JPH06345751A - 生理活性δ−ラクトンの合成方法 - Google Patents
生理活性δ−ラクトンの合成方法Info
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- JPH06345751A JPH06345751A JP5166041A JP16604193A JPH06345751A JP H06345751 A JPH06345751 A JP H06345751A JP 5166041 A JP5166041 A JP 5166041A JP 16604193 A JP16604193 A JP 16604193A JP H06345751 A JPH06345751 A JP H06345751A
- Authority
- JP
- Japan
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- lactone
- reaction
- tetrahydropyran
- methylbutyl
- dimethyl
- Prior art date
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D315/00—Heterocyclic compounds containing rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom according to more than one of groups C07D303/00 - C07D313/00
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Pyrane Compounds (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 メチルマロン酸ジエチルとメタクロレインと
を塩基の存在下で付加させてなる。塩基としてはL−プ
ロリンリチウム塩であることが望ましい。また、合成さ
れる生理活性δ−ラクトンとしては一般式1(化1)で
示される3,5−ジメチル−6−(1’−メチルブチ
ル)−2H−テトラヒドロピラン−2−オンが例示され
る。 【効果】 農作物に大きな被害を及ぼす害虫 Red fire
ant (Solenopsis invicta)の防除に有効に使用すること
のできる、女王認識フェロモンの一成分を高い光学純度
で、簡便に短工程で合成することができ、工業的合成技
術として汎用することができる。 【化1】
を塩基の存在下で付加させてなる。塩基としてはL−プ
ロリンリチウム塩であることが望ましい。また、合成さ
れる生理活性δ−ラクトンとしては一般式1(化1)で
示される3,5−ジメチル−6−(1’−メチルブチ
ル)−2H−テトラヒドロピラン−2−オンが例示され
る。 【効果】 農作物に大きな被害を及ぼす害虫 Red fire
ant (Solenopsis invicta)の防除に有効に使用すること
のできる、女王認識フェロモンの一成分を高い光学純度
で、簡便に短工程で合成することができ、工業的合成技
術として汎用することができる。 【化1】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は生理活性δ−ラクトン
の合成方法に係り、その目的はRed importedfire ant
(Solenopsis invicta)の女王認識フェロモンの一成分を
短工程で簡便且つ高光学純度で合成することができ、工
業的合成方法として汎用することのできる生理活性δ−
ラクトンの合成方法の提供にある。
の合成方法に係り、その目的はRed importedfire ant
(Solenopsis invicta)の女王認識フェロモンの一成分を
短工程で簡便且つ高光学純度で合成することができ、工
業的合成方法として汎用することのできる生理活性δ−
ラクトンの合成方法の提供にある。
【0002】
【発明の背景】Red imported fire ant (Solenopsis in
victa)は中南米、アメリカ合衆国南部にかけ、大豆など
の農作物に大きな被害を及ぼす害虫である。このRed im
portedfire ant (Solenopsis invicta)を防除する方法
としては、従来よりディルドリン等の塩素系農薬を用い
た方法が行なわれていたが、慢性毒性や土壌残留物性等
の問題から、その使用が全面的に禁止されるようになっ
た。この農薬の使用禁止に伴って、種々の防除方法が検
討され、特に近年米国では、フェロモンと殺蟻剤とを用
いる方法が注目されている(Tetrahedron 43 (13),2987
-2900 (1987), J. Chem. Ecol. 14 (3), 825-838 (198
8) )。また、Red imported fire ant (Solenopsis invi
cta)のフェロモンのうちの女王認識フェロモンは、職蟻
が女王蟻を認識するためのフェロモンであり、このフェ
ロモンを利用することにより効果的な防除が可能となる
ことが報告されている。
victa)は中南米、アメリカ合衆国南部にかけ、大豆など
の農作物に大きな被害を及ぼす害虫である。このRed im
portedfire ant (Solenopsis invicta)を防除する方法
としては、従来よりディルドリン等の塩素系農薬を用い
た方法が行なわれていたが、慢性毒性や土壌残留物性等
の問題から、その使用が全面的に禁止されるようになっ
た。この農薬の使用禁止に伴って、種々の防除方法が検
討され、特に近年米国では、フェロモンと殺蟻剤とを用
いる方法が注目されている(Tetrahedron 43 (13),2987
-2900 (1987), J. Chem. Ecol. 14 (3), 825-838 (198
8) )。また、Red imported fire ant (Solenopsis invi
cta)のフェロモンのうちの女王認識フェロモンは、職蟻
が女王蟻を認識するためのフェロモンであり、このフェ
ロモンを利用することにより効果的な防除が可能となる
ことが報告されている。
【0003】
【従来の技術】Red imported fire ant (Solenopsis in
victa)の女王認識フェロモンとしては、一般式2(化
2)、一般式3(化3)、一般式4(化4)で示される
3種類の成分が知られており、中でもインビクトライド
と呼ばれる一般式5(化5)で示される(−)−3,5
−ジメチル−6−(1’−メチルブチル)−2H−テト
ラヒドロピラン−2−オンは、構造分子中に4つの不斉
炭素を有するため、その合成は極めて困難なものであっ
た。
victa)の女王認識フェロモンとしては、一般式2(化
2)、一般式3(化3)、一般式4(化4)で示される
3種類の成分が知られており、中でもインビクトライド
と呼ばれる一般式5(化5)で示される(−)−3,5
−ジメチル−6−(1’−メチルブチル)−2H−テト
ラヒドロピラン−2−オンは、構造分子中に4つの不斉
炭素を有するため、その合成は極めて困難なものであっ
た。
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【0004】前記(−)−3,5−ジメチル−6−
(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒドロピラン−
2−オン(インビクトライド)の立体選択的合成方法と
しては、Ziegler らによる報告(Tetrahedoron Letter
s, 27 1229 (1986) )が知られているが、この方法では
反応工程数が非常に多く、しかも得られるインビクトラ
イドの光学純度が低い等の問題点を有しており、工業的
に汎用できる生産法ではなかった。このような実情に照
らし、特開昭63−22055 号公報において、インビクトラ
イドの合成を簡便に行なうことのできる合成技術が開示
されていた。
(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒドロピラン−
2−オン(インビクトライド)の立体選択的合成方法と
しては、Ziegler らによる報告(Tetrahedoron Letter
s, 27 1229 (1986) )が知られているが、この方法では
反応工程数が非常に多く、しかも得られるインビクトラ
イドの光学純度が低い等の問題点を有しており、工業的
に汎用できる生産法ではなかった。このような実情に照
らし、特開昭63−22055 号公報において、インビクトラ
イドの合成を簡便に行なうことのできる合成技術が開示
されていた。
【0005】この開示技術は、一般式6(化6)にて示
される光学活性ヒドロキシエステルを用いて、女王認識
フェロモンの一成分であるインビクトライドを合成する
技術であり、前記 Zieglerらの報告に較べて、高純度
で、しかも短工程で一般式7(化7)にて示されるイン
ビクトライドを合成することができるというものであっ
た。
される光学活性ヒドロキシエステルを用いて、女王認識
フェロモンの一成分であるインビクトライドを合成する
技術であり、前記 Zieglerらの報告に較べて、高純度
で、しかも短工程で一般式7(化7)にて示されるイン
ビクトライドを合成することができるというものであっ
た。
【化6】
【化7】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開昭63−22055 号公報に開示されているヒドロキシエス
テルを用いたインビクトライドの立体選択的合成法にお
いては、光学活性ヒドロキシエステルの合成からインビ
クトライドを合成するまで、後述する13もの反応工程
を経なければならず、工業的に汎用する合成方法とする
には充分な技術ではないという課題が存在した。
開昭63−22055 号公報に開示されているヒドロキシエス
テルを用いたインビクトライドの立体選択的合成法にお
いては、光学活性ヒドロキシエステルの合成からインビ
クトライドを合成するまで、後述する13もの反応工程
を経なければならず、工業的に汎用する合成方法とする
には充分な技術ではないという課題が存在した。
【0007】既開示技術に示されている合成工程を図5
乃至図7の反応スキームによって説明すると、まず光学
活性アミノ酸(a)から光学活性エポキシド(b)を合
成する(図5参照)。次いで前記エポキシド(b)を図
6に示す反応スキームに従って開環、酸処理してヒドロ
キシ酸(c)とし、これをメチルエステル化してヒドロ
キシエステル(d)を得る。さらに、このヒドロキシエ
ステル(d)に塩基の存在下、ヨウ化メチルを作用させ
てα−メチル化し、分離精製工程を経て光学活性ヒドロ
キシエステル(e)を合成する。このように合成された
光学活性ヒドロキシエステル(e)を用いて、図7に示
すスキームに従ってインビクトライドが合成される。ま
ず、光学活性ヒドロキシエステル(e)に酸触媒の存在
下、ジヒドロピランを反応させて、水酸基を保護した化
合物(f)を合成し、次いで水素化リチウムアルミニウ
ムにて還元し、化合物(g)を得る。この化合物(g)
をトシル化して化合物(h)とし、さらにこの化合物
(h)をヨウ素化して化合物(i)を合成した後、不斉
アルキル化して化合物(j)とし、この化合物(j)を
酸処理してインビクトライド(k)を得る。
乃至図7の反応スキームによって説明すると、まず光学
活性アミノ酸(a)から光学活性エポキシド(b)を合
成する(図5参照)。次いで前記エポキシド(b)を図
6に示す反応スキームに従って開環、酸処理してヒドロ
キシ酸(c)とし、これをメチルエステル化してヒドロ
キシエステル(d)を得る。さらに、このヒドロキシエ
ステル(d)に塩基の存在下、ヨウ化メチルを作用させ
てα−メチル化し、分離精製工程を経て光学活性ヒドロ
キシエステル(e)を合成する。このように合成された
光学活性ヒドロキシエステル(e)を用いて、図7に示
すスキームに従ってインビクトライドが合成される。ま
ず、光学活性ヒドロキシエステル(e)に酸触媒の存在
下、ジヒドロピランを反応させて、水酸基を保護した化
合物(f)を合成し、次いで水素化リチウムアルミニウ
ムにて還元し、化合物(g)を得る。この化合物(g)
をトシル化して化合物(h)とし、さらにこの化合物
(h)をヨウ素化して化合物(i)を合成した後、不斉
アルキル化して化合物(j)とし、この化合物(j)を
酸処理してインビクトライド(k)を得る。
【0008】以上のように、既開示の合成技術において
も、やはり多数の反応工程が必要とされ、工業的合成法
として汎用的に使用するには充分な技術ではなかった。
そこで、業界では女王認識フェロモンの一成分であるイ
ンビクトライドを、高い光学純度で、しかも少ない工程
数で簡便に合成することができ、工業的生産法として確
立させることのできる優れた合成方法の創出が望まれて
いた。
も、やはり多数の反応工程が必要とされ、工業的合成法
として汎用的に使用するには充分な技術ではなかった。
そこで、業界では女王認識フェロモンの一成分であるイ
ンビクトライドを、高い光学純度で、しかも少ない工程
数で簡便に合成することができ、工業的生産法として確
立させることのできる優れた合成方法の創出が望まれて
いた。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明ではメチルマロ
ン酸ジエチルとメタクロレインとを塩基の存在下で付加
させてなることを特徴とする生理活性δ−ラクトンの合
成方法を提供することにより、前記従来の課題を悉く解
消する。
ン酸ジエチルとメタクロレインとを塩基の存在下で付加
させてなることを特徴とする生理活性δ−ラクトンの合
成方法を提供することにより、前記従来の課題を悉く解
消する。
【0010】
【作用】数少ない工程数を経るだけで、簡便に一般式8
(化8)で示される4つの不斉炭素が光学的に制御され
ていないインビクトライド〔3,5−ジメチル−6−
(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒドロピラン−
2−オン〕を合成することができるため、工業的合成方
法として汎用することができる。また、この方法によっ
て合成された光学的に制御されていないインビクトライ
ドからは、光学分割法によって容易に、Red imported f
ire ant (Solenopsis invicta)の女王認識フェロモンの
一成分、すなわち一般式9(化9)にて示されるインビ
クトライド〔(−)−3,5−ジメチル−6−(1’−
メチルブチル)−2H−テトラヒドロピラン−2−オ
ン〕とすることができる。さらに、前記光学的に制御さ
れていないインビクトライド〔3,5−ジメチル−6−
(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒドロピラン−
2−オン〕はそのままでも、インビクトライド〔(−)
−3,5−ジメチル−6−(1’−メチルブチル)−2
H−テトラヒドロピラン−2−オン〕の女王認識フェロ
モン様作用が期待できる。
(化8)で示される4つの不斉炭素が光学的に制御され
ていないインビクトライド〔3,5−ジメチル−6−
(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒドロピラン−
2−オン〕を合成することができるため、工業的合成方
法として汎用することができる。また、この方法によっ
て合成された光学的に制御されていないインビクトライ
ドからは、光学分割法によって容易に、Red imported f
ire ant (Solenopsis invicta)の女王認識フェロモンの
一成分、すなわち一般式9(化9)にて示されるインビ
クトライド〔(−)−3,5−ジメチル−6−(1’−
メチルブチル)−2H−テトラヒドロピラン−2−オ
ン〕とすることができる。さらに、前記光学的に制御さ
れていないインビクトライド〔3,5−ジメチル−6−
(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒドロピラン−
2−オン〕はそのままでも、インビクトライド〔(−)
−3,5−ジメチル−6−(1’−メチルブチル)−2
H−テトラヒドロピラン−2−オン〕の女王認識フェロ
モン様作用が期待できる。
【化8】
【化9】
【0011】
【発明の構成】以下、この発明に係る生理活性δ−ラク
トンの合成方法の構成について詳述する。まずこの発明
では、図1の反応スキームに示すように、出発原料とし
てメチルマロン酸ジエチル(1)とメタクロレイン
(2)とを用いて、溶媒中、塩基(3)の存在下でこれ
らを縮合させて、中間体4,4−ジエトキシカルボニル
−2−メチルペンタナール(4)を合成する。
トンの合成方法の構成について詳述する。まずこの発明
では、図1の反応スキームに示すように、出発原料とし
てメチルマロン酸ジエチル(1)とメタクロレイン
(2)とを用いて、溶媒中、塩基(3)の存在下でこれ
らを縮合させて、中間体4,4−ジエトキシカルボニル
−2−メチルペンタナール(4)を合成する。
【0012】この反応工程では、メタクロレインに対
し、メチルマロン酸ジエチルが1〜5重量部程度の比率
となるよう使用されることが望ましい。この理由は、メ
チルマロン酸ジエチルの使用量がメタクロレインに対し
て1重量部未満であると、目的とする合成中間体を高収
率で得ることが困難となり、一方、5重量部を超えて使
用されると過剰分の除去を必要とし、経済的に不利であ
るため、いずれの場合も好ましくないからである。ま
た、この反応工程において、使用される塩基としてはL
−プロリンリチウム塩であることが好ましい。この理由
は、L−プロリンリチウム塩をメチルマロン酸ジエチル
と共存させてメタクロレインと反応させると、20〜4
0℃という非常に緩和な温度条件下で反応が進行され、
約70%以上の高収率で中間体4,4−ジエトキシカルボ
ニル−2−メチルペンタナール(4)を合成することが
できるとの、この発明者の実験的知得に基づくからであ
る。
し、メチルマロン酸ジエチルが1〜5重量部程度の比率
となるよう使用されることが望ましい。この理由は、メ
チルマロン酸ジエチルの使用量がメタクロレインに対し
て1重量部未満であると、目的とする合成中間体を高収
率で得ることが困難となり、一方、5重量部を超えて使
用されると過剰分の除去を必要とし、経済的に不利であ
るため、いずれの場合も好ましくないからである。ま
た、この反応工程において、使用される塩基としてはL
−プロリンリチウム塩であることが好ましい。この理由
は、L−プロリンリチウム塩をメチルマロン酸ジエチル
と共存させてメタクロレインと反応させると、20〜4
0℃という非常に緩和な温度条件下で反応が進行され、
約70%以上の高収率で中間体4,4−ジエトキシカルボ
ニル−2−メチルペンタナール(4)を合成することが
できるとの、この発明者の実験的知得に基づくからであ
る。
【0013】すなわち、一般に、マロン酸ジエチルは塩
基存在下で種々のα、β−不飽和カルボニル化合物に付
加する、所謂マイケル付加反応を進行することが知られ
ている。ところが、マロン酸のα位にメチル基が存在す
ると、その立体障害と、α位−プロトンの酸性度の低下
の為、この反応は進行しないか、進行してもその収率が
著しく低下することが予測され、事実、この発明者ら
は、この反応を進行させるため、種々の塩基、例えばナ
トリウムエチラート、水素化ナトリウム、3級アミン等
を共存させたところ、全く4,4−ジエトキシカルボニ
ル−2−メチルペンタナールは得られなかった。しか
し、L−プロリンリチウム塩を共存させたところ、逆に
4,4−ジエトキシカルボニル−2−メチルペンタナー
ルを高収率で合成することができたからである。
基存在下で種々のα、β−不飽和カルボニル化合物に付
加する、所謂マイケル付加反応を進行することが知られ
ている。ところが、マロン酸のα位にメチル基が存在す
ると、その立体障害と、α位−プロトンの酸性度の低下
の為、この反応は進行しないか、進行してもその収率が
著しく低下することが予測され、事実、この発明者ら
は、この反応を進行させるため、種々の塩基、例えばナ
トリウムエチラート、水素化ナトリウム、3級アミン等
を共存させたところ、全く4,4−ジエトキシカルボニ
ル−2−メチルペンタナールは得られなかった。しか
し、L−プロリンリチウム塩を共存させたところ、逆に
4,4−ジエトキシカルボニル−2−メチルペンタナー
ルを高収率で合成することができたからである。
【0014】以上のようなL−プロリンリチウム塩は、
この発明の反応工程において、1/5〜1/20当量使
用される。この理由は、L−プロリンリチウム塩の使用
量が1/20当量未満であると、合成中間体4,4−ジ
エトキシカルボニル−2−メチルペンタナールを高収率
で合成することができず、一方、1/5当量を超えて使
用されても、反応収率や反応速度に大差がみられなくな
るため、いずれの場合も好ましくないからである。ま
た、この反応において使用される溶媒としては、メチル
アルコール、エチルアルコールなどの低級アルコール
等、メチルマロン酸ジエチル、メタクロレイン、L−プ
ロリンリチウム塩を溶解する溶媒であればいずれのもの
でも好適に使用され、特に限定はされない。この反応は
20〜40℃の温度範囲で、約2〜7時間程度行なわれ
る。
この発明の反応工程において、1/5〜1/20当量使
用される。この理由は、L−プロリンリチウム塩の使用
量が1/20当量未満であると、合成中間体4,4−ジ
エトキシカルボニル−2−メチルペンタナールを高収率
で合成することができず、一方、1/5当量を超えて使
用されても、反応収率や反応速度に大差がみられなくな
るため、いずれの場合も好ましくないからである。ま
た、この反応において使用される溶媒としては、メチル
アルコール、エチルアルコールなどの低級アルコール
等、メチルマロン酸ジエチル、メタクロレイン、L−プ
ロリンリチウム塩を溶解する溶媒であればいずれのもの
でも好適に使用され、特に限定はされない。この反応は
20〜40℃の温度範囲で、約2〜7時間程度行なわれ
る。
【0015】以上のように得られた4,4−ジエトキシ
カルボニル−2−メチルペンタナールは次いで、グリニ
ャール試薬と反応させ、加水分解反応、中和反応、脱炭
酸反応を経て、δ−ラクトンに閉環し、この発明の最終
生成物である生理活性δ−ラクトンとされる。この反応
工程を図2のスキームに基づいて説明する。前記反応工
程によって得られた合成中間体4,4−ジエトキシカル
ボニル−2−メチルペンタナール(4)を溶媒中、グリ
ニャール試薬(5)と反応させる。この反応は、−30
℃〜−10℃程度の温度域で、5〜8時間程度行なわれ
る。 ここでグリニャール試薬としては、特に限定はさ
れないが、sec-アミルマグネシウムブロミドを使用する
と、この発明の目的である光学的に制御されていないイ
ンビクトライドを、全体として4工程で合成することが
できるためより望ましい。グリニャール試薬の使用量と
しては、円滑な反応を行なうためには1〜1.5当量程
度の範囲とされるのが好ましいが特に限定されるもので
はない。また、溶媒としては、グリニャール試薬による
反応を阻害させないものであればいずれのものでも使用
でき、具体的にはテトラヒドロフラン、ジオキサン等の
エーテル類が好ましく使用できる。
カルボニル−2−メチルペンタナールは次いで、グリニ
ャール試薬と反応させ、加水分解反応、中和反応、脱炭
酸反応を経て、δ−ラクトンに閉環し、この発明の最終
生成物である生理活性δ−ラクトンとされる。この反応
工程を図2のスキームに基づいて説明する。前記反応工
程によって得られた合成中間体4,4−ジエトキシカル
ボニル−2−メチルペンタナール(4)を溶媒中、グリ
ニャール試薬(5)と反応させる。この反応は、−30
℃〜−10℃程度の温度域で、5〜8時間程度行なわれ
る。 ここでグリニャール試薬としては、特に限定はさ
れないが、sec-アミルマグネシウムブロミドを使用する
と、この発明の目的である光学的に制御されていないイ
ンビクトライドを、全体として4工程で合成することが
できるためより望ましい。グリニャール試薬の使用量と
しては、円滑な反応を行なうためには1〜1.5当量程
度の範囲とされるのが好ましいが特に限定されるもので
はない。また、溶媒としては、グリニャール試薬による
反応を阻害させないものであればいずれのものでも使用
でき、具体的にはテトラヒドロフラン、ジオキサン等の
エーテル類が好ましく使用できる。
【0016】前記したグリニャール試薬との反応によっ
て、4,4−ジエトキシカルボニル−2−メチルペンタ
ナール(4)から、ジエトキシカルボニル化合物(6)
を合成する。このように合成されたジエトキシカルボニ
ル化合物(6)は、次いでアルカリで加水分解した後、
中和されて、ジカルボン酸誘導体(7)とされる。
て、4,4−ジエトキシカルボニル−2−メチルペンタ
ナール(4)から、ジエトキシカルボニル化合物(6)
を合成する。このように合成されたジエトキシカルボニ
ル化合物(6)は、次いでアルカリで加水分解した後、
中和されて、ジカルボン酸誘導体(7)とされる。
【0017】得られたジカルボン酸誘導体(7)はさら
にジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドに代表
される非プロトン性極性溶媒等の高沸点溶剤中で加熱し
て、脱炭酸処理と同時にδ−ラクトンに閉環して、最終
生成物である、4つの不斉炭素が光学的に制御されてい
ないインビクトライド、すなわち3,5−ジメチル−6
−(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒドロピラン
−2−オン(8)を得る。
にジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドに代表
される非プロトン性極性溶媒等の高沸点溶剤中で加熱し
て、脱炭酸処理と同時にδ−ラクトンに閉環して、最終
生成物である、4つの不斉炭素が光学的に制御されてい
ないインビクトライド、すなわち3,5−ジメチル−6
−(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒドロピラン
−2−オン(8)を得る。
【0018】以上のように、この発明では、メチルマロ
ン酸ジエチルとメタクロレインとを出発原料として、ま
ず一般式10(化10)で示される中間体、4,4−ジ
エトキシカルボニル−2−メチルペンタナールを合成
し、次いでこの中間体をグリニャール試薬との反応によ
り一般式11(化11)で示されるジエトキシカルボニ
ル化合物とし、さらにアルカリ加水分解、中和反応を経
て一般式12(化12)で示されるジカルボン酸誘導体
とした後、ラクトン化して4つの不斉炭素が光学的に制
御されていないインビクトライド、すなわち一般式13
(化13)で示される3,5−ジメチル−6−(1’−
メチルブチル)−2H−テトラヒドロピラン−2−オン
を得るという合成方法であるから、極めて少ない工程で
目的とする最終生成物を得ることができ、工業的生産法
として利用価値の高い合成方法となる。
ン酸ジエチルとメタクロレインとを出発原料として、ま
ず一般式10(化10)で示される中間体、4,4−ジ
エトキシカルボニル−2−メチルペンタナールを合成
し、次いでこの中間体をグリニャール試薬との反応によ
り一般式11(化11)で示されるジエトキシカルボニ
ル化合物とし、さらにアルカリ加水分解、中和反応を経
て一般式12(化12)で示されるジカルボン酸誘導体
とした後、ラクトン化して4つの不斉炭素が光学的に制
御されていないインビクトライド、すなわち一般式13
(化13)で示される3,5−ジメチル−6−(1’−
メチルブチル)−2H−テトラヒドロピラン−2−オン
を得るという合成方法であるから、極めて少ない工程で
目的とする最終生成物を得ることができ、工業的生産法
として利用価値の高い合成方法となる。
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【0019】以上のようにして得られた3,5−ジメチ
ル−6−(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒドロ
ピラン−2−オンは、このままでも、Red imported fir
e ant (Solenopsis invicta)の女王認識フェロモンの一
成分であるインビクトライド〔(−)−3,5−ジメチ
ル−6−(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒドロ
ピラン−2−オン〕と同様の作用を発揮することができ
る。また、得られた3,5−ジメチル−6−(1’−メ
チルブチル)−2H−テトラヒドロピラン−2−オン
を、コール酸又はその誘導体に包接して包接化合物とし
た後、3,5−ジメチル−6−(1’−メチルブチル)
−2H−テトラヒドロピラン−2−オンと容易にゲスト
交換するゲスト化合物を、この包接化合物中に加えて溶
解して、包接されたゲスト化合物を遊離させることによ
って、容易にRed imported fire ant (Solenopsis invi
cta)の女王認識フェロモンの一成分であるインビクトラ
イド〔(−)−3,5−ジメチル−6−(1’−メチル
ブチル)−2H−テトラヒドロピラン−2−オン〕に精
製することができる。
ル−6−(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒドロ
ピラン−2−オンは、このままでも、Red imported fir
e ant (Solenopsis invicta)の女王認識フェロモンの一
成分であるインビクトライド〔(−)−3,5−ジメチ
ル−6−(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒドロ
ピラン−2−オン〕と同様の作用を発揮することができ
る。また、得られた3,5−ジメチル−6−(1’−メ
チルブチル)−2H−テトラヒドロピラン−2−オン
を、コール酸又はその誘導体に包接して包接化合物とし
た後、3,5−ジメチル−6−(1’−メチルブチル)
−2H−テトラヒドロピラン−2−オンと容易にゲスト
交換するゲスト化合物を、この包接化合物中に加えて溶
解して、包接されたゲスト化合物を遊離させることによ
って、容易にRed imported fire ant (Solenopsis invi
cta)の女王認識フェロモンの一成分であるインビクトラ
イド〔(−)−3,5−ジメチル−6−(1’−メチル
ブチル)−2H−テトラヒドロピラン−2−オン〕に精
製することができる。
【0020】
【発明の効果】以上詳述した如く、この発明はメチルマ
ロン酸ジエチルとメタクロレインとを塩基の存在下で付
加させてなることを特徴とする生理活性δ−ラクトンの
合成方法であるから、農作物に大きな被害を及ぼすRed
imported fire ant (Solenopsis invicta)の防除に有効
に使用することのできる女王認識フェロモンを、従来の
合成技術と較べるとはるかに短工程で、しかも簡便に高
光学純度で合成することができるため、工業的合成技術
として汎用することができるという優れた効果を奏す
る。
ロン酸ジエチルとメタクロレインとを塩基の存在下で付
加させてなることを特徴とする生理活性δ−ラクトンの
合成方法であるから、農作物に大きな被害を及ぼすRed
imported fire ant (Solenopsis invicta)の防除に有効
に使用することのできる女王認識フェロモンを、従来の
合成技術と較べるとはるかに短工程で、しかも簡便に高
光学純度で合成することができるため、工業的合成技術
として汎用することができるという優れた効果を奏す
る。
【0021】
【実施例】以下、この発明に係る生理活性δ−ラクトン
の合成方法の効果を実施例により一層明確にする。尚、
この発明は以下の実施例により何ら限定されるものでは
ない。
の合成方法の効果を実施例により一層明確にする。尚、
この発明は以下の実施例により何ら限定されるものでは
ない。
【0022】(実施例1)メチルマロン酸ジエチル(25
0g、1.44 mol) とL−プロリンリチウム塩(17.5g 、0.
144mol)をメチルアルコール(800ml)に溶解した後、温
度を20〜30℃に保ちながら、メタクロレイン(110g 、1.
57mol)を溶解したメチルアルコール溶液(300ml) を2時
間で滴下した。滴下終了後、30〜50℃で5時間攪拌し、
薄層クロマトグラフィーにて原料のメチルマロン酸ジエ
チルの消失を確認後、酢酸で中和した。メチルアルコー
ルを減圧下、半量にまで濃縮留去した後、水を加えてト
ルエン抽出した。トルエン溶液を洗浄後、減圧濃縮、蒸
留(bp.3mmHg = 113〜117 ℃)して、化学純度95%
(byGC)の目的物、4,4−ジエトキシカルボニル
−2−メチル−1−ペンタナール 245g (収率 69.4
%)を得た。
0g、1.44 mol) とL−プロリンリチウム塩(17.5g 、0.
144mol)をメチルアルコール(800ml)に溶解した後、温
度を20〜30℃に保ちながら、メタクロレイン(110g 、1.
57mol)を溶解したメチルアルコール溶液(300ml) を2時
間で滴下した。滴下終了後、30〜50℃で5時間攪拌し、
薄層クロマトグラフィーにて原料のメチルマロン酸ジエ
チルの消失を確認後、酢酸で中和した。メチルアルコー
ルを減圧下、半量にまで濃縮留去した後、水を加えてト
ルエン抽出した。トルエン溶液を洗浄後、減圧濃縮、蒸
留(bp.3mmHg = 113〜117 ℃)して、化学純度95%
(byGC)の目的物、4,4−ジエトキシカルボニル
−2−メチル−1−ペンタナール 245g (収率 69.4
%)を得た。
【0023】(実施例2)常法に従って、(+)−2−
ブロモペンタン(151g、1.0 mol)と、マグネシウム(24
g) からグリニャール試薬のテトラヒドロフラン溶液 (7
00ml)を調製した。前記実施例1で得られた4,4−ジ
エトキシカルボニル−2−メチル−1−ペンタナール
(240g、0.98 mol) をテトラヒドロフラン(500ml) に溶
解し、−30℃に冷却攪拌して、前記で調製したグリニ
ャール試薬のテトラヒドロフラン溶液を2時間で滴下し
た。滴下終了後、この溶液を−15〜−10℃に昇温し
て3時間攪拌した。反応終了後、塩酸/氷水にて反応液
を処理し、トルエンで抽出後、乾燥、減圧濃縮し、残留
油状物を得た(248g、粗収率 78 %)。これを精製する
ことなく、次の反応に供した。
ブロモペンタン(151g、1.0 mol)と、マグネシウム(24
g) からグリニャール試薬のテトラヒドロフラン溶液 (7
00ml)を調製した。前記実施例1で得られた4,4−ジ
エトキシカルボニル−2−メチル−1−ペンタナール
(240g、0.98 mol) をテトラヒドロフラン(500ml) に溶
解し、−30℃に冷却攪拌して、前記で調製したグリニ
ャール試薬のテトラヒドロフラン溶液を2時間で滴下し
た。滴下終了後、この溶液を−15〜−10℃に昇温し
て3時間攪拌した。反応終了後、塩酸/氷水にて反応液
を処理し、トルエンで抽出後、乾燥、減圧濃縮し、残留
油状物を得た(248g、粗収率 78 %)。これを精製する
ことなく、次の反応に供した。
【0024】(実施例3)実施例2で得た残留油状物質
(248g、0.78mol)をメチルアルコール(400ml) に溶解
し、3N−水酸化ナトリウム水溶液(620ml)にて加水分
解反応を行なった。反応温度80℃で3時間攪拌下、還流
を行なった。反応終了後、熱時分液にて不溶物を除去
し、水溶液を室温にまで冷却し、3N−塩酸(650ml)に
て酸性としたテトラヒドロフラン/酢酸エチル混合液
(600ml ×2回、v/v=1/1)にて抽出した。飽和
食塩水で洗浄後、乾燥し、溶剤を減圧留去して、残留油
状物(135g、粗収率66.6%)を得た。この油状物を更に
精製することなく、次の反応に供した。
(248g、0.78mol)をメチルアルコール(400ml) に溶解
し、3N−水酸化ナトリウム水溶液(620ml)にて加水分
解反応を行なった。反応温度80℃で3時間攪拌下、還流
を行なった。反応終了後、熱時分液にて不溶物を除去
し、水溶液を室温にまで冷却し、3N−塩酸(650ml)に
て酸性としたテトラヒドロフラン/酢酸エチル混合液
(600ml ×2回、v/v=1/1)にて抽出した。飽和
食塩水で洗浄後、乾燥し、溶剤を減圧留去して、残留油
状物(135g、粗収率66.6%)を得た。この油状物を更に
精製することなく、次の反応に供した。
【0025】(実施例4)実施例3で得た油状物(135
g、0.52mol)をジメチルホルムアミド(150ml) に溶解
し、攪拌下、加熱還流した。内温80〜90℃で二酸化炭素
の発生が見られる。そのまま、150 〜155 ℃まで昇温
し、1時間攪拌反応した。この反応液を30℃まで冷却
し、多量の水を加えて、トルエンで2回抽出した。トル
エン層を洗浄後、乾燥し、減圧濃縮した。残留オイルを
蒸留し(b.p3mmHg=113 〜114 ℃) 、最終目的物であ
る3,5−ジメチル−6−(1’−メチルブチル)−2
H−テトラヒドロピラン−2−オン(45g 、収率43.7
%)を得た。
g、0.52mol)をジメチルホルムアミド(150ml) に溶解
し、攪拌下、加熱還流した。内温80〜90℃で二酸化炭素
の発生が見られる。そのまま、150 〜155 ℃まで昇温
し、1時間攪拌反応した。この反応液を30℃まで冷却
し、多量の水を加えて、トルエンで2回抽出した。トル
エン層を洗浄後、乾燥し、減圧濃縮した。残留オイルを
蒸留し(b.p3mmHg=113 〜114 ℃) 、最終目的物であ
る3,5−ジメチル−6−(1’−メチルブチル)−2
H−テトラヒドロピラン−2−オン(45g 、収率43.7
%)を得た。
【0026】(実施例5)実施例4で得た3,5−ジメ
チル−6−(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒド
ロピラン−2−オン(40g 、0.20mol)をヘキサン200ml
に溶解させ、この溶液にメタノールから再結晶したコー
ル酸(5.1g、0.013mol) を溶解させて、一夜放置した。
生成した結晶を濾別し、少量のエーテルにて洗浄した
後、風乾して、7.5gの包接化合物 (0.012 mol)を収率95
%で得た。次にこの包接化合物を常温にてアセトニトリ
ル50mlに10分間浸漬して、包接分子のゲスト化合物をア
セトニトリルと交換させた。結晶を濾別し、得られた溶
液を濃縮することにより、インビクトライド〔(−)−
3,5−ジメチル−6−(1’−メチルブチル)−2H
−テトラヒドロピラン−2−オン〕2.1g(0.011 mol)
を得た(光学収率84%)。
チル−6−(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒド
ロピラン−2−オン(40g 、0.20mol)をヘキサン200ml
に溶解させ、この溶液にメタノールから再結晶したコー
ル酸(5.1g、0.013mol) を溶解させて、一夜放置した。
生成した結晶を濾別し、少量のエーテルにて洗浄した
後、風乾して、7.5gの包接化合物 (0.012 mol)を収率95
%で得た。次にこの包接化合物を常温にてアセトニトリ
ル50mlに10分間浸漬して、包接分子のゲスト化合物をア
セトニトリルと交換させた。結晶を濾別し、得られた溶
液を濃縮することにより、インビクトライド〔(−)−
3,5−ジメチル−6−(1’−メチルブチル)−2H
−テトラヒドロピラン−2−オン〕2.1g(0.011 mol)
を得た(光学収率84%)。
【0027】この(−)−3,5−ジメチル−6−
(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒドロピラン−
2−オンは、比旋光度〔α〕D 20が−105°(c=
0.3、クロロホルム)、また赤外線吸収スペクトル
(IR)の吸収波数(1νmax cm-1) が、296
0(s),2930(s),2870(m),1740
(s),1460(m),1380(m),1330
(w),1235(m),1195(s),1150
(m),1120(m),1090(m),1020
(m),990(m),720(w)であったこと(図
3参照)、及びプロトン磁気共鳴スペクトル〔NMR,
δ(CDCl 3)〕のσ値が、0.90(3H,t,J
=7.5Hz)、1.25〜1.51(4H,m)、
1.65〜1.74(3H,m)、1.85〜2.05
(1H,m)、2.58〜2.70(1H,m)、3.
90(1H,dd,J=2,10Hz)であったこと
(図4参照)から同定された。
(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒドロピラン−
2−オンは、比旋光度〔α〕D 20が−105°(c=
0.3、クロロホルム)、また赤外線吸収スペクトル
(IR)の吸収波数(1νmax cm-1) が、296
0(s),2930(s),2870(m),1740
(s),1460(m),1380(m),1330
(w),1235(m),1195(s),1150
(m),1120(m),1090(m),1020
(m),990(m),720(w)であったこと(図
3参照)、及びプロトン磁気共鳴スペクトル〔NMR,
δ(CDCl 3)〕のσ値が、0.90(3H,t,J
=7.5Hz)、1.25〜1.51(4H,m)、
1.65〜1.74(3H,m)、1.85〜2.05
(1H,m)、2.58〜2.70(1H,m)、3.
90(1H,dd,J=2,10Hz)であったこと
(図4参照)から同定された。
【図1】この発明に係る生理活性δ−ラクトンの合成方
法の一工程(中間体4,4−ジエトキシカルボニル−2
−メチルペンタナールの合成工程)を示す反応スキーム
である。
法の一工程(中間体4,4−ジエトキシカルボニル−2
−メチルペンタナールの合成工程)を示す反応スキーム
である。
【図2】この発明に係る生理活性δ−ラクトンの合成方
法の一工程(中間体4,4−ジエトキシカルボニル−2
−メチルペンタナールから最終生成物を合成する工程)
を示す反応スキームである。
法の一工程(中間体4,4−ジエトキシカルボニル−2
−メチルペンタナールから最終生成物を合成する工程)
を示す反応スキームである。
【図3】この発明に係る生理活性δ−ラクトンの合成方
法を用いて得られた(−)−3,5−ジメチル−6−
(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒドロピラン−
2−オンの赤外線吸収スペクトル(IR)のチャート図
である。
法を用いて得られた(−)−3,5−ジメチル−6−
(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒドロピラン−
2−オンの赤外線吸収スペクトル(IR)のチャート図
である。
【図4】この発明に係る生理活性δ−ラクトンの合成方
法を用いてで得られた(−)−3,5−ジメチル−6−
(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒドロピラン−
2−オンのプロトン磁気共鳴ペクトル(NMR)のチャ
ート図である。
法を用いてで得られた(−)−3,5−ジメチル−6−
(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒドロピラン−
2−オンのプロトン磁気共鳴ペクトル(NMR)のチャ
ート図である。
【図5】従来のインビクトライド〔(−)−3,5−ジ
メチル−6−(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒ
ドロピラン−2−オン〕の合成方法の一工程(光学活性
エポキシドの合成工程)を示す反応スキームである。
メチル−6−(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒ
ドロピラン−2−オン〕の合成方法の一工程(光学活性
エポキシドの合成工程)を示す反応スキームである。
【図6】従来のインビクトライド〔(−)−3,5−ジ
メチル−6−(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒ
ドロピラン−2−オン〕の合成方法の一工程(光学活性
ヒドロキシエステルの合成工程)を示す反応スキームで
ある。
メチル−6−(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒ
ドロピラン−2−オン〕の合成方法の一工程(光学活性
ヒドロキシエステルの合成工程)を示す反応スキームで
ある。
【図7】従来のインビクトライド〔(−)−3,5−ジ
メチル−6−(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒ
ドロピラン−2−オン〕の合成方法の一工程(光学活性
ヒドロキシエステルからインビクトライドを合成する工
程)を示す反応スキームである。
メチル−6−(1’−メチルブチル)−2H−テトラヒ
ドロピラン−2−オン〕の合成方法の一工程(光学活性
ヒドロキシエステルからインビクトライドを合成する工
程)を示す反応スキームである。
Claims (3)
- 【請求項1】 メチルマロン酸ジエチルとメタクロレイ
ンとを塩基の存在下で付加させてなることを特徴とする
生理活性δ−ラクトンの合成方法。 - 【請求項2】 前記塩基がL−プロリンリチウム塩であ
ることを特徴とする請求項1に記載の生理活性δ−ラク
トンの合成方法。 - 【請求項3】 前記生理活性δ−ラクトンが一般式1
(化1)で示される3,5−ジメチル−6−(1’−メ
チルブチル)−2H−テトラヒドロピラン−2−オンで
あることを特徴とする請求項1乃至2に記載の生理活性
δ−ラクトンの合成方法。 【化1】
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16604193A JP3227030B2 (ja) | 1993-06-10 | 1993-06-10 | 生理活性δ−ラクトンの合成方法 |
| US08/257,523 US5463085A (en) | 1993-06-10 | 1994-06-09 | Synthesis method of physiologically active delta-lactone |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16604193A JP3227030B2 (ja) | 1993-06-10 | 1993-06-10 | 生理活性δ−ラクトンの合成方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06345751A true JPH06345751A (ja) | 1994-12-20 |
| JP3227030B2 JP3227030B2 (ja) | 2001-11-12 |
Family
ID=15823859
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16604193A Expired - Fee Related JP3227030B2 (ja) | 1993-06-10 | 1993-06-10 | 生理活性δ−ラクトンの合成方法 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5463085A (ja) |
| JP (1) | JP3227030B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004043944A1 (en) * | 2002-11-14 | 2004-05-27 | Kdr Biotech. Co., Ltd. | Pharmacologically active novel dauer pheromone compound for controlling aging and stress and method for isolating and characterizing the same |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0645571B2 (ja) * | 1986-07-11 | 1994-06-15 | 日東電工株式会社 | 新規光学活性ヒドロキシエステル |
-
1993
- 1993-06-10 JP JP16604193A patent/JP3227030B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1994
- 1994-06-09 US US08/257,523 patent/US5463085A/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004043944A1 (en) * | 2002-11-14 | 2004-05-27 | Kdr Biotech. Co., Ltd. | Pharmacologically active novel dauer pheromone compound for controlling aging and stress and method for isolating and characterizing the same |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3227030B2 (ja) | 2001-11-12 |
| US5463085A (en) | 1995-10-31 |
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