JPH06344200A - プレス機械のスライド高さ調整方法およびプレス上型取付方法 - Google Patents

プレス機械のスライド高さ調整方法およびプレス上型取付方法

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JPH06344200A
JPH06344200A JP5166295A JP16629593A JPH06344200A JP H06344200 A JPH06344200 A JP H06344200A JP 5166295 A JP5166295 A JP 5166295A JP 16629593 A JP16629593 A JP 16629593A JP H06344200 A JPH06344200 A JP H06344200A
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  • Presses And Accessory Devices Thereof (AREA)
  • Control Of Presses (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少ない試打回数で所望するプレス荷重が得ら
れるようにスライド高さを調整できるようにするととも
に、プレス機械に過大な荷重を作用させることなくプレ
ス上型をプレススライドに取り付け得るようにする。 【構成】 プレススライドを下降させてプレス上型を取
り付ける際に、プレス荷重Fptが設定荷重F0 となった
時点で下降を自動停止し、プレス上型をプレススライド
に取り付けるとともに、その時のプレスストロークを検
出する。その後、プレススライドを上昇させ、下死点に
おける追込み量が上記上型取付時における追込み量より
追加追込み量x0 だけ大きくなるように、上記プレスス
トロークに基づいてスライド高さを変更し、その場合の
下死点におけるプレス荷重F1 を測定する。そして、荷
重F0 ,F1 ,および追加追込み量x0 から、直線近似
により所望する成形荷重(目標プレス荷重)Ffoが得ら
れる追込み変更量x1 を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプレス機械に係り、特
に、少ない試打回数で所望するプレス荷重が得られるよ
うにスライド高さを調整するスライド高さ調整方法、お
よびプレス機械に過大な荷重を作用させることなくプレ
ス上型をプレススライドに取り付けるプレス上型取付方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上下駆動部材に連結されて上下移動させ
られるとともに、その上下駆動部材との連結部に配設さ
れた高さ調整機構によって高さが調整されるプレススラ
イドを備え、そのプレススライドに取り付けられたプレ
ス上型を上下移動させてプレス下型との間でプレス加工
を行うプレス機械が、自動車ボディのプレス加工等に多
用されている。図1および図2は、絞り加工を行うシン
グルアクション型のプレス機械の一例で、しわ押えリン
グ30によってしわ押えを行いつつダイス型18および
ポンチ型12によって絞り加工を行うものである。ダイ
ス型18が取り付けられるプレススライド20は、上下
駆動部材としてのプランジャ22にダイハイト調整機構
(高さ調整機構)52を介して連結されており、相対距
離h1 (スライド高さに対応)を調整することによりプ
レス荷重、この場合には成形荷重を変更できる。適切な
プレス加工を行うことができるプレス荷重は個々の金型
によってそれぞれ異なるため、上記相対距離h1 は使用
する金型毎に調整する必要があり、所望するプレス品が
得られるように目視で観察しながら試し打ちを行い、ト
ライアンドエラーで調整しているのが普通である。
【0003】一方、プレススライドを支持しているフレ
ームやプレススライドを上下移動させる上下駆動部材に
歪センサを取り付け、それ等の歪を検出してプレス荷重
を測定できるようにしたものがある。特開昭57−30
919号公報に記載されている装置や本願出願人が先に
出願した特願平4−322405号に記載されている装
置はその一例で、歪センサとしては、永久磁石およびホ
ール素子を利用したものや、ダイヤルゲージ式,静電容
量式,歪ゲージ式,光学式,差動トランス式,回転エン
コーダ式などがある。このようにプレス荷重を測定でき
るプレス機械においては、例えば金型製作時にトライプ
レスで適正プレス荷重を予め求めておき、生産ラインで
のプレス加工時には、上記歪センサで検出したプレス荷
重が適正プレス荷重と略一致するように相対距離h1
調整することにより、常に一定品質のプレス品が得られ
るようになる。
【0004】上記相対距離h1 の調整は金型を交換する
毎に行われるが、新たな金型をプレス機械に取り付ける
際には、プレス下型(図1ではポンチ型12)上にプレ
ス上型(図1ではダイス型18)を重ね合わせた状態で
ムービングボルスタに配設した後、そのムービングボル
スタをプレス機械の金型配設位置へ移動して位置決め
し、上下駆動部材を下降させるとともにプレススライド
がプレス上型に当接する位置で停止させ、その状態でプ
レス上型をプレススライドに取り付けるようにしてい
る。上下駆動部材の下降停止は、作業者がプレススライ
ドとプレス上型との当接を目視で観察し、スイッチ操作
でプレス機械を停止させることによって行われる。相対
距離h1 の調整は、かかる金型交換を終了した後に金型
交換とは別個に行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、所望す
るプレス品が得られるように目視で観察しながら相対距
離h1 を調整したり、歪センサで検出したプレス荷重が
予め定められた適正プレス荷重と略一致するように相対
距離h1 を調整したりする作業は、何回も試し打ちを行
ってトライアンドエラーで行われるため、調整に時間が
掛かるとともにプレス加工の完全自動化を図る上で障害
となっていた。
【0006】また、金型交換時にプレス上型をプレスス
ライドに取り付ける際には、上下駆動部材を下降させな
がら作業者がプレススライドとプレス上型との当接を目
視で観察し、スイッチ操作でプレス機械を停止させるよ
うになっていたが、作業に熟練を要するとともに、スイ
ッチ操作が遅れた場合にはプレス機械に過大な荷重が作
用し、駆動モータが焼き付くなどプレス機械を損傷する
恐れがあった。
【0007】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その第1の目的は、少ない試打回数で所望する
プレス荷重が得られるようにスライド高さ(相対距離)
を調整できるようにすることであり、第2の目的は、プ
レス機械に過大な荷重を作用させることなくプレス上型
をプレススライドに取り付けられるようにすることにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための第1の手段】前記第1の目的を
達成するために、第1発明は、上下駆動部材に連結され
て上下移動させられるとともに、その上下駆動部材との
連結部に配設された高さ調整機構によって高さが調整さ
れるプレススライドを備え、そのプレススライドに取り
付けられたプレス上型を上下移動させてプレス下型との
間でプレス加工を行うプレス機械において、荷重検出手
段によりプレス荷重を検出するとともにストローク位置
検出手段により前記上下駆動部材のストローク位置を検
出しながら、所定の目標プレス荷重が得られるように前
記高さ調整機構によって前記プレススライドの高さを調
整する方法であって、(a)前記上下駆動部材を下降さ
せるとともに所定のプレス荷重が発生する位置で停止さ
せる下降工程と、(b)前記上下駆動部材を上昇させて
前記プレス上型を前記プレス下型から離間させる上昇工
程と、(c)前記下降工程で前記プレススライドが下降
停止させられた時のプレス荷重を第1プレス荷重とし
て、その下降停止時の前記上下駆動部材のストローク位
置に基づいて、その上下駆動部材が下死点位置まで下降
させられた時にその第1プレス荷重が得られる高さ変更
量を求め、その高さ変更量に所定の第1追込み変更量を
加算した寸法だけそのプレススライドの高さを変更する
第1高さ変更工程と、(d)そのプレススライドの高さ
を変更した状態で前記上下駆動部材を駆動し、下死点位
置におけるプレス荷重を第2プレス荷重として検出する
第2プレス荷重検出工程と、(e)前記第1プレス荷
重,第2プレス荷重,および第1追込み変更量に基づい
て、前記プレススライドの追込み量とプレス荷重との相
関関係を直線近似により求め、その相関関係から前記目
標プレス荷重が得られる第2追込み変更量を算出して、
その第2追込み変更量だけそのプレススライドの高さを
変更する第2高さ変更工程とを有することを特徴とす
る。
【0009】
【作用】このようなスライド高さ調整方法においては、
先ず、下降工程において、上下駆動部材を下降させると
ともに所定のプレス荷重が発生する位置、言い換えれば
プレス上型がプレス下型に押圧される位置で停止する。
この上下駆動部材の下降停止は、プレス上型とプレス下
型との当接状態を目視で観察したり、荷重検出手段によ
って検出されるプレス荷重の表示を見たりして、作業者
がスイッチ操作で行うこともできるが、プレス機械に過
大な荷重が作用することを回避するために、荷重検出手
段によって検出されるプレス荷重が予め定められた所定
値となった時に自動停止するようにしておくことが望ま
しい。また、この下降工程は、金型交換でプレススライ
ドにプレス上型を取り付けた後に金型交換とは別個に行
うこともできるが、金型交換時にプレス上型をプレスス
ライドに取り付けるために、プレススライドがプレス上
型に当接する位置まで上下駆動部材を下降させる工程
を、そのまま上記下降工程としても良い。
【0010】次の上昇工程では、上下駆動部材を上昇さ
せてプレス上型をプレス下型から離間させる。金型交換
を利用して前記下降工程を実行した場合には、この上昇
工程に先立ってプレス金型をプレススライドに取り付け
ておけば良い。そして、その離間状態において実行する
第1高さ変更工程では、前記下降停止時のプレス荷重を
第1プレス荷重として、その下降停止時の前記上下駆動
部材のストローク位置に基づいて、上下駆動部材が下死
点位置まで下降させられた時にその第1プレス荷重が得
られる高さ変更量を求め、その高さ変更量に所定の第1
追込み変更量を加算した寸法だけプレススライドの高
さ、すなわちスライド高さを変更する。
【0011】上記第1追込み変更量は、予め定められた
一定値であっても良いが、プレス上型およびプレス下型
の代わりに、それ等より剛性が高い荷重測定台などを用
いて、プレススライドの追込み量とプレス荷重との仮の
相関関係を予め求めておいて、その仮の相関関係から例
えば目標プレス荷重が得られる追込み変更量を第1追込
み変更量として求めるようにしても良い。図14の第1
追込み変更量x0 は予め一定値が定められた場合で、荷
重F0 は第1プレス荷重に相当する。また、図16の実
線Aは仮の相関関係の一例で、荷重F0 は第1プレス荷
重に相当し、第1追込み変更量x0 は、目標プレス荷重
Ffot が得られるように仮の相関関係Aから求めた値で
ある。この仮の相関関係は、プレス機械各部の摺動抵抗
や剛性などの相違によりプレス機械毎に異なる。
【0012】このようにスライド高さを変更した状態
で、上下駆動部材を駆動して第2プレス荷重検出工程を
実行し、下死点位置におけるプレス荷重を第2プレス荷
重として検出する。この場合に、前記第1追込み変更量
が、仮の相関関係から目標プレス荷重が得られるように
定められている場合には、第2プレス荷重が目標プレス
荷重より大きな値となってプレス機械に過大な荷重が作
用することはない。すなわち、仮の相関関係は、プレス
型よりも剛性の高い荷重測定台を用いて求めたものであ
るため、プレス型を取り付けた場合の実際の相関関係
は、仮の相関関係に比較して追込み量に対する荷重の変
化割合が小さく、目標プレス荷重が得られる第1追込み
変更量を求めてスライド高さを変更しても、実際のプレ
ス荷重すなわち第2プレス荷重は目標プレス荷重よりも
低くなるのである。前記図16では、荷重F1 が第2プ
レス荷重に相当する。なお、仮の相関関係から求める第
1追込み変更量は、必ずしも目標プレス荷重が得られる
値である必要はなく、目標プレス荷重と同程度以下のプ
レス荷重が得られるように定められれば良い。一方、第
1追込み変更量として予め一定値が定められる場合に
は、プレス機械に過大な荷重が作用することを回避する
上で、比較的小さめの値を設定しておくことが望まし
い。図14では、荷重F1 が第2プレス荷重に相当す
る。
【0013】その後、第2高さ変更工程を実行し、前記
第1プレス荷重,第2プレス荷重,および第1追込み変
更量に基づいて、プレススライドの追込み量とプレス荷
重との相関関係を直線近似により求め、その相関関係か
ら目標プレス荷重が得られる第2追込み変更量を算出し
て、その第2追込み変更量だけスライド高さを変更す
る。これにより、基本的には目標プレス荷重でプレス加
工を行うことができるが、上記直線近似は必ずしも正確
でない場合があるため、必要に応じて更に試し打ちを行
ってプレス荷重を検出し、直線近似などでスライド高さ
を補正することもできる。図14の実線,図16の一点
鎖線Bは、それぞれ直線近似により求めた相関関係で、
1 は第2追込み変更量に相当する。なお、仮の相関関
係に基づいて目標プレス荷重が得られる第1追込み変更
量を求めるようにした場合には、第2プレス荷重が目標
プレス荷重に近い値となるため、第1追込み変更量とし
て予め一定値が定められる場合に比較して直線近似の誤
差が少ない。
【0014】
【第1発明の効果】このように、第1発明によれば、第
1追込み変更量だけ追込み量が異なる2点の第1プレス
荷重および第2プレス荷重から、追込み量とプレス荷重
との相関関係を直線近似により求め、その相関関係から
目標プレス荷重が得られるようにプレススライドの高さ
を調整するようにしているため、少ない試打数で所定の
目標プレス荷重が得られるようにスライド高さを調整で
き、作業者の負担が大幅に軽減されるとともに、調整時
間が短縮されてプレス機械の稼働率が向上する。また、
上記各工程を制御装置などで自動的に行わせることも容
易に可能であるため、これを自動化してプレス作業の省
人化を図ることもできる。
【0015】
【課題を解決するための第2の手段】前記第1の目的を
達成するために、第2発明は、上下駆動部材に連結され
て上下移動させられるとともに、その上下駆動部材との
連結部に配設された高さ調整機構によって高さが調整さ
れるプレススライドを備え、そのプレススライドに取り
付けられたプレス上型を上下移動させてプレス下型との
間でプレス加工を行うプレス機械において、荷重検出手
段によりプレス荷重を検出するとともにストローク位置
検出手段により前記上下駆動部材のストローク位置を検
出しながら、所定の目標プレス荷重が得られるように前
記高さ調整機構によって前記プレススライドの高さを調
整する方法であって、(a)プレス機械の金型配設位置
に前記プレス上型をプレス下型に重ね合わせた状態で配
置する金型配置工程と、(b)前記荷重検出手段により
プレス荷重を検出しつつ前記上下駆動部材を下降させ、
前記プレススライドが前記プレス上型に当接してプレス
荷重が予め定められた第1プレス荷重となる位置で下降
を自動停止させる下降工程と、(c)その下降工程で前
記プレススライドが下降停止させられた状態で前記プレ
ス上型をそのプレススライドに取り付けるプレス上型取
付工程と、(d)前記上下駆動部材を上昇させて、前記
プレススライドに取り付けられたプレス上型を前記プレ
ス下型から離間させる上昇工程と、(e)前記下降工程
で前記プレススライドが下降停止させられた時の前記上
下駆動部材のストローク位置に基づいて、その上下駆動
部材が下死点位置まで下降させられた時に前記第1プレ
ス荷重が得られる高さ変更量を求め、その高さ変更量に
所定の第1追込み変更量を加算した寸法だけそのプレス
スライドの高さを変更する第1高さ変更工程と、(f)
そのプレススライドの高さを変更した状態で前記上下駆
動部材を駆動し、下死点位置におけるプレス荷重を第2
プレス荷重として検出する第2プレス荷重検出工程と、
(g)前記第1プレス荷重,第2プレス荷重,および第
1追込み変更量に基づいて、前記プレススライドの追込
み量とプレス荷重との相関関係を直線近似により求め、
その相関関係から前記目標プレス荷重が得られる第2追
込み変更量を算出して、その第2追込み変更量だけその
プレススライドの高さを変更する第2高さ変更工程とを
有することを特徴とする。
【0016】
【作用】すなわち、この第2発明は、金型交換に際して
プレス上型をプレススライドに取り付けるために、プレ
ススライドがプレス上型に当接する位置まで上下駆動部
材を下降させる工程を下降工程とした場合で、先ず、金
型配設工程において、プレス上型をプレス下型に重ね合
わせた状態で金型配設位置に配置し、その状態で下降工
程を実行する。この第2発明の下降工程は、荷重検出手
段によりプレス荷重を検出しつつ上下駆動部材を下降さ
せ、プレススライドがプレス上型に当接してプレス荷重
が予め定められた第1プレス荷重となる位置で下降を自
動停止させるようになっており、プレス機械に過大な荷
重が作用することが回避される。そして、その下降停止
状態においてプレス上型取付工程を実行し、プレス上型
をプレススライドに取り付け、以後は前記第1発明と同
様にしてスライド高さを調整する。なお、上記下降工程
では、第1プレス荷重となる位置で下降停止するように
なっており、その第1プレス荷重を用いてスライド高さ
の調整が行われるが、作動遅れなどで実際の下降停止時
のプレス荷重が第1プレス荷重と相違する恐れがある場
合には、実際の下降停止時のプレス荷重を第1プレス荷
重として高さ調整を行うことが望ましい。
【0017】
【第2発明の効果】かかる第2発明によれば、前記第1
発明と同様な効果が得られるのに加えて、金型交換時に
プレス上型を取り付ける際のプレス荷重を第1プレス荷
重として追込み量とプレス荷重との相関関係を求めるよ
うにしているため、スライド高さの調整を含む金型交換
の所要時間を短縮できる。また、下降工程では、プレス
荷重が予め定められた第1プレス荷重となる位置で下降
を自動停止させるようになっているため、作業者のスイ
ッチ操作で下降を停止する場合に比較して、作業者の負
担が軽減されるとともに、プレス機械に過大な荷重が作
用して駆動モータ焼付きなどの損傷を生じる恐れがな
い。
【0018】
【課題を解決するための第3の手段】前記第2の目的を
達成するために、第3発明は、上下駆動部材に連結され
て上下移動させられるプレススライドを備え、そのプレ
ススライドに取り付けられたプレス上型を上下移動させ
てプレス下型との間でプレス加工を行うプレス機械にお
いて、荷重検出手段によりプレス荷重を検出しながら前
記プレス上型を前記プレススライドに取り付けるプレス
上型取付方法であって、(a)プレス機械の金型配設位
置に前記プレス上型をプレス下型に重ね合わせた状態で
配置する金型配置工程と、(b)前記荷重検出手段によ
りプレス荷重を検出しつつ前記上下駆動部材を下降さ
せ、前記プレススライドが前記プレス上型に当接してプ
レス荷重が予め定められた第1プレス荷重となる位置で
下降を自動停止させる下降工程と、(c)その下降工程
で前記プレススライドが下降停止させられた状態で前記
プレス上型をそのプレススライドに取り付けるプレス上
型取付工程とを有することを特徴とする。
【0019】
【第3発明の作用および効果】すなわち、かかる第3発
明は、前記第2発明のうち金型配置工程,下降工程,お
よびプレス上型取付工程から成るプレス上型の取付方法
であり、作業者のスイッチ操作でプレススライドの下降
を停止する場合に比較して、作業者の負担が軽減される
とともに、プレス機械に過大な荷重が作用して駆動モー
タ焼付きなどの損傷を生じる恐れがない。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は、自動車の外板パネル等を絞り加
工するシングルアクション型のプレス機械10の一例
で、ポンチ型12が取り付けられるムービングボルスタ
14は、ベース16上に設けられた図示しないレールに
案内されつつ、プレス機械10の4隅に設けられた4本
のフレーム17の外の待機位置と、フレーム17の内側
の図に示す金型配設位置との間を往復移動させられると
ともに、その金型配設位置に位置決め固定されるように
なっている。また、ダイス型18が取り付けられるプレ
ススライド20は4本のプランジャ22に連結されてお
り、フレーム17の上部に配設された上下駆動装置13
2(図3参照)によって4本のプランジャ22が互いに
同期して上下駆動されることにより、プレススライド2
0はそれ等のプランジャ22と略一体的に上下移動させ
られる。上下駆動装置132は、例えば電動モータや歯
車,リンク,クランク軸,クラッチ,ブレーキ等を備え
て構成されている。
【0021】上記ボルスタ14には、クッションピン2
4を配設するために多数の貫通孔26が設けられてお
り、金型配設位置に位置決め固定された状態のボルスタ
14の下方には、それ等のクッションピン24を支持す
るクッションパッド28が配設されている。クッション
ピン24は、上記ポンチ型12と共に配設されるしわ押
えリング30を支持するもので、そのしわ押えリング3
0の形状等に応じて予め定められた所定の位置に任意の
数だけ配設される。したがって、上記プレススライド2
0と共にダイス型18が下降させられると、そのダイス
型18としわ押えリング30との間でプレス素材の周縁
部をしわ押えしつつ、ダイス型18とポンチ型12との
間で絞り加工が行われる。ダイス型18はプレス上型に
相当し、ポンチ型12およびしわ押えリング30はプレ
ス下型に相当し、プランジャ22は上下駆動部材に相当
する。
【0022】上記クッションパッド28は、上記貫通孔
26に対応して多数の油圧シリンダ32を備えており、
クッションピン24の下端部はそれぞれその油圧シリン
ダ32のピストンに当接させられるようになっている。
クッションパッド28はまた、ガイド40に案内されつ
つ上下方向へ移動できるようになっているとともに、常
にはエアシリンダ42によって上方へ付勢されている。
エアシリンダ42の圧力室はエアタンク44に連通させ
られているとともに、そのエアタンク44は電磁式のO
N,OFF給排気バルブ46を介して工場内の圧力エア
源48に接続されており、ON,OFF給排気バルブ4
6が切換制御されることにより、圧力室内やエアタンク
44内のエア圧Paが調整されるようになっている。こ
のエア圧Paはエア圧センサ50によって検出される。
そして、プレス加工時に前記しわ押えリング30および
クッションピン24を介してクッションパッド28が押
し下げられることにより、エア圧Paに対応するしわ押
え荷重がしわ押えリング30に付与される。エアシリン
ダ42は必要に応じて複数配設されるが、それ等のエア
シリンダ42の圧力室は共通のエアタンク44に接続さ
れる。また、上記多数の油圧シリンダ32の圧力室は互
いに連通させられており、エア駆動式の油圧ポンプ34
から作動油が供給されるとともに電磁式の開閉弁36が
開閉制御されることにより、その圧力室内の油圧Psが
調整されるようになっている。この油圧Psは油圧セン
サ38によって検出される。かかる油圧Psは、複数の
クッションピン24にしわ押え荷重が略均等に作用する
ように調整される。クッションパッド28,油圧シリン
ダ32,およびクッションピン24を備えて均圧クッシ
ョン装置51が構成されている。
【0023】一方、前記プランジャ22は、図2に示さ
れているように、ダイハイト調整機構52を介してプレ
ススライド20に連結されている。ダイハイト調整機構
52は高さ調整機構に相当するもので、プランジャ22
に一体的に設けられたねじ軸54に配設されており、そ
のねじ軸54に螺合されたナット部材56と、そのナッ
ト部材56に固定されたウォームホイール58と、その
ウォームホイール58に螺合されたウォーム60とを備
えている。4箇所のダイハイト調整機構52のウォーム
60は共通のサーボモータ134(図3参照)により正
逆両方向へ回転駆動されるようになっており、これに伴
ってウォームホイール58およびナット部材56が正逆
両方向へ回転駆動され、ねじ軸54に対するダイハイト
調整機構52の高さ位置、すなわちプランジャ22に対
するプレススライド20の相対距離h1 が一律に調整さ
れる。この相対距離h1 が大きくなる程プレススライド
20はプランジャ22に対して下降させられ、プランジ
ャ22が下降端に達した時の加圧力、すなわちプレス荷
重が変更される。なお、4本のプランジャ22には、そ
れぞれ歪センサとして歪ゲージ61が取り付けられてお
り、各プランジャ22の歪に対応する歪信号Sεを出力
する。これ等の歪ゲージ61は、1本のプランジャ22
に4個ずつ取り付けられ、ブリッジ回路を形成するよう
に接続されている。
【0024】上記ダイハイト調整機構52は、オーバロ
ード防止用に設けられた油圧シリンダ62のピストン6
4に一体的に連結されている一方、油圧シリンダ62の
ハウジングはプレススライド20に一体的に配設されて
いる。油圧シリンダ62の圧力室内には作動油が充填さ
れているとともに、その圧力室はシリンダ66の油室6
8に連通させられている。シリンダ66は、ピストンを
挟んで上記油室68と反対側にエア室70を備えてお
り、そのエア室70はエアタンク72に連通させられて
いるとともに、そのエアタンク72は電磁式のON,O
FF給排気バルブ74を介して圧力エア源48に接続さ
れている。ON,OFF給排気バルブ74が切換制御さ
れることにより、エア室70内やエアタンク72内のエ
ア圧Pcが調整されるようになっており、このエア圧P
cはエア圧センサ76によって検出される。かかるエア
圧Pcは、前記油圧シリンダ62に過大な荷重が作用し
た場合にピストンがエア室70側へ後退してダイハイト
調整機構52とプレススライド20とが接近することを
許容し、プレス機械10や金型等の損傷を防止するよう
に、プレス機械10のプレス能力に応じて調圧される。
上記油圧シリンダ62,シリンダ66,エアタンク72
等は、4本のプランジャ22とプレススライド20との
連結部にそれぞれ配設されており、エア圧Pcは4箇所
の油圧シリンダ62,シリンダ66の受圧面積のばらつ
き等に応じてそれぞれ別個に調圧される。なお、シリン
ダ66の代わりに圧縮コイルスプリング等でピストンを
付勢するようにしても良い。
【0025】プレススライド20はまた、4本のバラン
サ用エアシリンダ80を介して前記フレーム17に固設
された機枠78(図1参照)に連結されている。エアシ
リンダ80のエア室はエアタンク82に連通させられて
いるとともに、そのエアタンク82は電磁式のON,O
FF給排気バルブ84を介して前記圧力エア源48に接
続されており、ON,OFF給排気バルブ84が切換制
御されることにより、エア室内やエアタンク82内のエ
ア圧Pbが調整されるようになっている。このエア圧P
bはエア圧センサ86によって検出されるとともに、プ
レススライド20およびダイス型18の重量と釣り合う
ように調圧される。なお、4本のエアシリンダ80のエ
ア室は、共通のエアタンク82に接続されている。
【0026】かかるプレス機械10は、図3に示されて
いるようにコントローラ90,および専用コントローラ
130を備えており、コントローラ90には、前記油圧
センサ38、エア圧センサ50,76,86、歪ゲージ
61から出力される油圧Ps、エア圧Pa,Pc,Pb
を表す信号および歪信号Sεがそれぞれ供給される一
方、専用コントローラ130には、前記サーボモータ1
34に取付られたロータリエンコーダ136から相対距
離h1 を表す信号が供給されるとともに、ストロークセ
ンサ138からプレス機械10のプレスストロークSp
を表す信号が供給される。ストロークセンサ138は、
例えば上下駆動装置132のクランク軸の回転角度を検
出するエンコーダ等にて構成される。コントローラ9
0,130は、何れもCPU,RAM,ROM,図示し
ない入出力インタフェース回路,A/Dコンバータ等を
有するマイクロコンピュータにて構成されており、互い
に必要な情報の授受を行うとともに、RAMの一時記憶
機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに
従って信号処理を行い、前記ON,OFF給排気バルブ
46,74,84,開閉弁36を切り換えたり、油圧ポ
ンプ34,上下駆動装置132,サーボモータ134の
作動状態を変更したりする駆動信号を出力する。上記ス
トロークセンサ138はストローク位置検出手段に相当
し、プレスストロークSpはプランジャ22のストロー
ク位置に対応する。
【0027】上記コントローラ90はまた、マシン情報
メモリ92,金型情報メモリ94を備えており、マシン
情報メモリ92には、キーボード,パソコン等により予
めプレス機械10固有のマシン情報が記憶されており、
金型情報メモリ94には、送受信機96により前記ポン
チ型12に取り付けられたIDカード98(図1参照)
から読み込んだ金型固有の金型情報が記憶される。ID
カード98は、金型情報を記憶する記憶機能や送受信機
能、電池等を備えて構成されており、送受信機96から
データ取込み信号を受信することにより金型情報を送信
する。
【0028】上記マシン情報および金型情報は、適切な
プレス加工を行うことができる前記エア圧Pa,Pb,
相対距離h1 などを決定するために必要な情報で、例え
ば以下のようなものである。なお、金型情報には、金型
の種類すなわち車種や品番、使用プレス機械、工程等の
情報も含まれている。 (マシン情報) ・Fp−Sε特性 ・クッションパッド28の重量Wa ・クッションピン24の重量Wp ・プレススライド20の重量Ws ・エアシリンダ42の受圧面積Aa ・エアシリンダ80の受圧面積(4本の合計)Ab ・オーバーロード防止エア圧Pco (金型情報) ・しわ押えリング30の重量Wr ・上型(ダイス型18)の重量Wu ・しわ押え荷重Fso ・成形荷重Ffo ・クッションピン24の使用本数n ・プレス素材の板厚t
【0029】ここで、Fp−Sε特性は、図4に示され
ているような歪信号Sεとプレス荷重Fpとの対応関係
で、4本のプランジャ22に取り付けられた4箇所の歪
ゲージ61についてそれぞれ定められている。上記図4
の特性は、例えば図5に示されている荷重測定装置10
0を用いて、歪ゲージ61によりプランジャ22の歪を
検出しつつ実際のプレス荷重Fpを測定することにより
作成されている。荷重測定装置100は、ポンチ型1
2,ダイス型18,しわ押えリング30の代わりにプレ
ス機械10に配設され、プレス機械10の各部の荷重を
測定するためのものであり、ボルスタ14上に固定され
る箱形状の位置決め部材102と、その位置決め部材1
02の内部に上下動可能に収容されるとともに、下面に
前記複数のクッションピン24に対応して複数のピン1
04が突設された荷重測定台106とを備えている。位
置決め部材102には、前記複数のクッションピン24
を配設できるように多数の切欠穴108が形成されてお
り、荷重測定台106は、貫通孔26および切欠穴10
8を挿通して配設された複数のクッションピン24上に
ピン104を介して載置されるようになっている。上記
位置決め部材102の4隅にはそれぞれ上方へ突き出す
ように柱状部110が設けられているとともに、荷重測
定台106の上面であって一般に絞り加工が行われる部
分の4隅、すなわちしわ押えを行う部分には4本の被挟
圧部材112が固設されており、それ等の柱状部11
0,被挟圧部材112には、それぞれ歪ゲージ114,
116が取り付けられている。また、上記複数のピン1
04にも必要に応じて所定の位置のものに歪ゲージ11
8が取り付けられる。そして、上記歪ゲージ114,1
16,118は、増幅機能,零点調整機能等を備えた動
ひずみ計120に接続され、電磁オシロスコープ122
によって荷重波形が記録される。上記位置決め部材10
2や荷重測定台106,被挟圧部材112は、通常の金
型よりも高い剛性を備えている。歪ゲージ114,11
6,118は、それぞれ1本の柱状部110,被挟圧部
材112,ピン104の周囲に4個ずつ取り付けられ、
ブリッジ回路を形成するように接続されている。なお、
歪ゲージ114は、ダブルアクション型プレス機械のア
ウタ荷重(しわ押え荷重)を測定するためのもので、歪
ゲージ116は、ダブルアクション型プレス機械のイン
ナ荷重(成形荷重)やシングルアクション型プレス機械
のプレス荷重を測定するためのもので、歪ゲージ118
は、均圧クッション装置51の各クッションピン24の
伝達荷重を測定するためのものである。
【0030】そして、かかる荷重測定装置100を用い
てFp−Sε特性を調べる際には、プレススライド20
の重量と釣り合うようにエアシリンダ80のエア圧Pb
を調圧した後、前記ダイハイト調整機構52によりプレ
ススライド20の高さを調整してプレス追込み量を変更
しつつプレス機械10を作動させ、下死点におけるプレ
ス荷重Fpを歪ゲージ116の出力信号に基づいて測定
するとともに、プランジャ22に取り付けられた歪ゲー
ジ61の歪信号Sεを検出する。図6は、その測定結果
を示す図であり、かかる図6のデータに基づいて、プレ
ス荷重Fpと歪信号Sεとの対応関係を求めたものが図
4である。これにより、プランジャ22に対応する前側
の左右および後ろ側の左右の計4箇所のプレス荷重Fp
が、4本のプランジャ22に取り付けられた歪ゲージ6
1の歪信号Sεに基づいて、それぞれ高い精度で検出さ
れる。歪ゲージ61は荷重検出手段に相当する。なお、
プレス機械10全体のプレス荷重は、4箇所のプレス荷
重Fpの合計であるトータルプレス荷重Fptとなる。ま
た、歪ゲージ61で検出されるプレス荷重Fpは、プレ
ス機械10の1ストロークで図7のように変化し、この
波形からしわ押え荷重Fsや成形荷重Ffが求められ
る。しわ押え荷重Fsは、前記クッションピン24を介
してエアシリンダ42によりしわ押えリング30に付与
される荷重で、ダイス型18としわ押えリング30との
間の挟圧荷重であり、成形荷重Ffは、ダイス型18と
ポンチ型12との間の挟圧荷重である。
【0031】前記マシン情報のうち、クッションパッド
28の重量Waは摺動抵抗等を差し引いた値であり、例
えばエア圧Paを変更しつつトータルのしわ押え荷重F
stを前記荷重測定装置100或いは歪ゲージ61によっ
て測定することにより、そのFst−Pa特性から求める
ことができる。クッションピン24の重量は、プレス機
械10で使用する多数のクッションピン24の平均値で
あり、プレススライド20の重量Wsは、例えばエア圧
Pbを変更しつつプレススライド20の下降時における
トータルプレス荷重Fptを歪ゲージ61によって測定す
ることにより、そのFpt−Pb特性から求めることがで
きる。また、エアシリンダ42の受圧面積Aaは、エア
漏れや摺動抵抗等を考慮して例えば上記Fst−Pa特性
から求められ、エアシリンダ80の受圧面積(4本の合
計)Abは、エア漏れや摺動抵抗等を考慮して例えば上
記Fpt−Pb特性から求められる。オーバーロード防止
エア圧Pcoは、シリンダ66のエア圧Pcの設定値で、
油圧シリンダ62およびシリンダ66の受圧面積,摺動
抵抗等を考慮して、所定のオーバーロード防止荷重でシ
リンダ66のピストンが後退するように、予め実験等に
より4箇所のエア圧Pcについてそれぞれ定められてい
る。
【0032】一方、前記金型情報におけるしわ押えリン
グ30の重量Wr,ダイス型18の重量Wuは、それ等
のしわ押えリング30,ダイス型18を製作した後に測
定した実測値であり、しわ押え荷重Fso,成形荷重Ffo
は、しわ押えリング30,ダイス型18,および前記ポ
ンチ型12を試験用のトライプレスに取り付けて実際に
プレス加工を行い、適正なプレス品が得られる荷重条件
をトライアンドエラーで求めたものである。上記しわ押
え荷重Fsoおよび成形荷重Ffoは、金型の重量やトライ
プレス各部の摺動抵抗等による影響を排除したもので、
例えば図1および図2のプレス機械10と同様に構成さ
れたトライプレスを用いた場合には、プレススライド2
0およびダイス型18とエアシリンダ80による持ち上
げ力とが釣り合う状態でプレススライド20がプランジ
ャ22によって下降させられるようにエア圧Pbを調整
し、その状態でプレス加工を行った際に歪ゲージ61に
より検出されるしわ押え荷重Fs,成形荷重Ffに基づ
いて求めることができる。この場合のしわ押え荷重Fs
o,成形荷重Ffoは、4箇所の荷重を合計したトータル
の荷重である。また、クッションピン24の使用本数n
は、しわ押えリング30の形状等に応じて適正なプレス
品が得られるように定められ、プレス素材の板厚tは、
加工するプレス品に応じて設定される。
【0033】前記コントローラ90にはまた、図8〜図
10に示す表示・操作盤190が接続されており、その
表示・操作盤190には前記相対距離h1 を自動調整す
るための操作スイッチや各種の表示器などが設けられて
いる。専用コントローラ130には、表示・操作盤14
0および上型クランパ装置220が接続されており、表
示・操作盤140には上下駆動装置132を工程速度や
寸動で作動させたり任意の位置で停止させたりする操作
スイッチや、相対距離h1 ,プレスストロークSp等を
表示する表示器などが設けられている。
【0034】上記上型クランパ装置220は、例えば図
11に示されているように、プレススライド20に設け
られたT溝222に係止して吊り下げられているクラン
パロッド224と、そのクランパロッド224を引き込
み駆動する油圧シリンダ226と、クランパロッド22
4をT溝222に沿って往復移動させるエアシリンダ2
28とを備えて構成され、エアシリンダ228によりク
ランパロッド224が(a)に示す待機位置から(b)
に示すクランプ位置まで前進させられると、クランパロ
ッド224はダイス型18に形成された切欠230内に
挿入され、その状態で油圧シリンダ226に作動油が供
給されることにより、油圧シリンダ226のハウジング
が相対的にダイス型18に押圧されて、そのダイス型1
8をプレススライド20に固定する。エアシリンダ22
8の出力ロッドは、連結部材232およびブロック23
4を介してクランパロッド224に連結されているとと
もに、油圧シリンダ226のハウジングには、クランパ
ロッド224がクランプ位置に達したことを検出する近
接スイッチ236が取り付けられている。近接スイッチ
236の出力信号は専用コントローラ130に供給され
るようになっており、エアシリンダ228に圧力エアを
供給するエア回路や油圧シリンダ226に作動油を供給
する油圧回路に配設された切換弁が専用コントローラ1
30によって切り換えられることにより、ダイス型18
のクランプおよびアンクランプが自動的に行われる。
【0035】次に、金型交換時に行うダイス型18の取
付けや相対距離h1 ,エア圧Pa等の調整を、図12お
よび図13のフローチャートを参照しつつ説明する。こ
のフローチャートは、作業者によるスイッチ操作などを
コントローラ90,130による作動と共に示したもの
である。
【0036】図12のステップQ1では、表示・操作盤
140に設けられたスイッチ操作により、ポンチ型12
が固設されるとともにそのポンチ型12上にしわ押えリ
ング30およびダイス型18が載置されたボルスタ14
がプレス機械10内へ移動させられ、ステップQ2でボ
ルスタ14が金型配設位置に位置決めされる。ボルスタ
14の移動および位置決めは、図示しない移動位置決め
装置が専用コントローラ130から出力される駆動信号
に従って作動させられることにより、自動的に行われ
る。その後、ステップQ3で表示・操作盤190の切換
スイッチ192を作業者が「各個」モードへ操作し、ス
テップQ4で切換スイッチ194を作業者が「段取」モ
ードへ操作すると、段取ランプ196が点灯する。ステ
ップQ5で運転準備押釦198を作業者が押圧操作した
後、ステップQ6で表示・操作盤140の試打スイッチ
を作業者がON操作すると、プレス機械10が寸動など
で作動させられる。この時、前記エアシリンダ80のエ
ア圧Pbは、マシン情報メモリ92に記憶されているプ
レススライド20の重量Wsおよびエアシリンダ80の
受圧面積Abに基づいて、Pb≒Ws/Abとなるよう
に、ON,OFF給排気バルブ84の切換えにより予め
調圧されているとともに、4箇所のシリンダ66のエア
圧Pcは、同じくマシン情報メモリ92に記憶されてい
るオーバーロード防止エア圧Pcoと略一致するように、
ON,OFF給排気バルブ74の切換えにより予め調圧
されている。これ等のエア圧Pb,Pcの調整は、上記
Ws/Abの値やエア圧Pcoを表示器に表示することに
より、作業者がエア圧メータを見ながら手動バルブ等を
切換操作して行うようにしても良い。
【0037】次のステップQ7では、上記プレススライ
ド20の下降過程で、4箇所の歪ゲージ61の歪信号S
εに基づいて求められるトータルプレス荷重Fptが予め
定められた設定荷重F0 に達したか否かを判断し、Fpt
=F0 になると、ステップQ8においてプレススライド
20の下降が自動停止させられる。設定荷重F0 は、プ
レス機械10の電動モータ等に過負荷をかけないよう
に、例えば数ton 〜数十ton 程度の値が予め設定されて
いる。また、Fpt=F0 でプレススライド20の下降が
自動停止するのは、「段取」モードが選択されているた
めである。続くステップQ9では、ダイス型18をプレ
ススライド20に固定する。このダイス型18の取付け
は、表示・操作盤140に設けられたスイッチを作業者
が操作することにより上型クランパ装置220によって
自動で行われるが、作業者がTボルト等を用いて手作業
で行うようになっていても良い。また、ステップQ10
では、この停止時におけるプレスストロークSpをスト
ロークSp1として記憶し、ステップQ11では、表示
・操作盤140の逆転スイッチが操作されることによ
り、プレススライド20が逆転で上昇させられる。ステ
ップQ12では、ストロークセンサ138等によってプ
レススライド20が上死点に達したことが検出され、表
示・操作盤190の上死点ランプ200が点灯すること
により、作業者が表示・操作盤140のスイッチ操作で
プレス機械10を停止する。これらのステップQ11お
よびQ12が自動で行われるようにしても良い。
【0038】次に、ステップQ13で作業者が前記切換
スイッチ194を「トライ」モードへ操作すると、トラ
イランプ202が点灯する。ステップQ14では、前記
ストロークSp1に基づいて金型取付時の停止位置から
下死点までの距離ΔSpを求めるとともに、その距離Δ
Sp,金型情報メモリ94に記憶されているプレス素材
の板厚t,予め定められた追加追込み量x0 から、相対
距離h1 の変更量Δhを次式(1)に従って算出し、サ
ーボモータ134を駆動してその変更量Δhだけ相対距
離h1 を自動で変更する。下死点までの距離ΔSpだけ
小さくすることにより、プレススライド20を下死点ま
で下降させた場合のトータルプレス荷重Fptが前記設定
荷重F0 となり、更に板厚tだけ小さくすることによ
り、プレス素材を投入した場合の下死点でのトータルプ
レス荷重Fpt=F0 となる。すなわち、相対距離h1
変更量Δhだけ変更すると、プレス素材を投入してプレ
ススライド20を下死点まで下降させた場合のプレス追
込み量が、実質的に追加追込み量x0 だけ大きくなるの
である。追加追込み量x0 としては、例えば1.0mm
程度の値が設定される。なお、ステップQ1およびQ2
の金型搬入時に、予めプレス加工されたプレス品がポン
チ型12とダイス型18との間に介在させられている場
合には、上記板厚tを引き算する必要はない。
【数1】Δh=−ΔSp−t+x0 ・・・(1)
【0039】ここで、上記板厚t等の金型情報は、前記
ステップQ2以後に表示・操作盤190のID交信用ス
イッチ204を「入」側へ操作し、且つ読込用押釦20
6を押圧操作することにより、前記IDカード98から
読み込まれ、金型情報メモリ94に記憶されるととも
に、その一部は表示・操作盤190の表示部208に表
示される。表示部208には、前記成形荷重Ffoを表示
する表示器210や上型(ダイス型18)の重量Wuを
表示する表示器212等が設けられている。
【0040】ステップQ15ではプレス素材を投入し、
ステップQ16では作業者が表示・操作盤140の試打
スイッチをON操作してプレス機械10を1サイクルだ
け作動させる。この時、エアシリンダ80のエア圧Pb
は、前記マシン情報メモリ92に記憶されているプレス
スライド20の重量Wsおよびエアシリンダ80の受圧
面積Abと、金型情報メモリ94に記憶されているダイ
ス型18の重量Wuとに基づいて、Pb≒(Ws+W
u)/Abとなるように、ON,OFF給排気バルブ8
4の切換えにより予め調圧されている。ステップQ17
では、上記プレス作動時における下死点でのトータルプ
レス荷重Fptを歪ゲージ61の歪信号Sεに基づいて検
出し、そのトータルプレス荷重FptをF1 として記憶す
る。
【0041】続いて実行する図13のステップQ18で
は、荷重値F0 ,F1 、および追加追込み量x0 から次
式(2)に従って荷重変化割合Δaを算出する。図14
は、荷重値F0 ,F1 とプレス追込み量との関係を示す
グラフで、荷重変化割合Δaはこのグラフの傾きに相当
し、これはプレス機械10固有の特性である。なお、前
記ステップQ8のスライド停止時における実際のトータ
ルプレス荷重Fptが、上下駆動装置132の作動遅れな
どで設定荷重F0 と一致しない場合には、その時の実際
のトータルプレス荷重Fptを記憶しておいて、変化割合
Δaの算出に際してはその荷重値Fptを用いることが望
ましい。また、プレス追込み量とは、プレス下死点にお
いてダイス型18がポンチ型12に丁度当接する場合の
相対距離h1 を基準値h0 として、その基準値h0 から
の相対距離h1 の増大量(h1 −h0 )のことであり、
プレス追込み量が大きくなるに従ってプレス機械10の
各部が弾性変形したり油圧シリンダ62内の作動油が圧
縮変形したりしてプレス荷重が発生する。
【数2】Δa=(F1 −F0 )/x0 ・・・(2)
【0042】次のステップQ19では、上記荷重変化割
合Δa,金型情報メモリ94に記憶されている成形荷重
Ffo,前記荷重値F1 に基づいて、相対距離h1 の変更
量x 1 を次式(3)に従って算出するとともに、サーボ
モータ134を駆動してその変更量x1 だけ相対距離h
1 を自動で変更する。このように相対距離h1 が変更量
1 だけ変更されることにより、図14から明らかなよ
うに基本的には下死点でのトータルプレス荷重Fptが上
記成形荷重Ffoとなる。なお、この段階では、前記クッ
ションピン24を介してしわ押えリング30を付勢する
しわ押え用のエアシリンダ42は下降端にロックされて
おり、プレススライド20を下死点まで下降させた状態
においてもダイス型18がしわ押えリング30に当接す
ることはなく、しわ押え荷重は0である。また、前記
(2)式の荷重変化割合Δaを(3)式に代入すること
により、荷重値F0 ,F1 、成形荷重Ffo、追加追込み
量x0 から変更量x1 を直接算出することもできる。
【数3】 x1 =(Ffot −F1 )/Δa ・・・(3)
【0043】ステップQ20では、作業者が試打スイッ
チをON操作してプレス機械10を1サイクルだけ作動
させ、ステップQ21では、プレス作動時における下死
点でのトータルプレス荷重Fptを歪ゲージ61の歪信号
Sεに基づいて検出するとともに、そのトータルプレス
荷重Fptと成形荷重Ffoとの差|Fpt−Ffot |が予め
定められた誤差許容範囲αより小さいか否かを判断す
る。誤差許容範囲αは、例えば成形荷重Ffoが80kN
(キロニュートン)の場合、1.0kN程度に設定され
る。そして、|Fpt−Ffot |≧αの場合には、|Fpt
−Ffot |<αとなるまでステップQ22で相対距離h
1 を修正する。この相対距離h1 の修正は、前記ステッ
プQ18,Q19と同様にプレス追込み量に対する荷重
変化を直線近似して自動で行うようにしても良いが、表
示・操作盤190の表示器214に表示される実際のト
ータルプレス荷重Fptの値を作業者が見て、表示器21
0に表示される成形荷重Ffoと比較し、サーボモータ1
34をスイッチ操作で作動させて行うようにすることも
できる。
【0044】上記ステップQ21の判断がYESになる
と、表示・操作盤190のトータル荷重ランプ216が
点灯し、続いてステップQ23以下を実行する。ステッ
プQ23では、表示・操作盤140のスイッチ操作によ
りプレススライド20を下降させ、ステップQ24で
は、同じく表示・操作盤140のスイッチ操作によりプ
レススライド20が下死点となったところで停止させ
る。ステップQ25では、エアシリンダ42のロックを
解除してクッションパッド28を上昇させ、ステップQ
26では、マシン情報メモリ92に記憶されたクッショ
ンパッド28の重量Wa,クッションピン24の重量W
p,エアシリンダ42の受圧面積Aa、および金型情報
メモリ94に記憶されたしわ押え荷重Fso,しわ押えリ
ング30の重量Wr,クッションピン24の使用本数n
に基づいて、しわ押え荷重Fsoが得られるエア圧Paxを
次式(4)に従って算出し、エア圧Pa≒Paxとなるよ
うにON,OFF給排気バルブ46を切換制御する。な
お、しわ押えリング30の重量Wrは、自動車外板のプ
レス加工では一般に10ton 未満で他の部材に比較して
小さく、これを無視してエア圧Paを調圧するようにし
ても良い。
【数4】 Pax=(Fso+Wa+Wr+n・Wp)/Aa ・・・(4)
【0045】ステップQ26でエア圧Paが調圧される
ことにより、歪ゲージ61により検出されるトータルプ
レス荷重Fptはしわ押え荷重Fsoだけ高くなり、次のス
テップQ27では、しわ押え荷重Fsoと成形荷重Ffoと
を加算したトータル荷重Fpoとトータルプレス荷重Fpt
との差|Fpt−Fpo|が予め定められた誤差許容範囲β
より小さいか否かを判断する。そして、|Fpt−Fpo|
≧βの場合には、|Fpt−Fpo|<βとなるまでステッ
プQ26でエア圧Paを自動調整し、|Fpt−Fpo|<
βになると、ステップQ28でプレス荷重に関する正常
ランプ218が点灯する。ステップQ26におけるエア
圧Paの再調整は、差(Fpt−Fpo)が正であればエア
圧Paを低減し、負であればエア圧Paを増大させるよ
うにして行われる。なお、上記(4)式に従ってエア圧
Paxを算出することなく、|Fpt−Fpo|<βを満足す
るまでエア圧Paを増大させるようにしても良い。
【0046】ここで、かかる本実施例のプレス機械10
は、プレス追込み量が異なる2点の荷重値F0 ,F1
および追加追込み量x0 に基づいて、図14に示すプレ
ス機械10固有の荷重変化特性、すなわちトータルプレ
ス荷重Fptとプレス追込み量との相関関係を直線近似に
より求め、その荷重変化特性に従って成形荷重Ffoが得
られるように相対距離h1 を調整するようになっている
ため、少ない試打回数で相対距離h1 を調整でき、作業
者の負担が大幅に軽減されるとともに、調整時間が短縮
されてプレス機械10の稼働率が向上する。特に、金型
交換時にダイス型18をプレススライド20に取り付け
る際の荷重値F0 を用いて上記荷重変化特性が求められ
るため、相対距離h1 の調整を含む金型交換の所要時間
が一層短縮される利点がある。
【0047】また、プレススライド20にダイス型18
を取り付けるためにプレススライド20を下降する際に
は、トータルプレス荷重Fptが予め定められた設定荷重
0となる位置でプレススライド20の下降が自動停止
される(ステップQ8)ため、作業者のスイッチ操作で
下降を停止する場合に比較して、作業者の負担が軽減さ
れるとともに、プレス機械10に過大な荷重が作用して
上下駆動装置132の駆動モータが焼き付くなどの損傷
を生じる恐れがない。
【0048】また、本実施例では作業者のスイッチ操作
で自動的に相対距離h1 が調整されるため、作業者の計
算ミスや調整ミス等により相対距離h1 を誤調整する恐
れがないとともに、作業者の負担が一層軽減される。な
お、この実施例では試打スイッチを操作してプレス機械
10を作動させるようになっているが、安全柵などが設
けられている場合には、プレス機械10の作動を含めて
相対距離h1 の調整の完全自動化を図ることもできる
し、逆に相対距離h1 の変更などを作業者のスイッチ操
作で行うことも可能である。
【0049】本実施例では、前記ステップQ1,Q2が
金型配置工程で、ステップQ6〜Q8が下降工程で、ス
テップQ9がプレス上型取付工程で、ステップQ11が
上昇工程で、ステップQ14が第1高さ変更工程で、ス
テップQ16,Q17が第2プレス荷重検出工程で、ス
テップQ18,Q19が第2高さ変更工程である。ま
た、成形荷重Ffoは目標プレス荷重に相当し、設定荷重
0 は第1プレス荷重に相当し、追加追込み量x0 は第
1追込み変更量に相当し、荷重値F1 は第2プレス荷重
に相当し、変更量x1 は第2追込み変更量に相当する。
【0050】なお、上例では前記図12のステップQ7
でトータルプレス荷重Fptが設定荷重F0 と一致するか
否かを判断し、Fpt=F0 の所でプレス機械10の下降
を自動停止するようになっていたが、図15のように上
記ステップQ7を省略し、プレススライド20がダイス
型18に当接したことを作業者が目視で確認して、スイ
ッチ操作によりプレス機械10の下降を停止するように
しても良い。その場合には、ステップQ10で、下降停
止時のプレスストロークSpをストロークSp1として
記憶するとともに、トータルプレス荷重Fptを荷重F0
として記憶し、それ等のストロークSp1,荷重値F0
を用いて以後の処理を行うようにすれば良い。
【0051】また、前記実施例では追加追込み量x0
して予め一定値が定められていたが、金型12,18,
30の代わりにそれ等より剛性の高い前記荷重測定装置
100等を配置して、相対距離h1 を変更しつつトータ
ルプレス荷重Fptを測定することにより、例えば図16
に実線で示すような仮の荷重変化特性A、すなわちトー
タルプレス荷重Fptとプレス追込み量との相関関係を予
め求めておき、これをマシン情報としてマシン情報メモ
リ92に記憶しておけば、プレス機械10に過負荷をか
けない範囲で追加追込み量x0 を大きくすることができ
る。すなわち、前記荷重値F0 と上記荷重変化特性Aに
基づいて、成形荷重Ffoが得られる追加追込み量x0
求め、その追加追込み量x0 を用いて前記(1)式に従
って変更量Δhを算出するのである。図16のBは実際
の荷重変化特性で、前記図14の荷重変化特性に相当す
るが、仮の荷重変化特性Aは、金型よりも剛性の高い部
材を介在させて求めたものであるため、実際の荷重変化
特性Bは仮の荷重変化特性Aより傾斜が緩く、その仮の
荷重変化特性Aに基づいて求めた追加追込み量x0だけ
プレス追込み量を変更しても、プレス機械10に過大な
負荷がかかることはない。また、目的とする成形荷重F
foに近い荷重値F1 を用いて荷重変化特性B、言い換え
れば荷重変化割合Δaが求められるため、前記図14の
荷重変化特性に比較して誤差が少なく、前記ステップQ
22での相対距離h1 の修正が不要若しくは軽減され
る。なお、荷重変化特性Aであれば成形荷重Ffoが得ら
れる追加追込み量をx0 としていたが、必ずしも成形荷
重Ffoに基づいて追加追込み量x0 を設定する必要はな
く、それより小さい荷重であれば良いことは勿論、成形
荷重Ffoより少し大きめの荷重に基づいて追加追込み量
0 を設定することもできる。
【0052】また、前記実施例ではシングルアクション
型のプレス機械10について説明したが、例えば図17
に示すようなダブルアクション型のプレス機械150に
も本発明は適用され得る。図17において、ダイス型1
52はムービングボルスタ154上に固設されて使用さ
れる一方、しわ押えリング156はブランクホルダプレ
ート158を介してアウタスライド160に固設され、
ポンチ型162はインナスライド164に固設されて使
用される。アウタスライド160は4本のアウタプラン
ジャ166を介して上下動させられるようになっている
とともに、インナスライド164は4本のインナプラン
ジャ168を介して上下動させられるようになってお
り、しわ押えリング156とダイス型152のしわ押え
部153との間でプレス素材の周縁部を押圧しつつ、ポ
ンチ型162とダイス型152とによって絞り加工が行
われる。上記アウタスライド160,インナスライド1
64はプレススライドに相当し、アウタプランジャ16
6,インナプランジャ168は上下駆動部材に相当し、
しわ押えリング156,ポンチ型162はプレス上型に
相当し、ダイス型152はプレス下型に相当する。
【0053】図18から明らかなように、上記4本のア
ウタプランジャ166はそれぞれダイハイト調整機構2
40を介してアウタスライド160に連結されている。
ダイハイト調整機構240は、前記ダイハイト調整機構
52と同様に構成されており、ウォーム242が共通の
サーボモータにより正逆両方向へ回転駆動されることに
よって相対距離h2 が一律に調整され、アウタプランジ
ャ166が下降端に達した時のプレス荷重Fpが変更さ
れる。アウタプランジャ166にはそれぞれ歪ゲージ2
46が取り付けられ、個々のアウタプランジャ166の
歪に基づいて前記実施例と同様にしてプレス荷重Fp、
この場合にはしわ押え荷重を検出するようになってい
る。
【0054】上記ダイハイト調整機構240は、油圧シ
リンダ248のピストン250に一体的に連結されてい
る一方、油圧シリンダ248のハウジングはアウタスラ
イド160に一体的に配設されている。油圧シリンダ2
48の圧力室内には作動油が充填されているとともに、
シリンダ252の油室254に連通させられている。シ
リンダ252は、ピストンを挟んで油室254と反対側
にエア室256を備えており、エア室256はエアタン
ク258に連通させられているとともに、そのエアタン
ク258は電磁式のON,OFF給排気バルブ260を
介して圧力エア源262に接続されている。ON,OF
F給排気バルブ260が切換制御されることにより、エ
ア室256内やエアタンク258内のエア圧Peが調整
されるとともに、このエア圧Peはエア圧センサ264
によって検出される。上記シリンダ252,エアタンク
258等は、4本のアウタプランジャ166とアウタス
ライド160との連結部にそれぞれ配設されており、4
箇所のエア圧Peはそれぞれ独立に調圧される。なお、
この場合のエア圧Peは、オーバーロードを防止するエ
ア圧よりも低い範囲でしわ押え荷重に応じて調圧され
る。
【0055】アウタスライド160はまた、4本のバラ
ンサ用エアシリンダ266のピストンに連結されてお
り、そのエアシリンダ266のエア室はエアタンク26
8に連通させられているとともに、そのエアタンク26
8は電磁式のON,OFF給排気バルブ270を介して
前記圧力エア源262に接続されている。ON,OFF
給排気バルブ270が切換制御されることにより、エア
シリンダ266のエア室やエアタンク268内のエア圧
Pdが調整されるとともに、そのエア圧Pdはエア圧セ
ンサ272によって検出されるようになっている。エア
圧Pdは、アウタスライド160,ブランクホルダプレ
ート158,およびしわ押えリング156の重量と釣り
合うように調圧される。なお、4本のエアシリンダ26
6のエア室は共通のエアタンク268に接続されてい
る。
【0056】かかるプレス機械150においても、トー
タルのしわ押え荷重FsoがIDカード等によって設定さ
れるようになっており、歪ゲージ246によって検出さ
れるプレス荷重Fpの合計であるトータルプレス荷重F
ptが、しわ押え荷重Fsoとなるように相対距離h2 を調
整する。トータルプレス荷重Fptのプレス追込み量に対
する荷重変化特性は、図19のように荷重Fctで屈折し
ており、荷重Fct以下の部分は前記実施例と同様に各部
の弾性変形や油圧シリンダ248内の作動油の圧縮変形
に基づくもので、荷重Fct以上の部分はシリンダ252
のピストンの後退に基づくものであり、この屈折点荷重
Fctはエア圧Peおよびエア室256側の受圧面積によ
って定まる。したがって、4箇所のシリンダ252にお
けるエア室256側の受圧面積を予めマシン情報として
記憶しておけば、しわ押え荷重Fsoに応じて調圧される
エア圧Peに基づいて屈折点荷重Fctが求められ、図2
0のようにその屈折点荷重Fctよりも少し大きい荷重を
設定荷重F0 とすることにより、前記実施例と同様にし
てFpt≒Fsoとなるように相対距離h2 を調整すること
ができる。図20の(a)は、追加追込み量x0 として
予め一定値が定められている場合で前記図14に対応
し、(b)は予めマシン情報として記憶された仮の荷重
変化特性Aから追加追込み量x0 が設定される場合で前
記図16に対応する。この実施例では、しわ押え荷重F
soが目標プレス荷重に相当する。
【0057】なお、前記4本のインナプランジャ168
は上記アウタプランジャ166と同様にしてインナスラ
イド164に連結されており、歪ゲージによってプレス
荷重が検出されるとともに、そのプレス荷重がIDカー
ド等に予め設定された成形荷重と略一致するように、前
記第1実施例と同様にして相対距離が調整される。
【0058】以上、本発明の幾つかの実施例を図面に基
づいて詳細に説明したが、本発明は更に別の態様で実施
することもできる。
【0059】例えば、前記実施例では4本のプランジャ
22,166に歪ゲージ61,246が取り付けられて
トータルプレス荷重Fptを検出するようになっていた
が、フレーム17等に歪センサを取り付けてプレス荷重
を検出することもできるなど、プレス荷重を検出する位
置や数は適宜変更され得る。
【0060】また、前記第1実施例ではしわ押え用のエ
アシリンダ42を下降端にロックし、プレススライド2
0を下死点まで下降させた状態においてしわ押え荷重が
付与されない状態で相対距離h1 を調整する場合につい
て説明したが、所定のしわ押え荷重が得られるようにエ
アシリンダ42のエア圧Paを調整した後に、トータル
プレス荷重Fptが目標プレス荷重、すなわち成形荷重F
foとしわ押え荷重Fsoとを加算したトータル荷重Fpoと
なるように相対距離h1 を調整するようにしても良い。
【0061】また、前記実施例では4箇所のダイハイト
調整機構52,240の相対距離h1 ,h2 がそれぞれ
共通のサーボモータにより一律に調整されるようになっ
ていたが、4箇所のダイハイト調整機構52,240に
それぞれ独立にサーボモータを配設し、4箇所の相対距
離h1 ,h2 を個別に調整できるようにすることも可能
である。その場合には、4箇所の成形荷重,しわ押え荷
重をそれぞれ個別に設定し、極め細かく調整することが
できる。
【0062】また、前記図17の実施例ではアウタ側の
トータルプレス荷重Fptが屈折点荷重Fct以上の荷重範
囲、言い換えればシリンダ252のピストンが後退する
荷重領域で設定されるようになっていたが、屈折点荷重
Fct以下の荷重範囲でトータルプレス荷重Fptが設定さ
れるようにしても良い。
【0063】逆に、第1実施例において、シリンダ66
のピストンが後退する荷重領域でトータルプレス荷重F
ptを設定することも可能で、その場合には上記図17の
実施例におけるアウタ側プレス荷重Fptの設定と同様に
して相対距離h1 の調整を行えば良い。図17の実施例
のインナ側プレス荷重についても同様である。
【0064】また、前記実施例ではプレス荷重を検出す
るために歪ゲージ61,246が用いられていたが、他
の種々の歪センサを採用できるし、油圧シリンダ62,
248の油圧やエア圧Pc,Peに基づいて、予め定め
られたデータマップなどからプレス荷重を検出すること
も可能である。なお、歪ゲージによる検出荷重値と実際
のプレス荷重との間に殆ど差がない場合には、前記実施
例のように荷重測定を行って補正することは必ずしも必
要でなく、歪ゲージの検出荷重値をそのまま用いること
もできる。
【0065】また、前記実施例では4箇所のプレス荷重
Fpと歪信号Sεとの関係からトータルプレス荷重Fpt
を求めるようになっていたが、4箇所の歪ゲージ61,
246のトータルの検出荷重値とトータルプレス荷重F
ptとの相関データを設定しておいて、直接トータルプレ
ス荷重Fptを求めるようにすることもできる。
【0066】また、前記実施例では金型交換時の荷重値
0 を用いて荷重変化特性を求めるようになっていた
が、金型交換を行った後、すなわち第1実施例において
はプレススライド20にダイス型18を取り付けた後
に、試打を行って相対距離h1 を調整するようにしても
良い。
【0067】また、前記実施例ではIDカード98に金
型情報を記憶するようになっていたが、使用する金型の
種類が少ない場合等には、プレス機械側のコンピュータ
に金型の種類と対応させて金型情報を記憶するようにし
ても良い。フロッピーディスクや磁気テープ等の他の記
憶手段を利用することもできるし、作業者がキー入力な
どで入力設定するようにしても良い。
【0068】また、前記実施例では絞り加工を行うプレ
ス機械10,150に本発明が適用された場合について
説明したが、均圧クッション装置51を備えていない絞
りプレス機械や曲げ加工を行うものなど他の種々のプレ
ス機械にも本発明は同様に適用され得る。
【0069】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を好適に実施できるシングルアクシ
ョン型プレス機械の一例を説明する構成図である。
【図2】図1のプレス機械のプランジャとプレススライ
ドとの連結部分の構成を説明する図である。
【図3】図1のプレス機械の制御系統を説明するブロッ
ク線図である。
【図4】図3のマシン情報メモリに記憶されているプレ
ス荷重Fpと歪ゲージ出力信号Sεとの相関関係を示す
データマップの一例である。
【図5】図1のプレス機械において、実際のプレス荷重
を測定するために荷重測定装置が配置された状態を示す
図である。
【図6】図5の場合にプレス追込み量を変更しつつ歪ゲ
ージ出力信号Sεおよびプレス荷重Fpを測定した結果
を示す図で、図4のデータマップの基本データである。
【図7】図1のプレス機械において、プレス荷重Fpの
変動波形としわ押え荷重Fsおよび成形荷重Fsとの関
係を説明する図である。
【図8】図9,図10と共に図3の表示・操作盤190
を示す図である。
【図9】図8,図10と共に表示・操作盤190を示す
図である。
【図10】図8,図9と共に表示・操作盤190を示す
図である。
【図11】図3の上型クランパ装置を示す断面図で、
(a)はアンクランプ時、(b)はクランプ時である。
【図12】図1のプレス機械において、予め設定された
成形荷重に応じて相対距離h1 を調整する際の手順を説
明するフローチャートである。
【図13】図12のフローチャートの続きを示す図であ
る。
【図14】図12,図13に従ってトータルプレス荷重
Fptが成形荷重Ffoと略一致するように相対距離h1
調整する方法を説明する図である。
【図15】本発明の他の実施例を説明する図で、図12
の代わりに用いられるフローチャートである。
【図16】トータルプレス荷重Fptが成形荷重Ffoと略
一致するように相対距離h1 を調整する別の方法を説明
する図である。
【図17】本発明方法を好適に実施できるダブルアクシ
ョン型プレス機械の一例を説明する全体構成図である。
【図18】図17のプレス機械のアウタプランジャとア
ウタスライドとの連結部分の構成を説明する図である。
【図19】図17のプレス機械において、アウタ側のト
ータルプレス荷重Fptのプレス追込み量に対する変化特
性を示す図である。
【図20】図17のプレス機械において、アウタ側のト
ータルプレス荷重Fptがしわ押え荷重Fsoと略一致する
ように相対距離h2 を調整する際の作動を説明する図
で、(a)は図14に対応し、(b)は図16に対応す
る。
【符号の説明】
10:プレス機械 12:ポンチ型(プレス下型) 18:ダイス型(プレス上型) 20:プレススライド 22:プランジャ(上下駆動部材) 30:しわ押えリング(プレス下型) 52:ダイハイト調整機構(高さ調整機構) 61:歪ゲージ(荷重検出手段) 138:ストロークセンサ(ストローク位置検出手段) 150:プレス機械 152:ダイス型(プレス下型) 156:しわ押えリング(プレス上型) 160:アウタスライド(プレススライド) 162:ポンチ型(プレス上型) 164:インナスライド(プレススライド) 240:ダイハイト調整機構(高さ調整機構) 246:歪ゲージ(荷重検出手段) Fpt:プレス荷重 Ffo:成形荷重(目標プレス荷重) F0 :第1プレス荷重 F1 :第2プレス荷重 x0 :第1追込み変更量 x1 :第2追込み変更量 Fso:しわ押え荷重(目標プレス荷重) ステップQ1,Q2:金型配置工程 ステップQ6,Q7,Q8:下降工程 ステップQ9:プレス上型取付工程 ステップQ11:上昇工程 ステップQ14:第1高さ変更工程 ステップQ16,Q17:第2プレス荷重検出工程 ステップQ18,Q19:第2高さ変更工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B30B 15/28 A 8718−4E

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下駆動部材に連結されて上下移動させら
    れるとともに、該上下駆動部材との連結部に配設された
    高さ調整機構によって高さが調整されるプレススライド
    を備え、該プレススライドに取り付けられたプレス上型
    を上下移動させてプレス下型との間でプレス加工を行う
    プレス機械において、荷重検出手段によりプレス荷重を
    検出するとともにストローク位置検出手段により前記上
    下駆動部材のストローク位置を検出しながら、所定の目
    標プレス荷重が得られるように前記高さ調整機構によっ
    て前記プレススライドの高さを調整する方法であって、 前記上下駆動部材を下降させるとともに所定のプレス荷
    重が発生する位置で停止させる下降工程と、 前記上下駆動部材を上昇させて前記プレス上型を前記プ
    レス下型から離間させる上昇工程と、 前記下降工程で前記プレススライドが下降停止させられ
    た時のプレス荷重を第1プレス荷重として、該下降停止
    時の前記上下駆動部材のストローク位置に基づいて、該
    上下駆動部材が下死点位置まで下降させられた時に該第
    1プレス荷重が得られる高さ変更量を求め、該高さ変更
    量に所定の第1追込み変更量を加算した寸法だけ該プレ
    ススライドの高さを変更する第1高さ変更工程と、 該プレススライドの高さを変更した状態で前記上下駆動
    部材を駆動し、下死点位置におけるプレス荷重を第2プ
    レス荷重として検出する第2プレス荷重検出工程と、 前記第1プレス荷重,第2プレス荷重,および第1追込
    み変更量に基づいて、前記プレススライドの追込み量と
    プレス荷重との相関関係を直線近似により求め、該相関
    関係から前記目標プレス荷重が得られる第2追込み変更
    量を算出して、該第2追込み変更量だけ該プレススライ
    ドの高さを変更する第2高さ変更工程とを有することを
    特徴とするプレス機械のスライド高さ調整方法。
  2. 【請求項2】上下駆動部材に連結されて上下移動させら
    れるとともに、該上下駆動部材との連結部に配設された
    高さ調整機構によって高さが調整されるプレススライド
    を備え、該プレススライドに取り付けられたプレス上型
    を上下移動させてプレス下型との間でプレス加工を行う
    プレス機械において、荷重検出手段によりプレス荷重を
    検出するとともにストローク位置検出手段により前記上
    下駆動部材のストローク位置を検出しながら、所定の目
    標プレス荷重が得られるように前記高さ調整機構によっ
    て前記プレススライドの高さを調整する方法であって、 プレス機械の金型配設位置に前記プレス上型をプレス下
    型に重ね合わせた状態で配置する金型配置工程と、 前記荷重検出手段によりプレス荷重を検出しつつ前記上
    下駆動部材を下降させ、前記プレススライドが前記プレ
    ス上型に当接してプレス荷重が予め定められた第1プレ
    ス荷重となる位置で下降を自動停止させる下降工程と、 該下降工程で前記プレススライドが下降停止させられた
    状態で前記プレス上型を該プレススライドに取り付ける
    プレス上型取付工程と、 前記上下駆動部材を上昇させて、前記プレススライドに
    取り付けられたプレス上型を前記プレス下型から離間さ
    せる上昇工程と、 前記下降工程で前記プレススライドが下降停止させられ
    た時の前記上下駆動部材のストローク位置に基づいて、
    該上下駆動部材が下死点位置まで下降させられた時に前
    記第1プレス荷重が得られる高さ変更量を求め、該高さ
    変更量に所定の第1追込み変更量を加算した寸法だけ該
    プレススライドの高さを変更する第1高さ変更工程と、 該プレススライドの高さを変更した状態で前記上下駆動
    部材を駆動し、下死点位置におけるプレス荷重を第2プ
    レス荷重として検出する第2プレス荷重検出工程と、 前記第1プレス荷重,第2プレス荷重,および第1追込
    み変更量に基づいて、前記プレススライドの追込み量と
    プレス荷重との相関関係を直線近似により求め、該相関
    関係から前記目標プレス荷重が得られる第2追込み変更
    量を算出して、該第2追込み変更量だけ該プレススライ
    ドの高さを変更する第2高さ変更工程とを有することを
    特徴とするプレス機械のスライド高さ調整方法。
  3. 【請求項3】上下駆動部材に連結されて上下移動させら
    れるプレススライドを備え、該プレススライドに取り付
    けられたプレス上型を上下移動させてプレス下型との間
    でプレス加工を行うプレス機械において、荷重検出手段
    によりプレス荷重を検出しながら前記プレス上型を前記
    プレススライドに取り付けるプレス上型取付方法であっ
    て、 プレス機械の金型配設位置に前記プレス上型をプレス下
    型に重ね合わせた状態で配置する金型配置工程と、 前記荷重検出手段によりプレス荷重を検出しつつ前記上
    下駆動部材を下降させ、前記プレススライドが前記プレ
    ス上型に当接してプレス荷重が予め定められた第1プレ
    ス荷重となる位置で下降を自動停止させる下降工程と、 該下降工程で前記プレススライドが下降停止させられた
    状態で前記プレス上型を該プレススライドに取り付ける
    プレス上型取付工程とを有することを特徴とするプレス
    機械のプレス上型取付方法。
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