JPH0799400B2 - 高反射能、高分解能のx線分散性反射性構造体とそれを用いた分光分析方法 - Google Patents

高反射能、高分解能のx線分散性反射性構造体とそれを用いた分光分析方法

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JPH0799400B2
JPH0799400B2 JP62101700A JP10170087A JPH0799400B2 JP H0799400 B2 JPH0799400 B2 JP H0799400B2 JP 62101700 A JP62101700 A JP 62101700A JP 10170087 A JP10170087 A JP 10170087A JP H0799400 B2 JPH0799400 B2 JP H0799400B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は炭素、ベリリウムおよびホウ素の分析に用いる
高反射能、高分解能のX線分散性反射性構造体に係る。
この合成構造体は結晶の対称性の拘束が無く、また制限
の多い先行技術の蒸着法や材料を使用したくても済むも
のである。この改良形構造体は、目的とする特定の分析
手段に関して優れた特性を有している。
X線分散性構造体は工業的にはLiF,金属酸フタレート
(map)、熱分解黒鉛、ラングミュア・ブロジェ(LB)
膜のような結晶質構造体から形成されている。上に挙げ
た材料は格子間隔の制限が非常に厳しい。また、LB装置
およびmap装置は環境的制限が厳しく、乾燥した環境の
中で室温近辺で動作させる必要がある。LB装置は一定条
件下で汚染物質を発生する場合があるため、非常に真空
度の高い用途には不適である。また、入射ビームエネル
ギーの高い用途にも、分解のおそれがあるため適さな
い。LB装置は引掻抵抗、機械的破壊強度、耐摩耗性のよ
うな機械的性質も不良である。さらに先行技術の構造体
全部について言える欠点として、反射能が必要な程度に
達しないということがある。
天然の結晶質材料の入手可能性という制約のあったX線
特性を向上することを目的として、天然材料および新規
の結晶質類似材料を構成する試みが数多く成されて来
た。このような試みの1つに、単結晶基板の上で分子ビ
ームエピタキシャル成長(MBE)を行なうことにより組
成調整する方法がある。例えばDingleらの米国特許第4,
261,771号に一種のMBE技術を用いて単分子層半導体を製
造する方法が記載されている。このような先行技術の調
整構造体が一般に「超格子」と称されるものである。超
格子は、材料層がホモまたはヘテロにエピタキシャル成
長した平面または層を形成する結果、一元的な周期的電
位となるものとして開発されてきた。超格子の最大周期
は普通で数百オングストローム程度であるが、単原子層
の構造体も構成されている。
超格子の特徴は、A層(GaAs等)、次にB層(AlAs)の
1対の層を交互に幾重にも重ねて形成すること、またこ
れを結晶品質が良く長距離秩序を有する単結晶合成材料
上に形成する点にある。各層対(AとB)の厚さが“d"
間隔と定義される。このような構造体は層間の電子密度
の対比が小さいため、反射性または分散性構造体として
適さないことが多い。これらの構造体は本質的に超格子
周期性を余分に有するような単結晶であるため構造全体
が単結晶であるという拘束に付随して、d間隔について
も制約がある。
MBE形の超格子構成技術の外にも、ダイオードおよびマ
グネトロンスパッタリング、反応ガス注入法、標準形マ
ルチソース蒸発法等を含む各種蒸着法を用いて積層形合
成微細構造(lsm)が開発されている。層寸法の制御
は、シャッタを用いて、または基板を材料源に関して移
動させることによって、あるいはシャッタと基板移動の
併用によって行なう。マルチソース蒸発法の場合、所要
厚さの制御は堆積を行ないながら、その場で膜のX線反
射能を監視することによって達成する。この材料は結晶
質層、非結晶質層およびそれらの混成から形成されると
いうが、これまでに報告されている限りでは、堆積条件
を周期的に繰返す場合に、これを基準に精密に行なうこ
とによって超格子形の構造体を合成しようとするのが普
通である。構造体の中には構造の中でd間隔に段階を付
けたものもある。
このような材料は、特定の層の組合せの長距離周期性ま
たは反復が重要とされる合成結晶または結晶類似物と考
えられる。構造的にも化学的にもx−y面で均質であ
り、第3(Z)方向において周期的である。これらの構
成方法、特にスパッタリングは蒸発法に比べて多様な材
料を使用することができる。
発明の構成 本発明においては、上記した先行技術の欠点を反射能お
よび分解能が高くX線の分散性および反射性を有する構
造体および材料によって克服する。この構造体は、炭
素、ベリリウム、およびホウ素の分析用に使用されるよ
うな特定の低エネルギーX線波長範囲において優れた特
性を示す。本発明の構造体は金属材料と非金属材料を交
互に積層したものを含む。炭素分析用にはCr:CまたはN
i:CまたはV:C、ベリリウムおよびホウ素の分析用にはM
o:B4Cでこれらの層を形成する。積層構造体をNi:Cで形
成して、炭素とホウ素両方の分析に用いることもでき
る。
好適実施態様の説明 第1〜8図は先行技術と、原特許出願である米国特許出
願第501,659号(特開昭60−7399号)に記載並びに特許
請求したシステム、材料および構成を示している。原特
許出願の開示事項の本発明への適用性についてこれらの
図に関連して説明すると同時に、本発明の新規の材料お
よび構造についても以下の表および説明文において説明
する。
まず第1図を参照すると、従来からあるX線分析システ
ム10が概略的に示されている。システム10はX線源12を
含み、X線源12が試料16に対してX線ビーム14を当て
る。螢光ビーム18が試料16から出射され、開口部20を通
過してX線分散性構造体22に達するように整合される。
X線分散性構造体22がビーム18′を検出器24に向けて反
射する。構造体22の湾曲が誇張して描かれているが、実
際には所望の波長の反射ビーム18′を検出器24に集束で
きるようにやや湾曲しているに過ぎない。
第2図は典型的な先行技術の積層構造体22の分散パター
ンを示している。図では層間隔dの層対を3対しか示し
ていないが、普通は例えば100〜2000対と多くの層対が
使用される。入射ビーム18はλを一例とする波長帯域で
構成される。反射ビーム18′は、nλ′−2d sinθとい
うブラッグの法則に準じて、実質的に角度θで反射され
る単波長λに対応する成分、すなわちλ′/2,λ/3,λ′
/nより成る。従って反射ビーム18′は、これら全部の波
長を、入射ビームの強度と第2図に示したような矩形電
子密度分布から生じる高単位の反射とに比例して含んで
いる。Ii(λ)はλの入射強度分布、Ir(λ′)はλ′
の反射強度分布である。(完全に理論的処理を行なうと
結果的にX線ビームの回折から生じるブラッグの法則の
変形となる。) 各層対が同じような角度で反射ビーム強度に寄与する。
図では1つの層対からの反射のみ示している。構造体22
は各層対から所要波長の反射ビームを検出器24上に集束
するために湾曲しているのが普通である。構造体22は複
数の層から形成され、各層毎に材料の異なるA層とB層
の1対の層を含んでいる。これは各層の間の接合を階段
形にすることを目的とする。機能的には反射指数密度が
本質的に矩形波26となり、ビーム18を遮断することを意
味する。
第3図は入射ビーム18が先行技術のLB形X線分散性構造
体に衝突して生じる回折パターン28を示している。各々
のピークが、近似関係式nλ′=2d sinθnにより導か
れる波長λ′(所要の波長)に関する反射の次数nであ
る。先行技術のlsm装置も同様の回折パターンを示す
が、このパターンの制御は本質的に堆積材料および使用
するd間隔によって達成される。
イオンビームシステムの中で材料を提供することにより
堆積パラメータを制御して、構造全体の層堆積を制御す
ることができる。適当なイオンビームシステム34の一実
施態様を示したのが第4図と第5図である。
これまでのX線分散性反射性構造体の堆積にはイオンビ
ーム技術を使用していないが、原特許出願で採用したよ
うな技術が望ましい。それは精度および堆積パラメータ
の制御と言う理由の他、イオンプラズマと基板の結合を
断って、所望構造体の堆積において不要成分を最小化す
るためでもある。イオン源36の生成するイオンビーム38
が中性化されて適当なターゲット40に照射される。ビー
ム38はターゲットから材料をスパッタして実質的に平行
化された均質ストリーム42とし、これが適当な基板44上
に堆積される。基板44がホルダ(不図示)の上に装着さ
れて、システム34を真空にする。この時の真空時はマグ
ネトロンスパッタリングやダイオードスパッタリングで
使用される真空度より実質的に低くすることができる。
基板44も必要に応じて加熱または冷却して、後述するよ
うに堆積される材料の構造に影響を与えるようにするこ
とができる。
第5図に最も良く示されているように、イオン源36は実
質的に断面正方形のビーム38を生成する断面正方形のイ
オン源とするのが望ましい。基板44を望ましくは周波数
f1で回転させて基板44全体に等しく、望ましくは10〜20
rpmの範囲で堆積できるようにする。ターゲット40は2
つの部分46,48に分割される。これら2つの部分は上述
のようにそれぞれ異なる材料C、Dから形成される。矩
形電子分布構造を形成するために、ターゲットを並進し
ながらイオンソースを切っても良いし、あるいはこれを
遮断して材料層の分離を完全に行なうようにしても良
い。ここで使用する「周波数」という用語は所定速度の
相対的配向の反復と定義されるものであり、正弦波の反
復とは限らない。
周波数f1は周波数f2よりかなり大きくするのが望まし
く、例えばf1を100倍程度にする。異なる材料および構
造についてはf1とf2も変わり、部分46を部分48と異なる
速度、あるいは異なるビームパワーでビーム38の正面に
移動することができる。さらに、部分46,48を別個のタ
ーゲットとし、また部分の数を2つ以上にしても良い。
この場合も必要に応じてシャッタ(不図示)によって制
御することができる。層の形成には単元素材料、化合
物、合金またはそれらを組合せたものを使用することが
できる。
第6図は反射波長分解能を示すグラフである。
帯域幅が狭いほど反射信号から高い分解能が獲得される
ため、反射帯域幅50の方が帯域幅52の同じ反射信号に比
べて分解能がはるかに低い。システム34の精度により、
先行技術のlsm形X線構造体22よりシステム34の方が反
射帯域幅がはるかに狭くなっている。
第7図は第2図のイオンビームステム58を示している。
このシステムも第2イオンビーム源60を設けた他はシス
テム34と同じにすることができる。イオンビーム源60が
イオンビーム62を生成する。イオンビーム62は、アルゴ
ンおよび/又は窒素又はその他適当な材料やそれらの組
合せで形成される反応性イオンビームとすることができ
る。反応性イオンビームを用いて所定の1つまたは複数
の層、あるいは層全部の材料の密度を制御することがで
きる。この場合も周波数f1の速度で基板44を回転させ、
ターゲット40をビーム38の正面で周波数f2で振動させ
る。反応性ビーム62の流れを第3周波数で制御し、基板
44への材料の堆積を変調並びに補助する。イオン源36の
イオン流も周波数f4で変えることにより、さらに堆積工
程を制御することもできる。また、イオン源36による層
形成を行なう前に、イオンビーム源60を用いて基板44を
ミルすることも可能である。
第3形式の堆積システム66を第8図に示す。システム66
はマグネトロンスパッタリング堆積システムであり、回
転式ドラム70に固定した複数の基板68と分離して設けた
複数のターゲット74,76,78,80の近傍にプラズマを閉じ
込める。ドラム70の外表面も必要であれば基板72として
使用できる。ドラム70は必要に応じて加熱しても冷却し
ても良く、周波数f5で回転して基板68にシステムのシェ
ル81に装着されている複数のターゲット74,76,78,80を
通過させる。
各ターゲット74,76,78,80が高さ可変の分離シールド82
によって分離されている。各ターゲット74,76,78,80が
それに付随してシャッタ84,86,88,90と堆積速度モニタ9
2,94,96,98をそれぞれ備えており、堆積速度モニタ92,9
4,96,98はそれぞれの電源100,102,104,106に接続されて
いる。従って各ターゲット毎に固有の電源、シャッタ、
堆積モニタを備えていることになり、各堆積ステーショ
ンに制御ループを提供している。図では4つのステーシ
ョンを示したが、この数は増減することができる。
ドラムの表面72とシェル81の間の空間“S"を変化させ
て、二次電子の基板に与える衝撃を制御し、マグネトロ
ンの閉じ込めプラズマと基板の結合を最大限無くすこと
により堆積が良く制御されて均等化される。システム66
は真空下でアルゴン等のスパッタリングガスを用いて動
作する。この他、水素または水素を含む化合物のような
反応性ガスをプラズマの中にターゲットに隣接して注入
して上記のような効果を挙げることもできる。このシス
テムは、複数の基板68の上に実質に同じ変調構造を多数
製造したり、あるいはシリンダ72の上に単体構造を製造
することができる。
本発明は、特定の波長範囲で上述の合成技術を十分に活
用し得る最適材料を選択することも含んでいる。周知の
通り、lsm装置の反射特性の制御は、lsm装置の深さを関
数として電子密度を制御することで行なうことができ
る。例えば、最大反射能を得るためには層間の電子密度
を最大にして成分を選択する必要がある。それ故、先行
技術のlsm装置ではW:C層またはW−Re:C層を選択するの
が支配的である。
原特許出願および本発明において組成勾配を最大限制御
する上でこの他に重要な要素として、原特許出願に記載
し、又は本明細書にも参考として組入れたように、相対
的電子陰性度、原子の直径、結合距離を挙げることがで
きる。
原特許出願によると、積層構造体の主成分として炭素と
ホウ素を使用することができる。原特許出願に記載のよ
うにバッファ層を用いて層の形成を行なう。
原特許出願の炭素とホウ素を含む構造体で高い方の電子
密度が特定のX線波長範囲に関して反射能と分解能を向
上させる。この特定X線波長範囲は、その原特許出願に
おいて定めた9.75〜120オングストロームという低エネ
ルギーX線範囲の準範囲であるのが普通である。先行技
術はW:CおよびReW:Cの層対A,Bから形成される構造につ
いて記載している。原特許出願は一般にはバッファ層と
共に(バッファ層を用いない場合もある)Hf:C,HfW:C,R
e:C,HfRe:CおよびHf:B4C,W:B4C,Re:B4C,HfW:B4C,HfRe:B
4C,HfWRe:B4Cで形成される構造について記載している。
本発明は下記のように一定限度の炭素とホウ素を含む構
造も含むものである。
本発明によると、炭素、具体的にはCr:C,Hi:C,V:Cを含
む構造体が炭素分析に関する特性を向上させることが発
見した。構造体の分析を平坦形状と湾曲形状の両方につ
いて行ない、その結果をそれぞれ表1と表2に示した。
CKα反射の比較を2つの表に示す。
上記W:C構造体は本出願人自身の先行構造体であり、工
業的にも利用されているものである。これらの構造体
は、上述のようなプレーナマグネトロンまたはイオンビ
ーム補助式堆積技術によって形成した。どの試験につい
ても実質的に同じ動作条件下で、Philips製の4位置波
長分散形分光計を用いて測定を行なった。この測定結果
について、正味ピーク対バックグラウンド比(p−b/
b)ではなく、ピーク対バックグラウンド比(p/b)を測
定した。必要であれば上の表からp−b/bを算出するこ
ともできる。炭素分析に関しては、一般に40〜70オング
ストロームの波長範囲において、より特定して言うと4
4.7オングストロームの波長においてV:C,Ni:C,Cr:Cの構
造体の性能が先行技術のものに比べて実質的に優れてい
る。
表1およびこの後に示す各表の試験結果を検討する場
合、次の点に注意する必要がある。すなわち、試験の都
合上、堆積する層対の数を最適数以下の100対以下とし
た構造体が多い。出願人は層対の数の増加と共にピーク
強度とp/bが増大し、帯域幅(dE/E)が減少するという
知見を得た。W:C構造体は出願人自身の先行構造体を代
表するものである。この構造体380個に関して行なった
試験結果を検討して代表的構造体を選択した。層対また
は層の組の金属対非金属の比は1:1から1:3であった。改
良形構造体は先行技術に比較して、35〜80オングストロ
ームのd間隔においてピーク、p/bおよびdE/Eで優れた
特性を示す。
上記測定値はJEOL WDS(FCS−35)スペクトロメータを
用いて、どの試験についても実質的に同じ動作条件下で
標準的技術により取ったものである。湾曲形状(マイク
ロプーブ)構造体でW:Cを先行技術として選択しなかっ
たのは、ピークは優れているが、帯域幅とp−b/bの両
方で劣っているためである。上の結果では別の要素を分
析した。すなわち検出下限(11d)をパーセントで示
し、これを試験環境における感度およびスループットの
測定値とする。この11dを同じ測定時間t(この例では
tを100秒とする)の平方根で割る。そのためCr:C(XRO
1184)およびNi:C(XRO1188)の構造体の測定感度がミ
リスチン酸塩の先行技術の2倍以上あることが分かる。
湾曲構造体3種類全部を平坦形状でも試験して、2つの
構造体の間で比較できるようにした。層対数の増加と共
に(p−b)/bが増加する一方、dE/Eは減少するはずで
ある。層対数が50しかない場合でも、ピーク強度および
11dは先行技術構造体を大幅に上回っている。
また、本発明によると、Mo:B4C構造体の構成によりホウ
素およびベリリウムの分析に対する特性を向上できるこ
とが分かった。表3と表4は平坦形構造体と湾曲形構造
体のBKα分析に関する結果をそれぞれ示している。
上記測定値は表1と同じ方法で取ったものである。平坦
形構造体の分析については、先行技術の構造体が工業的
に存在しないため、上記の構造体が新規の分析となる。
Ni:C構造体(XRO1186)はホウ素の分析にも炭素の分析
にも使用できる構造体である(第1参照)。
上記測定値は表2と同じ方法で取ったものである。Ni:C
(XRO1188)はホウ素分析にも炭素分析にも使用できる
構造体である(表2参照)。MoB4Cはピークの増加が大
きく、11dは先行技術のミリスチン酸塩結晶の半分以下
である。
表5はBeKα分析に関する湾曲形構造体の結果を示す。
平坦形構造体のベリリウム分析は有効な結果を与えない
と考えられるためである。
上記測定は表2と同じ方法で取ったものである。セロチ
ン酸鉛は(p−b)/bは良いがピーク強度で劣る。本発
明のMo:B4C構造体は(p−b)/bとdE/Eはまずまずであ
るがピーク強度と11dが優れている。出願人は、d間隔
が約139オングストロームまたはそれ以上のMo:B4C構造
体はホウ素およびベリリウムの分析に使用できる構造体
となると考える。W:Cは市販の先行技術構造体ではない
が、該組成に関して獲得し得る結果の一例を示したもの
であるMo:B4C構造体のd間隔は35〜200オングストロー
ム、望ましくは40〜100オングストロームとしてホウ素
およびベリリウムの分析に用いることができるが、通常
は55〜130オングストロームの範囲、さらに特定すると
それぞれ67.6オングストロームと114オングストローム
である。
以上の教示を参考に本発明の変更、変形例が多数考えら
れる。スパッタリングのターゲットはB4Cの化合物で形
成する方が簡単であるが、本質的に純粋なホウ素ターゲ
ットを用いてホウ素の積層構造体を形成することもでき
る。層対の中には、他の層をはさんだ層の組も含まれ
る。イオンビームまたはスパッタリング束をプロフィル
して、基板全体に堆積される構造体の均一性を制御する
ことができる。こうすることで、基板表面からそれに続
く層においてd間隔を制御下で変化させた構造体を構成
できる。基板の種類は特に重要ではなく、研磨ケイ素ウ
ェーハ、ガラス、金属、石英、サファイヤ、可撓性プラ
スチック等を含めて先行技術のlsm形基板の何れにして
も良い。従って、本発明は特許請求の範囲中で、上に特
定的に記載した以外の方法で実施することができると理
解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のX線分散性構造体を使用し得るX線分
析システムの一実施態様を示す部分略図である。 第2図は先行技術のX線分散性構造体の分解部分断面図
であり、X線の分散パターンを示している。 第3図は第2図の先行技術構造体によって生成される回
折パターンである。 第4図は本発明の構造体の形成に使用し得るイオンビー
ム堆積技術の一実施態様を示す略部分側面図である。 第5図は第4図の堆積技術を示す略部分端面図である。 第6図は反射波長分解能を示すグラフである。 第7図は本発明の構造体の形成に使用し得るイオンビー
ム堆積技術の第2実施態様を示す部分略図である。 第8図は本発明の構造体の形成に使用し得る第3のイオ
ンビーム堆積技術を示す部分略図である。 10……X線分析システム、12……X線源、16……試料、
22……X線分散性構造体、24……検出器、34,58……イ
オンビームシステム、36,60……イオン源、44……基
板。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軽量元素の分光分析用X線分散性構造体で
    あって、 該構造体が複数の交互に形成された層対から成り、前記
    層対が所定の第1対象波長範囲においてX線分散特性を
    有し、かつ前記第1対象波長範囲の中の狭い第2波長範
    囲においてその正味ピーク対バックグラウンド比が最大
    になり、 炭素分析用の装置においては、前記層対の中の一方の層
    が非晶質の真空蒸着された炭素から形成され、前記層対
    の他方の層がバナジウムとニッケルとクロムとから成る
    群から選択された遷移金属を真空蒸着して形成されてお
    り、 ベリリウムまたはホウ素の分析用の装置においては、前
    記層対の中の一方の層が真空蒸着されたB4Cから形成さ
    れ、前記層対の他方の層が真空蒸着されたモリブデンか
    ら形成されている改良されたX線分散性構造体。
  2. 【請求項2】ベリリウムまたはホウ素の波長分散性分光
    分析用のX線分散性構造体であって、55〜130オングス
    トロームの波長範囲の中でその正味ピーク対バックグラ
    ウンド比が最大となる、特許請求の範囲第1項に記載の
    改良されたX線分散性構造体。
  3. 【請求項3】前記層対が35〜200オングストローム、望
    ましくは40〜100オングストロームのd間隔を有してい
    る、特許請求の範囲第2項に記載の改良されたX線分散
    性構造体。
  4. 【請求項4】層対が湾曲形基板の上に堆積されているこ
    とにより、該層対から反射される狭い第2波長範囲のビ
    ームが検出器上に集束する、特許請求の範囲第1項に記
    載の改良されたX線分散性構造体。
  5. 【請求項5】湾曲形基板がローランド円の形状を有して
    いる、特許請求の範囲第4項に記載の改良されたX線分
    散性構造体。
  6. 【請求項6】炭素の波長分散性分光分析用のX線分散構
    造体であって、40〜70オングストロームの波長範囲にお
    いてその正味ピーク対バックグラウンド比が最大とな
    る、特許請求の範囲第1項に記載の改良されたX線分散
    性構造体。
  7. 【請求項7】前記層対が35〜80オングストロームのd間
    隔を有している、特許請求の範囲第6項に記載の改良さ
    れたX線分散性構造体。
  8. 【請求項8】ホウ素およびベリリウムの分光分析用X線
    分散性構造体であって、 該構造体が複数の層対から成り、前記層対が所定の第1
    対象波長範囲においてX線分散特性を有し、かて前記所
    定の対象波長範囲の中の55〜130オングストロームの狭
    い第2範囲でその正味ピーク対バックグラウンド比が最
    大になり、前記層対の一方の層がB4Cで形成され、前記
    層対の他方の層が真空蒸着モリブデンで形成されてお
    り、前記層対のd間隔が35〜200オングストロームであ
    る改良されたX線分散性構造体。
  9. 【請求項9】炭素の分光分析用X線分散性構造体であっ
    て、 該構造体が交互に形成された複数の層対から成り、前記
    層対が所定の第1対象波長範囲においてX線分散特性を
    有し、かつ前記所定の対象波長範囲の中の40〜70オング
    ストロームの狭い第2範囲でその正味ピーム対バックグ
    ラウンド比が最大となり、前記層対の一方の層が炭素で
    形成され、前記層対の他方の層がニッケルとバナジウム
    とクロムとから成る群から選択される遷移金属を真空蒸
    着して形成されており、前記層対のd間隔が35〜80オン
    グストロームである改良されたX線分散性構造体。
  10. 【請求項10】ベリリウムおよびホウ素の波長分散性分
    光分析方法であって、該方法が試料を設定する段階と、 X線分散性構造体を設定する段階と、 前記試料にX線ビームを照射して該試料が螢光X線を放
    射する段階と、 前記放射X線を前記分散性構造体に照射して前記X線を
    前記X線分散性構造体から反射させる段階とを含んで成
    り、前記構造体が交互に形成された複数の層対を含んで
    おり、前記層対が所定の第1対象波長範囲においてX線
    分散特性を有し、かつ前記所定の対象波長範囲の中の55
    〜130オングストロームの狭い第2範囲においてその正
    味にピーク対バックグラウンド比が最大になり、前記層
    対の一方の層がB4Cで形成され、前記層対の他方が真空
    蒸着モリブデンで形成されており、前記層対のd間隔が
    35〜200オングストロームであり、 前記方法がさらに前記反射X線を検出して分析を行なう
    段階を含んで成る分光分析方法。
  11. 【請求項11】炭素の分光分析方法であって、該方法が
    試料を設定する段階と、 X線分散性構造体を設定する段階と、 前記試料にX線ビームを照射して、該試料が螢光X線を
    放射する段階と、 前記放射X線を前記分散性構造体に照射して、交互に積
    層形成された複数の層対から成るX線分散性構造体から
    前記X線を反射する段階とを含んで成り、前記層対が所
    定の対象波長範囲においてX線分散特性を有し、かつ前
    記所定対象波長範囲の中の40〜70オングストロームの狭
    い第2範囲でその正味ピーム対バックグラウンド比が最
    大となり、前記層対の一方の層が炭素で形成され、前記
    層対の他方の層がニッケルとクロムとバナジウムとから
    成る群から選択される遷移金属を真空蒸着して形成され
    ており、前記層対のd間隔が35〜80オングストロームで
    あり、 前記方法がさらに、反射X線を検出して検出を行なう段
    階を含んで成る方法。
JP62101700A 1986-04-25 1987-04-24 高反射能、高分解能のx線分散性反射性構造体とそれを用いた分光分析方法 Expired - Lifetime JPH0799400B2 (ja)

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