JPH06337263A - 超音波探傷方法 - Google Patents
超音波探傷方法Info
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- JPH06337263A JPH06337263A JP5127395A JP12739593A JPH06337263A JP H06337263 A JPH06337263 A JP H06337263A JP 5127395 A JP5127395 A JP 5127395A JP 12739593 A JP12739593 A JP 12739593A JP H06337263 A JPH06337263 A JP H06337263A
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N2291/00—Indexing codes associated with group G01N29/00
- G01N2291/04—Wave modes and trajectories
- G01N2291/044—Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects
Landscapes
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】横波超音波を用いて厚肉鋼管などの被検材の内
部の疵(欠陥)を外部から検査する超音波探傷方法に関
し、被検材に斜めに入射する超音波のサイドローブによ
り発生する多重エコーによるノイズ信号を大幅に低減し
て、疵からの反射エコー信号をS/N比良く得て、疵の
検査をする方法を実現する。 【構成】広帯域探触子3は、疵からの反射エコーの振幅
が最大となる探傷周波数f1と、多重エコーの振幅が大
きく得られる探傷周波数f2(>f1)とで、同期信号の
一周期毎に交互に励振される。これにより得られる受信
信号は、広帯域受信器15を通して検波器16で検波さ
れ、アナログスイッチ17,18でそれぞれの探傷周波
数の期間の検波信号が取り出され、遅延器19で同時化
された後、差動増幅器22から疵からのエコー信号が明
瞭に識別されて取り出される。
部の疵(欠陥)を外部から検査する超音波探傷方法に関
し、被検材に斜めに入射する超音波のサイドローブによ
り発生する多重エコーによるノイズ信号を大幅に低減し
て、疵からの反射エコー信号をS/N比良く得て、疵の
検査をする方法を実現する。 【構成】広帯域探触子3は、疵からの反射エコーの振幅
が最大となる探傷周波数f1と、多重エコーの振幅が大
きく得られる探傷周波数f2(>f1)とで、同期信号の
一周期毎に交互に励振される。これにより得られる受信
信号は、広帯域受信器15を通して検波器16で検波さ
れ、アナログスイッチ17,18でそれぞれの探傷周波
数の期間の検波信号が取り出され、遅延器19で同時化
された後、差動増幅器22から疵からのエコー信号が明
瞭に識別されて取り出される。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波探傷方法に係
り、特に、横波超音波を用いて被検材の内部の疵(欠
陥)を外部から検査する超音波探傷方法に関する。
り、特に、横波超音波を用いて被検材の内部の疵(欠
陥)を外部から検査する超音波探傷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属などの被検材の内部に探触子から超
音波を入射し、被検材の内部からの反射エコーを探触子
を介して受信して、被検材の内部などにある疵(欠陥)
を、被検材を破壊することなく検査する超音波探傷方法
が、従来より知られている。この超音波探傷方法のう
ち、平板突き合わせ溶接の溶接部の疵や、金属管の外表
面または内外表面に生じた亀裂欠陥を検査する場合にお
いては、探触子から超音波を被検材表面に対して斜めに
入射する斜角探傷が行われる。
音波を入射し、被検材の内部からの反射エコーを探触子
を介して受信して、被検材の内部などにある疵(欠陥)
を、被検材を破壊することなく検査する超音波探傷方法
が、従来より知られている。この超音波探傷方法のう
ち、平板突き合わせ溶接の溶接部の疵や、金属管の外表
面または内外表面に生じた亀裂欠陥を検査する場合にお
いては、探触子から超音波を被検材表面に対して斜めに
入射する斜角探傷が行われる。
【0003】ここで、被検材が固体とすると、探触子か
らの入射超音波が縦波だけであっても、被検材内部の屈
折波には、縦波と横波とが存在する。これらの屈折波
は、入射波に対して、図6に示す関係にあるものとする
と、次式のスネルの法則が成立する。
らの入射超音波が縦波だけであっても、被検材内部の屈
折波には、縦波と横波とが存在する。これらの屈折波
は、入射波に対して、図6に示す関係にあるものとする
と、次式のスネルの法則が成立する。
【0004】
【数1】
【0005】ただし、上式中、viは図6の媒質Iにお
ける超音波、すなわち、縦波の音速、vSは媒質IIに
おける横波の音速、vLは媒質IIにおける縦波の音速、
θiは入射波の入射角、θSは媒質IIにおける横波の屈折
角、θLは媒質IIにおける縦波の屈折角である。
ける超音波、すなわち、縦波の音速、vSは媒質IIに
おける横波の音速、vLは媒質IIにおける縦波の音速、
θiは入射波の入射角、θSは媒質IIにおける横波の屈折
角、θLは媒質IIにおける縦波の屈折角である。
【0006】通常の超音波探傷においては、媒質Iは、
斜角探触子のアクリルガラス、または、水(鋼管の探傷
時)、媒質IIは被検材である。
斜角探触子のアクリルガラス、または、水(鋼管の探傷
時)、媒質IIは被検材である。
【0007】上記の如く、探触子から超音波を入射角θ
iで入射すると、図7に示すように、被検材61の管壁
の内表面62a、外表面62bで反射されて、符号63
で示す経路で伝搬する。内外表面に疵(欠陥)がある
と、そこで反射して、エコーが探触子60に戻ってく
る。
iで入射すると、図7に示すように、被検材61の管壁
の内表面62a、外表面62bで反射されて、符号63
で示す経路で伝搬する。内外表面に疵(欠陥)がある
と、そこで反射して、エコーが探触子60に戻ってく
る。
【0008】しかし、被検材61内に縦波と横波とが混
在すると、両者は、伝搬経路および音速のいずれもが異
なるので、探触子60が受信するエコーの反射波が区別
できず、よって、疵の位置を特定できない。そのため、
被検材61内に超音波を斜めに入射する斜角探傷では、
入射角θiを臨界角より大きくして、被検材61内では
横波しか存在しないようにするのが通常である。
在すると、両者は、伝搬経路および音速のいずれもが異
なるので、探触子60が受信するエコーの反射波が区別
できず、よって、疵の位置を特定できない。そのため、
被検材61内に超音波を斜めに入射する斜角探傷では、
入射角θiを臨界角より大きくして、被検材61内では
横波しか存在しないようにするのが通常である。
【0009】ここで、上記の臨界角は、媒質IIにおける
縦波の屈折角θLが90°のときの入射角θiで、図6の
媒質Iを水とすると、常温で媒質Iにおける超音波の音
速viが約1450m/sec、媒質IIが普通鋼で、媒
質IIにおける縦波の音速vLが5950m/secであ
るものとすると、前記(1)式から、入射角(ここでは
臨界角)θiは、約14.1°(=sin~1(1450
/5950))となる。この時は、媒質IIにおける横波
の屈折角θSは約32.5°であり、媒質IIには原理的
に横波しか存在しない。
縦波の屈折角θLが90°のときの入射角θiで、図6の
媒質Iを水とすると、常温で媒質Iにおける超音波の音
速viが約1450m/sec、媒質IIが普通鋼で、媒
質IIにおける縦波の音速vLが5950m/secであ
るものとすると、前記(1)式から、入射角(ここでは
臨界角)θiは、約14.1°(=sin~1(1450
/5950))となる。この時は、媒質IIにおける横波
の屈折角θSは約32.5°であり、媒質IIには原理的
に横波しか存在しない。
【0010】また、図7では、1個所の疵しか検出でき
ないため、鋼管を被検材とするときは、鋼管と探触子6
0のどちらか一方を固定し、他方を回転させることによ
り、全周に亘って探傷を行い、かつ、鋼管を軸方向にも
移動することにより、略全長に亘って探傷するようにし
ている。
ないため、鋼管を被検材とするときは、鋼管と探触子6
0のどちらか一方を固定し、他方を回転させることによ
り、全周に亘って探傷を行い、かつ、鋼管を軸方向にも
移動することにより、略全長に亘って探傷するようにし
ている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来の
超音波探傷方法では、被検材がt/D(ただし、tは管
の厚さ、Dは管の外径)の大なる(例えば20%以上)
厚肉鋼管である場合、図8に示すように、厚肉鋼管70
の外部から超音波を前記臨界角以上の比較的大なる入射
角θiで入射すると、超音波は、厚肉鋼管70の外表面
70aから入り、薄肉内面70bは通過するものの、厚
肉内面70cには届かない経路72で伝搬する。このた
め、内面疵71を検出することができない。
超音波探傷方法では、被検材がt/D(ただし、tは管
の厚さ、Dは管の外径)の大なる(例えば20%以上)
厚肉鋼管である場合、図8に示すように、厚肉鋼管70
の外部から超音波を前記臨界角以上の比較的大なる入射
角θiで入射すると、超音波は、厚肉鋼管70の外表面
70aから入り、薄肉内面70bは通過するものの、厚
肉内面70cには届かない経路72で伝搬する。このた
め、内面疵71を検出することができない。
【0012】この対策としては、厚肉鋼管70内におけ
る横波の屈折角θSを小さくすればよい。そして、θSを
小さくするには、入射角θiを小さくする必要がある。
しかし、前記したように、厚肉鋼管70内で横波と縦波
とを混在すると不都合が生じるから、θiは、臨界角よ
り小さくすることはできず、限界がある。
る横波の屈折角θSを小さくすればよい。そして、θSを
小さくするには、入射角θiを小さくする必要がある。
しかし、前記したように、厚肉鋼管70内で横波と縦波
とを混在すると不都合が生じるから、θiは、臨界角よ
り小さくすることはできず、限界がある。
【0013】そこで、上記の入射角θiを上記の限界内
において臨界角にできるだけ近い値まで小さくすると、
図9に示す如く、探触子60から放射される超音波のう
ち、主たる放射方向の超音波成分であるメインローブ8
0aは、厚肉鋼管70の厚肉内面70cに届くものの、
探触子60から斜めに放射される超音波成分であるサイ
ドローブ80bが、厚肉鋼管70の外表面70aに略垂
直に近い角度で入射される。このため、このサイドロー
ブ80bが、厚肉鋼管70の内外表面70a,70bで
多重反射する。
において臨界角にできるだけ近い値まで小さくすると、
図9に示す如く、探触子60から放射される超音波のう
ち、主たる放射方向の超音波成分であるメインローブ8
0aは、厚肉鋼管70の厚肉内面70cに届くものの、
探触子60から斜めに放射される超音波成分であるサイ
ドローブ80bが、厚肉鋼管70の外表面70aに略垂
直に近い角度で入射される。このため、このサイドロー
ブ80bが、厚肉鋼管70の内外表面70a,70bで
多重反射する。
【0014】上記のサイドローブ80bのエネルギー
は、メインローブ80aのエネルギーに比し、小さい。
しかし、上記の多重反射は、超音波の波長に比べて極め
て大きな大きさを持つ管壁により生じるのに対し、検査
すべき疵は、上記波長に比し、それほど大きくない。そ
のため、超音波探傷装置のCRT表示画面において、図
10に示すように、多重反射によるエコー(多重エコ
ー)M1,M2,M3およびM4の振幅が、疵から反射
される本来検査すべきエコーFの振幅に比し、無視する
ことができないことがある。なお、図10中、Tは送信
波、Sは探触子からの超音波サイドローブが管表面に垂
直に近い角度で入射するために発生する表面エコーを示
す。
は、メインローブ80aのエネルギーに比し、小さい。
しかし、上記の多重反射は、超音波の波長に比べて極め
て大きな大きさを持つ管壁により生じるのに対し、検査
すべき疵は、上記波長に比し、それほど大きくない。そ
のため、超音波探傷装置のCRT表示画面において、図
10に示すように、多重反射によるエコー(多重エコ
ー)M1,M2,M3およびM4の振幅が、疵から反射
される本来検査すべきエコーFの振幅に比し、無視する
ことができないことがある。なお、図10中、Tは送信
波、Sは探触子からの超音波サイドローブが管表面に垂
直に近い角度で入射するために発生する表面エコーを示
す。
【0015】本発明は、上記の点に鑑みなされたもの
で、被検材に斜めに入射する超音波のサイドローブによ
り発生する多重エコーによる不要信号を大幅に低減し
て、疵からの反射エコー信号をS/N比良く得て、疵の
検査をする超音波探傷方法を提供することを目的とす
る。
で、被検材に斜めに入射する超音波のサイドローブによ
り発生する多重エコーによる不要信号を大幅に低減し
て、疵からの反射エコー信号をS/N比良く得て、疵の
検査をする超音波探傷方法を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の超音波探傷方法
は、上記の目的を達成するため、二つの探傷周波数を時
分割的に使用して得られたそれぞれの反射エコー信号に
基づいて、多重エコー信号を相殺することにより、上記
の課題を解決したものである。
は、上記の目的を達成するため、二つの探傷周波数を時
分割的に使用して得られたそれぞれの反射エコー信号に
基づいて、多重エコー信号を相殺することにより、上記
の課題を解決したものである。
【0017】すなわち、本発明は、厚さと外径との比が
所定値以上の厚肉鋼管に、探触子から超音波を斜めに入
射することにより、厚肉鋼管内から反射する横波超音波
の反射エコーを受信して厚肉鋼管の疵検査を行う超音波
探傷方法において、上記記探触子として広帯域の送受信
周波数特性を持つ探触子を用い、探触子の送受信周波数
帯域内で、かつ、前記厚肉鋼管内の疵からの反射エコー
の振幅が略最大となる第1の探傷周波数を持つ第1の送
信信号と、探触子の送受信周波数帯域内で、かつ、第1
の探傷周波数と異なる周波数の第2の探傷周波数を持つ
第2の送信信号とにより時分割的に探触子を励振し、第
1の送信信号で励振した直後で第2の送信信号で励振す
る前の期間の探触子の第1の受信信号と、第2の送信信
号で励振した直後で第1の送信信号で励振する前の期間
の探触子の第2の受信信号のうちの一方を遅延して同時
化を行った後、両受信信号を差動増幅して得た信号に基
づいて疵検査する構成としたものである。
所定値以上の厚肉鋼管に、探触子から超音波を斜めに入
射することにより、厚肉鋼管内から反射する横波超音波
の反射エコーを受信して厚肉鋼管の疵検査を行う超音波
探傷方法において、上記記探触子として広帯域の送受信
周波数特性を持つ探触子を用い、探触子の送受信周波数
帯域内で、かつ、前記厚肉鋼管内の疵からの反射エコー
の振幅が略最大となる第1の探傷周波数を持つ第1の送
信信号と、探触子の送受信周波数帯域内で、かつ、第1
の探傷周波数と異なる周波数の第2の探傷周波数を持つ
第2の送信信号とにより時分割的に探触子を励振し、第
1の送信信号で励振した直後で第2の送信信号で励振す
る前の期間の探触子の第1の受信信号と、第2の送信信
号で励振した直後で第1の送信信号で励振する前の期間
の探触子の第2の受信信号のうちの一方を遅延して同時
化を行った後、両受信信号を差動増幅して得た信号に基
づいて疵検査する構成としたものである。
【0018】
【作用】厚さと外径との比が所定値以上の厚肉鋼管に、
探触子から超音波を斜めに入射することにより、厚肉鋼
管内から反射する横波超音波の反射エコーを受信して厚
肉鋼管の疵検査を行う超音波探傷方法においては、探傷
周波数を高くすると疵検出の能力は増大するが、疵から
の反射エコーは、横波超音波のために、超音波の減衰も
それ以上に増大する。従って、この二つの要因の相殺効
果により、疵からの反射エコーの振幅が最大になる探傷
最適周波数が存在する。この探傷最適周波数が、本発明
における前記第1の探傷周波数である。
探触子から超音波を斜めに入射することにより、厚肉鋼
管内から反射する横波超音波の反射エコーを受信して厚
肉鋼管の疵検査を行う超音波探傷方法においては、探傷
周波数を高くすると疵検出の能力は増大するが、疵から
の反射エコーは、横波超音波のために、超音波の減衰も
それ以上に増大する。従って、この二つの要因の相殺効
果により、疵からの反射エコーの振幅が最大になる探傷
最適周波数が存在する。この探傷最適周波数が、本発明
における前記第1の探傷周波数である。
【0019】これに対し、探触子からのサイドローブが
厚肉鋼管の外表面に略垂直に近い角度で入射されるため
に生じる多重反射による多重エコーは、主として縦波の
反射エコーであるため、横波に比し媒体内伝搬による減
衰の影響が少なく、探傷周波数を変化させても、多重エ
コーの振幅はさほど変化しない。
厚肉鋼管の外表面に略垂直に近い角度で入射されるため
に生じる多重反射による多重エコーは、主として縦波の
反射エコーであるため、横波に比し媒体内伝搬による減
衰の影響が少なく、探傷周波数を変化させても、多重エ
コーの振幅はさほど変化しない。
【0020】そこで、本発明は、上記の点に着目し、広
帯域の送受信周波数特性を持つ探触子を、前記第1の探
傷周波数を持つ第1の送信信号と、前記第2の探傷周波
数を持つ第2の送信信号とにより時分割的に励振するこ
とにより、第1の送信信号に基づく超音波により第1の
受信信号を得、第2の送信信号に基づく超音波により第
2の受信信号を得る。ここで、前記第2の受信信号にお
いては、前記第1の信号に比して、疵からの反射エコー
は充分に小さく、一方、管壁からの多重エコーは疵に比
して小さくならないように、第2の探傷周波数を選択す
る。
帯域の送受信周波数特性を持つ探触子を、前記第1の探
傷周波数を持つ第1の送信信号と、前記第2の探傷周波
数を持つ第2の送信信号とにより時分割的に励振するこ
とにより、第1の送信信号に基づく超音波により第1の
受信信号を得、第2の送信信号に基づく超音波により第
2の受信信号を得る。ここで、前記第2の受信信号にお
いては、前記第1の信号に比して、疵からの反射エコー
は充分に小さく、一方、管壁からの多重エコーは疵に比
して小さくならないように、第2の探傷周波数を選択す
る。
【0021】前記第1および第2の受信信号は、時分割
的に得られるから、本発明では、第1および第2の受信
信号の一方を、超音波探傷機の1周期に等しい時間だけ
遅延して同時化を行った後、前記の遅延された一方の信
号と遅延されない他方の信号とを差動増幅する。この差
動増幅信号においては、疵からの反射エコーの振幅波形
が第1の受信信号のそれよりも減少するが、多重エコー
の振幅はそれ以上に減少するから、疵からの反射エコー
の信号部分と、多重エコーの信号部分とを明瞭に識別す
ることができる。
的に得られるから、本発明では、第1および第2の受信
信号の一方を、超音波探傷機の1周期に等しい時間だけ
遅延して同時化を行った後、前記の遅延された一方の信
号と遅延されない他方の信号とを差動増幅する。この差
動増幅信号においては、疵からの反射エコーの振幅波形
が第1の受信信号のそれよりも減少するが、多重エコー
の振幅はそれ以上に減少するから、疵からの反射エコー
の信号部分と、多重エコーの信号部分とを明瞭に識別す
ることができる。
【0022】
【実施例】次に、本発明の一実施例について、図面と共
に説明する。
に説明する。
【0023】図1は本発明方法が適用される超音波探傷
装置の一実施例のブロック図を示す。同図中、超音波探
傷器1は、同軸ケーブル2を介して探触子3に接続され
ている。探触子3は、広帯域の送受信周波数特性を持つ
広帯域探触子で、内部の超音波振動子が超音波探傷器1
からの送信信号で励振されると、超音波を発生して、被
検材内に超音波を入射し、また、被検材からの超音波エ
コーを受信することができる構成とされている。
装置の一実施例のブロック図を示す。同図中、超音波探
傷器1は、同軸ケーブル2を介して探触子3に接続され
ている。探触子3は、広帯域の送受信周波数特性を持つ
広帯域探触子で、内部の超音波振動子が超音波探傷器1
からの送信信号で励振されると、超音波を発生して、被
検材内に超音波を入射し、また、被検材からの超音波エ
コーを受信することができる構成とされている。
【0024】上記の被検材は、例えば、管の厚さをt、
管の外径をDとした時、それらの比t/Dが20%を越
えるような厚肉鋼管4であり、例えば、高温環境下で使
用されるステンレス鋼管または高合金鋼管である。この
被検材には、前記探触子3から、超音波(メインロー
ブ)が臨界角に近い角度で外表面に対して斜めに入射さ
れる。これにより、前記したように、厚肉鋼管4内を横
波超音波が伝搬して、内表面等に生じた亀裂疵で反射さ
れる。また、探触子3からのサイドローブによる多重エ
コーが生じる。上記のサイドローブは、厚肉鋼管4に対
して垂直に近い角度、すなわち、前記臨界角以下の角度
で入射されるため、この多重エコーは、縦波を含む。な
お、上記のt/Dの値は、厚肉鋼管4の材質により変
る。
管の外径をDとした時、それらの比t/Dが20%を越
えるような厚肉鋼管4であり、例えば、高温環境下で使
用されるステンレス鋼管または高合金鋼管である。この
被検材には、前記探触子3から、超音波(メインロー
ブ)が臨界角に近い角度で外表面に対して斜めに入射さ
れる。これにより、前記したように、厚肉鋼管4内を横
波超音波が伝搬して、内表面等に生じた亀裂疵で反射さ
れる。また、探触子3からのサイドローブによる多重エ
コーが生じる。上記のサイドローブは、厚肉鋼管4に対
して垂直に近い角度、すなわち、前記臨界角以下の角度
で入射されるため、この多重エコーは、縦波を含む。な
お、上記のt/Dの値は、厚肉鋼管4の材質により変
る。
【0025】次に、超音波探傷器1の構成について説明
する。同期信号発振器11は、超音波探傷器1の各部の
動作を起動する、一定周期の同期信号を発振出力する。
切換信号発生器12は、上記の同期信号に同期した、第
1の切換信号と第2の切換信号とを発生する。後述する
ように、第1および第2の切換信号は、互いに逆位相の
対称方形波である。これらの第1および第2の切換信号
により、送信周波数を同期信号の1周期毎に、f1とf2
に交互に切り換えて探傷が行われる。
する。同期信号発振器11は、超音波探傷器1の各部の
動作を起動する、一定周期の同期信号を発振出力する。
切換信号発生器12は、上記の同期信号に同期した、第
1の切換信号と第2の切換信号とを発生する。後述する
ように、第1および第2の切換信号は、互いに逆位相の
対称方形波である。これらの第1および第2の切換信号
により、送信周波数を同期信号の1周期毎に、f1とf2
に交互に切り換えて探傷が行われる。
【0026】送信発振器13は、同期信号発振器11か
らの同期信号と、切換信号発生器12からの第1および
第2の切換信号とを入力信号として受け、同期信号が入
力された時点から、周波数f1またはf2の所定サイクル
数のバーストサイン波を発振する。このバーストサイン
波は、第1の切換信号がハイレベルの時、周波数がf1
で、第2の切換信号がハイレベルの時、周波数がf2で
ある。送信器14は、送信発振器13からのバーストサ
イン波を受けて、探触子3を励振する大振幅信号に増幅
する。同軸ケーブル2との整合をとる回路も送信器14
に含まれる。
らの同期信号と、切換信号発生器12からの第1および
第2の切換信号とを入力信号として受け、同期信号が入
力された時点から、周波数f1またはf2の所定サイクル
数のバーストサイン波を発振する。このバーストサイン
波は、第1の切換信号がハイレベルの時、周波数がf1
で、第2の切換信号がハイレベルの時、周波数がf2で
ある。送信器14は、送信発振器13からのバーストサ
イン波を受けて、探触子3を励振する大振幅信号に増幅
する。同軸ケーブル2との整合をとる回路も送信器14
に含まれる。
【0027】受信器15は、探触子3により厚肉鋼管4
からの反射エコーを受信し、電気信号に変換されたエコ
ー信号が入力され、これを増幅する回路で、送信周波数
の選択に対応できるように、広帯域の受信周波数特性を
有する。検波器16は、受信器15からの受信エコー信
号を包絡線検波する。アナログスイッチ17は、第1の
切換信号がハイレベルの時に、入力検波信号を出力に伝
達する回路で、第1の切換信号がローレベルの時には、
入力と出力とを遮断する。アナログスイッチ18は、第
2の切換信号がハイレベルの時に、入力検波信号を出力
に伝達する回路で、第2の切換信号がローレベルの時に
は、入力と出力とを遮断する。
からの反射エコーを受信し、電気信号に変換されたエコ
ー信号が入力され、これを増幅する回路で、送信周波数
の選択に対応できるように、広帯域の受信周波数特性を
有する。検波器16は、受信器15からの受信エコー信
号を包絡線検波する。アナログスイッチ17は、第1の
切換信号がハイレベルの時に、入力検波信号を出力に伝
達する回路で、第1の切換信号がローレベルの時には、
入力と出力とを遮断する。アナログスイッチ18は、第
2の切換信号がハイレベルの時に、入力検波信号を出力
に伝達する回路で、第2の切換信号がローレベルの時に
は、入力と出力とを遮断する。
【0028】遅延器19は、アナログスイッチ17の出
力検波信号を同期信号の一周期の期間遅延して、アナロ
グスイッチ18の出力検波信号との時間合わせを行う
(同時化する)回路で、後述する如く図2の回路構成と
されている。増幅器20、21は、それぞれ遅延器1
9、アナログスイッチ18の各出力信号を、所定の振幅
に増幅する。
力検波信号を同期信号の一周期の期間遅延して、アナロ
グスイッチ18の出力検波信号との時間合わせを行う
(同時化する)回路で、後述する如く図2の回路構成と
されている。増幅器20、21は、それぞれ遅延器1
9、アナログスイッチ18の各出力信号を、所定の振幅
に増幅する。
【0029】差動増幅器22は、これらの増幅器20お
よび21からの増幅された検波信号を差動増幅し、これ
らの入力信号の差のレベルに対応したレベルの差動増幅
信号を出力する。掃引信号発生器23は、前記同期信号
に同期して、第2の切換信号がハイレベルの期間のみ、
差動増幅器22からの差動増幅信号がCRT表示器24
で表示されるような、掃引信号を発生する。CRT表示
器24は、差動増幅信号を表示する陰極線管(CR
T)、差動増幅信号を表示に必要な振幅および直流電位
に増幅する水平偏向回路、輝度および焦点調整回路など
から構成される。
よび21からの増幅された検波信号を差動増幅し、これ
らの入力信号の差のレベルに対応したレベルの差動増幅
信号を出力する。掃引信号発生器23は、前記同期信号
に同期して、第2の切換信号がハイレベルの期間のみ、
差動増幅器22からの差動増幅信号がCRT表示器24
で表示されるような、掃引信号を発生する。CRT表示
器24は、差動増幅信号を表示する陰極線管(CR
T)、差動増幅信号を表示に必要な振幅および直流電位
に増幅する水平偏向回路、輝度および焦点調整回路など
から構成される。
【0030】遅延器19は、図2に示すような構成とさ
れている。同図に示すように、遅延器19は、4つの入
力端子31〜34と一つの出力端子35を有する。31
は前記同期信号発振器11からの同期信号の入力端子、
32および33は前記第1および第2の切換信号の入力
端子、34はアナログスイッチ17の出力検波信号の入
力端子である。
れている。同図に示すように、遅延器19は、4つの入
力端子31〜34と一つの出力端子35を有する。31
は前記同期信号発振器11からの同期信号の入力端子、
32および33は前記第1および第2の切換信号の入力
端子、34はアナログスイッチ17の出力検波信号の入
力端子である。
【0031】クロック発振器41は、上記同期信号を受
けて、そのパルス立ち下がりエッジから、A−D変換器
48、D−A変換器51の変換指令信号の基となるクロ
ックパルスを発振出力する。このクロックパルスの繰り
返し周波数は、受信エコー信号の周波数帯域の上限から
決定される。アドレス用カウンタ42は、同期信号の立
上りエッジでリセットされ、それからクロック発振器4
1からのクロックパルスのカウントを開始するディジタ
ルカウンタである。このカウンタ42のカウント値が、
メモリ52のアドレス信号となる。
けて、そのパルス立ち下がりエッジから、A−D変換器
48、D−A変換器51の変換指令信号の基となるクロ
ックパルスを発振出力する。このクロックパルスの繰り
返し周波数は、受信エコー信号の周波数帯域の上限から
決定される。アドレス用カウンタ42は、同期信号の立
上りエッジでリセットされ、それからクロック発振器4
1からのクロックパルスのカウントを開始するディジタ
ルカウンタである。このカウンタ42のカウント値が、
メモリ52のアドレス信号となる。
【0032】アドレス上限検出回路43は、アドレス用
カウンタ42の出力の全ビットが論理”1”となった時
に、論理”1”のアドレス上限検出信号を出力し、クロ
ック発振器41の発振動作を停止する。AND回路44
は、入力端子32からの第1の切換信号がハイレベルの
時に、前記クロックパルスを通過させて、ディレイライ
ン45とA−D変換器48に供給する。A−D変換器4
8は、AND回路44からのクロックパルスの立上り時
点での、入力端子34からの検波信号の振幅値のディジ
タル信号を出力する。
カウンタ42の出力の全ビットが論理”1”となった時
に、論理”1”のアドレス上限検出信号を出力し、クロ
ック発振器41の発振動作を停止する。AND回路44
は、入力端子32からの第1の切換信号がハイレベルの
時に、前記クロックパルスを通過させて、ディレイライ
ン45とA−D変換器48に供給する。A−D変換器4
8は、AND回路44からのクロックパルスの立上り時
点での、入力端子34からの検波信号の振幅値のディジ
タル信号を出力する。
【0033】ここで、前記アドレス用カウンタ42のビ
ット数をN、クロックパルスの繰り返し周波数をfCと
すると、上記のA−D変換器48が入力検波信号をA−
D変換できる時間は、(2N−1)/fCである。また、
厚肉鋼管4中を伝搬する超音波の音速をVとすると、探
傷範囲は、厚肉鋼管4内に超音波が入射され、厚肉鋼管
4内の疵から超音波が反射されて探触子3で受信される
までの、超音波の往復距離の半分であるから、 {(2N−1)/fC}V/2 となる。
ット数をN、クロックパルスの繰り返し周波数をfCと
すると、上記のA−D変換器48が入力検波信号をA−
D変換できる時間は、(2N−1)/fCである。また、
厚肉鋼管4中を伝搬する超音波の音速をVとすると、探
傷範囲は、厚肉鋼管4内に超音波が入射され、厚肉鋼管
4内の疵から超音波が反射されて探触子3で受信される
までの、超音波の往復距離の半分であるから、 {(2N−1)/fC}V/2 となる。
【0034】スリーステートバッファ回路49および5
0は、A−D変換器48、D−A変換器51のビット数
と同数設けられており、第1および第2の切換信号がハ
イレベルの時、入力信号を出力に伝達し、ローレベルの
時出力ハイインピーダンス状態となる。従って、第1の
切換信号がハイレベルの時には、A−D変換器48から
のディジタル信号がスリーステートバッファ回路49を
通してメモリ52に入力され、かつ、この期間は、第2
の切換信号がローレベルであるから、スリーステートバ
ッファ回路50の出力がハイインピーダンスとなり、メ
モリ52とスリーステートバッファ回路50が切り離さ
れた状態となる。
0は、A−D変換器48、D−A変換器51のビット数
と同数設けられており、第1および第2の切換信号がハ
イレベルの時、入力信号を出力に伝達し、ローレベルの
時出力ハイインピーダンス状態となる。従って、第1の
切換信号がハイレベルの時には、A−D変換器48から
のディジタル信号がスリーステートバッファ回路49を
通してメモリ52に入力され、かつ、この期間は、第2
の切換信号がローレベルであるから、スリーステートバ
ッファ回路50の出力がハイインピーダンスとなり、メ
モリ52とスリーステートバッファ回路50が切り離さ
れた状態となる。
【0035】一方、第1の切換信号がローレベルの時に
は、スリーステートバッファ回路49の出力がハイイン
ピーダンスとなり、メモリ52とスリーステートバッフ
ァ回路49が切り離された状態となるのに対し、この期
間は、第2の切換信号がハイレベルであるから、メモリ
52から読み出されたディジタル信号が、スリーステー
トバッファ回路50を通してD−A変換器51に入力さ
れる。スリーステートバッファ回路49および50は、
同期信号の一周期毎に交互に、能動状態と出力ハイイン
ピーダンス状態とを繰り返し、かつ、一方が能動状態の
時は、他方が出力ハイインピーダンス状態とされる。
は、スリーステートバッファ回路49の出力がハイイン
ピーダンスとなり、メモリ52とスリーステートバッフ
ァ回路49が切り離された状態となるのに対し、この期
間は、第2の切換信号がハイレベルであるから、メモリ
52から読み出されたディジタル信号が、スリーステー
トバッファ回路50を通してD−A変換器51に入力さ
れる。スリーステートバッファ回路49および50は、
同期信号の一周期毎に交互に、能動状態と出力ハイイン
ピーダンス状態とを繰り返し、かつ、一方が能動状態の
時は、他方が出力ハイインピーダンス状態とされる。
【0036】ディレイライン45は、AND回路44か
らのクロックパルスを、A−D変換器48により検波信
号がディジタル信号に変換された後、スリーステートバ
ッファ回路49を通してメモリ52に安定に入力される
までに必要な時間だけ遅延して、メモリ52に書き込み
クロックとして入力させる。AND回路46は、入力端
子33からの第2の切換信号がハイレベルの時に、前記
クロック発振器41からのクロックパルスを通過させて
ディレイライン47に供給する。
らのクロックパルスを、A−D変換器48により検波信
号がディジタル信号に変換された後、スリーステートバ
ッファ回路49を通してメモリ52に安定に入力される
までに必要な時間だけ遅延して、メモリ52に書き込み
クロックとして入力させる。AND回路46は、入力端
子33からの第2の切換信号がハイレベルの時に、前記
クロック発振器41からのクロックパルスを通過させて
ディレイライン47に供給する。
【0037】ディレイライン47は、AND回路46か
らのクロックパルスを、アドレス用カウンタ42の出力
が”1”増加して、新しいアドレスの記憶内容がメモリ
52から読み出されて、スリーステートバッファ回路5
0を通してD−A変換器51に安定に入力されるまでに
必要な時間だけ遅延して、D−A変換器51に変換用ク
ロックとして供給させる。D−A変換器51は、この遅
延クロックパルスに基づき、メモリ52の読み出し出力
データをディジタル・アナログ変換し、そのアナログ信
号を出力端子35へ出力する。
らのクロックパルスを、アドレス用カウンタ42の出力
が”1”増加して、新しいアドレスの記憶内容がメモリ
52から読み出されて、スリーステートバッファ回路5
0を通してD−A変換器51に安定に入力されるまでに
必要な時間だけ遅延して、D−A変換器51に変換用ク
ロックとして供給させる。D−A変換器51は、この遅
延クロックパルスに基づき、メモリ52の読み出し出力
データをディジタル・アナログ変換し、そのアナログ信
号を出力端子35へ出力する。
【0038】このように、図2の遅延器19は、探傷周
波数がf1である、第1の切換信号がハイレベルである
期間において、アナログスイッチ17の出力検波信号
を、高速で連続的にA−D変換器48でディジタル信号
に変換し、そのディジタル信号を順次メモリ52に書き
込み、続いて探傷周波数がf2である、第2の切換信号
がハイレベルである期間において、メモリ52から前記
ディジタル信号を書き込んだ順に読み出して、それを、
高速で、連続的に、D−A変換器51でアナログ信号に
変換した後、出力端子35に出力する。この出力アナロ
グ信号は、入力端子34と同じ波形で、同期信号の一周
期の期間遅延された信号である。
波数がf1である、第1の切換信号がハイレベルである
期間において、アナログスイッチ17の出力検波信号
を、高速で連続的にA−D変換器48でディジタル信号
に変換し、そのディジタル信号を順次メモリ52に書き
込み、続いて探傷周波数がf2である、第2の切換信号
がハイレベルである期間において、メモリ52から前記
ディジタル信号を書き込んだ順に読み出して、それを、
高速で、連続的に、D−A変換器51でアナログ信号に
変換した後、出力端子35に出力する。この出力アナロ
グ信号は、入力端子34と同じ波形で、同期信号の一周
期の期間遅延された信号である。
【0039】次に、図1の構成の超音波探傷器1の動作
について、図3乃至図5と共に説明する。同期信号発振
器11から一定周期T0の、図3(A)および図4
(A)に示す同期信号aが出力され、切換信号発生器1
2、送信発振器13、遅延器19および掃引信号発生器
23にそれぞれ供給される。なお、図4は図3のタイム
チャートの時間軸を拡大図示したタイムチャートであ
る。
について、図3乃至図5と共に説明する。同期信号発振
器11から一定周期T0の、図3(A)および図4
(A)に示す同期信号aが出力され、切換信号発生器1
2、送信発振器13、遅延器19および掃引信号発生器
23にそれぞれ供給される。なお、図4は図3のタイム
チャートの時間軸を拡大図示したタイムチャートであ
る。
【0040】切換信号発生器12は、同期信号aの立ち
上がりエッジが入力される毎にレベルが反転し、かつ、
互いに位相が逆極性の、図3(B)に示す第1の切換信
号bと同図(C)に示す第2の切換信号cとを発生す
る。すなわち、これらの切換信号bおよびcは、同期信
号aを1/2分周した、周期2T0の対称方形波であ
る。
上がりエッジが入力される毎にレベルが反転し、かつ、
互いに位相が逆極性の、図3(B)に示す第1の切換信
号bと同図(C)に示す第2の切換信号cとを発生す
る。すなわち、これらの切換信号bおよびcは、同期信
号aを1/2分周した、周期2T0の対称方形波であ
る。
【0041】送信発振器13は、この第1および第2の
切換信号bおよびcと同期信号aとを入力信号として受
け、第1の切換信号bがハイレベルの期間(同期信号a
の1周期の期間T0)は、同期信号aの立ち下がりエッ
ジの入力時点から、図4(B)に示す如く、周期が1/
f1のサイン波を、例えば、3サイクル発振出力し、第
2の切換信号cがハイレベルの期間(同期信号aの1周
期の期間T0)は、同期信号aの立ち下がりエッジの入
力時点から、周期が1/f2のサイン波を、同じく3サ
イクル発振出力する。すなわち、送信発振器13は、同
期信号aの1周期毎に、周波数f1のバーストサイン波
と、周波数f2のバーストサイン波とを交互に出力す
る。なお、これらのバーストサイン波のサイクル数(波
数)は、厚肉鋼管4の材質寸法形状により実験的に設定
される。
切換信号bおよびcと同期信号aとを入力信号として受
け、第1の切換信号bがハイレベルの期間(同期信号a
の1周期の期間T0)は、同期信号aの立ち下がりエッ
ジの入力時点から、図4(B)に示す如く、周期が1/
f1のサイン波を、例えば、3サイクル発振出力し、第
2の切換信号cがハイレベルの期間(同期信号aの1周
期の期間T0)は、同期信号aの立ち下がりエッジの入
力時点から、周期が1/f2のサイン波を、同じく3サ
イクル発振出力する。すなわち、送信発振器13は、同
期信号aの1周期毎に、周波数f1のバーストサイン波
と、周波数f2のバーストサイン波とを交互に出力す
る。なお、これらのバーストサイン波のサイクル数(波
数)は、厚肉鋼管4の材質寸法形状により実験的に設定
される。
【0042】ところで、厚肉鋼管4と同一の寸法、同一
または近似の材質で、かつ、既知の疵のある試験片を予
め探傷すると、疵からの反射エコーにより得られるエコ
ー信号の振幅は、図5にIIIで示す如く、探傷周波数f1
でピークを有する特性を示す。一方、探触子からの超音
波サイドローブが試験片の外表面に略垂直に近い角度で
入射されるために生じる多重反射による多重エコーは、
前記したように、主として縦波の反射エコーであるた
め、横波に比し媒体内伝搬による減衰の影響が少なく、
図5にIVで示す如く、探傷周波数を変化させても多重エ
コーの振幅はさほど変化しない。そこで、本実施例で
は、図5に示すように、多重エコーの振幅が疵からの反
射エコーに比し振幅が大で得られる時の探傷周波数f2
を選択する。
または近似の材質で、かつ、既知の疵のある試験片を予
め探傷すると、疵からの反射エコーにより得られるエコ
ー信号の振幅は、図5にIIIで示す如く、探傷周波数f1
でピークを有する特性を示す。一方、探触子からの超音
波サイドローブが試験片の外表面に略垂直に近い角度で
入射されるために生じる多重反射による多重エコーは、
前記したように、主として縦波の反射エコーであるた
め、横波に比し媒体内伝搬による減衰の影響が少なく、
図5にIVで示す如く、探傷周波数を変化させても多重エ
コーの振幅はさほど変化しない。そこで、本実施例で
は、図5に示すように、多重エコーの振幅が疵からの反
射エコーに比し振幅が大で得られる時の探傷周波数f2
を選択する。
【0043】従って、本実施例では、図4に示したよう
に、上記の送信発振器13は、第1の切換信号bがハイ
レベルの期間は上記の周波数f1のバーストサイン波を
発振出力し、第2の切換信号cがハイレベルの期間は上
記の周波数f2のバーストサイン波を発振出力する。図
1の送信器14は、この2周波のバーストサイン波が図
4(B)に示すように時系列的に合成された信号を出力
して、探触子3を同期信号aの周期T0毎に、周波数f1
またはf2で時分割的に励振する。
に、上記の送信発振器13は、第1の切換信号bがハイ
レベルの期間は上記の周波数f1のバーストサイン波を
発振出力し、第2の切換信号cがハイレベルの期間は上
記の周波数f2のバーストサイン波を発振出力する。図
1の送信器14は、この2周波のバーストサイン波が図
4(B)に示すように時系列的に合成された信号を出力
して、探触子3を同期信号aの周期T0毎に、周波数f1
またはf2で時分割的に励振する。
【0044】これにより、探触子3からのエコー信号を
広帯域の受信器15を通して検波器16で包絡線検波す
ると、図3(D)に示すような検波信号dが得られる。
この検波信号dは第1の切換信号bがハイレベルであ
る、探傷周波数がf1の期間の時に得られる検波信号d1
と、第2の切換信号cがハイレベルである、探傷周波数
がf2の期間の時に得られる検波信号d2との時系列合成
信号である。
広帯域の受信器15を通して検波器16で包絡線検波す
ると、図3(D)に示すような検波信号dが得られる。
この検波信号dは第1の切換信号bがハイレベルであ
る、探傷周波数がf1の期間の時に得られる検波信号d1
と、第2の切換信号cがハイレベルである、探傷周波数
がf2の期間の時に得られる検波信号d2との時系列合成
信号である。
【0045】上記検波信号d1とd2は、図3(D)に示
すように、それぞれ送信波による信号部分Tと、厚肉鋼
管4表面からの反射エコー信号部分Sと、サイドローブ
による多重エコー信号部分Mi(ここではi=1〜5)
と、疵からの反射エコー信号部分Fとよりなる。そのう
ち検波信号d1は、探傷周波数が前記f1の時の信号であ
るから、疵からの反射エコー信号部分Fの振幅がサイド
ローブによる多重エコー信号部分Miの振幅よりも大で
ある。これに対し、検波信号d2は、探傷周波数が前記
f2の時の信号であるから、サイドローブによる多重エ
コー信号部分M1〜M3の振幅の方が疵からの反射エコ
ー信号部分Fの振幅よりも大である。
すように、それぞれ送信波による信号部分Tと、厚肉鋼
管4表面からの反射エコー信号部分Sと、サイドローブ
による多重エコー信号部分Mi(ここではi=1〜5)
と、疵からの反射エコー信号部分Fとよりなる。そのう
ち検波信号d1は、探傷周波数が前記f1の時の信号であ
るから、疵からの反射エコー信号部分Fの振幅がサイド
ローブによる多重エコー信号部分Miの振幅よりも大で
ある。これに対し、検波信号d2は、探傷周波数が前記
f2の時の信号であるから、サイドローブによる多重エ
コー信号部分M1〜M3の振幅の方が疵からの反射エコ
ー信号部分Fの振幅よりも大である。
【0046】アナログスイッチ17は、この検波信号d
が入力され、第1の切換信号bがハイレベルの期間の入
力検波信号を選択して遅延器19に出力する。従って、
遅延器19には、図3(E)に示すように、検波信号d
1のみが入力される。もう一方のアナログスイッチ18
も、この検波信号dが入力され、第2の切換信号cがハ
イレベルの期間の入力検波信号を選択して増幅器21に
出力する。従って、増幅器21には、図3(G)に示す
ように、検波信号d2のみが入力される。
が入力され、第1の切換信号bがハイレベルの期間の入
力検波信号を選択して遅延器19に出力する。従って、
遅延器19には、図3(E)に示すように、検波信号d
1のみが入力される。もう一方のアナログスイッチ18
も、この検波信号dが入力され、第2の切換信号cがハ
イレベルの期間の入力検波信号を選択して増幅器21に
出力する。従って、増幅器21には、図3(G)に示す
ように、検波信号d2のみが入力される。
【0047】前記したように、遅延器19は、入力信号
を同期信号aの一周期T0の期間遅延するから、遅延器
19は、図3(F)に示すように、検波信号d1を期間
T0だけ遅延して、伝送期間が検波信号d2のそれと一致
する検波信号d3を出力する。
を同期信号aの一周期T0の期間遅延するから、遅延器
19は、図3(F)に示すように、検波信号d1を期間
T0だけ遅延して、伝送期間が検波信号d2のそれと一致
する検波信号d3を出力する。
【0048】差動増幅器22は、増幅器20を介して入
力される上記の遅延検波信号d3と、増幅器21を介し
て入力される上記の検波信号d2とを差動増幅し、遅延
検波信号d3のレベルから検波信号d2のレベルを差し引
いたレベルの差動増幅信号を生成出力する。従って、こ
の差動増幅信号は、図3(H)にhで示す如く、疵から
のエコー信号部分Fのレベルが他の信号部分(ノイズ信
号)と明瞭に識別された信号波形となる。
力される上記の遅延検波信号d3と、増幅器21を介し
て入力される上記の検波信号d2とを差動増幅し、遅延
検波信号d3のレベルから検波信号d2のレベルを差し引
いたレベルの差動増幅信号を生成出力する。従って、こ
の差動増幅信号は、図3(H)にhで示す如く、疵から
のエコー信号部分Fのレベルが他の信号部分(ノイズ信
号)と明瞭に識別された信号波形となる。
【0049】この差動増幅信号hは、CRT表示器24
に供給され、ここで表示される。差動増幅信号hは、サ
イドローブによる多重エコー信号部分Mi(ノイズ信
号)などの振幅が大幅に減少した波形であるため、CR
T表示器24は、疵からのエコー信号をS/N比良く表
示することができる。なお、差動増幅器22は、差動増
幅した信号hのうち、所定レベル以上の信号部分のみを
出力する構成としても良い。
に供給され、ここで表示される。差動増幅信号hは、サ
イドローブによる多重エコー信号部分Mi(ノイズ信
号)などの振幅が大幅に減少した波形であるため、CR
T表示器24は、疵からのエコー信号をS/N比良く表
示することができる。なお、差動増幅器22は、差動増
幅した信号hのうち、所定レベル以上の信号部分のみを
出力する構成としても良い。
【0050】このように、本実施例によれば、差動増幅
信号において疵からの反射エコーの信号部分と、多重エ
コーの信号部分とを明瞭に識別することができるから、
疵からのエコーを明瞭に識別した探傷ができる。
信号において疵からの反射エコーの信号部分と、多重エ
コーの信号部分とを明瞭に識別することができるから、
疵からのエコーを明瞭に識別した探傷ができる。
【0051】なお、本発明は、上記の実施例に限定され
るものではない。例えば、受信器15は、少なくとも周
波数f1およびf2を共に受信できる広帯域の周波数特性
の回路として説明したが、送信周波数の切り換えに連動
して周波数f1を中心とする比較的狭帯域の周波数帯域
と、周波数f2を中心とする比較的狭帯域の周波数帯域
とに切り換える構成としても良い。
るものではない。例えば、受信器15は、少なくとも周
波数f1およびf2を共に受信できる広帯域の周波数特性
の回路として説明したが、送信周波数の切り換えに連動
して周波数f1を中心とする比較的狭帯域の周波数帯域
と、周波数f2を中心とする比較的狭帯域の周波数帯域
とに切り換える構成としても良い。
【0052】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、各々異な
る探傷周波数で時分割的に得られた受信信号を、同時化
した後差動増幅することにより、疵からのエコー信号が
サイドローブによる多重エコー信号と明瞭に識別された
信号波形の差動増幅信号を得ることができるため、t/
Dが、所定値、例えば、20%以上のような厚肉鋼管の
内部の疵からのエコーを正確に、かつ、S/N比良く明
瞭に検査することができる。
る探傷周波数で時分割的に得られた受信信号を、同時化
した後差動増幅することにより、疵からのエコー信号が
サイドローブによる多重エコー信号と明瞭に識別された
信号波形の差動増幅信号を得ることができるため、t/
Dが、所定値、例えば、20%以上のような厚肉鋼管の
内部の疵からのエコーを正確に、かつ、S/N比良く明
瞭に検査することができる。
【図1】本発明の一実施例のブロック図である。
【図2】遅延器の一実施例の回路図である。
【図3】図1の動作説明用タイムチャートである。
【図4】図1の要部の動作説明用タイムチャートであ
る。
る。
【図5】本発明の一実施例における探傷周波数を説明す
る特性図である。
る特性図である。
【図6】超音波の固体入射時の屈折波の説明図である。
【図7】鋼管の探傷方法を説明する図である。
【図8】従来方法の課題を説明する図である。
【図9】従来方法の課題を説明する図である。
【図10】従来方法における画面上の各種エコーを示す
図である。
図である。
1…超音波探傷器 3…探触子 4…厚肉鋼管 11…同期信号発振器 12…切換信号発生器 13…送信発振器 14…送信器 15…受信器 16…検波器 17,18…アナログスイッチ 19…遅延器 22…差動増幅器 24…CRT表示器 41…クロック発振器 42…アドレス用カウンタ 48…A−D変換器 51…D−A変換器 52…メモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 興二 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内
Claims (1)
- 【請求項1】厚さと外径との比が所定値以上の厚肉鋼管
に、探触子から超音波を斜めに入射することにより、該
厚肉鋼管内から反射する横波超音波の反射エコーを受信
して該厚肉鋼管の疵の検査を行う超音波探傷方法におい
て、 前記探触子として、広帯域の送受信周波数特性を持つ探
触子を用い、該探触子の送受信周波数帯域内で、かつ、
前記厚肉鋼管内の疵からの反射エコーの振幅が略最大と
なる第1の探傷周波数を持つ第1の送信信号と、該探触
子の送受信周波数帯域内で、かつ、第1の探傷周波数と
異なる周波数の第2の探傷周波数を持つ第2の送信信号
とにより時分割的に該探触子を励振し、 該第1の送信信号で励振した直後で該第2の送信信号で
励振する前の期間の該探触子の第1の受信信号と、該第
2の送信信号で励振した直後で該第1の送信信号で励振
する前の期間の該探触子の第2の受信信号のうちの一方
を遅延して、同時化を行った後、両受信信号を差動増幅
して得た信号に基づいて、疵検査することを特徴とする
超音波探傷方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5127395A JPH06337263A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 超音波探傷方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5127395A JPH06337263A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 超音波探傷方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06337263A true JPH06337263A (ja) | 1994-12-06 |
Family
ID=14958937
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5127395A Withdrawn JPH06337263A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 超音波探傷方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06337263A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007113907A1 (ja) | 2006-04-05 | 2007-10-11 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | 超音波探触子、超音波探傷方法及び超音波探傷装置 |
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| JP2012141213A (ja) * | 2010-12-28 | 2012-07-26 | Non-Destructive Inspection Co Ltd | 超音波検査方法及び超音波検査装置 |
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| CN115700353A (zh) * | 2021-07-21 | 2023-02-07 | 克洛纳测量技术有限公司 | 超声流量计和用于运行超声流量计的方法 |
-
1993
- 1993-05-28 JP JP5127395A patent/JPH06337263A/ja not_active Withdrawn
Cited By (11)
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| JPWO2016163034A1 (ja) * | 2015-04-08 | 2017-04-27 | 東北特殊鋼株式会社 | 丸棒材の超音波探傷方法および超音波探傷装置 |
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