JPH0639931B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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JPH0639931B2
JPH0639931B2 JP12711985A JP12711985A JPH0639931B2 JP H0639931 B2 JPH0639931 B2 JP H0639931B2 JP 12711985 A JP12711985 A JP 12711985A JP 12711985 A JP12711985 A JP 12711985A JP H0639931 B2 JPH0639931 B2 JP H0639931B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は触媒コンバータの上流側および下流側に空燃比
センサ(本明細書では、酸素濃度センサ(O2セン
サ))を設け、上流側のO2センサによる空燃比フィー
ドバック制御に加えて下流側のO2センサによる空燃比
フィードバック制御を行う内燃機関の空燃比制御装置に
関する。
〔従来の技術〕
一般に、機関の吸入空気量(もしくは吸入空気圧)およ
び回転速度に応じて燃料噴射弁の基本噴射量を演算し、
機関の排気ガス中の特定成分たとえば酸素成分の濃度を
検出するO2センサの検出信号にもとづいて演算された
空燃比補正係数FAFに応じて前記基本噴射量を補正し、
この補正された噴射量に応じて実際に供給される燃料量
を制御する。この制御を繰返して最終的に機関の空燃比
を所定範囲内に収束させる。このような空燃比フィード
バック制御により、空燃比を理論空燃比近傍の非常に狭
い範囲内に制御できるので、排気系に設けられた三元触
媒コンバータ、すなわち、排気ガス中に含まれるCO,H
C,NOxの3つの有害成分を同時に浄化する触媒コンバー
タの浄化能力を高く保持できる。
上述の空燃比フィードバック制御(シングルO2センサ
システム)では、酸素濃度を検出するO2センサをでき
るだけ燃焼室に近い排気系の箇所、すなわち触媒コンバ
ータより上流である排気マニホールドの集合部分に設け
ているが、O2センサの出力特性のばらつきのために空
燃比の制御精度の改善に支障が生じている。O2センサ
の出力特性のばらつきの原因を列挙すると、次のとおり
である。
(1)O2センサ自体の個体差、 (2)燃料噴射弁および排気ガス再循環弁等の部品の機関
への組付け位置の公差によるO2センサの箇所における
排気ガスの混合の不均一、 (3)O2センサの出力特性の経時あるいは経年的な変化。
また、O2センサ以外では、燃料噴射弁、排気ガス再循
環流量、タペットクリアランス等の機関状態の経時的あ
るいは経年的な変化、および製造ばらつきによる排気ガ
スの混合の不均一性が変化および拡大することがある。
かかるO2センサの出力特性のばらつきおよび部品のば
らつき、経時あるいは経年的変化を補償するために、触
媒コンバータの下流に第2のO2センサを設け、上流側
2センサによる空燃比フィードバック制御に加えて下
流側O2センサによる空燃比フィードバック制御を行う
ダブルO2センサシステムが既に提案されている。この
ダブルO2センサシステムでは、触媒コンバータの下流
側に設けられたO2センサは、上流側O2センサに比較し
て、低い応答速度を有するものの、次の理由により出力
特性のばらつきが小さいという利点を有している。
(1)触媒コンバータの下流では、排気温が低いので熱的
影響が少ない。
(2)触媒コンバータの下流では、種々の毒が触媒にトラ
ップされているので下流側O2センサの被毒量は少な
い。
(3)触媒コンバータの下流では排気ガスは十分に混合さ
れており、しかも、排気ガス中の酸素濃度は平衡状態に
近い値になっている。
従って、上述のごとく、2つのO2センサの出力にもと
づく空燃比フィードバック制御(ダブルO2センサシス
テム)により、上流側O2センサの出力特性のばらつき
を下流側O2センサにより吸収できる。実際に、第2図
に示すように、シングルO2センサシステムでは、O2
ンサの出力特性が悪化した場合には、排気エミッション
特性に直接影響するのに対し、ダブルO2センサシステ
ムでは、上流側O2センサの出力特性が悪化しても、排
気エミッション特性は悪化しない。つまり、ダブルO2
センサシステムにおいては、下流側O2センサが安定な
出力特性を維持している限り、良好な排気エミッション
が保証される。
一般に、酸素濃淡電池型O2センサの温度特性は第3A
図に示すように、空燃比A/Fがリッチの場合には、素
子温が上昇するにつれてO2センサに出力(リッチ信
号)は上昇してあるハイレベルで安定し、他方、空燃比
A/Fがリーンの場合には、素子温が上昇するにつれて
あるローレベルで安定する。なお、第3A図は、O2
ンサ出力処理回路として流出し形式を用いている場合を
示しており、O2センサ出力処理回路として流込み形式
を用いると、第3B図のごとくなり、非活性状態にあっ
ては、リッチ,リーン信号は共にハイレベルとなる。い
ずれにしても、O2センサは素子温に応じて非活性状
態、活性状態となり、使用可能領域は限定される。通
常、400〜700℃の範囲が適当とされている。
ところで機関始動時において機関冷却水温が上昇すれば
それに伴ってO2センサの温度も上昇するので一見した
ところ機関冷却水温からO2センサが活性化したか否か
を判断しうるようにみえる。しかしながら例えば機関運
転後一旦機関を停止し、その後短時間のうちに機関を再
始動したような場合には機関始動時に冷却水温は依然と
してかなり高温に維持されている。この場合、上流側O
2センサは機関本体のかなり近くに配置されているので
比較的高温に維持されているが下流側O2センサは機関
本体からかなり離れた触媒コンバータ下流の排気通路内
に配置されているので下流側O2センサの温度はかなり
低下している。従ってこの場合、冷却水温が高いからと
いって下流側O2センサが活性化していると判断すると
誤判断することになる。
これに対して機関始動後時間を経過すれば下流側O2
ンサの温度は次第に上昇するのでO2センサが活性化す
るか否かは冷却水温よりもむしろ機関始動後の経過時間
に依存することになる。この場合、機関始動時の冷却水
温で高ければO2センサが活性化するまでの時間は短か
くなる。そこでシングルO2センサシステムではあるが
機関始動時における機関冷却水温が低いほど機関の始動
からO2センサが活性化したと判断するまでの時間を長
くするようにした内燃機関が公知である。(特開昭56-4
1433号公報)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら機関始動後O2センサが活性化するまでの
時間は機関負荷によっても変化し、このO2センサの活
性化時間は機関始動後の機関負荷が低いほど長くなる。
従ってダブルO2センサシステムにおいて冷却水温のみ
から下流側O2センサの活性化時間を定め、下流側O2
ンサの活性化時間が経過したからといってフィードバッ
ク制御を開始すると機関始動後の機関負荷が低いときに
は下流側O2センサが非活性のまま空燃比フィードバッ
ク制御が開始され、従って、O2センサ出力処理回路と
して流出し形式を用いた場合、下流側O2センサの雰囲
気がリッチであってもリーンと判別されることがあり、
この結果、実際の空燃比がオーバリッチになり、燃費の
悪化、CO,HCエミッションの悪化等を招き、逆にO2
ンサ出力処理回路として流込み形式を用いた場合、下流
側O2センサの雰囲気がリーンであってもリッチと判別
されることがあり、この結果、実際の空燃比がオーバリ
ーンになり、ドラビリティの悪化、NOxエミッションの
悪化等を招くという問題点がある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の目的は、始動直後もしくは一定時間後の冷却水
温および機関負荷と始動後の機関の回転経過もしくは時
間経過に応じて下流側空燃比センサ(O2センサ)の活
性、非活性の判別を行うことにより実際の空燃比のオー
バリッチ、オーバリーンを防止し、それにより、燃費の
悪化、ドライバビリティの悪化、エミッションの悪化等
を防止することにあり、その手段は、第1A図,第1B
図に示される。
第1A図は2つの空燃比補正量を導入したダブル空燃比
センサシステムを示す。第1A図において、排気ガス中
の特定成分濃度を検出する第1,第2の空燃比センサが
内燃機関の排気系に設けられた排気ガス浄化のための触
媒コンバータの上流側、下流側に、それぞれ、設けられ
ている。第1の空燃比補正量演算手段は上流側(第1
の)空燃比センサの出力V1に応じて第1の空燃比補正
量FAF1を演算する。活性化時間演算手段は機関の始動直
後もしくは一定時間後の機関冷却水温および機関負荷に
基いて機関始動直後から第2の空燃比センサが活性化す
るまでに要する活性化時間を演算し、活性化時間が経過
したときに第2の空燃比補正量演算手段は下流側(第2
の)空燃比センサの出力V2に応じて第2の空燃比補正
量FAF2を演算する。そして、空燃比調整手段は第1、第
2の空燃比補正量FAF1,FAF2に応じて機関の空燃比を調
整するものである。
第1B図は空燃比フィードバック制御に関与する定数を
補正するダブル空燃比センサシステムを示す。第1B図
においては、第1A図の場合と同様に、第1、第2の空
燃比センサ、活性化時間演算手段が設けられている。そ
して第2の空燃比センサの活性化時間が経過したときに
定数演算手段は下流側空燃比センサの出力に応じて空燃
比フィードバック制御に関与する定数を演算する。空燃
比補正量演算手段は空燃比フィードバック制御に関与す
る定数と上流側空燃比センサの出力V1とに応じて空燃
比補正量FAFを演算する。そして、空燃比調整手段は空
燃比補正量FAFに応じて機関の空燃比を調整するもので
ある。
〔作用〕
上述の手段によれば、下流側空燃比センサが活性化した
ときに下流側空燃比センサによるフィードバック制御が
開始される。
〔実施例〕 以下、図面により本発明の実施例を説明する。
第4図は本発明に係る内燃機関の空燃比制御装置の一実
施例を示す全体概要図である。第4図において、機関本
体1の吸気通路2にはエアフローメータ3が設けられて
いる。エアフローメータ3は吸入空気量を直接計測する
ものであって、ポテンショメータを内蔵して吸入空気量
に比例したアナログ電圧の出力信号を発生する。この出
力信号は制御回路10のマルチプレクサ内蔵A/D変換
器101に供給されている。ディストリビュータ4には、
その軸がたとえばクランク角に換算して720°毎に基準
位置検出用パルス信号を発生するクランク角センサ5お
よびクランク角に換算して30°毎に基準位置検出用パ
ルス信号を発生するクランク角センサ6が設けられてい
る。これらクランク角センサ5,6のパルス信号は制御
回路10の入出力インターフェイス102に供給され、この
うち、クランク角センサ6の出力はCPU 103の割込み端
子に供給される。
さらに、吸気通路2には各気筒毎に燃料供給系から加圧
燃料を吸気ポートへ供給するための燃料噴射弁7が設け
られている。
また、機関本体1のシリンダブロックのウォータジャケ
ット8には、冷却水の温度を検出するための水温センサ
9が設けられている。水温センサ9は冷却水の温度THW
に応じたアナログ電圧の電気信号を発生する。この出力
もA/D変換器101に供給されている。
排気マニホールド11より下流の排気系には、排気ガス
中の3つの有害成分HC,CO,NOxを同時に浄化する三元
触媒を収容する触媒コンバータ12が設けられている。
排気マニホールド11には、すなわち触媒コンバータ1
2の上流側には第1のO2センサ13が設けられ、触媒
コンバータ12の下流側の排気管14には第2のO2
ンサ15が設けられている。O2センサ13,15は排
気ガス中の酸素成分濃度に応じた電気信号を発生する。
すなわち、O2センサ13,15は空燃比が理論空燃比
に対してリーン側がリッチ側かに応じて、異なる出力電
圧を制御回路10のO2センサ出力処理回路112,113を
介してA/D変換器101に発生する。なお、O2センサ出
力処理回路112,113には大きく分けて流出し形式、流込
み形式があり、O2センサの活性状態にあっては、両者
はほぼ同一レベルの出力を発生するが、非活性状態にあ
っては、前者がローレベル出力、後者がハイレベルの出
力を発生する(参照:第3A図、第3B図)。ただし、
ここでは流出し形式のものを用いるものとする。
16はスタータスイッチであり、その出力STAは入出力
インターフェイス102に供給されている。
制御回路10は、たとえばマイクロコンピュータとして
構成され、A/D変換器101、入出力インターフェイス1
02、CPU 103、O2センサ出力処理回路112,113の外に、
フリーランカウンタ104、ROM 105、RAM 106、バックア
ップRAM 107、クロック発生回路108等が設けられてい
る。
また、制御回路10において、ダウンカウンタ109、フ
リップフロップ110、および駆動回路111は燃料噴射弁7
を制御するためのものである。すなわち、後述のルーチ
ンにおいて、燃料噴射量TAUが演算されると、燃料噴射
量TAUがダウンカウンタ109にプリセットされると共にフ
リップフロップ110もセットされる。この結果、駆動回
路111が燃料噴射弁7の付勢を開始する。他方、ダウン
カウンタ109がクロック信号(図示せず)を計数して最
後にそのキャリアウト端子が“1”レベルとなったとき
に、フリップフロップ110がセットされて駆動回路111は
燃料噴射弁7の付勢を停止する。つまり、上述の燃料噴
射量TAUだけ燃料噴射弁7は付勢され、従って、燃料噴
射量TAUに応じた量の燃料が機関本体1の燃焼室に送り
込まれることになる。
なお、CPU 103の割込み発生は、A/D変換器101のA/
D変換終了時、入出力インターフェイス102がクランク
角センサ6のパルス信号を受信した時、クロック発生回
路108からの割込信号を受信した時、等である。
エアフローメータ3の吸入空気量データQおよび冷却水
温データTHWは所定時間毎に実行されるA/D変換器ル
ーチンによって取込まれてRAM 106の所定領域に格納さ
れる。つまり、RAM 106におけるデータQおよびTHWは所
定時間毎に更新されている。また、回転速度データNe
はクランク角センサ6の30°CA毎の割込みによって
演算されてRAM 106の所定領域に格納される。
第4図の制御回路10の動作を説明する。
第5図は下流側O2センサ15の劣化状態を検出するル
ーチンであって、所定時間たとえば4ms毎に実行され
る。なお、機関が同一の状態にあれば、O2センサの劣
化状態はその出力周期および出力振れ幅によって表わす
ことができる。つまり、O2センサの劣化が進むと、出
力周期は大きくなり、また、出力振れ幅は小さくなるか
らである。
ステップ501では、下流側O2センサ15の出力電圧V2
をA/D変換して取込み、ステップ502にて前回実行時
における出力電圧V20と比較する。
2>V20(正の傾き)であればステップ503に進み、傾
きフラグYがY=“0”(負の傾き)か否かを判別す
る。Y=“0”であれば、電圧V2が負の傾きから正の
傾きへ変化したことを意味する。つまり、電圧V2の極
小値が検出されたことを意味する。従って、この場合、
ステップ504にて極小値Vを更新する。すなわち ステップ505にて傾きフラグYを反転(“0”→
“1”)させる。次いで、ステップ506にてフリーラン
カウンタ104の現在時刻CNTを読出し、前回極小値検出の
ときの時刻CNTOとの差、つまり、1サイクルの周期T
を、 T←CNT−CNTO を演算する。そして、ステップ507にてCNTO←CNTとして
次回の極小値検出に備える。なお、ステップ503にてY
=“1”であれば下流側O2センサ15の出力V2は正の
傾きを保持しているので直接ステップ511に進み、V
の更新および周期Tの演算は行われない。
他方、V2≦V20(負の傾き)であればステップ508に進
み、傾きフラグYがY=“1”(正の傾き)か否かを判
別する。Y=“1”であれば、電圧V2が正の傾きから
負の傾きへ変化したことを意味する。つまり、電圧V2
の極大値が検出されたことを意味する。従って、この場
合、ステップ509にて極大値Vを更新する。すなわち そして、ステップ510に傾きフラグFを反転(“1”→
“0”)させてステップ511に進む。なお、ステップ508
にてY=“0”であれば、電圧V2は負の傾きを保持し
ているので直接ステップ511に進み、Vの更新は行わ
れない。
ステップ511では、出力振れ幅Vを、 V←V−V により演算し、ステップ512にて出力振れ幅Vのなま
し値VAXを、 により演算し、ステップ513にてバックアップRAM 107に
格納する。
ステップ514では出力周期Tのなまし値TFXを、 により演算し、ステップ515にてバックアップRAM 107に
格納する。
そして、ステップ516にてV2をV20として次回の実行に
備え、ステップ517にてこのルーチンは終了する。
このようにして下流側O2センサ15の出力振れ幅V
AXおよび出力周期TFXを得ることができる。
第6図は下流側O2センサ15の活性、非活性の判別を
行うルーチンであって、所定クランク角毎たとえば360
°CAに実行される。ステップ601では、スタータスイ
ッチ16がオンか否か、すなわち機関が始動中か否かを
判別する。始動中であれば、ステップ602にてカウンタ
STAをクリアし、次いで、ステップ603にて下流側
2センサ15の劣化状態に応じてパラメータkを求め
る。すなわち、ステップ603では、第5図のルーチンに
て求められた出力振れ幅VAXおよび出力周期VFX
バックアップRAM 107により読出してROM 105に格納され
ている2次元マップによりkを補間計算する。すなわ
ち、下流側O2センサ15の劣化が進むとパラメータk
が大きくなるように設定される。
ステップ604では、RAM 106より冷却水温データTHWを読
出してROM 104に格納されている1次元マップより比較
期間TCSTAを演算する。比較期間TCSTAは、図
示のごとく、冷却水温THWが高い程小さく設定してあ
る。次いで、ステップ605にて、TCSTA←kT
CSTAとする。つまり、下流側O2センサ15の劣化
が進んだ場合には、下流側O2センサ15の活性化が遅
くなるので、その分、下流側O2センサ15による空燃
比フィードバック制御開始を遅らせるようにしてある。
そして、ステップ606に活性フラグYSFB←“0”と
してステップ611に進む。
次に、スタータがオンからオフに変化すると、ステップ
602〜605のフローはステップ607〜609のフローに切換わ
る。ステップ607では機関の状態に応じたカウンタC
STAのカウントアップ率α(計数速度)を演算する。
すなわち、RAM 106より負荷Q(吸入空気圧、スロット
ル弁開度でもよい)および回転速度Neを読出してROM
106に格納された2次元マップによりカウントアップ率
αを演算する。すなわち、高負荷、高回転域ではより短
時間で下流側O2センサ15は活性化するのでカウント
アップ率αを大きく設定し、逆に、アイドル状態では下
流側O2センサ15は冷却されて非活性化傾向となるの
で、さらに活性化が遅れるので、カウントアップ率αを
負に設定する。そして、ステップ608にてカウンタC
STAのカウントを開始する。始めは、CSTA<T
CSTAであるのでフローはステップ609から606に進
み、活性フラグYSFBを“0”に保持する。
次に、時間が十分経過してCSTA>TCSTAが満足
されると、ステップ609でのフローはステップ610に進み
活性フラグYSFBを“1”とする。
即ち、ステップ609においてCSTA>TCSTAであ
ると判別されると下流側O2センサ15は活性化したと
判断され、活性フラグYSFBが“1”とされる。この
場合、前述したように比較時間CSTAは冷却水温THW
が高いほど小さくなり、従って機関始動直後から下流側
2センサ15が活性化したと判断されるまでの活性化時
間は冷却水温THWが高いほど短かくなる。また、ステッ
プ607に示されるように機関負荷Qが高くなるほどカウ
ントアップ率αが大きくされるのでステップ608におい
て行われるカウンタCSTAのカウントアップ速度は機
関負荷が高いほど速くなる。従ってステップ609におい
て機関始動直後から下流側O2センサ15が活性化したと
判断されるまでの活性化時間は機関負荷Qが高いほど短
くなる。なお、第6図においては、始動直後の冷却水温
THWに応じて期間TCSTAを演算しているが、通常、
水温センサ9はウォータジャケット8のアウトレット部
に設けてあるので、該アウトレット部における冷却水と
シリンダブロックにおける冷却水は冷し易さの点で異な
る。したがって、この点を考慮して、期間TCSTA
始動後数s経過した後の冷却水温THWに応じて期間T
CSTAを演算することもできる。
第7図は上流側O2センサ13の出力にもとづいて空燃
比補正係数FAF1を演算する第1の空燃比フィードバック
制御ルーチンであって、所定時間たとえば4ms毎に実行
される。
ステップ701では、上流側O2センサ13による空燃比の
閉ループ(フィードバック)条件が成立しているか否か
を判別する。機関始動中、始動後の燃料増量動作中、暖
機増量動作中、パワー増量動作中、リーン制御中、上流
側O2センサ13の非活性状態時等はいずれも閉ループ
条件が不成立であり、その他の場合が閉ループ条件成立
である。なお、上流側O2センサ13の活性/非活性性
状態の判別はRAM 106より水温データTHWを読出して一旦
THW≧70℃になったか否かを判別するか、あるいは上
流側O2センサ13の出力レベルが一度上下したか否か
を判別することによって行われる。閉ループ条件成立が
不成立のときには、ステップ717に進んで空燃比補正係
数FAF1を1.0とする。他方、閉ループ条件成立の場合は
ステップ702に進む。
ステップ702では、上流側O2センサ13の出力V1をA
/D変換して取込み、ステップ703にてV1が比較電圧V
R1たとえば0.45V以下か否かを判別する、つまり、空燃
比がリッチかリーンかを判別する。リーン(V1
R1)であれば、ステップ704にて第1のディレイカウ
ンタCDLY1を1減算し、ステップ705,706にて第1のデ
ィレイカウンタCDLY1を最小値TDR1でガードする。な
お、最小値TDR1は上流側O2センサ13の出力において
リーンからリッチへの変化があってもリーン状態である
との判別を保持するためのリッチ遅延時間であって、負
の値で定義される。他方、リッチ(V1>VR1)であれ
ば、ステップ707にて第1のディレイカウンタCDLY1を1
加算して、ステップ708,709にて第1のディレイカウン
タCDLY1を最大値TDL1でガードする。なお、最大値TDL1
は上流側O2センサ13の出力においてリッチからリー
ンへの変化があってもリッチ状態であるとの判断を保持
するためのリーン遅延時間であって、正の値で定義され
る。
ここで、第1のディレイカウンタCDLY1の基準を0と
し、CDLY1>0のときに遅延処理後の空燃比をリッチと
みなし、CDLY1≦0のときに遅延処理後の空燃比をリー
ンとみなすものとする。
ステップ710では、第1のディレイカウンタCDLY1の符号
が反転したか否かを判別する。すなわち遅延処理後の空
燃比が反転したか否かを判別する。空燃比が反転してい
れば、ステップ711にて、リッチからリーンへの反転
か、リーンからリッチへの反転かを判別する。リッチか
らリーンへの反転であれば、ステップ712にてFAF1←FAF
1+RS1とスキップ的に増大させ、逆に、リーンからリッ
チへの反転であれば、スキップ713にてFAF1←FAF1−RS1
とスキップ的に減少させる。つまり、スキップ処理を行
う。
ステップ710にて第1のディレイカウンタCDLY1の符号が
反転していなければ、ステップ714,715,716にて積分
処理を行う。つまり、ステップ714にて、CDLY1<0か否
かを判別し、CDLY1≦0(リーン)であればステップ715
にてFAF1←FAF1+KI1とし、、他方、CDLY1>0(リッ
チ)であればステップ716にてFAF1←FAF1−KI1とする。
ここで、積分定数KI1はスキップ定数RS1に比して十分小
さく設定してあり、つまりKI1<<RS1である。従って、
ステップ715はリーン状態(CDLY1≦0)で燃料噴射量を
徐々に増大させ、ステップ716はリッチ状態(CDLY1>
0)で燃料噴射量を徐々に減少させる。
ステップ712,713,715,716にて演算された空燃比補正
係数FAF1は最小値たとえば0.8および最大値たとえば1.2
にてガードするものとし、これにより、何らかの原因で
空燃比補正係数FAF1が大きくなり過ぎ、もしくは小さく
なり過ぎた場合に、その値で機関の空燃比を制御してオ
ーバリッチ、オーバリーンになるのを防ぐ。
上述のごとく演算されたFAF1をRAM 106に格納して,ス
テップ718にてこのルーチンは終了する。
第8図は第7図のフローチャートによる動作を補足説明
するタイミング図である。上流側O2センサ13の出力
により第8図(A)に示すごとくリッチ、リーン判別の空
燃比信号A/F1が得られると、第1のディレイカウン
タCDLY1は、第8図(B)に示すごとく、リッチ状態でカウ
ントアップされ、リーン状態でカウントダウンされる。
この結果、第8図(C)に示すごとく、遅延処理された空
燃比信号A/F1′が形成される。たとえば、時刻t1
にて空燃比信号A/F1がリーンからリッチに変化して
も、遅延処理された空燃比信号A/F1′はリッチ遅延
時間(−TDR1)だけリーンに保持された後に時刻t2
てリッチに変化する。時刻t3にて空燃比信号A/F1
がリッチからリーンに変化しても、遅延処理された空燃
比信号A/F1′はリーン遅延時間TDL1相当だけリッチ
に保持された後に時刻t4にてリーンに変化する。しか
し、空燃比信号A/F1が時刻t5,t6,t7のごとくリッ
チ遅延時間(−TDR1)より短い期間で反転すると、第1
のディレイカウンタCDLY1が基準値0を交差するのに時
間を要し、この結果、時刻t8にて遅延処理後の空燃比
信号A/F1′が反転される。つまり、遅延処理後の空
燃比信号A/F1′は遅処理前の空燃比信号A/F1に
比べて安定となる。このように遅延処理後の安定した空
燃比信号A/F1′にもとづいて第8図(D)に示す空燃
比補正係数FAF1が得られる。
次に、下流側O2センサ15による第2の空燃比フィー
ドバック制御について説明する。第2の空燃比フィード
バック制御としては、第2の空燃比補正係数FAF2を導入
するシステムと、第1の空燃比フィードバック制御に関
与する定数としての遅延時間TDR1,TDL1、スキップ量RS
1(この場合、リーンからリッチへのリッチスキップ量R
S1Rおよびリッチからリーンへのリーンスキップ量RS1L
を別々に設定する)、積分定数KI1(この場合も、リッ
チ積分定数KI1Rおよびリーン積分定数KI1Lを別々に設定
する)、もしくは上流側O2センサ13の出力V1の比較
電圧VR1を可変にするシステムとがある。
たとえば、リッチ遅延時間(−TDR1)>リーン遅延時間
(TDL1)と設定すれば、制御空燃比はリッチ側に移行で
き、逆に、リーン遅延時間(TDL1)>リッチ遅延時間
(−TDR1)と設定すれば、制御空燃比はリーン側に移行
できる。つまり、下流側O2センサ15の出力に応じて
遅延時間TDR1,TDL1を補正することにより空燃比が制御
できる。また、リッチスキップ量RS1Rを大きくすると、
制御空燃比をリッチ側に移行でき、また、リーンスキッ
プ量RS1Lを小さくしても制御空燃比をリッチ側に移行で
き、他方、リーンスキップ量RS1Lを大きくすると、制御
空燃比をリーン側に移行でき、また、リッチスキップ量
RS1Rを小さくしても制御空燃比をリーン側に移行でき
る。従って、下流側O2センサ15の出力に応じてリッ
チスキップ量RS1Rおよびリーンスキップ量RS1Lを補正す
ることにより空燃比が制御できる。さらにまた、リッチ
積分定数KI1Rを大きくすると、制御空燃比をリッチ側に
移行でき、また、リーン積分定数KI1Lを小さくしても制
御空燃比をリッチ側に移行でき、他方、リーン積分定数
KI1Lを大きくすると、制御空燃比をリーン側に移行で
き、また、リッチ積分定数KI1Rを小さくしても制御空燃
比をリーン側に移行できる。従って、下流側O2センサ
15の出力に応じてリッチ積分定数KI1Rおよびリーン積
分定数KI1Lを補正することにより空燃比が制御できる。
さらにまた、比較電圧VR1を大きくすると制御空燃比を
リッチ側に移行でき、また、比較電圧VR1を小さくする
と制御空燃比をリーン側に移行できる。従って、下流側
2センサ15の出力に応じて比較電圧VR1を補正する
ことにより空燃比が制御できる。
第9図〜第11図を参照して第2の空燃比補正係数FAF2
を導入したダブルO2センサシステムについて説明す
る。
第9図は下流側O2センサ15の出力にもとづいて第2
の空燃比補正係数FAF2を演算する第2の空燃比フィード
バック制御ルーチンであって、所定時間たとえば、1s
毎に実行される。ステップ900では活性フラグYSFB
=“1”か否かを判別する。すなわち、下流側O2セン
サ15が活性化したか否かを判別する。ステップ901で
は、下流側O2センサ15による閉ループ条件か否かを
判別する。このステップは第4図のステップ401とほぼ
同一である。閉ループ条件でなければステップ917に進
んでFAF2=1.0とし、閉ループ条件のときにステップ902
へ進む。
ステップ902では、下流側O2センサ15の出力V2をA
/D変換して取込み、ステップ903にてV2が比較電圧V
R2たとえば0.45V以下か否かを判別する、つまり、空燃
比がリッチかリーンかを判別する。なお、比較電圧VR2
は触媒コンバータ12の上流、下流で生ガスの影響によ
る出力特性が異なることおよび劣化速度が異なること等
を考慮して上流側O2センサ13の出力の比較電圧VR1
より高く設定される。リーン(V2≦VR2)であれば、
ステップ904にて第2のディレイカウンタCDLY2を1減算
し、ステップ905,906にて第2のディレイカウンタCDLY
2を最小値TDR2でガードする。なお、最小値TDR2はリー
ンからリッチへの変化があってもリーン状態を保持する
ためのリッチ遅延時間であって、負の値が定義される。
他方、リッチ(V2>VR2)であれば、ステップ907にて
第2のディレイカウンタCDLY2を1加算して、ステップ9
08,909にて第2のディレイカウンタCDLY2を最大値TDL2
でガードする。なお、最大値TDL2はリッチからリーンへ
の変化があってもリッチ状態を保持するためのリーン遅
延時間であって、、正の値で定義される。
ここでも、第2のディレイカウンタCDLY2の基準を0と
し、CDLY2>0のときに遅延処理後の空燃比をリッチと
みなし、CDLY2≦0のときに遅延処理後の空燃比をリー
ンとみなすものとする。
ステップ910では、第2のディレイカウンタCDLY2の符号
が反転したか否かを判別する、すなわち遅延処理後の空
燃比が反転したか否かを判別する。空燃比が反転してい
れば、ステップ911にて、リッチからリーンへの反転
か、リーンからリッチへの反転かを判別する。リッチか
らリーンへの反転であれば、ステップ912にてFAF2←FAF
2+RS2とスキップ的に増大させ、逆に、リーンからリッ
チへの反転であれば、ステップ913にてFAF2←FAF2−RS2
とスキップ的に減少させる。つまり、スキップ処理を行
う。
ステップ910にて第2のディレイカウンタCDLY2の符号が
反転していなければ、ステップ914,915,916にて積分
処理を行う。つまり、ステップ914にてCDLY2≦0か否か
を判別し、CDLY2≦0(リーン)であればステップ915に
てFAF2←FAF2+KI2とし、他方、CDLY2>0(リッチ)で
あればステップ916にてFAF2←FAF2−KI2とする。ここ
で、積分定数KI2はスキップ定数RS2に比して十分小さく
設定してあり、つまり、KI2<<RS2である。従って、ス
テップ915はリーン状態(CDLY2≦0)で燃料噴射量を徐
々に増大させ、ステップ916はリッチ状態(CDLY2>0)
で燃料噴射量を徐々に減少させる。
ステップ912,913,915,916にて演算された空燃比補正
係数FAF2は最小値たとえば0.8および最大値たとえば1.2
にてガードするものとし、これにより、何らかの原因で
空燃比補正係数FAF2が大きくなり過ぎ、もしくは小さく
なり過ぎた場合に、その値で機関の空燃比を制御してオ
ーバリッチ、オーバリーンになるのを防ぐ。
上述のごとく演算されたFAF2をRAM 106に格納して、ス
テップ918にてこのルーチンは終了する。
このように、第2の空燃比補正係数FAF2は遅延処理され
た下流側O2センサ15の出力にもとづいて演算され
る。
上述のごとく、空燃比フィードバック中に演算されたFA
F1,FAF2は一旦他の値FAF1′,FAF2′に変換してバック
アップラムRAM 106に格納することもでき、これによ
り、再始動時等における運転性の向上に役立つものであ
る。
第10図は噴射量演算ルーチンであって、所定クランク
角毎たとえば360°CA毎に実行される。ステップ10
01では、RAM 105により吸入空気量データQおよび回転
速度データNeを読出して基本噴射量TAUPを演算する。
たとえばTAUP←KQ/Ne(Kは定数)とする。ステッ
プ1002にてRAM 106より冷却水温データTHWを読出してRO
M 105に格納された1次元マップにより暖機増量値FWLを
補間計算する。この暖機増量値FWLは、図示のごとく、
現在の冷却水温THWが上昇するに従って小さくなるよう
に設定されている。ステップ1003では、最終噴射量TAU
を、TAU←TAUP・FAF1・FAF2・(FWL+α)+βにより演
算する。なお、α,βは他の運転状態パラメータによっ
て定まる補正量であり、たとえば図示しないスロットル
位置センサからの信号あるいは吸気温センサからの信
号、バッテリ電圧等により決められる補正量であり、こ
れらもRAM 106に格納されている。次いで、ステップ100
4にて、噴射量TAUをダウンカウンタ109にセットすると
共にフリップフロップ110をセットして燃料噴射を開始
させる。そして、ステップ1005にてこのルーチンは終了
する。なお、上述のごとく、噴射量TAUに相当する時間
が経過すると、ダウンカウンタ109のキャリアウト信号
によってフリップフロップ110がリセットされて燃料噴
射は終了する。
第11図は第7図および第10図のフローチャートによ
って得られる第1,第2の空燃比補正係数FAF1,FAF2を
説明するためのタイミング図である。上流側O2センサ
13の出力電圧V1が第11図(A)に示すごとく変化する
と、第7図のステップ703での比較結果は第11図(B)の
ごとくなる。第11図(B)の比較結果は遅延処理される
と第11図(C)のごとくなる。この結果、第11図(D)に
示すように、遅延されたリッチとリーンとの切換え時点
でFAF1はRS1だけスキップする。他方、下流側O2センサ
15の出力電圧V2が第11図(E)に示すごとく変化する
と、第10図のステップ1003での比較結果は第11図
(F)のごとくなり、さらに、遅延処理されると第11図
(G)のごとくなる。第2の空燃比補正係数FAF2は第11
図(G)の遅延された比較結果にもとづいて演算されると
第11図(H)のごとくなる。活性フラグYSFB
“0”のときにはFAF2=1.0とされる。
次に、第12図および第13図を参照して空燃比フィー
ドバック制御に関与する定数としての遅延時間を可変に
したダブルO2センサシステムについて説明する。
第12図は下流側O2センサ15の出力にもとづいて遅
延時間TDR1,TDL1を演算する第2の空燃比フィードバッ
ク制御ルーチンであって、所定時間たとえば1s毎に実
行される。ステップ1200では活性フラグYSFB
“1”か否かを判別する。すなわち、下流側O2センサ
15が活性化したか否かを判別する。ステップ1201で
は、第9図のステップ901と同様に、空燃比の閉ループ
条件が成立しているか否かを判別する。
閉ループ条件成立であれば、ステップ1223,1224に進ん
でリッチ遅延時間TDR1、リーン遅延時間(TDL1)を一定
値にする。たとえば、、 TDR1←−12(48ms相当) TDL1←6(24ms相当) とする。ここで、リッチ遅延時間(−TDR1)をリーン遅
延時間(TDL1)より大きく設定しているのは、比較電圧
R1は低い値たとえば0.45Vとしてリーン側に設定され
ているからである。
閉ループ条件成立であれば、ステップ1202に進む。
ステップ1202〜1209は第9図のステップ902から909に対
応している。つまり、リッチ,リーン判別はステップ12
03にて行っているが、この判別結果はステップ1204〜12
09にて遅延処理される。そして、遅延処理されたリッ
チ,リーン判別はステップ1210にて行われる。
ステップ1210にて第2のディレイカウンタCDLY2がCDLY2
≦0か否かが判別され、この結果、CDLY2≦0であれば
空燃比はリーンと判別されてステップ1211〜1216に進
み、他方、CDLY2>0であれば空燃比はリッチと判別さ
れてステップ1217〜1222に進む。
ステップ1211では、TDR1←TDR1−1とし、つまり、リッ
チ遅延時間(−TDR1)を増大させ、リッチからリーンへ
の変化をさらに遅延させて空燃比をリッチ側に移行させ
る。ステップ1212,1213では、TDR1を最小値TR1にてガ
ードする。ここでは、TR1も負の値であり、従って、
(−TR1)は最大リッチ遅延時間を意味する。さらに、
ステップ1214にてTDL1←TDL1とし、つまり、リーン遅延
時間TDL1減少させ、リーンからリッチへの変化の遅延を
小さくして空燃比をリッチ側に移行させる。ステップ12
15,1216では、TDL1を最小値TL1にてガードする。ここ
では、TL1は正の値であり、従って、TL1は最小リーン
遅延時間を意味する。
ステップ1217では、TDR1←TDR1+1とし、つまり、リッ
チ遅延時間(−TDR1)を減少させ、リッチからリーンへ
の変化の遅延を小さくして空燃比をリーン側に移行させ
る。ステップ1218,1219ではTDR1を最大値TR2にガード
する。ここではTR2も負の値であり、従って、(−
R2)は最小リッチ遅延時間を意味する。さらに、ステ
ップ1220にてTDL1←TDL1+1とし、つまり、リーン遅延
時間TDL1を増加させ、リーンからリッチへの変化をさら
に遅延させて空燃比をリーン側に移行させる。ステップ
1221,1222では、TDL1を最大値TL2にてガードする。こ
こでは、TL2は正の値であり、従って、TL2は最大リー
ン遅延時間を意味する。
上述のごとく演算されたTDR1、TDL1はRAM 106に格納さ
れた後に、ステップ1225にてこのルーチンは終了する。
なお、空燃比フィードバック中に演算されたFAF1,TDR
1,TDL1は一旦他の値FAF1′,TDR1′,TDL1′に変換し
てバックアップRAM 106に格納することもでき、これに
より、再始動時等における運転性向上に役立つものであ
る。
第13図は噴射量演算ルーチンであって、所定クランク
角毎たとえば360°CA毎に実行される。ステップ1301
ではRAM 106より吸入空気量データQおよび回転速度デ
ータNeを読出して基本噴射量TAUPを演算する。たとえ
ばTAUP←KQ/Ne(Kは定数)とする。ステップ1302
にてRAM 106より冷却水温データTHWを読出してRAM 105
に格納された1次元マップにより暖機増量値FWLを補間
計算する。ステップ1303では、最終噴射量TAUを、 TAU←TAUP・FAF1・(FWL+α)+β により演算する。なお、α、βは他の運転状態パラメー
タによって定まる補正量である。
次いで、ステップ1304にて、噴射量TAUをダウンカウン
タ109にセットすると共にフリップフロップ110をセット
して燃料噴射を開始させる。そしてステップ1305にてこ
のルーチンは終了する。
第14図は第7図,第12図のフローチャートによって
得られる遅延時間TDR1,TDL1のタイミング図である。第
14図(A)に示すごとく、下流側O2センサ15の出力電
圧V2が変化すると、第14図(B)に示すごとく、リーン
状態(V2≦VR2)であれば遅延時間TDR1,TDL1は共に
増大され、他方、リッチ状態であれば遅延時間TDR1,TS
L1は共に減少される。このとき、TDR1はTR1〜TR2の範
囲で変化し、TDL1はTL1〜TL2の範囲で変化する。
下流側O2センサ15の閉ループ条件不成立もしくは活
性フラグYSFB=“0”であれば、第14図(B)のTDR
1,TDL1の制御は停止され、たとえばTDR1=−12およ
びTDL1=6に保持される。
なお、第1の空燃比フィードバック制御は4ms毎に、ま
た、第2の空燃比フィードバック制御は1s毎に行われ
るのは、空燃比フィードバック制御は応答性の良い上流
側O2センサによる制御を主にして行い、応答性の悪い
下流側O2センサによる制御を従にして行うためであ
る。
また、上流側O2センサによる空燃比フィードバック制
御における他の制御に関与する定数、たとえばスキップ
量、積分定数、上流側O2センサの比較電圧(参照:特
開昭55-37562号公報)等を下流側O2センサの出力によ
り補正するダブルO2センサシステムにも、本発明を適
用し得る。
また、吸入空気量センサとして、エアフローメータの代
りに、カルマン渦センサ、ヒートワイヤセンサ等を用い
ることもできる。
さらに、上述の実施例では、吸入空気量および機関の回
転速度に応じて燃料噴射量を演算しているが、吸入空気
圧および機関の回転速度、もしくはスロットル弁開度お
よび機関の回転速度に応じて燃料噴射量を演算してもよ
い。
さらに、上述の実施例では、燃料噴射弁により吸気系へ
の燃料供給量を制御する内燃機関を示したが、キャブレ
タ式内燃機関にも本発明を適用し得る。たとえば、エレ
クトリック・エア・コントロールバルブ(EACV)により
機関の吸入空気量を調整して空燃比を制御するもの、エ
レクトリック・ブリード・エア・コントロールバルブに
よりキャブレタのエアブリード量を調整してメイン系通
路およびスロー系通路への大気の導入により空燃比を制
御するもの、機関の排気系へ送り込まれる2次空気量を
調整するもの、等に本発明を適用し得る。この場合に
は、ステップ1001,1301における基本噴射量TAUP相当の
基本燃料供給量がキャブレタ自身によって決定され、す
なわち、吸入空気量に応じた吸気管負圧と機関の回転速
度に応じて決定され、ステップ1003,1303にて最終燃料
噴射量TAUに相当する供給空気量が演算される。
さらに、上述の実施例では、空燃比センサとしてO2
ンサを用いたが、COセンサ、リーンミクスチャセンサ
等を用いることもできる。
さらに、上述の実施例はマイクロコンピュータすなわち
ディジタル回路によって構成されているが、アナログ回
路により構成することもできる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、下流側空燃比セン
サ(O2センサ)の活性、不活性の判別を正確に行うこ
とができ、従って、実際の空燃比のオーバリッチ、オー
バリーンを防止でき、それにより、燃費の悪化、ドラビ
リティの悪化、エミッションの悪化等を防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1A図,第1B図は本発明の構成を説明するための全
体ブロック図、 第2図はシングルO2センサシステムおよびダブルO2
ンサシステムを説明する排気エミッション特性図、 第3A図、第3B図はO2センサの出力特性を示すグラ
フ、 第4図は本発明に係る内燃機関の空燃比制御装置の一実
施例を示す全体概略図、 第5図〜第7図、第9図、第10図、第12図、第13
図は第4図の制御回路の動作を説明するためのフローチ
ャート、 第8図は第7図のフローチャートを補足説明するための
タイミング図、 第11図は第7図および第9図のフローチャートを補足
説明するためのタイミング図、 第14図は第7図および第12図のフローチャートを補
足説明するためのタイミング図である。 1…機関本体、3…エアフローメータ、 4…ディストリビュータ、 5,6…クランク角センサ、 10…制御回路、12…触媒コンバータ、 13…上流側(第1の)O2センサ、 15…下流側(第2の)O2センサ、 16…スタータスイッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 勝野 歳康 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−41433(JP,A)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の排気系に設けられた排気ガス浄
    化のための触媒コンバータの上流側、下流側にそれぞれ
    設けられ、排気ガス中の特定成分濃度を検出する第1、
    第2の空燃比センサと、 該第1の空燃比センサの出力に応じて第1の空燃比補正
    量を演算する第1の空燃比補正量演算手段と、 前記機関の始動直後もしくは一定時間後の機関冷却水温
    および機関負荷に基いて機関始動直後から前記第2の空
    燃比センサが活性化するまでに要する活性化時間を演算
    し、該機関冷却水温が高いほど該活性化時間を短かくす
    ると共に該機関負荷が高いほど該活性化時間を短かくす
    る活性化時間演算手段と、 機関始動後の経過時間が該活性化時間を超えたときに前
    記第2の空燃比センサの出力に応じて第2の空燃比補正
    量を演算する第2の空燃比補正量演算手段と、 前記第1、第2の空燃比補正量に応じて前記機関の空燃
    比を調整する空燃比調整手段と、 を具備する内燃機関の空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】前記活性化時間を前記第2の空燃比センサ
    の劣化度に応じて変化させた特許請求の範囲第1項に記
    載の内燃機関の空燃比制御装置。
  3. 【請求項3】前記活性化時間を機関回転数に応じて変化
    させた特許請求の範囲第1項に記載の内燃機関の空燃比
    制御装置。
  4. 【請求項4】内燃機関の排気系に設けられた排気ガス浄
    化のための触媒コンバータの上流側、下流側にそれぞれ
    設けられ、排気ガス中の特定成分濃度を検出する第1、
    第2の空燃比センサと、 前記機関の始動直後もしくは一定時間後の機関冷却水温
    および機関負荷に基いて機関始動直後から前記第2の空
    燃比センサが活性化するまでに要する活性化時間を演算
    し、該機関冷却水温が高いほど該活性化時間を短かくす
    ると共に該機関負荷が高いほど該活性化時間を短かくす
    る活性化時間演算手段と、 機関始動後の経過時間が該活性化時間を超えたときに前
    記第2の空燃比センサの出力に応じて空燃比フィードバ
    ック制御に関与する定数を演算する定数演算手段と、 該空燃比フィードバック制御に関与する定数と前記第1
    の空燃比センサの出力とに応じて空燃比補正量を演算す
    る空燃比補正量演算手段と、 前記空燃比補正量に応じて前記機関の空燃比を調整する
    空燃比調整手段と を具備する内燃機関の空燃比制御装置。
  5. 【請求項5】前記活性化時間を前記第2の空燃比センサ
    の劣化度に応じて変化させた特許請求の範囲第4項に記
    載の内燃機関の空燃比制御装置。
  6. 【請求項6】前記活性化時間を機関回転数に応じて変化
    させた特許請求の範囲第4項に記載の内燃機関の空燃比
    制御装置。
  7. 【請求項7】前記空燃比フィードバック制御に関与する
    定数が遅延時間である特許請求の範囲第4項に記載の内
    燃機関の空燃比制御装置。
  8. 【請求項8】前記空燃比フィードバック制御に関与する
    定数がスキップ制御定数である特許請求の範囲第4項に
    記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  9. 【請求項9】前記空燃比フィードバック制御に関与する
    定数が積分制御定数である特許請求の範囲第4項に記載
    の内燃機関の空燃比制御装置。
  10. 【請求項10】前記空燃比フィードバック制御に関与す
    る定数が前記第1の空燃比センサ出力の比較電圧である
    特許請求の範囲第4項に記載の内燃機関の空燃比制御装
    置。
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