JPH0633286A - 電解用電極及びその製造方法 - Google Patents
電解用電極及びその製造方法Info
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- JPH0633286A JPH0633286A JP4213481A JP21348192A JPH0633286A JP H0633286 A JPH0633286 A JP H0633286A JP 4213481 A JP4213481 A JP 4213481A JP 21348192 A JP21348192 A JP 21348192A JP H0633286 A JPH0633286 A JP H0633286A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来の二酸化鉛電極はフッ化物含有電解液中
で長期間使用すると、クラックが生じることがあり、こ
の点で満足できるものではなかった。本発明はフッ化物
含有電解液をはじめとする腐食性電解液中でも長期間安
定した電解を行うことのできる二酸化鉛を主成分とする
電解用電極とその製造方法を提供することを目的とす
る。 【構成】 芯材、該芯材表面に形成された鉛メッキ層、
該鉛メッキ層表面に形成されたα−二酸化鉛層、及び該
α−二酸化鉛層上に形成されたβ−二酸化鉛層から成る
電極。ことを特徴とする電解用電極。最外層のβ−二酸
化鉛層にクラックが生じてもその内層のα−二酸化鉛層
及び鉛メッキ層により電解液の芯材への浸透が防止さ
れ、電極寿命を確実に延ばすことができる。
で長期間使用すると、クラックが生じることがあり、こ
の点で満足できるものではなかった。本発明はフッ化物
含有電解液をはじめとする腐食性電解液中でも長期間安
定した電解を行うことのできる二酸化鉛を主成分とする
電解用電極とその製造方法を提供することを目的とす
る。 【構成】 芯材、該芯材表面に形成された鉛メッキ層、
該鉛メッキ層表面に形成されたα−二酸化鉛層、及び該
α−二酸化鉛層上に形成されたβ−二酸化鉛層から成る
電極。ことを特徴とする電解用電極。最外層のβ−二酸
化鉛層にクラックが生じてもその内層のα−二酸化鉛層
及び鉛メッキ層により電解液の芯材への浸透が防止さ
れ、電極寿命を確実に延ばすことができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水溶液特にフッ素を含
む腐食雰囲気の水溶液中の電解に好適に使用できる電解
用電極及びその製造方法に関する。
む腐食雰囲気の水溶液中の電解に好適に使用できる電解
用電極及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】二酸化鉛は金属導電性を有す
る化合物であり、鉛自身が卓越した耐久性を有するこ
と、特に酸性浴中で陽分極時に極めて安定であること、
更に電着法により比較的容易に製造できること等から、
過酸化物やパークロレート等の爆薬や、酸化剤原料の製
造、あるいは有機合成又は水処理用等の工業電解用陽極
として注目され広範な用途に使用されている。これらの
特性を活かして1940年代には既に塊状の二酸化鉛電極が
実用化されていた。これは内面に電着により二酸化鉛層
を形成した鍋状の鉄を目的に応じた形状に切断して使用
するものであったが、製造に極めて手間取ること、製造
歩留りが悪いこと、更にセラミックス特有の脆さを有
し、しかも比重が約9で鉄より重く取扱いにくいという
問題点があり、その使用範囲は限定されたものであっ
た。
る化合物であり、鉛自身が卓越した耐久性を有するこ
と、特に酸性浴中で陽分極時に極めて安定であること、
更に電着法により比較的容易に製造できること等から、
過酸化物やパークロレート等の爆薬や、酸化剤原料の製
造、あるいは有機合成又は水処理用等の工業電解用陽極
として注目され広範な用途に使用されている。これらの
特性を活かして1940年代には既に塊状の二酸化鉛電極が
実用化されていた。これは内面に電着により二酸化鉛層
を形成した鍋状の鉄を目的に応じた形状に切断して使用
するものであったが、製造に極めて手間取ること、製造
歩留りが悪いこと、更にセラミックス特有の脆さを有
し、しかも比重が約9で鉄より重く取扱いにくいという
問題点があり、その使用範囲は限定されたものであっ
た。
【0003】ところが1950年代以降、酸性液中でも陽極
分極に対して極めて優れた耐食性を示すチタンが商業的
に実用化され価格も低下して化学工業用として使用する
に及んで、チタンと二酸化鉛を組み合わせた軽量で堅牢
な二酸化鉛電極、つまりチタン製芯材の表面に二酸化鉛
を電着した電極が出現するに至った。ところがこの電極
では二酸化鉛の強い酸化力によって芯材のチタンと二酸
化鉛層の界面が不働態化して通電が不能になることがあ
って導電性のチタンを導電部材として使用することがで
きないため、当初は二酸化鉛層自身を導電部材として使
用していた。その後チタン表面に白金を点状に溶接して
アンカーとすることにより導電性を確保して現在の二酸
化鉛電極に大きく近づいた。白金メッキをチタン全面に
行うことでより導電性を良好にできるようになったが、
二酸化鉛層にクラックが生じたり一部が破壊されると、
通常の酸素発生に対してより活性の高い白金が反応して
二酸化鉛を剥離してしまうという問題点があった。
分極に対して極めて優れた耐食性を示すチタンが商業的
に実用化され価格も低下して化学工業用として使用する
に及んで、チタンと二酸化鉛を組み合わせた軽量で堅牢
な二酸化鉛電極、つまりチタン製芯材の表面に二酸化鉛
を電着した電極が出現するに至った。ところがこの電極
では二酸化鉛の強い酸化力によって芯材のチタンと二酸
化鉛層の界面が不働態化して通電が不能になることがあ
って導電性のチタンを導電部材として使用することがで
きないため、当初は二酸化鉛層自身を導電部材として使
用していた。その後チタン表面に白金を点状に溶接して
アンカーとすることにより導電性を確保して現在の二酸
化鉛電極に大きく近づいた。白金メッキをチタン全面に
行うことでより導電性を良好にできるようになったが、
二酸化鉛層にクラックが生じたり一部が破壊されると、
通常の酸素発生に対してより活性の高い白金が反応して
二酸化鉛を剥離してしまうという問題点があった。
【0004】本発明者らは価数の異なる弁金属の半導性
酸化物を使用することによって前記不働態化の問題を解
決した。一方二酸化鉛層の芯材表面への電着厚さは0.1
〜1mmであり通常のメッキと比較して極めて厚いた
め、電着歪による被覆の剥離の問題が回避できなかった
が、この問題もα−二酸化鉛とβ−二酸化鉛を積層し、
混合し、あるいは他の電着条件を種々選択することによ
り解決されつつある。しかし二酸化鉛の耐食性を向上さ
せるという観点からは電着歪が大きくなるような電着条
件を選択することが望ましい場合もあり、β−二酸化鉛
層中に耐食性粒子を分散させて電着条件に自由度を与え
るようにしている。
酸化物を使用することによって前記不働態化の問題を解
決した。一方二酸化鉛層の芯材表面への電着厚さは0.1
〜1mmであり通常のメッキと比較して極めて厚いた
め、電着歪による被覆の剥離の問題が回避できなかった
が、この問題もα−二酸化鉛とβ−二酸化鉛を積層し、
混合し、あるいは他の電着条件を種々選択することによ
り解決されつつある。しかし二酸化鉛の耐食性を向上さ
せるという観点からは電着歪が大きくなるような電着条
件を選択することが望ましい場合もあり、β−二酸化鉛
層中に耐食性粒子を分散させて電着条件に自由度を与え
るようにしている。
【0005】このような開発過程を通して通常の電解反
応に対してはほぼ完成された技術である感のある二酸化
鉛電極であるが、フッ素やフッ化物イオンを含むフッ化
物含有電解液中で長期間使用すると、ごく僅かではある
がヘアクラック状割れが生じ、該クラックから下地のチ
タン部分に液が浸透して耐食性チタンも溶出してしまう
ことが経験された。このフッ化物含有電解液対策とし
て、チタンの代わりに鉄を芯材として使用し、中間被覆
を強固にしその表面に二酸化鉛層を形成して電極を構成
することが提案されている。しかしこのような電極では
一度クラックが生ずると芯材の鉄の耐食性がチタンより
遙に劣るため、十分に満足できる電極とは言えない。以
上のように、二酸化鉛電極に対して種々の検討がなさ
れ、種々の解決法が提案されているが、使用頻度の高い
しかも今後増加すると考えられているフッ化物含有電解
液に対して十分な耐食性と実用性を兼ね備えた二酸化鉛
電極は実現されていない。
応に対してはほぼ完成された技術である感のある二酸化
鉛電極であるが、フッ素やフッ化物イオンを含むフッ化
物含有電解液中で長期間使用すると、ごく僅かではある
がヘアクラック状割れが生じ、該クラックから下地のチ
タン部分に液が浸透して耐食性チタンも溶出してしまう
ことが経験された。このフッ化物含有電解液対策とし
て、チタンの代わりに鉄を芯材として使用し、中間被覆
を強固にしその表面に二酸化鉛層を形成して電極を構成
することが提案されている。しかしこのような電極では
一度クラックが生ずると芯材の鉄の耐食性がチタンより
遙に劣るため、十分に満足できる電極とは言えない。以
上のように、二酸化鉛電極に対して種々の検討がなさ
れ、種々の解決法が提案されているが、使用頻度の高い
しかも今後増加すると考えられているフッ化物含有電解
液に対して十分な耐食性と実用性を兼ね備えた二酸化鉛
電極は実現されていない。
【0006】
【発明の目的】本発明は、叙上の問題点を解決するため
に成されたもので、各種溶液特にフッ素やフッ化物イオ
ンを含有する水溶液を電解液とする電解用に使用して十
分な耐久性を与える電解用電極及びその製造方法を提供
することを目的とする。
に成されたもので、各種溶液特にフッ素やフッ化物イオ
ンを含有する水溶液を電解液とする電解用に使用して十
分な耐久性を与える電解用電極及びその製造方法を提供
することを目的とする。
【問題点を解決するための手段】本発明に係わる電解用
電極は、金属製芯材、該芯材表面に形成された鉛メッキ
層、該鉛メッキ層表面に形成されたα−二酸化鉛層、及
び該α−二酸化鉛層上に形成されたβ−二酸化鉛層とを
含んで成ることを特徴とする電解用電極である。又本発
明の二酸化鉛の製造方法は、第1に、金属製芯材を陰極
として鉛電解メッキ浴で鉛メッキを行って前記芯材上に
鉛メッキ層を形成し、該芯材を鉛イオンを含有するアル
カリ浴に陽極として接続して電解を行って該芯材表面に
α−二酸化鉛層を形成し、次いで該芯材を硝酸鉛溶液中
に陽極として接続して電解を行いβ−二酸化鉛層を形成
することを特徴とする電解用電極の製造方法であり、第
2に、前記鉛メッキ層を形成した芯材を、次いで希硫酸
に浸漬し、そのまま陽極として通電して前記芯材表面に
α−二酸化鉛層を形成し、次に該芯材表面のα−二酸化
鉛層上にβ−二酸化鉛層を形成することを特徴とする電
解用電極の製造方法である。
電極は、金属製芯材、該芯材表面に形成された鉛メッキ
層、該鉛メッキ層表面に形成されたα−二酸化鉛層、及
び該α−二酸化鉛層上に形成されたβ−二酸化鉛層とを
含んで成ることを特徴とする電解用電極である。又本発
明の二酸化鉛の製造方法は、第1に、金属製芯材を陰極
として鉛電解メッキ浴で鉛メッキを行って前記芯材上に
鉛メッキ層を形成し、該芯材を鉛イオンを含有するアル
カリ浴に陽極として接続して電解を行って該芯材表面に
α−二酸化鉛層を形成し、次いで該芯材を硝酸鉛溶液中
に陽極として接続して電解を行いβ−二酸化鉛層を形成
することを特徴とする電解用電極の製造方法であり、第
2に、前記鉛メッキ層を形成した芯材を、次いで希硫酸
に浸漬し、そのまま陽極として通電して前記芯材表面に
α−二酸化鉛層を形成し、次に該芯材表面のα−二酸化
鉛層上にβ−二酸化鉛層を形成することを特徴とする電
解用電極の製造方法である。
【0007】以下本発明を詳細に説明する。本発明に係
わる電解用電極では、その芯材が二酸化鉛層2層と鉛メ
ッキ層に被覆されているため、電解中に二酸化鉛層にク
ラックが生じても電解液が芯材まで達することは殆どな
く、特に腐食性の高いフッ化物含有電解液中で使用して
も長期間電極としての機能が保持される。本発明に係わ
る電極は次のように製造することができる。電極の芯材
は物理的形状保持機能と導電部材としての機能を有すれ
ば良く、これらの機能を有する材料であれば特に限定さ
れず、鉄、ステンレス、ニッケル等の使用が可能であ
る。しかし二酸化鉛層や鉛メッキ層が部分的に剥離した
場合等にそのダメージを最小にするためには、陽分極時
に極めて安定な弁金属を使用することが好ましく、その
中でも取扱いが容易で比較的安価なチタン又はチタン合
金を芯材として使用することが望ましい。なお該芯材の
形状は、板状、穴明状、エキスパンドメッシュ等各種形
状とすることができる。
わる電解用電極では、その芯材が二酸化鉛層2層と鉛メ
ッキ層に被覆されているため、電解中に二酸化鉛層にク
ラックが生じても電解液が芯材まで達することは殆どな
く、特に腐食性の高いフッ化物含有電解液中で使用して
も長期間電極としての機能が保持される。本発明に係わ
る電極は次のように製造することができる。電極の芯材
は物理的形状保持機能と導電部材としての機能を有すれ
ば良く、これらの機能を有する材料であれば特に限定さ
れず、鉄、ステンレス、ニッケル等の使用が可能であ
る。しかし二酸化鉛層や鉛メッキ層が部分的に剥離した
場合等にそのダメージを最小にするためには、陽分極時
に極めて安定な弁金属を使用することが好ましく、その
中でも取扱いが容易で比較的安価なチタン又はチタン合
金を芯材として使用することが望ましい。なお該芯材の
形状は、板状、穴明状、エキスパンドメッシュ等各種形
状とすることができる。
【0008】この芯材には十分な下地処理を施すことが
望ましい。該下地処理としてはブラスト処理による表面
積増大、酸洗による表面活性化、及び硫酸水溶液等の電
解液中で陰分極を行い基体表面から水素ガスを発生させ
て表面洗浄を行いかつ該水素ガスにより一部生成する水
素化物による活性化を行う方法等がある。芯材として弁
金属特にチタンを使用する場合には、芯材と鉛メッキ層
との親和力を向上させるために更に芯材の耐食性を向上
させるために芯材表面に導電性酸化物を形成することが
好ましい。該導電性酸化物の形成方法としては熱酸化等
の種々の方法があるが、芯材としてチタン又はチタン合
金を使用する場合には価数の異なる弁金属との酸化物を
形成するために、チタン及びタンタルを含む塩酸水溶液
を芯材表面に塗布し、450 〜600 ℃の酸素含有雰囲気中
で熱分解して酸化物を形成することが望ましい。又芯材
としてタンタルやニオブを使用する場合には通常このよ
うな熱酸化等の処理を行わなくても空気酸化により表面
に極めて薄い酸化層が形成されており該酸化層自体が極
めて良好な安定化層として機能するが、特に必要な場合
には、チタン−ニオブ又はチタン−タンタルのアルコー
ル溶液を清浄化した表面に塗布後、空気中で350 〜500
℃、あるいは酸素濃度を15%以下に落とした雰囲気中で
は400 〜600 ℃で熱分解して表面に酸化層を形成するこ
とができる。なお芯材が第8族の鉄族金属の場合には前
記操作により芯材表面に酸化層を形成することは通常必
要ないが、特に酸化層形成を意図する場合には塗布液は
使用せず芯材を空気中で500 〜800 ℃に加熱すれば十分
である。
望ましい。該下地処理としてはブラスト処理による表面
積増大、酸洗による表面活性化、及び硫酸水溶液等の電
解液中で陰分極を行い基体表面から水素ガスを発生させ
て表面洗浄を行いかつ該水素ガスにより一部生成する水
素化物による活性化を行う方法等がある。芯材として弁
金属特にチタンを使用する場合には、芯材と鉛メッキ層
との親和力を向上させるために更に芯材の耐食性を向上
させるために芯材表面に導電性酸化物を形成することが
好ましい。該導電性酸化物の形成方法としては熱酸化等
の種々の方法があるが、芯材としてチタン又はチタン合
金を使用する場合には価数の異なる弁金属との酸化物を
形成するために、チタン及びタンタルを含む塩酸水溶液
を芯材表面に塗布し、450 〜600 ℃の酸素含有雰囲気中
で熱分解して酸化物を形成することが望ましい。又芯材
としてタンタルやニオブを使用する場合には通常このよ
うな熱酸化等の処理を行わなくても空気酸化により表面
に極めて薄い酸化層が形成されており該酸化層自体が極
めて良好な安定化層として機能するが、特に必要な場合
には、チタン−ニオブ又はチタン−タンタルのアルコー
ル溶液を清浄化した表面に塗布後、空気中で350 〜500
℃、あるいは酸素濃度を15%以下に落とした雰囲気中で
は400 〜600 ℃で熱分解して表面に酸化層を形成するこ
とができる。なお芯材が第8族の鉄族金属の場合には前
記操作により芯材表面に酸化層を形成することは通常必
要ないが、特に酸化層形成を意図する場合には塗布液は
使用せず芯材を空気中で500 〜800 ℃に加熱すれば十分
である。
【0009】次にこのような表面処理が行われあるいは
行われていない芯材上にに鉛メッキ層を形成する。緻密
で貫通孔のないメッキ層が形成されれば特にメッキ条件
は限定されないが前記貫通孔の形成を回避するためには
電流効率の高いメッキ法が望ましく、いわゆる硼フッ化
浴と呼ばれる硼フッ化鉛を主体とするメッキ浴を使用す
ることが特に望ましい。硼フッ化浴の代表的なメッキ条
件は次の通りであり、この条件下での電流効率は一般に
95%以上である。 硼フッ化鉛 200 g/リットル 塩化アンモニウム 50g/リットル 硼フッ化アンモニウム 50g/リットル pH 3.5 〜4 温度 25〜40℃ 電流密度 1〜5A/dm2 この硼フッ化鉛によるメッキ以外に、溶融鉛中に芯材を
浸漬しその後取り出す浸漬メッキ法を使用することもで
きるが、この場合にはメッキ層を表面全体に均一に形成
することが難しく、メッキ層が表面全体に完全に形成さ
れているか特に留意する必要がある。形成される鉛メッ
キ層は芯材がほぼ完全に覆われるように5μm以上とす
ることが好ましく、又100 μmを越えると電着歪が大き
くなりかつ後述する二酸化鉛層の保持に問題が生ずるの
で該鉛メッキ層の厚さは5〜100 μmとすることが望ま
しい。
行われていない芯材上にに鉛メッキ層を形成する。緻密
で貫通孔のないメッキ層が形成されれば特にメッキ条件
は限定されないが前記貫通孔の形成を回避するためには
電流効率の高いメッキ法が望ましく、いわゆる硼フッ化
浴と呼ばれる硼フッ化鉛を主体とするメッキ浴を使用す
ることが特に望ましい。硼フッ化浴の代表的なメッキ条
件は次の通りであり、この条件下での電流効率は一般に
95%以上である。 硼フッ化鉛 200 g/リットル 塩化アンモニウム 50g/リットル 硼フッ化アンモニウム 50g/リットル pH 3.5 〜4 温度 25〜40℃ 電流密度 1〜5A/dm2 この硼フッ化鉛によるメッキ以外に、溶融鉛中に芯材を
浸漬しその後取り出す浸漬メッキ法を使用することもで
きるが、この場合にはメッキ層を表面全体に均一に形成
することが難しく、メッキ層が表面全体に完全に形成さ
れているか特に留意する必要がある。形成される鉛メッ
キ層は芯材がほぼ完全に覆われるように5μm以上とす
ることが好ましく、又100 μmを越えると電着歪が大き
くなりかつ後述する二酸化鉛層の保持に問題が生ずるの
で該鉛メッキ層の厚さは5〜100 μmとすることが望ま
しい。
【0010】次いでこの鉛メッキ層の表面に二酸化鉛被
覆を成形する。この鉛メッキ層表面にそのまま二酸化鉛
層を形成してもよいが、形成される二酸化鉛層の被覆が
部分的に剥離して鉛メッキ層が露出すると鉛の方が二酸
化鉛より活性であるため鉛面で電解が起こり鉛が消耗し
て芯材が露出して電極寿命が短縮されるため、鉛メッキ
層の鉛の活性を抑えておくことが好ましい。このために
は芯材を5〜30%好ましくは10〜20%の硫酸中に5〜10
分間浸漬して鉛表面に多孔質の硫酸鉛を形成すればよ
く、これにより鉛表面が部分的に閉塞され、鉛の見掛け
上の活性を抑えることができる。この芯材上に通常使用
されるβ−二酸化鉛層を直接形成すると該β−二酸化鉛
層と鉛メッキ層との付着性及び均一性が劣るため、本発
明ではこれらの間にα−二酸化鉛層を形成する。α−二
酸化鉛層は、20%程度の苛性ソーダに一酸化鉛粉末(リ
サージ)を飽和するまで溶解し(30〜40g/リットル)
これを電解浴として20〜50℃の温度で0.1 〜10A/dm
2 の電流密度で前記芯材を陽極として電解することによ
り、該芯材上に形成することができる。他の方法として
は前述の硫酸鉛形成用硫酸浴を電解液として表面に鉛メ
ッキ層を形成した芯材を陽極として1〜10A/dm2 程
度の電流密度で電解することによって前記鉛メッキ層の
表面部分が酸化されて前記α−二酸化鉛層を形成するこ
とができる。通常酸中ではβ−二酸化鉛が形成される
が、理由は定かではないが、この方法ではほぼ完全なα
−二酸化鉛が得られる。
覆を成形する。この鉛メッキ層表面にそのまま二酸化鉛
層を形成してもよいが、形成される二酸化鉛層の被覆が
部分的に剥離して鉛メッキ層が露出すると鉛の方が二酸
化鉛より活性であるため鉛面で電解が起こり鉛が消耗し
て芯材が露出して電極寿命が短縮されるため、鉛メッキ
層の鉛の活性を抑えておくことが好ましい。このために
は芯材を5〜30%好ましくは10〜20%の硫酸中に5〜10
分間浸漬して鉛表面に多孔質の硫酸鉛を形成すればよ
く、これにより鉛表面が部分的に閉塞され、鉛の見掛け
上の活性を抑えることができる。この芯材上に通常使用
されるβ−二酸化鉛層を直接形成すると該β−二酸化鉛
層と鉛メッキ層との付着性及び均一性が劣るため、本発
明ではこれらの間にα−二酸化鉛層を形成する。α−二
酸化鉛層は、20%程度の苛性ソーダに一酸化鉛粉末(リ
サージ)を飽和するまで溶解し(30〜40g/リットル)
これを電解浴として20〜50℃の温度で0.1 〜10A/dm
2 の電流密度で前記芯材を陽極として電解することによ
り、該芯材上に形成することができる。他の方法として
は前述の硫酸鉛形成用硫酸浴を電解液として表面に鉛メ
ッキ層を形成した芯材を陽極として1〜10A/dm2 程
度の電流密度で電解することによって前記鉛メッキ層の
表面部分が酸化されて前記α−二酸化鉛層を形成するこ
とができる。通常酸中ではβ−二酸化鉛が形成される
が、理由は定かではないが、この方法ではほぼ完全なα
−二酸化鉛が得られる。
【0011】このα−二酸化鉛層の表面に更にβ−二酸
化鉛層を形成する。該β−二酸化鉛の形成法は特に限定
されず、従来の方法をそのまま適用することができる。
例えば濃度200 g/リットル以上の硝酸鉛浴を電解浴と
し、α−二酸化鉛層を形成した芯材を陽極として、温度
50〜70℃、電流密度1〜10A/dm2 で電解することに
より前記芯材上にβ−二酸化鉛層を形成し、目的とする
電解用電極を得ることができる。このようにして製造し
た電解用電極は通常の電解液は勿論、腐食性の電解液中
でも長期間安定した電解を行うことができ、フッ化物含
有電解液中でもフッ化物イオンの濃度や種類にかかわら
ず前記条件で製造された電極は長期間の使用に耐えるこ
とができる。しかしながら前記条件は電着歪が極めて大
きくなる条件でもあり、製造される電極の前記β−二酸
化鉛層の安定化のためにはメッキ浴中に酸化タンタル等
のセラミックスやフッ素樹脂等の安定な粉末や繊維を分
散させることにより見掛け上の電着歪を除去してβ−二
酸化鉛層の安定化を図ることができる。
化鉛層を形成する。該β−二酸化鉛の形成法は特に限定
されず、従来の方法をそのまま適用することができる。
例えば濃度200 g/リットル以上の硝酸鉛浴を電解浴と
し、α−二酸化鉛層を形成した芯材を陽極として、温度
50〜70℃、電流密度1〜10A/dm2 で電解することに
より前記芯材上にβ−二酸化鉛層を形成し、目的とする
電解用電極を得ることができる。このようにして製造し
た電解用電極は通常の電解液は勿論、腐食性の電解液中
でも長期間安定した電解を行うことができ、フッ化物含
有電解液中でもフッ化物イオンの濃度や種類にかかわら
ず前記条件で製造された電極は長期間の使用に耐えるこ
とができる。しかしながら前記条件は電着歪が極めて大
きくなる条件でもあり、製造される電極の前記β−二酸
化鉛層の安定化のためにはメッキ浴中に酸化タンタル等
のセラミックスやフッ素樹脂等の安定な粉末や繊維を分
散させることにより見掛け上の電着歪を除去してβ−二
酸化鉛層の安定化を図ることができる。
【0012】
【実施例】次に本発明の酸化鉛電極を製造する一実施例
を記載するが、該実施例は本発明を限定するものではな
い。
を記載するが、該実施例は本発明を限定するものではな
い。
【実施例1】厚さ1.5 mmのチタン製のエキスパンドメ
ッシュの芯材表面を最大粒径1.2 mmの鉄グリッドによ
りブラスト掛けを行って粗面化した。該芯材を80℃の25
%硫酸中で2時間酸洗して表面を活性化した後、温度40
℃の市販の硼フッ化鉛系鉛メッキ浴を使用して芯材表面
に平均で10μmの鉛層を形成した。重量増加から算出し
た電流効率は95%であった。鉛層を形成したこの芯材を
40℃の20%硫酸中に30分間浸漬し、その後陽極として4
A/dm2 の電流密度で2時間電解を行った。表面には
α−二酸化鉛の薄層の形成が見られた。
ッシュの芯材表面を最大粒径1.2 mmの鉄グリッドによ
りブラスト掛けを行って粗面化した。該芯材を80℃の25
%硫酸中で2時間酸洗して表面を活性化した後、温度40
℃の市販の硼フッ化鉛系鉛メッキ浴を使用して芯材表面
に平均で10μmの鉛層を形成した。重量増加から算出し
た電流効率は95%であった。鉛層を形成したこの芯材を
40℃の20%硫酸中に30分間浸漬し、その後陽極として4
A/dm2 の電流密度で2時間電解を行った。表面には
α−二酸化鉛の薄層の形成が見られた。
【0013】この薄層を形成した芯材を陽極とし、0.1
〜10μmの粒径を有する酸化タンタル粉末を1%懸濁さ
せた800 g/リットルの硝酸鉛水溶液を電解液として、
温度65℃、電流密度4A/dm2 で4時間通電し、酸化
タンタルが分散したβー二酸化鉛層を形成した。この二
酸化鉛層の粒子の粒径は見掛け上200 μm程度であっ
た。このようにして調製した電極を陽極として2%のフ
ッ化水素を含有する硫酸水溶液中100 A/dm2 で電解
を行ったところ、3000時間で二酸化鉛層のごく一部に、
長さ5mm幅0.1 mm以下のクラックが1ケ所発生した
ものの、そのまま9500時間の電解に耐えられた。一方鉛
メッキ層の代わりに白金メッキを1μm程度導電保持層
として形成した後に、酸化鉛を形成した電極では3000時
間程度でクラックが入り、その後4000時間程度までは電
解を継続できたが、チタン芯材がクラック部分から溶出
し始め、その時点で電極形状を留めないまでに破壊され
た。
〜10μmの粒径を有する酸化タンタル粉末を1%懸濁さ
せた800 g/リットルの硝酸鉛水溶液を電解液として、
温度65℃、電流密度4A/dm2 で4時間通電し、酸化
タンタルが分散したβー二酸化鉛層を形成した。この二
酸化鉛層の粒子の粒径は見掛け上200 μm程度であっ
た。このようにして調製した電極を陽極として2%のフ
ッ化水素を含有する硫酸水溶液中100 A/dm2 で電解
を行ったところ、3000時間で二酸化鉛層のごく一部に、
長さ5mm幅0.1 mm以下のクラックが1ケ所発生した
ものの、そのまま9500時間の電解に耐えられた。一方鉛
メッキ層の代わりに白金メッキを1μm程度導電保持層
として形成した後に、酸化鉛を形成した電極では3000時
間程度でクラックが入り、その後4000時間程度までは電
解を継続できたが、チタン芯材がクラック部分から溶出
し始め、その時点で電極形状を留めないまでに破壊され
た。
【0014】
【実施例2】実施例1と同様にして調製したチタン芯材
の表面に、チタン及びタンタルをチタン90−タンタル10
のモル比で含む四塩化チタンと五塩化タンタルの混合水
溶液を塗布し、550 ℃で焼成した。この塗布−焼成を3
回繰り返して芯材とし、その表面に実施例1と同様に鉛
層を形成し、この芯材を陽極とし、25%水酸化ナトリウ
ムにリサージ(PbO)を飽和させた40℃の電解浴中で
1A/dm2 の電流密度で2時間電解し、その表面にα
−二酸化鉛を形成した。次いでタンタル粉末を分散させ
なかったこと以外は実施例1と同様にしてβ−二酸化鉛
層を形成した。実施例1と同条件で電解評価したとこ
ろ、クラックが2000時間で生じたが、電極として8000時
間の運転が可能であった。
の表面に、チタン及びタンタルをチタン90−タンタル10
のモル比で含む四塩化チタンと五塩化タンタルの混合水
溶液を塗布し、550 ℃で焼成した。この塗布−焼成を3
回繰り返して芯材とし、その表面に実施例1と同様に鉛
層を形成し、この芯材を陽極とし、25%水酸化ナトリウ
ムにリサージ(PbO)を飽和させた40℃の電解浴中で
1A/dm2 の電流密度で2時間電解し、その表面にα
−二酸化鉛を形成した。次いでタンタル粉末を分散させ
なかったこと以外は実施例1と同様にしてβ−二酸化鉛
層を形成した。実施例1と同条件で電解評価したとこ
ろ、クラックが2000時間で生じたが、電極として8000時
間の運転が可能であった。
【0015】
【実施例3】芯材としてSUS316 を穴明板(直径2m
mで3mmピッチ)をブラスト処理し、酸洗した後、空
気中600 ℃にて2時間加熱して表面に酸化層を形成した
後、実施例1と同様にして鉛層及び二酸化鉛層を形成し
て電極とした。実施例1と同様にしてこの電極の電解評
価を行ったところ、50A/dm2 の電流密度で9300時間
の電極寿命が得られた。なお鉛層を形成せずに芯材表面
に厚さ1μmの白金メッキ層を形成し、更にα−及びβ
−二酸化鉛層を形成して調製した電極では約2500時間で
クラックが生じそれとほぼ同時に芯材の成分の溶出が始
まり電解液が褐色に着色し、電解の継続が不可能になっ
た。
mで3mmピッチ)をブラスト処理し、酸洗した後、空
気中600 ℃にて2時間加熱して表面に酸化層を形成した
後、実施例1と同様にして鉛層及び二酸化鉛層を形成し
て電極とした。実施例1と同様にしてこの電極の電解評
価を行ったところ、50A/dm2 の電流密度で9300時間
の電極寿命が得られた。なお鉛層を形成せずに芯材表面
に厚さ1μmの白金メッキ層を形成し、更にα−及びβ
−二酸化鉛層を形成して調製した電極では約2500時間で
クラックが生じそれとほぼ同時に芯材の成分の溶出が始
まり電解液が褐色に着色し、電解の継続が不可能になっ
た。
【0016】
【発明の効果】本発明は、金属製芯材、該芯材表面に形
成された鉛メッキ層、該鉛メッキ層表面に形成されたα
−二酸化鉛層、及び該α−二酸化鉛層上に形成されたβ
−二酸化鉛層とを含んで成ることを特徴とする電解用電
極である。このような構成から成る電解用電極は、最外
層のβ−二酸化鉛層にクラックが生じてもその内層の本
来はβ−二酸化鉛層の付着性と均一性を向上させるため
の機能を果たすα−二酸化鉛層及びその内層の鉛メッキ
層により電解液の芯材への浸透が防止され、電極寿命を
確実に延ばすことができる。α−二酸化鉛層と芯材の間
に形成される鉛メッキ層は二酸化鉛層より活性が高く両
二酸化鉛層にクラックが生ずると該鉛メッキ層が浸透し
た電解液と接触して反応して溶出して芯材が露出して電
極寿命の短縮に繋がることがある。これを防止するため
には鉛メッキ層とα−二酸化鉛層の間に多孔質硫酸鉛層
を形成して前記鉛メッキ層を部分的に閉塞して電解液と
の接触を抑制して電極寿命の短縮を抑えればよい。
成された鉛メッキ層、該鉛メッキ層表面に形成されたα
−二酸化鉛層、及び該α−二酸化鉛層上に形成されたβ
−二酸化鉛層とを含んで成ることを特徴とする電解用電
極である。このような構成から成る電解用電極は、最外
層のβ−二酸化鉛層にクラックが生じてもその内層の本
来はβ−二酸化鉛層の付着性と均一性を向上させるため
の機能を果たすα−二酸化鉛層及びその内層の鉛メッキ
層により電解液の芯材への浸透が防止され、電極寿命を
確実に延ばすことができる。α−二酸化鉛層と芯材の間
に形成される鉛メッキ層は二酸化鉛層より活性が高く両
二酸化鉛層にクラックが生ずると該鉛メッキ層が浸透し
た電解液と接触して反応して溶出して芯材が露出して電
極寿命の短縮に繋がることがある。これを防止するため
には鉛メッキ層とα−二酸化鉛層の間に多孔質硫酸鉛層
を形成して前記鉛メッキ層を部分的に閉塞して電解液と
の接触を抑制して電極寿命の短縮を抑えればよい。
【0017】前述の通り本発明の電解用電極は、フッ化
物含有電解液中で使用される電極として特に有用である
が、その反面電着歪が大きくなりやすい。これを防止す
るためにはβ−二酸化鉛層中にセラミック及び/又はフ
ッ素樹脂を分散させて該β−二酸化鉛層の安定化を図る
ようにすればよい。形成される鉛メッキ層の厚さは5〜
100 μmとして芯材をほぼ完全に覆うとともに電着歪を
小さくしかつ二酸化鉛層を確実に保持するようにするこ
とが望ましい。
物含有電解液中で使用される電極として特に有用である
が、その反面電着歪が大きくなりやすい。これを防止す
るためにはβ−二酸化鉛層中にセラミック及び/又はフ
ッ素樹脂を分散させて該β−二酸化鉛層の安定化を図る
ようにすればよい。形成される鉛メッキ層の厚さは5〜
100 μmとして芯材をほぼ完全に覆うとともに電着歪を
小さくしかつ二酸化鉛層を確実に保持するようにするこ
とが望ましい。
【0018】又本発明の電解用電極の製造方法は、金属
製芯材を陰極として鉛電解メッキ浴で鉛メッキを行って
前記芯材上に鉛メッキ層を形成し、該芯材を鉛イオンを
含有するアルカリ浴に陽極として接続して電解を行って
該芯材表面にα−二酸化鉛層を形成し、次いで該芯材を
硝酸鉛溶液中に陽極として接続して電解を行いβ−二酸
化鉛層を形成することを特徴とする電解用電極の製造方
法である。このようにして製造された二酸化鉛を主とす
る電解用電極は、前述の本発明の電解用電極と同様に最
外層のβ−二酸化鉛層にクラックが生じてもその内層の
α−二酸化鉛層及びその内層の鉛メッキ層により電解液
の芯材への浸透が防止され、電極寿命を延ばすことがで
きる。更に鉛メッキ浴として硼フッ化鉛浴を使用すると
電流効率が高くなり、貫通孔の殆どない鉛メッキ層を形
成することができる。
製芯材を陰極として鉛電解メッキ浴で鉛メッキを行って
前記芯材上に鉛メッキ層を形成し、該芯材を鉛イオンを
含有するアルカリ浴に陽極として接続して電解を行って
該芯材表面にα−二酸化鉛層を形成し、次いで該芯材を
硝酸鉛溶液中に陽極として接続して電解を行いβ−二酸
化鉛層を形成することを特徴とする電解用電極の製造方
法である。このようにして製造された二酸化鉛を主とす
る電解用電極は、前述の本発明の電解用電極と同様に最
外層のβ−二酸化鉛層にクラックが生じてもその内層の
α−二酸化鉛層及びその内層の鉛メッキ層により電解液
の芯材への浸透が防止され、電極寿命を延ばすことがで
きる。更に鉛メッキ浴として硼フッ化鉛浴を使用すると
電流効率が高くなり、貫通孔の殆どない鉛メッキ層を形
成することができる。
【0019】前述した通り本発明の電解用電極ではβ−
二酸化鉛層中にセラミック及び/又はフッ素樹脂を分散
させて該β−二酸化鉛層の安定化を図ることが望まし
く、このような電極を製造するためには前記硝酸鉛溶液
中にセラミック及び/又はフッ素樹脂を分散させればよ
い。本発明による電解用電極の他の製造方法は、前述の
方法と同様にして芯材上に鉛メッキ層を形成し、次いで
希硫酸に浸漬し、そのまま陽極として通電して前記芯材
表面にα−二酸化鉛層を形成し、次に該芯材表面のα−
二酸化鉛層上にβ−二酸化鉛層を形成することを特徴と
する電解用電極の製造方法である。この方法によっても
同様に、特にフッ化物含有電解液に対して耐性を有する
二酸化鉛を主成分とする電解用電極を製造することがで
きる。しかも希硫酸への浸漬により鉛メッキ層の表面層
を該鉛メッキ層を保護する硫酸鉛に変換し、更に同じ硫
酸浴中で引き続きα−二酸化鉛層の形成を行うことがで
きるため、より好都合である。
二酸化鉛層中にセラミック及び/又はフッ素樹脂を分散
させて該β−二酸化鉛層の安定化を図ることが望まし
く、このような電極を製造するためには前記硝酸鉛溶液
中にセラミック及び/又はフッ素樹脂を分散させればよ
い。本発明による電解用電極の他の製造方法は、前述の
方法と同様にして芯材上に鉛メッキ層を形成し、次いで
希硫酸に浸漬し、そのまま陽極として通電して前記芯材
表面にα−二酸化鉛層を形成し、次に該芯材表面のα−
二酸化鉛層上にβ−二酸化鉛層を形成することを特徴と
する電解用電極の製造方法である。この方法によっても
同様に、特にフッ化物含有電解液に対して耐性を有する
二酸化鉛を主成分とする電解用電極を製造することがで
きる。しかも希硫酸への浸漬により鉛メッキ層の表面層
を該鉛メッキ層を保護する硫酸鉛に変換し、更に同じ硫
酸浴中で引き続きα−二酸化鉛層の形成を行うことがで
きるため、より好都合である。
Claims (8)
- 【請求項1】 金属製芯材、該芯材表面に形成された鉛
メッキ層、該鉛メッキ層表面に形成されたα−二酸化鉛
層、及び該α−二酸化鉛層上に形成されたβ−二酸化鉛
層とを含んで成ることを特徴とする電解用電極。 - 【請求項2】 鉛メッキ層とα−二酸化鉛層の間に多孔
質硫酸鉛層を形成した請求項1に記載の電解用電極。 - 【請求項3】 β−二酸化鉛層中にセラミック及び/又
はフッ素樹脂粉末を分散させた請求項1に記載の電解用
電極。 - 【請求項4】 鉛メッキ層の厚さが5〜100 μmである
請求項1に記載の電解用電極。 - 【請求項5】 金属製芯材を陰極として鉛電解メッキ浴
で鉛メッキを行って前記芯材上に鉛メッキ層を形成し、
該芯材を鉛イオンを含有するアルカリ浴に陽極として接
続して電解を行って該芯材表面にα−二酸化鉛層を形成
し、次いで該芯材を硝酸鉛溶液中に陽極として接続して
電解を行いβ−二酸化鉛層を形成することを特徴とする
電解用電極の製造方法。 - 【請求項6】 鉛メッキ浴が、硼フッ化鉛浴である請求
項5に記載の方法。 - 【請求項7】 硝酸鉛溶液中にセラミック及び/又はフ
ッ素樹脂粉末を分散させるようにした請求項5に記載の
方法。 - 【請求項8】 金属製芯材を陰極として鉛電解メッキ浴
で鉛メッキを行って前記芯材上に鉛メッキ層を形成し、
次いで希硫酸に浸漬し、そのまま陽極として通電して前
記芯材表面にα−二酸化鉛層を形成し、次に該芯材表面
のα−二酸化鉛層上にβ−二酸化鉛層を形成することを
特徴とする電解用電極の製造方法。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4213481A JPH0633286A (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | 電解用電極及びその製造方法 |
| US08/092,437 US5391280A (en) | 1992-07-17 | 1993-07-14 | Electrolytic electrode and method of production thereof |
| US08/353,973 US5545306A (en) | 1992-07-17 | 1994-12-06 | Method of producing an electrolytic electrode |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4213481A JPH0633286A (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | 電解用電極及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0633286A true JPH0633286A (ja) | 1994-02-08 |
Family
ID=16639917
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4213481A Pending JPH0633286A (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | 電解用電極及びその製造方法 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (2) | US5391280A (ja) |
| JP (1) | JPH0633286A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11131276A (ja) * | 1997-10-24 | 1999-05-18 | Mitsubishi Electric Corp | 電解式オゾン発生素子および電解式オゾン発生装置 |
| JP2009228112A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-08 | Akita Seiren Kk | β−PbO2皮膜を有する鉛合金電極の製造方法 |
| CN102864465A (zh) * | 2012-09-17 | 2013-01-09 | 淮南师范学院 | 一种高活性Ti/Pr2O3-PbO2修饰电极的制备方法 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6803151B2 (en) * | 2002-02-21 | 2004-10-12 | Delphi Technologies, Inc. | Electrode |
| AU2003272790A1 (en) * | 2002-10-08 | 2004-05-04 | Honeywell International Inc. | Semiconductor packages, lead-containing solders and anodes and methods of removing alpha-emitters from materials |
Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3661730A (en) * | 1969-09-22 | 1972-05-09 | Kazuo Nishihara | Process for the formation of a super-bright solder coating |
| US3616323A (en) * | 1970-01-21 | 1971-10-26 | Union Carbide Corp | Electrochemical conversion of phenol to hydroquinone |
| JPS5219230A (en) * | 1975-08-07 | 1977-02-14 | Kogyo Gijutsuin | New model lead dioxide plate |
| US4131515A (en) * | 1977-08-26 | 1978-12-26 | Samuel Ruben | Method for making positive electrode for lead-sulfuric acid storage battery |
| US4510034A (en) * | 1982-08-31 | 1985-04-09 | Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha | Coating type insoluble lead dioxide anode |
| DE3774385D1 (de) * | 1986-08-29 | 1991-12-12 | Agency Ind Science Techn | Mit bleioxid beschichtete elektrode fuer elektrolyse und deren herstellungsverfahren. |
-
1992
- 1992-07-17 JP JP4213481A patent/JPH0633286A/ja active Pending
-
1993
- 1993-07-14 US US08/092,437 patent/US5391280A/en not_active Expired - Fee Related
-
1994
- 1994-12-06 US US08/353,973 patent/US5545306A/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11131276A (ja) * | 1997-10-24 | 1999-05-18 | Mitsubishi Electric Corp | 電解式オゾン発生素子および電解式オゾン発生装置 |
| JP2009228112A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-08 | Akita Seiren Kk | β−PbO2皮膜を有する鉛合金電極の製造方法 |
| CN102864465A (zh) * | 2012-09-17 | 2013-01-09 | 淮南师范学院 | 一种高活性Ti/Pr2O3-PbO2修饰电极的制备方法 |
| CN102864465B (zh) * | 2012-09-17 | 2015-10-07 | 淮南师范学院 | 一种高活性Ti/Pr2O3-PbO2修饰电极的制备方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US5545306A (en) | 1996-08-13 |
| US5391280A (en) | 1995-02-21 |
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