JPH06342941A - 熱発電素子の製造方法 - Google Patents
熱発電素子の製造方法Info
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- JPH06342941A JPH06342941A JP4173013A JP17301392A JPH06342941A JP H06342941 A JPH06342941 A JP H06342941A JP 4173013 A JP4173013 A JP 4173013A JP 17301392 A JP17301392 A JP 17301392A JP H06342941 A JPH06342941 A JP H06342941A
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- JP
- Japan
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- fesi
- powder
- thermoelectric generator
- capsule
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の主な目的は相転移時間の短縮化が達
成されると共に、機械的強度に優れた新規な熱発電素子
の製造方法を提供するものである。 【構成】 本発明はMn,Co等の添加元素が添加さ
れ、p型あるいはn型とされたα−FeSi2 粉末から
なる母粒子の周囲に、CuO等の金属酸化物からなる子
粒子を付着させたカプセル粉体を形成し、該カプセル粉
体を所定の形状に集合させた後、プラズマ焼結すること
を特徴としている。
成されると共に、機械的強度に優れた新規な熱発電素子
の製造方法を提供するものである。 【構成】 本発明はMn,Co等の添加元素が添加さ
れ、p型あるいはn型とされたα−FeSi2 粉末から
なる母粒子の周囲に、CuO等の金属酸化物からなる子
粒子を付着させたカプセル粉体を形成し、該カプセル粉
体を所定の形状に集合させた後、プラズマ焼結すること
を特徴としている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱電対などに用いられる
熱発電素子の製造方法に関するものである。
熱発電素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱発電素子は周知の通り、熱電効果を利
用して熱エネルギーから電気エネルギーに、或いはその
反対に変換する素子であり、代表的なものとして、熱電
対、電子冷凍素子(ペルチェ素子)が挙げられる。この
熱電対は二種の金属線を接続して閉回路を作り、二つの
接点を異なる温度に保つと、この接点間に熱起電力が生
ずるというゼーベック効果を利用したもので、両端の電
圧を測定して温度を測るものであり、他方、電子冷凍素
子は異種の導体や半導体の接触面を通して電流が流れる
とき、その接触面でジュール熱以外の熱の発生、吸収が
起こるペルチェ効果を利用したもので、マイナス20℃
〜プラス70℃程度の範囲で精密に温度制御が必要な場
合等によく使われる。
用して熱エネルギーから電気エネルギーに、或いはその
反対に変換する素子であり、代表的なものとして、熱電
対、電子冷凍素子(ペルチェ素子)が挙げられる。この
熱電対は二種の金属線を接続して閉回路を作り、二つの
接点を異なる温度に保つと、この接点間に熱起電力が生
ずるというゼーベック効果を利用したもので、両端の電
圧を測定して温度を測るものであり、他方、電子冷凍素
子は異種の導体や半導体の接触面を通して電流が流れる
とき、その接触面でジュール熱以外の熱の発生、吸収が
起こるペルチェ効果を利用したもので、マイナス20℃
〜プラス70℃程度の範囲で精密に温度制御が必要な場
合等によく使われる。
【0003】また、この熱発電素子は幾つかの標準的な
組み合わせがJIS規格等で決まっており、その一つと
してp型鉄珪化物と、n型鉄珪化物との組み合わせから
なるFeSi熱発電素子がある。
組み合わせがJIS規格等で決まっており、その一つと
してp型鉄珪化物と、n型鉄珪化物との組み合わせから
なるFeSi熱発電素子がある。
【0004】図4はこのFeSi熱発電素子の製造方法
の一例を示したものである。これを順を追って簡単に説
明すると、先ず、FeとSiにそれぞれ添加元素である
Mn及びCoを添加して1873Kの温度でこれらを別
個に溶解して二種類のインゴットを製作した後、スタン
プミル等を用いてこれらをそれぞれ別個に粉砕して造粒
し、p型原料粉末とn型原料粉末を製作する。そして、
これら原料粉末を成形型に入れて冷間プレスした後、真
空中、1433Kで焼結し、その後これをα−FeSi
(金属相)からβ−FeSi(半導体相)に相転位させ
るべく大気中、1063Kで熱処理を加え、必要に応じ
てリード線をろう付け、或いはハンダ付けして完成する
ことになる。
の一例を示したものである。これを順を追って簡単に説
明すると、先ず、FeとSiにそれぞれ添加元素である
Mn及びCoを添加して1873Kの温度でこれらを別
個に溶解して二種類のインゴットを製作した後、スタン
プミル等を用いてこれらをそれぞれ別個に粉砕して造粒
し、p型原料粉末とn型原料粉末を製作する。そして、
これら原料粉末を成形型に入れて冷間プレスした後、真
空中、1433Kで焼結し、その後これをα−FeSi
(金属相)からβ−FeSi(半導体相)に相転位させ
るべく大気中、1063Kで熱処理を加え、必要に応じ
てリード線をろう付け、或いはハンダ付けして完成する
ことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな従来の熱発電素子の製造方法ではα−FeSiをβ
−FeSiに相転位させるべく熱処理に時間が掛かって
しまう上に、焼結された粉末間に空孔が存在して疎密な
部分があるため、電流密度や機械的強度が低いといった
欠点があった。
うな従来の熱発電素子の製造方法ではα−FeSiをβ
−FeSiに相転位させるべく熱処理に時間が掛かって
しまう上に、焼結された粉末間に空孔が存在して疎密な
部分があるため、電流密度や機械的強度が低いといった
欠点があった。
【0006】そこで、本発明は上述した問題点を有効に
解決するために案出されたものであり、その主な目的は
相転位時間の短縮化が達成されると共に、機械的強度に
優れた新規な熱発電素子の製造方法を提供するものであ
る。
解決するために案出されたものであり、その主な目的は
相転位時間の短縮化が達成されると共に、機械的強度に
優れた新規な熱発電素子の製造方法を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明はMn,Co等の添加元素が添加され、p型あ
るいはn型とされたα−FeSi2 粉末からなる母粒子
の周囲に、CuO等の金属酸化物からなる子粒子を付着
させたカプセル粉体を形成し、該カプセル粉体を所定の
形状に集合させてプラズマ焼結するものである。
に本発明はMn,Co等の添加元素が添加され、p型あ
るいはn型とされたα−FeSi2 粉末からなる母粒子
の周囲に、CuO等の金属酸化物からなる子粒子を付着
させたカプセル粉体を形成し、該カプセル粉体を所定の
形状に集合させてプラズマ焼結するものである。
【0008】
【作用】本発明は上述したような製造方法であるため、
α−FeSi2 粉末のみを相転位させるよりも、低い温
度で相転位させることができる。すなわち、子粒子であ
る金属酸化物の酸素がα−FeSi2 からなる母粒子に
吸着していた炭素と結合し、その時の反応熱がトリガー
となって相転位温度を下げるものと考えられる。
α−FeSi2 粉末のみを相転位させるよりも、低い温
度で相転位させることができる。すなわち、子粒子であ
る金属酸化物の酸素がα−FeSi2 からなる母粒子に
吸着していた炭素と結合し、その時の反応熱がトリガー
となって相転位温度を下げるものと考えられる。
【0009】4CuO+C+ →2Cu2 O+CO2 また、プラズマ焼結に際して、カプセル粉体を集合させ
てプレスすると、このカプセル粉体を構成する子粒子が
潤滑剤の働きをなして空孔が埋まって密度が増す上に、
カプセル化により、均一に分散した酸化物が焼結した際
の繋ぎとなり、機械的強度も向上する。また、プラズマ
焼結による固形化の際には粉体の流動性、通電性が重要
となってくるが、これらの点についてもカプセル粉体は
優れている。すなわち、母粒子に用いるα−FeSi2
は良導体で通電焼結の際に一部だけ過放電しやすいが、
絶縁体である酸化物が均一に分散された状態では電流密
度も均一化される。
てプレスすると、このカプセル粉体を構成する子粒子が
潤滑剤の働きをなして空孔が埋まって密度が増す上に、
カプセル化により、均一に分散した酸化物が焼結した際
の繋ぎとなり、機械的強度も向上する。また、プラズマ
焼結による固形化の際には粉体の流動性、通電性が重要
となってくるが、これらの点についてもカプセル粉体は
優れている。すなわち、母粒子に用いるα−FeSi2
は良導体で通電焼結の際に一部だけ過放電しやすいが、
絶縁体である酸化物が均一に分散された状態では電流密
度も均一化される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。
て詳述する。
【0011】図1及び表1に示すように、先ず、Feと
Siにそれぞれ添加元素であるMn及びCoを添加して
1873Kの温度でこれらを別個に溶解して二種類のイ
ンゴットを製作した後、スタンプミルあるいはボールミ
ル等を用いてこれらをそれぞれ別個に粉砕して造粒し、
粒径が約150μmのFeSi2 アトマイズ粉末を製造
した。そして、図2に示すように、このFeSi2 アト
マイズ粉末を母粒子1とし、この母粒子1の周囲に、C
uOからなる粒径が1〜2μm程度の子粒子2を、静電
付着法、機械的衝撃法等の周知技術を用いてカプセル化
し、p型カプセル粉末及びn型カプセル粉末3を製作し
た。尚、このカプセル粉末3中のCuO混合割合は2w
t%とした。また、金属酸化物としてはその融点が50
0℃以上1200℃以下で、かつ、空気中で容易に還元
しないものが好ましい。また、粒径としては5μm以下
がカプセル化には都合が良い。
Siにそれぞれ添加元素であるMn及びCoを添加して
1873Kの温度でこれらを別個に溶解して二種類のイ
ンゴットを製作した後、スタンプミルあるいはボールミ
ル等を用いてこれらをそれぞれ別個に粉砕して造粒し、
粒径が約150μmのFeSi2 アトマイズ粉末を製造
した。そして、図2に示すように、このFeSi2 アト
マイズ粉末を母粒子1とし、この母粒子1の周囲に、C
uOからなる粒径が1〜2μm程度の子粒子2を、静電
付着法、機械的衝撃法等の周知技術を用いてカプセル化
し、p型カプセル粉末及びn型カプセル粉末3を製作し
た。尚、このカプセル粉末3中のCuO混合割合は2w
t%とした。また、金属酸化物としてはその融点が50
0℃以上1200℃以下で、かつ、空気中で容易に還元
しないものが好ましい。また、粒径としては5μm以下
がカプセル化には都合が良い。
【0012】次に、このようにカプセル化された原料粉
末をプラズマ焼結装置の成形型に入れ、真空雰囲気中
で、約650℃で焼結し、α−FeSi(金属相)から
β−FeSi(半導体相)に相転位させた。
末をプラズマ焼結装置の成形型に入れ、真空雰囲気中
で、約650℃で焼結し、α−FeSi(金属相)から
β−FeSi(半導体相)に相転位させた。
【0013】この結果、CuOでカプセル化した粉末は
約715℃で転位することが確かめられた。このことは
通常の無カプセルα−FeSiが727℃であるから、
転位温度は約12℃低下することになる。また、密度比
が97%と高い密度を示し、機械的強度が向上したこと
を確認した。
約715℃で転位することが確かめられた。このことは
通常の無カプセルα−FeSiが727℃であるから、
転位温度は約12℃低下することになる。また、密度比
が97%と高い密度を示し、機械的強度が向上したこと
を確認した。
【0014】また、このα→βへの相転位について説明
すると、α相は正方晶の金属であるが、β相は斜方晶の
真性半導体である。β−FeSi2 はα−FeSi2 と
FeSi2 の包析反応によって形成されるが、通常、こ
の過程をα→βへの相転位と呼んでいる。また、このと
きの温度を転位温度とよび、約938℃である。すなわ
ち、この温度より高温側ではFeとSiは正方晶の結晶
構造をもったほうが安定であり、逆に低温側では斜方晶
という結晶構造をもったほうが内部エネルギーが低く安
定である。このことからα−FeSi2 を転位温度より
低めの温度で熱処理することでβ−FeSi2 を得るこ
とが可能である。
すると、α相は正方晶の金属であるが、β相は斜方晶の
真性半導体である。β−FeSi2 はα−FeSi2 と
FeSi2 の包析反応によって形成されるが、通常、こ
の過程をα→βへの相転位と呼んでいる。また、このと
きの温度を転位温度とよび、約938℃である。すなわ
ち、この温度より高温側ではFeとSiは正方晶の結晶
構造をもったほうが安定であり、逆に低温側では斜方晶
という結晶構造をもったほうが内部エネルギーが低く安
定である。このことからα−FeSi2 を転位温度より
低めの温度で熱処理することでβ−FeSi2 を得るこ
とが可能である。
【0015】
【表1】
【0016】このように、本発明は、α−FeSi2 粉
末からなる母粒子の周囲に、CuO等の金属酸化物から
なる子粒子を付着させたカプセル粉体を形成し、該カプ
セル粉体を所定の形状に集合させた後、プラズマ焼結す
るようにしたものであるため、α−FeSiをβ−Fe
Siに相転位させるべく熱処理が短縮化されると共に、
高密度に焼結されて機械的強度が向上することになる。
末からなる母粒子の周囲に、CuO等の金属酸化物から
なる子粒子を付着させたカプセル粉体を形成し、該カプ
セル粉体を所定の形状に集合させた後、プラズマ焼結す
るようにしたものであるため、α−FeSiをβ−Fe
Siに相転位させるべく熱処理が短縮化されると共に、
高密度に焼結されて機械的強度が向上することになる。
【0017】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、以下の如
き優れた効果を有する。
き優れた効果を有する。
【0018】金属酸化物でカプセル化することによ
り、焼結温度を任意にコントロールでき、相転位時間の
短縮化が達成される。
り、焼結温度を任意にコントロールでき、相転位時間の
短縮化が達成される。
【0019】固形化した際に、密度が上がり、機械的
強度も向上する。
強度も向上する。
【0020】プラズマ焼結時に適度な電気抵抗と流動
性を発揮することになる。
性を発揮することになる。
【図1】本発明の一実施例を示す工程図である。
【図2】母粒子の周囲に子粒子を付着させたカプセル粉
末を集合させた状態を示す部分拡大図である。
末を集合させた状態を示す部分拡大図である。
【図3】従来の熱発電素子の製造方法の一実施例を示す
工程図である。
工程図である。
1 母粒子 2 子粒子 3 カプセル粉末
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 熱発電素子の製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱電対などに用いられる
熱発電素子の製造方法に関するものである。
熱発電素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱発電素子は周知の通り、熱電効果を利
用して熱エネルギーから電気エネルギーに、或いはその
反対に変換する素子であり、代表的なものとして、熱電
対、電子冷凍素子(ペルチェ素子)が挙げられる。この
熱電対は二種の金属線を接続して閉回路を作り、二つの
接点を異なる温度に保つと、この接点間に熱起電力が生
ずるというゼーベック効果を利用したもので、両端の電
圧を測定して温度を測るものであり、他方、電子冷凍素
子は異種の導体や半導体の接触面を通して電流が流れる
とき、その接触面でジュール熱以外の熱の発生、吸収が
起こるペルチェ効果を利用したもので、マイナス20℃
〜プラス70℃程度の範囲で精密に温度制御が必要な場
合等によく使われる。
用して熱エネルギーから電気エネルギーに、或いはその
反対に変換する素子であり、代表的なものとして、熱電
対、電子冷凍素子(ペルチェ素子)が挙げられる。この
熱電対は二種の金属線を接続して閉回路を作り、二つの
接点を異なる温度に保つと、この接点間に熱起電力が生
ずるというゼーベック効果を利用したもので、両端の電
圧を測定して温度を測るものであり、他方、電子冷凍素
子は異種の導体や半導体の接触面を通して電流が流れる
とき、その接触面でジュール熱以外の熱の発生、吸収が
起こるペルチェ効果を利用したもので、マイナス20℃
〜プラス70℃程度の範囲で精密に温度制御が必要な場
合等によく使われる。
【0003】また、この熱発電素子は幾つかの標準的な
組み合わせがJIS規格等で決まっており、その一つと
してp型鉄珪化物と、n型鉄珪化物との組み合わせから
なるFeSi熱発電素子がある。
組み合わせがJIS規格等で決まっており、その一つと
してp型鉄珪化物と、n型鉄珪化物との組み合わせから
なるFeSi熱発電素子がある。
【0004】図4はこのFeSi熱発電素子の製造方法
の一例を示したものである。これを順を追って簡単に説
明すると、先ず、FeとSiにそれぞれ添加元素である
Mn及びCoを添加して1873Kの温度でこれらを別
個に溶解して二種類のインゴットを製作した後、スタン
プミル等を用いてこれらをそれぞれ別個に粉砕して造粒
し、p型原料粉末とn型原料粉末を製作する。そして、
これら原料粉末を成形型に入れて冷間プレスした後、真
空中、1433Kで焼結し、その後これをα−FeSi
(金属相)からβ−FeSi(半導体相)に相転移させ
るべく大気中、1063Kで熱処理を加え、必要に応じ
てリード線をろう付け、或いはハンダ付けして完成する
ことになる。
の一例を示したものである。これを順を追って簡単に説
明すると、先ず、FeとSiにそれぞれ添加元素である
Mn及びCoを添加して1873Kの温度でこれらを別
個に溶解して二種類のインゴットを製作した後、スタン
プミル等を用いてこれらをそれぞれ別個に粉砕して造粒
し、p型原料粉末とn型原料粉末を製作する。そして、
これら原料粉末を成形型に入れて冷間プレスした後、真
空中、1433Kで焼結し、その後これをα−FeSi
(金属相)からβ−FeSi(半導体相)に相転移させ
るべく大気中、1063Kで熱処理を加え、必要に応じ
てリード線をろう付け、或いはハンダ付けして完成する
ことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな従来の熱発電素子の製造方法ではα−FeSiをβ
−FeSiに相転移させるべく熱処理に時間が掛かって
しまう上に、焼結された粉末間に空孔が存在して疎密な
部分があるため、電流密度や機械的強度が低いといった
欠点があった。
うな従来の熱発電素子の製造方法ではα−FeSiをβ
−FeSiに相転移させるべく熱処理に時間が掛かって
しまう上に、焼結された粉末間に空孔が存在して疎密な
部分があるため、電流密度や機械的強度が低いといった
欠点があった。
【0006】そこで、本発明は上述した問題点を有効に
解決するために案出されたものであり、その主な目的は
相転移時間の短縮化が達成されると共に、機械的強度に
優れた新規な熱発電素子の製造方法を提供するものであ
る。
解決するために案出されたものであり、その主な目的は
相転移時間の短縮化が達成されると共に、機械的強度に
優れた新規な熱発電素子の製造方法を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明はMn,Co等の添加元素が添加され、p型あ
るいはn型とされたα−FeSi2 粉末からなる母粒子
の周囲に、CuO等の金属酸化物からなる子粒子を付着
させたカプセル粉体を形成し、該カプセル粉体を所定の
形状に集合させてプラズマ焼結するものである。
に本発明はMn,Co等の添加元素が添加され、p型あ
るいはn型とされたα−FeSi2 粉末からなる母粒子
の周囲に、CuO等の金属酸化物からなる子粒子を付着
させたカプセル粉体を形成し、該カプセル粉体を所定の
形状に集合させてプラズマ焼結するものである。
【0008】
【作用】本発明は上述したような製造方法であるため、
α−FeSi2 粉末のみを相転移させるよりも、低い温
度で相転移させることができる。すなわち、子粒子であ
る金属酸化物の酸素がα−FeSi2 からなる母粒子に
吸着していた炭素と結合し、その時の反応熱がトリガー
となって相転移温度を下げるものと考えられる。
α−FeSi2 粉末のみを相転移させるよりも、低い温
度で相転移させることができる。すなわち、子粒子であ
る金属酸化物の酸素がα−FeSi2 からなる母粒子に
吸着していた炭素と結合し、その時の反応熱がトリガー
となって相転移温度を下げるものと考えられる。
【0009】4CuO+C+ →2Cu2 O+CO2 また、プラズマ焼結に際して、カプセル粉体を集合させ
てプレスすると、このカプセル粉体を構成する子粒子が
潤滑剤の働きをなして空孔が埋まって密度が増す上に、
カプセル化により、均一に分散した酸化物が焼結した際
の繋ぎとなり、機械的強度も向上する。また、プラズマ
焼結による固形化の際には粉体の流動性、通電性が重要
となってくるが、これらの点についてもカプセル粉体は
優れている。すなわち、母粒子に用いるα−FeSi2
は良導体で通電焼結の際に一部だけ過放電しやすいが、
絶縁体である酸化物が均一に分散された状態では電流密
度も均一化される。
てプレスすると、このカプセル粉体を構成する子粒子が
潤滑剤の働きをなして空孔が埋まって密度が増す上に、
カプセル化により、均一に分散した酸化物が焼結した際
の繋ぎとなり、機械的強度も向上する。また、プラズマ
焼結による固形化の際には粉体の流動性、通電性が重要
となってくるが、これらの点についてもカプセル粉体は
優れている。すなわち、母粒子に用いるα−FeSi2
は良導体で通電焼結の際に一部だけ過放電しやすいが、
絶縁体である酸化物が均一に分散された状態では電流密
度も均一化される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。
て詳述する。
【0011】図1及び表1に示すように、先ず、Feと
Siにそれぞれ添加元素であるMn及びCoを添加して
1873Kの温度でこれらを別個に溶解した後、 ガスア
トマイズ装置を用いて粒径が約150μm程度のFeS
i 2 アトマイズ粉末を製造した。このアトマイズ装 置に
よる製造方法は、図4に示すように、先ずルツボ4内に
Fe,Si及びMn,Co等 の添加元素を混入した後、
これを高周波溶解させ、この溶湯をAr等の不活性ガス
下で噴 霧冷却してなるものである。尚、これらの過程は
1台の装置で連続して行なわれる。次に 、このFeSi
2 アトマ イズ粉末をスタンプミルあるいはボールミル等
を用いてこれらをそれぞれ別個に粉砕して 造粒した。そ
して、図2に示すように、このFeSi2 アトマイズ粉
末を母粒子1とし、この母粒子1の周囲に、CuOから
なる粒径が1〜2μm程度の子粒子2を、静電付着法、
機械的衝撃法等の周知技術を用いてカプセル化し、p型
カプセル粉末及びn型カプセル粉末3を製作した。尚、
このカプセル粉末3中のCuO混合割合は2wt%とし
た。また、金属酸化物としてはその融点が500℃以上
1200℃以下で、かつ、空気中で容易に還元しないも
のが好ましい。また、粒径としては5μm以下がカプセ
ル化には都合が良い。
Siにそれぞれ添加元素であるMn及びCoを添加して
1873Kの温度でこれらを別個に溶解した後、 ガスア
トマイズ装置を用いて粒径が約150μm程度のFeS
i 2 アトマイズ粉末を製造した。このアトマイズ装 置に
よる製造方法は、図4に示すように、先ずルツボ4内に
Fe,Si及びMn,Co等 の添加元素を混入した後、
これを高周波溶解させ、この溶湯をAr等の不活性ガス
下で噴 霧冷却してなるものである。尚、これらの過程は
1台の装置で連続して行なわれる。次に 、このFeSi
2 アトマ イズ粉末をスタンプミルあるいはボールミル等
を用いてこれらをそれぞれ別個に粉砕して 造粒した。そ
して、図2に示すように、このFeSi2 アトマイズ粉
末を母粒子1とし、この母粒子1の周囲に、CuOから
なる粒径が1〜2μm程度の子粒子2を、静電付着法、
機械的衝撃法等の周知技術を用いてカプセル化し、p型
カプセル粉末及びn型カプセル粉末3を製作した。尚、
このカプセル粉末3中のCuO混合割合は2wt%とし
た。また、金属酸化物としてはその融点が500℃以上
1200℃以下で、かつ、空気中で容易に還元しないも
のが好ましい。また、粒径としては5μm以下がカプセ
ル化には都合が良い。
【0012】次に、このようにカプセル化された原料粉
末をプラズマ焼結装置の成形型に入れ、真空雰囲気中
で、約650℃で焼結し、α−FeSi(金属相)から
β−FeSi(半導体相)に相転移させた。
末をプラズマ焼結装置の成形型に入れ、真空雰囲気中
で、約650℃で焼結し、α−FeSi(金属相)から
β−FeSi(半導体相)に相転移させた。
【0013】この結果、CuOでカプセル化した粉末は
約715℃で転移することが確かめられた。このことは
通常の無カプセルα−FeSiが727℃であるから、
転移温度は約12℃低下することになる。また、密度比
が97%と高い密度を示し、機械的強度が向上したこと
を確認した。
約715℃で転移することが確かめられた。このことは
通常の無カプセルα−FeSiが727℃であるから、
転移温度は約12℃低下することになる。また、密度比
が97%と高い密度を示し、機械的強度が向上したこと
を確認した。
【0014】また、このα→βへの相転移について説明
すると、α相は正方晶の金属であるが、β相は斜方晶の
真性半導体である。β−FeSi2 はα−FeSi2 と
FeSi2 の包析反応によって形成されるが、通常、こ
の過程をα→βへの相転移と呼んでいる。また、このと
きの温度を転 移温度とよび、約938℃である。すなわ
ち、この温度より高温側ではFeとSiは正方晶の結晶
構造をもったほうが安定であり、逆に低温側では斜方晶
という結晶構造をもったほうが内部エネルギーが低く安
定である。このことからα−FeSi2 を転移温度より
低めの温度で熱処理することでβ−FeSi2 を得るこ
とが可能である。
すると、α相は正方晶の金属であるが、β相は斜方晶の
真性半導体である。β−FeSi2 はα−FeSi2 と
FeSi2 の包析反応によって形成されるが、通常、こ
の過程をα→βへの相転移と呼んでいる。また、このと
きの温度を転 移温度とよび、約938℃である。すなわ
ち、この温度より高温側ではFeとSiは正方晶の結晶
構造をもったほうが安定であり、逆に低温側では斜方晶
という結晶構造をもったほうが内部エネルギーが低く安
定である。このことからα−FeSi2 を転移温度より
低めの温度で熱処理することでβ−FeSi2 を得るこ
とが可能である。
【0015】
【表1】
【0016】このように、本発明は、α−FeSi2 粉
末からなる母粒子の周囲に、CuO等の金属酸化物から
なる子粒子を付着させたカプセル粉体を形成し、該カプ
セル粉体を所定の形状に集合させた後、プラズマ焼結す
るようにしたものであるため、α−FeSiをβ−Fe
Siに相転移させるべく熱処理が短縮化されると共に、
高密度に焼結されて機械的強度が向上することになる。
末からなる母粒子の周囲に、CuO等の金属酸化物から
なる子粒子を付着させたカプセル粉体を形成し、該カプ
セル粉体を所定の形状に集合させた後、プラズマ焼結す
るようにしたものであるため、α−FeSiをβ−Fe
Siに相転移させるべく熱処理が短縮化されると共に、
高密度に焼結されて機械的強度が向上することになる。
【0017】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、以下の如
き優れた効果を有する。
き優れた効果を有する。
【0018】金属酸化物でカプセル化することによ
り、焼結温度を任意にコントロールでき、相転移時間の
短縮化が達成される。
り、焼結温度を任意にコントロールでき、相転移時間の
短縮化が達成される。
【0019】固形化した際に、密度が上がり、機械的
強度も向上する。
強度も向上する。
【0020】プラズマ焼結時に適度な電気抵抗と流動
性を発揮することになる。
性を発揮することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す工程図である。
【図2】母粒子の周囲に子粒子を付着させたカプセル粉
末を集合させた状態を示す部分拡大図である。
末を集合させた状態を示す部分拡大図である。
【図3】従来の熱発電素子の製造方法の一実施例を示す
工程図である。
工程図である。
【図4】本発明に用いるガスアトマ イズ法を示す工程図
である。
である。
【符号の説明】 1 母粒子 2 子粒子 3 カプセル粉末
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】追加
【補正内容】
【図4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松見 裕 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞ中央研究所内 (72)発明者 加藤 雅之 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞ中央研究所内 (72)発明者 奥村 英二 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞ中央研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 Mn,Co等の添加元素が添加され、p
型あるいはn型とされたα−FeSi2 粉末からなる母
粒子の周囲に、CuO等の金属酸化物からなる子粒子を
付着させたカプセル粉体を形成し、該カプセル粉体を所
定の形状に集合させた後、プラズマ焼結することを特徴
とする熱発電素子の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4173013A JPH06342941A (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 熱発電素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4173013A JPH06342941A (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 熱発電素子の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06342941A true JPH06342941A (ja) | 1994-12-13 |
Family
ID=15952586
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4173013A Pending JPH06342941A (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 熱発電素子の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06342941A (ja) |
-
1992
- 1992-06-30 JP JP4173013A patent/JPH06342941A/ja active Pending
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