JPH0633531B2 - 炭素繊維の製造法 - Google Patents

炭素繊維の製造法

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JPH0633531B2
JPH0633531B2 JP24892884A JP24892884A JPH0633531B2 JP H0633531 B2 JPH0633531 B2 JP H0633531B2 JP 24892884 A JP24892884 A JP 24892884A JP 24892884 A JP24892884 A JP 24892884A JP H0633531 B2 JPH0633531 B2 JP H0633531B2
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義隆 今井
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高性能アクリロニトリル系炭素繊維の製造法
に関するものであり、更に詳しくは炭素繊維製造工程
中、300〜900℃の比較的低温の不活性雰囲気で熱
処理した炭素化中間体繊維の洗浄処理に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
アクリロニトリル系繊維をプレカーサーとして、耐炎化
・炭素化処理して得られる炭素繊維は強度,弾性率が高
く、しかも軽いとして特長から航空宇宙用素材あるいは
ゴルフシヤフト,釣竿等スポーツ・レジヤー用素材とし
て広く利用されている。
このような炭素繊維の用途拡大に伴い、さらに高伸度・
高強度、所謂高性能炭素繊維への要望が高まつてきてい
る。このような要望を満たす炭素繊維の製造法も種々検
討されており、その技術もプレカーサーに関するものか
ら耐炎化,炭素化さらには表面処理に関するものまで種
々雑多である。これらの技術の多くは最終的な炭素繊維
内部の配向,緻密構造を制御する方法、あるいは繊維内
部および表層への異物の混入の抑制またはその除去によ
り繊維(またはコンポジツト)の破断開始点となる欠陥
点を減少させる方法に関するものである。後者について
は、例えばレイノルズ(Reynolds)らの研究報文(Phil
os.Trans.R.Soc.London,Ser.A,294(1980))が
あり、これによると紡糸原液の精密過さらにクリーン
ルームでの紡糸を行うことにより、不純物粒子などの異
物が除去され、最終的に得られる炭素繊維の強度が大き
く向上する。このようなプレカーサー製造時の異物除去
の例の他に、炭素繊維焼成過程中に生じる異物の除去と
いう観点から特公昭51−11209号には、プレカー
サーを耐炎化処理した後、耐炎化繊維に液体媒体中で超
音波処理を施すことにより、該繊維表面に付着したター
ル状分解物などの異物が除去され、これによりその後の
均一な炭素化処理を可能にして、短時間耐炎化処理にし
て強度,弾性率の優れた炭素繊維が得られるという報告
がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
一般にアクリロニトリル系炭素繊維の製造においては、
タール状分解物の生成が最も著しいのは耐炎化工程中よ
りむしろ不活性雰囲気下の炭素化における極初期の温度
領域,300〜500℃の領域である。該温度領域で生
成したタール状分解物の大部分は繊維外部に放出される
が、一部は繊維表面に付着あるいは繊維表層部に低分子
量物として閉じこめられた状態で残存する。このような
低分子量分解物は、その後の実質的な高温炭素化処理に
おいて繊維表層部のグラフアイト化の進行を阻害し、こ
れにより最終的に得られる炭素繊維は繊維表層部に欠陥
の多いものとなる。
本発明は、高強度で且つ樹脂との接着性に富んだ炭素繊
維の製造法を見い出すことにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の要旨とするところは、アルリロニトリル系繊維
を180〜350℃の酸化性雰囲気中で耐炎化処理し、
次いで300〜900℃の不活性雰囲気中で繊維に伸長
を付与しながら熱処理(低温炭素化処理)した後、10
00℃以上の不活性雰囲気下で炭素化する炭素繊維の製
造法において、低温炭素化処理後の繊維の表面を気相中
でエツチング処理し次いで繊維を洗浄処理することを特
徴とする高性能炭素繊維の製造法にある。
本発明のアクリロニトリル系繊維は、アクリロニトリル
を少なくとも90重量%以上含むものであり、アクリル
酸,メタクリル酸,アクリルアミド,メタクリルアミ
ド,アルリル酸エステル,メタクリル酸エステル,イタ
コン酸などのコモノマーを10重量%以下なる割合で共
重合せしめ、これを繊維状に賦形したものなどを例とし
て挙げられる。また単繊維強度は0.5〜3デニール、好
ましくは0.5〜1.5デニールであり、フイラメント総数は
500〜300,000本のトウ状物である。
アクリロニトリル系繊維を耐炎化処理するに際して用い
る酸化性雰囲気とは空気等の酸素含有雰囲気で、温度1
80〜350℃なる雰囲気である。得られる耐炎化繊維
の密度は1.26〜1.45g/cm3、好ましくは1.30〜1.40g/cm3
の範囲とするのが良い。耐炎化繊維の密度が1.26g/cm3
未満のものでは耐炎化の進行度が不十分であり、後に行
う不活性ガス雰囲気下での炭素化処理時に繊維が融解,
破断する頻度が多くなり安定生産できない。一方、繊維
密度が1.40g/cm3を越えるものも次の300〜900度
の不活性ガス雰囲気下での低温炭素化処理時に高性能炭
素繊維を製造するに際して行う繊維の伸長を十分にとる
ことができず、また耐炎化繊維内部への過度の酸素導入
により、最終的な炭素繊維の内部構造も緻密にならず、
性能の優れた炭素繊維になりにくい。
次にかくして得られた耐炎化繊維を300〜900度、
好ましくは400〜700度の不活性雰囲気下で、得ら
れる繊維の密度にすると1.40〜1.80g/cm3、好ましくは
1.45〜1.70g/cm3まで、3%以上30%以下の伸長を付
与させながら熱処理する。この時、伸長率3%未満であ
ると伸長効果がなく、30%を越えると毛羽の多発ある
いは繊維の切断等で高性能な炭素繊維は得られない。ま
た熱処理温度が300度未満、あるいは900℃を越え
ると、その温度下における繊維自身の伸長性により伸長
してもその伸長効果がないか、あるいは毛羽の発生の要
因ともなり好ましくない。
本発明は上述の如き不活性雰囲気下300〜900℃で
低温炭素化処理された繊維の表面を気相中でエツチング
処理し次いで洗浄処理するわけであるが、このときの洗
浄液媒体は水あるいは沸水、好ましくは液体タール、固
形状タールの溶解性に優れた有機溶剤あるいは水酸化ナ
トリウム溶液等のアルカリ溶液などでタール分を溶解
し、次いで水もしくは沸水中で洗浄するとなお効果的で
ある。
さらに上述の洗浄処理の前に予め繊維表面をエツチング
処理することにより、繊維表面に付着する低分子量分解
物のみでなく、繊維表層部に介在する低分子量分解物も
除去できる。気相中でのエツチング処理としては気相中
でのオゾン酸化処理等が挙げられる。ただしこれらのエ
ツチング処理により繊維の重量減が5%を越えると、繊
維自身の基質が過度におかされ毛羽の発生の要因ともな
り、最終的な炭素繊維の基質にも悪影響を及ぼすのでエ
ツチング処理による繊維の重量減は5%以下であること
が好ましい。かくして得られた低温炭素化糸の洗浄糸を
更に1000℃以上の温度で熱処理することによつて本
発明の目的とする炭素繊維とすることができる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
ストランド強度,ストランド弾性率はJISR7601の
方法に従い測定した。
比較例1 単糸デニール1.3d,フイラメント6000本のアクリ
ロニトリル系繊維束を220〜260℃の空気中で密度
が1.35g/cm3になるまで15%の伸長を繊維に付与させ
ながら耐炎化処理し、次いで600℃の窒素雰囲気下で
伸長を8%付与させながら低温熱処理し、最後に最高到
達温度が1400℃の窒素雰囲気下で炭素化処理した。
得られた炭素繊維のストランド強度およびストランド弾
性率は480kg/mm2,26.8ton/mm2であつた。
比較例2 比較例1と同様にして得られた耐炎化糸を600℃窒素
雰囲気下で伸長を8%付与させながら熱処理後、2%の
水酸化ナトリウム溶液で30秒間処理し、次に沸水中で
1分間洗浄した後、同様の炭素化処理を行つた。得られ
た炭素繊維のストランド強度ならびに弾性率は各々50
8kg/mm2,26.7ton/mm2であつた。
実施例1 実施例1の洗浄処理前に、600℃窒素雰囲気下で熱処
理された繊維にオゾンを200℃の雰囲気下で1分間照
射し、その後実施例1と同様に水酸化ナトリウム溶液処
理、沸水洗浄処理さらに炭素化処理を行つた。得られた
炭素繊維のストランド強度および弾性率は各々557kg
/mm2,27.3ton/mm2であつた。
〔発明の効果〕
低温炭素化処理糸を表面エツチング処理後、洗浄処理す
ることによつて炭素繊維の性能を大きく向上させること
が可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリロニトリル系繊維を180〜350
    ℃の酸化性雰囲気中で耐炎化処理し、次いで300〜9
    00℃の不活性雰囲気中で繊維に伸長を付与しながら熱
    処理(低温炭素化処理)した後、1000℃以上の不活
    性雰囲気下で炭素化する炭素繊維の製造法において、低
    温炭素化処理後の繊維の表面を気相中でエツチング処理
    し次いで繊維を洗浄処理することを特徴とする高性能炭
    素繊維の製造法。
JP24892884A 1984-11-26 1984-11-26 炭素繊維の製造法 Expired - Lifetime JPH0633531B2 (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5111209B2 (ja) 2007-04-10 2013-01-09 キヤノン株式会社 画像形成装置及び画像形成方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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