JPH0635794B2 - 管の推進工法に使用する摩擦減少剤 - Google Patents

管の推進工法に使用する摩擦減少剤

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JPH0635794B2
JPH0635794B2 JP16439488A JP16439488A JPH0635794B2 JP H0635794 B2 JPH0635794 B2 JP H0635794B2 JP 16439488 A JP16439488 A JP 16439488A JP 16439488 A JP16439488 A JP 16439488A JP H0635794 B2 JPH0635794 B2 JP H0635794B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は、下水道工事等で管渠を布設する場合の推進
工法において、地中管を元押ジャッキにより推進する際
に推進抵抗を減少させるために管体と地山との間に使用
する摩擦減少剤に関するものである。
<従来の技術> 従来、直径が 600mm〜3000mmのヒューム管等を地中に埋
設施工する工法として、地表に開口する立杭から横方向
に切羽を推進しながら埋設する管をジャッキ等で順次押
込む推進工法が知られている。この工法においては、管
体の推進距離が長くなるほど推進抵抗が増大してくるの
で、その推進抵抗をできるだけ小さくするために、地山
と管体との間に摩擦減少剤が使用されている。これは推
進抵抗が小さければ、一つの立杭からの推進可能な距離
が長くなり、推進距離が長くなるとそれだけ立杭の数が
少なくなるから、施工費を節約でき、さらに工期の短縮
や地表物への影響の減少などの点で非常に有利だからで
ある。
従来の摩擦減少剤としては、ベントナイト、鉱油、アク
リル酸ソーダ、CMC(ガルボキシメチルセルローズ)
等を水に分散混合せしめて使用する標準滑剤が周知であ
る。
このほかに、特開昭58-27774号公報に、水を吸収すると
球状弾性体となる高吸水性高分子物質の吸水とした球状
弾性体を摩擦減少剤として用いることが開示されてい
る。
また、特開昭56-26994号公報に、植物油または鉱物油に
対し高分子系増粘剤と有機または無機繊維物質を混合し
たものを水で稀釈溶解して使用する摩擦減少剤が開示さ
れており、繊維物質としては繊維長0.5〜0.1mmの石綿が
例示されている。
なお、これらの滑材もしくは摩擦減少剤はポンプを用い
て地山と管体外面との間に継続的に注入しているのが普
通である。
<発明が解決しようとする課題> 地中管を布設する地中土質は、各現場で微妙に異ってい
る。土質が礫混じり砂層である場合は、注入した滑材が
地山中に移行し易く、管体表面の滑材が短時間で減少し
て摩擦減少効果が稀薄となる問題がある。この傾向は前
記高吸水性高分子物質を用いた摩擦減少剤においても認
められ、また前記繊維物質を用いた摩擦減少剤において
も認められる。砂礫層における摩擦減少剤の地山への移
行は、注入後の時間の経過と共に進行し、摩擦減少剤の
粘性の大小にあまり関係がない。
推進工法においては管体が連続して後部より圧入されて
全長が数百mに達することがある。このように全長が長
くなると、土質が砂礫層である場合に従来の摩擦減少剤
では地山に移行した分を補う注入量が増大し、全長にわ
たって不足なく摩擦減少剤を十分に供給することが困難
となるから、一つの立杭から所定の方向へ伸びる管の長
さをある程度短くせざるをえない問題があった。
砂礫層において推進工法を適用する際に使用する摩擦減
少剤の地山への移行を防止するには、ある程度長い繊維
を混入することが考えられるが、石綿やパルプ綿では、
沈降し易いから分散性に問題があり、固さのあるもので
あるから流動性にも問題があり、従って繊維が均一に分
散した状態で管体外面と地山との間に供給することが困
難であり、ごわごわしてポンプによる円滑な注入も保証
できない。
この発明は、前述したようなことから、砂礫層において
前進工法を適用する際に使用する摩擦減少剤が地山へ移
行し難いようにすると共にポンプによる注入に支障がな
いようにすることを課題とする。
<課題を解決するための手段> この発明の手段は、少なくとも吸水した高吸水性粒状樹
脂と高分子増粘剤とを水に分散せしめた摩擦減少剤中
に、吸水した高吸水性繊維を分散せしめたことを特徴と
する。
前記高吸水性繊維としては、高吸水性アクリル繊維又は
高吸水性アクリル酸ソーダ・アクリルアミド共重合体繊
維をベースにしたものがよい。
前記高吸水性粒状樹脂としては、ビニルアルコール・ア
クリル酸共重合体をベースにしたものがよい。
前記高分子増粘剤としては、ポリアクリル酸ソーダがよ
い。
また、前記手段において、ベンナイトを混入するのがよ
い。
<作用> この発明の手段によれば、吸水した高吸水性粒状樹脂及
び吸水した高吸水性繊維を水に分散させたものであるか
ら、砂礫層に使用した場合、増粘した水が地山の大小の
微小間隙を通って地山側へ移行しようとするが、その微
小間隙を高吸水性粒状樹脂と高吸水性繊維とが混じり合
った状態で塞ぎ、摩擦減少剤を構成する増粘した水が地
山へ移行することを防止する。
高吸水性粒状樹脂の混入は、従来使用されているように
そのベアリング作用(摩擦減少作用)、保水性の良さ、
地山へ移行し難いこと等を利用するのである。
そして、高吸水性繊維の混入は、高吸水性粒状樹脂が粒
状であるために単独では粒子間に必然的に生じる間隙を
埋める形で膨潤した高吸水性繊維が位置するように考え
たものであり摩擦減少剤中の水が地山の微小間隙へ移行
しようとする際に、高吸水性粒状樹脂並びに地山の砂粒
の微小間隙を高吸水性繊維が塞ぐように作用する。これ
によって水が地山へ移行することを防止する。吸水して
膨潤した高吸水性繊維を水中に分散させたものは、流動
性が良く滑剤としても作用する。また、水中に分散させ
た高吸水性繊維は、繊維長さが相当に長くても流動性が
よく、実験では繊維長が80mm程度であっても支障なくポ
ンプで給送できた。
高分子増粘剤の混入は、吸水した高吸水性粒状樹脂が水
中で浮上するものであり、吸水した高吸水性繊維が水中
で沈降するものであることから、粘度を高めることによ
って高吸水性粒状樹脂及び高吸水性繊維が分散した状態
を維持するようにしたものである。
また、ベントナイトを混入する場合は、主にその増粘剤
としての作用を利用するものであり、高分子増粘剤の混
入量をある程度減じることができる。なお、ベントナイ
トの懸濁液はチキソトロピー性があるため、注入後のゲ
ル化により摩擦減少剤の地山の移行をある程度防止する
作用が得られる。
<実施例> この発明の1実施例を次に説明する。高吸水性繊維とし
て旭化成工業株式会社製のカシミロンKKF(商品名、
吸水性が重量で150 倍のアクリル繊維)の繊維長さを約
5mmとしたものを用い、この高吸水性繊維0.15kgを190
の水に混入しよく撹拌して分散せしめる。同繊維が膨
潤した後に、ベントナイト8.4kg、高吸水性粒状樹脂と
して住友化学工業株式会社製スミカゲルS−50(商品
名、吸水性が重量で約 600倍、吸水状態で直径約2mmの
球形)を用い、この高吸水性粒状樹脂0.15kg、高分子増
粘剤としてポリアクリル酸ソーダ0.2kgを投入し、撹拌
して均一に分散せしめると約10分後に粘度が640cpsの粘
性のある摩擦減少剤が得られる。
この実施例と比較のために、比較例として前記実施例の
配合から高吸水性繊維を除き高吸水性粒状樹脂を0.2kg
に増加させた摩擦減少剤を作った。その10分後の粘度は
1120cps であった。
この実施例と比較例について行った網目通過性及び摩擦
減少効果のテスト及びその結果を次に示す。
網目通過テストは、内径55mm、長さ230mmの透明アクリ
ル製円筒の一端に40メッシュの金網を固定して底を形成
し、この円筒容器内に摩擦減少剤を収容して時間の経過
に対する液面の低下長さを測定する。実施例及び比較例
共に調整後24時間放置してから、400cc を前記円筒容器
内に収容して測定した。結果を第1図に示す。なお、24
時間放置後の粘度は実施例のもので6000cps 、比較例の
もので5300cps であった。第1図のグラフから理解でき
るように、実施例のものは最初の1〜2分の間に僅かな
(1mm程度)液面の低下が認められるがそれ以後は液面
の低下がなく、比較例のものは初めから約30分を経過す
るまでは液面が低下し、その後は殆ど低下しない。この
結果から、膨潤した高吸水性繊維は実施例の摩擦減少剤
が直ちに網目を塞いで増粘した水の流出を阻止する作用
に大きく貢献していることがわかる。なお、実施例の配
合から高吸水性繊維の量を0.1kg に、さらに0.075kg に
減少させると、網目通過テストにおいて3.5mm と4mmと
に液面が低下するがそれ以上の低下は認められなかっ
た。
摩擦減少効果のテストは、第2図に示すように摩擦減少
剤を4箇所から注入できるようにパイプ(内径5mm)1
を埋込んだコンクリート棒(70Φ×980mm)を各別に砂
層3及び砂礫層4の中に一定の深さで位置するように入
れ、この棒2を一定速度(50mm/min )で移動させ、摩
擦減少剤を注入しない場合、実施例及び比較例の摩擦減
少剤を夫々注入した場合について摩擦抵抗を力検出器5
で測定した。その結果を表1に示す。使用した試験機は
ストログラフR(株式会社東洋精機製作所の商品名)で
ある。前記砂層3の組成は、粒径と重量割合で示すと、
粗砂分(2〜0.42mm)41%、細砂分(0.42〜0.074mm)5
9%であり、前記砂礫層4の組成は、同様に、礫分(4.7
6mm以上の粒子)30%、細礫分(4.76〜2mm)24%、粗
砂分(2〜0.42mm)18.86%、細砂分(0.42〜0.074mm)
27.14%である。
表1から摩擦減少率S(%)を算出すると表2のように
なる。なお、摩擦減少率の計算式は次式による。
は摩擦減少剤を注入しない場合の摩擦抵抗値、Xは
摩擦減少剤を注入した場合の摩擦抵抗値である。
表2から明らかなように、砂礫層4に対する実施例の摩
擦減少効果は非常に顕著である。また、摩擦減少剤の注
入量は300cc と450cc の2例を示したが、注入量が多い
方が効果が大きい。
上記実施例の配合は、作業性並びにコスト面を考慮して
最も好ましい値を示したものであるが、夫々の原料の混
入量は次のように増減しても良好な結果が得られる。す
なわち、得ようとする摩擦減少剤の量を大略200kg とす
るとして水 190に対し、高吸水性繊維0.01〜1.1kg、
ベントナイト0〜50kg、高吸水性粒状樹脂0.05〜0.4k
g、高分子増粘剤0.05〜2kgの夫々の範囲内である。
また実施例における高吸水性繊維の長さを約5mmとした
が、3〜80mm程度までは使用可能であり、同様な効果が
得られる。
上記実施例において使用した高吸水性繊維のほかに、例
えば日本エクスラン工業株式会社製造のランシール−F
(商品名、超吸水加工した外層とアクリル繊維である内
層をもつ2槽構造の繊維)や住友化学工業株式会社製の
スミカゲルのFタイプ(商品名、高吸水性の繊維でアク
リル酸ソーダ・アクリルアミド共重合体の繊維)などを
使用してもよい。
<発明の効果> この発明によれば、高吸水性繊維を使用することによ
り、ポンプの作動に支障なく、しかも砂礫層に使用して
従来のものよりも地山へ移行し難くかつ摩擦減少効果の
大きい摩擦減少剤を提供できる。従って、管の推進工法
に使用して、従来よりも小さい圧力で管を推進できて省
エネルギ効果が得られ、また管の推進可能な距離が従来
よりも長くなり、工期を短縮でき、摩擦減少剤の使用量
が従来よりも少なくてよく、そしてこれらの理由で管渠
の布設コストを低減できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例及び比較例の網目通過テスト
の結果を示す時間に対する液面の低下長さのグラフ、第
2図は摩擦減少効果のテストに用いた装置の概略側面図
である。 1……パイプ、2……コンクリート棒、4……砂礫層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 淳 兵庫県神戸市垂水区学が丘7丁目1―1742 (56)参考文献 特開 昭56−26994(JP,A) 特開 昭58−27774(JP,A) 特開 昭59−33381(JP,A)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも吸水した高吸水性粒状樹脂と高
    分子増粘剤とを水に分散せしめた摩擦減少剤中に、吸水
    した高吸水性繊維を分散せしめたことを特徴とする管の
    推進工法に使用する摩擦減少剤。
  2. 【請求項2】請求項(1) に記載の摩擦減少剤において、
    前記高吸水性繊維が、高吸水性アクリル繊維又は高吸水
    性アクリル酸ソーダ・アクリルアミド共重合体繊維をベ
    ースにしたものである摩擦減少剤。
  3. 【請求項3】請求項(1) 又は(2) に記載の摩擦減少剤に
    おいて、前記高吸水性粒状樹脂が、ビニルアルコール・
    アクリル酸共重合体をベースにしたものである摩擦減少
    剤。
  4. 【請求項4】請求項(1) 、(2) 、(3) のいずか一つに記
    載の摩擦減少剤において、前記高分子増粘剤が、ボリア
    クリル酸ソーダである摩擦減少剤。
  5. 【請求項5】請求項(1) 、(2) 、(3) 、(4) のいずれか
    一つに記載の摩擦減少剤において、ベントナイトが混入
    されている摩擦減少剤。
JP16439488A 1988-06-30 1988-06-30 管の推進工法に使用する摩擦減少剤 Expired - Lifetime JPH0635794B2 (ja)

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