JPH0633195B2 - 炭素系発泡断熱成形体およびその製造方法 - Google Patents

炭素系発泡断熱成形体およびその製造方法

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JPH0633195B2
JPH0633195B2 JP61140959A JP14095986A JPH0633195B2 JP H0633195 B2 JPH0633195 B2 JP H0633195B2 JP 61140959 A JP61140959 A JP 61140959A JP 14095986 A JP14095986 A JP 14095986A JP H0633195 B2 JPH0633195 B2 JP H0633195B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は炭素系発泡断熱成形体およびその製造方法に関
し、特に本発明は発泡体内部本体と同質の炭化収縮率を
有する炭素質又は黒鉛質の前駆体の被膜が形成され、発
泡成形体本体と被膜とが一体化となっていることより、
成形体自体の強度が補強され、かつ不浸透性が向上した
炭素系発泡断熱成形体およびその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来よりフェノール樹脂及びポリウレタン樹脂などの熱
硬化性樹脂のプラスチック発泡体は古くから数多くの提
案がなされており、その長所として軽量性、断熱性、吸
音性等に優れているため、広く断熱材、防音材、緩衝材
等の用途面で使用されている。しかしながらフェノール
樹脂等の上記発泡体は、耐熱性には優れているものの、
断熱性は200〜250℃を越えないので耐高熱の断熱
材とはいえず、また有機系樹脂組成であるがために耐薬
品性が十分でなく老化し易い欠点があるばかりではな
く、強度が弱く脆性を有するなどの欠点がある。
そのため、これらの欠点を除去・改善すべくフェノール
樹脂等の発泡体を炭化した炭素質発泡体が提案され、耐
熱性、耐薬品性などの諸性質の向上が試みられている。
例えば、フェノール樹脂又はポリウレタン樹脂の発泡体
を非酸化性雰囲気下で焼成することにより炭素質発泡体
を得る方法として、特開昭59−97511号公報、特
公昭60−59168号公報及び特公昭60−5916
9号公報により提案された炭素構造物又は炭素多孔体の
製造法がある。
これらの方法により得られる発泡体は一般に開放気孔の
ものよりも独立気泡のものの方がはるかに断熱性が良好
であり、また発泡倍率が大きい方が密度は小さくなり断
熱特性も良くなる。そして同じ発泡倍率であるならば炭
素化収率が低い方が断熱性は良好となるが密度が小さく
なるほど強度は低下し、また気泡不浸透性も低下する。
ところで、フェノール樹脂又はウレタン樹脂発泡体を炭
化する際には三次元方向に収縮すると共に、揮発分を放
出して重量が減少する。そして、熱処理により炭素以外
の原子の存在が認められなくなるためには、一般に10
00〜1500℃の温度が必要であり、特にフェノール
樹脂の場合には1300〜1500℃の温度が必要であ
る。
また、フェノール樹脂は低い炭素化収縮率を有している
ため、この段階では比較的大きな収縮を示し、この段階
のものは炭素質と呼ばれている。
これに対し、1800〜2000℃以上の温度で熱処理
すると炭素原子間に結晶化に伴う構造変化が起こる段階
があり、この段階のものは黒鉛質と呼ばれている。しか
し、有機化合物のうち炭素化後の熱処理により、結晶化
すなわち黒鉛化し易い有機化合物とそうでない有機化合
物とがある。フェノール樹脂又はフラン樹脂等は後者に
属するもので難黒鉛化炭素と呼ばれており、このものは
ガス不浸透性を有していることからガラス状炭素と呼ば
れている。この種の炭素となる有機化合物には前述のよ
うにフェノール樹脂を初めとするフラン樹脂等の熱硬化
性樹脂がある。このような炭素化過程で溶融しない炭素
前駆体は、炭素化の段階で分子移動が著しく制約される
ため、芳香族平面は出来上がってもなかなか大きな層が
形成されにくい。また層の配合も起こりにくく、三次元
的な非整列構造を多く有する炭素となり易い。それゆ
え、フェノール樹脂又はフラン樹脂等の熱硬化性樹脂は
微細な閉気孔のユニットセル構造のガラス状のガス不浸
透性の被膜を形成し得る特徴を有している。
ところが、このような被膜を発泡体の表層部に有しない
従来技術による発泡体を炭素化させたものは、その表面
から炭素粉が摩擦や外的衝撃によって剥離したり脱落し
易く、かつ圧縮強度は必ずしも十分なものとはいえない
現状である。そこで、このような問題点を解決するため
に、炭素質発泡体の表面にスキン層又は表皮と呼ばれる
被膜を形成した炭素質発泡体が提案されている。
例えば、(1) 特開昭50−50471号公報の発明によ
れば、発泡速度と硬化速度とを制御して、これらの速度
差を内部と表面とに生じさせ、速度の遅い表面には比較
的緻密なスキン層が形成され、一方速度の早い内部には
発泡体が形成され、これらの密接性が良好で外観及び性
能の優れた発泡体が得られると開示されている。
また、(2) 特開昭57−1740号公報の発明によれ
ば、原液のパック率及び発泡温度を特定範囲内に制御し
てボイドの発明の少ない表皮付き硬質ウレタンフォーム
成形体が得られると開示されている。
一方、(3) 特開昭57−47635号公報の発明によれ
ば、酸性硬化剤、発泡剤、整泡剤などを含有した液状レ
ゾール型フェノール樹脂初期縮合物を予熱した密閉金型
内で発泡硬化させ、紙等と良好な接着性を示すスキン層
を発泡体表面に形成させたスキン付きフェノールフォー
ムが得られると開示されている。
しかしながら、上記(1) 及び(2) の発明は発泡倍率が大
きく表面スキン層と内部発泡体との炭素化に伴う収縮が
異なりその結果割れ易く、硬化速度の制御並びに温度制
御は極めて困難であり、また上記(3) の発明のように紙
等のセルローズ繊維からなるスキン層が形成されたもの
はフェノール樹脂等からなるスキン層が形成された発泡
体に比較して炭素化収率が低く、その結果、発泡体表面
のガス不浸透性は十分なものではなく表面層の脱落物や
剥離物の発生が起こり、表面層によって強度補強がされ
ていないために発泡体自体の強度も十分なものとはいえ
ないものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は上記従来技術の欠点並びに未解決の問題点を除
去・改善することを目的とし、炭素化収率が20重量%
(以下、単に%という)以上のフェノール樹脂、フラン
樹脂等の熱硬化性樹脂を用いて発泡体成形をつくり、そ
の表面部にもこれらの熱硬化性樹脂と同質の炭素化収縮
性を有する繊維状物からなる炭素前駆体の被膜を形成
し、これら表層部と内部の発泡成形体とを一体成形し、
さらに炭素化ないしは黒鉛化した炭素系発泡断熱材成形
体を提供することによって、前記目的を達成し従来技術
によっては付与することができなかったガス不浸透性と
強度等を改善した炭素系発泡断熱材成形体を提供するも
のである。
[問題点を解決するための手段および作用] 本発明の炭素系発泡断熱成形体は,成形体の表層部には
該成形体の内部を構成する熱硬化性樹脂と同質の炭素化
収縮性を有する繊維状物からなる炭素前駆体の被膜が形
成されており,該成形体の内部には炭素化収率が20重
量%以上の難黒鉛化性の熱硬化性樹脂の発泡体が形成さ
れており,これら表層部と内部の発泡体とが一体成形さ
れかつ炭素化又は黒鉛化されて成る炭素系発泡断熱成形
体であって, 前記繊維状物は不融化ポリアクリロニトリル繊維,不融
化ピッチ繊維,フェノール樹脂繊維あるいはフラン樹脂
繊維から成ることを特徴とする炭素系発泡断熱成形体で
ある。
また,本発明の炭素系発泡断熱成形体の製造方法は,成
形体を形成する型としての容器内に,該容器の形状に相
応した繊維状物からなる炭素前駆体を載置し,この容器
内に炭素化収率が20重量%以上の難黒鉛化性の熱硬化
性樹脂の発泡体原料を注入し,該容器内で前記熱硬化性
樹脂を発泡させ前記繊維状物からなる炭素前駆体と前記
成形体内部の発泡体とを一体化成形した後,炭素化する
炭素系発泡断熱成形体の製造方法であって, 前記繊維状物は前記発泡体原料を構成する熱硬化性樹脂
と同質の炭素化収縮性を有する不融化ポリアクリロニト
リル繊維,不融化ピッチ繊維,フェノール樹脂繊維ある
いはフラン樹脂繊維から成ることを特徴とする炭素系発
泡断熱成形体の製造方法である。
すなわち、本発明の炭素系発泡断熱材成形体はフェノー
ル樹脂又はフラン樹脂等の炭素化収率が20%以上の熱
硬化性樹脂でつくられており、また難黒鉛化性であるた
め、黒鉛化に伴う熱伝導率が大きくなることが避けられ
るので断熱材としての特性上好都合である。
また、本発明の製造方法によれば成形体の内部を構成す
る熱硬化性樹脂と同質の炭素化収縮性を有する繊維状物
から成る炭素前駆体の被膜を形成して成形体内部の発泡
体の補強効果を図ると共に、繊維状の炭素前駆体の種類
や複合形態を多種多様に変化させ、また適宜に選択する
ことによつて、炭素化に伴う収縮を自由に制御して発泡
体表面に生ずるクラックやグレーズと呼ばれる割れを防
止することができる。このため、成形体内部の発泡体の
表層部のスキン被膜層との炭素化に伴う収縮を整合さ
せ、これら両者の剥離を完全に防止し併せて独立気泡体
の集合により優れたガス不浸透性と強度とを内部の発泡
体に付与することが可能となる利点がある。これは、主
として次に説明するような作用及び構成によって、この
ような優れた効果がもたらされるものと考えられる。
まず、成形体内部の発泡体はレゾール型又はノボラック
型のフェノール樹脂、フラン樹脂、ジビニルベンゼン樹
脂などの炭素化収率が20%以上の熱効果性樹脂であっ
て、難黒鉛化性の炭素前駆体からなりクローズドポアー
と呼ばれるミクロな独立気泡体の集合により断熱特性を
高め、さらにガラス状炭素のユニットセルが多数集合し
たものであって、黒鉛等の結晶体に比較して熱伝導率が
小さい断熱成形体がつくられるため両者の効果による断
熱性に優れると共に、成形体の表層部にもガラス状炭素
から成るスキン被膜層が形成されているため全体のガス
不浸透性が十来の炭素発泡体に比して格段と向上し、さ
らにまた表層部と内部の発泡体部とが一体成形されてい
るため従来のこの主の発泡体に比して強度が著しく増大
し、併せて収縮性の制御により表層部の緻密で密度が大
きい層と成形体内部の低密度で断熱特性に優れる発泡体
層とが完全に整合して一体成形されているため表面層に
割れや剥離又は表面からの脱落が生ぜず、成形体全体の
強度が増大する。そして、一体成形は従来のスキン層を
二次的な工程によって付加する発泡体の製造法に比して
製造コストも安価となり経済上も有利である。
なお、本発明で使用される炭素前駆体としての繊維状物
とは、例えば20%前後の線収縮を起こす繊維状の不融
化ピッチ又はフェノール樹脂などを不織布状又は織布状
にしたもの並びに長短の繊維そのものなどの各種形態の
ものをいう。すなわち、前記繊維状物は不融化ポリアク
リロニトリル繊維、不融化ピッチ繊維、フェノール樹脂
繊維、フラン樹脂繊維から選ばれる一種又は二種以上の
組合せからなり、その形態は短繊維状、長繊維状、織布
状、不織布状の少なくともいずれかの状態のものであ
る。具体的には、炭素化収率が20%以上のフェノール
樹脂、フラン樹脂等の熱硬化性樹脂のファイバー又はこ
のファイバーと同質の樹脂との複合体、ピッチやPAN
などの不融化繊維及びこの繊維と前記熱硬化性樹脂との
複合体などを挙げることができる。
次に、本発明の前記成形体の内部を構成する熱硬化性樹
脂からなる発泡体の炭素化又は黒鉛化された成形体の嵩
密度は、0.01〜0.2g/cm3であることを特徴と
するものである。
このように嵩密度を0.01〜0.2g/cm3とする理
由は、この範囲においては一般的に発泡体の炭素化収縮
は一定であり、さらに炭素化収率と収縮とがバラスして
おり、炭素化前後の密度が殆ど一定となるため、表層部
の収縮率と整合し易くなるためである。しかしながら、
一般に炭素化もしくは黒鉛化した断熱用発泡体の嵩密度
はそれ自体の強度及び熱伝導率との関係から0.1g/
cm3前後から0.2g/cm3位が最適であると考えられて
いるが、本発明では前述のように主としてガラス状炭素
から成る表層部のスキン被膜と内部の発泡体とが一体同
時成形され強固に結合されているため、内部が0.1〜
0.01g/cm3の比較的低密度の発泡体であっても表
層部の強固で緻密な不浸透性のスキン被膜によって強度
が補強されているので断熱特性上更に有利な低密度の発
泡成形であってもよいのである。
このように、フェノール樹脂やフラン樹脂等の高炭素化
収率の熱硬化性樹脂により本体内部の発泡体とその表層
に同質の被膜を形成したものは、従来の発泡フェノール
樹脂のように他の発泡プラスチックに比して火災時にお
いて最も安全な材料であり、耐熱性、耐炎性、耐薬品
性、耐熱性及び遮音性に優れていると共に、特に同質の
樹脂組成からなる強固な表皮が形成されているため不浸
透性が著しく向上し、しかも発泡体全体の強度が著しく
向上し、表皮が本体内部の発泡体の強度を補強する効果
があらわれる。それゆえ、上記熱硬化性樹脂発泡体の嵩
密度が0.01〜0.2g/cm3であることが最も好ま
しい密度となる。このことは、前記発泡体が形成され、
かつその表層に同質の樹脂組成からなる表皮が形成され
た後に、1000〜1500℃の熱処理を受けて、まず
全体が炭素化し、その結果、2000〜3000℃に十
分耐え得る炭素質発泡断熱成形体がつくられることによ
り従来の表皮を有しない炭素質発泡体のように表面部分
の炭素が剥離したり、耐圧縮性に乏しいものと異なり、
ガス不浸透性や発泡体全体の強度が著しく向上すること
になる。したがって、本発明の炭素質発泡断熱成形体
は、従来の炭素質材料のように空孔、空洞や微細な亀裂
(ポアーやボイドやクラック)が多数存在しているため
ガス不浸透性ぬ優れず、それゆえに耐酸化性や強度が劣
るものとは異なり、表層部に形成された強固で緻密な被
膜によって、不浸透性が向上しかつ成形体の内部本体で
ある嵩密度が0.01〜0.2g/cm3位の発泡体部分
の強度を補強し全体として強度が大きくなる。したがっ
て、本発明によれば機械強度に優れかつ不浸透性の優れ
た炭素質発泡断熱成形体を提供することができるのであ
る。
本発明の炭素系発泡断熱成形体なる名称は、前者の主と
して1000〜1500℃位の比較的低温域の熱処理に
よってつくられる炭素質発泡体と、後者の主として20
00〜3000℃位の比較的高温域の加熱処理によって
つくられる黒鉛質発泡体の総称であることを意味し、さ
らには半導体製造分野におけるシリコン単結晶引き上げ
装置、すなわちチョクラルスキー法(CZ族)のシリコ
ン単結晶を製造するための加熱装置における炉の断熱材
や、アニール炉、真空炉などの雰囲気や被加熱処理物中
に微量の不純物の混入も全く許されない炉或いは金属蒸
着用装置の断熱材として最適であることから、上記名称
に更に断熱なる語を加えて、結局、炭素系発泡断熱成形
体と称するように、優れた断熱特性を有し、かつ表層が
強固で緻密であるがために不浸透性と強度が大なるがゆ
えに、被処理物に対するパーティクルなどの不純物の発
生を防止できる特徴を有するものである。
このように、本発明の炭素系発泡断熱成形体は、本体の
内部発泡成形体部分の嵩密度が0.01〜0.2g/cm
3であるため、熱伝導率は0.01〜0.0kcal/
m・hr・℃と比較的小さく優れた断熱性をもたらすと
共に、軽量でかつ、表層部にガラス状炭素質被膜又は黒
鉛質被膜が形成されたものであるため強度と気体不浸透
性と不純物発生率とが特に従来の炭素質発泡体よりも向
上し、著しく異なる特性を有する炭素質発泡体となる。
そして、このような諸々のすぐれた特性を有する炭素系
発泡断熱成形体を製造する方法としては、たとうば、発
泡成形体を成形する型としての容器内に、該容器の形状
に相応した繊維状物からなる炭素前駆体を載置し、この
容器内に炭素化収率が20重量%以上の熱硬化性樹脂の
発泡体原料を注入し、該容器内で熱硬化性樹脂発泡させ
前記繊維状物からなる炭素前駆体と成形体内部の発泡体
とを一体成形した後、炭素化又は黒鉛化することを特徴
とする炭素系発泡断熱成形体の製造方法を例示すること
ができる。
そして内部発泡体層は嵩比重が0.01〜0.2g/cm
3の熱硬化性樹脂発泡体で形成された後に、炭素化さら
には黒鉛化加熱処理によって、従来の炭素質発泡体とは
物性上及び形態上全く異なる複合発泡体を有利に製造す
ることができ、内部の発泡成形体は耐火断熱性を向上さ
せるために好都合な独立気泡体からなり、その表層部に
はガラス状の強固でガス等に対し不浸透性で不純物発生
がきわめて少ない炭素系発泡断熱成形体を有利に提供す
ることがだきる。なお、本発明の製造方法によれば、前
記成形体の内部と表層部とが同程度の炭素化収縮率を示
すので、成形体には形態上の歪みがすくなく、しかも従
来の炭素質発泡体と比較して高い密着性を示すことにな
る。また、内部の発泡体の嵩密度が0.01〜0.2g
/cm3の範囲内であれば内部発泡体自体の炭素化収縮率
は殆ど変化しない。そのため、表層部との収縮差は内部
発泡体の嵩密度に大小に左右されず、強固な炭素質又は
黒鉛質の発泡成形体を提供することができる。
次に本発明の最も代表的な実施例について以下説明す
る。
〔実施例〕
実施例1 表面温度約50℃に加熱した所定形状の金型内に、その
形状に相応するよう予めレゾール型フェノール樹脂を2
00重量%(以下、同様に重量%を単に%と記す)含浸
し、130℃でBステージまで硬化乾燥した不融化ピッ
チファイバーからなる目付け坪量が40g/m2のシート
状物(ペーパー)を載置し、この金型内に市販のレゾー
ル型フェノール樹脂に発泡剤としてフレオンを10ph
r添加混合し、さらに硬化剤としてp−トルエンスルホ
ン酸を10phr添加混合した混合物を素早く注入し
た。そして樹脂注入後に上記金型を80℃に加熱して表
層に強固な被膜を有する嵩密度が0.08g/cm3のフ
ェノール樹脂発泡体を得た。次いで、この発泡体成形体
を還元性雰囲気中で昇温速度約20℃/hrにより約1
000℃の加熱処理をして炭素化した後、さらに昇温速
度約500℃/hrにより2200℃まで昇温して、2
200℃1時間保持して、本発明1品を得た。
実施例2 市販のカイノールファイバー(郡栄化学(株)製商品名)
にレゾール型フェノール樹脂を190%含浸し、Bステ
ージまで硬化乾燥したものを、所望の形状となるようテ
フロン製の型内に形状が相応するように仮内張りしてお
き、この中に市販のヘキサミン−ノボラック系発泡組成
物を入れ、その後マイクロ波照射によりテフロン製の型
ごと加熱処理して、平均嵩密度0.1g/cm3で表層部
に厚さが1mmの緻密な被膜(スキン層)を有するフェ
ノール樹脂発泡成形体を得た。次いで、この発泡体を非
酸化性雰囲気中で、昇温速度を約30℃/hrとして、
約1000℃の加熱処理して炭素化した後、さらに18
00℃のハロゲンガス雰囲気中で加熱処理し、炭素質発
泡成形体表面に存在する化学種としての不純物を除去す
べく脱灰処理した黒鉛質の本発明品2を得た。
実施例3 実施例2により得た本発明品2を更に2000℃のSi
Oガス雰囲気中で熱処理し、黒鉛質発泡体成形体の表層
部をSiOガスとの表面反応によりSiO軟化した本発
明品3を得た。
これらの本発明品を1〜3の主な諸性質を示すと下記第
1表の通りとなる。
上記の表から明らかなように、本発明は従来の炭素質発
泡体と比較し、Heガス透過度が著しく低減し、ガス不
浸透性が向上したことが判る。また、圧縮強度は従来品
と比較して約10倍程度増大しており、表層部の被膜に
よる強度補強効果が著しいことが判明した。また、熱伝
導率は従来品(黒鉛質発泡体)よりも小さいことから断
熱材としての断熱効果が向上していることも判る。さら
にまた、酸化重量減少率が従来品よりも10分の1以下
に減少していることから、ガスによる酸化消耗が減少
し、ガス不浸透性の向上により酸化雰囲気での到達真空
度及び排気時間が著しく向上していることが明白であ
る。
〔発明の結果〕
以上のように、本発明の炭素系発泡断熱成形体は表層部
に強固なガラス状被膜を有するためガス不浸透性が著し
く向上し、内部の嵩密度が低いものにあっても圧縮強度
は補強されて向上しており、独立気泡による断熱効果も
優れ、脱灰処理による不純物除去と表面層のSiO軟化
により、半導体製造用加熱炉の断熱材として最適のもの
を提供することができるので、当産業界において極めて
有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成形体の表層部には該成形体の内部を構成
    する熱硬化性樹脂と同質の炭素化収縮性を有する繊維状
    物からなる炭素前駆体の被膜が形成されており,該成形
    体の内部には炭素化収率が20重量%以上の難黒鉛化性
    の熱硬化性樹脂の発泡体が形成されており,これら表層
    部と内部の発泡体とが一体成形されかつ炭素化又は黒鉛
    化されて成る炭素系発泡断熱成形体であって, 前記繊維状物は不融化ポリアクリロニトリル繊維,不融
    化ピッチ繊維,フェノール樹脂繊維あるいはフラン樹脂
    繊維から成ることを特徴とする炭素系発泡断熱成形体。
  2. 【請求項2】成形体を形成する型としての容器内に,該
    容器の形状に相応した繊維状物からなる炭素前駆体を載
    置し,この容器内に炭素化収率が20重量%以上の難黒
    鉛化性の熱硬化性樹脂の発泡体原料を注入し,該容器内
    で前記熱硬化性樹脂を発泡させ前記繊維状物からなる炭
    素前駆体と前記成形体内部の発泡体とを一体化成形した
    後,炭素化する炭素系発泡断熱成形体の製造方法であっ
    て, 前記繊維状物は前記発泡体原料を構成する熱硬化性樹脂
    と同質の炭素化収縮性を有する不融化ポリアクリロニト
    リル繊維,不融化ピッチ繊維,フェノール樹脂繊維ある
    いはフラン樹脂繊維から成ることを特徴とする炭素系発
    泡断熱成形体の製造方法。
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