JPH0637762U - 渦流探傷用コイル装置 - Google Patents
渦流探傷用コイル装置Info
- Publication number
- JPH0637762U JPH0637762U JP7504292U JP7504292U JPH0637762U JP H0637762 U JPH0637762 U JP H0637762U JP 7504292 U JP7504292 U JP 7504292U JP 7504292 U JP7504292 U JP 7504292U JP H0637762 U JPH0637762 U JP H0637762U
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coil
- inspection
- flaw detection
- eddy current
- coils
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Magnetic Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 熱間鋼材等の被検査材の外表面の小さな傷で
も感度よく正確に検出できるような渦流探傷用コイル装
置を提供すること。 【構成】 貫通励磁コイルは、その貫通孔11の軸方向
の所定幅に亘って延長する主コイル部分70と、貫通励
磁コイルの軸方向中央内壁部の垂直成分磁力線分布低減
領域を拡張するように主コイル部分70の両端部分に巻
回された付加コイル部分71,72とを備え、複数の検
査コイル51,52の各々は、楕円状に巻回された平板
状コイルであり、貫通励磁コイルから発生する励磁磁力
線に不感であるようにその貫通励磁コイルと直交交差
し、その平板状コイル面が検査コイル取付けボビン40
の円周面にそって延在するようにして、且つ隣接コイル
の端部が互いに重なり合うようにして、検査コイル取付
けボビン40の円周にそって列をなして配設される。
も感度よく正確に検出できるような渦流探傷用コイル装
置を提供すること。 【構成】 貫通励磁コイルは、その貫通孔11の軸方向
の所定幅に亘って延長する主コイル部分70と、貫通励
磁コイルの軸方向中央内壁部の垂直成分磁力線分布低減
領域を拡張するように主コイル部分70の両端部分に巻
回された付加コイル部分71,72とを備え、複数の検
査コイル51,52の各々は、楕円状に巻回された平板
状コイルであり、貫通励磁コイルから発生する励磁磁力
線に不感であるようにその貫通励磁コイルと直交交差
し、その平板状コイル面が検査コイル取付けボビン40
の円周面にそって延在するようにして、且つ隣接コイル
の端部が互いに重なり合うようにして、検査コイル取付
けボビン40の円周にそって列をなして配設される。
Description
【0001】
本考案は、渦流探傷用コイル装置に関し、特に、鉄鋼の熱間圧延工程の中間お よび最終工程に使用する渦流探傷用検査装置に適用するのに適したコイル装置に 関するものである。
【0002】
鋼材、特に棒鋼の熱間圧延加工製造工程において、外表面傷を確実に検出する ために熱間渦流探傷が用いられており、冷間金属管用の従来技術にあっても、そ の大半が被検査材と同心のボビンに電線を巻回した貫通コイルによる渦流探傷法 が採用されている。このような渦流探傷法においては、被検査材に存在する小さ な傷を感度よく検出するために、貫通励磁コイルと、複数の検査コイルとを組み 合わせることが行われており、例えば、特開昭58−34357号公報には、そ の複数の検査コイルからの信号処理の方法が開示されており、この従来の方法で は、円周上の隣接配設された検査コイル間および軸方向にずれて配設された準隣 接検査コイル相互間に差動信号を抽出するようにスキャンニングすべくマルチプ レクサを用いており、また、特開昭63−40850号公報には、これと同様の 技術を応用した管内検査用渦流探傷装置が開示されている。
【0003】
ところで、渦流探傷において、より小さく、より浅い傷を感度よく検出するた めには、傷の大きさと検査コイルの大きさとの比率を適当に設定する必要があり 、より小さな傷を検出しようとして検査コイルの大きさをより小さくする場合に は、次のような問題がでてくる。
【0004】 (1)検査コイルを配設するチャンネル数が増加するので、検査コイルの有効 受感領域の重なりを考慮して被検査材全周に亘って略均一の探傷感度を確保する ための工夫が必要となる。
【0005】 (2)検査コイルの小型化に伴って検査コイルのリフトオフ特性(すなわち、 検査コイルの距離感度特性)を改善する必要がある。
【0006】 (3)検査コイルの小型化と共に重要なことは、被検査材と検査コイルとの距 離変動に起因して発生する機械的振動疑似妨害雑音信号を低減化して探傷精度を 向上させる必要がある。すなわち、小型化した検査コイルによって小さな傷に対 するS/N比は向上するが、相対感度がプローブの大きさに比例するという事実 に徴して、相対感度が低下するので電気信号を大きく拡大増幅することが常套手 段であるが、熱間棒鋼等の渦流探傷にあって検査コイルから被検査材までの機械 的距離をできるだけ大きく間隔をとることが圧延作業工程上、必須の条件である 。ところが、検査コイルから被検査材までの距離を大きくとることは、探傷の仲 介を行なう磁力線が減衰し探傷感度不足を来すこととなる。これを補うためには 電気信号の拡大、増幅を行えばよいのであるが、前述したような被検査材の機械 的振動が大きな妨害となって正常な探傷が困難となってしまう。
【0007】 (4)検査コイルの小型化は、検査コイルの受感磁力線距離を縮小化するので 、探傷感度低下を来すことは前述したとおりであるが、検査コイルを赤熱した被 検査材である鋼材から保護するための遮熱と冷却のための機構を工夫する必要が ある。すなわち、小さい検査コイルを用いた場合、検査コイル自身が小さいこと に起因する空間磁路長の短小化による感度低下と、更に加えて熱間材探傷時に常 套手段として遮熱防熱構造体としてのステンレス筒体を併用する時に生ずる過電 流損失による感度低下との問題がある。
【0008】 このように、渦流探傷における検査コイルを小型化するに伴って考慮すべき問 題点が種々あるにもかかわらず、前述したような従来の渦流探傷用コイル装置に おいては、これら問題点のすべてを十分に解決しうるような工夫がなされている とは言えない。
【0009】 このような従来の問題点を解消しうるものとして、本出願人は、先に、特開平 3−115851号公報に開示されているような渦流探傷用コイル装置を開発し た。この渦流探傷用コイル装置の構成によれば、前述したような従来の問題点の うちかなりの部分を解消できる。しかし、この渦流探傷用コイル装置においては 、検査コイルは、検査対象面に対してそのコイル面を垂直に位置させるものなの で、リフトオフ特性、すなわち、検査コイルと被検査材との距離が変化したとき の感度の変化率、は良いのであるが、どうしても相対感度の点で改良の余地のあ るものである。
【0010】 本考案の目的は、前述したような従来の問題点を解決しうる渦流探傷用コイル 装置を提供することである。
【0011】
本考案によれば、渦流探傷装置の被検査材を通すための貫通孔の周りに装着さ れる貫通励磁コイルと、該貫通励磁コイルに内挿された検査コイル取付けボビン の円周に配列された複数の検査コイルとを備える渦流探傷用コイル装置において 、前記貫通励磁コイルは、前記貫通孔の軸方向の所定幅に亘って延長する主コイ ル部分と、前記貫通励磁コイルの軸方向中央内壁部の垂直成分磁力線分布低減領 域を拡張するように前記主コイル部分の両端部分に巻回された付加コイル部分と を備え、前記複数の検査コイルの各々は、楕円状に巻回された平板状コイルとさ れ、前記貫通励磁コイルから発生する励磁磁力線に不感であるようにその貫通励 磁コイルと直交交差し、その平板状コイル面が前記検査コイル取付けボビンの円 周面にそって延在するようにして、且つ隣接コイルの端部が互いに重なり合うよ うにして、前記検査コイル取付けボビンの円周にそって列をなして配設される。
【0012】
次に、添付図面に基づいて、本考案の実施例について本考案をより詳細に説明 する。
【0013】 図1は、本考案の一実施例としての渦流探傷用コイル装置を適用した熱間渦流 探傷用検出端を略示する部分破断側面図であり、図2は、その熱間渦流探傷用検 出端の正面図である。これら図1および図2に略示されるように、この熱間渦流 探傷用検出端は、探傷すべき被検査材を矢印Pの方向から通すための貫通孔11 を有した側板10を備えており、側板10には、冷却水を噴流させるための噴流 装置20が取り付けられている。この噴流装置20は、給水管21を介して給水 口22に接続されていて、給水口22を通して給水される冷却水を側板10の貫 通孔11の内周面に沿って噴出させて水膜を形成させることにより、後述する貫 通励磁コイルおよび検査コイルの遮熱冷却を行なうものである。なお、このよう な遮熱冷却のための構造は、本出願人による特開平2−236158号公報に開 示されたようなものを適用することができる。
【0014】 また、側板10内の貫通孔11の周りには、励磁フレーム30と、検査コイル 取付けボビン40と、励磁コイルボビン60とが取り付けられている。検査コイ ル取付けボビン40には、複数の検査コイル51および52が配設されており、 励磁コイルボビン60には、貫通励磁コイルを構成する主コイル部分70と、付 加コイル部分71および72とが巻回されており、さらに、その貫通励磁コイル の周りに磁気シールド部材73が施されている。
【0015】 側板10の上部には、電源接続線および傷信号導出線等を含むプラントチュー ブ110を取り付ける端子カバー100が取り付けられ、この端子カバー100 は、励磁フレーム30に対して端子板カラー90を介して固定された端子板80 をカバーしている。端子板80には、貫通励磁コイル70、71、72を付勢す るための電源接続用端子や検査コイル51、52等からの傷信号を導出するため の傷信号導出用出力端子が設けられている。
【0016】 なお、図1において、参照符号120および121は、Oリングを示し、参照 符号122は、パッキンを示している。
【0017】 次に、図3は、前述したように主コイル部分70および付加コイル部分71お よび72からなる貫通励磁コイルを巻回し且つ外周に磁気シールド73を施した 励磁コイルボビン60のみを取り出して斜視図にて示している。この図3によく 示されるように、貫通励磁コイルの両端から電源接続用のリード線74および7 5は、端子板80に設けられた対応する端子に接続されるものである。
【0018】 図4は、検査コイル取付けボビン40のみを斜視図にて示している。この図4 によく示されるように、検査コイル取付けボビン40には、中間部に円周方向に そって2列に複数の検査コイル51および52が配設されている。また、この検 査コイル取付けボビン40の中間部の両側には、検査コイル(傷信号)導出リー ドを引き出すためのリード線引出し溝43および44が形成されている。
【0019】 図5は、検査コイル取付けボビン40の中間部の部分を拡大して示す図であり 、この図5によく示されるように、検査コイル51は、楕円状に巻回された平板 状コイル51A、51B、51C、51D、51E、51F、51G、・・・・ ・・を含んでおり、これら検査コイルは、貫通励磁コイルから発生する励磁磁力 線に不感であるようにその貫通励磁コイルと直交交差し、その平板状コイル面が 検査コイル取付けボビン40の円周面にそって延在するようにして、且つ隣接コ イルの端部が互いに重なり合うようにして、検査コイル取付けボビン40の円周 にそって1列に配設されている。図6は、このような検査コイル列を部分拡大断 面図にて示している。
【0020】 同様に、検査コイル52は、楕円状に巻回された平板状コイル52A、52B 、52C、52D、52E、52F、52G、・・・・・・を含んでおり、これ ら検査コイルは、貫通励磁コイルから発生する励磁磁力線に不感であるようにそ の貫通励磁コイルと直交交差し、その平板状コイル面が検査コイル取付けボビン 40の円周面にそって延在するようにして、且つ隣接コイルの端部が互いに重な り合うようにして、検査コイル取付けボビン40の円周にそって1列に配設され ている。図5から明らかなように、検査コイル51の列と、検査コイル52との 列とは、検査コイル取付けボビン40の貫通孔の軸方向において所定の距離離間 しており、この軸方向において互いに対応する位置にある各列の検査コイル同志 は、互いに差動接続されて対とされて傷信号を出力するようにされている。すな わち、図5においていえば、検査コイル51Aと検査コイル52Aとが互いに差 動接続されて対とされており、また、検査コイル51Bと検査コイル52Bとが 互いに差動接続されて対とされている。以下、同様に、検査コイル51Cと検査 コイル52C、検査コイル51Dと検査コイル52D、検査コイル51Eと検査 コイル52E、検査コイル51Fと検査コイル52F、検査コイル51Gと検査 コイル52F、・・・・・・・が互いに差動接続されて対とされている。
【0021】 本考案において、このように各列における隣接検査コイルを、それらの端部同 志が互いに重なり合うようにして、配設したのは、次の理由による。平板状コイ ルの端部は、どうしても傷検出感度が低下してしまう部分であり、この部分では 、十分に傷を検出できない。一方、傷検出感度を上げるために、この検査コイル の巻回数を増すとどうしても、その端部の大きさが増してしまう。もし、このよ うな傷に対して十分な検出感度を与えない大きな端部を有する検査コイルを、単 に、1列に並べたのでは、検査コイルの中央部に対応する部分においては十分高 い傷検出感度が得られたとしても、大きな端部に対応する部分において十分な傷 検出感度が得られず、かえって、傷に対して不感な部分が大きくなってしまい好 ましくない。したがって、本考案においては、これらの隣接する検査コイルの端 部同志を互いに重ね合わすようにして配設することにより、中央部において傷検 出感度の高い検査コイルとして、しかも、傷に不感な部分をできるだけ少なくし ているのである。そして、本考案においては、隣接する検査コイルの端部を重ね 合わせることにより、各隣接コイル間において被検査材面からの距離が若干異な ることによる、それら各隣接コイルから得られる傷検出信号の強度の差について は、後段の傷信号処理回路(図示していない)において各隣接コイルからの傷信 号に対する増幅度を適当に変えることにより、補償することができる。
【0022】 また、本考案において、このように、平板状検査コイルのコイル面を被検査対 象面に対して平行に位置させたことによる、リフトオフ特性の低下の問題は、次 のようにして補償できる。例えば、図5によく示されるように、検査コイル取付 けボビン40の中間部の周辺にそって、検査コイル51、52の1個もしくは複 数個毎に、被検査対象である熱間鋼材との距離測定用センサ(距離センサ)54 を配設し、それら距離測定用センサから得られる被検査対象までの距離の変化を 表わす信号に基づいて、各対応する検査コイルの距離対感度変化特性(リフトオ フ特性)を補正するようにすればよい。なお、このような検査コイルのリフトオ フ特性の自動補償のための信号処理については、特開昭63−40850号公報 に開示されたような技術を適用できる。
【0023】 図7は、本考案の別の実施例を示す図4と同様の図である。図4に示した実施 例では、円環状に配列した検査コイル列を、検査コイル取付けボビン40の軸方 向において所定の間隔をおいて2列51および52設けたのであるが、この図7 の実施例では、図4の検査コイル列51および52と同様に円環状に配列した検 査コイル列を1列53のみ配設したものである。このように、検査コイル53を 1列に配設しただけでも、各検査コイル53から正確な傷検出信号を得ることが できることが分かったのである。検査コイル取付けボビン40の貫通孔を通して 被検査材である熱間鋼材が通過するとき、その熱間鋼材の微小傷の存在する表面 に対応する位置にある検査コイル53からは、先ず、その検査コイルの巻回部分 のうち、熱間鋼材の移動方向において上流に位置する巻回部分をその微小傷部分 が通過するときに、信号変化が現れ、次いで、その検査コイルの巻回部分のうち 、熱間鋼材の移動方向において下流に位置する巻回部分をその微小傷部分が通過 するときに、再び信号変化が現れる。このような信号変化を後段の信号処理回路 (図示していない)にて適当に処理することにより、正確にその微小傷を検出す ることができることがわかった。
【0024】 次に、このような小さな検査コイル51、52および53を多数個配列する場 合、検査コイルの大きさをどの程度の寸法にすれば良いかについて説明する。種 々な大きさの傷に対して種々な大きさの検査コイルを用いて傷信号を求める実験 を繰り返し行った結果を、図8のグラフに示している。図8において、横軸は、 用いた検査コイルの大きさをlを、検出した傷の長さLで正規化した値をとって おり、縦軸にS/N比をとっている。また、この図8に示す結果は、検査コイル を差動接続し、傷を横切って探傷してみた場合のものである。この図8のグラフ から判るように、l/L<2とするのが好ましく、すなわち、検査コイルの大き さは、探傷すべき傷の最大長さの2倍より小さくするのが好ましい。
【0025】 次に、検査コイルの小型化と共に重要な距離変動に伴って発生する機械的振動 疑似妨害雑音信号低減化のため、この雑音信号発生要因の根本的解決策について 説明する。検査コイルと被検査材との相対的距離変動で発生する妨害雑音信号発 生要因としては種々考えられるが、次の2点を考慮することにより、雑音信号の 発生を実質的に抑えることができる。
【0026】 (A)距離変動に伴って生ずる交番磁界が雑音信号発生の要因であり、妨害発 生は、検査コイルを横切る磁力線の変化が少なくなるように検査コイルを配置す ればよいこと。
【0027】 (B)妨害雑音信号に加担するその他の磁力線分布をできるだけ排除すること 。
【0028】 先ず、前記(A)項については、検査コイルの受感軸と磁力線の方向とを略直 交するようにすることにより解決できる。すなわち、探傷試験コイルの中の励磁 コイルによって発生した磁力線は、コイルの内筒軸方向に進行したのち、コイル 外周を大きく迂回して磁路を形成する。検査コイルの受感軸は、励磁磁力線と直 交せしめ、通常状態時の一定励磁磁力線に不感とすることによって達成される。
【0029】 また、前記(B)項については、励磁コイルの磁力線分布の垂直成分を低減化 するための積極的な手段を講ずる。この点詳述するに、例えば、熱間棒鋼製造設 備にあっては、正常且つ順調な圧延作業を遂行するために、一般的に、圧延用ロ ールと次の段の圧延用ロールとの間隔を極力狭く配設する。また、圧延最終スタ ンド(ロール)直後にあっては、ラッパ状案内を随所に設けている。かかるレイ アウトにあっては、圧延用ロールスタンド間又はロールスタンドと他のラッパ状 案内器具との中間からミスロールと称して、棒鋼が圧延設備外に蛇行乱走するこ とが最も恐れられている。このような状況下にあって、被破壊検査装置等を圧延 設備内に装着する場合、トンネル穴状の探傷試験コイル穴(内)径は、圧延され る鋼材外径に比べて可能な限り大きく、軸長は、極力短くすることが強いられて いる。したがって、渦流探傷用コイル装置においても、貫通励磁コイルの内径は 、出来るだけ短くする必要がある。
【0030】 そこで、円筒状に長い巻線の励磁コイルを備えた探傷試験コイル内の励磁磁力 線分布の一般的な特性を調べてみると、図9および図10に示すようなものであ ることがわかる。図9および図10に示す特性は、単純なソレノイド空芯励磁コ イルの磁束分布を示すもので、図9は、横軸にコイルの長さ方向の距離をとり、 縦軸に励磁磁力線の水平成分の大きさをとったものであり、図10は、横軸にコ イルの長さ方向の距離をとり、縦軸に励磁磁力線の垂直成分の大きさをとったも のである。ここで、図10の励磁磁力線の垂直成分の分布特性から明らかなよう に、検査コイルは、垂直成分の小さい領域である励磁コイルの中間部に設けるの がよいのであるが、励磁コイルの内径をできるだけ大きくし、軸長をできるだけ 短くしようとする場合には、励磁コイルの中間部における励磁磁力線の垂直成分 の低減領域がそれだけ狭くなってしまい、検査コイルの配設位置に制約が生じて しまう。そこで、励磁コイルの内径を大きくし軸長を短くしても、励磁コイルの 中間部に垂直成分の低減した領域が検査コイルを配置するに十分に得られるよう に、図11図に略示するような構成とする。図11に示すように、この構成によ れば、貫通励磁コイルは、主コイル部分70の両端の外周に付加コイル部分71 および72を巻回してなる。
【0031】 すなわち、図11において、参照符号WT は、主コイル部分70の巻幅(mm) を示し、参照符号WO は、励磁磁力線分布の垂直成分低減化のために主コイル部 分70の両端側に積層して巻回した付加コイル71および72の巻幅(mm)を示 し、参照符号Dφは、励磁コイルの平均径(mm)を示している。図11のような 構成の貫通励磁コイルの種々な寸法のものを作製して、W0.1 φv/Dの値を求 める。ここで、W0.1 φv/Dは、励磁コイル両端面部の磁力線の内、垂直成分 の最大値を1としたとき、その1/10の強さとなるV字状特性の領域(mm)を 励磁コイルの平均径Dで除した値を示している。その結果を、図12図は示して いる。図12に示すグラフは、横軸にWO /WT の値をとり、縦軸にW0.1 φv /Dの値をとったものである。そして、曲線Aは、WT /D=1.85の場合の特 性を示し、曲線Bは、WT /D=0.81の場合の特性を示している。この図12 の曲線から分かるように、単純ソレノイドの励磁コイルの場合に比較して、付加 コイル部分を設けた励磁コイルの場合の方が、コイル内壁における垂直成分を大 幅に低減することができ、例えば、曲線Bに示すように、W0.1 φv/Dを15 %から65%へと上げることができ、すなわち、垂直成分低減領域を約4倍に拡 張することができる。
【0032】 このような付加コイルの効果を確認するために、従来の如く付加コイルのない 単純なソレノイドコイルを励磁コイルとして用いた探傷装置と、それと同じソレ ノイドコイルに前述したような付加コイルを設けたコイルを励磁コイルとして用 いた同様の探傷装置とで同じ傷について探傷を行ってみた。図14のグラフは、 従来の付加コイルのない場合の探傷結果である位相特性を示しており、図13は 、付加コイルを設けた場合の探傷結果である位相特性を示している。これらグラ フにおいて、上部の2つの曲線は、2つの種類の異なる傷に対してそれぞれ得ら れたガタ(ノイズ)信号を示している。これらグラフから明らかなように、従来 の励磁コイルを用いた場合には、そのS/N比は、約5.9であったのに対し、付 加コイルを設けた励磁コイルの場合には、そのS/N比は、約11.8と2倍の改 善が確認された。
【0033】 なお、前述した実施例において、励磁コイルの外周に磁気シールド73を設け たのは、このような磁気シールドを設けることによって励磁磁気回路を形成させ ることにより、大電力励磁実施時における探傷試験コイルの外周筐体のヒステリ シス損失を未然に防止して、発熱を抑制すると共に検査コイルの周辺温度上昇に 伴うドリフトを低減させるためである。
【0034】
本考案による渦流探傷用コイル装置は、前述したような構成であるので、検査 コイルを小型化しても被検査材の全周に亘って均一の探傷感度を確保でき、しか も、検査コイルの検出感度を改善し、リフトオフ特性の改善も容易となり、励磁 コイルの内径を大きくし軸方向の長さを短縮しても、機械的振動疑似妨害雑音信 号を低減化して探傷精度を向上させることができる等の格別な効果を得ることが できる。
【図1】本考案の一実施例としての渦流探傷用コイル装
置を適用した熱間渦流探傷用検出端を略示する部分破断
側面図である。
置を適用した熱間渦流探傷用検出端を略示する部分破断
側面図である。
【図2】図1の熱間渦流探傷用検出端の正面図である。
【図3】図1の熱間渦流探傷用検出端における渦流探傷
用コイル装置の励磁コイルの部分を示す斜視図である。
用コイル装置の励磁コイルの部分を示す斜視図である。
【図4】図1の熱間渦流探傷用検出端における検査コイ
ル取付けボビンのみを示す斜視図である。
ル取付けボビンのみを示す斜視図である。
【図5】図4の検査コイル取付けボビンの中間部の部分
を拡大して示す図である。
を拡大して示す図である。
【図6】図4の検査コイル取付けボビンにおける検査コ
イル列の部分拡大断面図である。
イル列の部分拡大断面図である。
【図7】本考案の別の実施例における検査コイル取付け
ボビンを示す図4と同様の図である。
ボビンを示す図4と同様の図である。
【図8】検査コイルの大きさと傷の大きさと得られる傷
信号のS/N比との関係を例示するグラフを示す図であ
る。
信号のS/N比との関係を例示するグラフを示す図であ
る。
【図9】単純なソレノイド空芯例示コイルによる励磁磁
束の水平成分の分布を例示する図である。
束の水平成分の分布を例示する図である。
【図10】単純なソレノイド空芯励磁コイルによる励磁
磁束の垂直成分の分布を例示する図である。
磁束の垂直成分の分布を例示する図である。
【図11】本考案における励磁コイルの基本的構造を略
示する図である。
示する図である。
【図12】図11に示したような構成の励磁コイルによ
る励磁磁力線分布の垂直成分の低減化を例示するための
グラフを示す図である。
る励磁磁力線分布の垂直成分の低減化を例示するための
グラフを示す図である。
【図13】本考案による渦流探傷用コイル装置を用いた
場合の傷信号のS/N比を例示するためのグラフを示す
図である。
場合の傷信号のS/N比を例示するためのグラフを示す
図である。
【図14】従来の渦流探傷用コイル装置を用いた場合の
傷信号のS/N比を例示するためのグラフを示す図であ
る。
傷信号のS/N比を例示するためのグラフを示す図であ
る。
10 側板 11 貫通孔 20 噴流装置 21 給水管 22 給水口 30 励磁フレーム 40 検査コイル取付けボビン 43 リード線引出し溝 44 リード線引出し溝 51 検査コイル 52 検査コイル 53 検査コイル 54 距離測定用センサ 60 励磁コイルボビン 70 主コイル部分 71 付加コイル部分 72 付加コイル部分 73 磁気シールド部材 74 リード線 75 リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 新田 重幸 北海道室蘭市仲町12番地 新日本製鐵株式 会社室蘭製鐵所内 (72)考案者 田口 勝美 東京都板橋区桜川1丁目5番7号 原電子 測器株式会社内 (72)考案者 磯部 伸一 東京都板橋区桜川1丁目5番7号 原電子 測器株式会社内 (72)考案者 国分 章雄 東京都板橋区桜川1丁目5番7号 原電子 測器株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 渦流探傷装置の被検査材を通すための貫
通孔の周りに装着される貫通励磁コイルと、該貫通励磁
コイルに内挿された検査コイル取付けボビンの円周に配
列された複数の検査コイルとを備える渦流探傷用コイル
装置において、前記貫通励磁コイルは、前記貫通孔の軸
方向の所定幅に亘って延長する主コイル部分と、前記貫
通励磁コイルの軸方向中央内壁部の垂直成分磁力線分布
低減領域を拡張するように前記主コイル部分の両端部分
に巻回された付加コイル部分とを備えており、前記複数
の検査コイルの各々は、楕円状に巻回された平板状コイ
ルであり、前記貫通励磁コイルから発生する励磁磁力線
に不感であるようにその貫通励磁コイルと直交交差し、
その平板状コイル面が前記検査コイル取付けボビンの円
周面にそって延在するようにして、且つ隣接コイルの端
部が互いに重なり合うようにして、前記検査コイル取付
けボビンの円周にそって列をなして配設されたことを特
徴とする渦流探傷用コイル装置。 - 【請求項2】 前記複数の検査コイルは、前記検査コイ
ル取付けボビンの前記貫通孔の軸方向において所定の距
離離間した2つの円周にそって2列に配設されており、
前記軸方向において互いに対応する位置にある各列の検
査コイル同志が差動接続されて対とされて傷信号を出力
するようにされている請求項1記載の渦流探傷用コイル
装置。 - 【請求項3】 前記検査コイルの大きさは、探傷すべき
傷の最大長さの2倍より小さい請求項1または2記載の
渦流探傷用コイル装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1992075042U JP2577684Y2 (ja) | 1992-10-28 | 1992-10-28 | 渦流探傷用コイル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1992075042U JP2577684Y2 (ja) | 1992-10-28 | 1992-10-28 | 渦流探傷用コイル装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0637762U true JPH0637762U (ja) | 1994-05-20 |
| JP2577684Y2 JP2577684Y2 (ja) | 1998-07-30 |
Family
ID=13564764
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1992075042U Expired - Lifetime JP2577684Y2 (ja) | 1992-10-28 | 1992-10-28 | 渦流探傷用コイル装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2577684Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE69942172D1 (de) * | 1998-08-06 | 2010-05-06 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Wirbelstromsonde zur detektion von fehlern |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS55113948A (en) * | 1979-02-26 | 1980-09-02 | Electron Kiyooto:Kk | Flaw detector for cast iron pipe |
| JPH02135856U (ja) * | 1989-04-14 | 1990-11-13 | ||
| JPH03115851A (ja) * | 1989-09-29 | 1991-05-16 | Hara Denshi Sokki Kk | 渦流探傷用コイル装置 |
-
1992
- 1992-10-28 JP JP1992075042U patent/JP2577684Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS55113948A (en) * | 1979-02-26 | 1980-09-02 | Electron Kiyooto:Kk | Flaw detector for cast iron pipe |
| JPH02135856U (ja) * | 1989-04-14 | 1990-11-13 | ||
| JPH03115851A (ja) * | 1989-09-29 | 1991-05-16 | Hara Denshi Sokki Kk | 渦流探傷用コイル装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2577684Y2 (ja) | 1998-07-30 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US5414353A (en) | Method and device for nondestructively inspecting elongated objects for structural defects using longitudinally arranged magnet means and sensor means disposed immediately downstream therefrom | |
| US6479992B2 (en) | Leakage flux flaw detecting method and method for manufacturing hot rolled steel sheet using the same | |
| AU595748B2 (en) | Magnetic flux leakage probe with radially offset coils for use in nondestructives testing of pipes and tubes | |
| KR101720831B1 (ko) | 쓰루-코일 장치, 쓰루-코일 장치를 갖춘 검사 장비 및 검사 방법 | |
| AU768407B2 (en) | Method and device for measuring in situ the distance between two specific elements in a tubular pipe | |
| US7295004B2 (en) | Eddy current probe and method of manufacture thereof | |
| JPH0637762U (ja) | 渦流探傷用コイル装置 | |
| JP4192708B2 (ja) | 磁気センサ | |
| US6972560B2 (en) | Method for detecting a change in permeability of a magnetostrictive object | |
| JPH0737963B2 (ja) | 渦流探傷用コイル装置 | |
| JPS61198055A (ja) | 渦流探傷用内插型プロ−プ | |
| JPH10282065A (ja) | 渦流探傷装置 | |
| JPH08145952A (ja) | 漏洩磁束探傷方法 | |
| JPS604127Y2 (ja) | 差動型磁気探傷装置 | |
| JPH0639331Y2 (ja) | 渦流探傷用検出コイル | |
| JP2002055083A (ja) | 渦電流探傷プローブ | |
| JP2003215106A (ja) | 漏洩磁気検出センサ及び磁気探傷装置 | |
| JPS6153561A (ja) | 低透磁率材パイプの評価装置 | |
| JPH07294488A (ja) | 残留磁気測定方法 | |
| JP5703797B2 (ja) | 表層欠陥検出装置 | |
| JP2591188B2 (ja) | 電磁気特性検出方法及び装置 | |
| JPH05149926A (ja) | 金属線条体の探傷コイル | |
| JPH06347448A (ja) | 渦電流探傷プローブ | |
| JP6875073B2 (ja) | 欠陥検出装置 | |
| JPS586458A (ja) | 鋼材の熱間渦流探傷方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980323 |