JPH0639729A - 精研削砥石およびその製造方法 - Google Patents

精研削砥石およびその製造方法

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JPH0639729A
JPH0639729A JP5096040A JP9604093A JPH0639729A JP H0639729 A JPH0639729 A JP H0639729A JP 5096040 A JP5096040 A JP 5096040A JP 9604093 A JP9604093 A JP 9604093A JP H0639729 A JPH0639729 A JP H0639729A
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JP
Japan
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layer
grinding wheel
abrasive grains
fine grinding
mold
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JP5096040A
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English (en)
Inventor
Takashi Kosakai
隆 小堺
Junji Takashita
順治 高下
Nobuo Nakamura
宣夫 中村
Toru Imanari
徹 今成
Sekinori Yamamoto
碩徳 山本
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24DTOOLS FOR GRINDING, BUFFING OR SHARPENING
    • B24D18/00Manufacture of grinding tools or other grinding devices, e.g. wheels, not otherwise provided for
    • B24D18/0018Manufacture of grinding tools or other grinding devices, e.g. wheels, not otherwise provided for by electrolytic deposition
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24DTOOLS FOR GRINDING, BUFFING OR SHARPENING
    • B24D5/00Bonded abrasive wheels, or wheels with inserted abrasive blocks, designed for acting only by their periphery; Bushings or mountings therefor
    • B24D5/14Zonally-graded wheels; Composite wheels comprising different abrasives

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 粒径の大きな砥粒を用いても砥粒の先端高さ
が揃ったものとする。 【構成】 基材3の表面に下地用メッキ層2を形成し、
さらにその上に複数個の砥粒1を一層だけ分散配置す
る。そして、各砥粒1を押圧型4により下地用メッキ層
2に向けて押圧し、各砥粒1を下地用メッキ層2に押し
込む。これにより各砥粒1の先端高さが揃えられる。そ
の後、各砥粒1を結合用メッキ層5により保持する。各
砥粒1の突出量は、結合用メッキ層5の厚みを調整する
ことにより任意に設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラスや半導体等の硬
脆材料の表面を良好な表面粗さで研削するための精研削
砥石およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の精研削砥石としては、基
材上に、結合剤を介して複数層の砥粒を分散結合させた
ものや、電気メッキの原理を利用した電着法により、基
材上に一層の砥粒を固着させたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
従来例のうち、結合剤を介して複数層の砥粒を分散結合
したものでは、砥粒が結合剤中にランダムに保持されて
いるので各砥粒の先端位置が不揃いとなっている。ま
た、電着法により製造された砥石では、各砥粒は基材上
に一層だけ固着されているが、砥粒自体の粒径のばらつ
きや砥粒形状の不均一性等により各砥粒の先端高さが不
揃いとなっている。各砥粒の先端位置が不揃いだと、研
削時には砥石から最も突き出した数個の砥粒に高荷重が
作用し、これらの突き出した数個の砥粒の切込み深さが
深くなる。
【0004】一方、硬脆材料からなる被加工物の加工に
おいて、切込み深さが所定の切込み深さ以下の場合には
被加工物は延性モード研削(shear−mode g
rinding)で加工が行なわれ、切込み深さが所定
の切込み深さを越えた場合には被加工物は脆性モード研
削(brittle−mode grinding)で
加工が行なわれる。この所定の切込み深さを臨界切込み
深さdc といい、材料固有の値である。脆性モード研削
では被加工物は脆性破壊を伴って研削され、その加工面
は表面粗さが所望の表面粗さよりも粗くなってしまう。
すなわち、切込み深さが深くなり臨界切込み深さdc
越えると、被加工物は脆性破壊が発生しない延性モード
研削ではなく脆性モード研削で加工が行なわれ、所望の
表面粗さが得られにくいという問題点があった。
【0005】また、各砥粒の先端高さのばらつきを抑え
るためには砥粒の粒径を小さくすればよいが、そうする
と砥粒の突き出し量が小さくなってしまい、目づまりが
発生しやすくなる。また、砥粒の粒径が小さいと、砥粒
保持力が弱くなってしまうために砥粒が脱落しやすくな
るという問題点がある。
【0006】本発明の目的は、粒径の大きな砥粒を用い
ても砥粒の先端高さが揃った精研削砥石およびその製造
方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の精研削砥石は、基材と、前記基材の表面に形成
された保持材層と、前記保持材層の表面に一層だけ分散
配置され、表面が製造すべき精研削砥石の研削面形状と
合致し、かつ平滑に仕上げられた押圧型により前記保持
材層に向けて押圧されることで、それぞれ一部位が前記
保持材層に押し込まれた複数個の砥粒と、前記保持材層
の表面に、前記各砥粒の先端部を突出させて設けられた
結合剤層とを有することを特徴とするものであり、保持
材層は、各砥粒および結合剤層の双方のかたさよりも軟
らかいものであってもよい。
【0008】また、基材と、前記基材の表面に固着さ
れ、複数個の砥粒を分散保持するとともに前記各砥粒の
先端部が露出した結合剤層とを有し、前記結合剤層は、
表面が製造すべき精研削砥石の研削面形状に合致し、か
つ、平滑に仕上げられた型を用いて、前記型の表面に分
散配置された複数個の砥粒を覆って形成したものを前記
基材の表面に固着したのち、前記型から剥離したもので
あり、前記結合剤層に保持された各砥粒の先端部は、前
記剥離した結合剤層の表面を除去することで前記結合剤
層から露出されたことを特徴とするものでもよく、この
場合に、各砥粒は、気相合成法により型の表面に人造ダ
イヤモンドを析出成長させることにより、前記型の表面
に分散配置されたものや、結合剤層の除去が、酸処理に
よって行われるものであってもよい。
【0009】本発明の精研削砥石の製造方法は、基材の
表面に保持材層を形成し、次いで、前記保持材層の表面
に複数個の砥粒を一層だけ分散配置したのち、表面が製
造すべき精研削砥石の研削面形状と合致し、かつ平滑に
仕上げられた押圧型により、前記各砥粒を前記保持材層
に向けて押圧して前記各砥粒の一部位をそれぞれ前記保
持材層に押し込ませ、前記保持材層の表面に、前記各砥
粒の先端部を突出させて結合剤層を形成することを特徴
とし、保持材層は、各砥粒および結合剤層の双方のかた
さよりも軟らかいものであってもよい。
【0010】また、表面が製造すべき精研削砥石の研削
面形状と合致し、かつ、平滑に仕上げられた型を用い
て、前記型の表面に複数個の砥粒を分散配置し、次いで
前記型の表面に、前記各砥粒を覆って保持剤層を形成
し、前記結合剤層の表面に前記基材を固着したのち、前
記保持剤層を前記型から剥離し、前記剥離した保持剤層
の表面を除去して前記各砥粒の先端部を露出させたこと
を特徴とするものであってもよい。
【0011】この場合には、各砥粒は、気相合成法によ
り型の表面に人造ダイヤモンドを析出成長させることに
より、前記型の表面に分散配置させたり、結合剤層は、
酸処理によって表面が除去されるものであってもよい。
【0012】
【作用】上記のとおり構成された請求項1に記載の発明
では、保持材層の表面に分散配置された複数個の砥粒
は、押圧型により保持材層に向けて押圧され、その一部
位が保持材層に押し込まれたものである。このとき、押
圧型の表面は、製造すべき精研削砥石の研削面形状と合
致し、かつ平滑に仕上げられたものなので、各砥粒の先
端が押圧型の表面と当接することで各砥粒の先端高さが
揃った状態となる。先端高さが揃えられた各砥粒は、結
合剤層によりそれぞれ先端部を露出した状態で強固に保
持され、各砥粒の突き出し量は、結合剤層の厚みを調整
することにより任意に設定される。
【0013】請求項3に記載の発明では、結合剤層は、
表面が製造すべき精研削砥石の研削面に合致し、かつ平
滑に仕上げられた型の表面に分散配置された複数個の砥
粒を覆って形成したものを基材に固着したのち型から剥
離したものなので、結合剤層の、型と接触していた面に
は各砥粒の一端が揃った状態で各砥粒が埋設保持され
る。そして、この結合剤層の表面を除去することで、結
合剤層の表面からは一端の位置すなわち先端高さが揃っ
た各砥粒が露出し、各砥粒の突き出し量は、結合剤層の
除去量を調整することにより任意に設定される。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0015】(第1実施例)まず、本発明の精研削砥石
の第1実施例について、図1を参照してその製造工程と
ともに説明する。
【0016】図1は、本発明の精研削砥石の第1実施例
を製造工程毎に段階的に示した図である。まず、図1の
(a)に示すように、表面が所望の形状に仕上げられた
基材3の表面に、保持材層としての下地用メッキ層2を
形成し、さらに下地用メッキ層2上に所定の粒度の複数
個の砥粒1を一層だけ分散配置させる。下地用メッキ層
2は各砥粒1を仮保持するためのものであり、そのかた
さはHv150程度と、各砥粒1のかたさよりも軟らか
く調質されたものである。また、下地用メッキ層2上に
分散配置された各砥粒1はダイヤモンド、アルミナ、あ
るいはCBN(Cubic Boron Nitrid
e)等からなるもので、粒度に応じてふるい分けされて
ある程度選粒されたものであるが、その各々の径にはば
らつきがあり、各砥粒1の先端高さは不揃いである。な
お、本実施例では、粒径がおおよそ40〜60μmの範
囲で選粒され、平均粒径が50μmのダイヤモンド砥粒
を用いた。さらには、各砥粒1一つ一つの形状について
も短径と長径との差のばらつきがあるので、なるべく短
径と長径との差が小さいものを揃えることが好ましい。
【0017】基材3の表面への下地用メッキ層2の形成
は、例えば図2に示すメッキ形成装置を用いて行なわれ
る。図2は、図1に示した精研削砥石において、基材3
の表面に下地用メッキ層2を形成する際に用いられるメ
ッキ形成装置の一例の概略構成図であり、メッキ液52
が満たされたメッキ浴槽51内には、それぞれ直流電源
53に接続されたアノード54およびカソード55が対
向配置されている。カソード55のアノード54との対
向面に、導電性を有する固定ねじ56により基材3がカ
ソード55と導通状態で固定されており、攪拌子58で
メッキ液52を攪拌しながら直流電源53によりアノー
ド54とカソード55との間に電圧を印加することで、
基材3に下地用メッキ層2が形成される。このとき、余
分な部位(基材3の表面を除く部位)に下地用メッキ層
2が形成されないようにするために、カソード55側の
基材3の表面を除く部位をマスク57で覆っておくこと
が好ましい。マスク57としては、マスキング液やマス
クテープ等、一般に用いられているマスキング材が用い
られる。本実施例では、メッキ液52としてはスルファ
ミン酸ニッケルを400g/l、硼酸を40g/lの割
合で含む標準スルファミン浴を用いた。そして、メッキ
液52の温度を50℃、電流密度を5A/dm2 、攪拌
子58の回転数を60rpmという条件で20分間メッ
キ処理を行ない、基材3の表面に約25μmの厚みで下
地用メッキ層2を形成した。
【0018】また、下地用メッキ層2への各砥粒1の分
散配置は、例えば図3に示す砥粒分散装置により行なわ
れる。図3は、図1に示した精研削砥石において、下地
用メッキ層2を形成した基材3の表面に各砥粒1を一層
だけ分散配置する際に用いられる砥粒分散装置の一例の
概略構成図である。この砥粒分散装置は図3に示すよう
に、ベース61上に載置された振動台62を圧電素子6
3により水平方向(図示左右方向)に振動させるもので
ある。圧電素子63は、発振機65の信号に基づく圧電
素子電源64からの駆動電圧により所定の周波数で水平
方向に伸縮するように配置されており、この伸縮運動を
確実に振動台62に伝達させるために、圧電素子63は
振動台62およびベース61にねじ等により強固に固定
されている。振動台62上には、下地用メッキ層2が形
成された基材3が固定ねじ(不図示)により固定され、
圧電素子63を伸縮させて振動台62を振動させること
により基材3も水平方向に振動する。この振動を利用し
て、下地用メッキ層2上に投入された各砥粒1が重なら
ないように分散させる。このとき投入する砥粒1の量
は、砥粒1が分散した際に砥粒1同志が重ならない量を
予め求めておき、これ以下の量とする。また、振動台6
2を振動させた際に各砥粒1が下地用メッキ層2から脱
落するのを防止するために、基材3の外周には砥粒脱落
防止用カバー66が設けられている。本実施例では、振
動台62の振動周波数を50Hz、振幅を1μmとして
各砥粒1の分散を行なったところ、5分程度で各砥粒1
は下地用メッキ層2上に一層だけ分散配置された。
【0019】ここで、各砥粒1を一層だけ分散配置する
ための砥粒1の量の算出方法について説明する。基材3
の表面の面積をS、砥粒1の平均粒径をdとすると、砥
粒1が重ならないための最大砥粒数Nは、
【0020】
【数1】 となる。また、砥粒1の密度をρとすると、一つの砥粒
1の質量mは、 m=(ρ×π×d3 )/6 (2) で与えられる。(1)式および(2)式より、N個の砥
粒1を投入したときの砥粒1の質量Mは、
【0021】
【数2】 となる。そこで、この質量Mだけ砥粒1を投入すれば計
算上は砥粒1が重なることなく配置されるが、実際には
砥粒1の粒径のばらつきを考慮して、(3)式で算出さ
れた質量Mの90%以下の砥粒1を投入する。
【0022】次に、図1の(b)に示すように、製造す
べき精研削砥石の研削面の形状に合致する押圧手段とし
ての押圧型4により各砥粒1を下地用メッキ層2に向け
て押圧する。この際、上述したように下地用メッキ層2
のかたさは各砥粒1よりも軟らかいものなので、押圧型
4に押圧された砥粒1は、破砕することなくその一部位
が下地用メッキ層2に押し込まれ、下地用メッキ層2に
仮保持される。そして、ほとんどの砥粒1が押圧型4の
押圧面に当接するまで砥粒1を押圧すると、各砥粒1
は、その先端高さがほぼ揃った状態となる。このとき、
各砥粒1を押圧することによって押圧型4が変形しない
ようにするために、押圧型4はセラミックスや超硬合金
等の高硬度材でつくられたものを使用し、そのかたさは
Hv1000以上であることが好ましい。
【0023】押圧型4による各砥粒1の下地用メッキ層
2への仮保持を、本実施例では図4に示す砥粒押圧装置
で行なった。図4は、図1に示した精研削砥石におい
て、分散配置された各砥粒を下地用メッキ層2に仮保持
させる際に用いられる砥粒押圧装置の一例の概略側面図
である。この砥粒押圧装置はベース71を主要な構成部
材とし、ベース71は、基材3が固定ねじ(不図示)に
より固定される載置部71aと、載置部71aから上方
に向かって延び、上端部にシリンダ72が固定されたア
ーム部71bとを有する。シリンダ72は空気圧や油圧
等の流体圧で作動するもので、そのロッド72aの先端
が下方に向かって配置されている。各砥粒1の仮保持の
際には、シリンダ72のロッド72aを引き込ませてお
き、下地用メッキ層2を上方に向けた状態で、複数個の
砥粒1が分散配置された基材3をベース71の載置部7
1aにねじ固定し、さらに基材3上に押圧型4を載置す
る。そして、シリンダ72のロッド72aを突出させて
押圧型4に所定の押圧力を加え、各砥粒1を下地用メッ
キ層2に押し込ませる。そののち、シリンダ72のロッ
ド72aを引き込ませて押圧型4への押圧力を解除し、
押圧型4を基材3から取り外す。本実施例では、押圧型
4としてSi3 4 からなるものを用い、基材3への加
圧力を20kg/cm2 とした。
【0024】各砥粒1が下地用メッキ層2に仮保持され
たら、図1の(c)に示すように、下地用メッキ層2の
上にさらに結合剤層としての結合用メッキ層5を形成
し、各砥粒1の先端部を露出させた状態で、各砥粒1を
結合用メッキ層5に保持させる。結合用メッキ層5は、
各砥粒1を強固に保持するために、その厚みが砥粒1の
平均粒径の3分の2以上となるように、各砥粒1の突出
高さすなわち突き出し量を調整する。また、結合用メッ
キ層5は、砥石の耐摩耗性を向上して寿命を延ばすため
に高硬度であることが好ましい。
【0025】この結合用メッキ層5による各砥粒1の保
持を、本実施例では図5に示すメッキ形成装置で行なっ
た。図5は、図1に示した精研削砥石において、結合用
メッキ層を形成する際に用いられるメッキ形成装置の概
略構成図である。このメッキ形成装置は無電解メッキ処
理を施すためのものであり、メッキ浴槽81内には無電
解メッキ液82が満たされている。また、無電解メッキ
液82の温度を所定の温度に保つためのヒータ84が、
フック88を介してメッキ浴槽81に取り付けられてお
り、ヒータ84の制御は、無電解メッキ液82中に配置
された熱電対等の温度センサ85での無電解メッキ液8
2の温度の検知結果に基づき、温度コントローラ83に
より行なわれる。そして、基材3を固定具86にねじ固
定して無電解メッキ液82中に沈め、攪拌子87により
無電解メッキ液82を攪拌しながら基材3を所定の時間
だけ放置すると、下地用メッキ層2上に結合用メッキ層
5(図1の(c)参照)が形成される。本実施例では、
無電解メッキ液82として硫酸ニッケルと次亜リン酸を
主成分とする無電解ニッケル−リンメッキ液を用い、無
電解メッキ液82の温度が90℃、攪拌子87の回転数
が60rpmという条件で150分間メッキ処理を行な
った。その結果、下地用メッキ2上には約25μmの厚
みで結合用メッキ層5が形成され、各砥粒1が完全に保
持された。この場合、各砥粒1の最大粒径を60μmと
し、かつ各砥粒1の仮保持の際に粒径が最大の砥粒1が
下地用メッキ層2に完全に押し込まれたとすると、各砥
粒1が仮保持された状態では各砥粒1は下地用メッキ層
2から35μm突出していることになるので、結合用メ
ッキ層5を35μmの厚みで形成すると、各砥粒1の突
出量は10μm程度となる。また、本実施例では熱処理
等を施して結合用メッキ層5のかたさをHv450以上
とした。
【0026】以上説明したように本実施例では、下地用
メッキ層2上に分散配置された各砥粒1を押圧型4によ
り押圧し、各砥粒1の一部位を下地用メッキ層2に押し
込ませることで各砥粒1の先端高さが揃えられるので、
研削時に特定の砥粒に高荷重がかかることもなく、被加
工物を延性モード研削で安定して所望の表面粗さに加工
することができる。また、各砥粒1の突き出し量は結合
用メッキ層5の厚さにより任意に調節することができる
ので、目づまりが発生せず、かつ各砥粒1が脱落しにく
い範囲で最適値に設定することが容易となる。
【0027】(第2実施例)次に、本発明の精研削砥石
の第2実施例について、図6を参照してその製造工程と
ともに説明する。
【0028】図6は、本発明の精研削砥石の第2実施例
を製造工程毎に段階的に示した図であり、まず、図6の
(a)に示すように、表面が平滑に、かつ、製造すべき
精研削砥石の研削面に合致する形状に仕上げられた型と
しての金型16の表面に、所定の粒度の砥粒11を分散
配置する。本実施例では、砥粒11としては粒径がおお
よそ40〜60μmの範囲で選粒され、平均粒径が50
μmのダイヤモンド砥粒を用いた。
【0029】次に、図6の(b)に示すように金型16
の表面に、砥粒11を覆って結合用メッキ層15を形成
する。結合用メッキ層15の厚みは、砥粒11の最大粒
径より0.1mm程度厚いことが望ましい。
【0030】本実施例では上述した結合用メッキ層15
の形成までの工程を、図7に示すメッキ形成装置を用い
て行なった。図7は、図6に示した精研削砥石におい
て、金型16の表面に結合用メッキ層15を形成する際
に用いられるメッキ形成装置の一例の概略構成図であ
り、その構成は図5に示したメッキ形成装置と同様であ
るので説明は省略する。また、無電解メッキ液82につ
いても、第1実施例で結合用メッキ層を形成する際に用
いたものと同様の組成のものを用いた。
【0031】このメッキ形成装置を用い、金型16の表
面に砥粒11を分散配置する際には、固定具86に金型
16を載置して無電解メッキ液82中に沈め、メッキ浴
槽81の上方から金型16の表面に向けて複数個の砥粒
11を投入する。すると、各砥粒11は無電解メッキ液
82中で沈み、金型16の表面に配置される。各砥粒1
1の投入の際には、各砥粒11が金型16の表面全体に
分布するように、金型16の表面全体に対応する範囲内
でほぼ均等に投入する。また、金型16をその軸心回り
に回転させながら各砥粒11を投入すると、各砥粒11
をより均一に分布させることができる。さらに、本実施
例では後述するように結合用メッキ層15の金型16と
の接触面が精研削砥石の研削面となるので、砥粒11の
配置が二層になっても研削面の形状には影響せず、各砥
粒11を必ずしも一層だけ配置する必要はない。
【0032】そして、各砥粒11の分散配置後の結合用
メッキ層15の形成は、第1実施例で結合用メッキ層を
形成する際の条件と同じ条件で行なった。ただし、結合
用メッキ層15の形成の初期においては、攪拌子87を
回転させて無電解メッキ液82を攪拌すると各砥粒11
は金型16の表面から落ちてしまうので攪拌子87は回
転させず、1分程度のメッキ処理を行なって各砥粒11
が金型16に仮保持された状態になってから攪拌子87
を回転させる。本実施例では、メッキ処理を7時間行な
い、約70μmの厚みで結合用メッキ層15を形成して
各砥粒11を完全に埋め込んだ。さらに、このようにし
て形成された結合用メッキ層15を、熱処理によりHv
450以上のかたさとし、その表面を図6の(b)に破
線で示したように、研削加工等により後述する基材13
の表面に合致する形状に加工する。
【0033】結合用メッキ層15は、無電解ニッケルメ
ッキに限らず電気ニッケルメッキや銅メッキ等により形
成してもよい。結合用メッキ層15を電気ニッケルメッ
キにより形成する場合は、例えば図8に示すメッキ形成
装置を用いて形成することができる。図8は、図6に示
した精研削砥石において、金型の表面に結合用メッキ層
を形成する際に用いられるメッキ形成装置の他の例の概
略構成図である。このメッキ形成装置は図2に示したも
のと同様に、メッキ浴槽151内を満たすメッキ液15
2中にアノード154およびカソード155が対向配置
され、直流電源153によりアノード154とカソード
155との間に直流電圧を印加することによりカソード
155側にメッキ層を析出させるものである。金型16
は導電性を有する固定ねじ156によりカソード155
と導通状態で固定される。また、カソード155側の、
金型16の表面を除く部位は、マスク157で覆われて
いる。この例では、メッキ液として、硫酸ニッケルを2
50g/l、塩化ニッケルを70g/l、硼酸を30g
/lの割合で含むものを用い、メッキ液の温度を45
℃、電流密度を5A/dm2 、攪拌子158の回転数を
60rpmという条件で70分間メッキ処理を行なっ
た。その結果、金型16の表面には約70μmの厚みで
結合用メッキ層15が形成され、各砥粒11は結合用メ
ッキ層15に完全に埋め込まれた。なお、金型16の表
面へ各砥粒11を分散配置する方法は、上述した方法と
同様でよいので、その説明は省略する。
【0034】次に、図6の(c)に示すように基材13
を接着剤17により結合用メッキ層15の表面に接着
し、そののち、図6の(d)に示すように砥粒11を含
む結合用ニッケルメッキ層15を金型16から剥離す
る。すなわち基材13の表面には、結合用メッキ層15
の、基材13の表面に合致する形状に加工された面が接
着され、各砥粒11の先端位置が金型16の表面形状を
表裏反転した面内に揃えられる。接着剤17としては、
基材13と結合用メッキ層15との接着力が、金型16
と結合用メッキ層15との密着力よりも強いものを使用
し、シアノボンド系の速乾性接着剤やエポキシ系の接着
剤等が使用できる。本実施例では接着剤17としてエポ
キシ系の接着剤を用いた。また、金型16の材質につい
ても、結合用メッキ層15との剥離性をよくするために
ステンレス鋼を用いた。
【0035】金型16の剥離には、図9に示す剥離装置
を用いた。図9は、図6に示した精研削砥石において、
結合用メッキ層から金型を剥離する際に用いられる剥離
装置の一例の概略断面図である。図9に示すように、ベ
ース91は互いに対向する二つの対向部を有し、一方の
対向部には、金型16を固定するための固定ねじ92が
貫通可能な貫通孔が形成され、他方の対向部には、基材
13を金型16から引き剥がすための剥離ねじ93が貫
通可能な貫通孔が形成されている。また、説明が前後す
るが、金型16の裏面には、固定ねじ92が螺合される
ねじ穴が予め形成され、基材13の裏面にも、剥離ねじ
93が螺合されるねじ穴が予め形成されている。そし
て、金型16を剥離する際には、結合用メッキ層15を
介して基材13が接着された金型16を、固定ねじ92
によりベース91の一方の対向部に固定し、その状態で
基材13のねじ穴に剥離ねじ93をねじ込ませていく。
このとき、金型16が固定ねじ92によりベース91の
一方の対向部に固定されているとともに、剥離ねじ93
の位置はベース91の他方の対向部により規制されてい
るので基材13には図示上向きの力が加わる。さらに、
上述したように接着剤17による結合用メッキ層15と
基材13との接着力は結合用メッキ層15と金型16と
の密着力よりも強いものである。従って、剥離ねじ93
をねじ込ませていくことによって、金型16は結合用メ
ッキ層15から剥離する。
【0036】次に、結合用メッキ層15の表面すなわち
金型16から剥離された面を、図6の(e)に示すよう
に硝酸や塩酸等、結合用メッキ層15をを腐食させる腐
食液で所定の厚みだけ除去する。これにより、各砥粒1
1は除去されずに結合用メッキ層15のみが除去され、
各砥粒11の先端部が結合用メッキ層15から所定の突
き出し量だけ露出し、精研削砥石が完成する。
【0037】結合用メッキ層15の表面の除去には、図
10に示すメッキ腐食装置を用いた。図10は、図6に
示した精研削砥石において、結合用メッキ層の表面を除
去する際に用いられるメッキ腐食装置の一例の概略構成
図である。このメッキ腐食装置は、メッキ腐食液102
が満たされた浴槽101と、浴槽101内のメッキ腐食
液102を攪拌するための攪拌子103とからなる。メ
ッキ腐食液102としては、水と硝酸と塩酸とをそれぞ
れ1:1:3の割合で含むものを用いた。そして、基材
13を紐104に固定してメッキ腐食液102中に浸す
ことで結合用メッキ層15を腐食させ、各砥粒11の先
端部を露出させる。この際、結合用メッキ層15の表面
のみを腐食させるようにするために、結合用メッキ層1
5の表面を除く部位および基材13をマスキングするこ
とが好ましい。本実施例ではメッキ腐食液102の温度
を常温とし、基材13をメッキ腐食液102中に10分
間浸した。その結果、結合用メッキ層15の表面が約3
μm除去された。
【0038】以上説明したように、金型16の表面に載
置された各砥粒11を結合用メッキ層15により保持
し、結合用メッキ層15を基材13に貼り付けたのちこ
れを金型16から剥離することで、各砥粒11の、金型
16に載置されていた部位がそれぞれ各砥粒11の先端
となるので、各砥粒11の先端高さは金型16の表面形
状に沿って揃えられている。また、各砥粒11の先端部
の露出量すなわち突き出し量は、腐食液による結合用メ
ッキ層15の除去量により自由に調整することができ
る。
【0039】(第3実施例)本実施例は、図11に示す
ように金型26の表面に、マイクロ波プラズマCVD法
により粒径が約12μmの砥粒としての気相合成ダイヤ
モンド21を析出させ、これを結合用メッキ層25で覆
って保持したものである。これは、CVD処理を施す前
に、本実施例で得られる砥粒とは別の砥粒を超音波振動
させること等により、金型26の表面に微細な傷をつけ
る傷つけ処理を施し、この傷の部分に気相合成ダイヤモ
ンド21を析出させるものであり、CVD条件は、CH
4 濃度が0.5%のH2 雰囲気中で、反応温度が800
℃、反応時間が10時間である。
【0040】次いで、結合用メッキ層25の表面を、破
線で示すように基材(不図示)の表面に合致する形状に
加工し、前記基材を結合用メッキ層25の表面に貼り付
けたのち、結合用メッキ層25を金型26から剥離す
る。このとき、金型26と気相合成ダイヤモンド21と
の密着力は、気相合成ダイヤモンド21と結合用メッキ
層25との密着力に比較して弱いので、金型26に機械
的な衝撃を与えることにより、気相合成ダイヤモンド2
1が金型26に残ることなく結合用メッキ層25を金型
26から剥離することができる。
【0041】結合用メッキ層25を金型26から剥離し
たら、それ以降は第2実施例と同様の工程で精研削砥石
が製造されるので、その説明は省略する。
【0042】本実施例のように、マイクロ波プラズマC
VD法により金型26の表面に気相合成ダイヤモンド2
1を析出させることで、金型26を水平方向に振動させ
たりしなくても各砥粒(気相合成ダイヤモンド21)は
確実に金型26上に一層だけ分散配置され、各砥粒の先
端高さを容易に揃えることができる。
【0043】(第4実施例)本実施例は、第3実施例と
同様にマイクロ波プラズマCVD法により金型の表面に
気相合成ダイヤモンドを析出させるものであるが、第3
実施例に比較して、基板にCVD処理を施す前の基板の
処理が異なるだけで他の工程については第3実施例のも
のと同様であるので、以下、CVD処理を施す前の基板
の処理手順についてのみ説明し、他の工程の説明は省略
する。
【0044】まず、基板の表面に傷つけ処理を施してお
き、その基板の表面に、マスクアライナを用いて直径2
μmのPMMAレジストパターンをドットマトリックス
状に形成してマスクとする。次いで、Arイオンビーム
エッチングにより、基板の表面の、PMMAレジストパ
ターン形成部を除く部位をエッチングし、その後、PM
MAレジストパターンを除去する。このことにより基板
の表面にはドットマトリックス状に傷つけ部が残ること
になる。そして、第3実施例と同様にマイクロ波プラズ
マCVD法により金型の表面に気相合成ダイヤモンドを
析出させると、気相合成ダイヤモンドは前記残された傷
つけ部のみに析出する。このときのCVD条件は、CH
4 濃度が0.5%のH2 雰囲気中で、反応温度が800
℃、反応時間が15時間であり、析出した気相合成ダイ
ヤモンドの粒径はおよそ20μmであった。
【0045】このように、傷つけ処理が施された基板の
表面を部分的にエッチングして気相合成ダイヤモンドの
析出位置を規制することで、気相合成ダイヤモンドの分
布密度を任意に設定できる。しかも、気相合成ダイヤモ
ンド間の間隔を設定できることにより、必要な粒径の気
相合成ダイヤモンドを、ほぼ粒径が揃った状態で得るこ
とができる。
【0046】(第5実施例)本実施例は、研削面が球面
形状の総型砥石いわゆる球面皿を第2実施例で示した方
法と同様の方法で製造したものである。
【0047】球面形状の総型砥石を製造する場合には、
図12に示すように球面形状の金型36、46および基
材33、43を用いる。曲率半径がR0 の凸球面形状の
総型砥石を製造する場合、図12の(a)に示すよう
に、金型36の曲率半径R1 はR1 =R0 の凹球面と
し、基材33の曲率半径R2 はR2 ≒R0 −(d+e)
の凸球面とする。ここで、dは結合用メッキ層の厚さ、
eは接着剤の厚さを示す。一方、曲率半径がR0 の凹球
面形状の総型砥石を製造する場合には、図12の(b)
に示すように、金型46の曲率半径R3 はR3 =R0
凸球面、基材43の曲率半径R4 はR4 ≒R0 +(d+
e)の凹球面とする。
【0048】上記各式に基づき、曲率半径が50.00
mmの凸球面形状の総型砥石および凹球面形状の総型砥
石、結合用メッキ層厚さ0.07mm、接着剤厚さ0.
05mmで製造する場合、凸球面形状の総型砥石の場合
には曲率半径が50.00mmの凹球面形状の金型36
と、曲率半径が49.88mmの凸球面形状の基材33
を用いる。一方、凹球面形状の総型砥石の場合には曲率
半径が50.00mmの凸球面形状の金型46と、曲率
半径が50.12mmの凹球面形状の基材43を用い
る。そして、金型36、46および基材33、43の形
状がそれぞれ異なる他は第2実施例と同様の方法で精研
削砥石を製造したところ、曲率半径が50.00mmの
凸球面上および凹球面上にそれぞれ各砥粒の先端高さが
揃っていることが確認された。
【0049】次に、本発明の精研削砥石を用いた被加工
物の精研削方法について説明する。本発明の精研削砥石
を用いた被加工物の精研削には、図13に示すような精
研削装置が用いられる。図13は、被加工物の精研削を
行なう際に用いられる精研削装置の一例の一部を破断し
た概略平面図であり、一般の精研削装置と同様のものを
用いることができる。その構成を簡単に説明すると、テ
ーブル200上には、Y方向駆動機構201を介してハ
ウジング203がY方向に移動自在に設けられている。
ハウジング203は、被加工物回転スピンドル204を
回転自在およびY方向に移動自在にに支持している。被
加工物回転スピンドル204には、Y方向駆動機構20
1に固定された被加工物回転用モータ206の出力軸と
の間に伝達ベルト207が架けまわされており、被加工
物回転用モータ206を駆動することで被加工物回転ス
ピンドル204が回転される。
【0050】被加工物回転スピンドル204の図示下端
には、チャック211が固定され、このチャック211
に、接触部材212を介して被加工物220が取り付け
られる。接触部材212は研削加工時における被加工物
220の振動を吸収するために設けられ、ゴム等からな
るものである。また、被加工物回転スピンドル204の
中間部にはフランジ204aが形成され、一方、ハウジ
ング203の図示上端部には被加工物回転スピンドル2
04が貫通する加圧設定用ねじ205が螺合され、これ
らフランジ204aと加圧設定用ねじ205との間に加
圧用コイルばね208が設けられている。これにより被
加工物回転スピンドル204は図示下向きに付勢される
が、非研削加工時にはフランジ204aがハウジング2
03の内面に突設されたストッパ203aに当接し、被
加工物回転スピンドル204の位置が規制される。
【0051】一方、テーブル200の、チャック211
に対向する部位には、砥石回転用モータ209がX方向
駆動機構202を介してX方向に移動自在に設けられて
いる。砥石回転用モータ209の出力軸(不図示)には
砥石取付部材210が固定され、この砥石取付部材21
0に、精研削砥石230がねじ(不図示)により取り付
けられる。
【0052】上記構成に基づき研削加工を行なう際に
は、まず、Y方向駆動機構201によりハウジング20
3を砥石取付部材210から十分離した状態にしてお
き、チャック211に接触部材212を介して被加工物
220を取り付けるとともに、砥石取付部材210に精
研削砥石230を取り付ける。次いで、Y方向駆動機構
201によりハウジング203を精研削砥石230に接
近させる。すると、被加工物220は精研削砥石230
に当接する。被加工物220が精研削砥石230に当接
した後もハウジング203を精研削砥石220に接近さ
せると、被加工物回転スピンドル204は移動せずハウ
ジング203のみが移動するので、加圧用コイルばね2
08が圧縮され、精研削砥石230には加圧用コイルば
ね208の圧縮量に応じた力で被加工物220が押圧さ
れる。このようにして被加工物220を精研削砥石23
0に所定の加重で押圧し、その状態で被加工物220お
よび精研削砥石230をそれぞれ回転させて被加工物2
20の研削加工を行なう。被加工物220の研削加工の
際、精研削砥石230の偏摩耗を防止するために、必要
に応じて、X方向駆動機構202により精研削砥石23
0をX方向に往復移動させてもよい。
【0053】上述した精研削装置を用いてレンズを精研
削した実験例を以下に示す。この実験例では、精研削砥
石としては第2実施例で示した精研削砥石(ここでは
「実施例砥石」という)を用いて研削加工を行なったと
きの、レンズの加工表面粗さR max および加工除去能率
を測定した。本実験例では、精砥石の回転数を7000
rpm、被加工物の回転数を60rpmとし、加重6k
gで15秒間加工を行なった。また、被加工物として
は、直径が10mmで厚みが3mmのガラス材SF6を
用いた。なお、比較のために、従来のメタルペレットお
よび樹脂ペレットについても同様の実験を行なった。そ
の結果を表1に示す。
【0054】
【表1】 表1より、加工表面粗さRmax について見ると、実施例
砥石では、比較的良好な表面粗さが得られる樹脂ペレッ
トよりもさらに良好な表面粗さが得られた。また、加工
除去能率について見ると、樹脂ペレットでは砥粒が樹脂
(結合剤)中に沈み込んでしまうため加工除去能率は悪
く、実施例砥石ではメタルペレットと同等以上の加工除
去能率が得られた。すなわち、実施例砥石は、メタルペ
レットおよび樹脂ペレットのそれぞれの長所を生かした
砥石であることがわかる。さらに、表1には示していな
いが砥石の寿命については樹脂ペレットは結合剤の摩耗
が早いので最も悪く、実施例砥石はメタルペレットと同
等以上の耐摩耗性を示した。具体的には、上述した条件
で1000個のガラスの精研削を行なったところ、実施
例砥石の摩耗量は1μmであった。
【0055】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり構成されて
いるので、以下に記載する効果を奏する。
【0056】本発明の精研削砥石およびその製造方法に
おいて、各砥粒は、表面が製造すべき精研削砥石の研削
面形状形状と合致する型によりその位置が規制されるの
で、各砥粒の先端高さを高精度に揃えることができる。
その結果、研削時には各砥粒の仕事量が平均化され、良
好な表面粗さで、しかも効率よく研削を行なえる精研削
砥石が得られる。また、各砥粒の突き出し量は、結合剤
層の形成厚さの調整あるいは結合剤層の除去量の調整に
より、目づまりが発生しにくく、かつ各砥粒が脱落しに
くい突き出し量を容易に設定することができる。
【0057】また、各砥粒が押圧型により保持材層に向
けて押圧される精研削砥石およびその製造方法で、保持
材層を各砥粒のかたさよりも軟らかくすることで、各砥
粒を押圧型により押圧したときに各砥粒は保持材層に押
し込まれ易くなる。その結果、各砥粒を破砕させること
なく各砥粒の先端高さをより容易に揃えることができ
る。
【0058】さらに、型の表面に分散配置された各砥粒
を覆って結合剤層を形成してその表面に基材を固着し、
結合剤層を型から剥離した精研削砥石およびその製造方
法で、各砥粒の分散配置を、気相合成法により型の表面
に人造ダイヤモンドを析出させることで行うことによ
り、各砥粒を型の表面に確実に一層だけ分散配置させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の精研削砥石の第1実施例を製造工程毎
に段階的に示した図であり、同図(a)は、基材上に砥
粒を分散配置した状態の断面図、同図(b)は、砥粒を
押圧している状態の断面図、同図(c)は、砥粒を結合
用メッキ層により保持した状態の断面図である。
【図2】図1に示した精研削砥石において、基材の表面
に下地用メッキ層を形成する際に用いられるメッキ形成
装置の一例の概略構成図である。
【図3】図1に示した精研削砥石において、下地用メッ
キ層を形成した基材の表面に複数個の砥粒を一層だけ分
散配置する際に用いられる砥粒分散装置の一例の概略構
成図である。
【図4】図1に示した精研削砥石において、分散配置さ
れた各砥粒を下地用メッキ層に仮保持させる際に用いら
れる砥粒押圧装置の一例の概略側面図である。
【図5】図1に示した精研削砥石において、結合用メッ
キ層を形成する際に用いられるメッキ形成装置の一例の
概略構成図である。
【図6】本発明の精研削砥石の第2実施例を製造工程毎
に段階的に示した図であり、同図(a)は、金型上に砥
粒を分散配置した状態の断面図、同図(b)は、砥粒を
覆って結合用メッキ層を形成した状態の断面図、同図
(c)は、結合用メッキ層の表面に基材を貼り付けた状
態の断面図、同図(d)は、金型を剥離した状態の断面
図、同図(e)は、結合用メッキ層の表面を除去して砥
粒の先端部を露出させた状態の断面図である。
【図7】図6に示した精研削砥石において、金型の表面
に結合用メッキ層を形成する際に用いられるメッキ形成
装置の一例の概略構成図である。
【図8】図6に示した精研削砥石において、金型の表面
に結合用メッキ層を形成する際に用いられるメッキ形成
装置の他の例の概略構成図である。
【図9】図6に示した精研削砥石において、結合用メッ
キ層から金型を剥離する際に用いられる剥離装置の一例
の概略断面図である。
【図10】図6に示した精研削砥石において、結合用メ
ッキ層の表面を除去する際に用いられるメッキ腐食装置
の一例の概略構成図である。
【図11】本発明の精研削砥石の第3実施例の製造工程
のうち、気相合成ダイヤモンドを結合用メッキ層で覆っ
た状態の断面図である。
【図12】研削面が球面形状の総型砥石を、図6に示し
た方法と同様の方法で製造する際に用いられる金型およ
び基材の断面形状を示す図であり、同図(a)は凸球面
形状の総型砥石を製造する場合、同図(b)は凹球面形
状の総型砥石を製造する場合を、それぞれ示す。
【図13】被加工物の精研削を行なう際に用いられる精
研削装置の一例の一部を破断した概略平面図である。
【符号の説明】
1、11 砥粒 2 下地用メッキ層 3、13、33、43 基材 4 押圧型 5、15、25 結合用メッキ層 16、26、36、46 金型 17 接着剤 21 気相合成ダイヤモンド 51、81、151 メッキ浴槽 52、152 メッキ液 53、153 直流電源 54、154 アノード 55、155 カソード 56、92、156 固定ねじ 57、157 マスク 58、87、103、158 攪拌子 61、71、91 ベース 62 振動台 63 圧電素子 64 圧電素子電源 65 発振機 66 砥粒脱落防止用カバー 71a 載置部 71b アーム部 72 シリンダ 72a ロッド 82 無電解メッキ液 83 温度コントローラ 84 ヒータ 85 温度センサ 86 固定具 88 フック 93 剥離ねじ 101 浴槽 102 メッキ腐食液 104 紐 200 テーブル 201 Y方向駆動機構 202 X方向駆動機構 203 ハウジング 203a ストッパ 204 被加工物回転スピンドル 204a フランジ 205 加圧設定用ねじ 206 被加工物回転用モータ 207 伝達ベルト 208 加圧用コイルばね 209 砥石回転用モータ 210 砥石取付部材 211 チャック 212 接触部材 220 被加工物 230 精研削砥石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今成 徹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 山本 碩徳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、 前記基材の表面に形成された保持材層と、 前記保持材層の表面に一層だけ分散配置され、表面が製
    造すべき精研削砥石の研削面形状と合致し、かつ平滑に
    仕上げられた押圧型により前記保持材層に向けて押圧さ
    れることで、それぞれ一部位が前記保持材層に押し込ま
    れた複数個の砥粒と、 前記保持材層の表面に、前記各砥粒の先端部を突出させ
    て設けられた結合剤層とを有することを特徴とする精研
    削砥石。
  2. 【請求項2】 保持材層は、各砥粒および結合剤層の双
    方のかたさよりも軟らかいものである請求項1に記載の
    精研削砥石。
  3. 【請求項3】 基材と、 前記基材の表面に固着され、複数個の砥粒を分散保持す
    るとともに前記各砥粒の先端部が露出した結合剤層とを
    有し、 前記結合剤層は、表面が製造すべき精研削砥石の研削面
    形状に合致し、かつ、平滑に仕上げられた型を用いて、
    前記型の表面に分散配置された複数個の砥粒を覆って形
    成したものを前記基材の表面に固着したのち、前記型か
    ら剥離したものであり、 前記結合剤層に保持された各砥粒の先端部は、前記剥離
    した結合剤層の表面を除去することで前記結合剤層から
    露出されたことを特徴とする精研削砥石。
  4. 【請求項4】 各砥粒は、気相合成法により型の表面に
    人造ダイヤモンドを析出成長させることにより、前記型
    の表面に分散配置されたものである請求項3に記載の精
    研削砥石。
  5. 【請求項5】 結合剤層の除去が、酸処理によって行わ
    れる請求項3または4に記載の精研削砥石。
  6. 【請求項6】 基材の表面に保持材層を形成し、 次いで、前記保持材層の表面に複数個の砥粒を一層だけ
    分散配置したのち、 表面が製造すべき精研削砥石の研削面形状と合致し、か
    つ平滑に仕上げられた押圧型により、前記各砥粒を前記
    保持材層に向けて押圧して前記各砥粒の一部位をそれぞ
    れ前記保持材層に押し込ませ、 前記保持材層の表面に、前記各砥粒の先端部を突出させ
    て結合剤層を形成することを特徴とする、精研削砥石の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 保持材層は、各砥粒および結合剤層の双
    方のかたさよりも軟らかいものである請求項6に記載の
    精研削砥石の製造方法。
  8. 【請求項8】 表面が製造すべき精研削砥石の研削面形
    状と合致し、かつ、平滑に仕上げられた型を用いて、前
    記型の表面に複数個の砥粒を分散配置し、 次いで前記型の表面に、前記各砥粒を覆って保持剤層を
    形成し、 前記結合剤層の表面に前記基材を固着したのち、 前記保持剤層を前記型から剥離し、 前記剥離した保持剤層の表面を除去して前記各砥粒の先
    端部を露出させることを特徴とする、精研削砥石の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 各砥粒は、気相合成法により型の表面に
    人造ダイヤモンドを析出成長させることにより、前記型
    の表面に分散配置させる請求項8に記載の精研削砥石の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 結合剤層は、酸処理によって表面が除
    去される請求項8または9に記載の精研削砥石の製造方
    法。
JP5096040A 1992-05-29 1993-04-22 精研削砥石およびその製造方法 Pending JPH0639729A (ja)

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