JPH0639927A - 球状成形体の製造方法 - Google Patents

球状成形体の製造方法

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JPH0639927A
JPH0639927A JP4131509A JP13150992A JPH0639927A JP H0639927 A JPH0639927 A JP H0639927A JP 4131509 A JP4131509 A JP 4131509A JP 13150992 A JP13150992 A JP 13150992A JP H0639927 A JPH0639927 A JP H0639927A
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JP
Japan
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liquid
density
ball
solution
density gradient
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Application number
JP4131509A
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English (en)
Inventor
Yoichi Shimizu
洋一 清水
Akira Fukutome
明 福留
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】鉛直方向において、連続的(特に 0.5×10-3
下の密度勾配(但し、単位深さ(1cm)当りの密度差)
とする)、或いは3段階以上の密度変化を形成した液体
35中に成形材料28を注入してボールを成形すること。 【効果】成形材料は必要以上に浮いたり、沈んだりする
ことはなく、液体と釣合いのとれた位置で浮遊しながら
硬化し、全周囲から均等な力を受け、衝撃のない状態で
成形されることになる。従って、得られた球状態は真球
度がよく、ロット間に形状差もなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は球状成形体の製造方法に
関し、例えば人工心臓用の人工弁に用いるボール状可動
弁体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、開心手術やその他の手術の際に、
体外において補助的かつ一時的に心臓の機能を代替する
ための人工心臓の開発が進められている。
【0003】例えば、サック型と称される血液ポンプ装
置としての人工心臓は、図11〜図12に示すように、主と
して耐圧性(例えばポリカーボネート或いはポリウレタ
ン製)のハウジングアウターケース1と、このハウジン
グアウターケース内に気密に収納される偏平袋状のサッ
ク型の血液チャンバー2とからなる。
【0004】この血液チャンバー2の上部には、血液チ
ャンバーに連通して血液導入管3と血液排出管4とが上
向きにかつ略平行に形成されている。血液チャンバー部
の上部周囲には、ハウジングの一部をなすフランジ部5
を設けてあり、このフランジ部によって血液チャンバー
はハウジングアウターケース1内に気密に収納される。
【0005】また、血液導入管3と血液排出管4との各
内部には、血液17の逆流を防止する人工の逆止弁28が装
着してあり、これにより、血液導入管3から血液チャン
バー2内に導入された血液17は、血液排出管4より拍出
されるようになっている。
【0006】血液の拍出は、ハウジングアウターケース
1の底部に設けられたポート8を通じて流体、例えば圧
縮空気及び減圧空気の導入、排出を交互に行い、血液チ
ャンバー外圧の変化に伴って血液チャンバーが膨張、収
縮を繰り返すことによってなされるものである。
【0007】吻合(ふんごう)術によって生体の心臓に
結合された各カニューレ12と血液チャンバー2側の各血
液導管3及び4とは、各コネクタ13の両端部から夫々差
込んで取付けられる。
【0008】こうした血液ポンプ装置において、上記人
工弁28としてボール型人工弁が使用されている(特公昭
54−42759 号公報参照)。特に、ボール型のものは可動
弁がボールからなっているので、ディスク型人工弁に比
べて耐久性がよく、血栓生成も少ないという利点があ
る。
【0009】ボール型人工弁の利点を纏めると、次の通
りである。 (1) .製造が簡単で、部品点数が少ない。成形用の型も
簡単で安価である。
【0010】(2) .順流時はボール28とコネクタ本体20
との間に生じる通路26を経て血液17が流れるが、この際
ボール28自体は弁座21aに天接触で接しているだけであ
るので、特に逆流時には即座にボール28が弁座21b側へ
移動して逆流が防止される。従って、応答特性が良好で
ある。なお、図中の23は弁座21a−21a間の溝状流路、
22、24は円形流路である。
【0011】(3) .全体がプラスチック及びゴムで構成
されているにも拘らず、耐久性が比較的良好である。
【0012】上記のようなボール28は通常、シリコーン
等のゴムで成形されるが、その真球度は可動弁として極
めて重要であり、精度不十分であると特に逆流時に弁座
との間に隙間が生じ易くなり、十分に逆流を防止するこ
とができない。このため、ボールを注形及び射出成形等
の成形後に、表面を研磨することが必要であるが、一般
にゴムを精密に研磨すること自体が非常に困難である。
【0013】そこで、本出願人は、特開平1−280456号
において上記したボール状可動弁体の如き球状成形体を
高真球度で容易に製造できる方法(以下、先願発明と称
する。)を提案した。
【0014】この先願発明の一実施例を図13によって説
明すると、ボール状可動弁体を成形するための成形材料
溶液(或いは末硬化のボール自体)とほぼ比重が同じで
ある液体25を対流を生じないように定温に保持しなが
ら、上方からマイクロシリンジ等の注射器の注射針27か
ら、ボール成形材料溶液28を所定量静かに注入する。
【0015】ここで、液体25としては、ポリビニルアル
コール、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロー
ス、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ソーダ等の
保護コロイド又は界面活性剤、更には無機塩(例えばポ
リリン酸ソーダ)を添加してなるものを使用してよい。
【0016】また、液体25は成形材料溶液28の加熱重合
の促進の点で全体を30〜80℃に保持するのが望ましく、
対流を起こすことがなければ高温であってよい。
【0017】また、上記の注入される溶液28は、二液性
の室温硬化型のモノマー、例えばシリコーン溶液を使用
してよいが、他のポリウレタン、エポキシ樹脂用のモノ
マー溶液(但し、溶媒は水以外とする。)を使用するこ
ともできる。
【0018】また、上記液体25の最上部には予め液体よ
りも比重の小さい液体層29を存在(浮遊)させておき、
かつ液体の最下部には予め液体25よりも比重の大きい液
体層31を存在(沈積)させておく。
【0019】液体層29としては、水溶性で沸点が60〜70
℃以上のものがよく、例えばイソプロピルアルコール、
ブチルアルコール等のアルコール類が好適であるが、他
にも比重の小さいものであれば使用可能である。また、
液体層31としては、水溶性の液体、例えばグリセリン等
が使用可能である。但し、両液体29、31ともに上記の成
形材料28を溶解しないものであることが望ましい。
【0020】上記のようにして注射針27から注入された
溶液28は、液体25中で浮遊するが、加熱重合(硬化)す
る過程で液体25とほぼ同比重となるためにあらゆる方向
から均等な圧力を受け、いわば無重力の如き状態で球体
となり、このまま硬化せしめられる。この結果、図13の
一点鎖線28で示すように所定径で真球度の高いボール28
が成形される。
【0021】但し、この成形の過程で、液体25中へ注入
された直後の溶液28はモノマーであるために液体25より
比重が小さめ(1より小)であり、図13に示すように浮
上してしまう。
【0022】しかし、最上部に液体層29が存在するため
に、浮上した液28は図示した位置でそれ以上の浮上が阻
止され、最表面(即ち、大気に触れる位置)に移動する
ことはない。仮に、液体層29が存在しないときには、一
点鎖線で示すように最表面へ浮上し、大気圧によって液
滴自体が容易に破裂してしまう。従って、液体層29の存
在で、液28が最表面へ出ることがなく、真球性を保持し
ながら重合が進行する。
【0023】この重合が進むにつれてボールの比重は徐
々に増大し、ついには液体25と全く同じ比重となり、上
述したようにあらゆる方向から均等な圧力を受けて静止
しながら硬化してゆく。
【0024】ところが、重合によって更にポリマー化が
進行すると、今度は比重が液体25よりも大きく(1より
大)なり、図13に実線で示すように液体25の下方へ沈む
ようになる。
【0025】このとき、最下部には比重の大きい液体層
31が存在しているために、沈下したボール28は液体層31
によって弾性的にはじかれ(いわば液体層31がクッショ
ンとなり)、真球度を保持したまま最終的に硬化するこ
とになる。これに反し、液体層31がないと、一点鎖線の
ように、ボール28は容器34の硬い底面に当たって変形し
てしまい、真球性が低下してしまう。
【0026】こうして、真球度に優れたボール28を成形
することができる。また、表面の平滑性も非常に高く、
成形後は、ボールの研磨は不要となる。しかも、上記し
たように液体層29、31を存在させるのみでボールの成形
が可能である。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、先願発明
は、上記した特長は有するものの、実際には、次のよう
な改善すべき点が存在することが判明した。即ち、上記
において、液体25の比重は成形材料溶液28の比重に正確
に合わせる必要がある(例えば1.0325ならば1.0325とす
る必要がある)が、一般に使用される比重計の精度(測
定可能な下限)は0.002 であるため、比重を合わせるこ
と自体が事実上不可能である。
【0028】従って、比重計で比重測定しても、液体25
と溶液28との比重が一致しないときは、溶液28の注入直
後にすぐに浮いたり或いは沈んだりし易くなる。また、
中間位置にあっても時間経過に伴って浮いたり、沈んだ
りする。
【0029】このような状態のまま放置して硬化させた
場合、図13に二点鎖線で示すように、液体層29、31がク
ッション作用を示すよりも溶液28が衝撃により変形する
ことがあり、得られるボールが真球度の不十分な不良品
となり易い。
【0030】
【発明の目的】本発明の目的は、高真球度の球状体を安
定して容易に得ることのできる方法を提供することにあ
る。
【0031】
【課題を解決するための手段】即ち、第一の発明は、液
状成形材料を所定の液体中に注入し、浮遊させながら硬
化させて球状成形体を製造するに際し、鉛直方向におい
て前記液体に連続的な密度勾配を形成する、球状成形体
の製造方法に係るものである。
【0032】第一の発明にあって、前記連続的密度勾配
を、鉛直方向における前記液体の前記液状成形材料の浮
遊領域において、 0.5×10-3以下の密度勾配(但し、
単位深さ(1cm)当りの密度差)とするのが特に好適で
ある。
【0033】また、第二の発明は、液状成形材料を所定
の液体中に注入し、浮遊させながら硬化させて球状成形
体を製造するに際し、鉛直方向において前記液体に3段
階以上の密度変化を形成する、球状成形体の製造方法に
係るものである。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0035】〈実施例1〉図1及び図2は、第一の発明
の実施例を示すものである。この例によれば、ボールを
成形するために、成形材料溶液28を注入する液体35に、
鉛直方向(即ち、液体35の高さ又は深さ方向)に連続的
な密度勾配を形成していることが極めて重要である。
【0036】この密度勾配は、図1に示すように、直線
的な密度変化として液体35自体に形成されるものであ
る。従って、例えば溶液28の比重が1.0325であって比重
計によって0.002 までしか計測できないために比重計で
測定できない誤差(即ち、0.0001のオーダーで溶液28の
比重に計測誤差)が存在していても、溶液28の注入位置
のすぐ上部及び下部での液体35の密度(比重)は溶液28
の密度(比重)と必ず一致するはずである。
【0037】この結果、溶液28の密度と液体35の密度勾
配さえ決めておけば、注入された溶液28は必要以上に浮
いたり、沈んだりすることはなく、液体35と釣合いのと
れた位置で浮遊しながら硬化し、全周囲から均等な力を
受け、衝撃のない状態で成形されることになる。このこ
とは、溶液28の注入後の硬化過程でも進行し、その比重
が初期では小さくても注入位置よりすぐ上で釣合い、ま
た硬化反応の進行中に比重が増大してもすぐ下で釣合う
ことになるのである。
【0038】こうして、注入された溶液28は必要以上に
浮沈を生じることなしに、図13の如き変形を生じること
なく、真球に成形されることになる。これは、ボールの
表面が凹凸やつぎめがなく、滑らかな面に形成され、ロ
ット間に形状差もなくなることから、医療用のボール弁
として極めて有利となる。
【0039】上記において、液体35の密度勾配は種々選
択可能であるが、例えば液体35の単位高さ(1cm)当り
1×10-3〜1×10-4の密度差があるのが望ましい。特
に、成形材料はその重合(硬化)前後で密度が1×10-2
のオーダーで変化するものが多いことから、その中間過
程では10-3オーダーでの密度変化が生じ、これに対応し
て上記の密度差(勾配)が必要である。上記した密度勾
配を決めると、溶液の種類やボール或いは成形時の温度
等が変わっても実質的に同じ条件で成形されるので、常
に安定した真球度のボールを成形できる。
【0040】なお、液体35は、単一系のポリマー又は溶
液であってよく、ポリビニルアルコール、カルボキシメ
チルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリ
ドン、ポリアクリル酸ソーダ等の保護コロイド又は界面
活性剤、更には無機塩(例えばポリリン酸ソーダ)を添
加してなるものを使用してよい。
【0041】また、液体35は成形材料溶液28の加熱重合
の促進の点で全体を30〜80℃に保持するのが望ましく、
対流を起こすことがなければ高温であってよい。
【0042】また、上記の注入される溶液28は、二液性
の室温硬化型のモノマー、例えばシリコーン溶液を使用
してよいが、他のポリウレタン、エポキシ樹脂用のモノ
マー溶液(但し、溶媒は水以外とする。)のほか、コラ
ーゲン、ゼラチン、寒天を使用することもできる。要
は、液体35と溶液28とが混じることがなければ、どのよ
うな組合せでも可能である。
【0043】次に、上記液体35に密度勾配を形成する方
法を図2について説明する。まず、容器34に対し、導管
40を通してポンプ41によって、容器42内の液体43を容器
34の底部から連続的に供給する。容器42には、導管44を
通してポンプ45によって容器46内の液体47を連続的に供
給する。
【0044】液体43は、予め、例えばポリビニルアルコ
ール水溶液に塩化カルシウム等の比重調整剤を添加する
ことによって比較的大きな密度(比重)に調整されてお
り、また液体47の方は比較的小さな密度(比重)に調整
されている。液体43は、液体47の供給によって徐々に連
続的に密度が小さくなり、容器42の底部でスターラー48
で十分に攪拌された後容器34へと供給されることにな
る。
【0045】従って、ポンプ41と45の能力のバランス
(即ち、両液体43、47の混合割合)をとることによっ
て、容器34へはその底部から徐々に(例えば 300cc/mi
n のレートで)密度が小さくなるようにポリビニルアル
コール水溶液を供給することができる。この場合、その
水溶液は高粘度であるため、ゆっくりと供給することに
よって、上下で混じり合わないように連続的に密度変化
した状態で積層されてゆくことになる。この密度勾配
は、ポンプ41と45とのバランスで任意にコントロールで
きる。
【0046】密度勾配は、図1に実線で示したように形
成する以外にも、同図中に一点又は二点鎖線で示すよう
に液体35の上部及び下部で曲線的に変化させてもよい。
【0047】図3の例は、ボールの成形をコネクタ内で
直接行う場合を示す。即ち、コネクタ本体20を垂直に
し、最底部にキャップ36を被してから、上述したと同様
の密度勾配の液体35を入れ、図示の状態となす。
【0048】この状態で、図1で述べたと同様にして溶
液28を注入すると、注入後に溶液28と液体35との密度が
釣合うから、液体25中で高真球度のボール28を容易に成
形することができる。
【0049】また、ボールを組込む前にコネクタ本体20
を作製しているので、その内面に予め抗血栓剤等を塗布
したり、或いは加工できるので、内面を平滑化し、血栓
の生じ難い人工弁を提供できる。
【0050】次に、図2に示した方法で、液体35に連続
的に密度勾配を形成する具体例を説明し、これに基いて
本発明の優位性を具体的に説明する。
【0051】次の条件範囲で実施した。 密度範囲: 1.020〜1.080 温度範囲: 20〜40℃ ポンプスピード:10〜500ml /min ポンプスピード比率A/B=4/1〜1/4 溶液組成:水−ポリビニルアルコール溶液 比重調整液:塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カ
リウム、ショ糖水溶液
【0052】具体的には、次の条件を採用した。 作成密度: 1.020〜1.060 ( 1.020〜1.040 と 1.0
40〜1.060 の2種類の勾配を形成) 温度:40℃ ポンプスピード:41(A)=30ml/min 、45(B)=15
ml/min 溶液組成:4%ポリビニルアルコール水溶液 比重調整:ショ糖(但し、比重は初期で、密度の場合
は溶液43=1.040 、溶液47=1.020 とし、密度の場合
は溶液43=1.060 、溶液47=1.040 とした。)
【0053】実際に密度勾配が形成されているかどうか
を確認するため、種々の位置での溶液サンプルを採取
し、比重を測定した。結果を下記表−1及び図4に示し
た。
【0054】また、比較のために、図13において液体層
29、31を設けない場合(比較例1)と設けた場合(比較
例2)も実施した。
【0055】
【0056】こうして形成されたボールについて下記表
−2に示す結果が得られた。但し、良品とは偏心がな
く、表面が滑らかなものであり。不良品とは、偏心が大
きい(球状ではない)か或いは表面が滑らかでないもの
である。
【0057】
【0058】この結果から、第一の発明に基いて成形し
たボールの良品率が大きく向上することが分かる。
【0059】次に、第一の発明の他の具体例について説
明する。即ち、この例では、液体35の液体成形材料浮遊
領域において、連続的密度勾配(単位深さ1cm当りの密
度差)を 0.5×10-3以下に設定している。
【0060】次の条件範囲で実施した。 作成密度: 1.020〜1.050 温度:40℃ ポンプスピード:41(A)=30ml/min 、45(B)=15
ml/min 溶液組成:4%ポリビニルアルコール水溶液 比重調整:ショ糖 液体35の深さ:図1の高さDは45cm なお、ボール成形材料28及び図2の液体43、47は、ボー
ル成形作業に先立って、減圧雰囲気中で予め脱気処理を
施してある。
【0061】〈実施例2〉液密度勾配を0.3393×10-3
設定した。液密度測定結果は図5及び下記表−3に示す
通りである。
【0062】
【0063】液密度は、略設定通りの勾配となってい
た。ボールは、射出後、浮上、沈降を繰返すことなく、
液温に応じて略一定位置で浮遊していた。
【0064】上記のようにして成形されたボールについ
て、真球度の検査を行ったところ、いずれも、補助人工
心臓用弁の可動弁体として使用できるものであった。
【0065】真球度は、1個のボールについて最大径の
最小径に対する比Rで表される。この比Rが1.025681以
下であるものを合格とし、この値を越えるものを不合格
とする。上記の数値は、ボールを可動弁体として組付け
た弁が逆止弁として満足し得る機能を果たすのに必要な
数値として経験的に決められたものである。
【0066】検査は限界ゲージを用いて行う。本例にお
けるボールの設計上の直径(呼び径)は16.2mmであり、
これに±0.1mm の公差が決められている。この許容最小
径から許容最大径に到る範囲で、50μm間隔で実質的に
真円の貫通孔を設けた多数の板状限界ゲージを使用す
る。
【0067】種々の径方向でボールを限界ゲージの貫通
孔に接当させ、径方向に関係なくボールが通過する最小
径のゲージ(通りゲージ)と、ボールが通過しない最大
径のゲージ(止りゲージ)とを選び、これら2個のゲー
ジの貫通孔径から前記の比Rを算出する。比Rが1.0256
81以下のボールを合格とし、この値を越えるボールを不
合格とする。
【0068】図5及び表−3から次のことが理解でき
る。液密度及びその勾配は設定値近く、作業時に液密度
調整が容易である。また、ボールは、温度依存性が高
く、温度上昇に伴って密度が低下する。
【0069】〈実施例3〉次に、液密度勾配とボールの
真球度との関係を見出すための実験について説明する。
【0070】図2で説明した方法により、図1の液体35
の密度勾配を下記表−4に示すように設定し、ボール28
を成形した。表−4中、勾配は表面から深さ42.5cm迄の
密度勾配である。
【0071】
【0072】成形されたボールについて真球度検査を行
った。検査に供したボール個数及び合格率は、表−4中
に併記してある。
【0073】液体35の各深さの密度の実測値を下記表−
5〜表−9及び図6〜図10に示す。
【0074】
【0075】
【0076】
【0077】
【0078】
【0079】以上の実験結果から、以下のことが理解で
きる。
【0080】密度勾配が 0.5×10-3以下であると良好で
ある。これは、図13で一点鎖線で示すように、ボール28
が液体35の表面に位置するようになるためと考えられ
る。
【0081】密度勾配が 0.1×10-3に低下すると、合格
率が低下する。これは、密度勾配の領域で最大密度と最
小密度との差が小さくなり、ボールが、液体と密度が釣
合うことによる鉛直方向での停止ができなくなる傾向を
生ずるためと考えられる。
【0082】なお、実験に使用した装置では、液体密度
勾配は、 0.1×10-3〜 0.5×10-3の範囲がボール真球度
に関して良好であり、特に好ましい範囲は 0.2×10-3
0.4×10-3であることが解る。
【0083】なお、密度勾配の領域の深さを大きくすれ
ば、密度勾配を小さくしてもこの領域での最大密度と最
小密度との差を大きくできるので、高い真球度合格率を
示すことが可能である。つまり、密度勾配の可能な最小
値は、ボール成形装置の鉛直方向の大きさによって変化
するものである。
【0084】次に、第二の発明の具体例として、図1又
は図4に示した連続密度勾配ではなく、多段階密度勾配
法によるボールの成形方法を説明する。
【0085】〈実施例4〉即ち、上記した液体35とし
て、その高さ方向において密度を多段階(3段階以上)
に変化させたものを使用する。例えば、図2に示したポ
ンプ系を断続的に運転させることにより、多種類の密度
の溶液をその密度の高い順に重層し、同一溶液層の中に
多段階の密度勾配を形成させる。
【0086】一般的な条件は次の通りとした。 密度範囲: 0.8〜1.4 温度範囲: 20〜40℃ 密度の段階数: 4〜21(密度変化では3〜20段階) 溶液組成: 水−ポリビニルアルコール 密度調整: 塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化ナト
リウム
【0087】具体的には、次の条件を採用した。 作成密度:1.038 −1.039 −1.040 −1.041 −1.042 −
1.043 −1.044−1.046 −1.048 −1.052 −1.060 11段階の密度差 温度: 30 ℃ 溶液組成:2%ポリビニルアルコール水溶液 比重調整:塩化カリウム
【0088】結果は下記表−10に示す通り良好であっ
た。ここで、良品とは、前記実施例1において述べたと
同様に、偏心がなく、表面が滑らかなものであり、不良
品とは、偏心が大きいが滑らかでないものである。これ
は、多段階の密度変化(図4中に併記してある。)によ
り、成形体が浮沈する間に早期に比重が釣合うからであ
ると考えられる。
【0089】
【0090】なお、上記の多段階密度勾配において、そ
の密度変化の段階数は3段階以上とする必要がある。2
段階の変化では、図13のものと差はない。密度変化は3
段階以上、20段階以下がよく、更に好ましくは5段階以
上、18段階以下がよい。あまり段階数が多いと各密度の
液体相を形成し難くなる。
【0091】以上、本発明を例示したが、上述の実施例
は本発明の技術的思想に基づいて更に変形が可能であ
る。
【0092】例えば、上述の液体層35の材質や比重、装
入方法等は種々変化させてよいし、液体28についても同
様に比重、注入方法等を変更してよい。
【0093】液体35の密度勾配も上述の直線的な変化だ
けでなく、曲線状に変化させたり、或いは直線と直線、
直線と曲線、曲線と曲線等、種々の組合わせが可能であ
る。
【0094】例えば、上述の液体層35の材質や比重、装
入方法等は種々変化させてよいし、液体28についても同
様に比重、注入方法等を変更してよく、ボール成形用の
注射針は他の適宜の構造のノズルに替えてよい。
【0095】
【発明の作用効果】本発明は、上述したように、鉛直方
向において連続的、或いは3段階以上の密度変化を形成
した液体中に成形材料を注入して成形しているので、成
形材料は必要以上に浮いたり、沈んだりすることはな
く、液体と釣合いのとれた位置で浮遊しながら硬化し、
全周囲から均等な力を受け、衝撃のない状態で成形され
ることになる。従って、得られた球状態は真球度がよ
く、また表面が凹凸やつぎめがなく、滑らかな面に形成
され、ロット間に形状差もなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるボール成形方法を示す断面図及び
密度勾配である。
【図2】同方法において密度勾配を形成する方法を示す
断面図である。
【図3】本発明による他のボール成形方法を示す断面図
である。
【図4】第一及び第二の発明による具体的な密度勾配を
示すグラフである。
【図5】第一の発明による他の液体密度勾配を示すグラ
フである。
【図6】第一の発明による実験1の液体密度勾配を示す
グラフである。
【図7】同実験2の液体密度勾配を示すグラフである。
【図8】同実験3の液体密度勾配を示すグラフである。
【図9】同実験4の液体密度勾配を示すグラフである。
【図10】同実験5の液体密度勾配を示すグラフである。
【図11】従来の血液ポンプ装置の断面図である。
【図12】図11におけるXIIA−XIIA線断面図とXIIB−XIIB
線断面図である。
【図13】従来法によるボール成形時の断面図及び密度勾
配である。
【符号の説明】
20 コネクタ(弁本体) 27 注射針 28 ボール又は成形材料 35 (密度勾配のある)液体 43、47 密度調整された液体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状成形材料を所定の液体中に注入し、
    浮遊させながら硬化させて球状成形体を製造するに際
    し、鉛直方向において前記液体に連続的な密度勾配を形
    成する、球状成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 鉛直方向における液体の液状成形材料の
    浮遊領域において、0.5×10-3以下の密度勾配(但
    し、単位深さ(1cm)当りの密度差)を連続的に形成す
    る、請求項1に記載の球状成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】 液状成形材料を所定の液体中に注入し、
    浮遊させながら硬化させて球状成形体を製造するに際
    し、鉛直方向において前記液体に3段階以上の密度変化
    を形成する、球状成形体の製造方法。
JP4131509A 1992-04-24 1992-04-24 球状成形体の製造方法 Pending JPH0639927A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003533367A (ja) * 2000-04-17 2003-11-11 エンビジョン・テクノロジーズ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 3次元物体を作製するための装置および方法

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JP2003533367A (ja) * 2000-04-17 2003-11-11 エンビジョン・テクノロジーズ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 3次元物体を作製するための装置および方法

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