JPH06335385A - 細胞の凍結保存方法 - Google Patents
細胞の凍結保存方法Info
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- JPH06335385A JPH06335385A JP5126810A JP12681093A JPH06335385A JP H06335385 A JPH06335385 A JP H06335385A JP 5126810 A JP5126810 A JP 5126810A JP 12681093 A JP12681093 A JP 12681093A JP H06335385 A JPH06335385 A JP H06335385A
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Landscapes
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 細胞へのダメージを少なくした、簡便な細胞
の凍結保存方法を提供する。 【構成】 容器本体1の底面に、容易に剥がすことがで
き培養面となる透明なゴム状の被覆部3を設けた培養容
器で細胞を培養した後、被覆部を剥がして保存容器内に
納め、凍結保存用の培地を充填し密閉して、−80℃以
下で保存する。
の凍結保存方法を提供する。 【構成】 容器本体1の底面に、容易に剥がすことがで
き培養面となる透明なゴム状の被覆部3を設けた培養容
器で細胞を培養した後、被覆部を剥がして保存容器内に
納め、凍結保存用の培地を充填し密閉して、−80℃以
下で保存する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、細胞培養における接着
性細胞の凍結保存方法に関するものである。
性細胞の凍結保存方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】細胞培養の分野においては、培養によっ
て増殖した細胞を、それ以上増殖による変化が起こらな
いようにして保存するため、細胞を凍結させた状態で保
存する。
て増殖した細胞を、それ以上増殖による変化が起こらな
いようにして保存するため、細胞を凍結させた状態で保
存する。
【0003】従来の接着性細胞の凍結保存の手順の1例
を挙げるとつぎのようである。先ず、培養用のフラスコ
やシャーレで目的とする細胞を培養し増殖させる。次に
トリプシンやプロナーゼ等の蛋白分解酵素を作用させ、
培地を加える。その後、ピペッティングにより細胞を培
養面から剥がし、培地中に細胞を分散させた後、この細
胞浮遊液を遠沈管に回収する。このとき細胞浮遊液中に
はトリプシン等の酵素がまだ含まれているため、これら
の酵素を取り除く目的で、遠心により細胞を遠沈し、上
清の培地を除く。その後、新しい培地を加えて細胞を分
散させ、この細胞浮遊液を保存容器に小分けし、凍結さ
せて保存する。
を挙げるとつぎのようである。先ず、培養用のフラスコ
やシャーレで目的とする細胞を培養し増殖させる。次に
トリプシンやプロナーゼ等の蛋白分解酵素を作用させ、
培地を加える。その後、ピペッティングにより細胞を培
養面から剥がし、培地中に細胞を分散させた後、この細
胞浮遊液を遠沈管に回収する。このとき細胞浮遊液中に
はトリプシン等の酵素がまだ含まれているため、これら
の酵素を取り除く目的で、遠心により細胞を遠沈し、上
清の培地を除く。その後、新しい培地を加えて細胞を分
散させ、この細胞浮遊液を保存容器に小分けし、凍結さ
せて保存する。
【0004】この方法では、細胞を剥離させる工程があ
るが、これがトリプシン等の酵素の作用条件により、再
融解後の細胞の生存率に大きく影響する。トリプシン等
の酵素を作用させない場合はセルスクレーパーにより物
理的に細胞を剥離させるが、蛋白分解酵素を作用させる
のに比べて細胞へのダメージは少ないものの、全く影響
がないとはいえない。また、細胞を分解させる際のピペ
ッティングも細胞へ与える影響が大きい。これらの細胞
へのダメージは、再融解後の細胞の生存率に影響するほ
か、細胞の増殖能の回復に要する時間へも影響する。
るが、これがトリプシン等の酵素の作用条件により、再
融解後の細胞の生存率に大きく影響する。トリプシン等
の酵素を作用させない場合はセルスクレーパーにより物
理的に細胞を剥離させるが、蛋白分解酵素を作用させる
のに比べて細胞へのダメージは少ないものの、全く影響
がないとはいえない。また、細胞を分解させる際のピペ
ッティングも細胞へ与える影響が大きい。これらの細胞
へのダメージは、再融解後の細胞の生存率に影響するほ
か、細胞の増殖能の回復に要する時間へも影響する。
【0005】また、細胞を再融解し、細胞培養を再開す
る場合についてみると、凍結保存しておいた保存容器を
37℃の温湯中に投じて細胞を融解し、細胞浮遊液を遠
沈管に移して遠心を行なうが、この目的は凍結保存用培
地中に添加されているDMSO(ジメチルスルフォキサ
イド)を取り除くことにある。
る場合についてみると、凍結保存しておいた保存容器を
37℃の温湯中に投じて細胞を融解し、細胞浮遊液を遠
沈管に移して遠心を行なうが、この目的は凍結保存用培
地中に添加されているDMSO(ジメチルスルフォキサ
イド)を取り除くことにある。
【0006】このように、凍結から再培養開始まで遠心
操作が多く、この遠心操作が細胞に悪影響を及ぼす他、
細胞の凍結や、再融解して細胞培養を再開するまでには
多くの操作があり、細胞へダメージを与えて細胞のコン
ディションを悪くするだけでなく、作業者にとっても負
担が大きい。
操作が多く、この遠心操作が細胞に悪影響を及ぼす他、
細胞の凍結や、再融解して細胞培養を再開するまでには
多くの操作があり、細胞へダメージを与えて細胞のコン
ディションを悪くするだけでなく、作業者にとっても負
担が大きい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、細胞培養の
分野において細胞の凍結保存及び融解、再培養における
このような問題点を解決しようとしたもので、その目的
とするところは、細胞へのダメージを少なくし、再培養
の際の細胞の増殖能の回復を早めると共に、操作の簡便
化を図ろうとすることにある。
分野において細胞の凍結保存及び融解、再培養における
このような問題点を解決しようとしたもので、その目的
とするところは、細胞へのダメージを少なくし、再培養
の際の細胞の増殖能の回復を早めると共に、操作の簡便
化を図ろうとすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに鋭意研究した結果、本発明者らは、細胞を培養面に
接着させた状態で凍結した後、そのまま融解、再培養す
ることにより、細胞の生存率が高まり、また、増殖能の
回復が早いことを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
めに鋭意研究した結果、本発明者らは、細胞を培養面に
接着させた状態で凍結した後、そのまま融解、再培養す
ることにより、細胞の生存率が高まり、また、増殖能の
回復が早いことを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
【0009】即ち本発明は、容器本体内の底面に、容易
に剥がすことができ培養面となる透明なゴム状の被覆部
を設けた培養容器で細胞を培養した後、被覆部を剥がし
て凍結保存用容器に納め、該保存容器内に凍結保存用の
培地を充填し、密閉した後、−80℃以下で保存するこ
とを特徴とする細胞の凍結保存方法である。
に剥がすことができ培養面となる透明なゴム状の被覆部
を設けた培養容器で細胞を培養した後、被覆部を剥がし
て凍結保存用容器に納め、該保存容器内に凍結保存用の
培地を充填し、密閉した後、−80℃以下で保存するこ
とを特徴とする細胞の凍結保存方法である。
【0010】以下、図面を参照して本発明について詳細
に説明する。本発明において使用する培養容器の形状と
しては、特に制限はないが、一般には図1に示したよう
に、容器本体(2)と蓋(1)からなるペトリ皿(a)
や、複数のウェルを有するマルチプレート(b)が用い
られる。これら培養容器の材質としては、透明性を有す
ること、細胞毒性のないこと、耐水性を有すること等が
必要とされるが、このほか、後述する被覆部(3)との
剥離性を加味して、成形品表面の極性の小さいものが好
ましい。そのような樹脂としては、ポリスチレン、ポリ
エステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビ
ニール、ポリメチルペンテン等が挙げられる。
に説明する。本発明において使用する培養容器の形状と
しては、特に制限はないが、一般には図1に示したよう
に、容器本体(2)と蓋(1)からなるペトリ皿(a)
や、複数のウェルを有するマルチプレート(b)が用い
られる。これら培養容器の材質としては、透明性を有す
ること、細胞毒性のないこと、耐水性を有すること等が
必要とされるが、このほか、後述する被覆部(3)との
剥離性を加味して、成形品表面の極性の小さいものが好
ましい。そのような樹脂としては、ポリスチレン、ポリ
エステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビ
ニール、ポリメチルペンテン等が挙げられる。
【0011】被覆部(3)を形成する材質としては、透
明性を有すること、細胞毒性のないこと、及び柔軟性を
有することと共に、前記ような材質の容器本体の表面か
ら容易に剥がすことができること、耐水性を有すること
等の条件を満たしていればよい。このような材質として
はシリコーンゴムが好適である。シリコーンゴムの被覆
部(3)の形成方法は、液状の室温硬化型シリコーンゴ
ムを、培養容器の容器本体(2)内に一定量づつ分注
し、水平に保ちながら室温で放置すればよく、液状シリ
コーンゴムは容器の底面に一様に広がり、やがて硬化す
る。
明性を有すること、細胞毒性のないこと、及び柔軟性を
有することと共に、前記ような材質の容器本体の表面か
ら容易に剥がすことができること、耐水性を有すること
等の条件を満たしていればよい。このような材質として
はシリコーンゴムが好適である。シリコーンゴムの被覆
部(3)の形成方法は、液状の室温硬化型シリコーンゴ
ムを、培養容器の容器本体(2)内に一定量づつ分注
し、水平に保ちながら室温で放置すればよく、液状シリ
コーンゴムは容器の底面に一様に広がり、やがて硬化す
る。
【0012】硬化した被覆部(3)は厚さは均一で、透
明性を有し表面は平滑である。被覆部(3)の厚さは、
液状シリコーンゴムの容器内への分注量により調整可能
であり、0.05〜1mmにするのが良い。0.05m
mより薄いと容器から剥離した後の被覆部(3)の取扱
いがしにくく、また、1mmより厚いと、保存容器に入
れる際、保存容器中で大きな体積を占めることになる。
明性を有し表面は平滑である。被覆部(3)の厚さは、
液状シリコーンゴムの容器内への分注量により調整可能
であり、0.05〜1mmにするのが良い。0.05m
mより薄いと容器から剥離した後の被覆部(3)の取扱
いがしにくく、また、1mmより厚いと、保存容器に入
れる際、保存容器中で大きな体積を占めることになる。
【0013】このようして形成されたシリコーンゴム被
覆部(3)は表面が疎水性であるため、このままでは被
覆部(3)表面に細胞が接着しにくいので、表面を親水
化する。親水化の方法としては、コロナ放電処理、低温
プラズマ処理、紫外線照射等の物理化学的手段を用いる
のが良い。
覆部(3)は表面が疎水性であるため、このままでは被
覆部(3)表面に細胞が接着しにくいので、表面を親水
化する。親水化の方法としては、コロナ放電処理、低温
プラズマ処理、紫外線照射等の物理化学的手段を用いる
のが良い。
【0014】また、本発明の方法で使用する培養容器
は、透明なプラスチック製の成形品よりなる容器に、予
め被覆部(3)を形成し、その表面を親水化処理したも
のを用いても良いが、細胞培養を行なう前に、前記のよ
うな手順で被覆部の形成と親水化処理を行なっても何ら
差しつかえはない。
は、透明なプラスチック製の成形品よりなる容器に、予
め被覆部(3)を形成し、その表面を親水化処理したも
のを用いても良いが、細胞培養を行なう前に、前記のよ
うな手順で被覆部の形成と親水化処理を行なっても何ら
差しつかえはない。
【0015】次に、本発明の細胞の凍結保存方法の一実
施例の手順について説明する。先ず、前記のような培養
容器を用意し、目的とする細胞を被覆部(3)上に播種
し、常法に従って培養を行ない、細胞数が1cm2 当たり
10000個程度になるまで増殖させる。続いて、滅菌
したナイフ等で被覆部(3)を幅5mm、長さ20mm
程度に裁断し、裁断した被覆部(3′)を滅菌したピン
セット等を使って剥離し、図2に示すような保存容器
(4)中に移して凍結保存用の培地を加え、保存容器に
キャップ(5)をして−80℃以下で凍結保存する。
施例の手順について説明する。先ず、前記のような培養
容器を用意し、目的とする細胞を被覆部(3)上に播種
し、常法に従って培養を行ない、細胞数が1cm2 当たり
10000個程度になるまで増殖させる。続いて、滅菌
したナイフ等で被覆部(3)を幅5mm、長さ20mm
程度に裁断し、裁断した被覆部(3′)を滅菌したピン
セット等を使って剥離し、図2に示すような保存容器
(4)中に移して凍結保存用の培地を加え、保存容器に
キャップ(5)をして−80℃以下で凍結保存する。
【0016】更に、再び融解し、再培養を行なうための
手順について述べる。凍結した保存容器(4)を37℃
の温湯中に投じ、速やかに中の培地を融解させる。滅菌
したピンセットで被覆部(3′)を取り出し、細胞が接
着している面を上にして培養用のペトリ皿の培養面上に
置き、培地を適量加えて常法に従って培養を行なう。
手順について述べる。凍結した保存容器(4)を37℃
の温湯中に投じ、速やかに中の培地を融解させる。滅菌
したピンセットで被覆部(3′)を取り出し、細胞が接
着している面を上にして培養用のペトリ皿の培養面上に
置き、培地を適量加えて常法に従って培養を行なう。
【0017】以上からわかるように、従来の方法に比べ
て、凍結及び再培養の過程において、遠心やピペッティ
ング、蛋白分解酵素処理等細胞にダメージを与える操作
が全くないので、細胞の回復が早くなり、又、操作が簡
便になり、細胞の凍結保存及び融解・再培養に要する時
間的コストを削減できる。
て、凍結及び再培養の過程において、遠心やピペッティ
ング、蛋白分解酵素処理等細胞にダメージを与える操作
が全くないので、細胞の回復が早くなり、又、操作が簡
便になり、細胞の凍結保存及び融解・再培養に要する時
間的コストを削減できる。
【0018】
【発明の効果】本発明による細胞の凍結保存方法は、操
作が簡便で、かつ操作過程で発生する細胞へのダメージ
が少なく、接着性細胞の凍結保存方法として最適であ
る。
作が簡便で、かつ操作過程で発生する細胞へのダメージ
が少なく、接着性細胞の凍結保存方法として最適であ
る。
【図1】本発明の方法で使用する培養用容器の一例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図2】本発明の方法で使用する保存容器に、被覆部を
収納した状態を示す図である。
収納した状態を示す図である。
1 蓋 2 容器本体 3,3′ 被覆部 4 保存容器 5 キャップ
Claims (3)
- 【請求項1】 容器本体内の底面に、容易に剥がすこと
ができ培養面となる透明なゴム状の被覆部を設けた培養
容器で細胞を培養した後、被覆部を剥がして凍結保存用
容器に納め、該保存容器内に凍結保存用の培地を充填
し、密閉した後、−80℃以下で保存することを特徴と
する細胞の凍結保存方法。 - 【請求項2】 被覆部が厚さ0.05〜1mmのシリコ
ーンゴム被膜であり、その表面が親水化処理されている
ことを特徴とする、請求項1記載の細胞の凍結保存方
法。 - 【請求項3】 請求項1記載の方法において、培養容器
が透明なプラスチック製の成形品よりなり、その容器本
体に液状のシリコーンゴムを注入し硬化させて被覆部を
形成し、該被覆部の表面に物理化学的手段により親水化
処理を施した後、細胞の培養に供することを特徴とする
細胞の凍結保存方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5126810A JP2771424B2 (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 細胞の凍結保存方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5126810A JP2771424B2 (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 細胞の凍結保存方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06335385A true JPH06335385A (ja) | 1994-12-06 |
| JP2771424B2 JP2771424B2 (ja) | 1998-07-02 |
Family
ID=14944523
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5126810A Expired - Lifetime JP2771424B2 (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 細胞の凍結保存方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2771424B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0890636A1 (en) * | 1997-07-11 | 1999-01-13 | Menicon Co., Ltd. | Culture vessel |
| WO2006059626A1 (ja) * | 2004-12-03 | 2006-06-08 | Nipro Corporation | 生物学的試料保存用デバイス |
-
1993
- 1993-05-28 JP JP5126810A patent/JP2771424B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0890636A1 (en) * | 1997-07-11 | 1999-01-13 | Menicon Co., Ltd. | Culture vessel |
| WO2006059626A1 (ja) * | 2004-12-03 | 2006-06-08 | Nipro Corporation | 生物学的試料保存用デバイス |
| JPWO2006059626A1 (ja) * | 2004-12-03 | 2008-06-05 | ニプロ株式会社 | 生物学的試料保存用デバイス |
| JP4876922B2 (ja) * | 2004-12-03 | 2012-02-15 | ニプロ株式会社 | 生物学的試料保存用デバイス |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2771424B2 (ja) | 1998-07-02 |
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