JPH0633218A - フローティングシート用シールリングの製造方法 - Google Patents

フローティングシート用シールリングの製造方法

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JPH0633218A
JPH0633218A JP20948092A JP20948092A JPH0633218A JP H0633218 A JPH0633218 A JP H0633218A JP 20948092 A JP20948092 A JP 20948092A JP 20948092 A JP20948092 A JP 20948092A JP H0633218 A JPH0633218 A JP H0633218A
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JP
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treatment
seal ring
subjected
stock
ring
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JP20948092A
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Tetsuzo Shimada
哲蔵 島田
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Riken Corp
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Riken Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フローティングシート用シールリングを鋳造
に変えて塑性加工で製造し、かつ耐摩耗性を良好にす
る。 【構成】 炭素量が0.3%以下の鋼管または鋼板をリ
ング状に板金した板を冷間鍛造してシールリング素材1
に成型し、その後シールリング素材の少なくとも摺動面
を浸炭窒化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はフローティングシートとして使用
されるシールリングの製造方法に関するものである。さ
らに詳しく述べるならば、本発明は土砂、土砂水あるい
はこれらに石、金属、プラスチックなどの異物が混じっ
た環境で使用される建設用機械の車軸の周辺から内部の
駆動部に土砂などが流入しないように当該車軸に取り付
けられるフローティングシートのシールリングの製造方
法に関するものである。
【0002】より具体的に述べると、フローティングシ
ートは図1の断面図、図5の組み付け図に示すように、
回転しない軸13に固定されたカラー10にOリング1
2aを介してフローティングシート1aは軸13に浮い
た状態で固定され、一方これと左右対称に回転するブッ
シュ11にOリング12bを介してフローティングシー
ト1bは軸13に浮いた状態で固定され、フローティン
グシート1aと1bの摺動面7aと7bが面圧をもって
接し相対的に回転し摺動することにより密封作用をな
し、外部からの流体などの浸入もしくは内部からの流体
の漏れを防止する。このように使用されるシールリング
の摺動面7は高い耐摩耗性が要求され、特に摺動面の摩
擦面間に泥や土砂などの固い異物質粒子が介在した場合
に生ずる微小な切削作用によるアブレッシング摩耗に対
する耐摩耗性が要求される。
【0003】
【従来の技術】従来フローティングシートは、シェルモ
ールド、生砂鋳型、消失模型鋳型、遠心鋳造などの鋳造
法で製造されていた。その理由は、特殊鋳鉄がかなりの
耐摩耗性を有することと、外側にOリング12を嵌め込
む形状が鋳造で容易に得られることにある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、鋳造法
では、押し湯や「ばり」などにより溶解原料に対する製
品の歩留が低く、鋳造欠陥のためしばしば製品歩留が低
くなるほかに製品の信頼性が低く、特殊鋳鉄とするため
の合金元素や鋳型製作などのためにコストが高くなるな
どの問題がある。
【0005】したがって本発明者らはフローティングシ
ートを鋼管、板金鋼板などを冷間鍛造するなどの塑性加
工法により製造する検討を行った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、炭素量
が0.3%以下の鋼管または鋼板をリング状に板金した
板をシールリング状に冷間鍛造し、その後冷間鍛造素材
の少なくとも摺動面を浸炭窒化することを特徴とするシ
ールリングの製造方法であり、本発明の第二は、浸炭窒
化後焼入れを行い続いてサブゼロ処理をすることを特徴
とするシールリングの製造方法であり、本発明の第三
は、浸炭窒化後あるいはサブゼロ処理後、少なくともO
リング装着面をりん酸塩化成処理することを特徴とする
シールリングの製造方法である。
【0007】以下本発明の構成を説明する。本発明者ら
は素材の加工法について種々検討したが、熱間加工法で
は脱炭などの素材への悪影響や薄肉の素材が加熱により
曲がりなどを生じるので冷間加工法を採用した。冷間加
工は、鋼管をフローティングシートの長さに切断し、管
内側にマンドレルを嵌め込み管外壁を管軸に向かって工
具、型などにより打撃、圧縮することによりOリングが
納まる凹部を形成して行う。鋼管の外径は45〜60m
m、肉厚は2〜4mmのものを用いることができるが、
これに限定されるものではない。また、例えば板厚が2
〜4mmの鋼板をリング状に板金により打ち抜き、その
後上記のように冷間鍛造をすることもできる。
【0008】冷間加工される素材の炭素含有量が0.3
%を越えると圧延のままは勿論焼きなまししても加工が
困難になり、また炭素量増大に見合う程耐摩耗性が向上
しないので、素材の炭素含有量を0.3%以下に限定し
た。好ましい炭素含有量の下限は0.1%である。炭素
以外の添加元素は概して加工性を低下させるのでできる
だけ添加しない方が良く、したがって機械構造用炭素鋼
が最も好ましいが、合金元素として、1.25%以下の
Crを含有させた合金鋼でもある程度の加工性は確保さ
れる。
【0009】上記のように冷間加工された素材を焼入れ
してもシールリング使用中にシール性能が急激に低下す
る。したがって種々の表面硬化法を検討した。まず、高
周波焼入れでは素材の硬度はHv450以下であり耐摩
耗性は不良となった。次に、浸炭処理では素材の硬度が
Hv650程度以下であり、特殊鋳鉄ではこの程度の硬
度でも良好な耐摩耗性は得られていたので、良好なシー
ル性能が期待されたが予想外にシール性能は不良になっ
た。そこで、より高い硬度が得られる浸炭窒化処理を冷
間加工された素材の少なくとも摺動面に施すことにし
た。
【0010】浸炭窒化は浸炭性と窒化性を有するガスを
使用して同時に実施してもよくあるいは何れかの処理を
行ってから他方の処理を行ってもよい。浸炭は固体、ガ
スの何れでも良く、窒化はガスで行う。浸炭窒化処理に
より形成される表面硬化層の厚みは特に限定されない
が、0.005〜0.010mmであることが好まし
い。
【0011】浸炭窒化処理後には水焼入れ、油焼入れな
どにより素材芯部を強化することが好ましい。しかし、
浸炭により高炭素化された表面層の一部が焼入れにより
残留オーステナイト化し、耐摩耗性が不良になる。この
対策として焼入れ後、好ましくは−70〜−50℃の温
度で15〜30分間サブゼロ処理を行い、残留オーステ
ナイトをマルテンサイト化することが好ましい。
【0012】冷間鍛造品の表面は面粗さが非常に良く通
常10s以下であるが、オイルリング装着部ではオイル
リングが平滑度が高い表面で滑り易くなってオイルのシ
ール性を低下させる。この対策として冷間鍛造品の面粗
さを粗くしようとすると鍛造品が金型から離れなくな
り、金型が破壊する危険がある。したがって本発明は、
冷間鍛造品を浸炭窒化処理後にりん酸塩化成処理するこ
とにより表面粗さを粗くする対策を提供するものであ
る。りん酸塩化成処理は、処理液のりん酸がエッチング
効果をもち鉄素地の表面を粗面化する。これにより20
〜30sの粗さが得られる。
【0013】またりん酸塩化成処理が鉄素地の表面に形
成するZn,Caなどのりん酸塩皮膜は耐錆性に優れて
いるので、土砂水がシールリングに付着したときの防錆
処理として優れている。
【0014】
【作用】本発明の第一においては、低炭素鋼を素材とす
ることによりを冷間鍛造を可能にし、かつ素材形状を鋼
管、板金板とすることにより加工工程を少なくしかつダ
イなども簡単なものとした。さらに、シールリング相互
摺動面における耐摩耗性は、焼入れなどによりある程度
の硬さがあれば、十分になると考えられたが、実際に試
験をしたところ浸炭窒化素材だけが十分な耐摩耗性とな
ったので、この処理を選択した。
【0015】本発明の第二におけるようにサブゼロ処理
により浸炭窒化層の残留オーステナイトをマルテンサイ
ト化すると耐摩耗性がさらに向上する。
【0016】冷間鍛造された表面は粗さが小さいのでO
リングが使用中に位置ずれを起こし易い。この対策とし
てりん酸塩化成処理を採用した。またりん酸塩化成処理
により土砂水に対する耐錆性も向上する。以下、実施例
によりさらに詳しく本発明を説明する。
【0017】
【実施例】
実施例1 S25C相当の鋼管をシールリング素材に冷間鍛造し、
これに以下の処理を施した。 浸炭窒化 930℃、5時間保持後800℃、1時間保持の熱処理
を、アンモニアガス0.15m3 /min,Cポテンシ
ャル1.1%の浸炭窒化雰囲気で行った。カーボンはL
PGを分解して、ブタン95%、エチレン5%ガスと
し、これを精製してカーボンポテンシャルが1.1%と
なるようにして熱処理炉に供給した。熱処理後水焼入れ
を行い、続いて160℃で1.5時間焼戻しを行った。 浸炭窒化+サブゼロ処理 の浸炭窒化処理後液体窒素とメタノールを混合した液
体に素材を1時間浸漬した。続いて160℃で1.5時
間焼戻しを行った。 高周波焼入れ(比較例) V型発振、電圧−6kV,電力−18KWH、時間−
5.9secの条件にて高周波加熱を行い、その後水を
噴射して焼入れを行った。続いて150℃で1.5時間
焼戻しを行った。この結果、以下の硬さ及び組織が得ら
れた。
【0018】 浸炭窒化 :HmV730(図2) 浸炭窒化+サブゼロ処理:HmV785(図3) 高周波焼入れ(比較例):HmV450(図4)
【0019】以上のような処理で得られた表面処理済素
材の耐摩耗性試験を図6に示す2頭式回転摩耗試験機で
行った。図中、1aは回転側シールリング、1bは固定
側シールリング、10はハウジング、12はOリング、
13は回転軸、15はハウジング固定板、16は給油
孔、18は土砂水、20は収納箱である。
【0020】評価方法 2頭式回転摩耗試験機により摩耗試験を行った。 摩耗試験条件 1)摩耗試験機 2頭式回転摩耗試験機 2)周速 :1m/s(フローティングシート最外径での周速) 3)圧力 :大気圧 4)シール液 :外側 5wt%スラリー入り土砂水(JIS Z8901 −8 種) 内側 エンジンオイル#30を軸芯まで封油 5)摺動面押し :31.1kgf/cm2 (面圧換算4.9kgf/cm2 ) 付け力 6)時間 :100Hr連続
【0021】摩耗試験機の固定側シールリング1bと回
転側シールリング1bの何れについても、浸炭窒化品
は1.2〜2.5μm、浸炭窒化+ザブゼロ処理品
0.5〜2.5μm、の高周波焼入れ品の2.0〜
3.0μmの摩耗量となった。
【0022】実施例2 実施例1の浸炭窒化+ザブゼロ処理品につき以下の表
面処理を施した。 (a)りん酸塩化成処理 脱脂(脱脂剤:日本パーカライジング(株)製品名ファ
インクリーナー4360、20g/L溶液、温度60
℃、5分浸漬);水洗(地下水、0.5分スプレー);
10%塩酸酸洗(0.5分スプレー);水洗(0.5分
スプレー);りん酸化成処理(日本パーカライジング
(株)製品名パルホスM/A;全酸濃度30〜35ポイ
ント;温度93〜96℃;10分浸漬);水洗;湯洗;
エアブロー乾燥の各処理を順次行った。
【0023】りん酸塩化成処理前の素材のオイルリング
装着部の粗さを図7に示し、処理後の粗さを図8に示
す。これらの図に示されたところよりりん酸塩化成処理
により平均粗さRa,最大粗さRmaxともに高くなる
ことが明らかである。
【0024】(b)ホモ処理(Fe34 の薄膜作成) (c)黒染処理(黒色酸化鉄処理、アルカリ溶液により
Fe34 の黒色薄膜を1〜2μmの厚みに作成) (d)防錆油塗装(ユシロ化学ノンラスターPS−2
(商品名)の5倍希釈液使用)
【0025】これらの処理をしたシールリングを湿度7
0%の屋外に暴露して錆の発生を観察した。その結果を
以下に示す。判定基準は以下のとおりであった。 ○:異常なし △:錆始め ×:全体の1・5%以上錆ている
【0026】 表面処理 1週間 2週間 3週間 1ケ月 2ケ月 3ケ月 4ケ月 ホモ処理 ○ ○ ○ △ × × × りん酸塩処理 ○ ○ ○ ○ ○ △ △ 黒染処理 ○ ○ ○ ○ × × × 防錆油塗装 ○ ○ △ × × × × 以上の結果より、浸炭窒化された素材に対してりん酸塩
処理は防錆処理として優れていることがわかる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると冷間
鍛造により実用性能上に問題がないシールリングを製造
することができ、また、浸炭窒化処理、サブゼロ処理あ
るいはりん酸塩化成処理を採用するが、これらは何れも
量産に適しており、かつ従来の鋳造法で必要であった溶
解、鋳型製造、型ばらしなどの工程に比べて歩留低下の
要因がなく、リードタイムも少なくなるので、工業的に
有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 シールリングの断面図である。
【図2】 浸炭窒化した素材表面の金属組織写真(倍率
400倍)である。
【図3】 浸炭窒化後サブゼロ処理した素材表面の金属
組織写真(倍率400倍)である。
【図4】 高周波焼入れした素材表面の金属組織写真
(倍率400倍)である。
【図5】 シールリングの使用状態の説明図である。
【図6】 シールリングの試験機の説明図である。
【図7】 浸炭窒化された冷間鍛造素材の表面の粗さを
示す図である。
【図8】 浸炭窒化後りん酸塩化成処理された冷間鍛造
素材の表面の粗さを示す図である。
【符号の説明】
1 フローティングシート 7 摺動面 13 軸 10 カラー 11 ブッシュ 12 Oリング

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フローティングシート用シールリングの
    製造方法において、炭素量が0.3%以下の鋼管または
    鋼板をリング状に板金した板を冷間鍛造してシールリン
    グ素材に成型し、その後シールリング素材の少なくとも
    摺動面を浸炭窒化することを特徴とするフローティング
    シート用シールリングの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記浸炭窒化後焼入れを行い続いてサブ
    ゼロ処理をすることを特徴とする請求項1記載のフロー
    ティングシート用シールリングの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記浸炭窒化後あるいはサブゼロ処理
    後、少なくともOリング装着面をりん酸塩化成処理する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のフローティング
    シート用シールリングの製造方法。
JP20948092A 1992-07-15 1992-07-15 フローティングシート用シールリングの製造方法 Pending JPH0633218A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5497847A (en) * 1993-10-27 1996-03-12 Kabushiki Kaisha Komatsu Seisakusho Single lever for controlling multiple functions
US6631652B1 (en) 1998-11-11 2003-10-14 Komatsu Ltd. Monolever operation apparatus for working vehicle and operation method of the same
JP2007333141A (ja) * 2006-06-16 2007-12-27 Komatsu Ltd フローティングシール

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