JPH0636035B2 - 荷電粒子を放出する放射性核種の表面分布を測定する方法及び装置 - Google Patents

荷電粒子を放出する放射性核種の表面分布を測定する方法及び装置

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JPH0636035B2
JPH0636035B2 JP7395287A JP7395287A JPH0636035B2 JP H0636035 B2 JPH0636035 B2 JP H0636035B2 JP 7395287 A JP7395287 A JP 7395287A JP 7395287 A JP7395287 A JP 7395287A JP H0636035 B2 JPH0636035 B2 JP H0636035B2
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【発明の詳細な説明】 本発明は、広くは、荷電粒子を放出する放射性核種の、
試料表面における空間的分布を測定するためのシステム
に関するものであり、より詳しくは、ある表面から放出
されている荷電粒子放出を精密に測定するための測定方
法、並びに、比較的大きな面積の表面領域に亙る荷電粒
子放出の分布の高解像度のディジタル画像を、非常に短
い露出時間で提供することのできる装置に関する。
荷電粒子を放出する放射性核種の、試料の表面における
分布を詳細に測定することを必要とする処理手順が幾つ
かある。その種の処理手順のうちには比較的大面積の表
面領域における分布を測定せねばならないものもあり、
特に大面積の場合には、それが4分の1平方メートルも
の広さに及ぶことがある。このように測定対象表面が特
に広い処理手順の一例には、例えば、リン−32で標識
付けした標識化合物の、ポリアクリルアミド・ゲル薄膜
中における濃度分布の測定がある。この種の分布測定を
行なうために、これまでに幾つもの異なった種類の方式
が採用されており、それら方式について以下に説明す
る。
オートラジオグラフィという方式では、大面積に亙る高
解像度の記録を、一度に得ることができる。しかしなが
ら、この方式で使用する写真用フィルムは、高エネルギ
のβ放出に対する感度が比較的低く、露光域に関する制
約があり、また、現像及び読み取りという余分な処理手
順を必要とし、更には、フィルムの化学カブリや自然界
の放射線源のために、バックグラウンドが記録されてし
まう。尚、増感紙を使用して、写真用フィルムの感度を
増大させるということも行なわれてはいるが、これを行
なうと空間解像度が低下してしまう。
別の方式として、走査型検出器を用いるという方式があ
る。走査型検出器には様々な種類のものがあり、例え
ば、ガス電離検出器や、シンチレータをはじめとする種
々の固体検出器等がある。それら走査型検出器のうちに
は、一度に一点のみについての検出しかできないものも
あれば、ライン1本分を、或いは小面積の2次元領域
を、一度に記録できるものもある。ただし、2次元領域
を一度に記録できる走査型検出器を用いた場合でも、そ
の検出器の感度領域の面積に対してはるかに大きな測定
対象面積の検出を行なう場合には、比較的長い時間がか
からざるを得ない。
複数個の走査型検出器を組み合わせてセグメント検出器
を構成するということも、これまでに行なわれており、
様々なタイプの走査型検出器が、セグメント検出器を構
成するために使用されている。ただし、走査やセグメン
ト化を行なうことによって、測定結果の分布の中に、境
界効果や、機構的なひずみや、画像欠陥が発生するおそ
れがある。
更に別の方式として、大面積の感度領域を有する検出器
を用いるという方式もなくはなかった。しかしながら、
例えばマルチチャンネル・プレート等をはじめとする高
解像度の固体デバイスは、大型のデバイスとして製作す
ることが困難であることが分かっている。また、現行の
ガス電離検出器を使用する方式では、高い空間解像度を
得ることができず、特に、高エネルギβ放出を検出する
場合には、空間解像度が著しく低くなる。
従って本発明の主要な目的の1つは、荷電粒子を放出す
る放出性核種の表面分布を、直接ディジタル測定するた
めの装置及び方法であって、高い空間精度を達成するこ
とができる、即ち、互いに微小距離しか離れていない放
射性核種の2箇所の高濃度点を、別々の点として見分け
ることのできる、装置及び方法を提供することにある。
本発明の更に別の1つの目的は、放射線の放出を検出す
る際の効率が高く、そのため露出時間が短くて済む、大
面積の表面領域に亙る放射性核種分布の測定を可能にす
ることにある。
本発明の更に別の1つの目的は、例えばリン−32等
の、高エネルギーβ線を放出する放射性核種の大面積に
亙る測定を、高解像度で行なえるようにすることにあ
る。
本発明の更に別の1つの目的は、放射性核種の放射能の
定量測定であって、ダイナミックレンジが広く、そのた
め放射性核種の放射能の高濃度点の間に低濃度点が混在
している場合でも測定を行なえる定量測定を、可能にす
ることにある。
ガス中の電離の比例増幅を利用した放射能検出器が既に
幾種類も開発されている。この種の放射能検出器の大部
分は、然るべく形成した電界によって、入射という事象
によって発生した一次電離による電子を金属細線ないし
導電性繊維へ向けて移動させるようにしたものである。
金属細線ないし導電性繊維に接近した一次電子は、その
金属細線ないし導電性繊維の近傍の強力な電界のために
ガスの原子と激しく衝突し、衝突した原子から更に多く
の電子を叩き出し、これによって、制御されたなだれ増
幅作用が発生する。このなだれ増幅によって得られた電
荷信号を、電子回路が記録する。そして、動作条件を適
当に調節することによって、その信号の振幅の大きさを
一次電離の量に比例させるようにしている。
ガス中の比例増幅を利用した位置測定用電離箱型検出器
には、様々な形態の検出エレメントが使用されている
が、それらのうちの1つに、多線比例グリッドという形
態の検出エレメントがある。多線比例グリッドは、均一
な間隔で並べた多数本の金属細線ないし導電性繊維で構
成した電極である。位置測定用チャンバ(即ち、位置測
定用電離箱)を作成するには、このグリッドを適当な混
合ガスを充填した容器の中に配置し、且つ、強力な電界
の中に置く。こうして作成したチャンバ(即ち、電離
箱)の中に、電離という事象が発生したならば、それに
よって先ず、一次電子の局所的クラスタが発生し、続い
てこのクラスタを構成している一次電子の各々が、多線
比例グリッドの金属細線に引き寄せられて行く。一次電
子が金属細線の表面近くに達したならば、その一次電子
は局所的なだれ増幅を引き起こし、その結果、測定可能
な大きさの電荷信号が得られる。そして、グリッドを構
成している多数本の金属細線のうちの、どの金属細線に
電荷信号が発生したかを識別することによって、或い
は、複数本の金属細線に電荷信号が発生した場合には、
それら複数本の金属細線の間の重心位置を算出すること
によって、電離によって発生した一次電子のクラスタの
中心位置をグリッドの平面上の一次元位置として測定す
ることができる。多線比例グリッドに対して平行に隣接
させて、更に別のグリッドを備えておけば、そのグリッ
ド上に、多線比例グリッドとの間の容量性結合によって
電荷信号が誘起されるため、そのグリッドから電荷信号
を得ることができる。従って、多線比例グリッドの両側
に隣接させて別の電極を2つ備えておけば、それら電極
に誘起される夫々の電荷信号から、二次元の位置測定値
を得ることができる。
ガス中の比例増幅を利用した位置測定用電離箱型検出器
の好適な一例を挙げるならば、1つのガス封入容器の中
に1つないし複数の位置測定用チャンバ部を配設し、各
々の位置測定用チャンバ部が1つずつの多線比例グリッ
ドを含んでいるように構成した検出器がある。この構成
の検出器のための好適な、構成形態、製作材料、混合ガ
スの種類、読取り方法、及び動作条件は、当業界におい
て既に公知となっている。それらは、米国特許第377
2521号、同第3786270号、及び以下の論文に
記載されている。
(1) G. Charpak, R. Bouclier, T. Bressani, J. Favie
r, and C. Zupancic, "The use of multiwire proporti
onal counters to select and localize charged parti
cles," Nuclear Instruments and Methods 62:262-268
(1968). (2) G. Charpak, R. Bouclier, T. Bressani, J. Favie
r, and C. Zupancic, " Some readout systems for pro
portional multiwire chambers," Nuclear Instruments
and Methods 65:217-220 (1968). (3) G. Charpak, D. Rahm, and H. Steiner, "Some dev
elopments in the operation of multiwire proportion
al chambers," Nuclear Instruments and Methods 80:1
3-34 (1970). ガス中の比例増幅を利用した位置検出用電離箱型検出器
は、放射性核種が発生するβ放出に対して高い感度を示
す。即ち、このタイプの検出器では、適当な読取り回路
を組み合わせさえすれば、基本的に、その検出器の感度
領域へ入射した全てのβ放出をカウントすることができ
る。しかしながら、このタイプの検出器では、非常にエ
ネルギの小なさβ放出を検出する場合を除き、高い空間
解像度を得ることができない。それは、高エネルギのβ
放出は、ガス中の飛程が長いため、その放出経路に沿っ
た長い電離飛跡を描くからである。平面形の多線比例グ
リッドを使用した電離箱型検出器(即ち、多線比例チャ
ンバ)は、そのグリッドの平面の法線に対して大きな角
度をなす放出経路を測定したときには、その測定結果に
非常に大きなパララックス・エラーを含むことになる。
この問題に対処するための1つの試みとして開発された
のが多段階なだれ増幅チャンバである。多段階なだれ増
幅チャンバは、元の多線比例チャンバに、非常に強力な
電界をかけたガス領域を更に追加したものであり、この
追加のガス領域は、元からある多線比例グリッドに対し
て平行に配置する追加の電極によって画成される。この
追加のガス領域は、その全域に強力な電界が作用してい
るため、この追加のガス領域の中では、そのいたる所に
おいて、電離が発生したならばその電離のなだれ増幅が
行なわれ、増幅された電離物質は、グリッドないしメッ
シュとして構成してある電極を通過して多線比例グリッ
ドまで移動して行き、その多線比例グリッドにおいて検
出される。このように追加のガス領域を設けることによ
り、そのチャンバ(即ち、電離箱型検出器)は、多線比
例グリッドを配設してある側面とは反対側の側面の近く
に設けた、その強力な電界が作用している追加のガス領
域の中で発生する電離に対して、主として反応するよう
になる。それゆえ、試料をその検出器のガスの中へ入
れ、その試料の表面を、強力な電界が作用しているガス
領域の外側電極に接触させてその試料を載置すれば、そ
の検出器を、試料の表面に隣接している薄い層状のガス
領域の中で発生する電離に対して主として反応するもの
とすることができる。これによってパララックス・エラ
ーを小さくすることができる。
多段階なだれ増幅チャンバのための、好適な、構成形
態、製作材料、混合ガスの種類、読取り方法、及び動作
条件が、下記の論文に記載されている。
(4) G. Petersen, G. Charpak, G. Melchart, and F. S
auli, "A multistep avalanche chamber as a detector
in radiochromatography imaging," Nuclear Instrume
nts and Methods 176:239-244 (1980). 多段階なだれ増幅チャンバは以上のようにして開発され
たものであるため、β放出の分布を記録する上での大き
な制約を抱えている。即ち、検出対象のβ放出のエネル
ギが大きくなるにつれて、解像度がかなり著しく低下す
る。その原因は、β放出のエネルギが大きくなるにつれ
て、薄い層状の高感度ガス領域の中で発生して検出され
る電離の位置が、その電離を発生させたβ放出の実際の
発生点から、遠く離れた位置である確率が大きくなるか
らである。また更に、多段階なだれ増幅チャンバは、電
界強度を精密に制御して正確な値に維持しつつ動作させ
ねばならない。換言すれば、多段階なだれ増幅チャンバ
は、電界が試料表面に接触したり近接したりすることに
よって生じる、その電界のひずみの影響を蒙り易い。ま
た、多段階なだれ増幅チャンバが発生する信号は、その
振幅範囲が非常に広く、その原因は、多段階なだれ増幅
チャンバが非常に少数の一次電子に対して反応するた
め、その反応対象の一次電子群の統計的変動が大きいこ
とにある。また更に、多段階なだれ増幅チャンバでは、
安定した動作をさせるためには検出器のガスを高純度に
維持する必要があるが、試料を検出器のガスの中へ入れ
なければならないため、検出器のガスがその試料によっ
て汚染されるおそれもある。
高エネルギ荷電粒子放出の放出点位置を測定する上で大
きな問題となるのは、その放出経路が長いことである。
本発明に係る測定方法では、(1) 荷電粒子放出の放出経
路上の電離を検出するようにし、(2) 試料表面の略々全
域からの放出に対して反応することのできる検出器を使
用するようにし、(3) 放出経路上の少なくとも2点にお
ける電離の重心位置座標を測定するために、個別の検出
エレメントを備えるようにし、(4) 測定したそれらの点
を通る直線をもって、その放出経路の算出放出方向と
し、更に、(5) その放出経路の算出放出方向に基づい
て、(a) 放出発生点に非常に近い位置で行なった位置測
定の結果として得られた座標位置の測定値に修正を加え
て、その座標位置の測定値を試料表面上の射出点位置へ
近付け、ないしは、(b) 放出経路の角度が許容可能な角
度範囲内にある放出だけを記録するように、記録に制限
を加え、ないしは、(c) それら座標修正と許容基準の適
用とを共に行なうようにする。尚、放出方向の測定値と
しては、試料表面の法線に対する射出角を求めるように
している。以上の、方向の測定と、座標位置の修正と、
許容基準の適用とは、試料表面の2つの座標方向のうち
の一方のみについて行なうようにしても良く、両方につ
いて行なうようにしても良い。
本発明に係る装置は、荷電粒子を放出する放射性核種
の、試料の表面ないし表面近傍部における分布を測定で
きるように構成した放射線画像装置である。この装置
は、マルチ・チャンバ型ガス電離検出器である。この検
出器は、カウント方式で動作し、複数の電離信号を記録
し、それら電離信号に基づいて放出経路上の少なくとも
2つの点における電離の重心位置を求め、更に、それら
重心位置の測定値に基づいて、その放出の放出発生点の
座標位置を算出する。この検出器は、検出対象の試料表
面の形状が平面形状である場合に最も容易に構成するこ
とができるが、ただし、試料表面の形状が平面形状でな
い場合であっても、単純な曲面形状であれば、それに適
合するように構成することが可能である。また、本発明
に係るこの装置は、高エネルギβ放出を検出するのに特
に好適なものであるが、装置のガス圧を低圧とし、また
装置の製作材料に低密度の材料を使用するようにすれ
ば、β放出以外の粒子放出の検出や、低エネルギβ放出
の検出にも適用可能な装置とすることができる。
本発明に係る装置に用いるデータ採取サブシステムは、
多数の荷電粒子放出の放出発生点座標に基づいて、試料
の表面ないし表面近傍における放射線核種の分布を求め
るサブシステムである。このデータ採取サブシステム
は、放射線核種の分布を求めるために次のようにする。
先ず、試料表面に対応した測定領域を細かく分割した多
数の領域要素の夫々について、ある放出に関して算出し
た放出点座標がある領域要素の境界内に位置する場合
に、その放出をその領域要素に対応する放出としてカウ
ントする。このカウントを行なうためには、例えば、メ
モリ・アレイや、マルチチャンネル・ディジタル・カウ
ンタ等を使用すれば良く、更に、そのメモリ・アレイな
いしマルチチャンネル・ディジタル・カウンタを、ディ
ジタル処理システムで制御するようにしても良い。それ
らを使用する場合には、そのメモリ・アレイの記憶位置
の各々を、或いは、そのディジタル・カウンタのチャン
ネルの各々を、試料表面の領域要素の1つずつに割当て
る。そして、1つの放出が検出されるごとに、その放出
の算出放出点座標がその中に位置している領域要素に対
応した、メモリ・アレイの記憶位置ないしディジタル・
カウンタのチャンネルのカウント値をインクリメントし
て行く。ただしその際に、その放出の放出角度が許容可
能な角度範囲内にあり、且つ、その放出の放出エネルギ
が許容可能なエネルギ範囲内にあることを条件として、
そのインクリメントを行なうようにする。多数の放出を
記録した後には、試料表面の多数の領域要素の夫々に対
応したカウント値によって、それら領域要素における放
射性核種の夫々の濃度値が表わされている。
本発明に係る装置では、検出器の複数の位置測定用チャ
ンバ部を、気密の封入容器の中に収容するようにしてい
る。この封入容器は、電気的な絶縁及び遮蔽の機能も果
たすようにしてある。この封入容器はその一側に、特に
薄く形成した外壁部である、窓部を備えている。試料は
封入容器の外側にセットするが、その際には、この窓部
に非常に近接させてセットするか、或いは、この窓部に
直接接触させてセットする。この窓部の機能は、検出器
を外部環境から隔離しつつ、しかも試料からの放出が、
殆ど吸収されることも散乱されることもなく、検出器の
中へ入射できるようにすることにある。この窓部は導電
層を含んでいる構成としてあり、また、この窓部は、密
度が低く原子番号の小さな材料で作成すべきである。
検出器内の複数の位置測定用チャンバ部は、その各々が
比較的厚さの薄い領域を2つ以上含んでおり、それら領
域は混合ガスで満たされている。またそれら領域は、荷
電粒子を放出する試料の表面に対して平行に配置した電
極によって、夫々の境界が画成されている。尚、試料表
面の形状が平面形状であれば、それら電極の形状も平面
形状にする。それら電極のうち、互いに隣接する領域ど
うしの間に位置する電極(領域間電極)は、多数本の金
属細線ないし導電性繊維を用いて、平行グリッド、また
は、交差グリッド、或いは、メッシュを形成するように
構成したものとする。領域間電極は、電界を形成するた
めの等電位面を成すものであり、またそれと同時に、電
界の作用を受けた電子がその電極を通過して一方の領域
から他方の領域へ移動できるようにしたものである。こ
のとき電子は、電極面に対して垂直な方向へ移動する。
位置測定用チャンバ部の最も外側の電極(外側電極)
は、領域間電極と同様の構成としても良く、或いは、フ
ィルム、金属箔、多層シート、ないしは剛体材料等で作
成しても良い。外側電極もまた、電界を形成するための
等電位面を成すものであるが、ただし外側電極は、電子
の通過を可能にしておく必要はない。そのような外側電
極の表面に電極エレメントを形成するには、プリント、
蒸着、メッキ、エッチング、或いは、切削加工等の手段
を用いれば良い。
検出器内の位置測定用チャンバ部は、少なくとも1つの
検出領域を含んでいる構成とする。従来の多線比例チャ
ンバであって次のような構成のものは、この位置測定用
チャンバ部として使用することができる。その構成と
は、2つの検出領域を備え、それら検出領域どうしの間
を多線比例グリッドで区画してあり、それら検出領域の
外側境界を夫々の外側電極によって画成してある構成で
ある。それら検出領域の機能は、放出経路のうちの一部
分において発生した小さな電離クラスタの重心位置を測
定することにある。この重心位置の測定は、それら検出
領域の外側境界を画成している夫々の電極の導電性エレ
メント(即ち、電極エレメント)から得られる電荷信号
を電子的に処理することによって行なう。この電子的な
処理によって直接に、或いはそれに更に中間処理を施す
ことによって、夫々の外側電極について、その複数の電
極エレメントに発生した信号の間の重心位置を求めるこ
とができる。こうして求められた2つの算出値は、その
電離クラスタの電荷の中心の、電極面に対して平行な2
つの座標方向における夫々の座標位置に比例した値とな
っている。更に、電離物質をその中から収集した領域の
中心面の位置が、それら算出値に対応した第3次元方向
の位置となる。
この装置に備えられている複数の電極のうち、2つの検
出領域どうしの間を区画している1枚の電極は、多線比
例グリッドとしてある。また、位置測定用チャンバ部を
構成しているその他の複数の電極は、その位置が多線比
例グリッドから離れるに従って次第にその電位が低くな
るようにそれらの電位を設定してあるため、電離電子
は、多線比例グリッドに吸い寄せられるように移動して
行く。そして、多線比例グリッドの近くにまで達したな
らば、その多線比例グリッドを構成している金属細線な
いし導電性繊維の近傍の強い電界のために、その電離電
子の増幅作用が発生する。これによって、多線比例グリ
ッドの複数のエレメント(即ち、多線グリッドを構成し
ている金属細線ないし導電性繊維)の上に、電荷信号が
発生する。更に、この多線比例グリッドに隣接している
少なくとも1枚の別の電極を平行グリッドとして、この
平行グリッドの導電性のエレメントの延在方向を、多線
比例グリッドのエレメントの延在方向に対して角度を付
けた(即ち、平行でない)方向とするか、或いは、この
多線比例グリッドに隣接しているもう1枚の別の電極の
エレメントの延在方向に対して角度を付けた方向とする
ようにしている。多線比例グリッドに隣接しているグリ
ッド状電極のエレメントには、容量性結合によって電荷
信号が誘起される。そして、2つの検出領域の外側境界
を画成している2枚のグリッド状の或いはグリッドに類
似した形状の電極の、複数のエレメントの上に誘起され
た夫々の信号を、読み取り回路によって処理することに
より、一次電離クラスタの、二次元的な重心位置を測定
することができる。
空間解像度をできる限り向上させるために、この装置で
は、第1点の測定位置を、放出経路上のできるだけ放出
発生点に近い位置にするようにしている。第1点での位
置測定を行なう位置測定用チャンバ部は、複数の領域を
備えたものとするようにしており、例えば5つの領域
を、次の順序で設けた構成のものとすることができる。
即ち、先ず収集領域を設け、その背後に増幅領域、その
また背後に受渡領域、そして、そのまた背後に2つの検
出領域を設けた構成とすることができる。
位置測定用チャンバ部の増幅領域には強力な電界をかけ
るようにしており、その電界の強度は、その電界によっ
て増幅領域の中を移動させられる電子がガスの原子と激
しく衝突し、そのガスの分子から更に多くの電子を叩き
出すという現象を発生させることのできる充分な強度に
してある。この現象によって得られる増幅作用は、多線
比例グリッドの近傍において発生する増幅作用と同じ種
類のものである。ただし、増幅領域におけるこの増幅作
用は、電極表面の近傍のみに限られず、増幅領域である
ガス領域内のいたる所で発生する点が異なっている。一
次電離電子が増幅領域をその一側から他側まで完全に横
断する場合に得られる増幅率であって、しかも安定した
増幅作用が得られる増幅率の最大値は、混合ガスの種類
によっても異なり、また位置測定用チャンバ部の具体的
な構造によっても異なるが、約「10000」ほどまで
の増幅率とすることが可能である。尚、ある一次電子
が、増幅領域を完全には横断せず、部分的にのみ横断す
る場合、その一次電子が得る増幅率の値は、その一次電
子が横断する増幅領域の厚さに応じて指数関数的に変化
する。
増幅領域の主要な機能は、増幅領域から見て一方の側で
発生した電離だけを、位置測定用チャンバ部のその他の
部分で発生した電離から区別することにある。即ち、増
幅領域の低電位側の境界を越えて増幅領域へ入ってきた
一次電子は、増幅領域の最大の増幅率(即ち、増幅領域
を完全に横切ったときに得られる増幅率)で増幅される
が、これに対して、増幅領域の低電位の側の境界より僅
かでも増幅領域に入り込んだ位置において発生した一次
電離電子は、それよりはるかに小さな増幅率でしか増幅
されない。そして、増幅領域の高電位側に配置されてい
る検出領域は、増幅作用によって発生した電離電子の殆
ど全てに反応する。増幅領域の低電位側には更に収集領
域を付加しても良く、そうすれば、増幅領域を備えた位
置測定用チャンバ部が、その中の一次電離電子に反応す
るところのガスの厚さを規定することができる。
収集領域の主要な機能は、制御された厚さのガスの薄い
層であって、放出経路上の1つの点の位置を測定するた
めにそのガス層の中で一次電離電子の収集を行なうとこ
ろの、ガス層を提供することにある。ただし、このガス
層の領域の厚さは、放出経路のうちのこの領域を横切る
部分の上に、平均して数個程度の一次電離電子が存在す
る程度には充分厚くしておく。収集領域を備えるように
すれば、検出される電離電子のサンプル量が制御された
正確な量となり、また、検出器の窓部の変形が増幅領域
の電界に影響しなくなるため、検出器が発生する信号の
振幅が安定し、空間解像度も安定するようになる。収集
領域の実用上の最小厚さは、その検出器に使用している
ガスの統計的電離性向によって定まる。例えば、検出対
象のβ放出のエネルギが0.3MeVであり、一般的な
ガスを使用しており、そのガスの圧力を大気圧としてい
る場合には、その最小厚さは約1mmである。収集領域の
厚さを余計に厚くすることは望ましくなく、なぜなら
ば、それによって空間解像度が低下するからである。収
集領域には中程度の強さの電界をかけるようにし、その
電界のために電離電子が、この収集領域から、グリッド
ないしメッシュとして構成してある電極を通過して増幅
領域の中へ押しやられるようにしている。
受渡領域というのは、増幅領域と、2つの検出領域のう
ちの増幅領域に近い方の検出領域との間の、言わば隙間
であり、様々な厚さとすることができ、また、設けるか
否かも任意に定めることのできる領域である。受渡領域
には、収集領域の電界の強度と同程度の、中程度の強さ
の電界をかけて、その電界のために電離電子が、この受
渡領域を通過して検出領域の中へ押しやられるようにし
ている。受渡領域は、なだれ増幅作用が発生する増幅領
域を検出領域から静電的に隔離しており、また、意図せ
ぬ二次増幅作用が発生するのを防止する機能も果たして
いる。増幅領域において発生する電離電子のうち、受渡
領域へ流出するものはその一部分に過ぎず、その流出量
は増幅領域の電界強度に対する受渡領域の電界強度の比
の値によって制御される。また、検出領域から増幅領域
へ向かって移動する陽イオンの流れの量も、同様に検出
領域の電界強度に対する受渡領域の電界強度の比の値に
よって制御される。
検出器内の第2位置測定用チャンバ部には、従来の多線
比例チャンバであって、2つの検出領域を備え、それら
検出領域の間を多線比例グリッドで区画した構成のもの
を用いることができる。この第2位置測定用チャンバ部
も、第1位置測定用チャンバ部と同様に、更にその他の
電極や領域を備えたものとすることができる。検出器内
において第2位置測定用チャンバ部が果たしている機能
は、放出経路上の第2の点の座標位置を測定することで
ある。本発明の装置は、この第2の点を座標位置という
情報を用いて、検出面の法線に対する放出経路の射出角
を、検出面に平行な2つの座標方向の一方または両方の
方向における射出角として求めることができる。更に、
第1位置測定用チャンバ部から得られた座標位置に対
し、簡単な計算式に従った修正を施すようにしており、
それは、直線で表わした推定放出経路を試料表面まで延
長することによって放出発生点の座標位置を算出する計
算式である。この計算処理は、アナログないしディジタ
ルの電子回路を用いて、実用上充分な速度で容易に実行
することができる。尚、検出器に更に多くの位置測定用
チャンバ部を組み込み、それによって放出経路上の更に
多くの点の座標位置を求めるようにすることも可能であ
る。ただし、多くの場合、それによって複雑度が増大す
る割には、それほど大きな空間解像度の向上は得られな
い。
以上に概要を述べた構成形式の検出器では、検出器内で
起こる放出の散乱が、検出器の空間解像度に大きな影響
を及ぼす。この散乱とは、荷電粒子が位置測定用チャン
バ部のガスの中や電極の材質の中を通過する際に、その
荷電粒子の進行経路が周知の物理法則に従って統計確率
的に折曲されることをいう。この散乱のために、放出の
座標位置の算出値、並びに放出角度の算出値に、大きな
誤差が生じるおそれがある。このような性質があること
から、電極は、密度は低く原子番号の小さい材料を使用
して、なるべく薄く作成するのが良い。
散乱が空間解像度に及ぼす影響の大きさは、試料表面の
法線に対するその放出の放出角度が大きくなるにつれ
て、或いは、その放出の放出エネルギが小さくなるにつ
れて、急激に増大する。放射性核種からの荷電粒子放出
の放出エネルギは、周知の如く、ゼロから最大エネルギ
値までの間のエネルギ範囲に亙って広く分布している。
このようにエネルギの大きさが分布しているため、いか
なる種類の放射性核種からの放出であれ、その放出の全
体のうちの何程かは、低エネルギの放出となっている。
以上の要因が存在するため、放出角度の大きな放出と、
エネルギの小さな放出とは、リジェクトする(即ちカウ
ントしないようにする)のが有利である。
本発明の方法及び装置では放出角度についての情報が得
られるため、その情報を利用して放出角度の大きな放出
をリジェクトすることができる。許容角度範囲を狭める
ほど空間解像度が向上するが、ただしその代償として感
度が低下するのはやむを得ない。角度の許容基準によっ
てどのような検出器の反応特性が得られるかは、物理法
則に基づいて予測することができるため、角度の許容基
準を具体的な用途に合わせて最適化することができる。
放出エネルギの大きさが互いに異なる放出であっても、
それらの放出エネルギが実用上重要な放出エネルギ範囲
に含まれるものであれば、殆どの場合、それら放出によ
って放出経路に沿って発生する一次電離物質の量は、互
いにそれほど異なりはしない。従って、検出器から得ら
れる信号の振幅から、放出エネルギの大きさについての
有効な情報を得ることはできない。しかしながら、検出
器に吸収性材料製のプレート(吸収体プレート)を組み
込むことによって、その検出器を、特定の種類の放射性
核種の放出エネルギ分布に適合させることができる。吸
収性材料としては、原子番号の小さな材料を使用すべき
であり、それは、高エネルギX線による蛍光が発生しな
いようにするためである。また、この吸収体プレート
を、幾つかの種類の材料を組み合わせた多層体として構
成するようにしても良く、そうすれば蛍光の発生を更に
良好に抑制することが可能になる。この吸収体プレート
を通過するための放出エネルギのスレショルド値を適切
に定めることによって、そのスレショルド値以下の放出
エネルギしか持たない荷電粒子放出は、この吸収体プレ
ートを通過することができなくなり、従って、この吸収
体プレートの背後に配設したチャンバ部では、そのよう
な荷電粒子放出は検出されなくなる。
吸収体プレートを使用するようにすると、吸収体プレー
トを貫通する放出が、吸収体プレートの内部で大きく散
乱されることになる。そのため、放出経路上の第2点の
測定は、吸収体プレートの前方で行なうようにするか、
或いは、吸収体プレートの背後で行なうのであれば吸収
体プレートにできるだけ接近した位置で行なうようにす
る必要がある。従って、次の2つの方法のいずれかを採
用するのが良い。(1) 第2点の座標位置の測定は吸収体
プレートの前方で行なうようにし、吸収体プレートの背
後には、吸収体プレートを貫通した放出の有無だけを記
録する第3のチャンバ部を設ける。(2) 第2位置測定用
チャンバを、先に説明した第1位置測定用チャンバと同
一の構成形態とし、この第2位置測定用チャンバの収集
領域が、吸収体プレートの背後に隣接して位置するよう
にする。
放出エネルギの大きさによって放出を区別するための更
に別の方法として、検出器内の第2位置測定用チャンバ
部の背後に、シンチレータ材料製のプレート(シンチレ
ータ・プレート)を備えるようにし、このシンチレータ
・プレートを、試料の放射性核種が発生する放出である
限り、いかなる大きさのエネルギの放出でも全て吸収す
るような材料組成及び厚さのものとしておくという方法
がある。そして、このシンチレータ・プレートをフォト
トランスデューサに観察させて、このフォトトランスデ
ューサが、シンチレータ・プレートから受け取った光の
量に比例する振幅の電気信号を発生するようにしておく
ことにより、その電気信号の振幅から放出エネルギの大
きさを判定することができる。これによっても、その放
出エネルギの大きさがスレショルド値以下の放出をリジ
ェクトすることができる。
放射線核種の濃度が低い場合には、宇宙線等をはじめと
する自然界の放射線源のために、放射線核種の分布の測
定結果に大量のバックグラウンドが含まれてしまうこと
がある。また、バックグラウンド事象のうちには、例え
ば宇宙線ミュー中間子等のように、高エネルギβ放出に
対する検出器応答と区別の付かない検出器応答を引き起
こすものがある。従って、バックグラウンドを抑制する
ことが望まれる場合がある。
バックグラウンドがカウントされるのを抑止するための
方法として、次のような方法がある。それは、試料から
の放射が全く貫通することのない充分な厚さとした任意
の構成要素である吸収体プレートの背後に追加の多線比
例カウンタないしシンチレーション・カウンタを設ける
ようにした、吸収体プレートとカウンタとの組合せを、
1組ないし複数組、配設するというものであり、その配
設位置については、(1) 試料を間に挟んで検出器の主要
構成要素とは反対側に配設する、(2) 検出器の主要構成
要素と同じ側に配設する、それに、(3) それら両方の位
置に配設する、以上3通りのいずれとしても良い。この
構成のリジェクト・カウンタ(即ち、吸収体プレートと
カウンタとの組合せ)は、位置を測定する必要はなく、
そのリジェクト・カウンタを放射線の放出が貫通したと
きに、信号を発生するだけで良い。そして、その信号が
発生されたならば、その発生直後の短い時間の間だけ、
位置測定用チャンバ部からのデータの記録を行なわせな
いようにする。
以上に説明した構成の検出器は、以下に列挙する一連の
事象が発生しているときに限って検出器の測定値の処理
を行なわせるようにするための、同時性制御回路に接続
しておく必要がある。それら一連の事象とは、(1) 検出
器の第1位置測定用チャンバ部の検出電極上に然るべき
大きさの信号が発生し、また、第2位置測定用チャンバ
部の検出電極上にも然るべき大きさの信号が発生し、そ
れら信号が発生した時刻の間の時間間隔が、所定の短い
時間以内(典型的な一例としては、1マイクロ秒以下)
であること、(2) 放出エネルギの大きさによって放出を
区別するための上述のカウンタを使用している場合に
は、上と同じ時間間隔の間にそのカウンタから充分な大
きさの信号が発生していること、そして、(3) 上述のリ
ジェクト・カウンタを備えている場合には、上と同じ時
間間隔の間にそのリジェクト・カウントから信号が発生
していないこと、以上3つの事象である。この種の同時
性制御回路は、当業界においては周知のものである。ま
た、この同時性制御回路は、検出器に備えられている複
数のチャンバ部や複数のカウンタが、その構成形式や、
機械的な構造、ないしは動作条件が互いに異なったもの
である場合には、それらの個々のチャンバ部やカウンタ
の応答時間の許容量を見込んだものとしておく必要があ
る。
以上に説明した構成の検出器は、更に、検出器の電極か
ら得られた電荷信号を、座標位置に比例した信号である
座標信号に変換するための読取り回路と、この読取り回
路から得られる座標信号を放出発生点の算出座標位置に
変換するための信号処理回路とに接続しておく必要があ
る。その種の読取り回路の一例としては、次のようにし
て座標信号を得るようにした回路がある。即ち、先ず、
検出領域を画成している電極の、複数本の導電性のエレ
メントからの複数の信号に、その電極の平面内にあって
電極エレメントの延在方向に対して直交する方向の座標
方向に沿った、それらエレメントの位置に比例する重み
値を乗じる。続いて、この重み付けを施した後のそれら
信号の合計値である重み付け合計値と、重み付けしてい
ないままのそれら信号の合計値である単純合計値とを算
出し、重み付け合計値を単純合計値で割った商を求め
る。こうして得られた商は、その電極が境界を画成して
いる検出領域の中に位置するその電極の面に平行な平面
上において検出された電離クラスタの、その電極のエレ
メントの延在方向に対して直交する方向の座標方向にお
ける、重心の座標位置を表わしている。尚、試料表面の
形状が平面形状ではなく曲面形状である場合には、その
商に更に修正係数をかける必要がある。また、上述の信
号処理回路は、試料表面の2つの座標方向のうちで、方
向測定値を求めようとする座標方向の各々に対して1つ
ずつ必要である。そして、各座標方向に対応した信号処
理回路が、その座標方向に関して、得られた放出経路上
の2つの位置測定値を組み合わせてその座標方向におけ
る算出放出発生点を発生するようにしておく。
第1図は、本発明に係る平面型検出器における電極の配
置態様と典型的な試料の一部の配設位置とを、検出器の
断面で示した図であり、この図の平面型検出器は、5つ
の領域から成る位置測定用チャンバ部と、その背後に配
置した従来の一般的な構成の多線比例チャンバ部と、そ
の背後に配置した任意の構成要素である吸収体プレート
及び更に別の多線比例チャンバ部とを備えている。この
図は模式図に過ぎず、封入容器と、電極の支持構造と、
装置の細部構造とは、いずれも図示省略してある。
第2図は、本発明に係る平面型検出器における電極の別
の配置態様と典型的な試料の一部の配設位置とを、検出
器の断面で示した図であり、この図の平面型検出器は、
5つの領域から成る位置測定用チャンバ部と、その背後
に配置した吸収体プレート及び5つの領域から成る第2
の位置測定用チャンバ部とを備えている。この図は模式
図に過ぎず、封入容器と、電極の支持構造と、装置の細
部構造とは、いずれも図示省略してある。
第3図は、本発明に係る平面型検出器における電極の更
に別の配置態様と典型的な試料の一部の配設位置とを、
検出器の断面で示した図であり、この図の平面型検出器
は、5つの領域から成る位置測定用チャンバ部と、その
背後に配置した従来の一般的な構成の多線比例チャンバ
部と、その背後に配置したフォトトランスデューサ付き
のシンチレータ・プレートとを備えている。この図は模
式図に過ぎず、封入容器と電極の支持構造と装置の細部
構造とは、いずれも図示省略してある。
第4図は、典型的な放出経路の一例を検出器の断面で示
した模式図であり、本発明に係る検出器で行なわれる測
定と、本発明の原理に従って行なわれる放出発生点座標
位置の算出方法と、放出経路の散乱の結果として生じる
誤差とを説明するための図である。
第5A図は、本発明に従って放出発生点座標位置を算出
するために必要な計算処理を実行する信号処理回路のブ
ロック図である。
第5B図及び第5C図は、第5A図の回路と組み合わせ
て使用する好適な読取り回路をブロック図で示した図で
ある。
第6図は、第2図に示した検出器を封入容器の中に収容
してその封入容器の内側と外側との両方に任意の構成要
素であるリジェクト・カウンタを備えた構成とした本発
明に係る装置における、構成要素の配置態様と、典型的
な試料の平面の配置態様とを装置の断面で示した図であ
る。この図では装置の細部構造は省略してある。
第7図は、本発明に従って構成した検出器及び信号処理
回路を組み込んだデータ採取システムの主要構成要素を
示したブロック図である。
第1図、第2図、及び第3図は、荷電粒子を放出する放
射性核種の、平面形状の試料の表面ないし表面近傍部に
おける分布を測定するように構成した装置の、複数枚の
平面状検出電極の3通りの配設態様を断面図で示した図
である。図示の配設態様のいずれも、荷電粒子放出の放
出経路上の放出発生点にできるだけ近い1つの点を測定
するための5つの領域を備えた第1位置測定用チャンバ
部と、第2の点を測定するための第2位置測定用チャン
バ部とを含んでいる。図示の検出器は高エネルギβ放出
の検出に特に適したものであり、例えば、最大放出エネ
ルギが0.54MeVであるストロンチウム−90から
のβ放出や、最大エネルギが1.72MeVであるリン
−32からのβ放出等の検出に適している。この検出器
の平面状電極の電極面は、試料表面に対して平行に延展
するようにしてあり、またその大きさを、試料表面と略
々同程度か、或いはそれよりも僅かに大きくなるように
してある。ただし、実用的な寸法は、30×50cm位ま
でであろう。
第1図において、平面形状の試料1の中には、荷電粒子
を放出する放射性核種が分布しており、この試料1を、
ガス封入容器の窓部2の外側の面に隣接させて配設して
ある。窓部2は、収集領域3の外側電極としての機能も
果たすようにしてある。窓部2は、強い張力をかけて展
張した、薄くて強度のある、様々なガスや水蒸気を透さ
ない、導電性の、そして原子番号の小さな材料を用いて
製作した部材とすべきである。窓部2は、コーティング
を施した材料で製作することができ、例えば、厚さ50
ミクロンのポリエステル・フィルムの外側の面に5ミク
ロンのアルミニウム層を蒸着し、内側の面にコロイド状
グラファイト層をコーティングしたシート材料等を使用
することができる。この検出器の中には、収集領域3か
ら検出領域16に至るまでの全域に混合ガスが充填され
ており、この混合ガスは、電子付着性が小さく、平行電
極板によって増幅作用を発生させることができる組成の
ものとしてあり、具体的な例としては例えば、アルゴン
中に3〜5%のアセトンまたはプロパンを混合したもの
とすることができる。安定した動作をさせるためには、
この混合ガスの純度を高純度に保つことが重要である。
酸素や水蒸気、或いは、塩素置換炭化水素等の電気陰性
度の高い溶剤などは、いずれも低濃度でなければなら
ず、通常、その種の気体の濃度は1ppm以下にする必
要がある。尚、以上に例示した具体的な設計値は、混合
ガスの圧力を大気圧として検出器を動作させる場合のも
のである。非常な高エネルギの荷電粒子を検出するので
あればより高い圧力で動作させることによって、また逆
に、極めて低エネルギの荷電粒子を検出するのであれば
より低い圧力で動作させることによって、検出器の空間
解像度を向上させることができが、ただしそのようにす
ると、ガス封入容器の構造がより複雑なものとなること
はやむを得ない。
この検出器の内部には、ガス封入容器の窓部2と、5枚
の平面状電極21、22、25、26、27とで、5つ
の領域を備えたチャンバ部を画成してあり、このチャン
バ部は、荷電粒子の放出経路上の、試料1の表面にでき
るだけ近い1つの点の座標位置を測定するためのもので
ある。5枚の平面状電極のうちで、多線比例グリッド電
極26の電位を最も高く設定してあり、その他の電極は
この多線比例グリッド電極26から離れるにつれて順々
にその電位が低くなるように電位を定めてある。収集領
域3の厚さは、平均的な1本の放出経路の、この収集領
域3を横断する部分に、数個程度の一次電離クラスタを
発生させるのに充分な厚さとしてあり、具体的には約1
mmの厚さとしてある。この収集領域3の電界強度は中程
度の強さにし、具体的には約50〜100V/mm/atm
とする。
電極21と電極22とは、増幅領域4の両側の夫々の境
界を画成している電極である。増幅領域4には、強力な
電界をかけるようにしており、具体的には約500〜8
00V/mm/atm の電界強度とするようにしているた
め、それら電極21と電極22とは互いに吸引し合って
撓もうとする。電極21、22のこの撓みをできるだけ
小さくするために、それら電極21、22は、非常に強
い張力をかけて展張しておく必要がある。増幅領域4の
厚さは、例えば約3〜8mmとすることができる。この厚
さを薄くするほど空間位置の測定精度を向上させること
ができるが、そのかわりに、増幅領域4の厚さの均一性
をより厳密に維持することが必要になる。電極21、2
2を構成する金属細線ないし導電性繊維の間隔は、密に
すべきであり、即ち、そのピッチを、増幅領域4の厚さ
の約10分の1以下の細かさにすべきである。これは場
所による電界強度のばらつきをできるだけ小さくするた
めであり、また、検出器の応答が空間的に量子化された
ものとなることをできる限り抑えるためでもある。電極
を構成する金属細線ないし導電性繊維には、それらがコ
ロナ放電の発生源となることのないように、充分に大き
な直径のものを使用せねばならず、また、それと同じ理
由で、電極の表面は、できるだけ滑らかにしておく必要
がある。具体的には、電極21、22の構成材料として
は、直径が50〜100ミクロンのステンレス鋼線やベ
リリウム銅線を使用することができる。ただし、荷電粒
子放出の散乱をできるだけ回避するという見地からは、
密度が低く、原子番号の小さな材料を使用する方が有利
であり、例えばポリアラミド繊維に導電性コーティング
を施したもの等を使用するのが良い。
既述の如く、電極26は多線比例グリッド電極であって
陽極である。そして、この陽極であるグリッド電極26
に対する陰極として機能するのが電極25及び電極27
である。陽極26のグリッドは、直径が20〜30ミク
ロンのタングステン線ないしステンレス鋼線を、1.5
〜2.5mmのピッチで並べて構成するようにしている。
これに対して、陰極である電極25及び27は、直径が
50〜150ミクロンの金属細線を1〜3mmのピッチで
並べて構成するようにしている。陽極26と陰極25な
いし陰極27との間の間隔は、約4〜8mmにすることが
できる。この間隔を小さくするほど、全体としての空間
解像度を向上させることができるが、そのかわりに、こ
の間隔の均一性をより厳密に維持せねばならなくなる。
また、陽極26を構成する金属細線のピッチを細かくす
ると、得られる信号の振幅が大幅に小さくなってしま
う。荷電粒子放出の散乱をできる限り回避するために
は、陰極25、27の材料として、密度が低く、原子番
号の小さな材料を使用する方が有利である。陽極26と
陰極25、27との間の検出領域7、8に必要な電界強
度は、陽極26を構成している金属細線の直径及びピッ
チによって異なるが、約300〜500V/mm/atm に
するようにしている。
増幅領域4と検出領域7との間には、受渡領域5を設け
てある。受渡領域5の厚さと電界強度とは、検出器の設
計目的によって異なる。受渡領域5の厚さを厚くすれ
ば、増幅領域4と検出領域7との隔離度を高くすること
ができるため、動作安定性を向上させることができる。
また更に、受渡領域5の中で生じる横方向への電子の拡
散量も増大するため、検出器の応答が空間的に量子化さ
れる程度も、低く抑えることができるようになる。一
方、不利な点は、受渡領域5の厚さを厚くした分、散乱
による測定誤差が増大するということである。また電界
強度に関しては、受渡領域5の電界強度を弱くするほ
ど、電極22を通り抜けて受け渡される電子の割合が減
少し増幅領域4と検出領域7との間の隔離度が高くなる
が、ただしそれによって信号の振幅が小さくなるため、
位置測定の本来的な精度を悪化させるおそれがある。受
渡領域5の厚さは例えば3〜15mmとすることができ、
この電界強度は例えば20〜200V/mm/atm とする
ことができる。
第1図に示した検出器の構成態様では、第2位置測定用
チャンバ部は、検出領域11と検出領域12とから構成
されており、これら検出領域11及び12は、陰極であ
る電極31及び33と、陽極である多線比例グリッド電
極32とによって画成されている。これら検出領域11
及び12は、その構造も、また動作特性も、検出領域7
及び8の構造ないし動作特性と同様のものとしてある。
吸収体プレート9と検出領域15及び16とは、検出器
に備えるのも備えないのも任意であり、即ち、それらは
任意の構成要素である。もしそれらを備えるのであれ
ば、検出領域15及び16、並びにそれらを画成してあ
る電極35、36、及び37は、検出領域11及び1
2、並びにそれらを画成している電極31、32、33
と略々同様の構造及び動作特性のものとする。尚、電極
27と電極31とを、1枚の電極で兼用することも可能
であり、そうした場合には位置情報を電極25、26、
32、及び33から得るようにすることが必要になる。
第1図に示した検出器は、少なくとも2組の位置測定用
多線比例チャンバ部の構成要素を備えるようにしたもの
であり、即ち、電極25、26、及び27と、電極3
1、32、及び33とを備えている。電離を発生させる
事象に起因して発生した電子が、陽極である多線比例グ
リッド電極26ないし32の複数本の金属細線ないし導
電性繊維のうちのいずれか1本の近傍に達したならば、
以上に説明した動作条件が整えられているために、その
金属細線の表面に近接した位置で、局所的増幅作用が発
生する。これによって、能動状態にある陽極26ないし
32の、その金属細線上に負電荷信号が発生すると共
に、その負電荷に誘起されて、その負電荷信号の発生位
置に近接している、陰極の電極エレメント(即ち、陰極
を構成している金属細線等)に、正電荷信号が発生す
る。陰極の形態は、位置の測定を行なえるように分割形
電極としてある。即ち、位置測定のための座標として直
線座標を使用する場合には、個々の電極エレメントを、
1本の金属細線とするか、或いは数本の金属細線を結合
した金属細線群とするか、或いは1本の導電性ストリッ
プとし、そして、各々をそのように構成した複数本の電
極エレメントを、均一な間隔で、互いに平行に、平面形
状を成すように並べてアレイとした、電極構成とするこ
とができる。また位置測定のための座標として曲線座標
や非線形座標を使用する場合には、これとは別の電極構
成を採用すれば良い。陰極の個々の電極エレメントに誘
起される正電荷信号の大きさは、その電極エレメントの
位置が、陽極26上の増幅作用が発生した位置から遠く
なるにつれて、急激に小さくなる。
各々が金属細線から成る(或いはその他の構成の)複数
本の電極エレメントから得られる信号を処理して電荷の
重心位置を求め、それによって一次電離クラスタの中心
の位置を求めるためには、電子回路である読取り回路を
使用する。この目的に使用可能な読取り回路には、幾つ
かの種類がある。これに関して、第1図に示した検出器
は、簡明でしかも正確な結果が得られる方式を採用する
ことができ、その方式とは、タップ付き集中定数電磁遅
延線を使用し、この電磁遅延線の複数のタップの各々
を、グリッド電極の各々の金属細線、或いは、数本ずつ
の金属細線群に直接に接続するという方法である。この
電磁遅延線の両端部における信号ピークの時間の差が、
電荷の重心位置に比例する。また、これとは別の方式と
して、アナログないしディジタルの重心算出回路を用い
るという方式もあり、この方式では、複数本の電極エレ
メントから発せられる夫々の信号に対して各々の電極エ
レメントの位置に応じた重み付けを施した後の合計値
を、重み付けしていないままのそれら信号の単純合計値
で割るという演算を、重心算出回路で行なうようにす
る。尚、採用している座標の、その座標方向の各々ごと
に、その座標方向に対応した複数本の電極エレメントと
1つの読取り回路とが必要である。
第1図に示した検出器は、任意の構成要素として、吸収
体9と、電極35、36、37で構成した多線比例チャ
ンバ部とを備えている。これら構成要素を検出器に備え
るのは、カウントする放出とカウントしない放出とを、
その放出のエネルギの大きさによって区別するために、
放出のエネルギの大きさにスレショルド値を設定した検
出器とする場合である。吸収体9の材料及び厚さは、荷
電粒子の放出うち、そのエネルギがある特定の大きさ以
下の荷電粒子は、その略々全てを停止させることができ
るように選定しておく。吸収体9の材料には、原子番号
の小さい、例えば炭素等の材料を使用することによっ
て、高エネルギX線によるX線蛍光の発生を防止してお
くのが良く、なぜならば、X線蛍光が発生すると、その
X線蛍光がこの検出器いずれかの部分で検出されてしま
うおそれがあるからである。任意の構成要素である電極
35、36、及び37には、位置測定のための読取り回
路を備える必要はない。多線比例グリッド36上に信号
が発生したならば、そのことをもって、荷電粒子の放出
が吸収体9を貫通したことの証拠であると解釈すること
ができる。
第2図に示した検出器の構成は、その中の任意の構成要
素までも含めた全体構成において、第1図に示した検出
器の構成に対する、1つの変更構成というべきものであ
る。この第2図の検出器の構成も、第1図の構成と同様
に、窓部電極2及びその他の電極21、22、25、2
6、27によって画成した領域3、領域4、領域5、領
域7、及び領域8を備えた第1位置測定用チャンバ部を
含んでいる。それら領域及び電極は、第1図の構成にお
いて同一の引用符号を付してある対応する領域及び電極
と、同一の構造及び同一の特性を有するものである。吸
収体50は第1図の吸収体9と同じ機能を果たすもので
あるが、ただし吸収体9とは異なり、吸収体50は、そ
れ自体を導電性材料で製作するか、或いは導電性材料と
張り合せることによって、収集領域41を画成する電極
のうちの一方の電極としての機能をも併せて果たすもの
としてある。
第2図の検出器の構成は、吸収体電極50及びその他の
電極51、52、55、56、57によって画成した、
収集領域41、増幅領域42、受渡領域43、検出領域
45、及び検出領域46という5つの領域を備えた第2
位置測定用チャンバ部を含んでいる。この第2位置測定
用チャンバ部を、領域3、4、5、7、8と、窓部電極
2と、その他の電極21、22、25、26、27とを
備えた第1位置測定用チャンバ部と比較すると、窓部電
極2の代わりに吸収体電極50を使用している点を除け
ば、この第2位置測定用チャンバ部は、第1位置測定用
チャンバ部と同一の構造及び同一の動作特性を有するも
のである。第2図の検出器の構成の中の第2位置測定用
チャンバ部は、吸収体50を貫通した放出だけに反応す
る。即ち吸収体50を貫通した放出に関して、この第2
位置測定用チャンバ部は、その放出が吸収体50を貫通
して飛び出してきた点にできるだけ近い点に発生した電
離の位置を測定し、その測定した位置を、その放出に関
する、放出経路上の第2点の位置として提供する。第2
図に示した検出器の構成は更に、バックグラウンド放射
を抑制するための付加的な任意の構成要素を含んでお
り、それは、シンチレータ・プレート62ないし64
と、それに付属するトランスデューサ62aないし64
aとから成る組合せを、それらのうちの1組だけ、或い
は、それらを2組とも備えるというものである。更に
は、それらシンチレータ・プレート62ないし64と、
この第2図の検出器のその他の構成要素との間を、同じ
く任意の構成要素である厚い吸収体61ないし63で隔
てるようにしても良い。以上において、シンチレータ・
プレート62と64とのいずれか一方もしくは両方から
信号が検出されたときには、第2図の検出器のその他の
構成要素(即ち、第1位置測定用チャンバ部ないし第2
位置測定用チャンバ部)から発せられた信号を記録させ
ないようにする。
第3図に示した検出器の構成は、その中の任意の構成要
素までも含めた全体構成において、第1図に示した検出
器の構成に対する、別の1つの変更構成というべきもの
である。この第3図の検出器の構成も、第1図の構成と
同様に、窓部電極2及びその他の電極21、22、2
5、26、27によって画成した領域3、領域4、領域
5、領域7、及び領域8から成る第1位置測定用チャン
バ部を含んでいる。それら領域及び電極は、第1図の構
成において同一の引用符号を付してある対応する領域及
び電極と、同一の構造及び同一の特性を有するものであ
る。第3図の検出器の構成は、電極31、32、33に
よって画成した検出領域45及び46から成る第2位置
測定用チャンバ部を含んでいる。それら領域及び電極
は、第1図の構成において同一の引用符号を付してある
対応する領域及び電極と、同一の構造及び同一の特性を
有するものである。シンチレータ・プレート77は、放
射性核種からの放出であれば、いかなる種類の放射性核
種からの放出も全て吸収し得るだけの充分な厚さとして
あり、このシンチレータ・プレート77のフォトトラン
スデューサ78が発する信号は、シンチレータ・プレー
ト77に吸収された放射のエネルギの大きさを表わす。
従って、この信号を用いて、放出エネルギの大きさが許
容範囲から外れている放出については、カウントを行な
わないようにすることができる。
第1図及び第3図の検出器の構成では、放出経路上の2
つの点の位置を夫々に測定する検出器内の夫々の測定平
面は、その一方が、収集領域3の略々中央の平面であ
り、他方が多線比例グリッド電極32の電極平面であ
る。また、第2図の検出器の構成では、放出経路上の2
つの点の位置を夫々に測定する検出器内の夫々の測定平
面は、その一方が、収集領域3の略々中央の平面であ
り、他方が収集領域41の略々中央の平面である。ただ
し、収集領域の略々中央の平面の位置を判定する際に
は、事実上収集領域として機能している領域の厚さ(収
集領域の実効厚さ)が、その収集領域に隣接している増
幅領域の中にまで入り込んでいるということに留意する
必要がある。この入り込む距離は、その増幅領域の厚さ
を、その増幅領域を完全に横断する一次電子に対するそ
の増幅領域の増幅ゲイン係数の自然対数で割った商に略
々等しい。
第4図は、本発明に従って構成した平面型検出器におい
て実行される測定方法を説明する説明図である。同図
は、検出器の断面を表わしており、試料表面は平面10
上に位置しており、また、放出経路上の2つの点の位置
の測定は、夫々、平面13上と平面14上とで行なわれ
る。ここでは、図中の点1から放出が発生したものと
し、この発生点1の座標位置をuとする。点1で発生し
た放出は検出器の中を散乱のために進路を折曲されなが
ら進み、放出経路20をたどったものとする。この放出
経路20に対して、測定平面13上の点17と測定平面
14上の点6とにおいて、夫々に位置測定が行なわれ、
点17で測定された座標位置がa、点6で測定された座
標位置がbであったものとする(これら座標位置a及び
bは、座標位置uと同じ基準縁から測ったものであ
る)。これら2つの座標位置aとbとから、算出放出経
路として、直線放出経路23を求め、この直線放出経路
23が試料表面10と交わった点の座標位置をvで表わ
す。試料表面10からその法線に沿って測った測定平面
13までの距離と、測定平面14までの距離とは、夫々
CとDである。以上において、点17において測定した
座標位置aから座標位置vまでのずれの量を修正して、
座標位置vの値を算出するための式は、次のようにな
る。
v=a−(b−a)C/(D−C) 各々の放出を記録するに際しては、この式に従って算出
したv座標の値に対して更に、試料表面の座標の2つの
座標方向のうちの一方または両方の方向について、有効
性評価を施すようにしても良い。この算出値の有効性評
価は、専用の信号処理回路によって行なうようにしても
良く、或いはディジタル・データ処理装置の中の回路に
よって行なうようにしても良い。第4図から明らかなよ
うに、図に例示した放出には、検出器の中で発生する散
乱に起因する(v−u)という誤差が付随しており、こ
の散乱に起因する誤差が、位置測定に本来的に付随して
いる誤差に重畳することになる。具体的な特定の検出器
の、その具体的な構成材料や、その具体的な形状仕様が
分かれば、周知の物理法則に基づいて、散乱に起因する
分の算出誤差の分布を予測することができる。散乱に起
因する誤差の大きさは、放出の方向が、試料表面の法線
に対して大きな角度となる従って急激に増大し、また、
放出のエネルギが、小さなものとなるに従って急激に増
大する。
従って、試料表面の法線に対して大きな放出角度をなし
ている放出と、放出エネルギの小さな放出との、いずれ
か一方もしくは両方をリジェクトする(即ち、カウント
しないようにする)ことにより、感度は多少犠牲になる
が、空間解像度を向上させることができる。放出エネル
ギの大小に関しては、第1図に示した吸収体9や、第2
図に示した吸収体50を備えるようにすれば良く、これ
ら吸収体は、放出エネルギの大きさに応じて放出をふる
い分けして、所定のスレショルド値より大きな放出エネ
ルギを有する放出だけをカウントできるようにする。ま
た、第3図のフォトトランスデューサ78もこの目的に
利用することができ、即ち、このフォトトランスデュー
サ78から送出される信号の振幅を利用して、同様に放
出エネルギの大きさにスレショルドを設定することがで
きる。放出角度に関しては、測定して得られた2つの座
標値の差の値(b−a)が、第4図に示すように、試料
表面からの放出の、その試料表面の法線に対する放出角
度のタンジェントに比例するということを利用する。
尚、試料表面が曲面形状をなしているときには、この
(b−a)という量に対し、その表面の具体的な局面形
状に即した適当な修正係数を乗じるようにすれば良い。
そして、この(b−a)という量、或いはそれに適当な
修正係数を乗じた量を、所定の制限値と比較することに
よって、法線に対して大きな角度をなしている放出をリ
ジェクトすることができる。
第5A図は、本発明の方法に従って、座標位置を算出す
る処理と放出経路の角度にスレショルドを設定する処理
とを実行する電子回路の、ブロック図である。第5A図
の回路は、これらの処理を2つの座標方向のうちの一方
の座標方向について実行する回路である。この回路の入
力として必要なディジタル位置測定値は、第5B図に示
した読取り回路によって発生させることもでき、また、
第5C図に示した読取り回路によって発生させることも
できる。
第5B図に示した読取り回路は、一方の位置測定用チャ
ンバ部から、その一方の座標方向における座標位置を読
み取るための回路であり、この回路は、タップ付き集中
定数遅延線を使用する方式のものである。1つの平面状
電極の個々の導電体エレメントを夫々に入力301とし
て、この遅延線302に直線に接続してある。また、こ
の遅延線の両端部をタイミング回路305に接続してあ
る。このタイミング回路305の出力306が位置測定
信号である。
第5C図に示した読取り回路は、一方の位置測定用チャ
ンバ部から、その一方の座標方向における座標位置を読
み取るための回路であり、計算処理によって重心を求め
る方式のものである。1つの平面状電極の個々の導電体
エレメントを夫々に入力310として、増幅器群311
に接続してある。この増幅器群310から送出される一
連の出力信号が、1つの加算器312へは直接供給され
ており、もう1つの加算器314へは重み付け回路網3
13を介して供給されている。一連の出力信号が直接供
給されている方の加算器312は、重み付けしないまま
のそれら信号の合計値である単純合計値を出力として発
生している。一方、重み付け回路網313を介して一連
の出力信号が供給されている方の加算器314は、それ
ら出力信号の各々に対して、その出力信号を送出した導
電体エレメントの位置に比例した重み付けが施された後
の合計値である、重み付け合計値を出力として発生して
いる。除算器315は、重み付け合計値を単純合計値で
割った商を発生している。この除算器315からの出力
317は、重心位置に比例した信号となっている。入力
部94及び95へは位置測定値a及びbを入力する必要
があり、それら位置測定値a及びbは、第4図に示した
測定値a及びbに対応するものである。また、入力部9
6は、C/(D−C)に比例した定数の値を入力するた
めの入力部であり、Cの距離及びDの距離は、第4図に
示した通りである。この定数の値は、入力されたならば
レジスタ108の中に保持される。
第5A図において、減算器110は、その入力として測
定値aと測定値bとを受け取っており、出力としてそれ
らの間の差の値(b−a)を発生している。乗算器11
1は、その入力としてこの差の値(b−a)と、C/
(D−C)に比例した定数とを受け取っており、出力と
してそれらの積の値を発生している。減算器112は、
その入力としてこの積の値と、測定値aとを受け取って
おり、出力115としてそれらの間の差の値を発生して
いる。この出力115が、第4図に示した、放出発生点
の算出座標位置vに比例した信号である。
第5A図において、減算器110が発生している差の値
(b−a)は更に比較器117の一方の入力としても利
用されている。この比較器117の他方の入力はレジス
タ109から供給されており、レジスタ109は、入力
部97から受け取った値を保持している。入力部97か
ら受け取った値とは、ある放出の(b−a)の値が、そ
の値以上に大きい場合には、その放出の放出の経路の角
度が試料表面の法線に対して大き過ぎて許容できないと
いう、その(b−a)の値に対応した制限値である。比
較器117は、差の値(b−a)がその制限値よりも小
さいときに、その出力部118に信号が発生する。これ
は、その放出の射出角が許容範囲内にあることを、信号
で表示しているのである。
第5A図の回路は、静的動作、或いはクロック動作、或
いはプログラム動作を行なう、ディジタル集積回路を用
いて実現することができる。その種のディジタル集積回
路を用いて実現する場合には、測定値a、測定値b、定
数C/(D−C)、及び射出角を制限する制限値が、デ
ィジタル化されてコード化された表示形態で回路に供給
されるようにしておく必要がある。また、その種のディ
ジタル回路と同等のアナログ回路を用いて第5A図の回
路を実現することも可能である。アナログ回路を用いて
実現する場合には、以上の夫々の入力値が、アナログ電
圧信号ないしアナログ電流信号の形で回路に供給される
ようにしておく必要がある。
第6図は、ガス封入容器と読取り回路と任意の構成要素
であるリジェクト・カウンタとを含めた検出器の全体の
構成形態を示した図である。試料1が、主封入容器13
0の窓部2に接して配置されている。主封入容器130
の中には、第2図に示した構成形態の2つの位置測定用
チャンバ部が収容されており、即ち、5つの領域から成
る第1位置測定用チャンバ部10、その背後に吸収体プ
レート15、更にその背後にこれも5つの領域から成る
第2位置測定用チャンバ部19が配設されている。信号
ケーブル121と122とは、2つの位置測定用チャン
バ部の夫々の位置測定電極からの信号を、検出器の背面
壁部を貫通して、背面封入容器123の中に収容されて
いる電子読取り回路125と126とへ伝えている。
第6図において、主封入容器130の中には更に、2つ
の位置測定用チャンバ部10、19の背後の位置に、い
ずれも任意の構成要素である、厚い吸収体71と、多線
比例チャンバ部62とを配設してあり、多線比例チャン
バ部62は、第1図に示した電極35、36、37から
成る多線比例チャンバ部と同様の構成のものである。任
意の構成要素である吸収体71は、試料1からの放出の
全てを停止させることができるだけの充分な厚さとして
あり、これによって、多線比例チャンバ部62が、宇宙
線等をはじめとするバックグラウンド放射だけに反応す
るようにしてある。試料1を間に挟んで検出器と反対の
側には、いずれも任意の構成要素である、別体の封入容
器70と、厚い吸収体71と、多線比例チャンバ部72
とを配設してあり、多線比例チャンバ部72は、多線比
例チャンバ部62と同様の構成のものである。この多線
比例チャンバ部72も、バックグラウンド放射だけに反
応する。これら2つの多線比例チャンバ部62及び72
は、いずれもリジェクト・カウンタとして機能するもの
であり、任意の構成要素であるこれらリジェクト・カウ
ンタの機能は、宇宙線等をはじめとするバックグラウン
ド放射が入射したときに、リジェクト信号を発すること
にある。この検出器の、位置測定用チャンバ部10、1
9から発せられる信号のうち、リジェクト信号が発せら
れてから極めて短時間のうちに発せられた信号は無視さ
れる。このようにリジェクト・カウントを備えたため、
自然界に存在する放射に起因するバックグラウンドの殆
ど全てを記録せずに済み、そのために、試料からの非常
にエネルギの弱い放出の分布までも記録できるようにな
っている。
第7図は、本発明の装置及び方法を組み込んだデータ抽
出システムの主要構成要素を示した図である。検出器8
1は、第1図、第2図、または第3図に即して、且つ第
6図に即して構成したものである。検出器81は高圧電
源84とガス供給源85とに接続してあり、これらによ
って、この検出器81の動作条件を確立している。読取
り回路87は、位置測定用チャンバ部の電極エレメント
から供給される電荷信号を処理し、電離が発生した位置
の座標測定値に比例した信号を発生する。この信号の
値、即ち、位置測定値は、試料表面の放出発生点の、各
座標方向における座標位置を求めるために、第5A図に
示した信号処理回路88へ入力される。この信号処理回
路88が発生した座標出力値と、その他の検出用エレメ
ント(放出エネルギの大きさを検出するための検出エレ
メント)からの信号と、この信号処理回路88の角度比
較出力値とが、同時性制御回路89へ入力されており、
この同時性制御回路89が、その放出に関連した2つの
放出経路角度が共に許容範囲内にあるときに、データ採
取プロセッサ90をトリガして、信号処理回路88か
ら、放出点の算出座標を読み取らせる。
データ採取プロセッサ90はまた、位置測定用チャンバ
部から送出される信号を読み取り、そして、電極の電圧
を制御することにより、位置測定用チャンバ部の動作を
制御するように構成しても良い。データ採取プロセッサ
90は更に、信号処理回路88の中で使用される、所定
の信号レベルの大きさ、所定の時間長さ、試料表面の法
線に対して大きな角度をなす放出に関する制限角度の大
きさ、及び、放出のエネルギの所定の範囲を設定する。
データ採取プロセッサ90は、許容されたカウントを、
データ採取メモリ91の中に累積させて行く。データ採
取メモリ91はマルチチャンネル・ディジタル・カウン
タ91Aの形態としても良く、或いは、一般的な任意の
種類のメモリ装置としても良い。データ採取プロセッサ
90は更に、試料の表面から飛び出した放出の、その放
出発生点の算出座標位置を記録及び解析し、その解析の
結果をディスプレイ92上に表示する。このディスプレ
イ92に表示されるのは、例えば、データ採取プロセッ
サ90が作成した、それら座標位置の分布図、即ち画像
等である。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、及び第3図は、本発明に係る検出器に
おける電極の配置態様と試料の配設位置とを示した断面
図、第4図は、本発明の原理に従って行なう放出発生点
座標位置の算出方法と、放出経路の散乱の結果として生
じる誤差とを示す説明図、第5A図は、本発明に従って
放出発生点座標位置を算出するための信号処理回路のブ
ロック図、第5B図及び第5C図は、第5A図の回路と
組み合わせて使用する、好適な読取り回路のブロック
図、第6図は、第2図に示した検出器を封入容器の中に
収容してその封入容器の内側と外側との両方にリジェク
ト・カウンタを備えた構成とした本発明に係る装置にお
ける、構成要素の配置態様と、典型的な試料の平面の配
置態様とを示した断面図、そして、第7図は、本発明に
従って構成した検出器及び信号処理回路を組み込んだデ
ータ採取システムの主要構成要素を示したブロック図で
ある。 1……試料、2……窓部 3……収集領域、4……増幅領域 5……受渡領域 7、8、11、12、15、16……検出領域 21、22、25〜27、31〜33、35〜37……
電極 9……吸収体

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】荷電粒子を放出する放射性核種の、平面形
    状の試料の表面ないし表面近傍部における二次元分布を
    測定する装置において、 (a) 窓部を備えたガス封入容器であって、該窓部を、前
    記試料に隣接するように配置してあり、且つ、該窓部
    を、該窓部に入射した荷電粒子放出が吸収及び散乱を殆
    ど生じることなく該窓部を貫通できるような材料組成及
    び厚さで形成してある、ガス封入容器と、 (b)(i) 前記ガス封入容器の中に第1位置測定を行なえ
    るように配設した第1位置測定用チャンバ部であって、
    前記第1位置測定は、前記試料に対して平行な第1平面
    を通過する荷電粒子放出によって発生される電離信号の
    該第1平面内における位置を2つの座標方向で測定する
    位置測定であり、更に、前記第1平面を前記試料の表面
    に近接させて位置させる形態としてある、第1位置測定
    用チャンバ部と、 (ii) 前記ガス封入容器の中の前記窓部から離れた位置
    に第2位置測定を行なえるように配設した第2位置測定
    用チャンバであって、前記第2位置測定は、前記試料に
    対して平行な第2平面を通過する荷電粒子放出によって
    発生される電離信号の該第2平面内における位置を2つ
    の座標方向で測定する位置測定である、第2位置測定用
    チャンバ部 とを含む検出器、 (c) 前記第1位置測定用チャンバ部と前記第2位置測定
    用チャンバ部において、所定の時間間隔以内に発生した
    電離信号の測定位置を比較対照し、それら2つの測定位
    置を通る直線が前記試料の表面と交わる交点の座標を算
    出し、算出したその座標の位置をもって算出放出発生点
    とし、更に、前記2つの測定位置の間の差の値が、前記
    第1平面及び前記第2平面に対する射出角が最大の算出
    放出経路に対応する値である制限値を超えているか否か
    を判定する、回路手段と、 を備えた装置。
  2. 【請求項2】前記第1位置測定用チャンバ部の大きさ及
    び前記第2位置測定用チャンバ部の大きさを、前記試料
    の表面の大きさと略々同一の広がりを持つ大きさにして
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の装
    置。
  3. 【請求項3】前記第1位置測定用チャンバ部及び前記第
    2位置測定用チャンバ部の各々を、多線ガス比例チャン
    バ部としてあり、該多線ガス比例チャンバ部は2つの検
    出領域を含んでおり、それら2つの検出領域は各々がガ
    ス領域であり、それら2つの検出領域は、その各々の外
    側境界を平面状電極によって画成してあると共に、それ
    ら検出領域どうしの間を更に別の平面状電極によって区
    画してあり、それら平面状電極はその各々を前記試料の
    表面に対して平行に配置してあり、それら平面状電極の
    うち、前記2つの検出領域どうしの間を区画している平
    面状電極を、金属細線ないし導電性繊維のグリッドとし
    て構成してあり、前記2つの検出領域の中では、前記平
    面状電極によって形成される強力な電界のために、一次
    電離電子が金属細線ないし導電性繊維の前記グリッドへ
    向って移動し、その金属細線ないし導電性繊維の近傍に
    おいて電子の二次増幅が発生するようにしてあり、更
    に、前記平面状電極のうち、前記2つの検出領域の外側
    境界を画成している1枚ないし2枚の平面状電極が、位
    置に応じて異なった値を取る複数の電荷信号を発生する
    ようにしてあり、それら電荷信号に基づいて読取り回路
    が、金属細線ないし導電性繊維の前記グリッドの平面の
    1つないし2つの座標方向についての電離の重心位置を
    算出するようにしてあることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の装置。
  4. 【請求項4】前記第1位置測定用チャンバ部は、ガス中
    の電離の比例増幅を利用するようにしたものであり、且
    つ、複数のガス領域を含んでおり、それら複数のガス領
    域は、その外側境界を平面状電極によって画成してある
    と共に、それらガス領域どうしの間を更に別の夫々の平
    面状電極によって区画してあり、それら平面状電極はそ
    の各々を前記試料の表面に対して平行に配置してあり、
    それら平面状電極のうち、前記複数のガス領域のうちの
    2つのガス領域どうしの間を区画している平面状電極
    を、メッシュないしグリッドとして構成することによ
    り、電子が1つのガス領域から別のガス領域へ移動でき
    るようにしてあり、前記複数のガス領域は、前記試料に
    近い側から順に、 (a) 前記試料に最も近接したガス領域である、荷電粒子
    放出の放出飛跡のうちの前記試料の表面に近い短い飛跡
    部分から一次電離電子を収集するための収集領域であっ
    て、該収集領域の中では、該収集領域の境界を画成して
    いる平面状電極によって形成される電界のために、前記
    一次電離電子が前記試料から離れる方向に移動するよう
    にしてある、収集領域と、 (b) 前記収集領域の次に続くガス領域である、前記収集
    領域において収集された一次電離電子の増幅を行なうた
    めの増幅領域であって、該増幅領域の中では、該増幅領
    域の境界を画成している平面状電極によって形成される
    強力な電界のために、電子が前記試料から離れる方向に
    移動すると共に、該増幅領域であるガス領域の中のいた
    る所において電子の二次増幅が誘起されるようにしてあ
    り、この電子の二次増幅は、電子が該増幅領域を横切る
    単位厚さあたりの増幅率が略々一定の増幅として行なわ
    れる、増幅領域と、 (c) 前記増幅領域の次に続くガス領域である、前記増幅
    領域とこのガス領域の更に後に続くガス領域との間を隔
    離するための受渡領域であって、該受渡領域の中では、
    該受渡領域の境界を画成している平面状電極によって形
    成される電界のために、電子が前記試料から離れる方向
    に移動するようにしてある、受渡領域と、 (d) 前記受渡領域の次に続くガス領域である、電離を検
    出してその電離の位置を測定するための2つの検出領域
    であって、それら2つの検出領域どうしの間を区画して
    いる平面電極を、金属細線ないし導電性繊維のグリッド
    として構成してあり、それら2つの検出領域の中では、
    それら検出領域の外側境界を画成している平面電極とそ
    れら検出領域どうしの間を区画している平面電極とによ
    って形成される強力な電界のために、電子が金属細線な
    いし導電性繊維の前記グリッドへ向って移動し、その金
    属細線ないし導電性繊維の近傍において更なる電子の二
    次増幅が発生するようにしてあり、更に、前記平面状電
    極のうち前記2つの検出領域の外側境界を画成している
    2枚の平面状電極が、位置に応じて異なった値を取る複
    数の電荷信号を発生するようにしてあり、それら電荷信
    号に基づいて読取り回路が、金属細線ないし導電性繊維
    の前記グリッドの平面の2つの座標方向についての電離
    の重心位置を算出するようにしてある、2つの検出領域
    と、 から成ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    装置。
  5. 【請求項5】前記第2位置測定用チャンバ部が2つの検
    出領域を含んでおり、それら2つの検出領域は、その各
    々の外側境界を平面状電極によって画成してあると共
    に、それら検出領域どうしの間を更に別の平面状電極に
    よって区画してあり、それら平面状電極はその各々を前
    記試料の表面に対して平行に配置してあり、それら平面
    状電極のうち、前記2つの検出領域どうしの間を区画し
    ている平面状電極を、金属細線ないし導電性繊維のグリ
    ッドとして構成してあり、前記2つの検出領域の中で
    は、前記平面状電極によって形成される強力な電界のた
    めに、一次電離電子が金属細線ないし導電性繊維の前記
    グリッドへ向って移動し、その金属細線ないし導電性繊
    維の近傍において電子の二次増幅が発生するようにして
    あり、更に、前記2つの検出領域の前記平面状電極のう
    ちの1枚ないし2枚の平面状電極が、位置に応じて異な
    った値を取る複数の電荷信号を発生するようにしてあ
    り、それら電荷信号に基づいて読取り回路が、金属細線
    ないし導電性繊維の前記グリッドの平面の1つないし2
    つの座標方向についての電離の重心位置を算出するよう
    にしてあることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の装置。
  6. 【請求項6】前記検出器は、前記第2位置測定用チャン
    バ部及びその背後の、吸収体プレートと、電離に反応す
    る第3チャンバ部とを有しており、前記吸収体プレート
    は、所定のスレショルド値よりも小さい放出エネルギを
    有する荷電粒子放出を吸収し該スレショルド値よりも大
    きい放出エネルギを有する荷電粒子放出の大部分を透過
    するようにその材料組成及び厚さを選択してあり、電離
    に反応する前記第3チャンバ部は、2つの検出領域を含
    んでおり、それら2つの検出領域は、その各々の外側境
    界を平面状電極によって画成してあると共に、それら検
    出領域どうしの間を更に別の平面状電極によって区画し
    てあり、それら平面状電極はその各々を前記試料の表面
    に対して平行に配置してあり、それら平面状電極のう
    ち、前記2つの検出領域どうしの間を区画している平面
    状電極を、金属細線ないし導電性繊維のグリッドとして
    構成してあり、前記2つの検出領域の中では、前記平面
    状電極によって形成される強力な電界のために、一次電
    離電子が金属細線ないし導電性繊維の前記グリッドへ向
    って移動し、その金属細線ないし導電性繊維の近傍にお
    いて電子の二次増幅が発生するようにしてあり、更に、
    前記2つの検出領域の前記平面状電極のうちの1枚の平
    面状電極が電荷信号を発生するようにしてあり、この電
    荷信号に基づいて読取り回路が、前記吸収体プレートを
    貫通した荷電粒子放出が存在することの有無を判定する
    ようにしてあることを特徴とする特許請求の範囲第5項
    記載の装置。
  7. 【請求項7】前記検出器は、前記第2位置測定用チャン
    バ部及びその背後の固体シンチレータ材料製のプレート
    を有しており、該固体シンチレータ材料製プレートは、
    前記試料中の放射性核種が発生する荷電粒子放出であれ
    ばいかなる大きさの放出エネルギを有する荷電粒子放出
    であっても吸収するような材料組成及び厚さで構成して
    あり、該固体シンチレータ材料製プレートは、電離を生
    じさせる放射によって活性化されたときに光信号を発生
    し、この光信号をフォトトランスデューサが電気信号に
    変換するようにしてあり、この電気信号の振幅に基づい
    て読取り回路が、前記固体シンチレータ材料製プレート
    が吸収した荷電粒子放出のエネルギを判定するようにし
    てあり、これによって、所定のエネルギ範囲内のエネル
    ギを有する放出だけを許容するようにしたことを特徴と
    する特許請求の範囲第1項または第5項記載の装置。
  8. 【請求項8】前記検出器は、前記第2位置測定用チャン
    バ部の直前に、吸収体プレートを有しており、該吸収体
    プレートは、所定のスレショルド値よりも小さい放出エ
    ネルギを有する荷電粒子放出を吸収し該スレショルド値
    よりも大きい放出エネルギを有する荷電粒子放出の大部
    分を透過するようにその材料組成及び厚さを選択してあ
    り、更に、前記第2位置測定用チャンバ部は、ガス中の
    電離の比例増幅を利用するようにしたものであり、且
    つ、複数のガス領域を含んでおり、それら複数のガス領
    域は、その外側境界を平面状電極によって画成してある
    と共に、それらガス領域どうしの間を更に別の夫々の平
    面状電極によって区画してあり、それら平面状電極はそ
    の各々を前記試料の表面に対して平行に配置してあり、
    それら平面状電極のうち、前記複数のガス領域のうちの
    2つのガス領域どうしの間を区画している平面状電極
    を、メッシュないしグリッドとして構成することによ
    り、電子が1つのガス領域から別のガス領域へ移動でき
    るようにしてあり、前記複数のガス領域は、前記試料に
    近い側から順に、 (a) 前記試料に最も近接したガス領域である、荷電粒子
    放出の放出飛跡のうちの前記試料の表面に近い短い飛跡
    部分から一次電離電子を収集するための収集領域であっ
    て、該収集領域の中では、該収集領域の境界を画成して
    いる平面状電極によって形成される電界のために、前記
    一次電離電子が前記試料から離れる方向に移動するよう
    にしてあり、更に、前記吸収体プレートを該収集領域の
    前記試料の表面に近い側の平面状電極として使用してい
    る、収集領域と、 (b) 前記収集領域の次に続くガス領域である、前記収集
    領域において収集された一次電離電子の増幅を行なうた
    めの増幅領域であって、該増幅領域の中では、該増幅領
    域の境界を画成している平面状電極によって形成される
    強力な電界のために、電子が前記試料から離れる方向に
    移動すると共に、該増幅領域であるガス領域の中のいた
    る所において電子の二次増幅が誘起されるようにしてあ
    り、この電子の二次増幅は、電子が該増幅領域を横切る
    単位厚さあたりの増幅率が略々一定の増幅として行なわ
    れる、増幅領域と、 (c) 前記増幅領域の次に続くガス領域である、前記増幅
    領域とこのガス領域の更に後に続くガス領域との間を隔
    離するための受渡領域であって、該受渡領域の中では、
    該受渡領域の境界を画成している平面状電極によって形
    成される電界のために、電子が前記試料から離れる方向
    に移動するようにしてある、受渡領域と、 (d) 前記受渡領域の次に続くガス領域である、電離を検
    出してその電離の位置を測定するための2つの検出領域
    であって、それら2つの検出領域どうしの間を区画して
    いる平面電極を、金属細線ないし導電性繊維のグリッド
    として構成してあり、それら2つの検出領域の中では、
    それら検出領域の外側境界を画成している平面電極とそ
    れら検出領域どうしの間を区画している平面電極とによ
    って形成される強力な電界のために、電子が金属細線な
    いし導電性繊維の前記グリッドへ向って移動し、その金
    属細線ないし導電性繊維の近傍において更なる電子の二
    次増幅が発生するようにしてあり、更に、前記平面状電
    極のうち前記2つの検出領域の外側境界を画成している
    1枚ないし2枚の平面状電極が、位置に応じて異なった
    値を取る複数の電荷信号を発生するようにしてあり、そ
    れら電荷信号に基づいて読取り回路が、金属細線ないし
    導電性繊維の前記グリッドの平面の1つないし2つの座
    標方向についての電離の重心位置を算出するようにして
    ある、2つの検出領域と、 から成ることを特徴とする、特許請求の範囲第1項、第
    3項、または第4項記載の装置。
  9. 【請求項9】前記回路手段は、前記位置測定用チャンバ
    部のうちのいずれかの位置測定用チャンバ部の、その2
    つの次元方向の一方ないし両方に関して、一次元の電荷
    重心位置を求めるための読取り回路を使用しており、該
    読取り回路は、複数のタップを、検出領域の境界を画成
    している1枚の電極の複数の導電性エレメントに直接接
    続してある、タップ付き集中定数電磁遅延線と、該遅延
    線の両端における夫々の信号ピークの間の時間差を測定
    するための電子タイミング回路手段とを含んでおり、前
    記時間差が、前記検出領域の境界を画成している電極に
    対して平行な該検出領域の中に位置する平面内の、しか
    もその座標方向が前記複数の導電性エレメントの延在方
    向に対して直角な座標における、検出された電離のクラ
    スタの重心位置の座標位置を表わすようにしてあること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項、第3項、第4項、
    または第5項記載の装置。
  10. 【請求項10】前記回路手段は、前記位置測定用チャン
    バ部のうちのいずれかの位置測定用チャンバ部の、その
    2つの次元方向の一方ないし両方に関して、一次元の電
    荷重心位置を求めるための読取り回路手段を使用してお
    り、該読取り回路手段は、その一次元の電荷重心位置を
    求めるために、検出領域の境界を画成している1枚の電
    極の複数の導電性エレメントから得られる夫々の信号
    に、該電極の平面内にあってしかもその座標方向がそれ
    ら複数の導電性エレメントの延在方向に対して直角な座
    標におけるそれら導電性エレメントの位置に比例した重
    み値をかける乗算を行ない、こうして重み付けした後の
    それら信号の値を合計して重み付き合計値を算出し、ま
    た一方では、重み付けしないままのそれら信号の値を合
    計して単純合計値を算出し、更に、前記重み付き合計値
    を前記単純合計値で割る除算を行ない、この除算の結果
    として得られる出力が、前記検出領域の境界を画成して
    いる電極に対して平行な該検出領域の中に位置する平面
    内にあってしかもその座標方向が前記複数の導電性エレ
    メントの延在方向に対して直角な座標における、検出さ
    れた電離のクラスタの重心位置の座標位置を表わすよう
    にしてあることを特徴とする特許請求の範囲第1項、第
    3項、第4項、または第5項記載の装置。
  11. 【請求項11】前記回路手段は、前記第2位置測定用チ
    ャンバ部の2つの次元方向の一方ないし両方に関して、
    一次元の電荷重心位置を求めるための読取り回路を使用
    しており、該読取り回路は、複数のタップを、検出領域
    の境界を画成している1枚の電極の複数の導電性エレメ
    ントに直接接続してある、タップ付き集中定数電磁遅延
    線と、該遅延線の両端における夫々の信号ピークの間の
    時間差を測定するための電子タイミング回路とを含んで
    おり、前記時間差が、前記検出領域の境界を画成してい
    る電極に対して平行な該検出領域の中に位置する平面内
    の、しかもその座標方向が前記複数の導電性エレメント
    の延在方向に対して直角な座標における、検出された電
    離のクラスタの重心位置の座標位置を表わすようにして
    あることを特徴とする特許請求の範囲第8項記載の装
    置。
  12. 【請求項12】前記回路手段は、前記第2位置測定用チ
    ャンバ部の2つの次元方向の一方ないし両方に関して、
    一次元の電荷重心位置を求めるための読取り回路手段を
    有しており、該読取り回路手段は、その一次元の電荷重
    心位置を求めるために、検出領域の境界を画成している
    1枚の電極の複数の導電性エレメントから得られる夫々
    の信号に、該電極の平面内にあってしかもその座標方向
    がそれら複数の導電性エレメントの延在方向に対して直
    角な座標におけるそれら導電性エレメントの位置に比例
    した重み値をかける乗算を行ない、こうして重み付けし
    た後のそれら信号の値を合計して重み付き合計値を算出
    し、また一方では、重み付けしないままのそれら信号の
    値を合計して単純合計値を算出し、更に、前記重み付き
    合計値を前記単純合計値で割る除算を行ない、この除算
    の結果として得られる出力が、前記検出領域の境界を画
    成している電極に対して平行な該検出領域の中に位置す
    る平面内にあってしかもその座標方向が前記複数の導電
    性エレメントの延在方向に対して直角な座標における、
    検出された電離のクラスタの重心位置の座標位置を表わ
    すようにしてあることを特徴とする特許請求の範囲第8
    項記載の装置。
  13. 【請求項13】前記検出器が、ガス中の電離の比例増幅
    を利用した1つないし複数の多線カウンタを備えてお
    り、該多線カウンタは、前記試料に隣接した、前記第1
    及び第2位置測定用チャンバ部とは反対側の位置と、前
    記第2位置測定用チャンバ部に隣接した、前記試料とは
    反対側の位置との、少なくとも一方の位置に配置してあ
    り、該多線カウンタは、そのカウント可能領域が、前記
    試料の表面に対して平行であって該試料の表面と実質的
    に同一の広がりを有するかないしはそれよりも大きく、
    該多線カウンタが発する信号が、バックグラウンド放射
    という事象の発生を表示すると共に、その事象が発生し
    ているときには前記第1及び第2位置測定用チャンバ部
    からの信号が記録されることを阻止するようにしてある
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の装置。
  14. 【請求項14】前記多線カウンタが、前記試料からの荷
    電粒子放出の全てを停止させることができる材料組成及
    び厚さの吸収体プレートを含んでおり、該吸収体プレー
    トを、該多線カウンタの前記試料側に配置してあること
    を特徴とする特許請求の範囲第13項記載の装置。
  15. 【請求項15】前記検出器が、1つないし複数のシンチ
    レーション・カウンタを備えており、該シンチレーショ
    ン・カウンタは、前記試料に隣接した、前記第1及び第
    2位置測定用チャンバ部とは反対側の位置と、前記第2
    位置測定用チャンバ部に隣接した、前記試料とは反対側
    の位置との、少なくとも一方の位置に配置してあり、該
    シンチレーション・カウンタは、放射によって活性化さ
    れたときに光信号を発生する固体シンチレータ材料製の
    プレートを含んでおり、その光信号をフォトトランスデ
    ューサが電気信号に変換するようにしてあり、該シンチ
    レーション・カウンタは、そのカウント可能領域が、前
    記試料の表面に対して平行であって該試料の表面と実質
    的に同一の広がりを有するかないしはそれよりも大き
    く、該シンチレーション・カウンタが発する信号が、バ
    ックグラウンド放射という事象の発生を表示すると共
    に、その事象が発生しているときには前記第1及び第2
    位置測定用チャンバ部からの信号が記録されることを阻
    止するようにしてあることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の装置。
  16. 【請求項16】前記シンチレーション・カウンタが、前
    記試料からの荷電粒子放出の全てを停止させることがで
    きる材料組成及び厚さの吸収体プレートを含んでおり、
    該吸収体プレートを、該シンチレーション・カウンタの
    前記試料側に配置してあることを特徴とする、特許請求
    の範囲第15項記載の装置。
  17. 【請求項17】前記回路手段が、前記第1及び第2位置
    測定用チャンバ部から得られる情報を記録させるか否か
    を制御する制御装置を備えており、前記第1位置測定用
    チャンバ部からの信号のレベルが所定レベル以上に上昇
    した時刻と、前記第2位置測定用チャンバ部からの信号
    のレベルが所定レベル以上に上昇した時刻との間の時間
    間隔が所定の時間間隔以内であり、且つ、前記測定位置
    から得られる値が、最大放出角度の算出放出経路に対応
    した制限値を超えていない場合に、該制御装置が、前記
    第1及び第2位置測定用チャンバから得られる情報を記
    録させるようにしてあることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の装置。
  18. 【請求項18】前記回路手段が、前記第1及び第2位置
    測定用チャンバ部から得られる情報を記録させるか否か
    を制御する制御装置を備えており、前記第1位置測定用
    チャンバ部からの信号のレベルが所定レベル以上に上昇
    した時刻と、前記第2位置測定用チャンバ部からの信号
    のレベルが所定レベル以上に上昇した時刻との間の時間
    間隔が所定の時間間隔以内であり、且つ、前記測定位置
    から得られる値が、最大放出角度の算出放出経路に対応
    した制限値を超えておらず、且つ、電離に反応する前記
    第3チャンバ部からの信号が、所定のエネルギ範囲内の
    エネルギを有する放出が発生したことを表わしている場
    合に、該制御装置が、前記第1及び第2位置測定用チャ
    ンバから得られる情報を記録させるようにしてあること
    を特徴とする特許請求の範囲第6項記載の装置。
  19. 【請求項19】前記回路手段が、前記第1及び第2位置
    測定用チャンバ部から得られる情報を記録させるか否か
    を制御する制御装置を備えており、前記第1位置測定用
    チャンバ部からの信号のレベルが所定レベル以上に上昇
    した時刻と、前記第2位置測定用チャンバ部からの信号
    のレベルが所定レベル以上に上昇した時刻との間の時間
    間隔が所定の時間間隔以内であり、且つ、前記測定位置
    から得られる値が、最大放出角度の算出放出経路に対応
    した制限値を超えておらず、且つ、前記フォトトランス
    デューサからの信号が、所定のエネルギ範囲内のエネル
    ギを有する放出が発生したことを表わしている場合に、
    該制御装置が、前記第1及び第2位置測定用チャンバか
    ら得られる情報を記録させるようにしてあることを特徴
    とする特許請求の範囲第7項記載の装置。
  20. 【請求項20】前記回路手段が、前記第1及び第2位置
    測定用チャンバ部と前記制御装置とに接続したデータ採
    取プロセッサ手段を備えており、該データ採取プロセッ
    サ手段は、前記第1及び第2位置測定用チャンバ部から
    の信号を読み取り、且つ、前記第1及び第2位置測定用
    チャンバ部の動作を、それら位置測定用チャンバ部の電
    極電圧を制御することによって、また、前記所定の信号
    レベルと、前記所定の時間間隔と、最大放出角度の算出
    放出経路に対応した前記制限値とを設定することによっ
    て、制御し、且つ、前記試料表面からの放射線の放出の
    前記放出座標を表わす分布図即ち画像を、生成し、ない
    しは記録し、ないしは解析し、ないしはディスプレイに
    表示するものであることを特徴とする特許請求の範囲第
    17項記載の装置。
  21. 【請求項21】前記回路手段が、前記第1及び第2位置
    測定用チャンバ部と前記制御装置とに接続したデータ採
    取プロセッサ手段を備えており、該データ採取プロセッ
    サ手段は、前記第1及び第2位置測定用チャンバ部から
    の信号を読み取り、且つ、前記第1及び第2位置測定用
    チャンバ部の動作を、それら位置測定用チャンバ部の電
    極電圧を制御することによって、また、前記所定の信号
    レベルと、前記所定の時間間隔と、最大放出角度の算出
    放出経路に対応した前記制限値と、放出エネルギの前記
    所定のエネルギ範囲とを設定することによって、制御
    し、且つ、前記試料表面からの放射線の放出の前記放出
    座標を表わす分布図即ち画像を、生成し、ないしは記録
    し、ないしは解析し、ないしはディスプレイに表示する
    ものであることを特徴とする特許請求の範囲第18項記
    載の装置。
  22. 【請求項22】前記回路手段が、前記第1及び第2位置
    測定用チャンバ部と前記制御装置とに接続したデータ採
    取プロセッサ手段を備えており、該データ採取プロセッ
    サ手段は、前記第1及び第2位置測定用チャンバ部から
    の信号を読み取り、且つ、前記第1及び第2位置測定用
    チャンバ部の動作を、それら位置測定用チャンバ部の電
    極電圧を制御することによって、また、前記所定の信号
    レベルと、前記所定の時間間隔と、最大放出角度の算出
    放出経路に対応した前記制限値と、放出エネルギの前記
    所定のエネルギ範囲とを設定することによって、制御
    し、且つ、前記試料表面からの放射線の放出の前記放出
    座標を表わす分布図即ち画像を、生成し、ないしは記録
    し、ないしは解析し、ないしはディスプレイに表示する
    ものであることを特徴とする特許請求の範囲第19項記
    載の装置。
  23. 【請求項23】第1電離検出エレメント及び1つないし
    複数の更なる電離検出エレメントを配設した検出器を用
    いて、荷電粒子を放出する放射性核種の分布を測定する
    測定対象である、平坦形状ないし曲面形状の試料表面な
    いしその試料表面の近傍部の、荷電粒子を放出する放射
    性核種の位置を求める方法において、 (a) 前記試料表面に対して実質的に平行で該試料表面の
    分布測定対象領域と実質的に同一の広がりを持つ感度領
    域を有する、前記第1電離検出エレメントを用いて、放
    出経路のうちの放出発生点に近い短い経路部分に対応し
    た電離の重心装位置を測定するステップと、 (b) 前記試料表面に対して実質的に平行で該試料表面の
    分布測定対象領域と実質的に同一の広がりを持つ感度領
    域を有する、前記1つないし複数の更なる電離検出エレ
    メントを用いて、放出経路のうちの放出発生点から離れ
    た短い経路部分に対応した電離の重心位置を測定するス
    テップと、 (c) 複数の前記電離検出エレメントから得られた夫々の
    座標位置を関連付ける座標位置関連付け手段を用いて、
    荷電粒子放出の放出発生点と放出方向とを算出するステ
    ップと、 を含んでいる測定方法。
  24. 【請求項24】前記座標位置関連付け手段が、前記試料
    表面の2つの次元方向の一方ないし両方に関して、前記
    第1電離検出エレメントから得られた当該次元方向の位
    置測定値と、前記更なる電離検出エレメントから得られ
    た当該次元方向の位置測定値との間の差の値である、座
    標位置差の値を算出し、更に、その座標位置差の値と、
    分布の測定対象である前記試料表面と前記第1電離検出
    エレメントの測定面との間の距離の値と、分布の測定対
    象である前記試料表面と前記更なる電離検出エレメント
    の測定面との間の距離の値とに基づいて、当該次元方向
    の、(a) 放出発生点の座標位置の算出値と、(b) 放出の
    射出角度の算出値のタンジェントの値との、少なくとも
    一方を求めるようにしており、 (a) 放出発生点の座標位置の算出値は、夫々の前記位置
    測定値から得られる夫々の位置を通る直線を用いて算出
    し、この算出値は、分布の測定対象である前記試料表面
    と前記第1電離検出エレメントの測定面との間の距離を
    前記第1電離検出エレメントの測定面と前記更なる電離
    検出エレメントの測定面との間の距離の値で割った商で
    ある距離比に前記座標位置差の値を乗じた積の値、ない
    しは、前記試料表面が平面形状以外の形状であれば、こ
    の積の値に更にその形状に対応した修正係数を乗じた値
    を、前記第1電離検出エレメントから得られた座標位置
    の値から減じた値として求めるようにし、 (b) 放出の射出角度の算出値のタンジェントの値は、夫
    々の前記位置測定値から得られる夫々の位置を通る直線
    を用いて算出し、この算出値は、前記第1電離検出エレ
    メントの測定面と前記更なる電離検出エレメントの測定
    面との間の距離の値に対する前記座標位置差の値の比の
    値またはその比の値に比例する値、ないしは、前記試料
    表面が平面形状以外の形状であれば、この値に更にその
    形状に対応した修正係数を乗じた値として求めるように
    し、これによって、許容可能な放出角度範囲内の放出角
    度を有する放出だけがカウントされるように、放出のカ
    ウントに制限を加えるようにした、 ことを特徴とする特許請求の範囲第23項記載の測定方
    法。
  25. 【請求項25】前記検出器は、分布の測定対象である前
    記試料表面から放出される荷電粒子放出の放出エネルギ
    が所定の制限値以下である場合にその荷電粒子放出の通
    過を妨げるような材料組成及び厚さの吸収体を有してお
    り、該吸収体は、前記試料表面に対して実質的に平行で
    該試料表面の分布測定対象領域と実質的に同一の広がり
    を持つ吸収領域を有しており、該吸収体は、分布の測定
    対象である前記試料表面から離れた位置に配設してあ
    り、且つ、該吸収体は、前記電離検出エレメントのうち
    の2つの電離検出エレメントの間に配置してあり、該吸
    収体を使用することにより、該吸収体を間に挟んで分布
    の測定対象である前記試料表面とは反対側に位置してい
    る電離検出エレメントによって電離の検出が行なわれた
    放出だけがカウントされるように、放出のカウントに制
    限を加えるようにしたことを特徴とする特許請求の範囲
    第23項記載の測定方法。
  26. 【請求項26】前記検出器は、前記試料表面からの荷電
    粒子放出であればそのエネルギの大きさの如何にかかわ
    らず完全に吸収してそのエネルギの大きさを測定するこ
    とのできる材料組成及び厚さのエネルギ測定用電離検出
    エレメントを有しており、該エネルギ測定用電離検出エ
    レメントは、前記試料表面に対して実質的に平行で該試
    料表面の分布測定対象領域と実質的に同一の広がりを持
    つ感度領域を有しており、且つ、該エネルギ測定用電離
    検出エレメントは前記電離検出エレメントのいずれより
    も該試料表面から遠くに離れて位置しており、これによ
    って、許容可能な放出エネルギ範囲内の放出エネルギを
    有する放出だけがカウントされるように、放出のカウン
    トに制限を加えるようにしたことを特徴とする特許請求
    の範囲第23項記載の測定方法。
  27. 【請求項27】前記座標位置関連付け手段が、マルチチ
    ャンネル・ディジタル・カウンタないしメモリ・アレイ
    を有しており、前記算出するステップは、前記マルチチ
    ャンネル・ディジタル・カウンタないしメモリ・アレイ
    を使用して、前記試料表面の放射性核種の分布のディジ
    タル画像を生成する画像生成ステップを含んでおり、該
    画像生成ステップにおいては、前記試料表面の領域要素
    の各々に1つずつのカウント値を関連付け、そして、前
    記電離検出エレメントがある放出を記録する際に、その
    放出の放出発生点の算出座標位置が、ある領域要素の境
    界の内側に位置しているならば、放出角度に制限が加え
    られているときにはその放出の放出角度が許容可能な放
    出角度範囲内にあると判定されることを条件として、且
    つ、放出エネルギが測定されたときにはその放出の放出
    エネルギが許容可能な放出エネルギ範囲内にあると判定
    されることを条件として、その領域要素に対応したカウ
    ント値をインクリメントするようにしていることを特徴
    とする特許請求の範囲第23項、第24項、第25項、
    または第26項記載の測定方法。
  28. 【請求項28】前記検出器は、前記電離検出エレメント
    のうちのいずれかの電離検出エレメントとして多線ガス
    比例チャンバ部を有しており、該多線ガス比例チャンバ
    部は2つの検出領域を含んでおり、それら2つの検出領
    域は各々がガス領域であり、それら2つの検出領域は、
    その各々の外側境界を電極によって画成してあると共
    に、それら検出領域どうしの間を更に別の電極によって
    区画してあり、それら電極は1つの曲面形状ないし平面
    形状の面に沿って延展するようにしてあり、それら電極
    は、その各々を前記試料の表面に対して平行に配置して
    あり、それら電極のうち、前記2つの検出領域どうしの
    間を区画している電極を、金属細線ないし導電性繊維の
    グリッドとして構成してあり、前記2つの検出領域の中
    では、前記電極によって形成される強力な電界のため
    に、一次電離電子が金属細線ないし導電性繊維の前記グ
    リッドへ向って移動し、その金属細線ないし導電性繊維
    の近傍において電子の二次増幅が発生するようにしてあ
    り、更に、前記検出領域の前記電極のうちの1枚の電極
    が、位置に応じて異なった値を取る複数の電荷信号を発
    生するようにしてあり、それら電荷信号に基づいて読取
    り回路が、金属細線ないし導電性繊維の前記グリッドの
    平面の1つの座標方向についての電離の重心位置を算出
    するようにしてあることを特徴とする特許請求の範囲第
    23項記載の測定方法。
  29. 【請求項29】前記第1電離検出エレメント及び前記1
    つないし複数の更なる電離検出エレメント、の少なくと
    も1つは増幅領域を含み、前記多線ガス比例チャンバ部
    を前記増幅領域と共に使用することによって、前記試料
    に近い側から該増幅領域へ入った一次電子の増幅が行な
    われるようにし、該増幅領域は、複数の電極によって境
    界が画成されたガス領域であり、それら電極は1つの曲
    面形状ないし平面形状の面に沿って延展するようにして
    あり、それら電極は、その各々を前記試料の表面に対し
    て平行に配置してあり、該増幅領域の中では、前記電極
    によって形成される強力な電界のために、電子が前記試
    料から離れる方向に移動すると共に、該増幅領域である
    ガス領域の中のいたる所において電子の二次増幅が誘起
    されるようにしてあり、この電子の二次増幅は、電子が
    該増幅領域を横切る単位厚さあたりの増幅率が略々一定
    の増幅として行なわれ、該増幅領域の境界を画成してい
    る前記電極のうち、該増幅領域の前記試料から遠く前記
    多線ガス比例チャンバ部に近い側の境界を画成している
    電極と、前記多線ガス比例チャンバ部の境界を画成して
    いる前記電極のうち、前記多線ガス比例チャンバ部の該
    増幅領域に近い側の境界を画成している電極とを、メッ
    シュないしグリッドとして構成してあり、それによっ
    て、該増幅領域から前記多線ガス比例チャンバ部の中へ
    電子が移動できるようにしてあることを特徴とする特許
    請求の範囲第28項記載の測定方法。
  30. 【請求項30】前記第1電離検出エレメント及び前記1
    つないし複数の更なる電離検出エレメント、の少なくと
    も1つは受渡領域を含み、前記多線ガス比例チャンバ部
    を前記増幅領域から隔離するために、前記多線ガス比例
    チャンバ部及び前記増幅領域を前記受渡領域と共に使用
    するようにし、該受渡領域は、前記増幅領域の境界を画
    成している前記電極のうちの該受渡領域側の電極と、前
    記多線ガス比例チャンバ部の境界を画成している電極の
    うちの該受渡領域側の電極とによって境界が画成された
    ガス領域から成り、該受渡領域の中では、該受渡領域の
    境界を画成している電極によって形成される、前記増幅
    領域の電界よりもはるかに弱い電界のために、電子が前
    記増幅領域から離れて前記多線ガス比例チャンバ部へ向
    かう方向に移動するようにしてあることを特徴とする特
    許請求の範囲第29項記載の測定方法。
  31. 【請求項31】前記第1電離検出エレメント及び前記1
    つないし複数の更なる電離検出エレメント、の少なくと
    も1つは収集領域を含み、荷電粒子放出の放出飛跡のう
    ちの前記試料の表面に近い短い飛跡部分から一次電離電
    子を収集するために、前記増幅領域を前記収集領域と共
    に使用するようにし、該収集領域は、前記増幅領域に隣
    接させて、前記増幅領域の前記試料側に設けるように
    し、該収集領域は、複数の電極によって境界が画成され
    たガス領域から成り、それら電極のうち、該収集領域の
    前記増幅領域側の境界を画成している電極は、前記増幅
    領域の該収集領域側の境界を画成している前記電極であ
    り、一方、該収集領域の前記試料側の境界を画成してい
    る電極は更に別の電極であり、該収集領域の中では、該
    収集領域の境界を画成しているそれら電極によって形成
    される、前記増幅領域の電界よりもはるかに弱い電界の
    ために、電子が前記試料から離れて前記増幅領域へ向か
    う方向に移動するようにしてあり、更に、前記増幅領域
    の該収集領域側の境界を画成している前記電極をメッシ
    ュないしグリッドとして構成してあり、それによって、
    該収集領域から前記増幅領域の中へ電子が移動できるよ
    うにしてあることを特徴とする特許請求の範囲第29項
    記載の測定方法。
  32. 【請求項32】前記検出器が、ガス中の電離の比例増幅
    を利用した1つないし複数の多線カウンタを有してお
    り、該多線カウンタは、前記試料に隣接した、前記電離
    検出エレメントとは反対側の位置と、前記電離検出エレ
    メントのうちの最も背後に位置している電離検出エレメ
    ントに隣接した、前記試料とは反対側の位置との、少な
    くとも一方の位置に配置してあり、該多線カウンタは、
    そのカウント可能領域が、前記試料の表面に対して平行
    であって該試料の表面と実質的に同一の広がりを有する
    かないしはそれよりも大きく、該多線カウンタが発する
    信号が、バックグラウンド放射という事象の発生を表示
    すると共に、その事象が発生しているときには前記電離
    検出エレメントからの信号が記録されることを阻止する
    ようにしてあることを特徴とする特許請求の範囲第23
    項記載の方法。
  33. 【請求項33】前記多線カウンタが、前記試料からの荷
    電粒子放出の全てを停止させることができる材料組成及
    び厚さの吸収体プレートを含んでおり、該吸収体プレー
    トを、該多線カウンタの前記試料側に配置してあること
    を特徴とする特許請求の範囲第32項記載の方法。
  34. 【請求項34】前記検出器が、1つないし複数のシンチ
    レーション・カウンタを有しており、該シンチレーショ
    ン・カウンタは、前記試料に隣接した、前記電離検出エ
    レメントとは反対側の位置と、前記電離検出エレメント
    のうちの最も背後に位置している電離検出エレメントに
    隣接した、前記試料とは反対側の位置との、少なくとも
    一方の位置に配置してあり、該シンチレーション・カウ
    ンタは、放射によって活性化されたときに光信号を発生
    する固定シンチレータ材料製のプレートを含んでおり、
    その光信号をフォトトランスデューサが電気信号に変換
    するようにしてあり、該シンチレーション・カウンタ
    は、そのカウント可能領域が、前記試料の表面に対して
    平行であって該試料の表面と実質的に同一の広がりを有
    するかないしはそれよりも大きく、該シンチレーション
    ・カウンタが発する信号が、バックグラウンド放射とい
    う事象の発生を表示すると共に、その事象が発生してい
    るときには前記電離検出エレメントからの信号が記録さ
    れることを阻止するようにしてあることを特徴とする特
    許請求の範囲第23項記載の方法。
  35. 【請求項35】前記シンチレーション・カウンタが、前
    記試料からの荷電粒子放出の全てを停止させることがで
    きる材料組成及び厚さの吸収体プレートを含んでおり、
    該吸収体プレートを、該シンチレーション・カウンタの
    前記試料側に配置してあることを特徴とする、特許請求
    の範囲第34項記載の方法。
  36. 【請求項36】前記座標位置関連付け手段が、前記電離
    検出エレメントから得られる情報を記録させるか否かを
    制御する制御装置を有しており、前記電離検出エレメン
    トのうちの1つの電離検出エレメントからの信号のレベ
    ルが所定レベル以上に上昇した時刻と、前記電離検出エ
    レメントのうちの別の1つの電離検出エレメントからの
    信号のレベルが所定レベル以上に上昇した時刻との間の
    時間間隔が、所定の時間間隔以内であり、且つ、荷電粒
    子放出の前記放出方向が、最大放出角度の算出放出経路
    に対応した制限角度値を超えていない場合に、該制御装
    置が、前記電離検出エレメントから得られる情報を記録
    させるようにしてあることを特徴とする特許請求の範囲
    第23項記載の方法。
  37. 【請求項37】前記座標位置関連付け手段が、前記電離
    検出エレメントから得られる情報を記録させるか否かを
    制御する制御装置を有しており、前記電離検出エレメン
    トのうちの1つの電離検出エレメントからの信号のレベ
    ルが所定レベル以上に上昇した時刻と、前記電離検出エ
    レメントのうちの別の1つの電離検出エレメントからの
    信号のレベルが所定レベル以上に上昇した時刻との間の
    時間間隔が所定の時間間隔以内であり、且つ、荷電粒子
    放出の前記放出方向が、最大放出角度の算出放出経路に
    対応した制限角度値を超えておらず、且つ、前記電離検
    出エレメントのうちの前記試料から最も離れて位置して
    いる電離検出エレメントからの信号が、所定のエネルギ
    範囲内のエネルギを有する放出が発生したことを表わし
    ている場合に、該制御装置が、前記電離検出エレメント
    から得られる情報を記録させるようにしてあることを特
    徴とする特許請求の範囲第25項記載の方法。
  38. 【請求項38】前記座標位置関連付け手段が、前記電離
    検出エレメントから得られる情報を記録させるか否かを
    制御する制御装置を有しており、前記電離検出エレメン
    トのうちの1つの電離検出エレメントからの信号のレベ
    ルが所定レベル以上に上昇した時刻と、前記電離検出エ
    レメントのうちの別の1つの電離検出エレメントからの
    信号のレベルが所定レベル以上に上昇した時刻との間の
    時間間隔が所定の時間間隔以内であり、且つ、荷電粒子
    放出の前記放出方向が、最大放出角度の算出放出経路に
    対応した制限角度値を超えておらず、且つ、前記エネル
    ギ測定用電離検出エレメントからの信号が、所定のエネ
    ルギ範囲内のエネルギを有する放出が発生したことを表
    わしている場合に、該制御装置が、前記電離検出エレメ
    ントから得られる情報を記録させるようにしてあること
    を特徴とする特許請求の範囲第26項記載の方法。
  39. 【請求項39】前記座標位置関連付け手段が、前記電離
    検出エレメントと前記制御装置とに接続したデータ採取
    プロセッサを有しており、該データ採取プロセッサは、
    前記電離検出エレメントからの信号を読み取り、且つ、
    前記電離検出エレメントの動作を、該電離検出エレメン
    トの電極電圧を制御することによって、また、前記所定
    の信号レベルと、前記所定の時間間隔と、最大放出角度
    の算出放出経路に対応した前記制限角度値とを設定する
    ことによって、制御するものであり、更に、該データ採
    取プロセッサは、前記試料表面からの荷電粒子放出の前
    記算出放出点を表わす分布図即ち画像を、生成し、ない
    しは記録し、ないしは解析し、ないしはディスプレイに
    表示するものであることを特徴とする特許請求の範囲第
    36項記載の方法。
  40. 【請求項40】前記座標位置関連付け手段が、前記電離
    検出エレメントと前記制御装置とに接続したデータ採取
    プロセッサを有しており、該データ採取プロセッサは、
    前記電離検出エレメントからの信号を読み取り、且つ、
    前記電離検出エレメントの動作を、該電離検出エレメン
    トの電極電圧を制御することによって、また、前記所定
    の信号レベルと、前記所定の時間間隔と、最大放出角度
    の算出放出経路に対応した前記制限角度値と、放出エネ
    ルギの前記所定のエネルギ範囲とを設定することによっ
    て、制御するものであり、更に、該データ採取プロセッ
    サは、前記試料表面からの荷電粒子放出の前記算出放出
    点を表わす分布図即ち画像を、生成し、ないしは記録
    し、ないしは解析し、ないしはディスプレイに表示する
    ものであることを特徴とする特許請求の範囲第37項ま
    たは第38項記載の方法。
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