JPH0637326B2 - 熱交換器の伝熱用部材 - Google Patents

熱交換器の伝熱用部材

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JPH0637326B2
JPH0637326B2 JP60148824A JP14882485A JPH0637326B2 JP H0637326 B2 JPH0637326 B2 JP H0637326B2 JP 60148824 A JP60148824 A JP 60148824A JP 14882485 A JP14882485 A JP 14882485A JP H0637326 B2 JPH0637326 B2 JP H0637326B2
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    • Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/14—Thermal energy storage

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、熱交換器の伝熱用部材に関する。
従来の技術及びその問題点 熱交換器は、省エネルギーなどの見地から、発電プラン
ト、工業炉、製鉄冶金、化学プラント等における廃熱回
収や燃焼空気の予熱などの目的で広く利用されている。
これらの熱交換器の方式としては、隔壁伝熱式(sheel
型等)として、チユーブの外側に燃焼ガスなどの一次側
の高温ガスを流し、管壁を通じて伝熱により内側に流す
二次側の気体を加熱する方式、蓄熱式(plate-fin 型
等)として、ハニカム構造のローターに高温ガスを通す
ことによつて蓄熱させ、次いで低温の二次側のガスを流
して放熱させる方式などが知られている。このような方
式のうち前者の隔壁伝熱式は一般に比較的大型の熱交換
器において、また後者の蓄熱式は小型の熱交換器におい
て利用されている。
熱交換器の伝熱用部材とは、これらの熱交換器におい
て、高温ガスから低温の気体への伝熱部に用いられる材
料である。
この熱交換器の伝熱用部材の材料としては、現在主とし
て耐熱合金が用いられているが、耐熱合金は、耐熱性が
充分でなく、通常、使用できる一次側の高温ガスの温度
は800℃程度までが限度であり、これより高温のガス
を使用する場合には冷却空気等を導入して、800℃以
下に冷却して熱交換が行なわれている。よつて得られる
二次側の気体の温度は500℃程度が限度となる。この
ためより高温のガスの利用を可能として効率のよい熱交
換を行なうために、1000℃以上の温度にも長期間耐
え得る材料の開発が要望され、セラミツクス製の伝熱用
部材についての研究が進められている。
このような伝熱用部材は、優れた耐熱性を有すると共
に、化学的安定性、耐食性、強度、耐熱衝撃性、耐摩耗
性等に優れた性質を有することが必要とされ、長期間に
亘る耐久性を有することが望まれている。セラミツクス
製の部材は、特に高温や腐蝕性ガスに対して優れた耐久
性を示すものであり、隔壁伝熱式にはSiC、Si3N
4等が、蓄熱式には、コージライト、スポンジユメン等
のリシア系セラミツクス、チタン酸アルミニウム等が用
いられている。
これらのうち、SiCは、高温強度、熱伝熱性、耐食性
等の点では優れているものの、隔壁のガスリークが生じ
易く、薄壁化が困難であり、高温の燃焼ガスに対する化
学的安定性や耐熱衝撃性に難点があり、また経済性も劣
るものである。
Si3N4はSiCに比して耐熱衝撃性に優れているも
のの、高温強度、化学的安定性等に劣るものである。ま
た、SiC及びSi3N4は共に非酸化物からなるため
に、1200℃程度以上の高温の開放雰囲気や酸化雰囲
気では耐酸化性が悪く、酸化分解して長期間に亘る使用
が困難であるという欠点がある。
蓄熱式の熱交換器に用いられているコージライト、リシ
ア系セラミツクス、チタン酸アルミニウム等は、熱膨脹
が少なく、耐酸化性に優れているものの、耐熱性が悪
く、コージライトは約1200℃、リシア系セラミツク
スは約1000℃、チタン酸アルミニウムは約1200
℃までしか使用できず、更に耐食性、高温安定性、高温
強度、耐摩耗等も満足すべきものではない。
上記した如く、現在知られているセラミツクス製の伝熱
用部材は、高温での使用に対して充分満足すべきもので
はなく、このため1000℃以上、より望ましくは12
00℃以上の温度で長期間安定に使用し得る伝熱用部材
の開発が望まれている。
問題点を解決するための手段 本発明者は、高温での使用に長期間耐え得る熱交換器の
伝熱用部材を見出すべく、鋭意研究を重ねてきた。その
結果特定の条件を満足するムライト焼結体からなる伝熱
用部材は、1000℃以上、更には1200℃以上の高
温ガスを熱源とする場合においても、長期間の繰り返し
使用に耐え得るものであることを見出し、ここに本発明
を完成した。
即ち、本発明は、i)ムライト結晶からなり、SiO2
結晶を含有しない結晶相及び5容積%以下のガラスマト
リツクス相からなり、ii)熱膨脹係数が5.1×10
−6/℃以下、かさ密度が3.0g/cm3以上、145
0℃で48時間熱処理後の室温での残存膨脹率が0.2
%以下、であるムライト焼結体からなる熱交換器の伝熱
用部材に係わる。
本発明伝熱用部材は、以下の条件を満足するムライト焼
結体からなるものである。
a)焼結体における結晶相は、ムライト結晶からなり、
SiO2結晶を含まない。
Al2O3とSiO2との2成分系において常圧下で析
出する結晶相は、Al2O3結晶、ムライト結晶及びS
iO2結晶(主としてクリストバライト晶)である。こ
こでムライト結晶とは、化学式3Al2O3・2SiO
2(Al2O371.8重量%、SiO228.2重量
%)で表わされるムライト結晶だけでなく、ムライト固
溶体も含むものとする。
本発明伝熱用部材を構成する焼結体における結晶相は、
ムライト結晶のみからなり、焼結体の粉末X線回折によ
りSiO2結晶及びAl2O3結晶の回折ピークが観察
されてはならない。
SiO2結晶が焼結体中に析出する場合には、焼成過程
で液相ができ、焼結性の向上、強度の向上などに有効で
あり、更に高温では液相の塑性変形による靭性の向上が
得られるものの、次に示す如き欠点がある。
即ち、SiO2結晶とムライト結晶との熱膨脹率の差に
より、熱サイクルにおいて歪みが増大し、また高温ガス
に含まれる周辺の壁材から生じた揮発成分や燃料から生
じたアルカリ元素、硫黄、バナジウム、灰分等がSiO
2と反応して、SiO2結晶を変質させ、伝熱用部材の
耐久性が劣るものとなる。また、焼結体の熱膨脹係数を
小さくするためにもSiO2晶の存在は好ましくない。
従つて、本発明伝熱用部材では、SiO2結晶相が存在
してはならない。
また、Al2O3結晶が存在する場合には、熱伝導率は
高くなるものの燃料や壁材からのアルカリ元素が高温に
おいてAl2O3結晶と反応してβ−Al2O3結晶を
形成させて焼結体の組織を変質劣化させる。また、Al
2O3結晶とムライト結晶との熱膨脹の差による歪みの
増大や残存膨脹の増大等により耐熱衝撃性が低下すると
いう弊害も生じる。従つて本発明伝熱用部材では、Al
2O3結晶も存在してはならない。
尚、ムライト結晶は、アスペクト比が2程度以上の針状
結晶の場合は、粒状結晶に比して熱的特性や機械的特性
等に優れたものとなり好ましい。
b)焼結体におけるガラスマトリツクス相は5容積%以
下とする。
ガラスマトリツクス相の含有率の測定は以下の方法によ
つて行なう。
即ち、まず伝熱用部材の任意の部分から、厚さ1mm以上
の板状試片を切り出し、その表面をダイヤモンド砥石で
粗仕上げし、次いで800番以上の砥石で中仕上げす
る。続いて3μm以下のダイヤモンド粒又はベンガラ、
酸化クロム等の微粉で鏡面になるまで仕上げを行なつた
後、表面付着物を除去して測定試料とする。この試料の
表面に常法に従つて蒸着膜を形成させた後、走査型電子
顕微鏡により、試料表面を3000〜5000倍で写真
撮影する。この顕微鏡写真を写真−Iとする。次いで試
料表面から蒸着膜を除去し、HF1%水溶液中に0〜5
℃で24時間浸漬した後、洗浄、乾燥し、更に、上記し
た場合と同様にして顕微鏡写真撮影を行なう。この顕微
鏡写真を写真−IIとする。写真−I及びIIは試料の同一
部分の少なくとも1000μm2以上の面積の部分につ
いての写真とする。
写真−Iからは、試料表面の気泡、亀裂等が凹状となつ
て観察される。この凹状とし観察される部分の面積を求
めて凹部の面積率を算出する。写真−IIからは、気泡、
亀裂の他に、HF処理によつて除去されたガラスマトリ
ツクス部分も凹状となつて観察される。写真−IIから算
出した凹部の面積率と写真−Iから算出した凹部の面積
率との差を試料中のガラスマトリツクス相の表面積割合
とする。ガラスマトリツクス相は、焼結体全体にほぼ均
一に存在するので、上記方法によって求められるガラス
マトリツクス相の面積割合を焼結体中のガラスマトリツ
クス相の容積%とすることができる。このような方法に
より求められるガラスマトリツクス相は、原料中に混入
したアルカリ金属酸化物とAl2O3及びSiO2とが
反応して低融物となることによつて生成したものであ
る。
ガラスマトリツクス相が5容積%を上回るとムライト結
晶とガラスマトリツクス相との熱膨脹の相違によつて高
温強度が低下し、またガラスマトリツクス相に、燃料や
壁材からのアルカリ元素、硫黄、バナジウム等の成分が
優先的に浸透し、組織を膨脹させ、熱サイクルによる強
度の低下を招き、その結果耐久性が劣るものとなるので
好ましくない。ガラスマトリツクス相は3%以下とする
ことがより好ましい。
c)熱膨脹係数が5.1×10−6/℃以下であり、か
つ1500℃で48時間熱処理を行なつた後の室温での
残存膨脹率が0.2%以下とする。
本発明に於ては、熱膨脹係数は、室温から800℃まで
5℃/分で昇温した場合の平均線膨脹係数によつて表わ
す。
ムライト焼結体は、ムライト結晶に固溶する成分やガラ
スマトリツクス相の成分、量等によつてその膨脹係数は
異なるものとなる。本発明伝熱用部材は、熱膨脹係数が
5.1×10−6/℃以下のものに限定され、より望ま
しくは4.9×10−6/℃以下のものとする。熱膨脹
係数が5.1×10−6/℃を上回ると、一次側ガスと
二次側ガスとの熱勾配により伝熱用部材の一次側と二次
側の壁面での熱膨脹の差が大きくなつて、その結果大き
な応力が生じ、破損に至る場合が生じるので不適当であ
る。
残存膨脹率は次の方法により測定する。即ち、まず両端
面を平行に研削、研磨した棒状試料を電気炉で1450
℃まで加熱し、更に1450℃で48時間保持した後徐
冷し、熱処理前後の室温で測定した試料の長さから、熱
処理後に残存する伸びの比率を求め残存膨脹率とする。
残存膨脹率が0.2%を上回ると隔壁伝熱式交換器の伝
熱用部材では、両端が固定されているので使用中に機械
的応力が付加されることとなり、破損、変形等の原因と
なつて熱サイクルに対する耐久性に劣るものとなる。ま
た、二次側ガスの導入、排出部分のシーリングが劣るも
のとなつてガスリークが発生することにもなるので不適
当である。また、蓄熱式交換器においても、残存膨脹率
が0.2%を上回ると熱衝撃抵抗、耐食性、対摩耗性等
が低下することになる。従つて残存膨脹率は0.2%以
下であることが必要であり、好ましくは0,1%以下と
する。
d)かさ密度は3.0g/cm3以上とする。
かさ密度が3.0g/cm3を下回ると、機械的強度が低
下し、また燃焼ガスに含まれるアルカリ成分等が伝熱用
部材に吸着し易くなり、アルカリ成分等が部材と反応し
て部材の劣化が顕著となつて耐久性に劣るものとなる。
従つて、伝熱用部材のかさ密度は、3.0g/cm3以上
であることが必要であり、好ましくは3.05g/cm3
以上とする。
本発明伝熱用部材は、例えば以下に示す方法によつて作
製することができる。
即ち、まずアルミナゾル、アルミニウムの塩化物、硫酸
塩、硝酸塩等のアルミニウム化合物とシリカゾル、エチ
ルシリケート等のケイ素化合物とを所定のAl/Siの
比率になるように配合した液状の原料を調製する。液状
原料の濃度は高くするほうが経済的には好ましいが、両
成分が均一に分散し、ムライト結晶を生成し易くするた
めには、ゾル溶液の場合には30%以下、塩の溶液の場
合には2モル%以下程度とすることが適当である。
液状原料におけるAl/Siの比率は、焼結体の熱膨脹
係数を小さくするためには、Al2O3量がムライト中
への固溶限定以下となるようにすることが適当であり、
Al2O3が約69〜74重量%、SiO2が約26〜
31重量%となる比率とすればよい。また、Al2O3
とSiO2の合計量は、焼結体中に98重量%以上とす
ることが好ましい。また熱膨脹係数を小さくするために
は、MgO、B2O3等を原料中に少量存在させること
も有効であり、このために、液状原料中にMg成分やB
分を少量添加してもよい。
液状原料を調製した後Al分及びSi分が均一に分散さ
れるように液状原料を充分に混合し、この液状原料から
アルミニウム化合物とケイ素化合物とが均一に混合した
粉体を形成させる。液状原料から粉体試料を得る方法と
しては、アルミニウム化合物とケイ素化合物とを均一に
共沈させた後乾燥させる方法、液状原料から水分を蒸発
させて粉体試料を得る方法、液状原料を噴霧させて熱分
解する方法等を例示できる。
このようにして得られた粉体試料を成形後の焼成工程で
の寸法変化を少なくするために900〜1350℃、好
ましくは980〜1280℃で焙焼する。焙焼後の粉体
試料に未反応のSiO2やAl2O3、或いは非晶質相
等が多量に存在する場合には、以後の工程で粉体試料の
凝集や分離が生じ易くなるので好ましくない。また、焼
結体の残存膨脹を少なくするためにも、粉体試料を焙焼
工程でムライト化させておくことが好ましい。このため
焙焼条件は、粉体試料のムライト化が進むような条件と
することが適切であり、具体的には、焙焼後の粉体試料
にムライトのX線回折ピークが生じるような条件で焙焼
し、SiO2やAl2O3の回折ピークが生じない程度
まで焙焼することが好ましい。
次いで得られた粉体試料を粉砕し分散させる。粉砕によ
り粉体の平均粒度を2μm程度以下、比表面積を1m2
/g程度以上とすることが好ましい。平均粒度が2μm
を上回ると粉体の成形、焼成時に成形体内部に欠陥が生
じ易くなり、また比表面積を1m2/gを下回ると焼結
性が劣るものとなるので好ましくない。また、粉砕工程
で、粉体を微細化することにより、密度の高い焼結体と
することができる。このために、粉体の平均粒径を1μ
m以下とすることがより好ましい。粉体の粉砕及び分散
は、常法に従えばよく、例えばボールミル、振動ミル、
アトリツシヨンミル、遠心ミル等を使用すればよい。
次いで、このようにして調製した粉体を用いて、セラミ
ツクスの製造における常法に従つて、鋳込み成形、押出
し成形、プレス成形等の方法で所定の形状に成形した
後、焼成することにより本発明伝熱用部材が得られる。
焼成温度は、通常、常圧下で1550〜1750℃程
度、好ましくは、1600〜1650℃程度とすればよ
い。一般に、焼成温度が高くなるとガラスマトリツクス
相が多くなり、また、密度が高くなる傾向にある。一
方、焼成温度を低くすると逆に、ガラスマトリツクス相
が少なくなり、密度が低くなる傾向にある。また、残存
膨脹を少なくするには、焼成温度を高くしすぎることな
く、やや低めの温度で長時間焼成することが好ましい。
また、アスペクト比を大きくするためには、焼成温度を
高くしすぎないことか好ましい。従つて、原料組成、成
形条件等に応じて前記したa)〜d)の条件を満足する
焼結体が得られるような具体的な焼成温度を適宜決定す
ればよい。また焼成時間も焼成温度、原料組成、成形条
件等に応じて前記a)〜d)の条件を満足するように適
宜決定すればよい。
本発明伝熱用部材では、ガラスマトリツクス相の存在量
を少なくし、また熱膨脹係数を小さくするためには、N
a、K等のアルカリ物質の含有量は酸化物換算で0.2
重量%以下とすることが好ましく、0.1重量%以下と
することがより好ましい。このため不純物含有量が少な
い原料を使用するか、或いは粉体試料の調製工程におい
て脱アルカリ処理を行なうことが好ましい。また、熱膨
脹係数を小さくするためには、原料中にCaOが混入す
ることを防ぐようにすることが好ましい。
本発明では、上記した方法で液状原料から粉体試料を調
製することによつて、Al分及びSi分が微小部分まで
均一に混合した焼結性に優れた粉体が得られる。従つ
て、本発明伝熱用部材の如く、ガラスマトリツクス相や
不純物量が少ない場合にも高強度を有し、耐熱衝撃抵抗
性等に優れたムライト焼結体を得ることができる。
発明の効果 本発明の伝熱用部材は、耐熱性、耐熱衝撃低抗性、熱的
安定性等に優れ、かつ、高強度を有するムライト焼結体
からなるものであり、下記の如き優れた特性を有する。
1.1200℃以上の高温においても、機械的強度、耐
食性等に優れ、このため伝熱用部材として使用する場合
に壁厚を薄くしても充分使用に耐え得るものである。よ
つて熱交換器の熱効率の向上や軽量化が図れる。
2.耐熱衝撃性に優れたものであり、一次側ガスと二次
側ガスの導入時の温度差を高く設定できる。
3.熱サイクルに対して熱安定性が良好であり、耐久性
が優れたものである。
4.燃焼ガスや壁材からの揮発分中に含まれる腐蝕性成
分や粉じんに対して高い耐久性を有する。
上記した如く、本発明伝熱用部材は優れた性質を有する
ものであつて1000℃以上、更には1200℃の温度
の一次側ガスを用いる熱交換器の伝熱用部材として長期
間安定に使用し得るものであり、特に隔壁伝熱方式の熱
交換器の伝熱用部材として有用である。また、本発明伝
熱用部材は、同様な性質が要求される搬送用セラミツク
ローラー、炉心管、匣鉢、セツター、バーナーノズル等
としても使用し得るものである。
実施例 以下に実施例及び比較例を示して本発明を一層詳細に説
明する。
実施例1〜2及び比較例1〜4 0.5モル%の塩化アルミニウム溶液と20%のシリカ
ゾル溶液とを第1表に示すAl2O3とSiO2との比
率になるように配合した溶液を調製した。次いでこの溶
液を均質になるように充分混合した後、アンモニア水で
中和共沈させて、その沈澱分を乾燥し、1250℃で焙
焼してムライト化した粉末を得た。ただし、実施例2で
は、MgOが粉体中に0.5%含まれるように、Mg
(NO3)2溶液を液体試料中に添加した後、粉末を調
製した。また、比較例3では、焙焼後の粉末にアルミナ
晶が残留していた。
次いで上記粉末をボールミルにより湿式で24時間粉砕
し、分散させて原料粉末を得た。この原料粉末に2%の
PVAを加えた後、静水圧成形法により成形圧2トン/
cm2で外径20mm、内径16mm、長さ600mmのチユー
ブ状に成形し、第2表の各温度で約3時間焼成してムラ
イト質の焼結体を得た。
焼結体の結晶相におけるムライト結晶及びアルミナ結晶
の容積割合、焼結体におけるガラスマトリツクス相の容
積割合、熱膨脹係数、残存膨脹率及びかさ密度を第2表
に示す。
試験1 実施例1〜2及び比較例1〜4のチユーブをLPGを燃
料とする窯炉の煙道において、燃焼ガスの温度が135
0℃、1300℃及び1100℃となる各部分にガスの
流れに垂直となる様に設置した。各チユーブが各々のガ
ス温度に達した後、チユーブ片方からチユーブ内に50
℃の空気を導入し、5時間各温度に保ち、その後放冷し
た。この操作には、昇温、冷却を含めて48時間を要し
た。この操作を繰り返し行なつた場合にチユーブに破
損、亀裂等が生じてガスリークを起こし再使用できなく
なるまでの繰り返し回数を求めた。また、かさ密度2.
6g/cm3のSiCからなるチユーブ及びかさ密度3.
1g/cm3のSi3N4からなるチユーブについても同
様に試験を行なつた。結果を第3表に示す。
試験2 実施例1〜2及び比較例1〜4のチユーブを長さ5mmに
輪切りしたものを試験片として、バナジムを500ppm
、ナトリウムを50ppm 含有する灯油の燃焼ガスで加
熱して、1100℃及び1450℃の各温度に各々50
時間保ち、耐食試験を行なつた。耐食試験前後の円環試
料による曲げ強さを室温で測定した結果を第4表に示
す。
試験3 実施例1〜2及び比較例1〜4と同様の方法で外径2mm
の球状の伝熱用部材を作製した。この球状の伝熱用部材
を内径80mmのパイプ中に10cmの高さまで充填し、そ
の両端を耐熱合金の金網でふたをした。次いでバーナー
でパイプの一方の口から高温ガスを吹き付けて、3分間
加熱して、パイプの中央部の温度を1100℃とした。
次に、30℃の空気を高温ガスを吹き付けた方向と同方
向に該パイプ中に3分間吹き込む操作を100回繰り返
した後、伝熱用部材を取り出し、クラツクの発生の有無
を調べた。
その結果実施例1の伝熱用部材では、パイプの入口から
4〜6mmまでの部分の球にクラツクが入つたものが認め
られ、また実施例2の伝熱用部材ではクラツクの発生は
なかつた。また、高温ガスを導入した方向と逆方向から
パイプ中に30℃の空気を導入した場合には、実施例1
及び2の伝熱用部材では、クラツクの発生は認められな
かつた。一方比較例1及び比較例4の伝熱用部材では、
高温ガスと同方向から空気を導入した場合にはパイプの
入口から約4〜5cmまでの部分の球にクラツクが入つた
ものが多数認められ、また、比較例2及び比較例3の伝
熱用部材ではパイプの入口から約2cmまでの部分の球に
クラツクの入つたものが多数認められた。また、比較例
1〜4では、パイプのへの空気の導入を逆方向から行な
つた場合にも球にクラツクの発生が認められた。
以上の試験結果から、本発明伝熱用部材は、1000℃
以上の高温ガスを熱源とする場合にも繰り返し使用し耐
え得るものであり、また、バナジウム、ナトリウム等の
腐蝕性成分を含有する燃焼ガスによる強度の低下も少な
いことが明らかである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】i)ムライト結晶からなり、SiO2結晶
    を含有しない結晶相及び5容積%以下のガラスマトリッ
    クス相からなり、 ii)熱膨脹係数が5.1×10-6/℃以下、かさ密度が
    3.0g/cm3以上、1450℃で48時間熱処理後の
    室温での残存膨脹率が0.2%以下、 であるムライト焼結体からなる熱交換器の伝熱用部材。
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