JPH0635352B2 - セメント系材料の劣化防止施工方法 - Google Patents
セメント系材料の劣化防止施工方法Info
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- JPH0635352B2 JPH0635352B2 JP61002994A JP299486A JPH0635352B2 JP H0635352 B2 JPH0635352 B2 JP H0635352B2 JP 61002994 A JP61002994 A JP 61002994A JP 299486 A JP299486 A JP 299486A JP H0635352 B2 JPH0635352 B2 JP H0635352B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B41/00—After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
- C04B41/45—Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
- C04B41/4505—Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements characterised by the method of application
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は,セメント系材料表面層の劣化防止又は劣化し
たセメント系材料表面層の補修のために,これらセメン
ト系材料表面に施される処理剤含浸施工法の改良に関す
る。特に,本発明の施工方法は,コンクリートのアルカ
リ骨材反応による劣化,鉄筋コンクリートの鉄筋の発錆
による劣化等の防止及びこれらにより劣化したコンクリ
ートの補修に用いられる。
たセメント系材料表面層の補修のために,これらセメン
ト系材料表面に施される処理剤含浸施工法の改良に関す
る。特に,本発明の施工方法は,コンクリートのアルカ
リ骨材反応による劣化,鉄筋コンクリートの鉄筋の発錆
による劣化等の防止及びこれらにより劣化したコンクリ
ートの補修に用いられる。
従来の技術 セメント,モルタル,コンクリート等の硬化物は,自然
環境下次第に表面から劣化が進行することはよく知られ
ている。特に腐食性金属材料が埋め込まれた,例えば,
鉄筋コンクリート等セメント系材料では,上記劣化が進
行すると内部の金属材料に錆が発生し,コンクリートに
クラックが生じるに至る。また,アルカリ骨材反応を起
こす骨材が配合されたコンクリートでは,アルカリ骨材
反応の進行につれて,コンクリートの膨張が起り,やは
りコンクリートにクラックが生じる。
環境下次第に表面から劣化が進行することはよく知られ
ている。特に腐食性金属材料が埋め込まれた,例えば,
鉄筋コンクリート等セメント系材料では,上記劣化が進
行すると内部の金属材料に錆が発生し,コンクリートに
クラックが生じるに至る。また,アルカリ骨材反応を起
こす骨材が配合されたコンクリートでは,アルカリ骨材
反応の進行につれて,コンクリートの膨張が起り,やは
りコンクリートにクラックが生じる。
このようなセメント系材料の劣化を防ぎ,また,劣化し
たセメント系材料の補修方法として,特開昭60−10
8385号に珪酸アルカリと亜硝酸塩を含有する水溶液
をセメント系材料の表面に,ローラー,刷毛,スプレー
等による方法で塗布することにより表面から含浸処理す
る方法が提案されている。
たセメント系材料の補修方法として,特開昭60−10
8385号に珪酸アルカリと亜硝酸塩を含有する水溶液
をセメント系材料の表面に,ローラー,刷毛,スプレー
等による方法で塗布することにより表面から含浸処理す
る方法が提案されている。
更に,特開昭59−64582号公報には,セメント系
材料表面から内部へ珪酸アルカリ水溶液を加圧含浸させ
る方法が開示されている。
材料表面から内部へ珪酸アルカリ水溶液を加圧含浸させ
る方法が開示されている。
発明が解決しようとする問題点 特開昭60−108385号公報に記載の如き塗布法に
よっては,処理剤水溶液は,セメント系材料表面から内
部深くまでは浸透し難く,そのために,セメント系材料
の劣化防止を長期間持続せしめ難い。同公報に例示の如
く浸透を助勢する物質を更に加えた処理剤も用いられる
が,かゝる処理剤によっても浸透深さを格段に向上せし
めることができない。これに対し,特開昭59−645
82号公報に示される加圧含浸法によれば,充分な深さ
まで処理剤水溶液を含浸させ得るが,この方法を実施す
るには特別の装置を要し,簡易には行ない難い面があ
る。
よっては,処理剤水溶液は,セメント系材料表面から内
部深くまでは浸透し難く,そのために,セメント系材料
の劣化防止を長期間持続せしめ難い。同公報に例示の如
く浸透を助勢する物質を更に加えた処理剤も用いられる
が,かゝる処理剤によっても浸透深さを格段に向上せし
めることができない。これに対し,特開昭59−645
82号公報に示される加圧含浸法によれば,充分な深さ
まで処理剤水溶液を含浸させ得るが,この方法を実施す
るには特別の装置を要し,簡易には行ない難い面があ
る。
本発明の目的は,処理剤水溶液をセメント系材料表面か
らその内部深くまで含浸させるための簡易,かつ効率的
な施工方法を提供することにある。
らその内部深くまで含浸させるための簡易,かつ効率的
な施工方法を提供することにある。
問題点を解決するための手段 本発明のセメント系材料の劣化防止施工方法は,充分な
保液性を有し,かつ,セメント系材料表面の吸液に応じ
て内部から表面に液の移行が起るシート又はマットを当
該セメント系材料の表面に当接せしめ,上記シート又は
マットに処理剤水溶液を含ませて充分時間放置すること
を特徴とする。
保液性を有し,かつ,セメント系材料表面の吸液に応じ
て内部から表面に液の移行が起るシート又はマットを当
該セメント系材料の表面に当接せしめ,上記シート又は
マットに処理剤水溶液を含ませて充分時間放置すること
を特徴とする。
本発明の施工方法が適用されるセメント系材料は,通常
の水硬性セメントを必須成分とする硬化したセメント,
モルタル,コンクリート等である。これらセメント系材
料としては,劣化の進行前のもの,既に劣化の起ったも
のいずれも適用される。特に鉄筋コンクリート,鉄骨コ
ンクリート等腐食性金属材料が埋め込まれたコンクリー
ト,また,アルカリ骨材反応を起す骨材が配合されたコ
ンクリート等は好適例である。
の水硬性セメントを必須成分とする硬化したセメント,
モルタル,コンクリート等である。これらセメント系材
料としては,劣化の進行前のもの,既に劣化の起ったも
のいずれも適用される。特に鉄筋コンクリート,鉄骨コ
ンクリート等腐食性金属材料が埋め込まれたコンクリー
ト,また,アルカリ骨材反応を起す骨材が配合されたコ
ンクリート等は好適例である。
本発明の施工法に用いられる処理剤水溶液としては,亜
硝酸塩類,例えば,亜硝酸カルシウム,亜硝酸リチウム
等が溶解している水溶液,珪酸アルカリが溶解している
水溶液,或いはこれらの混合水溶液等が代表的に挙げら
れる。これら水溶液には,本発明の目的が達成される限
り,他の任意の成分を含有させて差支えない。
硝酸塩類,例えば,亜硝酸カルシウム,亜硝酸リチウム
等が溶解している水溶液,珪酸アルカリが溶解している
水溶液,或いはこれらの混合水溶液等が代表的に挙げら
れる。これら水溶液には,本発明の目的が達成される限
り,他の任意の成分を含有させて差支えない。
本発明の施工法に用いられるシート又はマットとして
は,親水性基材,例えば,綿,レーヨン,ナイロン,ポ
リエステル,ポリウレタン等から造られた厚手の布,
紙,マット,合成樹脂発泡体等が挙げられる。これらシ
ート又はマットは,処理剤水溶液を0.5kg/m2以上,
好ましくは1〜10kg/m2程度保持するに充分な厚さを
有すればよい。通常,柔軟性を有する2mm〜十数mm程度
の熱さのものでよいが,これらシート又はマットは,こ
れに保持された処理剤水溶液が,このマット又はシート
に当接するセメント系材料表面の吸液に応じて,内部か
ら表面に移行が起る多孔質の内部構造を有し,表面が粗
である必要がある。このようなシート又はマットの例と
しては,本発明とは別の分野に用いられるコンクリート
養生マット,脱脂綿,ティッシュペーパーの重ねたも
の,厚手の綿布,スポンジ,綿,紙等を内蔵したマット
等が挙げられる。
は,親水性基材,例えば,綿,レーヨン,ナイロン,ポ
リエステル,ポリウレタン等から造られた厚手の布,
紙,マット,合成樹脂発泡体等が挙げられる。これらシ
ート又はマットは,処理剤水溶液を0.5kg/m2以上,
好ましくは1〜10kg/m2程度保持するに充分な厚さを
有すればよい。通常,柔軟性を有する2mm〜十数mm程度
の熱さのものでよいが,これらシート又はマットは,こ
れに保持された処理剤水溶液が,このマット又はシート
に当接するセメント系材料表面の吸液に応じて,内部か
ら表面に移行が起る多孔質の内部構造を有し,表面が粗
である必要がある。このようなシート又はマットの例と
しては,本発明とは別の分野に用いられるコンクリート
養生マット,脱脂綿,ティッシュペーパーの重ねたも
の,厚手の綿布,スポンジ,綿,紙等を内蔵したマット
等が挙げられる。
本発明の施工方法は,上記セメント系材料の表面に,上
記シート又はマットを当接せしめ,このシート又はマッ
トに上記処理剤を含有させて充分時間放置する方法であ
る。シート又はマットに処理剤を含有させる方法として
は,通常の方法,例えば,シート又はマット上にローラ
ー刷毛,スプレー等により処理剤を塗布する方法が挙げ
られる。上記放置の充分時間としては,セメント系材料
の吸液速度に応じて所望深さまで処理剤が浸透するに要
する時間であればよい。通常の鉄筋コンクリート等で
は,ほぼ一昼夜程度でよい。また,上記放置の際,処理
剤水溶液の蒸発を避けるために,上記シート又はマット
上をプラスチック製フィルム等で覆ってもよい。更に,
上記処理施工後,その表面に上塗りを施してもよい。
記シート又はマットを当接せしめ,このシート又はマッ
トに上記処理剤を含有させて充分時間放置する方法であ
る。シート又はマットに処理剤を含有させる方法として
は,通常の方法,例えば,シート又はマット上にローラ
ー刷毛,スプレー等により処理剤を塗布する方法が挙げ
られる。上記放置の充分時間としては,セメント系材料
の吸液速度に応じて所望深さまで処理剤が浸透するに要
する時間であればよい。通常の鉄筋コンクリート等で
は,ほぼ一昼夜程度でよい。また,上記放置の際,処理
剤水溶液の蒸発を避けるために,上記シート又はマット
上をプラスチック製フィルム等で覆ってもよい。更に,
上記処理施工後,その表面に上塗りを施してもよい。
作 用 上記シート又はマットをセメント系材料の表面に当接さ
せて,これに上記処理剤水溶液を含有せしめると,シー
ト又はマットはその保液性により,セメント系材料中へ
含浸するに充分な量の処理剤水溶液を保持する。而して
上記当接により,処理剤水溶液は,シート又はマットの
内部から表面に移行できるから,セメント系材料表面の
吸液速度に応じて逐次,連続的にシート又はマットの内
部からその表面を通してセメント系材料の内部へと移
行,浸透する。
せて,これに上記処理剤水溶液を含有せしめると,シー
ト又はマットはその保液性により,セメント系材料中へ
含浸するに充分な量の処理剤水溶液を保持する。而して
上記当接により,処理剤水溶液は,シート又はマットの
内部から表面に移行できるから,セメント系材料表面の
吸液速度に応じて逐次,連続的にシート又はマットの内
部からその表面を通してセメント系材料の内部へと移
行,浸透する。
従来法のスプレー又はローラー刷毛によりセメント系材
料表面に処理剤水溶液を塗布する方法では,一時的にセ
メント系材料表面を多量の液で覆うことはできても,セ
メント系材料の表面の吸液速度は小さいから,塗布され
た液の殆んどの部分はセメント系材料の内部へ浸透せず
に流酸する。この塗布を重ねても処理剤水溶液の浸透深
さがさ程深まらないのに対し,本発明の方法によると著
しく深い部位まの浸透を容易に達成させることができ
る。
料表面に処理剤水溶液を塗布する方法では,一時的にセ
メント系材料表面を多量の液で覆うことはできても,セ
メント系材料の表面の吸液速度は小さいから,塗布され
た液の殆んどの部分はセメント系材料の内部へ浸透せず
に流酸する。この塗布を重ねても処理剤水溶液の浸透深
さがさ程深まらないのに対し,本発明の方法によると著
しく深い部位まの浸透を容易に達成させることができ
る。
実施例1 単位セメント量270kg/m3,水セメント比0.65,
細骨材率48,粗骨材の最大粒径20mm,食塩含有率
6.8kg/m3,スランプ値18cmの未硬化コンクリート
と,直径10mm,長さ400mmのSGD−3みがき鋼棒
とを用意し,型枠を用いて寸法100mm×100mm×4
00mm鉄筋コンクリートを打設した。上記鋼棒は,端面
を除いて,かぶり厚20mmにコンクリートで覆われてい
る。
細骨材率48,粗骨材の最大粒径20mm,食塩含有率
6.8kg/m3,スランプ値18cmの未硬化コンクリート
と,直径10mm,長さ400mmのSGD−3みがき鋼棒
とを用意し,型枠を用いて寸法100mm×100mm×4
00mm鉄筋コンクリートを打設した。上記鋼棒は,端面
を除いて,かぶり厚20mmにコンクリートで覆われてい
る。
上記鉄筋コンクリートを28日間水中養生した後,鉄筋
が露出しているコンクリートの両端面をエポキシ樹脂で
被覆し,更に,相対湿度60%,炭酸ガス50%の室内
に30℃で1ケ月間放置することにより,内部中央部ま
で中性化させた鉄筋コンクリート供試体を得た。
が露出しているコンクリートの両端面をエポキシ樹脂で
被覆し,更に,相対湿度60%,炭酸ガス50%の室内
に30℃で1ケ月間放置することにより,内部中央部ま
で中性化させた鉄筋コンクリート供試体を得た。
次いで,上記中性化鉄筋コンクリート供試体の両端面を
除く全面を市販の脱脂綿で覆い,この脱脂綿のまわりを
ゴムひもで軽く縛ることにより脱脂綿を供試体表面に充
分に当接させた。次いで,上記供試体を覆う脱脂綿に,
ローラー刷毛を用いて30重量%の亜硝酸カルシウム水
溶液を塗布し,吸液させた。この脱脂綿に保持された亜
硝酸カルシウム水溶液の量は8kg/m2であった。このま
ゝ24時間室内に放置した後,脱脂綿を供試体からはが
し取り,重さを測定したところ,脱脂綿には3.3kg/m
2の亜硝酸カルシウム水溶液が残存していた。次いで,
上記脱脂綿をはがされたコンクリート供試体を割裂し,
その割裂面に亜硝酸根に反応するGR指示薬(スルファ
ニル酸1重量部,酒石酸8.9重量部,α−ナフチルア
ミン0.1重量部の混合物の1%水溶液)を噴霧したと
ころ,コンクリートの表面から内部方向30〜40mmの
部位まで赤褐色に呈色した。この呈色によって,亜硝酸
カルシウム水溶液がコンクリートの表面から深さ30〜
40mmまで浸透したことがわかり,コンクリート供試体
中に埋設された鋼棒にも亜硝酸カルシウム水溶液が到達
していることがわかる。
除く全面を市販の脱脂綿で覆い,この脱脂綿のまわりを
ゴムひもで軽く縛ることにより脱脂綿を供試体表面に充
分に当接させた。次いで,上記供試体を覆う脱脂綿に,
ローラー刷毛を用いて30重量%の亜硝酸カルシウム水
溶液を塗布し,吸液させた。この脱脂綿に保持された亜
硝酸カルシウム水溶液の量は8kg/m2であった。このま
ゝ24時間室内に放置した後,脱脂綿を供試体からはが
し取り,重さを測定したところ,脱脂綿には3.3kg/m
2の亜硝酸カルシウム水溶液が残存していた。次いで,
上記脱脂綿をはがされたコンクリート供試体を割裂し,
その割裂面に亜硝酸根に反応するGR指示薬(スルファ
ニル酸1重量部,酒石酸8.9重量部,α−ナフチルア
ミン0.1重量部の混合物の1%水溶液)を噴霧したと
ころ,コンクリートの表面から内部方向30〜40mmの
部位まで赤褐色に呈色した。この呈色によって,亜硝酸
カルシウム水溶液がコンクリートの表面から深さ30〜
40mmまで浸透したことがわかり,コンクリート供試体
中に埋設された鋼棒にも亜硝酸カルシウム水溶液が到達
していることがわかる。
別途,上記と同様にして,中性化された鉄筋コンクリー
ト供試体に亜硝酸カルシウム水溶液を浸透させた後,相
対湿度95%,温度50℃の室内に1ケ月間放置するこ
とにより腐食促進試験を行った。供試体表面には異常が
認められなかった。上記供試体を室内から取り出し,割
裂し,埋設されていた鉄筋をとり出した。次いで,上記
取り出した鉄筋を,インヒビターが混入された塩酸で処
理することにより,鉄筋に生じた錆を除去した。重量測
定したところ,鉄筋の減量は65mgであった。
ト供試体に亜硝酸カルシウム水溶液を浸透させた後,相
対湿度95%,温度50℃の室内に1ケ月間放置するこ
とにより腐食促進試験を行った。供試体表面には異常が
認められなかった。上記供試体を室内から取り出し,割
裂し,埋設されていた鉄筋をとり出した。次いで,上記
取り出した鉄筋を,インヒビターが混入された塩酸で処
理することにより,鉄筋に生じた錆を除去した。重量測
定したところ,鉄筋の減量は65mgであった。
更に,上記供試体について,28日間水中養生直後,炭
酸ガスによる中性化処理の直後,亜硝酸カルシウム水溶
液の浸透直後及び腐食促進処理直後に夫々,ASTM C876-
80の方法により鋼棒の自然電極電位を測定したところ,
−180mV,−540mV,−130mV及び−140mVであ
り,電位が貴の方へ向うことを認めた。
酸ガスによる中性化処理の直後,亜硝酸カルシウム水溶
液の浸透直後及び腐食促進処理直後に夫々,ASTM C876-
80の方法により鋼棒の自然電極電位を測定したところ,
−180mV,−540mV,−130mV及び−140mVであ
り,電位が貴の方へ向うことを認めた。
比較例1 実施例1における亜硝酸カルシウム水溶液の浸透処理を
行わない他は,実施例1と同様にして鋼棒の腐食減量及
び自然電極電位を測定し,更に腐食促進処理直後のコン
クリート供試体表面の観察を行ったところ,第1表に記
載の結果を得た。
行わない他は,実施例1と同様にして鋼棒の腐食減量及
び自然電極電位を測定し,更に腐食促進処理直後のコン
クリート供試体表面の観察を行ったところ,第1表に記
載の結果を得た。
比較例2 実施例1における脱脂綿を介した亜硝酸カルシウム水溶
液の浸透処理の代りに,脱脂綿を用いないで,コンクリ
ート供試体表面に直接ローラー刷毛を用いて亜硝酸カル
シウム水溶液を2回塗布した。塗布量は450g/m2であ
った。他は実施例1と同様にして試験し,第1表記載の
結果を得た。
液の浸透処理の代りに,脱脂綿を用いないで,コンクリ
ート供試体表面に直接ローラー刷毛を用いて亜硝酸カル
シウム水溶液を2回塗布した。塗布量は450g/m2であ
った。他は実施例1と同様にして試験し,第1表記載の
結果を得た。
第1表に示す如く,従来法によれば鉄筋の腐食抑制が充
分でなく,コンクリートの劣化をもたらすのに対し,本
発明の方法によれば,鉄筋の腐食抑制及びコンクリート
の劣化防止が達成される。
分でなく,コンクリートの劣化をもたらすのに対し,本
発明の方法によれば,鉄筋の腐食抑制及びコンクリート
の劣化防止が達成される。
実施例2 海岸近くの鉄筋コンクリート建造物が築後15年を経て塩
害を蒙っていた。そのコンクリートの表面に,厚さ10
mmの綿布を当接するように張り,更にその上を飛散防止
のためにネットで覆った。次いで,この綿布に,ローラ
ー刷毛を用いて,亜硝酸カルシウム水溶液の30%水溶
液を7kg/m2含浸させた。綿布の表面からの水の蒸発を
抑えるために,綿布及びネットの上をポリエチレン製シ
ートで覆い,24時間放置後綿布をとりはずし,更に2
4時間放置した。次いで,上記処理を施したコンクリー
トの表面に,SBRラテックス混入のセメントペースト
を厚さ2mmにこて塗りし,更に2週間経過後,化粧用仕
上材を塗布した。この仕上剤の硬化後,コンクリート壁
にボーリングを行いコア抜きし,取り出したコアにGR
試薬を噴霧することにより発色させ,亜硝酸カルシウム
水溶液の浸透深さを測定したところ,30mmであった。
また,上記施工の前と後とに,コンクリート中の鉄筋の
一部を露出させ,その鉄筋の自然電極電位を測定したと
ころ,施工前では−575mVであったが,施工後では−1
58mVであった。
害を蒙っていた。そのコンクリートの表面に,厚さ10
mmの綿布を当接するように張り,更にその上を飛散防止
のためにネットで覆った。次いで,この綿布に,ローラ
ー刷毛を用いて,亜硝酸カルシウム水溶液の30%水溶
液を7kg/m2含浸させた。綿布の表面からの水の蒸発を
抑えるために,綿布及びネットの上をポリエチレン製シ
ートで覆い,24時間放置後綿布をとりはずし,更に2
4時間放置した。次いで,上記処理を施したコンクリー
トの表面に,SBRラテックス混入のセメントペースト
を厚さ2mmにこて塗りし,更に2週間経過後,化粧用仕
上材を塗布した。この仕上剤の硬化後,コンクリート壁
にボーリングを行いコア抜きし,取り出したコアにGR
試薬を噴霧することにより発色させ,亜硝酸カルシウム
水溶液の浸透深さを測定したところ,30mmであった。
また,上記施工の前と後とに,コンクリート中の鉄筋の
一部を露出させ,その鉄筋の自然電極電位を測定したと
ころ,施工前では−575mVであったが,施工後では−1
58mVであった。
実施例3 アルカリ骨材反応により劣化したコンクリート構造物の
表面に,亜硝酸リチウムの25重量%水溶液を用いて実
施例2と同様にして,亜硝酸リチウム水溶液の含浸処理
を施した。亜硝酸リチウム水溶液の綿布への含浸量は7
kg/m2であり,コンクリート中浸透深さは35mmであっ
た。SBRラテックス混入セメントペーストを2mm厚に
塗布した。この施工を行ったコンクリート表面につい
て,ミクロンストレインゲージを用いて12ケ月にわた
って長さの変化を測定した。その結果は第1図に示され
ている如く、コンクリートの膨脹が殆ど起っていないこ
とを示している。
表面に,亜硝酸リチウムの25重量%水溶液を用いて実
施例2と同様にして,亜硝酸リチウム水溶液の含浸処理
を施した。亜硝酸リチウム水溶液の綿布への含浸量は7
kg/m2であり,コンクリート中浸透深さは35mmであっ
た。SBRラテックス混入セメントペーストを2mm厚に
塗布した。この施工を行ったコンクリート表面につい
て,ミクロンストレインゲージを用いて12ケ月にわた
って長さの変化を測定した。その結果は第1図に示され
ている如く、コンクリートの膨脹が殆ど起っていないこ
とを示している。
比較例3 綿布を使用しないで,コンクリート表面に直接ローラー
刷毛で亜硝酸カルシウム水溶液を600g/m2に塗布した
他は実施例2と同様に施工したところ亜硝酸カルシウム
水溶液の浸透深さは5mmであり,鉄筋の自然電極電位
は,施工前−550mVが施工後−470mVに変ったのみ
で,防錆効果は充分でなかった。
刷毛で亜硝酸カルシウム水溶液を600g/m2に塗布した
他は実施例2と同様に施工したところ亜硝酸カルシウム
水溶液の浸透深さは5mmであり,鉄筋の自然電極電位
は,施工前−550mVが施工後−470mVに変ったのみ
で,防錆効果は充分でなかった。
比較例4及び5 実施例3の施工に供せられたものと同じコンクリート構
造物について,無処理のまゝ表面の膨張度を測定し,比
較例4としてその結果を第1図に示す。
造物について,無処理のまゝ表面の膨張度を測定し,比
較例4としてその結果を第1図に示す。
また,比較例5として,綿布を用いないでローラー刷毛
で直接コンクリート表面に亜硝酸リチウム水溶液を80
0g/m2塗布した他は,実施例3と同様の施工を行ない,
その結果を第1図に示す。
で直接コンクリート表面に亜硝酸リチウム水溶液を80
0g/m2塗布した他は,実施例3と同様の施工を行ない,
その結果を第1図に示す。
第1図は,従来法ではアルカリ骨材反応の進行を充分に
抑制できないのに対し,本発明の方法によると充分な抑
制を達成できることを示している。
抑制できないのに対し,本発明の方法によると充分な抑
制を達成できることを示している。
発明の効果 本発明によると,前記の如くシート又はマットをセメン
ト系材料の表面に当接せしめ,これに処理剤水溶液を保
持させたまゝ放置するのみで,セメント系材料の内部深
くまで液を含浸させることができ,極めて簡易に施工す
ることができ,しかも,処理剤水溶液の損失も少なく効
率的である。本発明の方法により,内部深くまで処理剤
が含浸したセメント系材料は,著しい劣化防止性によっ
て長期間劣化が起らない。
ト系材料の表面に当接せしめ,これに処理剤水溶液を保
持させたまゝ放置するのみで,セメント系材料の内部深
くまで液を含浸させることができ,極めて簡易に施工す
ることができ,しかも,処理剤水溶液の損失も少なく効
率的である。本発明の方法により,内部深くまで処理剤
が含浸したセメント系材料は,著しい劣化防止性によっ
て長期間劣化が起らない。
場合によっては,上記施工後,セメント系材料の表面に
更に上塗りを施すとよい。上塗り材としては,セメント
ペースト,モルタル,コンクリート,又はこれらに通常
用いられるポリマーエマルジョンを混入させた材料等が
挙げられる。特に,劣化したセメント系材料に対して
は,この上塗りによって好ましい補修を達成できる。更
に常法の如く,トップコートとして放水塗材を施すこと
もできる。
更に上塗りを施すとよい。上塗り材としては,セメント
ペースト,モルタル,コンクリート,又はこれらに通常
用いられるポリマーエマルジョンを混入させた材料等が
挙げられる。特に,劣化したセメント系材料に対して
は,この上塗りによって好ましい補修を達成できる。更
に常法の如く,トップコートとして放水塗材を施すこと
もできる。
第1図は,コンクリートの放置時間(横軸)に対する膨
脹率(縦軸)を示したものであり,図中符号Aの線は,
実施例3の方法による結果を,符号Bの線は,比較例4
の方法による結果を,また,符号Cの線は,比較例5の
方法による結果を夫々示す。
脹率(縦軸)を示したものであり,図中符号Aの線は,
実施例3の方法による結果を,符号Bの線は,比較例4
の方法による結果を,また,符号Cの線は,比較例5の
方法による結果を夫々示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂口 由里子 千葉県船橋市坪井町722番地1 日産化学 工業株式会社中央研究所内 審査官 小野 秀幸 (56)参考文献 特開 昭61−256951(JP,A) 特開 昭60−108385(JP,A) 特開 昭59−64582(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】充分な保液性を有し,かつ,セメント系材
料の吸液に応じて内部から表面に液の移行が起るシート
又はマツトを当該セメント系材料の表面に当接せしめ,
上記シート又はマットに処理剤水溶液を含ませて放置す
ることを特徴とするセメント系材料の劣化防止施工方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61002994A JPH0635352B2 (ja) | 1986-01-10 | 1986-01-10 | セメント系材料の劣化防止施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61002994A JPH0635352B2 (ja) | 1986-01-10 | 1986-01-10 | セメント系材料の劣化防止施工方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62265189A JPS62265189A (ja) | 1987-11-18 |
| JPH0635352B2 true JPH0635352B2 (ja) | 1994-05-11 |
Family
ID=11544929
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61002994A Expired - Lifetime JPH0635352B2 (ja) | 1986-01-10 | 1986-01-10 | セメント系材料の劣化防止施工方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0635352B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009073695A (ja) * | 2007-09-20 | 2009-04-09 | Nippon Concrete Ind Co Ltd | 吸水防止層形成方法 |
| JP2010203163A (ja) * | 2009-03-04 | 2010-09-16 | Nippo Corp | コンクリート舗装工法 |
Families Citing this family (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01103970A (ja) * | 1987-10-15 | 1989-04-21 | Nissan Chem Ind Ltd | 硬化コンクリートの劣化防止方法 |
| JP2003212674A (ja) * | 2002-11-22 | 2003-07-30 | Denki Kagaku Kogyo Kk | コンクリートの補修方法 |
| JP5352074B2 (ja) * | 2007-10-31 | 2013-11-27 | 株式会社竹中工務店 | アルカリ性処理液を用いたコンクリート成形体の処理方法 |
| JP5514358B1 (ja) | 2013-03-29 | 2014-06-04 | 有限会社Aes | コンクリート構造物の改質剤、及びコンクリート構造物の補修方法 |
| JP6906949B2 (ja) * | 2016-01-15 | 2021-07-21 | 国立研究開発法人国立環境研究所 | アルカリシリカ反応の抑制方法 |
| JP6485892B1 (ja) * | 2018-03-16 | 2019-03-20 | 株式会社Tsc | コンクリートの表面保護工法 |
| JP7271388B2 (ja) * | 2019-10-09 | 2023-05-11 | 川田建設株式会社 | コンクリート構造物の塩分除去方法 |
| JP7673031B2 (ja) * | 2022-10-12 | 2025-05-08 | 川田建設株式会社 | コンクリート構造物の塩分除去方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60108385A (ja) * | 1983-11-11 | 1985-06-13 | 日産化学工業株式会社 | セメント系材料の劣化防止方法 |
-
1986
- 1986-01-10 JP JP61002994A patent/JPH0635352B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009073695A (ja) * | 2007-09-20 | 2009-04-09 | Nippon Concrete Ind Co Ltd | 吸水防止層形成方法 |
| JP2010203163A (ja) * | 2009-03-04 | 2010-09-16 | Nippo Corp | コンクリート舗装工法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62265189A (ja) | 1987-11-18 |
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