JPH06340426A - ヘマタイト粒子の製造方法及び該ヘマタイト粒子を用いた磁気記録用強磁性粉末の製造方法及び磁気記録媒体 - Google Patents

ヘマタイト粒子の製造方法及び該ヘマタイト粒子を用いた磁気記録用強磁性粉末の製造方法及び磁気記録媒体

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JPH06340426A
JPH06340426A JP5158161A JP15816193A JPH06340426A JP H06340426 A JPH06340426 A JP H06340426A JP 5158161 A JP5158161 A JP 5158161A JP 15816193 A JP15816193 A JP 15816193A JP H06340426 A JPH06340426 A JP H06340426A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 顔料、塗料、磁気記録媒体用強磁性粉末等と
して有用な粒子サイズ分布が非常に小さい単分散紡錘型
ヘマタイト粒子の製造方法と、このヘマタイト粒子を用
いた強磁性粉末の製造方法及び磁気記録媒体を提供す
る。 【構成】 核晶としてヘマタイト微粒子を用い、水酸化
第2鉄の加水分解を硫酸根イオンまたは燐酸根イオンの
存在下に行い上記の単分散紡錘型ヘマタイト粒子を得
る。また、該単分散紡錘型ヘマタイト粒子を還元してマ
グネタイトとなし、これお酸化または還元して磁気特性
の優れた強磁性粉末を得ることができ、その強磁性粉末
を使用することにより、角型比及びSFDが良好であ
り、特に短波長領域での出力に優れた磁気記録媒体を得
ることができ、また、この場合、該ヘマタイトまたはマ
グネタイトをアニール処理することにより更に優れた強
磁性粉末を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、顔料、塗料、触媒、フ
ェライトの原料、磁気記録媒体用磁性酸化鉄の原料など
として有用な、粒子サイズ分布が非常に小さい単分散紡
錘型ヘマタイト粒子の製造方法と、これを原料とした磁
気記録用強磁性粉末の製造方法及び磁気記録媒体に関す
るものであり、特に、微粒子でかつ粒子サイズ分布が優
れた単分散紡錘型ヘマタイト粒子の製造方法と、このヘ
マタイト粒子を使用することによる磁気特性が優れた磁
気記録用強磁性粉末の製造方法及び磁気記録媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】磁気記録技術は、媒体の繰り返し使用が
可能であること、信号の電子化が容易であり周辺機器と
の組み合わせによるシステムの構築が可能であること、
信号の修正も簡単にできること等の他の記録方式にはな
い優れた特長を有することから、ビデオ、オーディオ、
コンピューター用途等を始めとして様々な分野で幅広く
利用されてきた。
【0003】そして、機器の小型化、記録再生信号の質
の向上、記録の長時間化、記録容量の増大等の要求に対
応するために、記録媒体に関しては、記録密度のより一
層の向上が常に望まれてきた。
【0004】例えば、オーディオ、ビデオ用途にあって
は、音質及び画質の向上を実現するディジタル記録方式
の実用化、ハイビジョンTVに対応した録画方式の開発
に対応するために、従来のシステムよりも一層、短波長
信号の記録再生ができる磁気記録媒体が要求されるよう
になっている。
【0005】また、マイコンやパソコンの外部記憶媒体
である可撓性非磁性支持体上に磁性層を有するフロッピ
ーディスクに対しても、近年のパソコンの普及、アプリ
ケーション・ソフトの高度化、処理情報の増大の動向か
ら10Mバイト以上の高容量化が強く要求されるように
なってきた。
【0006】磁気記録媒体は、非磁性支持体上に磁性層
を形成し用途に応じて、テープ、ディスクもしくはカー
ドなどの形態にして使用されている。そして、磁性層に
は強磁性粉末を分散させた塗布液を非磁性支持体上に塗
布乾燥して得られる強磁性粉末と結合剤樹脂を主体とす
るいわゆる塗布型の磁性層と蒸着もしくはスパッタリン
グ等の真空成膜法により非磁性支持体上に真空成膜して
得られる強磁性金属薄膜より成るいわゆる金属薄膜型の
磁性層がある。
【0007】記録密度の観点からは、後者の金属薄膜型
の磁性層が優れており、古くから実用化の検討がなされ
ており、8mmビデオ用途などに実用化されている。
【0008】しかしながら、金属薄膜型磁気記録媒体
は、耐久性、走行性、耐食性等に特性上の問題があり、
問題に対処するために本来の優れた特性を充分に生かし
きれていない。また、製造コストも高く経済性にも問題
があった。一方、強磁性粉末と結合剤樹脂とを主体とす
る磁性層を非磁性支持体上に有するいわゆる塗布型磁気
記録媒体にあっては、金属薄膜型磁気記録媒体よりも耐
久性、走行性及び耐蝕性に優れてはいるが電磁変換特性
が金属薄膜磁気記録媒体に及ばす記録密度を向上させる
ための幾多の試みがなされてきた。
【0009】例えば、磁性層の表面性を高める方法、強
磁性粉末の磁気特性を改良する方法、強磁性粉末の磁性
層中での分散性を高める方法である。
【0010】例えば、磁気特性を高めるために強磁性粉
末に強磁性体強磁性金属粉末や六方晶系フェライトを使
用する方法が特開昭58−122623号公報、特開昭
61−74137号公報、特公昭62−49656号公
報、特公昭60−50323号公報、US462965
3号、US4666770号、US4543198号等
に開示されている。
【0011】また、強磁性粉末の分散性を高めるため
に、種々の界面活性剤(例えば特開昭52−15660
6号公報,特開昭53−15803号公報,特開昭53
−116114号公報等に開示されている。)を用いた
り,種々の反応性のカップリング剤(例えば,特開昭4
9−59608号公報,特開昭56−58135号公
報,特公昭62−28489号公報等に開示されてい
る。)を用いることが提案されている。
【0012】前記の強磁性金属粉末や六方晶系フェライ
トは高密度記録用媒体の強磁性粉末として優れている
が、金属薄膜型磁気記録媒体にはその電磁変換特性は及
ばないのが実状である。特に、六方晶系フェライトにお
いては、その飽和磁化が小さく磁性層の磁束密度が高く
できないという問題があった。また、その分散性も悪
く、表面性の優れた磁性層を得ることが難しかった。
【0013】また、磁性層の自己滅磁損失や記録滅磁損
失を軽滅して記録密度を向上させる方法として、磁性層
の厚みを強磁性金属薄膜型磁気記録媒体並に薄くしてし
かもその磁性層の平面性及び強度を確保するために下層
に比較的厚い非磁性層を設けた磁気記録媒体が特開昭5
7−198536号公報、特開昭62−154225号
公報、特開昭63−187428号公報、特開平4−3
25915号公報、特開平4−325916号公報、特
開平4−325917号公報等に開示されており特に高
域での出力に優れ強磁性金属薄膜型磁気記録媒体に近い
電磁変換特性を示した。しかし、さらに電磁変換特性を
向上させようとすると以下のような強磁性粉末の粒子形
状に係わる問題があり限界があった。
【0014】即ち、金属薄膜型と微粒子メタル(強磁性
金属)粉末を使用した塗布型媒体の磁気特性を比較した
とき、メタル粉末を使用した塗布型媒体のSFD(Swit
ching Field Destribution) が金属薄膜に比較して大き
な数値を持ち、特性が劣ってることが最近明らかになっ
ており、一方、中村らは金属薄膜媒体の電磁変換特性を
改良するためシュミレーションを行い、異方性磁界分布
を改良することに短波長出力が向上することを指摘して
いる(日本応用磁気学会誌、Vol.115,155 〜158(199
1))。異方性磁界分布はSFDと強い相関があり、異方
性磁界分布が大きいとSFD(Hc分布)が大きくなる。
【0015】強磁性金属粉末では、Hc(抗磁力)に対
しては形状異方性が大きく効いていることが知られてお
り、そして強磁性粉末の粒子サイズ分布が広くなるHc
の分布も広くなることが知られている。このために強磁
性金属粉末の原料となる針状粒子であるゲータイト、レ
ピッッドクロサイト、ヘマタイトなどの粒子サイズ分布
を小さくしようとする試みが絶えず継続されている。テ
ープの表面の粗さを減少し短波長出力を改良するために
微粒子の強磁性金属粉末を使用する時は、長軸長や短軸
長のバラツキがHc分布に大きな影響を与えてしまっ
た。
【0016】以上のように、従来の磁気記録媒体よりも
さらに特性を上げて記録密度を向上させるためには、強
磁性金属粉末の粒子サイズが小さくてなおかつその粒子
サイズ及び形状ができるだけ均一なものが望まれる。そ
れぞれの粒子がよく分離しており、粒子サイズ分布が非
常に小さい粒子は単分散粒子と呼ばれている。粒子サイ
ズと触媒性能や粒子間相互作用を研究するために単分散
粒子を合成する研究が進められている(例えば、表面、
29,978(1991)、同23,177(198
4))。単分散の紡錘型ヘマタイトを合成する方法は、
M.OzakiらによりJ.Colloid Inte
rface Sci.102 146〜151(198
4)に報告されている。彼等は第1の方法として、0.
02モルの塩化第2鉄と1.0×10-4〜4.0×10
-4モルのNaH2 PO4 もしくはNaH2 PO2 を含有
する液体を100±2℃で2日間保持し、粒子長0.1
2〜0.55μm、針状比2〜5.5の粒子を合成して
いる。第2の方法として、硝酸第2鉄に水酸化ナトリウ
ムを加え、水酸化第2鉄とし蒸留水で水洗を繰り返し、
0.02モルの水酸化第2鉄200cm3 中に5〜20
cm3 の1NのHClと0.5〜2.5cm3 の0.1
MのNaH2PO4 を添加し、全体を蒸留水で500c
3 とし、100±2℃で2日間保持し、粒子長0.2
7〜0.33μm、針状比3〜6の粒子を合成してい
る。収量を多くするため塩化第2鉄とNaH2 PO4
しくはNaH2 PO2 の濃度を高めるとβFeOOHが
混入し、単一相の単分散紡錘型ヘマタイトが得られない
と報告している。
【0017】M.Ozakiらは得られた単分散紡錘型
ヘマタイトを340〜400℃で1〜3時間水素還元し
次に空気を流し240℃で1〜2時間酸化しγFe2
3 とした結果をJ.Colloid Interfac
e Sci.107 199〜203(1985)に報
告している。また発明者等はの一人は先に極端に濃厚な
Fe(OH)3 ゲル(約1モル/リットル)を出発物と
し、中間生成物のβFeOOHを経て疑似立方体(平均
粒径約2μm)の単分散ヘマタイト粒子を合成した
(J.Colloid Interface Sci.
152、587(1992))。
【0018】M.Ozakiらの方法は、単分散紡錘型
ヘマタイトからγFe23 を得ているが、単分散紡錘
型ヘマタイトを生成する反応液濃度が希薄なため単分散
紡錘型ヘマタイトの収量が少なく経済的に大量に合成す
ることができない。J.Colloid Interf
ace Sci.152 587(1992)の方法で
は、紡錘型ヘマタイトが得られず、かつ微細な粒子が得
られない。
【0019】更に、上記のような、微細な単分散紡錘型
ヘマタイト粒子を作り、これにより走行性、耐久性、保
存性等の実用特性及び経済性に優れ、且つ電磁変換特性
が良好で高記録密度の磁気記録媒体に適する強磁性粉を
得ることが要望されており、また、塗布型の磁気記録媒
体であっても、金属薄型磁気記録媒体に匹敵し得る電磁
変換特性を有する磁気記録媒体を得ることが要望されて
いる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記従来技術
の問題点に鑑み成されたものであって、本発明の第1の
目的は、平均粒子長が1μm以下で針状比が2〜8であ
る単分散紡錘型ヘマタイト粒子を工業的に製造する方法
を提供することにある。本発明の第2の目的は、上記の
単分散紡錘型ヘマタイト粒子を用いて、磁気記録用強磁
性粉末を製造すること、特に、上記の単分散紡錘型ヘマ
タイト粒子をアニール後還元するか、還元後アニール
し、得られたマグネタイトを酸化するか還元することに
より、粒子サイズ分布が出発原料と殆ど変わらず、磁気
特性が優れた磁気記録媒体用強磁性粉末を製造する方法
を提供することにある。
【0021】本発明の第3の目的は、前記強磁性粉末を
使用した高密度記録に好適な磁気記録媒体を提供するこ
とにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】発明者の一人は、酸化鉄
の製法に付いて検討を重ねた結果、ある種のイオンの存
在の下に水酸化第2鉄の加水分解を行うことにより従来
法によるよりも高濃度で微細なヘマタイトの単分散粒子
を得る以下のような製造方法の発明をなすに至った。そ
して、本発明者等はヘマタイトを原料にして、磁気記録
媒体の原料となる強磁性粉末の製造方法の製法について
検討した結果、得られた強磁性粉末が高密度記録用磁気
記録媒体の原料として最適な特性を有することを見いだ
し以下のような強磁性粉末及び磁気記録媒体の発明をな
すに至った。
【0023】即ち、上記本発明の目的は、硫酸根イオン
(S04 2- )または燐酸根イオンの存在下で 水酸化第
2鉄のゲル懸濁液中にヘマタイト微粒子を核晶として分
散させた後に、該水酸化第2鉄を加水分解することによ
る単分散紡錘型ヘマタイト粒子の製造方法(請求項
1)、該請求項1または前記の請求項2に記載の方法で
得られた単分散紡錘型ヘマタイト粒子を還元してマグネ
タイトとした後に、該マグネタイトを酸化してFeOX
(1.33<x≦1.5)とすることによる強磁性酸化
鉄の製造方法、前記した請求項1または請求項2に記載
の方法で得られた単分散紡錘型ヘマタイト粒子を還元し
てマグネタイトとした後に、該マグネタイトを還元する
ことによる強磁性金属粉末の製造方法、及び非磁性支持
体上に強磁性粉末と結合剤樹脂を主体とする磁性層を設
けた磁気記録媒体において、該強磁性粉末が、前記した
請求項3または5に記載の方法で得られた強磁性酸化鉄
または、前記した請求項4または6に記載の方法で得ら
れた強磁性金属粉末である磁気記録媒体により達成され
る。さらに、上記の硫酸根イオン(S04 2- )または燐
酸根イオンの存在下で 水酸化第2鉄のゲル懸濁液中に
ヘマタイト微粒子を核晶として分散させた後に、該水酸
化第2鉄を加水分解することにより単分散紡錘型ヘマタ
イト粒子を製造する際に前記水酸化第2鉄のゲル懸濁液
中における硫酸根イオンの濃度が0.01モル/リット
ル〜0.1モル/リットルであるかまたは燐酸根イオン
の濃度が0.001〜0.01モル/リットルとするこ
とにより、より一層有効に単分散で微粒子の紡錘型のヘ
マタイト粒子を製造することができる。また、前記の請
求項1または請求項2に記載の方法で得られた単分散紡
錘型ヘマタイト粒子を還元してマグネタイトとした後
に、該マグネタイトを酸化してFeOX (1.33<x
≦1.5)とする強磁性酸化鉄の製造方法、もしくは前
記の請求項1または請求項2に記載の方法で得られた単
分散紡錘型ヘマタイト粒子を還元してマグネタイトとし
た後に、該マグネタイトを還元することによる強磁性金
属粉末の製造方法により、強磁性酸化鉄もしくは強磁性
金属粉末を製造する際に、単分散紡錘型ヘマタイト粒子
またはマグネタイトをアニールすることにより、結晶成
長をより完全なものとなし磁気特性に優れた強磁性粉末
を得ることができる。
【0024】また、非磁性支持体上に強磁性粉末と結合
剤樹脂を主体とする磁性層を設け、該強磁性粉末が、前
記の請求項3または5に記載の方法で得られた強磁性酸
化鉄または前記の請求項4または6に記載の方法で得ら
れた強磁性金属粉末である磁気記録媒体の層構成を、非
磁性粉末と結合剤樹脂を主体とする非磁性層とその上に
強磁性粉末と結合剤樹脂を主体とする磁性層となし、該
磁性層の膜厚が1.0μm以下であるような薄膜磁性層
とすることにより、本発明による前記強磁性粉末の特長
を充分に生かした、特に短波長での出力が高い高密度記
録用磁気記録媒体として好適な磁気記録媒体を得ること
ができるのである。
【0025】さらに、本発明者等は、上記の工程におい
て、硫酸根イオンの代わりに燐酸根イオンを用いても、
同様の単分散紡錘型ヘマタイト粒子を得ることを見出し
た。さらに、本発明者等は、上記の単分散紡錘型ヘマタ
イト粒子を用いて、磁気記録用強磁性粉末を得べく検討
を重ねた結果、該単分散紡錘型ヘマタイト粒子を還元し
てマグネタイトとなし、これを酸化するか、還元するこ
とにより、粒子サイズ分布が小さい、磁気記録用強磁性
粉末を得ることに成功した。
【0026】特に、上記の単分散紡錘型ヘマタイト粒子
は多結晶体なので、得られた単分散紡錘型ヘマタイト粒
子を水素中で還元してマグネタイトとなし、これを単に
酸化または還元しただけでは、必ずしも磁気特性の優れ
た強磁性粉末が得られず、単分散紡錘型ヘマタイト粒子
を還元するに先立ち、これをアニール処理したり、還元
してマグネタイトにした後にアニール処理することによ
り、磁気特性が著しく改良された強磁性粉末を得ること
に成功した。
【0027】また、上記のようにアニール処理した強磁
性粉を用いることにより、極めて磁気特性の優れた磁気
記録媒体を得ることに成功し、特に、該強磁性粉として
強磁性金属粉末を用い、重層構成となし、上層を厚さ
1.0μm以下の磁性層となし、下層を非磁性層とする
ことにより、前記金属薄型(蒸着型)に匹敵しうる磁気
記録媒体を塗布により得ることに成功した。
【0028】すなわち、本願の第1の発明は、硫酸根イ
オン(S04 2-)または燐酸根イオンの存在下で 水酸
化第2鉄のゲル懸濁液中にヘマタイト微粒子を核晶とし
て分散させた後に、該水酸化第2鉄を加水分解すること
を特徴とする単分散紡錘型ヘマタイト粒子の製造方法で
ある。
【0029】本願の第2の発明は、上記単分散紡錘型ヘ
マタイト粒子を還元してマグネタイトとした後に、該マ
グネタイトを酸化してFeOx (1.33<x≦1.
5)とすることを特徴とする強磁性酸化鉄の製造方法及
び該マグネタイトを還元することを特徴とする強磁性金
属粉末の製造方法である。なお、第2の発明の好ましい
態様によれば、上記第2の発明において、前記単分散紡
錘型ヘマタイト粒子または前記マグネタイトをアニール
処理する。
【0030】本願の第3の発明は、非磁性支持体上に強
磁性粉末と結合剤樹脂を主体とする磁性層を設けた磁気
記録媒体において、該強磁性粉末が前記第2の発明にお
ける強磁性酸化鉄または強磁性金属粉末であることを特
徴とする磁気記録媒体である。
【0031】また、第3の発明の好ましい態様によれ
ば、該磁気記録媒体が、非磁性支持体上に非磁性粉末と
結合剤樹脂を主体とする非磁性層とその上に強磁性粉末
と結合剤樹脂を主体とする厚さ1.0μmの磁性層を有
し、該磁性層の該強磁性粉末が前記強磁性酸化鉄または
前記強磁性金属粉末である。上記の薄層の磁性層を有す
るの磁気記録媒体の下層となる非磁性層に使用する非磁
性粉末に本発明の方法により得られた単分散紡錘型ヘマ
タイト粒子を使用すると粒子サイズが小さく単分散粒子
であるので磁性層との界面を均一にすることができ電磁
変換特性の優れた磁気記録媒体とすることができる。こ
の際、単分散紡錘型ヘマタイト粒子に対して必要に応じ
てアニール処理したり、シリカ、アルミナ、シリカ−ア
ルミナ等で表面処理を施してもよい。
【0032】上記本発明の強磁性粉末は、前記単分散紡
錘型ヘマタイト粒子の特徴である単分散をそのまま保持
しており、且つアニールを加えることによりSFD(sw
itch- ing field distribution) が良好で抗磁力(H
c)分布が狭く、そのため磁気記録媒体に使用したとき
に特に記録減磁損失が改良され、短波長記録特性が優れ
ているという特長を有している。
【0033】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
単分散とは、粒子サイズ分布がシャープな粒子を称する
もので、サイズ分布の広がりは平均サイズに対する標準
偏差にして高々10%以内のものである。用いる水酸化
第2鉄ゲル濃度範囲は第2鉄塩の溶解度に限度があるこ
とと得られるゲルの粘度が高すぎると攪拌が困難になる
ので2モル/リットル以下とすることが好ましい。濃度
は薄くても単分散紡錘型ヘマタイトは得られるが、濃度
の低下とともに収量が減少するので経済性の観点より濃
度の下限が決まる。水酸化ゲル調整の際のNaOH等の
アルカリ添加量はFe3+の当量以下でないと中間生成物
であるβ−FeOOHが得られず、生成するヘマタイト
も単分散化しない。単分散性の高いヘマタイトを得るた
めには、Fe3+イオンの過剰濃度は0.05〜0.2モ
ル/リットルであることが望ましい。なお、本発明にお
いては、上記硫酸根の水酸化第2鉄のゲル懸濁液中にお
ける濃度が0.01モル/リットル〜0.1モル/リッ
トルであることが好ましく、更に好ましくは0.015
〜0.08モル/リットルであることが好ましい。又、
燐酸根の濃度は0.001〜0.01モル/リットルで
あることが好ましく、更に好ましくは、0.0015〜
0.008モル/リットルである。なお、本発明で燐酸
根イオンを用いる場合、燐酸根イオンとしてPO4 3-
2 PO4-、またはHPO2-の形で用いることができ
る。核晶として使用する水酸化第2鉄を加水分解して得
たヘマタイト微粒子の粒子サイズは30〜200オング
ストロームが好ましい。粒子サイズが小さすぎると核晶
としての効果がとぼしく、大きすぎると微粒子の単分散
紡錘型ヘマタイトが得られない。核晶の粒子サイズ分布
を揃えることが有効で、加水分解生成物を機械的な力で
粉砕し、粗粒子を除去して使用することが望ましい。水
酸化第2鉄ゲルに核晶を添加し加水分解反応させるとき
反応速度を高めすぎると新たな核生成が起きて単分散粒
子がえられないことがある。再核発生が起きない範囲で
温度、圧力、時間を設定する必要がある。
【0034】本発明者等は、上記のようにして得られた
単分散紡錘型ヘマタイト微粒子を用いると優れた磁気特
性を有する磁気記録用強磁性粉末をを得ることができる
ことを見出した。強磁性酸化鉄粉末を製造するに際して
は、得られた単分散紡錘型ヘマタイト粒子を還元、酸化
する前に、ヘマタイトに焼結防止処理をすることが有効
で、焼結防止剤としては、シリカ、燐酸、アルミ−シリ
カ、またはこれらを組み合わせて使用することができ
る。
【0035】使用する焼結防止剤の量はヘマタイトに対
し0.05〜3.0重量%が好ましく、より好ましくは
0.1〜1.5重量%である。焼結防止剤の量が少な過
ぎると還元、酸化に際し形状保持効果が乏しく、多過ぎ
ると飽和磁化が小さくなり、得られる強磁性粉末の磁気
特性が劣化する。
【0036】また、上記の単分散紡錘型ヘマタイト粒子
から強磁性酸化鉄粉末を作るには、該ヘマタイト粒子を
還元してマグネタイトとした後に、該マグネタイトを酸
化して、FeOx (1.33<x≦1.5)なる強磁性
酸化鉄とする。本発明においては、上記のようにしても
磁気特性の良い強磁性粉末が得られるが、本発明で得ら
れる単分散紡錘型ヘマタイト粒子は多結晶体なので、得
られた単分散紡錘型ヘマタイト粒子を水素中で還元して
マグネタイトとなし、これを単に酸化または還元しただ
けでは、必ずしも磁気特性の優れた強磁性粉末が得られ
ず、単分散紡錘型ヘマタイト粒子を還元するに先立ち、
これをアニール処理したり、還元してマグネタイトにし
た後にアニール処理することにより、得られる強磁性酸
化鉄及び強磁性金属粉末の磁気特性を著しく改良するこ
とができる。
【0037】還元に先立ちアニール処理する場合は、ア
ニール温度は450〜800℃が好ましく500〜75
0℃である。アニール時間は1〜5時間程度が好ましく
処理温度との関係で選択することが望ましい。高温で長
時間アニール処理し過ぎると粒子形状が変化してしま
う。粒子を還元する方法としては周知の水素ガス還元
法、有機物を不活性ガス中で熱分解したとき生成する還
元ガスを使用する方法等を使用することができる。マグ
ネタイトにした後、アニール処理する場合は、ヘマタイ
トで処理する場合に比較してやや低温で処理することが
望ましく、400〜600℃で処理することが好まし
い。
【0038】還元後200〜300℃で空気を流してγ
Fe23 とするほか、酸化度を調整してFeOx (1.
33<x≦1.5)とすることができる。 酸化度を調
整する方法としては、酸化ガス中の酸素濃度を低くした
り、酸化するときの温度を60〜150℃とすることな
どで調整することができる。磁性酸化鉄とした後、表面
にCo化合物を被着させる方法としては周知の方法を使
用することができる。これらの方法は、例えば、特開昭
49−74399号、同50−37667号。特公昭4
9ー49475号各公報などに記載されている。
【0039】本発明で得られた単分散紡錘型ヘマタイト
を強磁性金属(合金)粉末に変換するためには、焼結防
止剤で処理する必要があり、焼結防止剤としては、A
l,Si,Al−Si、B,Ca,Nd,Y,La等従
来周知のもの及びこれらを組み合わせて使用することが
できる。焼結防止剤の処理量としては、鉄に対し1〜2
0原子%が好ましく、より好ましくは、3〜15原子%
である。焼結防止剤の被着処理方法は、充分水洗したヘ
マタイト粒子を水中に分散し、焼結防止に使用する元素
を含む化合物の水溶液を添加し吸着させたり、中和処理
などにより粒子表面に沈着させ、さらに水洗し不純物を
除去することが好ましい。磁気特性の改良や耐侯性を改
良するために、焼結防止剤で処理する前に金属元素を被
着することにより、還元後合金化することも好ましい。
被着処理に使用する元素としては、Co,Ni,Mn,
Cu,Sn,Cr,Sb,Nd,Y,La,Sc,B
a,Sr,Caなどがあり、単独でも組み合わせて使用
してもよい。
【0040】合金化のために使用する金属の量は合金化
可能組成領域にもよるが、一般的には、0.1〜30重
量%である。非磁性合金となる場合は添加量をあまり多
くできないが、Co,Niなどの遷移金属の添加量は
0.1〜30重量%の範囲で変化させることができる。
Coは飽和磁化を高め、耐侯性を改良する効果があり、
好ましい添加元素である。一方、Niは還元を促進する
元素なので、低温で還元させることができ、形状保持効
果の点で効果がある元素である。
【0041】金属に還元するためには水素を使用し、3
50〜550℃、好ましくは400〜500℃で還元す
る。還元の進行は還元後の水素ガス中の水分を露点計な
どでモニターすることで判定できる。得られた強磁性金
属粉末の表面を酸化し安定化する必要がある。このため
還元終了後、酸素濃度を制御したガスを流したり、有機
溶剤中で酸素含有ガスを通気したりして、表面を徐酸化
する。この場合、温度計で発熱量をモニターし、急激な
酸化が起きないようにする。また徐酸化に使用するガス
中の水分は極力低いことが望ましい。また、除酸化をす
る前に特開昭63−52327号公報に記載されている
化合物で処理した後、除酸化することも強磁性粉末の飽
和磁化σsを高める上で有効である。
【0042】本発明の磁気記録媒体は磁性層が単層のも
のであっても従来の強磁性粉末を使用した磁気記録媒体
に比較してSFDが優れていること反映し短波長出力が
優れている。また、非磁性支持体上に形成される塗布層
は強磁性粉体を結合剤中に分散したものや、非磁性粉体
を結合剤中に分散させたものを塗布し、最上層に1μm
以下の厚さの磁性層を使用したものは、短波長出力が増
加し、単層の場合よりも高性能の磁気記録媒体が得られ
る。
【0043】非磁性支持体に2層以上の塗布層を形成さ
せる方法としては、非磁性支持体上の第1塗布層がまだ
湿潤状態にあるうちに第2層用の塗布液をせの上に塗布
する所謂、ウエット・オン・ウエット方式(同時重層塗
布方式、特開昭第61ー139929号公報、特開昭第
61−54992号公報)で塗布することにより、すな
わち、第1塗布層が湿潤状態にあるうちに上層の磁性層
を塗布して形成すると、上層の磁性層を薄層にすことが
容易となり、かつ塗布欠陥を減少することができ、さら
に、磁性層との密着性を大きくすることができるので好
ましい。
【0044】本発明の磁気記録媒体において、塗布層を
2層以上設けた最上層に前記した本発明の強磁性粉を用
いる理由は、高密度磁気記録性能を最大限に増加させる
為であり、その内容は、第1に、磁気記録媒体の実用特
性に必要なカーボンブラック等の非磁性粉体を下層にの
み添加して必要な電気伝導性を確保できるため、短波長
磁気記録に重要な磁気記録媒体の最上層の1μm以下の
部分の単位体積当たりの飽和磁束密度を増加させること
ができる為であり、第2には、最上層の表面の凹凸を滑
らかに仕上げられる為である。更に、材料として単分散
紡錘型ヘマタイトを還元した比較的高価な強磁性体の使
用量を少なくできる為、経済的な有利さもある。
【0045】本発明の磁気記録媒体における磁性層の結
合剤樹脂は、従来、当該分野で用いられている、熱可塑
性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂やこれらの混合物が
使用できる。熱可塑系樹脂としては、ガラス転移温度が
−100乃至150℃、数平均分子量が1000乃至2
00000、好ましくは10000乃至100000、
重合度が約50乃至1000程度のものである。
【0046】このような結合剤樹脂のとしては、塩化ビ
ニル、酢酸ビニル、ビニルアルコ−ル、マレイン酸、ア
クルリ酸、アクリル酸エステル、塩化ビニリデン、アク
リロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、
スチレン、ブタジエン、エチレン、ビニルブチラ−ル、
ビニルアセタ−ル、ビニルエ−テル、等を構成単位とし
て含む重合体または共重合体、ポリウレタン樹脂、各種
ゴム系樹脂がある。
【0047】また、熱硬化性樹脂または反応型樹脂とし
てはフェノ−ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化
型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アク
リル系反応樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、シリコ−ン樹
脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂とイ
ソシアネ−トプレポリマ−の混合物、ポリエステルポリ
オ−ルとポリイソシアネ−トの混合物、ポリウレタンと
ポリイソシアネートの混合物等があげられる。
【0048】前記の結合剤樹脂に、より優れた強磁性粉
末の分散効果と磁性層の耐久性を得るためには必要に応
じ、COOM,SO3M、OSO3M、P=O(O
M)2、O−P=O(OM)2、(以上につきMは水素原
子、またはアルカリ金属塩基)、OH、NR2、N+3
(Rは炭化水素基)エポキシ基、SH、CN、などから
選ばれる少なくともひとつ以上の極性基を共重合また
は付加反応で導入したものをもちいることが好ましい。
このような極性基の量は10-1乃至10-8モル/gであ
り、好ましくは10-2乃至10-6モル/gである。
【0049】本発明の磁気記録媒体に用いられる結合剤
樹脂は、強磁性粉末に対し、5乃至50重量%の範囲、
好ましくは10乃至30重量%の範囲で用いられる。塩
化ビニル系樹脂を用いる場合は5乃至100重量%、ポ
リウレタン樹脂合を用いる場合は2乃至50重量%、ポ
リイソシアネ−トは2乃至100重量%の範囲でこれら
を組み合わせて用いるのが好ましい。
【0050】また、磁性層の強磁性粉末の充填度は、使
用した強磁性粉末の最大飽和磁化量σs及び最大磁束密
度Bmから計算でき(Bm/4πσs)となり、本発明に
おいてはその値は、望ましくは1.7g/cc以上であ
り、更に望ましくは1.9g/cc以上、最も好ましく
は2.1g/cc以上である。
【0051】本発明において、ポリウレタンを用いる場
合はガラス転移温度が−50乃至100℃、破断伸びが
100乃至2000%、破断応力は0.05乃至10k
g/cm2、降伏点は0.05乃至10kg/cm2が好
ましい。
【0052】本発明にもちいるポリイソシアネ−トとし
ては、トリレンジイソシアネ−ト、4−4’−ジフェニ
ルメタンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレンジイソシア
ネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト、ナフチレン−
1,5−ジイソシアネ−ト、o−トルイジンジイソシア
ネ−ト、イソホロンジイソシアネ−ト、トリフェニルメ
タントリイソシアネ−ト等のイソシアネ−ト類、また、
これらのイソシアネ−ト類とポリアルコールとの生成
物、また、イソシアネート類の縮合によって生成したポ
リイソシアネ−ト等を使用することができる。これらの
イソシアネート類の市販されている商品名としては、日
本ポリウレタン社製、コロネートL、コロネ−トHL,
コロネ−ト2030、コロネ−ト2031、ミリオネ−
トMRミリオネ−トMTL、武田薬品社製、タケネ−ト
D−102,タケネ−トD−110N、タケネ−トD−
200、タケネ−トD−202、住友バイエル社製、デ
スモジュ−ルL,デスモジュ−ルIL、デスモジュ−ル
Nデスモジュ−ルHL,等がありこれらを単独または硬
化反応性の差を利用して二つもしくはそれ以上の組合せ
でもちいることができる。
【0053】本発明の磁気記録媒体の磁性層中には、通
常、潤滑剤、研磨剤、分散剤、帯電防止剤、分散剤、可
塑剤、防黴剤等などを始めとする種々の機能を有する素
材をその目的に応じて含有させる。
【0054】本発明の磁性層に使用する潤滑剤として
は、ジアルキルポリシロキサン(アルキルは炭素数1乃
至5個)、ジアルコキシポリシロキサン(アルコキシは
炭素数1乃至4個)、モノアルキルモノアルコキシポリ
シロキサン(アルキルは炭素数1乃至5個、アルコキシ
は炭素数1乃至4個)、フェニルポリシロキサン、フロ
ロアルキルポリシロキサン(アルキルは炭素数1乃至5
個)などのシリコンオイル;グラファイト等の導電性微
粉末;二硫化モリブデン、二硫化タングステンなどの無
機粉末あ;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン塩化ビニル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン等
のプラスチック微粉末;α−オレフィン重合物;常温で
液状の不飽和脂肪族炭化水素(n−オレフィン二重結合
が末端の炭素に結合した化合物、炭素数約20);炭素
数12乃至20個の一塩基性脂肪酸と炭素数3乃至12
個の一価のアルコールから成る脂肪酸エステル類、フル
オロカーボン類等が使用できる。
【0055】中でも脂肪酸エステルがもっと好ましい。
脂肪酸エステルの原料となる アルコールとしてはエタ
ノール、ブタノール、フェノール、ベンジルアルコー
ル、2−メチルブチルアルコール、2−ヘキシルデシル
アルコール、プロピレングリコールモノブチルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピ
レングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル、s−ブチルアルコール等の系
モノアルコール類、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ソル
ビタン誘導体等の多価アルコールが挙げられる。同じく
脂肪酸としては酢酸、プロピオン酸、オクタン酸、2−
エチルヘキサン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステア
リン酸、パルミチン酸、ベヘン酸、アラキン酸、オレイ
ン酸、リノール酸、リノレン酸、エライジン酸、パルミ
トレイン酸等の脂肪族カルボン酸またはこれらの混合物
が挙げられる。
【0056】脂肪酸エステルとしての具体例は、ブチル
ステアレート、s−ブチルステアレート、イソプロピル
ステアレート、ブチルオレエート、アミルステアレー
ト、3−メチルブチルステアレート、2−エチルヘキシ
ルステアレート、2−ヘキシルデシルステアレート、ブ
チルパルミテート、2−エチルヘキシルミリステート、
ブチルステアレートとブチルパルミテートの混合物、ブ
トキシエチルステアレート、2−ブトキシ−1−プロピ
ルステアレート、ジプロピレングリコールモノブチルエ
ーテルをステアリン酸でアシル化したもの、ジエチレン
グリコールジパルミテート、ヘキサメチレンジオールを
ミリスチン酸でアシル化してジオールとしたもの、グリ
セリンのオレエート等の種々のエステル化合物を挙げる
ことができる。
【0057】さらに、磁気記録媒体を高湿度下で使用す
るときしばしば生ずる脂肪酸エステルの加水分解を軽減
するために、原料の脂肪酸及びアルコールの分岐/直
鎖、シス/トランス等の異性構造、分岐位置を選択する
ことがなされる。これらの潤滑剤は結合剤100重量部
に対して0.2乃至20重量部の範囲で添加される。
【0058】潤滑剤としては、更に以下の化合物を使用
することもできる。即ち、シリコンオイル、グラファイ
ト、二硫化モリブデン、窒化ほう素、弗化黒鉛、フッ素
アルコール、ポリオレフィン、ポリグリコール、アルキ
ル燐酸エステル、二硫化タングステン等である。
【0059】本発明の磁性層に用いられる研磨剤として
は、一般に使用される材料で溶融アルミナ、炭化珪素、
酸化クロム(Cr23 )、コランダム、人造コランダ
ム、ダイアモンド、人造ダイアモンド、ザクロ石、エメ
リー(主成分:コランダムと磁鉄鉱)等が使用される。
これらの研磨剤はモース硬度が6以上である。具体的な
例としては住友化学社製、AKP−10、AKPー1
2、AKP−15、20AKP−30,AKP−50、
AKP−1520、AKP−1500、HIT-50、
HIT60A,HIT-100、日本化学工業社製、G
5,G7,S−1、酸化クロムK 、上村工業社製UB
40B、不二見研磨剤社製WA8000、WA1000
0、戸田工業社製TF140,TF180などが上げら
れる。平均粒子径が0.05乃至3μmの大きさのもの
が効果があり、好ましくは0.05乃至1.0μmであ
る。
【0060】これら研磨剤は磁性体100重量部に対し
て1乃至20重量部、望ましくは1乃至15重量部の範
囲で添加される。1重量部より少ないと十分な耐久性が
得られず、20重量部より多すぎると表面性、充填度が
劣化する。これら研磨剤は、あらかじめ結合剤で分散処
理したのち磁性塗料中に添加してもかまわない。
【0061】本発明の磁気記録媒体の磁性層中には、前
記非磁性粉末の他に帯電防止剤として導電性粒子を含有
することもできる。しかしながら最上層の飽和磁束密度
を最大限に増加させるためにはできるだけ最上層への添
加は少なくし、最上層以外の塗布層に添加するのが好ま
しい。帯電防止剤としては特に、カーボンブラックを添
加することは、媒体全体の表面電気抵抗を下げる点で好
ましい。本発明に使用できるカ−ボンブラックはゴム用
ファ−ネス、ゴム用サ−マル、カラ−用ブラック、導電
性カーボンブラック,アセチレンブラック等を用いるこ
とができる。比表面積は5乃至500m2/g、DBP
吸油量は10乃至1500ml/100g、粒子径は5
mμ乃至300mμ、PHは2乃至10、含水率は0.
1乃至10%、タップ密度は0.1乃至1g/cc、が
好ましい。本発明に用いられるカ−ボンブラックの具体
的な例としてはキャボット社製、BLACKPEARL
S2000、1300、1000、900、800,7
00、VULCAN XC−72、旭カ−ボン社製、#
80、#60,#55、#50、#35、三菱化成工業
社製、#3950B、#3250B,#2400B、#
2300、#900,#1000,#30,#40、#
10B、コンロンビアカ−ボン社製、CONDUCTE
X SC、RAVEN 150、50,40,15、ラ
イオンアグゾ社製ケッチェンブラックEC、ケッチェン
ブラックECDJ−500、ケッチェンブラックECD
J−600などが挙などがあげられる。カ−ボンブラッ
クを分散剤などで表面処理したり、カーボンブラックを
酸化処理したり,樹脂でグラフト化して使用しても、表
面の一部をグラファイト化したものを使用してもかまわ
ない。また、カ−ボンブラックを磁性塗料に添加する前
にあらかじめ結合剤で分散してもかまわない。磁性層に
カ−ボンブラックを使用する場合は磁性体に対する量は
0.1乃至30重量%でもちいることが好ましい。さら
に非磁性層には全非磁性粉体に対し3乃至20重量%含
有させることが好ましい。
【0062】一般的にカ−ボンブラックは帯電防止剤と
してだけでなく、摩擦係数低減、遮光性付与、膜強度向
上などの働きがあり、これらは用いるカ−ボンブラック
により異なる。従って本発明に使用されるこれらのカ−
ボンブラックは、その種類、量、組合せを変え、粒子サ
イズ、吸油量、電導度、PHなどの先に示した諸特性を
もとに目的に応じて使い分けることはもちろん可能であ
る。使用できるカーボンブラックは例えば「カ−ボンブ
ラック便覧」カ−ボンブラック協会編を参考にすること
ができる。
【0063】本発明の磁気記録媒体の磁性層の下層に非
磁性層を形成する場合の非磁性層は、非磁性粉末を結合
剤樹脂中に分散した層である。その非磁性層に使用され
る非磁性粉末には、種々のものが使用できる。例えば、
α化率90%以上のα−アルミナ、β−アルミナ、γ−
アルミナ、炭化ケイ素、酸化クロム、酸化セリウム、α
−酸化鉄、コランダム、窒化珪素、チタンカ−バイト、
酸化チタン、二酸化珪素、窒化ホウ素、酸化亜鉛、炭酸
カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどが単独
または組合せで使用される。これら非磁性粉末の粒子サ
イズは0.01乃至2μが好ましいが、必要に応じて粒
子サイズの異なる非磁性粉末を組み合わせたり、単独の
非磁性粉末でも粒径分布を広くして同様の効果をもたせ
ることもできる。使用する結合剤樹脂との相互作用を大
きくし分散性を改良するために,使用する非磁性粉末が
表面処理されていてもよい.表面処理物としては,シリ
カ,アルミナ,シリカ−アルミナなどの無機物により処
理でも,カップリング剤による処理でもよい.タップ密
度は0.3乃至2g/cc、含水率は0.1乃至5重量
%%、pHは2乃至11、比表面積は5乃至100m2
/g、が好ましい。前記非磁性粉 末の形状は針状、球
状、サイコロ状、板状のいずれでも良い。本発明に用い
られる非磁性粉末の具体的な例としては、住友化学社
製、AKP−20、AKP−30,AKP−50、HI
T−50、日本化学工業社製、G5,G7,S−1、戸
田工業社製、TF−100,TF−120,TF−14
0、石原産業社製TT055シリーズ、ET300W、
チタン工業社製STT30,強磁性酸化鉄及び強磁性金
属粉末の中間原料であるヘマタイト粒子などがあげられ
る。
【0064】本発明の磁気記録媒体の塗布層の下層に強
磁性層を形成する場合には、その強磁性体としては強磁
性酸化鉄、コバルト変性強磁性酸化鉄、CrO2、六方
晶フェライト、各種金属強磁性体を樹脂中に分散した、
種々のものが使用できる
【0065】非磁性支持体上に2層以上の塗布層を形成
させる塗布方式について、前記のウェット・オン・ウェ
ット方式の具体的な方法としては、
【0066】(1)磁性塗料で一般的に用いられるグラビ
ア塗布、ロール塗布、ブレード塗布、エクストルージョ
ン塗布装置によりまず下層を塗布し、その層がまだ湿潤
状態にあるうちに、例えば、特公平1−46186号公
報、特開昭60−238179合公報及び特開平2−2
65672号公報に開示されている非磁性支持体加圧型
エクストルージョン塗布装置により上層を塗布する方
法、
【0067】(2) 特開昭63−88080号公報、特
開平2−17971号公報及び特開平2−265672
号公報に開示されているような塗布液通液スリットを二
つ内蔵した塗布ヘッドにより、下層の塗布液及び上層の
塗布液をほぼ同時に塗布する方法、
【0068】(3)特開平2−174965号公報に開示
されているバックアップロール付きエクストルージョン
塗布装置により、上層及び下層をほぼ同時に塗布する方
法、等が挙げられる。
【0069】ウェット・オン・ウェット方式で塗布する
場合、磁性層用塗布液と非磁性層用塗布液の流動特性は
できるだけ近い方が、塗布された磁性層と非磁性層の界
面の乱れがなく厚さが均一な厚み変動の少ない磁性層を
得ることができる。塗布液の流動特性は、塗布液中の粉
末粒子と結合剤樹脂の組み合わせに強く依存するので、
特に、非磁性層に使用する非磁性粉末の選択に留意する
必要がある。
【0070】本磁気記録媒体の非磁性支持体は、通常、
1乃至100μm、望ましくは3乃至20μm、非磁性
層としては、0.5乃至10μm、である。また、前記
磁性層及び前記非磁性層以外の他の層を目的に応じて形
成することは、前記磁性層を最上層にして、前記非磁性
層をその下層にする構成である限り許される。例えば、
非磁性支持体と下層の間に密着性向上のための下塗り層
を設けてもかまわない。この厚みは0.01乃至2μ
m、好ましくは0.05乃至0.5μmである。また、
非磁性支持体性の磁性層側と反対側にバックコ−ト層を
設けてもかまわない。この厚みは0.1乃至2μm、好
ましくは0.3乃至1.0μmである。これらの中間
層、バックコ−ト層は公知のものが使用できる。円盤状
磁気記録媒体の場合、両面もしくは両面に上記層構成を
設けることができる。
【0071】本発明で使用される非磁性支持体には特に
制限はなく、通常使用されているものを用いることがで
きる。非磁性支持体を形成する素材の例としては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレ、ポリプロピレ
ン、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポ
リアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリサルホ
ン、ポリエーテルサルホン等の各種合成樹脂のフィル
ム、およびアルミニウム箔、ステンレス箔などの金属箔
を挙げることができる。
【0072】本発明の目的を有効に達成するには、非磁
性支持体の表面粗さは、中心線平均表面粗さRa(カッ
トオフ値0.25mm)で0.03μm以下、望ましく
0.02μm以下、さらに望ましく0.01μm以下で
ある。また、これらの非磁性支持体は単に前記中心線平
均表面粗さが小さいだけではなく、1μm以上の粗大突
起がないことが好ましい。また表面の粗さ形状は必要に
応じて非磁性支持体に添加されるフィラ−の大きさと量
により自由にコントロ−ルされるものである。これらの
フィラ−の一例としては、Ca,Si、Tiなどの酸化
物や炭酸塩の他、アクリル系などの有機樹脂微粉末があ
げられる。本発明に用いられる非磁性支持体のウエブ走
行方向のF−5値は好ましくは5乃至50kg/m
2、ウエブ幅方向のF−5値は好ましくは3乃至30
kg/ mm2であり、ウエブ長い手方向のF−5値がウ
エブ幅方向のF−5値より高い のが一般的であるが、
特に幅方向の強度を高くする必要があるときはその限り
でない。
【0073】また、支持体のウエブ走行方向および幅方
向の100℃30分での熱収縮率は好ましくは3%以
下、さらに望ましくは1.5%以下、80℃30分での
熱収縮率は好ましくは1%以下、さらに望ましくは0.
5%以下である。破断強度は両方向とも5乃至100k
g/mm2、弾性率は100乃至2000kg/mm2
望ましい。
【0074】本発明で用いられる有機溶媒は任意の比率
でアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホ
ロン、テトラヒドロフラン、等のケトン類、メタノ−
ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、イソブチ
ルアルコ−ル、イソプロピルアルコール、メチルシクロ
ヘキサノール、などのアルコ−ル類、酢酸メチル、酢酸
ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、乳酸エチ
ル、酢酸グリコ−ル等のエステル類、グリコ−ルジメチ
ルエーテル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサ
ン、などのグリコールエーテル系、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クレゾール、クロルベンゼン、などの芳
香族炭化水素類、メチレンクロライド、エチレンクロラ
イド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレンクロルヒド
リン、ジクロルベンゼン、等の塩素化炭化水素類、N,
N−ジメチルホルムアミド、ヘキサン等のものが使用で
きる。これら有機溶媒は必ずしも100%純粋ではな
く、主成分以外に異性体、未反応物、副反応物、分解
物、酸化物、水分等の不純分がふくまれてもかまわな
い。これらの不純分は30%以下が好ましく、さらに好
ましくは10%以下である。本発明で用いる有機溶媒は
必要ならば磁性層と中間層でその種類、量を変えてもか
まわない。、第一層に揮発性の高い溶媒をもちい表面性
を向上させる、第一層に表面張力の高い溶媒(シクロヘ
キサノン、ジオキサンなど)を用い塗布の安定性をあげ
る、第二層の溶解性パラメ−タの高い溶媒を用い充填度
を上げるなどがその例としてあげられるがこれらの例に
限られたものではないことは無論である。
【0075】本発明の磁気記録媒体は、前記強磁性粉末
と結合剤樹脂、及び必要ならば他の添加剤と共に有機溶
媒を用いて混練分散し、磁性塗料を非磁性支持体上に塗
布し、必要に応じて配向、乾燥して得られる。
【0076】本発明の磁気記録媒体の磁性塗料を製造す
る工程は、少なくとも混練工程、分散工程、およびこれ
らの工程の前後に必要に応じて設けた混合工程からな
る。個々の工程はそれぞれ2段階以上にわかれていても
かまわない。本発明に使用する磁性体、結合剤、カ−ボ
ンブラック、研磨剤、帯電防止剤、潤滑剤、溶剤などす
べての原料はどの工程の最初または途中で添加してもか
まわない。また、個々の原料を2つ以上の工程で分割し
て添加してもかまわない。例えば、ポリウレタンを混練
工程、分散工程、分散後の粘度調整のための混合工程で
分割して投入してもよい。
【0077】磁性塗料の混練分散に当たっては各種の混
練機が使用される。例えば、二本ロールミル、三本ロー
ルミル、ボールミル、ペブルミル、トロンミル、サンド
グラインダー、ゼグバリ(Szegvari)、アトラ
イター、高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高
速衝撃ミル、ディスパー、ニーダー、高速ミキサー、ホ
モジナイザー、超音波分散機などを用いることができ
る。
【0078】本発明の目的を達成するためには、従来の
公知の製造技術のを一部の工程としてを用いることがで
きることはもちろんであるが、混練工程では連続ニ−ダ
や加圧ニ−ダなど強い混練力をもつものを使用すること
により初めて本発明の磁気記録媒体の高いBrを得るこ
とができる。連続ニ−ダまたは加圧ニ−ダを用いる場合
は磁性体と結合剤のすべてまたはその一部(ただし全結
合剤の30%以上が好ましい)および磁性体100重量
部に対し15乃至500重量部の範囲で混練処理され
る。これらの混練処理の詳細については特開平1−10
6338号公報、特開昭64−79274号公報に記載
されている。本発明では、特開昭62−212933に
示されるような同時重層塗布方式をもちいることにより
より効率的に生産することが出来る。
【0079】本発明の磁気記録媒体の磁性層中に含まれ
る残留溶媒は好ましくは100mg/m2以下、さらに
好ましくは10mg/m2以下であり、磁性層に含まれ
る残留溶媒が非磁性層に含まれる残留溶媒より少ないほ
うが好ましい。
【0080】磁性層が有する空隙率は下層、最上層とも
好ましくは30容量%以下、さらに好ましくは10容量
%以下である。非磁性層の空隙率が磁性層の空隙率より
大きいほうが好ましいが非磁性層の空隙率が5容量%以
上であれば小さくてもかまはない。
【0081】本発明の磁気記録媒体は下層と最上層を有
するが、目的に応じ下層と最上層でこれらの物理特性を
変えることができるのは容易に推定されることである。
例えば、最上層の弾性率を高くし走行耐久性を向上させ
ると同時に下層の弾性率を磁性層より低くして磁気記録
媒体のヘッドへの当りを良くするなどである。
【0082】このような方法により、支持体上に塗布さ
れた磁性層は必要により層中の強磁性粉末を配向させる
処理を施したのち、形成した磁性層を乾燥する。又必要
により表面平滑化加工を施したり、所望の形状に裁断し
たりして、本発明の磁気記録媒体を製造する。以上の最
上層用の組成物および下層用の組成物を溶剤と共に分散
して、得られた塗布液を非磁性支持体上に塗布し、配向
乾燥して、磁気記録媒体をえる。
【0083】磁性層の0.5%伸びでの弾性率はウエブ
塗布方向、幅方向 とも望ましくは100乃至2000
kg/mm2、破断強度は望ましくは1乃至30kg/
cm2、磁気記録媒体の弾性率はウエブ塗布方向、幅方
向とも望ましくは 100乃至1500kg/mm2、残
留のびは望ましくは0.5%以下、100℃ 以下のあ
らゆる温度での熱収縮率は望ましくは1%以下、さらに
望ましくは0.5%以下、もっとも望ましくは0.1%
以下である。
【0084】本発明の磁気記録媒体は、ビデオ用途、オ
ーディオ用途などのテープであってもデータ記録用途の
フロッピーディスクや磁気ディスクであってもよいが、
ドロップ・アウトの発生による信号の欠落が致命的とな
るデジタル記録用途の媒体に対しては特に有効である。
更に、下層を非磁性層とし、最上層の厚さを1μm以下
とすることにより、電磁変換特性が高い、高密度で大容
量の磁気記録媒体を得ることができる。
【0085】
【実施例】以下に、この発明の実施例を、比較例と対比
して具体的に説明する。 実施例1 核晶作り 密閉可能な1リットルガラス容器に2M FeCl3
溶液200mlに5.94NNaOH水溶液200ml
を攪拌しながら5分間で添加し、添加終了後更に10分
間攪拌し、容器を完全に密栓した。
【0086】あらかじめ100℃に加熱してあるオーブ
ンにいれ、48時間保持した。48時間後、流水で急冷
し、反応液を遠心分離装置にて18000rpmで15
分間遠心分離し上澄みを捨てた。これに蒸留水を加えて
再分散して、再度遠心分離し上澄みをすてた。このよう
に遠心分離機を使用して水洗を4回繰り返した。水洗が
終了したヘマタイト粒子(平均粒子径約0.1μm)の
沈殿物を凍結乾燥した。この乾燥粉末4gに0.5ml
の蒸留水を加えて、遊星ミルにて30分間粉砕し、10
0mlの蒸留水を使用しビーカーに洗いだしたのち、さ
らに30分間超音波分散した。この分散物を10000
rpmで30分間遠心分離して、超微粒子ヘマタイト
(平均粒径約100オングストローム)が分散している
上澄み液を取りだし、核晶液を得た(核晶A)。得られ
た核晶Aの電子顕微鏡写真を図1に示した。なお、核晶
A液中の鉄濃度は1800ppmであった。
【0087】単分散紡錘型ヘマタイトのサイズ制御 1リットルガラスビーカーに2M/リットルFeCl3
水溶液150mlに4.8N NaOH水溶液150m
lを攪拌しながら5分間で添加し、添加終了後更に10
分間攪拌したのち、得られた水酸化第2鉄ゲルを40m
lずつ6試料を200mlの密栓可能な容器に取りだし
た。その各々に表1に記載の核晶Aを攪拌しながらそれ
ぞれ添加し、さらに5分後に0.12M/リットルのN
2 SO4 水溶液20mlを各々に添加し5分攪拌し
た。あらかじめ100℃に加熱してあるオーブンにい
れ、48時間もしくは72時間保持した。所定の時間保
持した後、流水で急冷し、反応液を遠心分離装置にて1
8000rpmで15分間遠心分離し上澄みを捨てた。
これに蒸留水を加えて再分散して、再度遠心分離し上澄
みをすてた。このように遠心分離機を使用して水洗を3
回繰り返した。次に1M/リットルのアンモニア水を加
え再分散して、遠心分離し上澄みをすてた。これに蒸留
水を加えて再分散して、再度遠心分離し上澄みをすて
た。このように遠心分離機を使用して水洗を3回繰り返
した。生成物を凍結乾燥した。この様にして得られた粒
子を透過型電子顕微鏡で観察し平均長軸長と針状比(長
軸/短軸)を求めた。結果を表1に示す。また、表1の
(1−A)及び(1−D)で得られた紡錘型ヘマタイト
の電子顕微鏡写真をそれぞれ図2(a)、(b)に示し
た。
【0088】強磁性酸化鉄の製法 このようにして得られた単分散紡錘型ヘマタイト粒子5
gを焼成管中に薄くひろげ、空気を2リットル/分流し
つつ、電気炉で500℃で2時間加熱しアニール処理を
した。次に電気炉の温度を380℃に低下させつつ、窒
素ガスを2リットル/分で30分流した。380℃にな
った後、水素ガスに切替え、水素ガスを2リットル/分
流し、1時間還元した。還元終了後窒素ガスに切替え、
電気炉の温度を240℃に低下させた。次に、窒素ガス
から空気に切替え、空気を2リットル/分で1時間流し
て酸化し、γFe23 を作った。得られたγFe23
を振動試料型磁力計(VSM−5型、東英工業製)で測
定磁場強度5KOeで磁気特性を測定した。この様にし
て得られた粒子を透過型電子顕微鏡で観察し平均長軸長
と針状比(長軸/短軸)を求めた。結果を表1に示す。
【0089】
【表1】
【0090】実施例2 Na2 SO4 の効果を調べるため、実施例1−Aで添加
するNa2 SO4 の濃度を変化させた以外は実施例1−
Aと同一の条件で同様に反応し、単分散紡錘型ヘマタイ
ト粒子を生成し、次いで実施例1と同様に反応させ、単
分散紡錘型ヘマタイトを生成し、次いで実施例1と同じ
焼成条件で焼成し、γFe23 を得た。得られたγF
23 を振動試料型磁力計(VSMー5型、東英工業
製で測定磁場強度5KOeで磁気特性を測定した。この
様にして得られた粒子を透過型電子顕微鏡で観察し平均
長軸長と針状比(長軸/短軸)を求めた。結果を表2に
示す。
【0091】
【表2】
【0092】また、NaH2 PO4 の効果を調べるた
め、実施例1−AでNaH2 PO4 の濃度を変化させた
以外は実施例1と同様に反応し、単分散紡錘型ヘマタイ
ト粒子を生成し、得られた粒子を透過型電子顕微鏡で観
察し平均長軸長と針状比(長軸/短軸)を求めた。結果
を表3に示す。
【0093】
【表3】
【0094】実施例3 実施例1−Aの条件で作成した単分散紡錘型ヘマタイト
のアニール処理の効果を調べるため、ヘマタイトでの加
熱条件を変更して還元、再酸化した。また実施例1−A
の条件で作成した単分散紡錘型ヘマタイトを水中をバブ
リングさせ水蒸気を含有させた水素ガスで350℃で1
時間還元し、窒素ガスに切り替え加熱処理温度を変えて
アニール処理し、その後240℃で空気で酸化した。得
られたγFe23 を振動試料型磁力計(VSM−5型
東英工業製)で測定磁場強度5KOe で磁気特性を測定
した。この様にして得られた粒子を透過型電子顕微鏡で
観察し平均長軸長と針状比(長軸/短軸)を求めた。ま
た比表面積はカンターソーブ(カンタークロム社製)を
使用し、250℃で30分脱水処理し測定した。結果を
表4に示す。
【0095】
【表4】
【0096】実施例4 実施例1−A、1−C、3−Cで得た磁性酸化鉄5gを
塩酢ビ系バインダー(20wt%のシクロヘキサノン溶
液5g)とらいかい機で混練した後、溶剤(トルエンと
シクロヘキサノンの1:1混合溶剤15g)を加え分散
し、分散液をPETにアプリケーター塗布し15000
eの対向磁石で磁場配向した。得られたシートサンプル
の磁気特性を振動試料型磁力計(VSM−5型 東英工
業製)で測定磁場強度2KOe で磁気特性を測定した。得
られた結果を表5に示す。
【0097】比較例7、8 比較例3で得た磁性酸化鉄、戸田工業製の磁性酸化鉄M
X450(Hc 3500e、σs 72.5emu /
g、平均長軸長0.5μm、針状比10、比表面積20
2 /g)を使用し実施例4と同様にして磁気シートを
作成し、磁気特性を測定した。得られた結果を表5に示
す。
【0098】
【表5】
【0099】実施例5 実施例1−Aで得られた単分散紡錘型ヘマタイトを水中
に分散し、硫酸コバルトと硫酸ニッケルをヘマタイト中
のFeを100原子%とし、Coが6原子%、Niが3
原子%となるうように懸濁液中に添加し充分攪拌混合し
た。この懸濁液のpHをモニターしつつ懸濁液中にアン
モニア水を添加しpHを8.0としヘマタイト表面にC
o,Ni化合物を被着した。懸濁液を遠心分離し、上澄
み液をすてたのち、蒸留水を添加し再度懸濁させた。ア
ルミン酸ナトリウムと珪酸ナトリウムの水溶液をヘマタ
イト中のFeを100原子%とし、Alが3原子%、S
iが1原子%となるように懸濁液に添加し、懸濁液のp
Hをモニターしつつ懸濁液中に炭酸ガスを通気しpHを
7.0としヘマタイト表面にAl,Si化合物を沈着さ
せた。懸濁液を遠心分離し上澄み液をすてたのち、蒸留
水を添加し再度懸濁させることを3回繰り返し洗浄し乾
燥した。
【0100】表面処理された単分散紡錘型ヘマタイトを
5gを焼成管中に薄くひろげ、表に示す各種条件でアニ
ール条件で処理した。ヘマタイトでのアニールは窒素を
2リットル/分流しつつ電気炉で所定の温度で2時間加
熱した。次に電気炉の温度を450℃になった後、水素
ガスに切り替え水素ガスを2リットル/分流し6時間還
元した。マグネタイトでアニールするときは表面処理さ
れたヘマタイトを水中をバブリングさせ水蒸気を含有さ
せた水素ガスで350℃で1時間還元し、窒素ガスに切
り替え加熱処理温度を変えてアニール処理し、電気炉の
温度を450℃にし、水素ガスに切り替え水素ガスを2
リットル/分流し6時間還元した。還元終了後、窒素ガ
スに切り替え室温まで冷却した。ガス混合機を使用し窒
素ガス中に酸素含有ガスを混合し、窒素中の酸素濃度を
0.1体積%とし5時間接触させ、ついでメタル粉の上
部の温度をモニターし50℃を越えない様にしつつ酸素
濃度を増加し、酸素濃度を21%まであげメタルの徐酸
化を行った。得られたメタル粉を振動試料型磁力計(V
SM−5型 東英工業製)で測定磁場強度10KOeで磁
気特性を測定した。また比表面積をカンターソーブ(カ
ンタークロム社製)を使用し、250℃で30分脱水処
理し測定した。さらに得られた粒子を透過型電子顕微鏡
で観察し平均長軸長と針状比(長軸/短軸)を求めた。
得られた結果を表6に示した。
【0101】
【表6】
【0102】実施例6 ヘマタイト核晶作り
【0103】密閉可能な2リットルガラス容器に2M/
リットルのFeCl3 水溶液500ml に5.94NNaOH 水溶液500m
l を攪拌しながら5分間で添加し,添加終了後更に20
分間攪拌し,容器を完全に密栓した.あらかじめ100 ℃
に加熱してあるオーブンにいれ,48時間保持した.48時
間後,流水で急冷し,反応液を分取して遠心分離装置に
て15000rpmで15分間遠心分離し上澄みを捨てた.これに
蒸留水を加えて再分散して,再度遠心分離し上澄みをす
てた.このように遠心分離機を使用して水洗を4回繰り
返した.水洗が終了したヘマタイト粒子(平均粒子径約
0.1μm)の沈殿物を濾過乾燥した.この乾燥粉末5
0gに5mlの蒸留水を加えて,ライカイ機にて30分間粉
砕し,500ml の蒸留水を使用しビーカーに洗いだし蒸留
水700mlを加えたのち,さらに30分間超音波分散し
た.この分散物を分取し10000rpmで30分間遠心分離し
て,超微粒子ヘマタイト(平均粒径約100オングストロー
ム)が分散している上澄み液を取りだし,核晶液を得
た.核晶液中の鉄濃度は2000ppmであった。
【0104】単分散紡錘型ヘマタイトのサイズ制御 5リットルステンレスビーカーに2M/リットルのFeCl
3 水溶液1500mlに4.8NNaOH 水溶液1500mlを攪拌しなが
ら10分間で添加し,添加終了後更に30分間攪拌したの
ち,得られた水酸化第2鉄ゲルを1000mlずつ 2000ml の
密栓可能な容器に取りだした.その各々に下記量の核晶
液を攪拌しながらそれぞれ添加し,さらに10分後に0.12
MのNa2SO4水溶液500mlを各々に添加し10分攪拌した.
あらかじめ100℃に加熱してあるオーブンにいれ,72時
間保持した.所定の時間保持した後,流水で急冷した。
反応液を濾過し、これに蒸留水を加えて再分散して,再
度濾過した.このように濾過、再分散をし水洗を3回繰
り返した.次に1M/リットルのアンモニア水を加え再
分散し80℃に加熱して1時間保持し冷却した。濾過し
蒸留水を添加後再分散を3回繰り返した.得られた生成
物を乾燥した。この様にして得られた粒子を透過型電子
顕微鏡で観察し平均長軸長と針状比(長軸/短軸)を求
めた。結果を表6に示す. 強磁性金属粉(メタル粉)の合成 得られた単分散紡錘型ヘマタイト(6−A、6−B、6
−C)を蒸留水中にヘマタイト濃度が2%となるように
分散し、硫酸コバルトと硫酸ニッケルをヘマタイト中の
Feを100原子%とし、Coが6原子%、Niが3原
子%となるように添加し充分攪拌混合した。この懸濁液
のpHをモニターしつつ懸濁液中にアンモニア水を添加
しpHを8.0としヘマタイト表面にCo,Ni化合物
を被着した。この液中にアルミン酸ナトリウムと珪酸ナ
トリウムの水溶液をヘマタイト中のFeを100原子%
としAlが3原子%、Siが1原子%となるように懸濁
液に添加し、懸濁液のpHをモニターしつつ懸濁液中に
炭酸ガスを通気しpHを7.0としCo−Ni被着紡錘
型ヘマタイト表面上にAl,Si化合物を沈着させた。
懸濁液を濾過、蒸留水で洗浄し不純物を除去した。得ら
れた表面処理紡錘型ヘマタイトを直径3mmの成型板を通
過させ円柱状に成型し乾燥した。
【0105】表面処理された単分散紡錘型ヘマタイトを
500gを回転式還元炉にいれ、窒素中500℃で2時間ア
ニール処理した。次に温度を450℃とし、水素ガスに
切り替え水素ガスを20l/分流し10時間還元 した。
還元終了後、窒素ガスに切り替え室温まで冷却した。ガ
ス混合機を使用し窒素ガス中に酸素含有ガスを混合し、
窒素中の酸素濃度を0.1体積%とし5時間接触させ、
ついでメタル粉の上部の温度をモニターし50℃を越え
ない様にしつつ酸素濃度を増加し、酸素濃度を21%ま
であげメタル粉の徐酸化を行った。得られたメタル粉を
振動試料型磁力計(VSM−5型 東英工業製)で測定
磁場強度10KOeで磁気特性を測定した。また比表面
積をカンターソーブ(カンタークロム社製)を使用し、
250℃で30分脱水処理し測定した。さらに得られた粒子
を透過型電子顕微鏡で観察し平均長軸長と針状比(長軸
/短軸)を求めた。結果を表7に示す。
【0106】
【表7】
【0107】塗布液の作成 上記強磁性粉体と炭酸鉄を経由したゲータイトを原料と
した市販のCo−Ni含有メタル粉(Hc1640O
e、σs126emu/g、長軸長0.13μm、針状比1
0、比表面積58m2 /g)を以下の条件で磁性塗料と
した。 (上層用組成物) 強磁性粉末 100部 結合剤樹脂 塩化ビニル共重合体 12部 (−SO3 Na基を1×10-4eq/g含有 重合度 300 ポリエステルポリウレタン樹脂 3部 (ネオペンチルグリコール/カプロラクトンポリオール/MD I=0.9/2.6/1 −SO3 Na基 1×10-4eq/g含有) α−アルミナ(平均粒子サイズ 0.1μm) 1.5部 カーボンブラック(平均粒子サイズ 100nm) 0.5部 ブチルステアレート 1部 ステアリン酸 2.5部 メチルエチルケトンとシクロヘキサノン1:1混合溶剤 200部
【0108】 (下層用組成) 針状α−Fe23 80部 (平均粒子長0.15μm、平均針状比12、Al−Si処理 BET法による表面積 55m2 /g pH6.4) カーボンブラック 20部 (平均一次粒子径 16nm、 DBP及油量 80ml/100g BET法による比表面積 55m2 /g pH6.4) 結合剤樹脂 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 10部 (−N(CH3 )3+Cl- の極性基を5×10-6eq/g含有 モノマー組成比 86:13:1 重合度 400) ポリエステルポリウレタン樹脂 8部 (基本骨格:1,4−BD/フタル酸/HMDI 分子量: 10200 水酸基: 0.23×10-3eq/g含有 −SO3Na基:1×10-4eq/g含有 ブチルステアレート 1部 ステアリン酸 2.5部 メチルエチルケトンとシクロヘキサノン1:1混合溶剤 200部
【0109】下層用組成物) 下層用組成物の針状α−Fe23 のかわりに針状C
o変性酸化鉄(比表面積45m2 /g、Hc850O
e、軸長0.15μm、軸比8、Al−Si表面処理
品)を用いた他は同条件で作成した。上記の下層用組成
物及び上層用組成物のそれぞれをニーダーで混練した
後,サンドグラインダーを使用して分散した。得られた
分散液にポリイソシアネートを下層の塗布液には5部,
上層の塗布液には 6部を加え,さらにメチルエチルケ
トンとシクロヘキサノン1:1混合溶剤を20部加え,
1μmの平均孔径を有するフィルターを使用して濾過
し,非磁性層形成用および磁性層形成用の塗布液を調整
した。
【0110】得られた下層用の塗布液を乾燥後の厚さが
2μmとなるように塗布し、さらにその直後下層用塗布
層がまだ湿潤状態にあるうちに、その上に磁性層の厚み
が所定の厚みとなるように厚さ7μmのポリエチレンテ
レフタレート支持体上に湿式同時重層塗布を行い,配向
処理を行う場合は両層がまだ湿潤状態にあるうちにSm
−Co磁石(表面磁束3000ガウス)とソレノイド電
磁石(表面磁束1500ガウス)により強磁性粉末の磁
場配向を行って乾燥させた。次いで金属ロールより構成
される7段カレンダーでロール温度を90℃にしてカレ
ンダー処理を施して,ウェッブ状の磁気記録媒体を得、
それを8mm幅にスリットして8mmビデオテープのサ
ンプルを作成した磁気特性は東英工業製の振動試料型磁
力計VSMー5を使用し,印加磁場5kOeで測定し
た。下層にメタルより低Hcの磁性酸化鉄を使用したテ
ープはメタルに対応するHcと高Hc部分についてSF
Dを算出した。
【0111】富士写真フィルム(株)製8mmビデオデ
ッキ、FUJIX8 を使用して5MHz と 10MHzの信号
を記録し,これらの信号を再生した時の再生出力をオシ
ロスコープから読み取って測定した。出力は市販のメタ
ル粉を使用した単層テープに対する相対値で表した。測
定結果を以下の表8に示す。
【0112】
【表8】
【0113】
【発明の効果】従来の加水分解法で単分散紡錘型ヘマタ
イトを得ていた濃度の10〜100倍の濃度でも単分散
紡錘型ヘマタイトを得ることができ経済的な製法となっ
た。また本発明の防錘型ヘマタイトを磁性酸化鉄に変換
するときアニール処理を加えることにより、磁気特性
(特にHc)を増加することができた。また得られたg
強磁性酸化鉄を用いた強磁性酸化鉄は、SQおよびSF
D(B−H曲線の微分曲線でHc分布のメジャー)が従
来のゲータイト法で製造した磁性酸化鉄に比較して格段
に優れている。
【0114】本発明における単分散紡錘型ヘマタイトを
原料にして得られる強磁性金属粉末を結合剤樹脂と共に
分散し、非磁性支持体上に塗布した磁気記録媒体は角型
比及びSFDが従来法の強磁性金属粉末を使用した磁気
記録媒体に比較して格段に優れた特性を示す。特に、非
磁性層を設けた上に薄層の磁性層(特に強磁性金属粉末
層)を形成した磁気記録媒体の短波長出力の改良が顕著
である。
【0115】また、上記の結果から明らかなように、単
分散ヘマタイトから合成したメタル粉末(強磁性金属粉
末)であっても、粒子サイズが大きく、記録波長の1/
2以上になると、その周波数付近で出力が、本発明によ
るもの比較して低下していることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1で作った核晶として用いる微粒
子ヘマタイト(核晶A)の電子顕微鏡写真、
【図2】図2は(a)、(b)はそれぞれ実施例1の
(1−A)、(1−D)を用いて得た単分散紡錘型ヘマ
タイト粒子の電子顕微鏡写真である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1で作った核晶として用いる微粒
子ヘマタイト(核晶A)粒子の粒子構造の電子顕微鏡写
真、
【図2】図2は(a)、(b)はそれぞれ実施例1の
(1−A)、(1−D)を用いて得た単分散紡錘型ヘマ
タイト粒子の粒子構造の電子顕微鏡写真である。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】金属に還元するためには水素を使用し、3
50〜550℃、好ましくは400〜500℃で還元す
る。還元の進行は還元後の水素ガス中の水分を露点計な
どでモニターすることで判定できる。得られた強磁性金
属粉末の表面を酸化し安定化する必要がある。このため
還元終了後、酸素濃度を制御したガスを流したり、有機
溶剤中で酸素含有ガスを通気したりして、表面を徐酸化
する。この場合、温度計で発熱量をモニターし、急激な
酸化が起きないようにする。また徐酸化に使用するガス
中の水分は極力低いことが望ましい。また、酸化をす
る前に特開昭63−52327号公報に記載されている
化合物で処理した後、酸化することも強磁性粉末の飽
和磁化σsを高める上で有効である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0112
【補正方法】変更
【補正内容】
【0112】
【表8】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫酸根イオン(S04 2- )または燐酸根
    イオンの存在下で水酸化第2鉄のゲル懸濁液中にヘマタ
    イト微粒子を核晶として分散させた後に、該水酸化第2
    鉄を加水分解することを特徴とする単分散紡錘型ヘマタ
    イト粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記水酸化第2鉄のゲル懸濁液中におけ
    る硫酸根イオンの濃度が0.01モル/リットル〜0.
    1モル/リットルであるかまたは燐酸根イオンの濃度が
    0.001〜0.01モル/リットルである請求項1に
    記載のヘマタイト粒子の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2で得られた単分
    散紡錘型ヘマタイト粒子を還元してマグネタイトとした
    後に、該マグネタイトを酸化してFeOX (1.33<
    x≦1.5)とすることを特徴とする強磁性酸化鉄の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2で得られた単分
    散紡錘型ヘマタイト粒子を還元してマグネタイトとした
    後に、該マグネタイトを還元することを特徴とする強磁
    性金属粉末の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記単分散紡錘型ヘマタイト粒子または
    前記マグネタイトをアニール処理する請求項3に記載の
    強磁性酸化鉄の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記単分散紡錘型ヘマタイト粒子または
    前記マグネタイトをアニール処理する請求項4に記載の
    強磁性金属粉末の製造方法。
  7. 【請求項7】 非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤樹
    脂を主体とする磁性層を設けた磁気記録媒体において、
    該強磁性粉末が請求項3または5で得られた強磁性酸化
    鉄または請求項4または6で得られた強磁性金属粉末で
    あることを特徴とする磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 非磁性支持体上に非磁性粉末と結合剤樹
    脂を主体とする非磁性層とその上に強磁性粉末と結合剤
    樹脂を主体とする磁性層を設けた磁気記録媒体におい
    て、該磁性層の膜厚が1.0μm以下であって、該強磁
    性粉末が請求項3または5でえられた強磁性酸化鉄また
    は請求項4または6で得られた強磁性金属粉末であるこ
    とを特徴とする磁気記録媒体。
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