラス、硫酸アルミニウ
ムもしくは水ガラスと硫酸アルミニウムを加えて、pH
を8以上にすればよい。
【0031】また、水洗及び濾過の工程条件には特に制
約はなく従来より公知の方法が採用できる。
約はなく従来より公知の方法が採用できる。
【0032】乾燥して得られたコバルトフェライトの粉
末を炉に入れ、300乃至700℃で空気または窒素雰
囲気で加熱処理した後350乃至500℃で水素ガスを
主体とする還元性ガスを通気して還元し金属粉末を生成
する。
末を炉に入れ、300乃至700℃で空気または窒素雰
囲気で加熱処理した後350乃至500℃で水素ガスを
主体とする還元性ガスを通気して還元し金属粉末を生成
する。
【0033】次いで、酸素濃度を調節したガスを通気し
て粒子表面を徐酸化(気相中徐酸化)または有機溶媒中
に金属粉末を懸濁させて、その懸濁液中に酸素を含有し
た酸化性ガスを通気して徐酸化(液相中徐酸化)した
後、乾燥して本発明の磁気記録媒体用強磁性金属粉末を
得る。
て粒子表面を徐酸化(気相中徐酸化)または有機溶媒中
に金属粉末を懸濁させて、その懸濁液中に酸素を含有し
た酸化性ガスを通気して徐酸化(液相中徐酸化)した
後、乾燥して本発明の磁気記録媒体用強磁性金属粉末を
得る。
【0034】徐酸化方法としては、コバルトフェライト
を還元後、水中に取り出すという方法も可能である。
を還元後、水中に取り出すという方法も可能である。
【0035】以上の製造方法により得られた強磁性金属
粉末は、強磁性金属の含有率が90重量%以上であっ
て、Coの含有量が20〜35原子%と多く、そして針
状比が1.5:1〜10:1であって、抗磁力が100
0エルステッド、且つ飽和磁化が150emu/g以上
と磁気特性が、例えば、ゲーサイトを出発原料とした従
来の強磁性金属粉末よりも優れている。そして、さらに
特異な特徴として、空気中における着火温度が200℃
以上と非常に高く、即ち、酸化安定性が非常に良好なの
で従来から磁気記録媒体用強磁性金属粉末の問題点であ
った耐侯性を著しく改善することができる。
粉末は、強磁性金属の含有率が90重量%以上であっ
て、Coの含有量が20〜35原子%と多く、そして針
状比が1.5:1〜10:1であって、抗磁力が100
0エルステッド、且つ飽和磁化が150emu/g以上
と磁気特性が、例えば、ゲーサイトを出発原料とした従
来の強磁性金属粉末よりも優れている。そして、さらに
特異な特徴として、空気中における着火温度が200℃
以上と非常に高く、即ち、酸化安定性が非常に良好なの
で従来から磁気記録媒体用強磁性金属粉末の問題点であ
った耐侯性を著しく改善することができる。
【0036】本発明において、前記の空気中における着
火温度は、真空理工(株)製示差熱天秤を用いて、常圧
の空気雰囲気中で試料200mgを毎分5℃で昇温速度
で500℃まで昇温して測定される試料の急速発熱温度
のことであり、発熱・吸熱曲線から読み取られるもので
ある。
火温度は、真空理工(株)製示差熱天秤を用いて、常圧
の空気雰囲気中で試料200mgを毎分5℃で昇温速度
で500℃まで昇温して測定される試料の急速発熱温度
のことであり、発熱・吸熱曲線から読み取られるもので
ある。
【0037】本発明の磁気記録媒体用強磁性金属粉末の
Co及びFeを主体とする強磁性金属の含有量は、90
重量%、更に好ましくは90乃至98重量%である。強
磁性金属の含有量が、90重量%未満であると、飽和磁
束密度が小さくなり望ましくない。強磁性金属の含有量
を上記範囲とするためには、前記の製造方法において、
焼結防止剤の量を調整することが肝要である。
Co及びFeを主体とする強磁性金属の含有量は、90
重量%、更に好ましくは90乃至98重量%である。強
磁性金属の含有量が、90重量%未満であると、飽和磁
束密度が小さくなり望ましくない。強磁性金属の含有量
を上記範囲とするためには、前記の製造方法において、
焼結防止剤の量を調整することが肝要である。
【0038】本発明の強磁性金属粉末におけるCoの含
有量は、20〜35原子%、好ましくは25〜33原子
%である。Coの含有量は出発原料のCoイオン及びF
eイオンの比率を調整すればよい。Coの含有量が20
原子%未満であると飽和磁束密度が充分なものとなら
ず、また、35原子%を越えると液相反応中にコバルト
フェライト粒子とコバルト化合物とが混在するようにな
るので好ましくない。
有量は、20〜35原子%、好ましくは25〜33原子
%である。Coの含有量は出発原料のCoイオン及びF
eイオンの比率を調整すればよい。Coの含有量が20
原子%未満であると飽和磁束密度が充分なものとなら
ず、また、35原子%を越えると液相反応中にコバルト
フェライト粒子とコバルト化合物とが混在するようにな
るので好ましくない。
【0039】本発明における強磁性金属粉末の粒子の針
状比は、1.5:1〜10:1、好ましくは、2:1〜
8:1であり、針状比が1.5:1未満であると抗磁力
が充分な大きさのものとならず、また、10:1を越え
るようになると磁気記録媒体を製造する際に分散が困難
になって好ましくない。
状比は、1.5:1〜10:1、好ましくは、2:1〜
8:1であり、針状比が1.5:1未満であると抗磁力
が充分な大きさのものとならず、また、10:1を越え
るようになると磁気記録媒体を製造する際に分散が困難
になって好ましくない。
【0040】針状比を上記範囲とするには、有機物結晶
化抑制剤の量を調整すするのが効果的であり、有機物結
晶化抑制剤の量を増大すると針状比を大きくすることが
できる。
化抑制剤の量を調整すするのが効果的であり、有機物結
晶化抑制剤の量を増大すると針状比を大きくすることが
できる。
【0041】本発明の磁気記録媒体用強磁性金属粉末の
磁気特性は、飽和磁化量が150emu/g以上、好ま
しくは150〜180emu/gである。飽和磁化量を
150emu/g以上とするためには、還元後の強磁性
金属粉末の徐酸化処理を粒子間でばらつきが生じないよ
うにすることが肝要であり、強磁性金属粉末をかき混ぜ
ながら、低い酸素濃度(例えば、0.1重量%)の雰囲
気中で長時間(例えば、5時間)処理すればよい。
磁気特性は、飽和磁化量が150emu/g以上、好ま
しくは150〜180emu/gである。飽和磁化量を
150emu/g以上とするためには、還元後の強磁性
金属粉末の徐酸化処理を粒子間でばらつきが生じないよ
うにすることが肝要であり、強磁性金属粉末をかき混ぜ
ながら、低い酸素濃度(例えば、0.1重量%)の雰囲
気中で長時間(例えば、5時間)処理すればよい。
【0042】また、金属粉末であるにもかかわらず、空
気中における着火温度が200℃以上と非常に高いとい
う本発明の磁気記録媒体用強磁性金属粉末の特徴がもた
らされる要因については、未だ不明な点が多いが、強磁
性金属粉末の粒子表面の結晶学的な構造が緻密であって
欠陥が少なく、酸化の発端となる活性なサイトがほとん
どないためかもしくはCo原子の量が多いためではない
かと推定される。
気中における着火温度が200℃以上と非常に高いとい
う本発明の磁気記録媒体用強磁性金属粉末の特徴がもた
らされる要因については、未だ不明な点が多いが、強磁
性金属粉末の粒子表面の結晶学的な構造が緻密であって
欠陥が少なく、酸化の発端となる活性なサイトがほとん
どないためかもしくはCo原子の量が多いためではない
かと推定される。
【0043】本発明の磁気記録媒体用強磁性金属粉末
は、比較的粒子サイズの小さいという特徴がある。即
ち、長軸0.02乃至0.3μmであって、針状比は
1.5〜10程度であり、その比表面積は10m2/g
から200m2/gである。
は、比較的粒子サイズの小さいという特徴がある。即
ち、長軸0.02乃至0.3μmであって、針状比は
1.5〜10程度であり、その比表面積は10m2/g
から200m2/gである。
【0044】また、本発明を実施するに当たっては粒子
サイズ・形状・磁気特性を制御する為に他の元素の少量
添加することもできる。他の元素としては具体的にはZ
n・Ni・Cr・Mn・Al・Si・P・Ti・希土類
元素等を併用する事も可能である。また、反応に際して
は予めスピネルフェライトの核種を添加する事も可能で
ある。本発明の磁気記録媒体用強磁性金属粉末を分散溶
媒、潤滑剤や研磨剤等の各種添加剤とともに結合剤樹脂
中に混練分散処理して得た塗布液を非磁性支持体上に所
定の厚さに塗布することにより、磁気記録媒体を得るこ
とができる。そのための素材、製造工程に特に制約され
るものはなく、公知の各種の技術を採用することがで
き、例えば、特開平4ー29301号公報に記載された
各種の素材及び方法が用いられる。中でも、特に、結合
剤樹脂に極性基含有の塩化ビニル系樹脂及び極性基含有
のポリウレタン樹脂を選択することは高密度記録用磁気
記録媒体を得る上で有効である。
サイズ・形状・磁気特性を制御する為に他の元素の少量
添加することもできる。他の元素としては具体的にはZ
n・Ni・Cr・Mn・Al・Si・P・Ti・希土類
元素等を併用する事も可能である。また、反応に際して
は予めスピネルフェライトの核種を添加する事も可能で
ある。本発明の磁気記録媒体用強磁性金属粉末を分散溶
媒、潤滑剤や研磨剤等の各種添加剤とともに結合剤樹脂
中に混練分散処理して得た塗布液を非磁性支持体上に所
定の厚さに塗布することにより、磁気記録媒体を得るこ
とができる。そのための素材、製造工程に特に制約され
るものはなく、公知の各種の技術を採用することがで
き、例えば、特開平4ー29301号公報に記載された
各種の素材及び方法が用いられる。中でも、特に、結合
剤樹脂に極性基含有の塩化ビニル系樹脂及び極性基含有
のポリウレタン樹脂を選択することは高密度記録用磁気
記録媒体を得る上で有効である。
【0045】
実施例1 硫酸コバルト7水塩84.3gと硫酸第二鉄7水塩15
8gを蒸留水1000ml(ミリリットル)に溶解した
水溶液を、カセイソーダ126gを蒸留水2000ml
に溶解したアルカリ液中に攪拌しつつ加えた。次いでク
エン酸1.7gを蒸留水200mlに溶解した溶液を添
加し、反応液を100℃に昇温した。10時間後室温に
戻し、反応母液を吸引濾過し固液分離した後蒸留水で洗
浄した。ケーキを取り出し蒸留水2000mlを加え再
び攪拌してスラリーとした。Si/(Co+Fe)で5
%となるように水ガラスを加え2時間処理した。固液分
離後、水洗乾燥して黒色粉末を得た。この粉末を焼成炉
に入れ窒素ガスを通気しつつ500℃で2時間加熱し
た。次いで400℃とし、水素ガスを4時間通気した後
室温に戻した。酸素濃度0.1%に調節した窒素との混
合ガスを5時間通気して徐酸化した後大気中に取り出し
た。この粉末を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した
所、粒子形状は長軸0.05μm、針状比2であった。
磁気特性は振動試料型磁束計(VSM)で印加磁場10
kOe(キロエルステッド)で測定したところ、Hc1
050Oe、σs171emu/gであった。着火点
は、500℃までは認められなかった。
8gを蒸留水1000ml(ミリリットル)に溶解した
水溶液を、カセイソーダ126gを蒸留水2000ml
に溶解したアルカリ液中に攪拌しつつ加えた。次いでク
エン酸1.7gを蒸留水200mlに溶解した溶液を添
加し、反応液を100℃に昇温した。10時間後室温に
戻し、反応母液を吸引濾過し固液分離した後蒸留水で洗
浄した。ケーキを取り出し蒸留水2000mlを加え再
び攪拌してスラリーとした。Si/(Co+Fe)で5
%となるように水ガラスを加え2時間処理した。固液分
離後、水洗乾燥して黒色粉末を得た。この粉末を焼成炉
に入れ窒素ガスを通気しつつ500℃で2時間加熱し
た。次いで400℃とし、水素ガスを4時間通気した後
室温に戻した。酸素濃度0.1%に調節した窒素との混
合ガスを5時間通気して徐酸化した後大気中に取り出し
た。この粉末を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した
所、粒子形状は長軸0.05μm、針状比2であった。
磁気特性は振動試料型磁束計(VSM)で印加磁場10
kOe(キロエルステッド)で測定したところ、Hc1
050Oe、σs171emu/gであった。着火点
は、500℃までは認められなかった。
【0046】実施例2.クエン酸の代わりにメチレンホ
スホン酸を4.5gにした以外は、実施例1と同一の条
件で反応させた。得られた合金の粒子形状は、長軸0.
08μm、針状比6、Hc1542Oe、σs165e
mu/gであった。また、着火点は、500℃までは認
められなかった。
スホン酸を4.5gにした以外は、実施例1と同一の条
件で反応させた。得られた合金の粒子形状は、長軸0.
08μm、針状比6、Hc1542Oe、σs165e
mu/gであった。また、着火点は、500℃までは認
められなかった。
【0047】実施例3 実施例1の硫酸コバルト7水塩84.3gに替えて、硫
酸コバルト7水塩50.6gと硫酸第一鉄7水塩33.
4とした以外は、実施例1と同一の条件で強磁性金属粉
末を製造した。得られた強磁性金属粉末は、Hcが10
50Oe、σsが171emu/gであった。そして、
着火点は、500℃までは認められなかった。
酸コバルト7水塩50.6gと硫酸第一鉄7水塩33.
4とした以外は、実施例1と同一の条件で強磁性金属粉
末を製造した。得られた強磁性金属粉末は、Hcが10
50Oe、σsが171emu/gであった。そして、
着火点は、500℃までは認められなかった。
【0048】実施例4.硫酸コバルト7水塩84.3g
と硫酸第二鉄7水塩167gを蒸留水1000mlに溶
解した水溶液を、カセイソーダ72gを蒸留水2000
mlに溶解したアルカリ液に窒素を通気しつつ、攪拌し
ながら加えた。次いで蒸留水200mlに溶解したクエ
ン酸1.7gを添加し、反応液を100℃に昇温した。
次に窒素に替えて空気を毎分1リットル通気した。10
時間後室温に戻し、反応母液を吸引濾過し固液分離した
後、蒸留水で洗浄した。このようにして得られたケーキ
を取り出し蒸留水2000mlを加え再び攪拌してスラ
リーとした。Si/(Co+Fe)で5%となるように
水ガラスを加え2時間処理した。固液分離後、水洗乾燥
して黒色粉末を得た。この粉末を焼成炉に入れ窒素ガス
を通気しつつ500℃で2時間加熱した。次いで400
℃とし、水素ガスを4時間通気した後室温に戻した。酸
素濃度0.1%に調節した窒素との混合ガスを5時間通
気して徐酸化した後、大気中に取り出し強磁性金属粉末
の試料を得た。この試料粉末を透過型電子顕微鏡(TE
M)で観察した所、粒子形状は長軸0.13μm、針状
比3であった。磁気特性は振動試料型磁束計(VSM)
で印加磁場10KOeで測定した所、Hc1460O
e、σs183emu/gであった。着火点は、274
℃であった。
と硫酸第二鉄7水塩167gを蒸留水1000mlに溶
解した水溶液を、カセイソーダ72gを蒸留水2000
mlに溶解したアルカリ液に窒素を通気しつつ、攪拌し
ながら加えた。次いで蒸留水200mlに溶解したクエ
ン酸1.7gを添加し、反応液を100℃に昇温した。
次に窒素に替えて空気を毎分1リットル通気した。10
時間後室温に戻し、反応母液を吸引濾過し固液分離した
後、蒸留水で洗浄した。このようにして得られたケーキ
を取り出し蒸留水2000mlを加え再び攪拌してスラ
リーとした。Si/(Co+Fe)で5%となるように
水ガラスを加え2時間処理した。固液分離後、水洗乾燥
して黒色粉末を得た。この粉末を焼成炉に入れ窒素ガス
を通気しつつ500℃で2時間加熱した。次いで400
℃とし、水素ガスを4時間通気した後室温に戻した。酸
素濃度0.1%に調節した窒素との混合ガスを5時間通
気して徐酸化した後、大気中に取り出し強磁性金属粉末
の試料を得た。この試料粉末を透過型電子顕微鏡(TE
M)で観察した所、粒子形状は長軸0.13μm、針状
比3であった。磁気特性は振動試料型磁束計(VSM)
で印加磁場10KOeで測定した所、Hc1460O
e、σs183emu/gであった。着火点は、274
℃であった。
【0049】比較例1.結晶化抑制剤を添加しなかった
他は実施例1と同一の条件で強磁性金属粉末を作成した
結果、粒子形は直径0.04μmの粒状粒子(針状比が
ほぼ1)であり、Hc580Oe、σs174emu/
gであった。また、着火点は、500℃までは認められ
なかった。
他は実施例1と同一の条件で強磁性金属粉末を作成した
結果、粒子形は直径0.04μmの粒状粒子(針状比が
ほぼ1)であり、Hc580Oe、σs174emu/
gであった。また、着火点は、500℃までは認められ
なかった。
【0050】比較例2.コバルトフェライトの代わり
に、長軸0.2μm、針状比8のゲータイトを使用した
以外は、実施例1.と同一の条件で水素還元して、粒子
形状は殆ど還元前と同様でHc1360、σs114e
mu/gである強磁性金属粉末を得た。そして、着火点
は、125℃であった。
に、長軸0.2μm、針状比8のゲータイトを使用した
以外は、実施例1.と同一の条件で水素還元して、粒子
形状は殆ど還元前と同様でHc1360、σs114e
mu/gである強磁性金属粉末を得た。そして、着火点
は、125℃であった。
【0051】
【発明の効果】Co2+塩とFe3+塩とを反応させてCo
2+の水酸化物とFe3+の水酸化物を生成し、次いで有機
物結晶化抑制剤を添加した後に、昇温して生成されるコ
バルトフェライトを還元性雰囲気中で還元を行うことに
より、抗磁力及び飽和磁化量などの磁気特性に優れ、特
に、着火温度が200℃以上もの酸化安定性が著しく高
い針状の磁気記録媒体用の強磁性金属粉末を得ることが
できる。
2+の水酸化物とFe3+の水酸化物を生成し、次いで有機
物結晶化抑制剤を添加した後に、昇温して生成されるコ
バルトフェライトを還元性雰囲気中で還元を行うことに
より、抗磁力及び飽和磁化量などの磁気特性に優れ、特
に、着火温度が200℃以上もの酸化安定性が著しく高
い針状の磁気記録媒体用の強磁性金属粉末を得ることが
できる。
Claims (4)
- 【請求項1】 Co2+塩とFe3+塩とをpH7以上の塩
基性水溶液中で反応させてCo2+の水酸化物とFe3+の
水酸化物を生成し、次いで有機物結晶化抑制剤を添加し
た後に、昇温して40℃以上に保持し反応を行わせてコ
バルトフェライトを生成し、該コバルトフェライトの濾
過、水洗及び乾燥を行ってから、還元性雰囲気中で還元
を行う磁気記録媒体用強磁性金属粉末の製造方法。 - 【請求項2】 Co2+塩とFe2+塩とをpH7以上の塩
基性水溶液中で反応させてCo2+の水酸化物とFe2+の
水酸化物を生成し、次いで有機物結晶化抑制剤を添加し
た後に、昇温して40℃以上に保持しつつ酸化性雰囲気
中で酸化反応を行わせてコバルトフェライトを生成し、
該コバルトフェライトの濾過、水洗及び乾燥を行ってか
ら、還元性ガス雰囲気中で還元を行って強磁性粉末を得
る磁気記録媒体用強磁性粉末の製造方法。 - 【請求項3】 前記有機物結晶化抑制剤が有機ホスホン
酸、ヒドロキシカルボン酸、これらの塩及びエステルか
ら選ばれる有機化合物である請求項1もしくは請求項2
に記載の磁気記録媒体用強磁性粉末の製造方法。 - 【請求項4】 強磁性金属の含有率が90重量%以上、
Coの含有量が20〜35原子%、針状比が1.5:1
〜10:1であって、空気中における着火温度が200
℃以上で且つ飽和磁化が150emu/g以上の磁気記
録媒体用強磁性金属粉末。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4188350A JPH0633116A (ja) | 1992-07-15 | 1992-07-15 | 磁気記録媒体用強磁性金属粉末及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4188350A JPH0633116A (ja) | 1992-07-15 | 1992-07-15 | 磁気記録媒体用強磁性金属粉末及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0633116A true JPH0633116A (ja) | 1994-02-08 |
Family
ID=16222090
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4188350A Pending JPH0633116A (ja) | 1992-07-15 | 1992-07-15 | 磁気記録媒体用強磁性金属粉末及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0633116A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100360559B1 (ko) * | 2000-02-29 | 2002-11-14 | 박청식 | 초미립 코발트 분말 제조방법 |
| JP2007173864A (ja) * | 2007-03-15 | 2007-07-05 | Dowa Holdings Co Ltd | 磁気記録媒体用の強磁性鉄合金粉末 |
| JP2010251786A (ja) * | 2010-06-17 | 2010-11-04 | Dowa Holdings Co Ltd | 磁気記録媒体用の強磁性鉄合金粉末 |
| JP2011184262A (ja) * | 2010-03-10 | 2011-09-22 | General Co Ltd | 水性磁性分散体および磁性インクジェットインク |
| JP2020193140A (ja) * | 2019-05-24 | 2020-12-03 | 日鉄鉱業株式会社 | コバルトフェライト粒子の製造方法とそれにより製造されたコバルトフェライト粒子 |
| WO2023176926A1 (ja) * | 2022-03-17 | 2023-09-21 | 日鉄鉱業株式会社 | コバルトフェライト粒子の製造方法とそれにより製造されたコバルトフェライト粒子 |
-
1992
- 1992-07-15 JP JP4188350A patent/JPH0633116A/ja active Pending
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100360559B1 (ko) * | 2000-02-29 | 2002-11-14 | 박청식 | 초미립 코발트 분말 제조방법 |
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