JPH06343379A - オーブントレイ - Google Patents

オーブントレイ

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Publication number
JPH06343379A
JPH06343379A JP14075493A JP14075493A JPH06343379A JP H06343379 A JPH06343379 A JP H06343379A JP 14075493 A JP14075493 A JP 14075493A JP 14075493 A JP14075493 A JP 14075493A JP H06343379 A JPH06343379 A JP H06343379A
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JP
Japan
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heat
tray
resistant resin
heated
resin
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Application number
JP14075493A
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English (en)
Inventor
Takayoshi Imai
隆嘉 今井
Tooru Imanara
徹 今奈良
Yoshikatsu Yoshida
吉勝 吉田
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
Mitsubishi Chemical Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Kasei Corp, Mitsubishi Chemical Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Kasei Corp
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  • Baking, Grill, Roasting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】少なくともその被加熱物との接触面が,耐熱性
樹脂に対して0.1〜80重量%の充填剤を含有する耐
熱性樹脂組成物で構成されてなることを特徴とするオー
ブントレイ。 【効果】本発明のオーブントレイは、熱効率および熱吸
収が良好で、被加熱物の裏面まで表面と同様に均一に加
熱することが可能である。従来、金属製トレイに対して
行われていた油引きを省略しても、焼成後の被加熱物の
離型性がよく、その効果は、被加熱物との接触面に離型
性の高い樹脂を使用した場合に特に顕著である。また、
樹脂を主たる材料とするので従来の金属製トレイに比較
して軽量で取扱いが容易であり、生産性が向上する等、
多大な工業的利益を提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オーブントレイに関す
るものである。より詳しくは、その上に比較的低温で加
熱され、且つ焦げつきを起こしやすい製品、具体的に
は、パン、菓子類等の食品を載せてオーブン中で加熱す
ることにより、製造する場合に特に好適に使用されるオ
ーブントレイに関するものである。
【0002】本発明のオーブントレイは、大手製パン、
製菓子工場における製造装置に対してはもとより、イン
ストアベーカリー、個人経営の小規模なベーカリーにお
ける製造装置においても好適に用いることができる。
【0003】
【従来の技術】パン、菓子類等比較的低温で加熱され、
且つ焦げつきを起こしやすい被加熱物をオーブン中で大
量に加熱し、製造する場合、従来金属製のトレイに載せ
て加熱を行っている。具体的に製パンの場合を例にとっ
て製造プロセスを簡単に説明すると、小麦粉、グラニュ
ー糖、塩化ナトリウム、鶏卵、脱脂粉乳、無塩バター、
イースト、水等の材料を配合し、ミキサーで混捏し、ホ
イロで生地冷蔵・発酵させてモルダーで成形し、最後に
ベーキングオーブンで焼成して製パンする。
【0004】このようなパン、菓子等の比較的低温、即
ち230℃未満の温度で加熱され、且つ焦げつきを起こ
しやすい食品等の被加熱物をオーブン中で加熱する場
合、ステンレス等の金属製のトレイを用い、加熱の度に
油を刷毛等で塗布したり、油槽に浸漬する等の方法で表
面を油等で被覆して離型性を確保している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の金属製のオーブ
ントレイは、パン等の被加熱物が金属製のトレイ上に焦
げ付かないようにするために、パンを調理するたびごと
にトレイの上に油を引かなければならず、それ自体工程
上の負担となる。特に、業務用のオーブントレイの場合
には、通常、大きさがたて390mm,よこ550m
m,高さ30mm,板厚0.8mm程度であり、重量が
比較的大きいため、作業者がトレイを持ち運びする際、
あるいはオーブンから出し入れする際の負担がかなり大
きいものとなっている。又、油の引き方によって焼き色
のつき方が一定せず、被加熱物の表裏で焼き色が大幅に
異なってしまう場合があるので、作業にある程度の熟練
を要する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決するために、鋭意検討した結果、接触面が耐熱
性樹脂及び充填剤を特定量含有する耐熱性樹脂組成物で
構成したオーブントレイであれば、油を引くことなしに
離型性が良好であり、しかも焼成条件が一定であれば、
特段の工夫を凝らさなくても被加熱物の表裏に比較的均
一な焼き色をつけられることを見いだし、本発明に到達
した。
【0007】すなわち本発明の要旨は、少なくともその
被加熱物との接触面が,耐熱性樹脂に対して0.1〜8
0重量%の充填剤を含有する耐熱性樹脂組成物で構成さ
れてなることを特徴とするオーブントレイに存する。以
下、本発明を詳細に説明する。本発明のオーブントレイ
は使用温度、例えばパン製造時なら200〜230℃に
おいて、変形、流動、熱分解等により支障をきたすもの
であってはならない。ただし、多少のたわみや剛性低下
等、実用上、支障のない可逆的変化であればかまわな
い。これを実現するためにはオーブントレイに使用する
耐熱性樹脂の熱分解開始温度がトレイ使用時の最高温度
以上、即ち、製パン用なら230℃以上であることが必
要である。より好ましくは耐熱性樹脂のガラス転移点又
は融点が230℃以上であることが好ましい。
【0008】本発明の耐熱性樹脂は、この様な耐熱性、
耐熱分解性を有するものであれば熱硬化性、熱可塑性の
いずれの樹脂でもよい。例えばフェノ−ル樹脂、ベーク
ライト、ユリア樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、
エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、シリコーンゴム、
ビスマレイミド樹脂、ポリマレイミド樹脂、ポリイミド
樹脂等の熱硬化性樹脂、及びポリエーテルエーテルケト
ン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PP
S)、熱可塑性ポリイミド(TPI)、サーモトロピッ
ク液晶ポリマー(LCP)、ポリアリレート(PA
R)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミ
ド(PEI)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポ
リスルフォン(PSF)、フッ素樹脂等の樹脂が好適に
用いられる。
【0009】樹脂の耐熱性は熱分解開始温度がトレイ使
用時の最高温度以上であることが必須であるが、さらに
加工性、価格も重要である。また、より耐熱性の高い樹
脂の方が、長期の使用を考えた場合にはより好ましい。
そのため例えば、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹
脂、ビニルベンジルイミド樹脂、シリコーンゴムが好ま
しい。さらに要件としては加工性の良いことが挙げられ
るが、この観点からはシリコーンゴム、エポキシ樹脂が
好適に用いられる。また、価格が低い点ではシリコーン
ゴムが好ましい。また、シリコーンゴムは食品、医療分
野への適用実績からみて、安全性等の点からも有利であ
る。
【0010】以下に好適な耐熱性樹脂の具体的な例を説
明する。エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型の
グリシジルエーテルで代表されるエピビス系エポキシ化
合物、フェノールノボラック又はクレゾールノボラック
のポリグリシジルエーテル等のノボラック系エポキシ化
合物、アミノフェノール、芳香族ジアミンのグリシジル
化合物の如きアミンエポキシ化合物、更には脂肪族、脂
環式エポキシ化合物等の1種又は2種以上が使用できる
が、本目的の耐熱性の点では、フェノールノボラック、
クレゾールノボラック型グリシジルエーテルまたはジア
ミノジフェニルメタンテトラグリシジルアミン等の多官
能グリシジルエーテル、グリシジルアミン型エポキシ樹
脂が好ましい。更に耐熱分解性の点においては、これら
のβ−メチルグリシジル化合物が特に良好である。
【0011】ポリマレイミド樹脂は、ジアミン化合物と
無水マレイン酸との反応により得られるものであり、特
に限定されることなく使用できる。またこれらポリマレ
イミド樹脂のジアミン変性、ポリシロキサン変性物、ま
た反応性希釈剤変性物等も使用できる。熱硬化性ポリイ
ミド樹脂の例として,芳香族テトラカルボン酸又はその
誘導体、芳香族ジアミン及び末端官能化剤の3成分より
製造されるものが好適に用いられる。
【0012】耐熱性樹脂は、成形後、使用時の最高温
度、即ち製パン用トレイなら製パン時の最高温度である
220〜230℃を越える温度で、具体的には250〜
300℃で後硬化を行ない、微量の樹脂モノマー成分や
ガス成分を除去しておくことが好ましい。本発明で用い
る充填剤とは、通常、シリコーンゴム等に機械的物性向
上等の目的で添加されるフィラーのことである。形状は
とくに限定されず、繊維状、粉末状等のものが使用でき
るが、成形性の観点からは微粉末状のものが好ましく、
更には熱伝導率が高いものが好ましい。具体的には耐熱
性樹脂よりも熱伝導率が高いもの、数値的には通常0.
0005〜1cal/sec・cm・K、好ましくは
0.0008〜0.8cal/sec・cm・Kの範囲
の熱伝導率を持つ充填剤が用いられる。かかる充填剤を
耐熱性樹脂と混合することにより、耐熱性樹脂組成物の
熱伝導率、熱吸収が向上し、被加熱物のトレイとの接触
面を非接触部分と同様に均一に加熱することができ、特
に、パン、菓子等の食品を焼成する場合には、トレイと
の接触面に非接触部分と同様な均一な焼色がつくものと
思われる。
【0013】具体的な充填剤の種類としては、粉末シリ
カ、カーボンブラック、酸化鉄(ベンガラ)、炭酸カル
シウム、酸化チタン(チタン白)、ケイ酸ジルコニウ
ム、ケイ酸マグネシウム、酸化アルミニウム(アルミ
ナ)、酸化亜鉛(亜鉛華)などが挙げられるが、これら
に限定されるものではない。特にカーボンブラック、酸
化鉄は、トレイの熱伝導性、熱吸収を向上させ、パン、
菓子等の焼き上がり具合いを良好にする効果が特に大き
いので好ましい。その理由は明確ではないが、以下のよ
うに推定される。即ち、輻射加熱方式の電熱式オーブン
でパンを焼成する場合、赤外領域の波長に対する吸収率
が高い材料を使用する方がエネルギー効率は良好であ
る。例えば、「伝熱工学資料−改訂第3版」社団法人,
日本機械学会,p10〜12によれば黒色、灰色、褐色
など、一般に暗色材料の熱吸収率は波長依存性があまり
なく、全吸収率も大きい。それに対して、緑色、橙色、
肌色などの明色材料のそれは短波長域で熱吸収率が低下
し、その分だけ全吸収率も小さい。この相違は低温度で
はそれほど顕著ではないが、温度上昇とともに拡大す
る,と記載されている。従って、本発明で用い得る充填
剤は、熱吸収向上の点からは暗色であるほど好ましく、
その意味でカーボンブラック、酸化鉄等が好ましい。
【0014】また、微粉末シリカは、熱伝導率、熱吸収
向上の効果以外に、トレイの機械的物性向上の効果が顕
著であり、好ましい充填剤である。充填剤の添加量に関
しては、過剰添加により耐熱性樹脂への練り込みや、該
樹脂の加工性が著しく落ちるものであってはならない。
これらを考慮に入れると充填剤の添加量としては耐熱性
樹脂の重量に対して0.1〜80重量%である。この組
成比の最適な範囲は各耐熱性樹脂と充填剤の組合わせに
より変化するが、例えば、シリコーンゴムと粉末シリカ
の場合には0.5〜60重量%、好ましくは10〜50
重量%、より好ましくは20〜40重量%である。ま
た、カーボンブラック、酸化鉄の場合には0.1〜70
重量%、好ましくは0.1〜20重量%、より好ましく
は0.5〜10重量%である。
【0015】耐熱性樹脂と充填剤との混合方法は、特に
限定されず、ニーダー、ミキサー、二本ロール等公知の
いずれの装置を用いる方法でも採用可能で、これらの混
合機を用いて分散混合させ樹脂コンパウンドとする。こ
の時必要に応じては充填剤を均一に分散させる目的で、
シロキサン、特殊シラン等の分散促進剤を添加してもよ
い。これに、二本ロール等で加硫剤、着色剤等を添加し
練り込み、シート状に成形する。この加硫前の樹脂コン
パウンドシートを上記の成形法で所望の形状に成形す
る。
【0016】本発明で使用する耐熱性樹脂組成物には、
上記充填剤以外に必要に応じて天然ワックス、合成ワッ
クス、有機脂肪酸、有機脂肪酸の金属塩などの内部離型
剤、ハロゲン化合物、酸化アンチモンなどの難燃化剤、
各種着色剤、シランカップリング剤、チタンカップリン
グ剤などの表面処理剤、ニトリルゴム、シリコーン樹脂
などの可撓性付与剤などの機能性改質剤を添加すること
もできる。
【0017】本発明のオーブントレイは、少なくともそ
の被加熱物との接触面が上記充填剤を特定量含有する耐
熱性樹脂組成物であればよく、その他の部分の材質、全
体の形態、製法等は特に限定されない。例えば、いわゆ
るパンチングメタル、即ち、種々の模様を打ち抜いた金
属製の薄板の表面を、上記充填剤を特定量含有する耐熱
性樹脂組成物で被覆した構成のオーブントレイでもよい
し、例えば金属、セラミック製等の耐熱性基板上に、上
記充填剤を特定量含有する耐熱性樹脂組成物のシートを
載置した構成のオーブントレイでもよい。
【0018】いずれの場合もトレイの大きさは特に限定
されないが、好ましくは400mm×500mm位までの面
積の板状の物がよい。その場合、厚みは0.1〜5m
m、好ましくは0.5〜4mm、より好ましくは1〜3
mmである。トレイの形状としては、パン等の被加熱物
がトレイ上で移動することを防止するため、該被加熱物
の大きさ、形状に即した任意凹凸の形状を有することが
好ましい。また、トレイの周縁は、ハンドリング時の容
易性を増す構造や、被加熱物の落下防止のため堰のよう
な構造であることが好ましい。
【0019】次にパンチングメタルを使用する例につい
て説明する。パンチングメタルの材質としては、トレイ
の使用温度、即ちパン製造時なら200〜230℃に耐
えることが必要であり、この様な耐熱性を有するもので
あれば特にその材質を限定するものではない。例えば、
ステンレス、アルミニウム、銅、真ちゅう、ジュラルミ
ン板等が挙げられる。これらの中では、軽量でかつ高弾
性率であるアルミニウムが好ましい。また、経済的な面
を考慮した場合には汎用であり、かつ安価であることが
重要であるので、ステンレスが好ましい。これらのパン
チングメタルの種類は本発明のオーブントレイが適用さ
れる用途、目的に応じて適宜選択することができる。
【0020】耐熱性樹脂組成物の間にパンチングメタル
を挟んでオーブントレイを成形するタイプのオーブント
レイは、以下の点で優れている。即ち、芯材としてパン
チングメタルを有するので、耐熱性樹脂、特にシリコー
ンゴムを用いた場合に起こりがちな、トレイの自重によ
るたわみを矯正し、剛性を向上させる効果がある。パン
チングメタルは、面内に多数の穴が開いているので、該
穴に樹脂が埋設されることにより、樹脂とパンチングメ
タルとがより強固に一体化する。適当な間隔で穴があい
ているため、金属の平板に比べ、軽量である。
【0021】パンチングメタルを用いる場合、少なくと
も被加熱物が接触する部分を被覆する必要があり、片面
だけの被覆でもよいが、両面とも被覆した場合、開口部
で表裏の樹脂が結合し硬化することによりパンチングメ
タルと樹脂が、一層強固に密着するので好ましい。パン
チングメタルの形状は、薄板に概略均一に多数の穴が設
けてあればよく、とくに限定されない。穴の形も任意だ
が、応力集中が生じにくい円形が通常用いられ、厚さ
0.3〜1.2mm、特に0.5〜0.8mmのものが
好適に用いられる。又、空隙率は30〜70%、特に4
0〜60%のものが好適に用いられる。耐熱性樹脂組成
物層の厚さは片面でも、両面でも同じ厚さで良く、0.
1〜3.0mmが好ましい。
【0022】パンチングメタルの表面を充填剤を含む耐
熱性樹脂で被覆する方法としては特に限定されないが、
トレイ成形用の型の中で樹脂層の間にパンチングメタル
を挟んでプレス成形等により製造する方法、トレイ成形
用の型の中にあらかじめパンチングメタルを置いておき
レジンインジェクション成形、レジントランスファー成
形、RRIM法(レインフォースト リアクションイン
デクションモルディング)、SRIM法(ストラクチャ
ル リアクションインデクションモルディング)、圧縮
注入成形法等により製造する方法等が挙げられる。特
に、成形にかかわる設備投資、ランニングコスト、装置
のメンテナンスにかかわる費用の面から考えるとプレス
成形が低コストであるので好適である。
【0023】耐熱性基板上に、上記充填剤を特定量含有
する耐熱性樹脂製のシートを載置するタイプのオーブン
トレイの場合、該耐熱性基板の材質は、加熱時の最高温
度に耐え得るものであれば特に限定されず、先にパンチ
ングメタル用として言及した様な金属であってもよい
し、セラミックまたは前述の耐熱性樹脂製シートでもよ
いが、作業性等を考慮してオーブントレイ全体の軽量化
が必要な場合には、基板も耐熱性樹脂製であることが好
ましい。形状は従来から使用されているオーブントレイ
と同様のものが好ましい。
【0024】載置する耐熱性樹脂製のシートの大きさ、
形状等は、オーブントレイ全体の大きさ、形状に応じて
決定すればよく、特に限定されない。例えば、パン等の
被加熱物がトレイ上で移動することを防止するため、該
被加熱物の大きさ、形状に即した凹凸の形状を有するこ
とが好ましい。また、トレイの周縁は、ハンドリング時
の容易性を増す構造や、被加熱物の落下防止のため堰の
ような構造であることが好ましい。
【0025】次に、該シートを製造する方法を説明す
る。シートの製造方法としては特に限定されないが、公
知のシートあるいはフィルム製造方法が用いられる。例
えば、圧縮成形法、射出成形法、トランスファー成形
法、押出成形法、インフレーション法、Tダイフィルム
成形法、カレンダ加工等により製造する方法等が挙げら
れる。
【0026】また、必要に応じて熱成形等により所望の
形状に二次加工することができる。加工の方法としては
特に限定されないが、自由吹き込み成形、真空成形、圧
空成形、プレス成形、スタンピング成形、プラグアシス
ト成形等が挙げられる。この場合の耐熱性樹脂製のシー
トの厚さは0.1〜3.0mmが好ましい。この様な耐
熱性基板上に耐熱性樹脂製のシートを載置するタイプの
オーブントレイは、耐熱性基板と耐熱性樹脂製のシー
ト、それぞれの目的に適した材料を選ぶことができる。
最も好ましい組合わせは、耐熱性基板として、耐熱性、
剛性の高い鉄板、耐熱性樹脂製のシートとしてシリコー
ンゴムを用いる場合であり両者の長所を兼ね備えたオー
ブントレイを得ることができる。また、加熱後の被加熱
物を耐熱性樹脂製のシートごと取り出せば、重いオーブ
ントレイ自体を毎回移動させる必要がなくなり、作業性
が大幅に向上する。
【0027】本発明のオーブントレイは、被加熱物と接
触する面に用いる耐熱性樹脂の種類によっては、必ずし
もパン等の被加熱物とトレイの離型性が十分に確保でき
ないことがあるが、その場合にはトレイの被加熱物との
接触面を離型剤で被覆するとよい。ここで、離型剤の種
類としては、有効な離型性を与え得るものなら特に限定
されないが、パン、菓子等の食品用オーブントレイの場
合には当然、人体に有害な不純物を含有していてはなら
ず、食品衛生法上の規格を満足するものである食品グレ
ードのものが好ましく用いられる。
【0028】具体的には食品用シリコーン離型剤とし
て”KS−737”(信越シリコーン社製)”YSR6
209”,”YSR6209B”(東芝シリコーン社
製)”SR620PG”(東レ・ダウコーニング・シリ
コーン社製)等が好適に用いられる。離型剤による被覆
の方法としては、はけ塗り、デイツピング等種々のものが
ある。被覆した後は、加熱機器中で加熱、硬化させる。
離型性シリコーン樹脂層の厚さは特に限定されないが、
通常、約5〜200μmである。被覆する部位として
は、少なくとも被加熱物が接触し得る箇所が被覆されて
いればよく、通常はオーブントレイの上側表面の実質的
全面が被覆される様にする。
【0029】なお、シリコーン離型剤を被覆する前に
は、あらかじめトレイを使用時の最高温度、即ち製パン
用オーブントレイなら製パン時の最高温度である220
〜230℃を越える温度まで加熱して微量の樹脂モノマ
ー成分やガス成分を除去しておくことが好ましい。ま
た、離型剤を用いる場合、該離型剤中に上記充填剤を添
加してもよいが、離型剤による被覆層は非常に薄いた
め、本発明のトレイを構成する耐熱性樹脂自体に充填剤
が添加されている限り、該被覆層に更に充填剤を添加し
ても均一加熱の効果向上はさほど望めない。即ち、本発
明において、オーブントレイの被加熱物との接触面と
は、薄い被覆層ないしは、下層の耐熱性樹脂組成物から
なる表面を意味するものとする。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。尚、例中において熱分
解開始温度は熱分析装置(”DT−30”:島津製作所
社製)にて測定したair雰囲気中における5%加熱減
量を示した温度(Td5%air)で表記した。
【0031】[実施例1]パンチングメタルとしては”
SUS304”、厚さ0.6mm、穴形状:円形、穴径
8mm、ピッチ(円形の穴の中心と隣の穴の中心の距
離)10mm、空りょう率0.58を用いた。
【0032】シリコーンゴム(”KE981T−U”:
信越化学社製 加硫後の硬度80、Td5%air:4
55℃)にカーボンブラック(熱伝導率約0.001、
シリコーンゴム重量に対して5重量%)および加硫
剤(”C−8”:信越化学社製)を添加し、二本ロール
で素練りし、厚さ0.8mmに調整してなる加硫前のシ
リコーンゴムシート2枚の間に、前記パンチングメタル
を挟んで165℃、10分間、30Kg/cm2加圧でプ
レス成形し、その後、250℃で4時間後硬化を行って
トレイを作製した。トレイの大きさは39cm×55c
m、板厚は1.6mm、重さは1.1Kgであった。
【0033】小麦粉(3,000g)、グラニュー糖
(300g)、塩化ナトリウム(54g)、鶏卵(30
0g)、脱脂粉乳(90g)、無塩バター(360
g)、イースト(90g)、水(1650g)、改良剤
(60g)の材料を配合し、ミキサー(SS−111:
関東混合機工業(株)社製)で混捏し、ドウコンディシ
ョナー/ホイロ(KDM−36SH:(株)東京コトブ
キインダストリー社製)で生地冷蔵(−2℃、14時
間)・発酵(自然解凍;1時間、15℃;2時間、27
℃;湿度75%;1時間)させてから70gに分割し、
ドウコンディショナー/ホイロ(27℃、湿度75%)
で15分間寝かし、モルダー(Widefine:押切
製作所(株)社製)で成型し、ロールパンの形に巻いた
生地を前記のトレイにのせて、ドウコンディショナー/
ホイロ(35℃、湿度85%)で30分間、パン生地を
最終発酵させ、最後にベーキングオーブン(SEGグロ
ワール:三幸機械(株)社製)で焼成(210℃、11
分間)した。ロールパンの焼き上がり具合いは良好であ
り、パンの底部に焼け色が認められた。焼成後のパンは
トレイから容易に離型する事を確認した。
【0034】[実施例2]カーボンブラックの代わりに
酸化鉄(熱伝導率約0.01)を用いたこと以外は実施
例1と同様にしてトレイを作製した。トレイの大きさは
39cm×55cm、板厚は1.6mm、重さは1.1
Kgであった。このトレイを用い、実施例1と同様にし
てロールパンを焼成した。ロールパンの焼き上がり具合
いは良好であり、パンの底部に焼け色が認められた。焼
成後のパンはトレイから容易に離型する事を確認した。
【0035】[比較例1]シリコーンゴムにカーボンブ
ラックを添加しなかったこと以外は実施例1と同様にし
てトレイを作製した。トレイの大きさは39cm×55
cm、板厚は1.6mm、重さは1.1Kgであった。
このトレイを用い、実施例1と同様にしてロールパンを
焼成した。焼成後のパンはトレイから容易に離型し、パ
ンの底部にも焼け色が認められたが、その色は実施例1
のものと比較してうすかった。
【0036】[実施例3]加硫前のシリコーンゴムとし
て”KE971T−U”(信越化学社製 加硫後の硬度
70、Td5%air:396℃)を用いたこと以外は
実施例2と同様にしてトレイを作製した。トレイの大き
さは39cm×55cm、板厚は1.6mm、重さは
1.0Kgであった。このトレイを用い、実施例2と同
様にしてロールパンを焼成した。ロールパンの焼き上が
り具合は良好であり,パンの底部に焼け色が認められ
た。焼成後、パンはトレイから容易に離型する事を確認
した。
【0037】[比較例2]繊維強化樹脂成形品の代わり
に板厚0.8mmの鉄板を用いたこと以外は実施例1と
同様にしてパンを焼いた。焼きあがったパンはトレイの
表面に付着しており、これを剥離するとパンの焼け焦げ
が付着しているのが見られた。トレイの大きさは39c
m×55cm、板厚は0.8mm、重さは1.7Kgで
あった。
【0038】[実施例4]シリコーンゴム(”KE98
1T−U”:信越化学社製 加硫後の硬度80、Td5
%air:455℃)にカーボンブラック(熱伝導率約
0.001、シリコーンゴムに対して5重量%)および
加硫剤(”C−8”:信越化学社製)を添加し、二本ロ
ールで素練りし、厚さ0.8mmに調整してなる加硫前
のシリコーンゴムシートをシート成形用のプレス成形型
の間に挟んで165℃、10分間、30Kg/cm2加圧
でプレス成形し、その後、250℃で4時間後硬化を行
ってシートを作製した。シートの大きさは39cm×5
5cm、厚さは1mm、重さは400gであった。
【0039】鉄板製パン焼成用のトレイの上にこの離型
シートをのせ、その上にロールパンの生地をのせて、実
施例1と同様にしてロールパンを焼成した。ロールパン
の焼き上がり具合いは良好であり、パンの底部に焼け色
が認められた。焼成後のパンはシートから容易に離型す
る事を確認した。
【0040】[実施例5]カーボンブラックの代わりに
酸化鉄を用いたこと以外は実施例4と同様にしてシート
を作製した。シートの大きさは39cm×55cm、板
厚は1mm、重さは400gであった。このシートを用
い、実施例4と同様にしてロールパンを焼成した。ロー
ルパンの焼き上がり具合いは良好であり、パンの底部に
焼け色が認められた。焼成後のパンはシートから容易に
離型する事を確認した。
【0041】[比較例3]シリコーンゴムにカーボンブ
ラックを添加しなかったこと以外は実施例4と同様にし
てシートを作製した。シートの大きさは39cm×55
cm、板厚は1mm、重さは400gであった。このシ
ートを用い、実施例4と同様にしてロールパンを焼成し
た。焼成後のパンはシートから容易に離型し、パンの底
部にも焼け色が認められたが、その色は実施例4のもの
と比較してうすかった。
【0042】
【発明の効果】本発明のオーブントレイは、熱効率およ
び熱吸収が良好で、被加熱物の裏面まで表面と同様に均
一に加熱することが可能である。従来、金属製トレイに
対して行われていた油引きを省略しても、焼成後の被加
熱物の離型性がよく、その効果は、被加熱物との接触面
に離型性の高い樹脂を使用した場合に特に顕著である。
また、樹脂を主たる材料とするので従来の金属製トレイ
に比較して軽量で取扱いが容易であり、生産性が向上す
る等、多大な工業的利益を提供するものである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともその被加熱物との接触面が,耐
    熱性樹脂に対して0.1〜80重量%の充填剤を含有す
    る耐熱性樹脂組成物で構成されてなることを特徴とする
    オーブントレイ。
  2. 【請求項2】パンチングメタルの表面を、耐熱性樹脂組
    成物で被覆してなることを特徴とする請求項1記載のオ
    ーブントレイ。
  3. 【請求項3】耐熱性基板上に、耐熱性樹脂組成物からな
    るシートを載置してなることを特徴とする請求項1記載
    のオーブントレイ。
  4. 【請求項4】耐熱性樹脂が230℃以上の熱分解温度、
    ガラス転移点または融点を有することを特徴とする請求
    項1ないし3記載のオーブントレイ。
  5. 【請求項5】該耐熱性樹脂がシリコーンゴムであること
    を特徴とする請求項1ないし3記載のオーブントレイ。
  6. 【請求項6】充填剤が耐熱性樹脂よりも熱伝導率が高い
    ことを特徴とする請求項1ないし5記載のオーブントレ
    イ。
  7. 【請求項7】充填剤がカーボンブラック、酸化鉄または
    粉末シリカであることを特徴とする請求項6記載のオー
    ブントレイ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2747886A1 (fr) * 1996-04-24 1997-10-31 Matinox Decors Moule flexible a base de silicones destine a l'industrie alimentaire, ainsi que procede de fabrication d'un tel moule
JP2009022233A (ja) * 2007-07-23 2009-02-05 Uic Kk ピザ焼き容器とその容器を用いたピザを焼く方法
JP2010525095A (ja) * 2007-04-18 2010-07-22 セブ エス.アー. 疎水性が改善された付着防止コーティング
JP2018188162A (ja) * 2017-04-28 2018-11-29 大塚包装工業株式会社 食品用容器及びその製造方法
CN110948968A (zh) * 2019-11-12 2020-04-03 王宁宁 一种硅胶玻纤磨砂烤垫及其制备方法

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