JPH0636902A - ポリマー型抵抗体ペースト - Google Patents

ポリマー型抵抗体ペースト

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JPH0636902A
JPH0636902A JP4185361A JP18536192A JPH0636902A JP H0636902 A JPH0636902 A JP H0636902A JP 4185361 A JP4185361 A JP 4185361A JP 18536192 A JP18536192 A JP 18536192A JP H0636902 A JPH0636902 A JP H0636902A
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JP
Japan
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powder
copper alloy
silver
resistor paste
resistor
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JP4185361A
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Inventor
Akira Otani
章 大谷
Yoshio Hayashi
善夫 林
Akinori Yokoyama
明典 横山
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸化による抵抗値の変化が無く、銀マイグレ
ーション性による絶縁不良を起こさず、摺動性、滑り性
に優れた抵抗体を作製できる抵抗体ペーストを提供す
る。 【構成】 内部から表面に向けて銀濃度が増加する領域
をもつ銀銅合金粉末と炭素粉末を導電性成分とし、この
導電性成分を有機バインダーに分散した抵抗体ペース
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリマー型抵抗体ペー
ストに関する。更に詳しくは、耐酸化性、耐マイグレー
ション性、耐摩耗性に優れたポリマー型抵抗体ペースト
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリマー型抵抗体ペーストの導電
性粉末として、カーボン、およびカーボンとニッケル、
アルミニウム、銅、銀、ステンレス合金、銀メッキ複合
粉末の混合粉が用いられており、これらの導電性粉末を
有機バインダー、必要に応じて溶剤、添加剤を加え分散
させた抵抗体ペーストが公知である。
【0003】公知抵抗体ペーストとして用いられている
カーボン、及び、カーボンとニッケル、アルミニウム、
銅、銀、ステンレス合金、銀メッキ複合粉との混合粉に
は、以下の欠点がある。カーボンを単独で使用した場合
は、安価で、抵抗値の経時変化も小さいが、導電性が低
く、低抵抗値の抵抗体を作ることができない。また、耐
摺動性が低いという欠点を有している。カーボンに、ア
ルミニウム、ステンレス合金を1種あるいは複数種混合
した導電性粉末を使用した場合も導電性が低く、低抵抗
の抵抗体を作ることができない。一方、銀は導電性が高
く、耐酸化性も良いので、カーボンと銀との混合粉を用
いた場合、低抵抗で、抵抗値の経時変化の小さい抵抗体
を作ることができるが、電場中、特に高湿度下で銀がマ
イグレーションを起こし、絶縁不良を起こし易いという
欠点を有している。銀メッキ複合粉も同様である。銅、
ニッケルは、耐酸化性が悪く、酸化により抵抗値の増加
を起こしてしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、酸化による
抵抗値の変化がなく、銀マイグレーション性による絶縁
不良を起こさず、摺動性、滑り性に優れた抵抗体を作製
できる抵抗体ペーストを提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電性に優
れ、且つ長期にわたり耐酸化性に優れ、耐銀マイグレー
ションに優れた銅合金粉末を炭素粉末と混合し、該混合
粉を用いたポリマー型抵抗体ペーストに関するものであ
る。すなわち、本発明は以下のとおりである。 1.銅合金粉末と炭素粉末とからなる導電性粉末100
重量部に対して有機バインダー5〜100重量部を有す
るポリマー型抵抗体ペーストにおいて、上記銅合金粉末
の平均組成が、Agx Cu1ーx (ただし、0.01≦x≦0.
4 、xは原子比を表す)で表され、上記銅合金粉末表面
の銀濃度が平均の銀濃度より大きく、かつ、内部から表
面にむけて、銀濃度が次第に増加する領域を有すること
を特徴とするポリマー型抵抗体ペースト。 2.銅合金粉末の表面の銀濃度が、平均の銀濃度の2.
1倍以上であることを特徴とする請求項1記載のポリマ
ー型抵抗体ペースト。 3.銅合金粉末と炭素粉末との重量比が10:1〜1:
100の範囲内にあることを特徴とする請求項1又は請
求項2記載のポリマー型抵抗体ペースト。 4.銅合金粉末の平均粒子径が、0.1μm〜100μ
mであって、かつ形状が球状、鱗片状、あるいはそれら
の混合物であることを特徴とする請求項1、請求項2又
は請求項3記載のポリマー型抵抗体ペースト。
【0006】本発明に用いる銅合金粉粉末は、高圧アト
マイズ法により作製されるが、高圧ガスアトマイズ法、
高圧水アトマイズ法が好ましい。銀と銅を作成しようと
する組成割合で混合し、不活性ガス雰囲気中、るつぼ中
で高周波誘導加熱を用いて融解する。更に、るつぼ先端
より融液を不活性ガス雰囲気中へ噴出する。噴出と同時
に、高圧の不活性ガスを断熱膨張させて発生した高速気
流を融液に向かって噴出、アトマイズ化し、急冷凝固す
る方法である。融液を急冷凝固する冷却速度は100℃
/秒以上が好ましく、10000℃/秒以上が更に好ま
しい。ここで用いられる不活性ガスとは、かかる組成の
融液と全くか、あるいは極めてゆるやかにしか反応しな
いガスを意味する。例えば、窒素、ヘリウム、アルゴ
ン、それらの混合物などが挙げられる。
【0007】ガスの圧力(膨張前)は、70kg/cm
2 G以上が好ましく、100kg/cm2 G以上が更に
好ましい。高速気流の速度は、融液との衝突位置で、1
00m/秒が好ましく、600m/秒以上が更に好まし
い。ガスと融液との質量比は、2以上が好ましく、さら
に4以上が好ましい。高圧水アトマイズ法としては、融
液をるつぼ先端より噴出する。噴出と同時にノズル先端
より噴出された融液に向かって、加圧された水をノズル
より噴出し、融液と衝突させ、微粒子化し、急冷凝固す
る。この時、水の質量速度/融液質量速度比が10以上
であるのが更に好ましい。また、水と融液との衝突位置
における水の速度は、80m/秒が好ましく、さらに、
100m/秒が好ましい。加圧水をノズル先端から噴出
するときの圧力は、50kg/cm2 G以上が好まし
く、100kg/cm2 以上がさらに好ましい。
【0008】水アトマイズにより作製された急冷凝固粉
末は、不規則形状のものが多く含まれるが、本発明でい
う球状粉末の範躊に入るものとする。この場合には、各
粒子の長径を各粒子の粒径とする。本発明のAgx Cu
1ーx 銅合金粉末は、0.01≦x≦0.4(原子比)で
あるが、xが0.01未満では銀相当の導電性、耐酸化
性が得られず、xが0.4を越える程の銀量は必要な
い。好ましくは0.01≦x≦0.25、さらに好まし
くは0.01≦x≦0.2である。
【0009】本発明の銅合金粉末は、銀濃度が表面に向
かって次第に増加する領域を有する。表面の銀濃度は平
均の銀濃度の2.1倍以上であるが、3倍以上20倍以
下が好ましく、6倍以上15倍以下がさらに好ましい。
表面並びに表面近くの銀濃度の測定は、XPS(X線光
電子分光分析装置)を用いて下記の方法で行った。 装置;KRATOS社製 XSAM800 試料;試料台に両面接着テープを貼り付け、試料粉末を
両面接着テープ上を完全に覆うように付着させた。 エッチング条件;装置内圧力10-7torrで、加速電圧3
KeV、試料面に対する入射角度45度でアルゴンイオ
ンガンを用いて、アルゴンイオンビームを毎回10分間
照射した。 測定条件;マグネシウムのKα線(電圧12KV、電流
10mA)を入射させ、光電子の取り出し角度は試料面
に対して90度、装置内圧力10-8torrで行った。銀濃
度の測定は、測定、ついでエッチングを5回繰り返し行
い、最初の2回の測定の平均値を表面の銀濃度とした。
【0010】平均の銀濃度の測定は、試料を濃硝酸中で
溶解し、IPC〔高周波誘導結合型プラズマ発光分析計
セイコー電子(株)製 JY−48P〕を用いて測定
した。本発明で用いられる銅合金粉末の平均粒子径は、
0.1〜100μmであるが、球状の場合は、1〜30
μmが好ましく、1〜20μmが最も好ましい。鱗片状
の場合には、平均径(長径と短径のある場合には両者の
平均値)が、1〜100μmが好ましく、1〜30μm
がさらに好ましい。100μmを越える場合には、印刷
適性、粘性が悪く、0.1μm未満では、接触抵抗が増
加し、導電性が低下する。形状は、球状、鱗片状および
それらの混合物が用いられる。鱗片状粉末の形状は、径
/厚みが3以上であるのが好ましい。形状と粒径の測定
には走査型電子顕微鏡を用い、視野中の100個の粉末
の測定値の平均値を用いた。
【0011】鱗片状粉を得るには、本発明の銅合金粉末
を公知の方法で機械的に変形させるのがよい。例えば、
スタンプミル、ボールミル、振動式ボールミル等の方法
が好ましい。中でも振動式ボールミルを用いるのが好ま
しい。本発明における炭素粉末としては、天然ガス、炭
化水素ガスの気相分解や不完全燃焼によって生成する微
粉の球状、あるいは鎖状の炭素粉末いわゆるカーボンブ
ラック、天然に産出する六方晶系結晶炭素、あるいは工
業的に無煙炭、ピッチなどをアーク炉で高温加熱して得
られるいわゆるグラファイト粉末のいずれも使用でき、
両者の混合物でも差し支えない。カーボンブラックとし
ては、チャンネルブラック、ファーネスブラック、サー
マルブラック、ランプブラックなどがあるがいずれも使
用できるが、粒度が小のチャンネルブラック、ファーネ
スブラックが好ましい。また、比表面積の尺度であるヨ
ウ素吸着量で表すと120mg〜320mgの範囲が特
に好ましい。さらにカーボン微粉末のストラクチャーの
発達程度の指標として用いられるDBP(フタル酸ジブ
チル)吸油量においては、20ml/100g〜160
ml/100gの範囲内が特に好ましい。
【0012】グラファイト粉末としては、人造グラファ
イト、天然グラファイトのいずれも使用することができ
る。形状は鱗状、粒状、塊状、土状のいずれのものも使
用できるが、鱗状、粒状のものが特に好ましい。前記炭
素粉末の粒径は、0.1〜100μmのものが好まし
く、0.1〜50μmのものが特に好ましい。前記炭素
粉末に含まれる不揮発性不純物あるいは揮発性不純物量
は、炭素粉末100重量部に対して1重量部未満が好ま
しい。本発明における銅合金粉末と炭素粉末の混合比は
10:1〜1:100(重量比)が好ましく、混合比
1:1〜1:80が特に好ましい。この範囲において
は、該抵抗体ペーストで作製した抵抗体の耐摺動性が特
に優れている。
【0013】本発明に用いる有機バインダーとしては、
公知の有機溶媒に可溶でかつ保存時や溶媒の乾燥時ある
いは有機バインダーの硬化時に該銅合金粉末あるいは炭
素粉末と反応せず、分散性良好なバインダーを用いる。
該有機バインダーのガラス転移温度が−50〜300℃
の範囲内であることが好ましい。具体的には熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂より選ばれた1種
以上であるが、熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリ
ル樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、ウレタン樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネイト樹脂、、スチ
レン樹脂などが挙げられる。中でも、ポリエステル樹
脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂が好ましい。熱硬化性
樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミ
ン樹脂、アルキッド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエス
テル樹脂、、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、及びそれ
らの変性樹脂の1種類以上の組み合わせが挙げられる。
中でも、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂
の1種、あるいは2種以上の組み合わせが好ましい。
【0014】本発明のポリマー型抵抗体ペーストは、銅
合金粉末と炭素粉末の混合粉100重量部に対して、有
機バインダー5〜100重量部を有するが、5重量部以
上の場合は、塗膜中の導電性粉末を結合させておくに充
分な樹脂量が得られ、充分な導電性、機械的強度を得る
ことができる。100重量部以下の場合導電性と機械的
強度のバランスの良いポリマー型抵抗体ペーストが得ら
れる。より好ましくは、10〜60重量部である。
【0015】本発明に使用できる溶剤は単独でも混合溶
媒でも差し支えないが、沸点が110℃以上のものを1
種以上含むことが好ましい。沸点が110℃以上の溶剤
を含む場合はスクリーン印刷中に溶剤が蒸発し、抵抗体
ペーストの粘度が変化する現象が起こらず好ましい。溶
剤の使用量は抵抗体ペーストがスクリーン印刷に適当な
粘度になるよう適宜選べば良い。
【0016】例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族
類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、な
どのケトン類、酢酸ブチル、酪酸エチルなどのエステル
類、ブチルセロソルブ、エチルセロソルブ、酢酸エチル
セロソルブなどのエーテル類、フェノール、クロロフェ
ノール等のフェノール類を用いることができる。本発明
の抵抗体ペースト中の銅合金粉末の分散性を向上させる
ために、銅合金粉末表面の金属酸化物を除去あるいは還
元するなどのため、添加剤を加えても良い。添加剤とし
ては、例えば、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、それらの金
属塩、高級脂肪族アミン、有機チタネート化合物、有機
リン化合物、ヒドロキノン及びその誘導体、金属キレー
ト形成剤、フェノール化合物、アントラセン及びその誘
導体、より選ばれた1種以上である。添加剤の添加量
は、銅合金粉末100重量部に対して、前記添加剤の1
種以上を0.1〜25重量部添加するのがよい。前記添
加剤量が0.1重量部以下では、添加剤の効果、例え
ば、分散性、消泡、酸化物の還元等の効果が充分に作用
せず、25重量部を越える場合は、塗膜としての特性、
例えば耐熱性、硬化性、接着性等が低下する。好ましく
は、0.1〜10重量部である。本発明の抵抗体ペース
トには、公知の粘度調整剤、希釈剤、沈降防止剤、レベ
リング剤、カップリング剤を適宜配合しても良いことは
言うまでもない。
【0017】本発明の抵抗体ペースト中の炭素粉末及び
銅銀合金粉末の分散性を良くするために回分ニーダー等
の高粘性用混練機、スパイラルミキサー、プラネタリー
ミキサー、ポニーミキサー、バタフライミキサー等の縦
軸混練機、ロールミル、テーパーロール等のロール型混
練機を用いる事ができる。本発明の効果を充分に発揮さ
せるためには、抵抗体ペースト中の銅銀合金粉末の間に
炭素粉末が均一に分散している事が好ましい。そのた
め、炭素粉末と銅銀合金粉末をそれぞれペースト化し予
備混練し、その後ペースト状態で両者を混ぜ合わせ、充
分に本混練する事が好ましい。この時、予備混練に縦軸
混練機、本混練にロール型混練機を用いるのが特に好ま
しい。
【0018】
【実施例】以下、実施例と比較例によって本発明を具体
的に説明する。なお実施例記載の各種試験は次のように
行った。 (1)電気抵抗値 基板に予め銀ペーストで端子を印刷、硬化させておく
(端子間隔10mm)。そこへ抵抗体ペーストを手刷り
の印刷機(スクリーンメッシュ250、乳剤厚30μ
m)で端子にまたがるように幅10mmの線状に印刷
し、硬化させ、端子間の導電性を4端子法を用いて測定
した。 (2)マイグレーション 抵抗体ペーストを手刷りのスクリーン印刷機(スクリー
ンメッシュ250、乳剤厚30μm)で1mm間隔(幅
10mm、長さ30mm)の線状に印刷し、硬化させ
た。2本の抵抗体のどちらにも充分接触するように、こ
の抵抗体間に0.2mlの純水を滴下し、抵抗体間に直
流の電圧10Vを印加し、抵抗体間に流れる直流電流を
測定する。電流値が100μAを越える場合には、銀マ
イグレーションが生じたものとする。 (3)摺動性試験 (1)と同様にして抵抗体を作製し、その抵抗体表面を
ジグを用いてこする。こする強さは、0.5kg/cm
2 で速さは、1秒間に2回(1往復)とする。回数は、
500回とする。表面をこするジグは、銀ペーストを硬
化させて作製した電極(1cm角のガラスエポキシ基板
上)を張り付けたゴム板を棒で裏打ちし、こする力を測
定できるようにぜんまいばかりを取り付けたものとす
る。なお、ゴム板は、1cm2 の厚さ5mm、硬さ30
(ショアーA)のものとする(JIS C 5261b
に準拠する。)。摺動性は、試験後の抵抗値変化が1%
未満のものを◎とし、1〜5%のものを○、5%以上の
ものを×とした。 (4)滑り性 (3)の試験において、引っかかりが生じるものを×、
生じないものを◎とする。
【0019】
【実施例1】銅粉〔純度99.9%以上、高純度化学
(株)製〕630g、銀粉〔純度99.9%以上、ミツ
ワ化学(株)製〕216gを混合し、黒鉛るつぼ(窒化
ホウ素製ノズル付き)に入れ、アルゴン雰囲気中で高周
波誘導加熱により溶融し、1600℃まで加熱した。こ
の融液をアルゴン大気圧下でノズルより30秒間で噴出
した。同時に、ボンベ入りアルゴンガス(ボンベ圧力1
50気圧)4.2NTPm3 を噴出する融液に向かって
周囲のノズルより噴出した。この時、ガス質量速度/融
液質量速度比は8.46であった。
【0020】得られた粉末を走査型電子顕微鏡〔(株)
日立製作所製 X−650〕で観察したところ球状(平
均粒径20μm)であった。この粉末をXPSを用いて
分析した。測定値Ag/(Ag+Cu)(原子比x)
は、表面より内部に向かって0.65、0.55、0.
45、0.37、0.33であり、定義により最初の2
つの平均値0.60であった。また、濃硝酸に粒子の一
部を溶解し、ICPにより平均の銀濃度を測定したとこ
ろ、原子比xは0.168であった。粉末表面の銀濃度
は、平均の銀濃度の3.75倍であった。 得られた銅
合金粉末のうち直径10μm以下の粉末の一部をとり、
ミネラルスピリット100mlとともに振動式ボールミ
ルで展延した。得られた粉末は、鱗片状で平均径は20
μm、厚さ1μmであった。
【0021】得られた粉末のうち15μm以下の粉末5
gと炭素粉末〔デンカブラック、電気化学工業(株)
製〕50gをポリエステル樹脂45g(固形分55%の
トルエン溶液)を2等分したものとそれぞれ混合し、さ
らに適当量のメチルセロソルブを加え、3本ロールで予
備混練し、銀銅合金粉予備ペーストと炭素粉末予備ペー
ストを作製した。その後該銀銅合金粉末予備ペーストと
該炭素粉末予備ペーストを混合し、3本ロールで本混練
し抵抗体ペーストとした。得られた抵抗体ペーストを、
ポリエステルフィルム上に、前記(1)の如く塗布し、
大気中、50℃で1日乾燥した。乾燥後の抵抗体の膜厚
は17μmであり、シート抵抗値は、17.0Ωであっ
た。この抵抗体を60℃、90%湿度中1000時間放
置したところ、シート抵抗値は殆ど変化しなかった。前
記(2)の如く塗布し、マイグレーション試験をしたと
ころ、10分後の電流値は0Aでありマイグレーション
は起こらなかった。
【0022】前記(3)、(4)の如く摺動性、及び滑
り性試験を行い、その結果を表1に示す。
【0023】
【実施例2】実施例1で得られた球状粉のうち、10μ
m以下の粉末10gと炭素粉末〔HS−500、旭カー
ボン(株)社製〕10gをハイドロキノン1g、エポキ
シ樹脂〔AER661、旭化成工業(株)製〕7g、メ
ラミン樹脂6g(固形分75%のエチルセロソルブ溶
液)、ブチルカルビトール2gを混合して作製した樹脂
組成物を2等分したものとそれぞれ混合し、3本ロール
で混練し銀銅合金粉末予備ペースト、炭素粉末予備ペー
ストを作製した。その後銀銅合金粉末予備ペーストと炭
素粉末予備ペーストとを混合し、3本ロールで本混練
し、抵抗体ペーストとした。得られた抵抗体ペーストを
ガラスエポキシ基板上に前記(1)の如く塗布し、16
0℃、30分大気中で加熱硬化した。硬化後の抵抗体の
膜厚は19μmであり、シート抵抗値は、9.0Ωであ
った。この抵抗体を60℃、90%湿度中に1000時
間放置しその後抵抗値を測定したが、抵抗値はわずか+
1.9%しか変化しなかった。前記(2)の如く塗布
し、マイグレーション試験をしたところ、10分後の電
流値は1.5μAでありマイグレーションは起こらなか
った。
【0024】
【実施例3】実施例1で得られた鱗片状粉のうち10μ
m以下の粉末3gと実施例1で得られた球状粉のうち5
μm以下の粉末7gと炭素粉末〔デンカブラック、電気
化学工業(株)製〕5gを、レゾール型フェノール樹脂
〔PL2212、群栄化学(株)製〕6.5g、リノレ
ン酸0.9g、エチルカルビトール5g、さらに適量の
メチルセロソルブを加えた樹脂組成物を2等分したもの
とそれぞれ混合し、3本ロールで混練して、銀銅合金粉
末予備ペースト、炭素粉末予備ペーストを作製した。そ
の後該銀銅合金粉末予備ペーストと炭素粉末予備ペース
トを混合し、3本ロールで本混練し、抵抗体ペーストと
した。
【0025】得られた抵抗体ペーストを紙フェノール基
板上に前記(1)の如く塗布し、150℃、30分大気
中で加熱硬化した。硬化後の抵抗体の膜厚は20μmで
あり、シート抵抗値は、5Ωであった。この抵抗体を6
0℃、90%湿度中に1000時間放置しその後抵抗値
を測定したが、抵抗値はわずか+2.9%しか変化しな
かった。前記(2)の如く塗布し、マイグレーション試
験をしたところ、10分後の電流値は2.5μAであり
マイグレーションは起こらなかった。
【0026】
【比較例1】該発明の燐片状銅合金粉を市販の樹枝状銅
粉〔FCC115、福田工業(株)製〕5gとする以外
は実施例1と同様にして抵抗体ペーストを得た。得られ
た抵抗体ペーストを、ポリエステルフィルム上に、前記
(1)の如く塗布し、大気中、50℃で1日乾燥した。
乾燥後の抵抗体の膜厚は18μmであり、シート抵抗値
は、50Ωであった。この抵抗体を60℃、90%湿度
中1000時間放置したところ、シート抵抗値は170
Ωと大きく変化した。前記(2)の如く塗布し、マイグ
レーション試験をしたところ、10分後の電流値は0A
でありマイグレーションは起こらなかった。
【0027】
【比較例2】実施例2において球状銅合金粉10gを市
販の銀粉末(平均粒径3μm)10gとする以外は実施
例2と同様にして抵抗体ペーストを得た。得られた抵抗
体ペーストをガラスエポキシ基板上に前記(1)の如く
塗布し、160℃、30分大気中で加熱硬化した。硬化
後の抵抗体の膜厚は18μmであり、シート抵抗値は
6.0Ωであった。この抵抗体を60℃、90%湿度中
に1000時間放置しその後抵抗値を測定したが、抵抗
値はわずか+0.8%しか変化しなかった。前記(2)
の如く塗布し、マイグレーション試験をしたところ、1
分後の電流値が100μAを越え、銀マイグレーション
が起こった。
【0028】
【比較例3】実施例1において銀銅合金鱗片状粉末5g
と炭素粉末50gの代わりに実施例1で得られた鱗片状
粉末のうち15μm以下の粉末のみを30g用いる以外
は実施例1と全く同様にして抵抗体ペーストを作製し、
実施例1と全く同様にして抵抗体を作製した。乾燥後の
抵抗体の膜厚は16μmであり、シート抵抗値は10.
0Ωであった。
【0029】前記(3)、(4)の如く摺動性、及び滑
り性試験を行い、その結果を表1に示す。
【0030】
【比較例4】実施例1において、銀銅合金粉末5gと炭
素粉末50gの替わりに、炭素粉末〔デンカブラック、
電気化学工業(株)製〕のみ50gを用いる以外は、実
施例1と全く同様にして、抵抗体を作製した。乾燥後の
抵抗体の膜厚は17μmであり、シート抵抗は50Ωで
あった。
【0031】摺動性、滑り性の試験結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明は、酸化による抵抗値の変化が少
なく、銀マイグレーションによる絶縁不良を起こさず、
摺動性、滑り性に優れ、しかも低い抵抗値を有するポリ
マー型抵抗体を供するものである。本発明の抵抗体ペー
ストは、オーディオ機器のボリューム等の可変抵抗器
や、自動車等の制御装置の可変抵抗器、家電製品の印刷
抵抗器に用いる事ができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅合金粉末と炭素粉末とからなる導電性
    粉末100重量部に対して有機バインダー5〜100重
    量部を有するポリマー型抵抗体ペーストにおいて、上記
    銅合金粉末の平均組成が、Agx Cu1ーx (ただし、0.
    01≦x≦0.4、xは原子比を表す)で表され、上記銅合
    金粉末表面の銀濃度が平均の銀濃度より大きく、かつ、
    内部から表面にむけて、銀濃度が次第に増加する領域を
    有することを特徴とするポリマー型抵抗体ペースト。
  2. 【請求項2】 銅合金粉末の表面の銀濃度が、平均の銀
    濃度の2.1倍以上であることを特徴とする請求項1記
    載のポリマー型抵抗体ペースト。
  3. 【請求項3】 銅合金粉末と炭素粉末との重量比が1
    0:1〜1:100の範囲内にあることを特徴とする請
    求項1又は請求項2記載のポリマー型抵抗体ペースト。
  4. 【請求項4】 銅合金粉末の平均粒子径が、0.1μm
    〜100μmであって、かつ形状が球状、鱗片状、ある
    いはそれらの混合物であることを特徴とする請求項1、
    請求項2又は請求項3記載のポリマー型抵抗体ペース
    ト。
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