JPH0634107B2 - X線用多層膜反射鏡 - Google Patents

X線用多層膜反射鏡

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JPH0634107B2
JPH0634107B2 JP61139977A JP13997786A JPH0634107B2 JP H0634107 B2 JPH0634107 B2 JP H0634107B2 JP 61139977 A JP61139977 A JP 61139977A JP 13997786 A JP13997786 A JP 13997786A JP H0634107 B2 JPH0634107 B2 JP H0634107B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、X線リングラフィー、X線顕微鏡、シンクロ
トロン放射分光、X線レーザーなどの軟X線用光学系と
して広範囲に用いられるX線用多層膜反射鏡に関し、特
に正入射に近いX線を高い反射率で反射すると同時に、
高い耐X線性をもつX線用多層膜反射鏡に関する。
〔従来の技術〕
従来、かかるX線用多層膜反射鏡は、180Åの軟X線に
対してAu/CあるいはRe/Cの組み合わせで(昭和59年度科
学研究費補助金研究結果報告書(研究課題番号5835000
1))、160.1Å,170.4Å,228Åの軟X線に対してMo/S
iの組み合わせて(Applied Optics24(1985),883)、ま
た、その他にもMO/C,Ta/C,W/C,AuPd/C,ReW/Cの組み合わ
せなどが報告されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、屈折率の異なる2つの物質の組み合わせとし
て、上述の従来知られているものを用いた場合、100Å
近傍の軟X線に対しては、2つの物質の屈折率の差が大
きくならないばかりでなく、吸収率も大きいため、入射
角が0°〜40°という正入射に近い軟X線に対して数%
から20%の反射率しか得られず、また同様の条件で80Å
程度の軟X線に対しては、数%〜10%程度の反射率しか
得られない。
反射鏡による結像系を作成する場合、反射鏡を数枚必要
とするものもある。そのため結像系全体としては、1枚
の反射鏡の反射率の何乗かで効いて来ることになる。そ
のため多層膜反射鏡の反射率が小さいことは非常に問題
である。
また、吸収が大きいことは、反射率の低下を招くばかり
でなく、軟X線を入射することによる熱の発生を大きく
し劣化を招くため耐X線性の低下の原因ともなる。さら
に、Auなどをその一方の物質とした場合、融点の低さか
らも耐X線性が十分とはいえない。
本発明は、上述従来例の問題点に鑑み成されたものであ
り、その目的は上記従来例の問題点を解決し波長80〜12
0Åの軟X線に対しても反射率が大きくかつ吸収係数が
小さく、なおかつ融点の高いX線用多層膜反射鏡を提供
することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の上記目的は、白金属の金属の一種以上よりなる
膜厚の10Å以上の第1の層と、Be,B,C及びSiのうち
一種以上の元素からなる膜厚10Å以上の第2の層とが交
互に積層されているX線用多層膜反射鏡によって達成さ
れる。
第1図は、この発明の原理説明図である。
図中において本発明のX線用多層膜反射鏡は、平面ある
いは曲面の基板1上に、第1の層2および第2の層3が
交互に積層されてなる。
各々の層の膜厚d1,d2…は10Å以上であり、交互に
等しい膜厚であって(d1=d3=…,d2=d4=
…)も、全ての膜厚を変えても差しつかえないが、それ
ぞれの層中における軟X線の吸収による振幅の減少およ
びそれぞれの層の界面における反射光の位相の重なりに
よる反射光の強め合いの両者を考慮し、多層膜反射鏡全
体として最も高い反射率が得られるような厚さとするこ
とが好ましい。各層の厚さは10Åより小さい場合は界面
における2つの物質の拡散の効果により、反射鏡として
高い反射率が得られず好ましくない。また、積層数は数
層から数10層とされる。
第1の層2は白金属の金属の一種以上からなり、Ru、R
h、Pdが好ましく用いられる。第2の層3はBe,B,C
及びSiの一種以上が用いられる。
交互に積層された層の最上層を第1の層にしたほうが、
交互層の最上層を第2の層にした場合よりも真空と第1
の層の界面における反射率の方が、真空と第2の層の界
面における反射率より大であるため大きな反射率が得ら
れ、より好ましい。
交互に積層された層の最上層の上に更に保護膜を積層し
てもよく、保護層をなす物質としては高融点を有する酸
化物,硼化物,炭化物,窒化物あるいはB,C,Siなど
である。
〔実施例〕
以下に本発明の具体的実施例を挙げ本発明を更に詳細に
説明する。
〈波長114.0ÅのX線に対する多層膜反射鏡〉 実施例1 第1図の第1物質をRu,第2物質をSiとして、それぞれ
の膜厚を36.4Å,23.5Åとして、41層積層することによ
り入射角0°で、38.6%の反射率が得られた。保護膜と
してCを5Å最上層に積層した結果、入射角0°で37.9
%の反射率が得られた。それぞれの膜厚を39.1Å,25.2
Åとして、41層積層することにより、入射角20°で40.1
%の反射率が得られた。保護膜としてCを5Å最上層に
積層した結果、入射角20°で39.4%の反射率が得られ
た。
実施例2 第1物質をPd、第2物質をSiとして、それぞのの膜厚を
31.3Å,28.0Åとして、41層積層することにより入射角
0°で26.1%の反射率が得られた。それぞれの膜厚を3
3.3Å,30.1Åとすることにより入射角20°で26.7%の
反射率が得られた。
〈波長112.7ÅのX線に対する多層膜反射鏡〉 実施例3 第1物質をRu、第2物質をBeとしてそれぞれの膜厚を2
6.6Å、30.6Åとして、41層積層することにより入射角
0°で77.2%の反射率が得られた。それぞれの膜厚を2
7.4Å、33.4Åとして41層積層することにより入射角20
°で79.9%の反射率が得られた。
〈波長108.7ÅのX線に対する多層膜反射鏡〉 実施例4 第1物質をRh,第2物質をSiとして、それぞれの膜厚を
33.4Å,23.4Åとして、41層積層することにより入射角
0°で33.2%の反射率が得られた。それぞれの膜厚を4
8.2Å,28.8Åとして41層積層することにより入射角20
°で38.7%の反射率が得られた。
〈波長82.1ÅのX線に対する多層膜反射鏡〉 実施例5 第1物質をRu,第2物質をBとして、それぞれの膜厚を
20.1Å,21.8Åとして41層積層することによる入射角0
°で18.0%の反射率が得られた。それぞれの膜厚を21.3
Å,23.4Åとして41層積層することにより入射角20°で
21.6%の反射率が得られた。
実施例6 第1物質をRh,第2物質をBとして、それぞれの膜厚を
20.0Å,21.9Åとして41層積層することにより入射角0
°で15.7%の反射率が得られた。ぞぞれの膜厚を21.0
Å,23.6Åとして41層積層することにより入射角20°で
18.8%の反射率が得られた。
実施例7 第1物質をPd,第2物質をBとして、それぞれの膜厚を
19.4Å,22.4Åとして41層積層することにより入射角0
°で13.2%の反射率が得られた。それぞれの膜厚を20.6
Å,24.0Åとして41層積層することにより入射角20°で
15.7%の反射率が得られた。
〔発明の効果〕
以上のように本発明のX線用多層膜反射鏡は80〜120Å
の波長のX線に対しても反射率が大きく、従来のX線用
多層膜反射鏡では反射率が小さいため適用されなかった
波長領域のX線レーザーを用いる分野にも好適に使用で
きる。
また本発明のX線用多層膜反射鏡は吸収率が小さいため
昇温蓄熱も小さく、また各層の構成材料の融点が高いた
め高い耐X線性を有する。このためにも、X線レーザー
の共振器用反射鏡として好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のX線用多層膜反射鏡の模式的断面図で
ある。 1:基板 2:第1の層 3:第2の層 4:保護層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】白金属の金属の一種以上を含む第1の層
    と、Be,B,C及びSiのうち一種以上の元素を含む第2
    の層とが交互に積層されていることを特徴とするX線用
    多層膜反射鏡。
  2. 【請求項2】前記第1の層及び第2の層の層厚が10Å以
    上である特許請求の範囲第1項記載のX線用多層膜反射
    鏡。
JP61139977A 1986-06-18 1986-06-18 X線用多層膜反射鏡 Expired - Lifetime JPH0634107B2 (ja)

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