JPH063748B2 - 蓄電池電槽に電解液状態監視用窓を形成する方法 - Google Patents

蓄電池電槽に電解液状態監視用窓を形成する方法

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JPH063748B2
JPH063748B2 JP62170331A JP17033187A JPH063748B2 JP H063748 B2 JPH063748 B2 JP H063748B2 JP 62170331 A JP62170331 A JP 62170331A JP 17033187 A JP17033187 A JP 17033187A JP H063748 B2 JPH063748 B2 JP H063748B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、蓄電池電槽の側壁に、電解液の量または比
重等の電解液状態を監視するための窓を形成するための
方法に関するものである。
[従来の技術およびその問題点] 蓄電池には、電解液が装填されるが、このような電解液
の量は、蓄電池の性能および漏液と重大な関わりを持つ
ため、常に一定の範囲内にあるように管理する必要があ
る。一般的に、蓄電池電槽に対しては、電解液の液面を
外部から監視できるようにするための配慮が払われてい
ることが好ましい。
電解液の液面を外部から監視できるようにするための最
も簡単な方法は、蓄電池電槽自身を、透明または半透明
の材料から構成することである。しかしながら、この場
合は、電解液の液面ばかりでなく、電槽の内部全体を透
視できるようになる。したがって、特に長時間使用した
蓄電池にあっては、極板等が劣化したり、極板等から作
用物質が脱落したりして、電槽の内部は醜い状態とな
り、これが外部から見えてしまうため、蓄電池の美観を
損う結果を招いている。
このような情況から、蓄電池の製造業者は、電槽におけ
る、電解液の液面を見せる部分だけを透明または半透明
としながら、その他の部分を不透明とするような対策を
講じるのが通常である。
たとえば、実公昭29−12442号公報では、電槽を
透明または半透明の合成樹脂で形成しながら、電解液の
正常な液面の上下付近を除いて電槽を不透明とするた
め、塗料を塗装する技術が開示されている。
しかしながら、上述の従来技術によれば、所定の領域に
塗装を施す工程が煩雑となるばかりでなく、蓄電池の長
時間の使用または他の物体との摩擦等により塗料が脱落
することがあり、かえって美観を損う結果を招くことが
ある。
次に、特公昭40−27890号公報には、電槽の主要
部分をたとえば不透明樹脂により射出成形した後、これ
を金型内に挿入し、ここに透明樹脂を流し込み、透明部
分を電槽の一部に形成する技術が開示されている。この
透明部分は、電解液の液面を外部から透視できるように
するためのものである。
しかしながら、上述の従来技術によれば、透明部分と不
透明部分との界面が電槽の全周または比較的長距離にわ
たって延びるとともに、各々の部分を構成する樹脂が異
種のものとなるため互いの接合性が劣り、その結果、電
解液の漏れに対する信頼性に欠けるという欠点がある。
次に、実公昭38−2333号公報および実公昭38−
6045号公報には、側壁に貫通する穴が形成されるよ
うに不透明な電槽を形成してから、この穴に、透明部分
を備える液面透視体を嵌め込んだ構造が開示されてい
る。特に前者の従来技術では、液面透視体は、パッキン
グを介して穴に嵌入され、後者の従来技術では、ねじを
利用した嵌入方法が採用されている。
しかしながら、上述した従来技術は、いずれも、電槽の
側壁に形成された穴に液面透視体を嵌入する作業を伴な
い、しかも、このような嵌入状態は漏液を完全に防止し
得るようにしなければならないため、作業が煩雑とな
り、製造能率の低下を招くことになる。また、別に用意
された液面透視体を電槽の穴に嵌入する構造は、たとえ
ばパッキングやねじを嵌入部分に採用したとしても、漏
液に対する信頼性が低く、とりわけ、蓄電池を長時間使
用した後において、漏液の問題が顕著となる。
なお、電槽の内部を透視できる構造は、電解液の量だけ
でなく、比重等も含めた電解液状態を監視するためのも
のとして適用することができ、したがって、いずれの電
解液状態を監視するための構造であっても、同様の問題
点に遭遇することになる。
[発明の目的] それゆえに、この発明は、上述した種々の従来技術が遭
遇した問題点を解消することができる、蓄電池電槽に電
解液状態監視用窓を形成する方法を提供しようとするも
のである。
特に、この発明は、電解液状態監視用窓とその他の部分
との界面における漏液の問題を有利に解消しようとする
ものである。
[問題点を解決するための手段] この発明は、側壁および底壁を有する蓄電池電槽に、電
解液の状態を監視するための窓を形成するための方法に
向けられるものであって、次のステップを備えることが
特徴である。すなわち、 (1) オレフィン系樹脂から構成されるとともに、前
記側壁に貫通する穴が形成された蓄電池電槽を準備する
ステップ、 (2) 前記穴を規定する周壁部を取囲みながら前記穴
を内部に位置させるキャビティを形成するように、対を
なす成形用金型を、前記側壁を挾む状態で配置するステ
ップ、 (3) 前記キャビティ内へ、電解液状態監視用窓とな
るべき、少なくとも光透過性を有するオレフィン系樹脂
を射出するステップ、および (4) 前記射出されたオレフィン系樹脂の固化後、前
記成形用金型を前記側壁から分離するステップ。
[作用] この発明において、側壁に貫通した穴を有する蓄電池電
槽を得た後で、この穴は、側壁を挾む状態で配置される
対をなす成形用金型によって形成されるキャビティ内に
位置される。そして、キャビティ内へは、少なくとも光
透過性を有すオレフィン系樹脂が射出され、キャビティ
の形状に応じた電解液状態監視用窓が前記オレフィン系
樹脂によって形成される。
[発明の効果] この発明によれば、蓄電池電槽がオレフィン系樹脂から
構成されるとともに、その側壁を貫通するように設けら
れた穴を埋めるように、同じくオレフィン系樹脂が射出
され、電解液状態監視用窓が、いわゆる「二次的」な成
形により形成される。このとき、電解液状態監視用窓の
「二次的」成形には、射出成形が適用される。そのた
め、成形用金型によって形成されるキャビティ内への樹
脂の射出圧力を十分高めることができるとともに、電槽
と電解液状態監視用窓との双方がオレフィン系樹脂であ
るため、有利に一体化され、強固かつ信頼性の高い接合
部分を得ることができる。そのため、長期間の使用にわ
たって、漏液の問題を生じさせない。
また、金型を用いた「二次的」な成形による電解液状態
監視用窓の形成は、能率的に進めることができる。
なお、電解液状態監視用窓を形成する樹脂が穴を規定す
る周壁部の両面にそれぞれ接触する部分を有するような
形状で電解液状態監視用窓を形成すると、漏液の一層の
防止に効果的である。また、電解液状態監視用窓を形成
する樹脂と電槽とが接触する界面に凹凸形状を付与する
ことも、また、漏液の一層の防止に効果的である。
また、電解液状態監視用窓は、蓄電池電槽の製造とは別
工程により形成されるとともに、その外形状は、成形用
金型が形成するキャビティによって決定されるので、電
解液状態監視用窓に対して任意の形状を付与することが
できる。たとえば、電解液状態監視用窓の肉厚の設定
も、成形用金型によって調整することが容易であり、た
とえば、電解液状態監視用窓の肉厚を、電槽の側壁の肉
厚より薄くすることもできる。このように、電解液状態
監視用窓の肉厚が薄くされた場合には、比較的透明度の
低い材料であっても、電槽の内部をより良く見せること
ができる。
[実施例] 第1図ないし第4図は、この発明の一実施例を説明する
ための図である。第1図には、この発明の実施例の実施
により得られた蓄電池電槽の外観が斜視図で示されてい
る。なお、以下に説明する実施例は、電解液状態監視用
窓として、液面表示用窓が形成される場合に関連してい
る。
第1図に示すように、電槽1は、側壁2および底壁3を
有している。側壁2上に点線で表示したように、この電
槽1は、たとえば6個のセルに分割され、各セルに関連
して、電解液状態監視用窓としての液面表示用窓4が形
成されている。液面表示用窓4の形成方法については、
第2図ないし第4図を参照して、後で詳細に説明する。
電槽1の上面は、蓋5によって閉じられる。蓋5には、
電槽1に形成された各セルに対応して、液口6が設けら
れている。液口6は、液を注入するためのもので、液の
注入を行なう以外は、図示しない液口栓によって閉じら
れる。また、蓋5には、極柱7が貫通した状態で配置さ
れる。
電槽1および蓋5は、オレフィン系樹脂を用いた射出成
形により形成される。とくに、オレフィン系樹脂の内で
も、たとえば、ポリプロピレン系共重合体で電槽1を構
成することが好ましい。なぜなら、この材料は、一般
に、耐衝撃性が高く、他方、透明度が比較的低いからで
ある。なお、電槽1に対して、不透明または比較的透明
度の低い状態を与えるため、オレフィン系樹脂に適当な
顔料を含有させて着色してもよい。
第2図ないし第4図に示すように、電槽1の側壁2に
は、貫通する穴8が形成されている、穴8は、たとえば
電槽1を射出成形する際に用いる金型に対応の形状を与
えておくことにより、形成することができる。この実施
例では、第1図および第3図に示した窓4の形状から類
推できるように、穴8は、縦長の長円形をなしている。
しかしながら、穴8の形状は、円形、四角形、等、任意
の形状とすることができる。なお、穴8は、後述する説
明からわかるように、第2図および第3図に示した電解
液9の液面10が適正状態にあるとき、そのような液面
10の上限および下限の範囲をカバーするような位置お
よび大きさをもって形成される。
穴8が形成された電槽1が準備された後、第4図に拡大
した断面図で示すように、対をなす金型11および12
が、側壁2を挾む状態で配置される。金型11および1
2は、穴8を規定する周壁部13を取囲みながら穴8を
内部に位置させるキャビティ14を形成する。
次に、上述したキャビティ14内へ、液面表示用窓4と
なるべき、少なくとも光透過性を有するオレフィン系樹
脂が射出される。この射出されるオレフィン系樹脂は、
キャビティ14に連通するスプル15を通ってキャビテ
ィ14内に流れ込む。
次に、上述のように射出されキャビティ14内に充填さ
れたオレフィン系樹脂が固化した後、金型11および1
2が側壁2から分離される。これによって、第2図およ
び第3図さらには第1図に示したように、穴8を閉じる
ように、液面表示用窓4が形成される。この液面表示用
窓4を構成するオレフィン系樹脂は、電槽1の側壁2を
構成しているオレフィン系樹脂との間で有利に一体化さ
れている。
上述した液面表示用窓4を形成する場合のように、あら
かじめ成形された第1の部材の上に、いわゆる「二次
的」な成形により第2の部材を付加するとき、第1の部
材と第2の部材との双方が特にオレフィン系樹脂で構成
されている場合、互いの接合の強度が極めて高いことが
わかっている。このような接合強度は、現在のところ、
オレフィン系樹脂以外の樹脂では得ることができない。
したがって、前述したように、液面表示用窓4を構成す
るオレフィン系樹脂と電槽1を構成するオレフィン系樹
脂とは、強固に接合されかつ有利に一体化されることに
なり、それによって、漏液防止に対して高い信頼性を得
ることができる。
第2図および第3図からわかるように、液面表示用窓4
の肉厚は、側壁2の肉厚より薄くされている。このよう
な肉厚のコントロールは、金型11および12の形状に
よって任意に行なうことができる。液面表示用窓4の肉
厚が薄いことは、比較的透明度の低い材料であっても、
光透過性を与え得ることを意味するものである。したが
って、液面表示用窓4が、電槽1と同一のオレフィン系
樹脂により形成されたとしても、液面表示用窓4におい
て、よりよく内部を透視できる状態とすることができ
る。
また、液面表示用窓4を構成するオレフィン系樹脂は、
電槽1を構成するオレフィン系樹脂と全く同一でなくて
もよい。たとえば、前述したように、電槽1がポリプロ
ピレンを含む共重合体から構成されるとき、液面表示用
窓4は、ポリプロピレンのホモ重合体またはランダム共
重合体から構成されるのが好ましい。なぜなら、これら
の重合体は、通常の共重合体に比べて、透明度が高いた
めである。また、ランダム共重合体は、耐衝撃性の点で
も、優れているので、一層好ましいと言える。
第5図は、この発明の他の実施例を説明するための図で
ある。
第5図に示した実施例は、液面表示窓4aを形成するオ
レフィン系樹脂が、穴8を規定する周壁部13の両面に
それぞれ接触する部分を有していることが特徴である。
このような液面表示用窓4aを形成するための金型の形
状は、液面表示用窓4aの外形状から容易に類推できる
ので図示を省略する。
上述した態様で側壁2と一体化される液面表示用窓4a
によれば、液面表示用窓4aと側壁2との界面面積が増
加するので、漏液防止に対してより高い性能を期待する
ことができる。
第6図は、この発明のさらに他の実施例を説明するため
の図である。
第6図に示した実施例では、液面表示用窓4bが、第5
図の液面表示用窓4aと実質的に同様の形状を有してい
る。この実施例の特徴となるのは、液面表示用窓4bを
形成するオレフィン系樹脂と電槽1の側壁2とが接触す
る界面に、凹凸形状が付与されていることである。すな
わち、第6図において、穴8を規定する周壁部13の両
面には、それぞれ、粗面16が形成される。このような
粗面16は、たとえば、サンドブラスト法により容易に
形成することができる。また、穴8を規定する内周面に
は、たとえばV字状の溝17が形成される。このような
粗面16および溝17によって与えられた凹凸形状が存
在することにより、液面表示用窓4bと側壁2との一体
化がより高められる。
なお、第6図に示した粗面16および溝17は、いずれ
か一方のみであってもよく、また、それぞれが形成され
る位置が逆になっていてもよい。また、凹凸形状を付与
する手段としては、さらに他の機械的、化学的手段を採
用することもできる。
以上述べた各実施例では、たとえば第2図に示すよう
に、電解液9の液面10を、直接、液面表示用窓4を通
して見せることにより、電解液9の量を監視することが
意図されていた。しかしながら、第2図に想像線で示す
ように、電解液9の液面10上に浮く浮子33を配置
し、この浮子33が電解液表示用窓4を介して見えるよ
うにしてもよい。この場合、浮子33に目立つ着色を施
すことにより、ほぼ無色透明な電解液9の液面10を、
直接、見る場合に比べて、より見やすい表示を与えるこ
とができる。なお、浮子33は、たとえば、それを貫通
する上下方向に延びるガイド棒34等によってガイドさ
れながら上下動するように構成されてもよい。
また、図示された各実施例における液面表示用窓4,4
a,4bのそれぞれの上下方向の寸法は、少なくとも、
液面10の上限および下限を見せ得る大きさに選ばれて
いた。しかしながら、液面表示用窓の上下方向の寸法
は、必ずしも、液面の上限および下限の範囲をカバーす
るように選ばれる必要はない。たとえば、第7図以降を
参照して説明する実施例のように、浮子を用いる場合に
は、液面表示用窓の上下方向の寸法を、液面の上限と下
限との間の長さより短くしても、液面の正常状態および
異常状態を表示することができる。
第7図および第8図を参照して、液面表示用窓4cが設
けられた位置であって、電槽1の内側には、電解液に浮
くことが可能な上下方向に長手の浮子18が配置され
る。浮子18は、その浮き沈み動作の上限および下限が
規定されたガイド部材19内に自由な状態で置かれる。
この浮子18は、その約上半分がたとえば赤の着色領域
20とされ、その約下半分がたとえば緑の着色領域21
とされる。第7図および第8図において、横方向に延び
る2本の1点鎖線のうち上方に位置するものが、電解液
の上限液面22を示し、下方に位置するものが、同じく
下限液面23を示している。
第7図は、電解液が上限液面22の状態をとるときの浮
子18の位置を示している。この状態では、緑の着色領
域21を、液面表示用窓4cから透視することができ
る。他方、第8図は、電解液が下限液面23の状態をと
るときの浮子18の位置を示している。この状態では、
液面表示用窓4cを介して赤の着色領域20を透視する
ことができる。
第7図の状態と第8図の状態との中間においては、赤の
着色領域20と緑の着色領域21との双方が液面表示用
窓4cから見えるときがあり、電解液の減少を2つの着
色領域20および21の境界線の位置によって認識する
ことができる。また、電解液の下限液面23よりさらに
電解液が減少したとしても、ガイド部材19の存在によ
り、浮子18は第8図に示した状態を保ち、赤の着色領
域20が液面表示用窓4cを介して表示され続けること
ができる。
第7図および第8図に示した上限液面22と下限液面2
3との間の距離と、液面表示用窓4cの上下方向の寸法
とを比べればわかるように、液面表示用窓4cの上下方
向の寸法は、上限液面22と下限液面23との距離より
短かくされている。
第9図および第10図に示した実施例では、浮子24
が、固定軸25を中心に回動可能に設けられている。な
お、浮子24の回動範囲は、上限ストッパ26および下
限ストッパ27により所定の範囲に限定される。固定軸
25を中心として、浮子24とは反対側には、円弧状に
延びる表示部材28が取付けられる。この表示部材28
は、その上部にたとえば緑の着色領域29が形成され、
その下部にたとえば赤の着色領域30が形成される。ま
た、第9図および第10図において、31は上限液面を
示し、32は下限液面を示している。
第9図に示した状態は、電解液が上限液面31をとって
いる。このとき、浮子24は、上限ストッパ26に当接
しながら、表示部材28は、その緑の着色領域29を液
面表示用窓4dに向けている。したがって、液面表示用
窓4dからは、緑の表示を見ることができる。他方、第
10図は、電解液が下限液面32をとっており、浮子2
4は下限ストッパ27に当接した状態となっている。こ
のとき、表示部材28は、赤の着色領域30を液面表示
用窓4dに向けており、したがって、液面表示用窓4d
には赤の表示が現われる。
第9図および第10図に示した実施例では、前述した第
7図および第8図に示した実施例よりもさらに液面表示
用窓4dの上下方向の寸法が小さくされている。このよ
うな液面表示用窓4dの上下方向の寸法をさらに小さく
しようとすれば、浮子24と固定軸25との距離をさら
に長くすればよい。
第7図および第8図に示した実施例、さらには第9図お
よび第10図に示した実施例のように、液面表示用窓4
cまたは4dの大きさが小さくなることは、次の点にお
いて有利である。すなわち、比較的耐衝撃性に弱いが透
明度の高いポリプロピレンのホモ重合体をこれら液面表
示用窓の材料として用いても、電槽全体に与える強度低
下をできるだけ少なくすることができる。
上述した種々の実施例において、液面表示用窓4,4
a,4b,4c,4dを形成すべき貫通する穴8は、前
述したように、電槽1を射出成形する際に用いる金型に
対応の形状を与えておくことにより、電槽1の射出成形
の段階で同時に形成することもできるが、たとえば、穴
8を有さない状態で電槽1を成形した後、その側壁2
に、たとえば、打抜き、切削加工、等の機械加工により
形成することもできる。このように、電槽1を得た後
で、穴8を形成する場合には、次のような利点を期待す
ることができる。
まず、電槽の成形用の金型は、穴の形成を考慮する必要
がないので、簡単な構造のもので済む。また、電槽を成
形するための金型に穴を形成するための形状が付与され
た場合には、射出成形時において、樹脂は、この穴を形
成する部分において円滑に流動し得ない。特に、通常の
射出成形においては、樹脂を注入するゲートが電槽の底
面側に位置し、他方、穴は、一般的に、電槽の比較的上
方部分に形成されるため、ゲートから穴の部分に至るま
での樹脂の流動経路が長くなる傾向がある。したがっ
て、穴の部分における上述した樹脂の流動の悪さと相俟
って、穴の部分およびその付近では、金型に熱を奪われ
た結果、樹脂の固化が早々に生じやすく、ウエルドライ
ンの発生等の問題を引き起こす可能性が高い。しかしな
がら、前述したように、電槽を得た後で穴を形成する場
合には、樹脂の流動性に起因するウエルドライン等の発
生の問題点を有利に解消することができる。また、電槽
を得た後で、穴を形成することは、電槽の成形の段階で
穴を形成する場合に比べて、その操作が容易であるた
め、そのような穴の形状、寸法、位置、等は、所望に応
じてより容易に選ぶことができる。
なお、上述した実施例では、電解液状態監視用窓とし
て、電解液の液量を表示するための液面表示用窓を形成
する場合について述べたが、その他の電解液状態、たと
えば比重を監視するための窓を形成する方法にも、この
発明を等しく適用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例を適用して得られた蓄電
池電槽1の外観を示す斜視図である。第2図は、第1図
の線II−IIに沿う拡大断面図である。第3図は、第2図
に示した部分を一部破断して示した斜視図である。第4
図は、液面表示用窓4となるべき樹脂を射出成形するた
めの成形用金型11および12を、側壁2を挾むように
配置した状態を示す拡大断面図である。 第5図は、この発明の他の実施例を実施して得られた電
槽1の一部を示す、第2図に相当の図である。 第6図は、この発明のさらに他の実施例を実施して得ら
れた側壁2の一部を拡大して示す断面図である。 第7図および第8図は、液面表示用窓4cが浮子18を
見せるように変形された実施例を示す。 第9図および第10図は、液面表示用窓4dが浮子24
に連動する表示部材28を見せるように変形された実施
例を示す。 図において、1は電槽、2は側壁、3は底壁、4,4
a,4b,4c,4dは液面表示用窓(電解液状態監視
用窓)、8は穴、9は電解液、10は液面、11,12
は成形用金型、13は周壁部、14はキャビティ、16
は粗面(凹凸形状)、17は溝(凹凸形状)、22,3
1は上限液面、23,32は下限液面である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】側壁および底壁を有する蓄電池電槽に、電
    解液状態を監視するための窓を形成するための方法であ
    って、 オレフィン系樹脂から構成されるとともに、前記側壁に
    貫通する穴が形成された蓄電池電槽を準備するステップ
    と、 前記穴を規定する周壁部を取囲みながら前記穴を内部に
    位置させるキャビティを形成するように、対をなす成形
    用金型を、前記側壁を挾む状態で配置するステップと、 前記キャビティ内へ電解液状態監視用窓となるべき、少
    なくとも光透過性を有するオレフィン系樹脂を射出する
    ステップと、 前記射出されたオレフィン系樹脂の固化後、前記成形用
    金型を前記側壁から分離するステップと、を備える、蓄
    電池電槽に電解液状態監視用窓を形成する方法。
  2. 【請求項2】前記電解液状態監視用窓の肉厚は、前記側
    壁の肉厚より薄くされる、特許請求の範囲第1項記載の
    蓄電池電槽に電解液状態監視用窓を形成する方法。
  3. 【請求項3】前記電解液状態監視用窓を形成する前記オ
    レフィン系樹脂は、前記穴を規定する周壁部の両面にそ
    れぞれ接触する部分を有する、特許請求の範囲第1項ま
    たは第2項記載の蓄電池電槽に電解液状態監視用窓を形
    成する方法。
  4. 【請求項4】前記電解液状態監視用窓を形成する前記オ
    レフィン系樹脂と前記蓄電池電槽とが接触する界面に
    は、凹凸形状が付与される、特許請求の範囲第1項ない
    し第3項のいずれかに記載の蓄電池電槽に電解液状態監
    視用窓を形成する方法。
  5. 【請求項5】前記電解液状態監視用窓を形成する前記オ
    レフィン系樹脂は、前記蓄電池電槽を構成する前記オレ
    フィン系樹脂より透明度の相対的に高いものが選ばれ
    る、特許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれかに記
    載の蓄電池電槽に電解液状態監視用窓を形成する方法。
  6. 【請求項6】前記蓄電池電槽を形成する前記オレフィン
    系樹脂と前記電解液状態監視用窓を形成する前記オレフ
    ィン系樹脂とは、ともにポリプロピレン系である、特許
    請求の範囲第1項ないし第5項のいずれかに記載の蓄電
    池電槽に電解液状態監視用窓を形成する方法。
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