JPH0640775A - 酸化物超電導材料の接合体及びその作製方法 - Google Patents

酸化物超電導材料の接合体及びその作製方法

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JPH0640775A
JPH0640775A JP5098383A JP9838393A JPH0640775A JP H0640775 A JPH0640775 A JP H0640775A JP 5098383 A JP5098383 A JP 5098383A JP 9838393 A JP9838393 A JP 9838393A JP H0640775 A JPH0640775 A JP H0640775A
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reba
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temperature
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JP5098383A
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Keiichi Kimura
圭一 木村
Katsuyoshi Miyamoto
勝良 宮本
Mitsuru Morita
充 森田
Misao Hashimoto
操 橋本
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Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い臨界電流密度を有する酸化物超電導材料
の接合体およびその作製方法を提供する。 【構成】 方位の揃った酸化物超電導材料が、これと同
じ結晶方位を有しかつこれよりも包晶温度の低い同種の
超電導相をはさんで接合されている接合体。接合面で接
合しようとする酸化物超電導材料の結晶方位を合わせ、
これよりも包晶温度の低い酸化物超電導体の構成元素で
構成された物質をソルダーとして挿入し、接合しようと
する材料の包晶温度以下でソルダーの包晶温度以上まで
加熱し、さらに徐冷し接合界面に同種の酸化物超電導体
を配向成長させる接合方法。 【効果】 電流を妨げる粒界のない高い臨界電流密度を
有する酸化物超電導材料の接合体が得られ、マグネッ
ト、磁気シールド、電流リード用材料として利用でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高い臨界電流密度を有す
るREBa2 Cu3x 系酸化物超電導接合体とこの接
合体を製造する方法を提供する。
【0002】
【従来の技術】REBa2 Cu3x 系超電導体は液体
窒素温度を超える高い臨界温度を有することから実用化
された時の経済的なメリットが大きい。しかしながら、
結晶粒界が弱結合として働き、粒界を横切って高い超電
導電流を流すことができず、特に磁場中では臨界電流密
度が極端に低下するため、強電分野での実用化は実現し
ていない。
【0003】この中で、QMG法(特公平4−4028
9号公報)に代表されるような酸化物超電導材料の作製
法である溶融法により、体積が50cm3 以上の大きな
結晶粒をもつREBa2 Cu3x 系超電導バルク材料
の製造が可能になった(M.Moritaら:Adva
nces in superconductivity
3, Springer−Verlag,Toky
o,1990.P733−736)。溶融法は基本的に
はREBa2 Cu3x 系超電導体の原料物質を加熱し
て、RE2 BaCuO5 相とBa,Cu,Oを主成分と
した液相の共存する半溶融状態にし、包晶温度直上から
徐冷することによりREBa2 Cu3x相を結晶成長
させる方法である。この方法で作製された大きな結晶粒
内には、結晶方位が数度ずれた小傾角粒界はあるが、弱
結合となるような大きな傾角を有する粒界が存在しな
い。このため、この材料の粒内の臨界電流密度は77
K、1Tで10000A/cm2 以上と高く、超電導コ
イル、バルク磁石、磁気シールド、電流リード等の材料
として用いることが考えられている。
【0004】溶融法で作製されたREBa2 Cu3x
系超電導バルク材料がこれらの材料として使用されるた
めには、より大型化、大面積化または長尺化が必要であ
るが、溶融法は基本的に溶融状態からの徐冷によって粒
界のない酸化物超電導体を得る手法であることから大型
化に限界がある。また、溶融法で作製された材料に対し
て結晶粒をこわすような圧延、曲げ等の加工ができな
い。したがって、高い臨界電流密度を有する接合の作製
が可能になれば、材料の大型化、形状付与が容易にな
り、上記の応用の実現に寄与するものと考えられる。
【0005】酸化物超電導体の接合方法は、固相拡散を
利用したものや液相を生じさせて接合させる方法などが
以前から報告されている。しかし、これらの接合法の多
くは、焼結体同士の接合法を対象としているものが多
く、接合部に粒界が生じないようなプロセス上の対策が
施されていない。したがって、接合部に結晶粒界が生成
することが避けられない。この場合、結晶粒界が弱結合
となり高い臨界電流密度は得られない。また、磁気シー
ルド材としても、粒界から磁場が侵入してしまうために
大きなシールド特性が得られない。これまで、臨界電流
密度の高い粒界のない材料を対象にし、かつ接合部にも
粒界が生じないような接合プロセスに関するものは報告
されていない。以下具体例をいくつか挙げて説明する。
【0006】配向したREBa2 Cu3x 系超電導体
間の接合に関するものとしては、これと同じ超電導体の
単結晶状粉末を接合層間に挿入し、磁場中で加圧焼結を
行う方法(特開平2−270279号公報)や、接合界
面を研磨した後、圧力を加えながら固相焼結する方法
(K.Salamaら、Appl.Phys.Let
t.60(1992),898.)が挙げられる。しか
し、固相接合では十分な強度と高い臨界電流密度を有す
る接合は得られないと考えられる。
【0007】強度の点からは接合界面に一旦液相を生じ
させて接合させるプロセスが有利と考えられる。液相を
生じさせ、この接合界面も超電導体化させる方法とし
て、レーザーを用いて接合部を局所的に包晶温度以上に
加熱し、凝固させて接合する方法(特開平2−8248
2号公報)や融点(包晶温度)は低く凝固すると超電導
体化するろう材を用いる方法(特開昭63−29137
7号公報、特開平1−242473号公報、特開平3−
237073号公報、U.S.Patent、No.5
116810、No.5079226)がある。しか
し、これらの方法は単に溶融・凝固させるものであり、
接合界面部に粒界を生じさせない手段が施されていな
い。実施例も焼結体の接合に関するものである。すなわ
ち焼結体は、焼結体を構成している粒子同士の結晶方位
が揃っていない多結晶体である。
【0008】したがって、以上のような方法で作製され
た接合体では結晶粒界が弱結合となり大きな臨界電流密
度は得られない。特に磁場中においては、臨界電流密度
の低下が顕著になるため、弱結合を有する接合体は、強
磁場を発生するマグネット、中強磁場をシールドするた
めのシールド材あるいは大きな電流を流す電流リード材
を構成する材料として適当ではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、接合部に大
きな傾角の粒界がないREBa2 Cu3x 系超電導材
料の接合体およびその接合方法を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するものであって、結晶方位の揃った複数のREBa2
Cu3x (REはY,Nd,Sm,Eu,Gd,D
y,Ho,Er,Tm,Yb,Luからなる群から選ば
れた1種以上の元素)系超電導材料が、その接合面でこ
れよりも分解・溶融温度(包晶温度)が低く、かつこれ
と同じ結晶方位を有するREBa2 Cu3x 相を介し
て接合されていることを特徴とする酸化物超電導材料の
接合体である。また、結晶方位の揃った複数のREBa
2 Cu3x 系超電導材料が、その接合面でこれよりも
包晶温度が低く、かつこれと同じ結晶方位を有するRE
Ba2 Cu3x 相を接合層として挟んで接合されてい
ることを特徴とする酸化物超電導材料の接合体である。
ここにおいて、接合部分のREBa2 Cu3x 相とこ
れを介して接合されているREBa2 Cu3x 相のc
軸(REBa2 Cu3x の単位格子の最長軸)方向お
よびa・b軸(c軸以外の2つの軸であって双晶による
a軸,b軸の混在を含む)方向の結晶方位差がそれぞれ
15度以内であることも特徴とする。
【0011】さらにまた、接合しようとする配向した2
つ以上のREBa2 Cu3x 系材料の結晶方位を合わ
せ、それらの接合しようとする面間に前記REBa2
3x 系材料よりも包晶温度の低いREBa2 Cu3
x 系物質またはこれらの元素で構成される物質をソル
ダーとして挿入し、このソルダーの包晶温度より高く、
前記接合しようとするREBa2 Cu3x 系材料の包
晶温度より低い温度まで加熱し、前記接合しようとする
REBa2 Cu3x 系材料間に液相を生じさせ、前記
ソルダーの包晶温度近傍でこれを徐冷することによって
接合することを特徴とする酸化物超電導材料の接合体の
作製方法である。またここにおいて、接合しようとする
配向したREBa2 Cu3x 系材料を、c軸およびa
・b軸方向の結晶方位差が15度以内になるように合わ
せることも特徴とする。
【0012】本発明は、接合しようとする高配向REB
2 Cu3x 系材料の結晶方位を合わせ、この接合材
よりも包晶温度の低い組成を有するREBa2 Cu3
x 系物質またはこれと同じ元素で構成される物質からな
るソルダーを挿入し、接合しようとするREBa2 Cu
3x が安定で、かつソルダーがRE2 BaCuO5
とBa,Cu,Oを主成分とした液相の共存した半溶融
状態になる状態にまで加熱し、ソルダーの包晶温度近傍
でこれを徐冷することによって、接合しようとするRE
Ba2 Cu3x の結晶方位を保ちながら、ソルダー部
分も包晶反応によりREBa2 Cu3x を生成・成長
させ、結果として大傾角粒界を生じさせることなく、高
い臨界電流密度を有する接合を作製する手段を設けたも
のである。
【0013】すなわち、本発明の接合プロセスにおいて
は、以下の条件が不可欠である。 (1)接合しようとするREBa2 Cu3x 系材料が
配向したものであること。 (2)接合しようとする配向したREBa2 Cu3x
系材料同士の結晶方位を合わせ、接合しようとする面間
にソルダーを密着・配置すること。 (3)ソルダーは接合しようとするREBa2 Cu3
x 系超電導体材料よりも包晶温度が低く、かつ溶融・凝
固させると、接合しようとするREBa2 Cu3x
同じ結晶構造を有する超電導体になる物質であること。
【0014】接合しようとするREBa2 Cu3x
超電導体は、先に述べたQMG法等の溶融法で作製され
た材料や配向膜等が考えられる。また接合しようとする
REBa2 Cu3x 系材料よりも包晶温度が低く、冷
却後これと同種のREBa2Cu3x 系超電導物質に
なるソルダーの作製方法は以下の方法が考えられる。
【0015】第一はREの置換である。図4はREBa
2 Cu3x 系物質の擬二元系状態図の概略図である。
ここでREはY,Sm,Eu,Gb,Dy,Ho,E
r,Tm,Yb,Luからなる群から選ばれた1種以上
の元素である。この物質は高温でRE2 BaCuO5
とBa,Cu,Oを主成分とする液相に分解し、冷却す
ると包晶反応によってREBa2 Cu3x を生成す
る。この包晶温度はREの種類によって異なる。表1は
REが1つの元素で構成される代表的なREBa2Cu3
x の包晶温度を示す。これらは、大気中での値であ
り、酸素分圧によって異なる。例えば1気圧の純酸素中
では包晶温度が約30℃程度高くなる。一般的にイオン
半径が小さくなるにしたがって、包晶温度は低下する。
また、REが2種類の元素で構成される場合、包晶温度
はその中間温度になる。Ndは高温においてもRE2
aCuO5 は生成しないが、REBa2 Cu3x のR
Eの一部をこれと置換することにより、包晶温度を上昇
させることができる。
【0016】
【表1】
【0017】これを利用して、ソルダーのREを置換し
た接合しようとするREBa2 Cu3x の包晶温度よ
り低い系を選択することによって、接合しようとするR
EBa2 Cu3x の分解温度(包晶温度)以下の温度
で、接合部に液相を生じさせ、これを冷却することによ
って、接合部にREBa2 Cu3x を生成させ、接合
を通して超電導電流が流せる接合をつくることができ
る。ソルダーは、熱処理前はREBa2 Cu3x の形
になっている必要はなく、これらを構成する元素の酸化
物や複合酸化物などの形になっていてもよい。また、組
成はストイキオメトリーになっている必要はなく、超電
導特性をそこなわない範囲であれば、REとBaとCu
の比が1:2:3からずれていてもかまわないし、多少
の不純物が入ってもよい。
【0018】第二の方法はソルダーにREBa2 Cu3
x の包晶温度を低下させるAgまたはAu元素を添加
する方法である。この方法では接合しようとするREと
ソルダー中のREが同じでもよいが、得られる包晶温度
差は第一の方法と比較して大きくはないため、望ましく
はRE元素の置換と組み合わせるのがよい。これらの元
素は例えばAg2 Oなどの酸化物の形で導入してもよ
い。
【0019】ソルダーの挿入方法は、単にソルダー粉末
を敷き詰める方法、ソルダー粉末を成形、焼結あるいは
溶融・固化したものをはさむ方法、有機バインダーと混
合したものを塗布する方法、ゾル・ゲル法、あるいはス
パッタリング装置等の成膜装置で接合面に成膜する方法
等が挙げられる。
【0020】接合しようとするREBa2 Cu3x
材料の結晶方位が揃っていないと結局接合相間に結晶格
子のずれ、すなわち粒界が生じこれが弱結合になって、
臨界電流密度を低下させてしまう。したがって、接合し
ようとするREBa2 Cu3x 系材料は配向した弱結
合のないもので、かつこの方位を揃えなくてはならな
い。結晶方位のずれは、接合相である程度緩和すること
が可能と考えられるが、特にc軸およびa軸・b軸方向
の結晶方位のずれが15度以内であることが望ましい。
ここでc軸とは、斜方晶構造を有するREBa2 Cu3
x の単位格子の最長軸、a軸とb軸はこれ以外の2つ
の軸をさす。これらの軸がこれ以上ずれると後に実施例
で示すように、本発明の特徴である高い臨界電流密度を
有する接合体が得られていない。
【0021】REBa2 Cu3x 超電導体は斜方晶で
あるが、微視的には双晶構造を有し、a軸とb軸が互い
に90度ずれて混在し、巨視的にみてa軸とb軸は区別
されない。結晶軸が90度ずれた双晶境界は弱結合とは
ならないが、これらの軸から中間的な角度(したがって
最大で45度)にずれると、c軸が揃っていてもこの部
分が弱結合になってしまう。a軸・b軸方向の結晶方位
のずれが15度以内であることが望ましいとは、REB
2 Cu3X が双晶構造をとってa軸とb軸が巨視的
にみて90度ずれて混在していてもよいが、これらの軸
からのずれが15度以内であることが望ましいというこ
とである。以下、巨視的に区別されないa軸とb軸をa
・b軸と表記する。
【0022】接合しようとするREBa2 Cu3x
材料の組成はストイキオメトリーになっている必要はな
く、超電導特性を損なわない範囲であれば、REとBa
とCuの比が1:2:3からずれていてもかまわない
し、多少の不純物が入っていてもよい。
【0023】接合しようとするREBa2 Cu3x
材料の包晶温度以下で、接合ソルダーの包晶温度以上に
加熱された接合体は、接合ソルダー部分がRE2 BaC
uO5 相とBa,Cu,Oを主成分とする液相に分解
し、液相と接合しようとするREBa2 Cu3x 系超
電導体の界面部分でRE元素同士が若干拡散する。接合
強度を大きくするために、この温度は接合しようとする
RE2 BaCu3x 系材料の結晶構造が損なわれ、結
果的に特性が劣化しない限りは高い方が望ましい。ま
た、このような特性劣化を避けるために、補助的にレー
ザー等を用いて接合部を局所的に加熱しても良い。また
接合しようとするREBa2 Cu3x 系材料とソルダ
ーの密着性をあげるために、接合面の垂直方向から加圧
させることが望ましい。
【0024】その後、冷却させるとソルダーの包晶温度
近傍でREBa2 Cu3x が生成するが、この温度近
傍で徐冷を行うことにより、ソルダー部分で接合しよう
とするREBa2 Cu3x を核としてこの方位を引き
継いで結晶成長する。接合面の両側から新たに生成した
REBa2 Cu3x は結晶成長していき、最終的には
その中間部分で接合される。この時、新たに生成したR
EBa2 Cu3x の結晶方位は揃っているため、接合
面に結晶粒界が生せず、弱結合にならない。この温度近
傍で徐冷を行わないと過冷度が大きくなりすぎ、REB
2 Cu3xの核生成がソルダー中間部で起こった
り、成長速度が追随しなくなったりするため、接合部が
多結晶化したり、結晶がきれいに連結されなかったりす
る。ここで、ソルダーの包晶温度近傍としたのは、ソル
ダーと接合しようとするREBa2Cu3x の界面で
は相互拡散が起こっており、界面での包晶温度がソルダ
ー自体の包晶温度より、高くなっていると考えられるた
めである。
【0025】冷却速度はソルダーの厚さや炉の温度勾配
などにもよるが、これまでの研究でこの物質が半溶融状
態で、結晶方位を保ちながら成長する速度が最大で2m
m/h程度であることから、結晶成長速度がこれを超え
ないような冷却速度にすることが望ましい。また、熱応
力によるクラックの生成を避ける意味からも徐冷が望ま
しい。
【0026】接合体はその用途に合わせて、様々な形を
とりうる。本発明における接合の構成単位として、例え
ば図1〜図3のようなパターンが考えられる。これらの
図において1が接合しようとするREBa2 Cu3x
系材料、2が接合ソルダーである。図1、図2のよう
に、接合層の形で挿入される形や、図3のように接合相
自体が最終的な超電導接合体の構成部分の大きな部分を
占めても良い。接合しようとする面は必ずしも平面であ
る必要はなく、凹凸をつけるなど接合面を修飾する手段
が施されても良い。すなわち本発明の酸化物超電導材料
の接合体において、接合材としてのREBa2 Cu3
x 相を介して接合されているという概念の中には、図
1,図2のごときREBa2 Cu3x 相を接合層とし
て挟んで接合されているものに限らず、たとえば図3の
ような接合にかかわるREBa2 Cu3x 相が超電導
電流の径路となるすべてのものが包含される。
【0027】上記のように本発明により、接合しようと
するREBa2 Cu3x 系超電導体より包晶温度が低
く、冷却すると同種の酸化物超電導体になるソルダーを
用い、結晶方位を合わせて、接合部を部分溶融・配向成
長させることによって、接合部に結晶粒界がなく、接合
部分を通して高い臨界電流密度を有する接合体を作製す
ることが可能になる。
【0028】
【実施例】
実施例1 溶融法で作製されたYBa2 Cu3x 系材料の接合を
試みた。この材料は内部にY2 BaCuO5 相が平均2
μm以下の大きさで分散しているが、マトリックスは大
傾角粒界のない配向したYBa2 Cu3X 超電導相に
なっている。この材料から、板状試料を切り出し、図5
に示されるように配置した。図中の4と5で示される接
合しようとするYBa2 Cu3X 体の大きさは1×4
×10mm、3で示される接合しようとするYBa2
3X 体の大きさは1×2×8mm、接合面の面積は
2mm×2mmである。方位は接合面と垂直な方向がc
軸になっており、それぞれのa・b軸も揃えた。結晶方
位は、劈開面、クラック、双晶模様から判断した。劈開
およびクラックはab面内に生じ、双晶境界はc軸に平
行でa・b軸に45度をなす面に入ることがわかってい
る。
【0029】これらの材料の接合界面には図6の断面図
で示されるように粉末の接合ソルダー6を0.5mmの
厚さに敷き詰めた。接合ソルダーはYb23 粉末、B
aCO3 粉末とCuO粉末をYb,Ba,Cuの元素比
が1.2:1.8:2.6になるように秤量した後、白
金るつぼ中にて1450℃で5分間加熱し、銅ハース上
で急冷し、粉砕したものである。
【0030】以上のように配置された試料は、アルミナ
板上にて2時間で985℃まで加熱され、この温度から
880℃まで1℃/hで徐冷され、その後室温まで炉冷
された。このように熱処理された試料は、その接合界面
にて接合されていた。更にこの試料を、図7の7ないし
12で示される部分にスパッタリング装置にて銀を成膜
し酸素気流中で600℃に加熱し、この温度から10℃
/hで300℃まで徐冷し、その後室温まで炉冷した。
ここで銀を成膜する操作は、電流を流し電気抵抗を測定
するためであり、酸素中での熱処理は測定時の接触抵抗
を下げる意味および試料を超電導体とするためである。
【0031】この試料について、電極7−12間に電流
を流し、電極8−9と10−11間で電圧を測定した。
測定温度は液体窒素温度である。この結果200Aの電
流を流しても2つの電圧端子間のいずれも電圧は生じな
かった(0.5μV以下)。したがって、この接合部は
77Kで5000A/cm2 以上の臨界電流密度を有す
ることになる。
【0032】また、電極8−9間の接合面の断面部分を
偏光顕微鏡で観察した結果、図8で示されるように接合
部分が区別できない程度に接合されていた。偏光顕微鏡
では結晶方位の異なる粒界は、コントラストの差として
判別できるはずである。写真の中で試料の長手方向に平
行な黒く見える筋および黒く見える点は、それぞれab
面に平行に入っているクラックとボイドである。
【0033】図9はその接合界面近傍の吸収電子像であ
る。写真中で濃く見える部分が原子量の大きいYbが含
まれている部分で接合層である。図に見られるように接
合体は約100μmの接合層を形成して接合しているこ
とがわかった。図10はその接合界面を直角に横切る直
線のYbの分布である。この様なEPMAによる分析を
Y,Ba,Cuについて行った結果、この接合層はYが
若干固溶したYbBa2 Cu3x 相を主体として形成
していることがわかった。以上のことは、2つの方位の
揃ったYBa2 Cu3x 超電導相が同じ方位を有する
YbBa2 Cu3x 接合相を介して接合していること
を示すものである。
【0034】実施例2 溶融法で作製されたSmBa2 Cu3 O系超電導材料の
接合を試みた。この材料は内部にSm2 BaCuO5
が分散しているが、マトリックスは大傾角粒界のない配
向したSmBa2 Cu3x 超電導相になっている。こ
の材料から、実施例1と同様に試料を切り出し配置し
た。これらの材料の接合界面には図6の断面図で示され
るように粉末状の接合ソルダー6を0.5mmの厚さに
敷き詰めた。接合ソルダーはY23 粉末,BaO粉末
とCuO粉末をY,Ba,Cuの元素比が1:2:3に
なるように秤量・混合し、酸素気流中で800℃、10
時間の熱処理を行った粉末である。
【0035】以上のように配置された試料は、アルミナ
板上にて2時間で1045℃まで加熱され、この温度か
ら950℃まで1℃/hで徐冷され、その後室温まで炉
冷された。このように熱処理された試料は、その接合界
面にて接合されていた。この後、実施例1と同様の銀成
膜処理と酸素中での熱処理がなされ、この試料につい
て、図7における電極7−12間に電流を流し、電極8
−9と10−11間で電圧を測定した。測定温度は液体
窒素温度である。この結果200Aの電流を流しても2
つの電圧端子間のいずれも電圧は生じなかった(0.5
μV以下)。したがって、この接合部は77Kで500
0A/cm2 以上の臨界電流密度を有することになる。
【0036】実施例3 溶融法で作製されたYBa2 Cu3X 系超電導材料の
接合を試みた。この材料は内部にY2 BaCuO5 相が
平均2μm以下で均一に分散しているが、マトリックス
は大傾角粒界のない配向したYBa2 Cu3x 超電導
相になっている。この材料から、実施例1と同様に試料
を切り出し、配置した。これらの材料の接合界面には図
6の断面図で示されるように粉末状の接合ソルダー6を
0.5mmの厚さに敷き詰めた。接合ソルダーはYb2
3 粉末、BaCO3 粉末とCuO粉末をYb,Ba,
Cuの元素比が1.6:2.3:3.3になるように秤
量し、白金るつぼ中に1450℃で5分間加熱後、銅ハ
ース上で急冷したものを粉砕し、更に重量比で10%の
Ag2 Oを加えたものである。
【0037】以上のように配置された試料は、実施例1
と同様の熱処理と銀成膜処理がなされた。この試料につ
いて、図7における電極7−12間に電流を流し、電極
8−9と10−11間で電圧を測定した。測定温度は液
体窒素温度である。この結果200Aの電流を流しても
2つの電圧端子間のいずれも電圧は生じなかった(0.
5μV以下)。したがって、この接合部は77Kで50
00A/cm2 以上の臨界電流密度を有することにな
る。
【0038】実施例4 溶融法で作製されたYBa2 Cu3x 系超電導材料の
接合および接合部の磁場中における特性評価を実施し
た。この材料は内部にY2 BaCuO5 相が平均2μm
以下の大きさで分散しているが、マトリックスは大傾角
粒界のない配向したYBa2 Cu3x 超電導相になっ
ている。この材料および結合ソルダーを、図11の斜視
図に示されるように配置した。接合しようとする3つの
YBa2 Cu3x 系超電導材料13A,13B,13
Cは長さ(電流の方向)8mm,幅4mm,厚さ2m
m,接合ソルダー14の厚さは1mm,接合面の面積は
4mm×4mmである。方位は厚さ方向がc軸で、長さ
および幅方向がa・b軸になるように合わせた。図中の
矢印15はc軸の向き、格子模様はa・b軸を表してい
る。
【0039】接合ソルダーはYb23 粉末、BaO2
粉末とCuO粉末をYb,Ba,Cuの元素比が1.
3:1.7:2.4になるように秤量し、更に0.5重
量%の金属白金を添加後混練し、酸素気流中で800
℃、10時間仮焼したものを、粉砕・成形し、890℃
にて24時間焼成したものを切り出したものである。
【0040】以上のように配置された試料を、接合部の
密着性を上げるために、中心の試料上方から150gの
重りを乗せることによって加圧しながら、アルミナ板上
にて4時間で975℃まで昇温した後、この温度で4時
間保持し、920℃まで1時間で冷却し、920℃から
840℃まで5℃/hで徐冷し、その後室温まで炉冷し
た。また、比較のために、920℃から室温まで炉冷し
た試料も作製した。この比較試料の920℃から840
℃までの平均の冷却速度は約300℃/hであった。こ
こで、5℃/hで徐冷した試料を試料A、冷却速度が3
00℃/hであったものを試料Bとする。
【0041】試料A、試料Bとも、その接合界面にて強
固に接合されていた。更にこの試料に、実施例1と同様
の銀成膜処理と酸素気流中での熱処理がなされ、接合部
を挟む両端の臨界電流を磁場中にて測定した。磁場とc
軸の向きは直角である。この結果を図12に示す。この
グラフの中で、白丸は試料A、黒丸は試料Bのものであ
る。図に示したとおり、試料Bの臨界電流は低く、また
磁場中急激に低下するのに対して、試料Aは10Tの磁
場で150Aの臨界電流を有する。8T以下の臨界電流
特性は試料ホルダーの容量の関係で測定ができなかっ
た。
【0042】これらの試料の接合部の組織を偏光顕微鏡
で観察した。図13、図14はそれぞれ試料A、試料B
の接合面に垂直な面の写真であり、写真中央の上下方向
に接合層が存在する。これらの写真でわかるように、試
料Aの接合部は粒界は観察されなかったのに対し、冷却
速度の速かった試料の接合界面は多結晶化していた。試
料Bの臨界電流密度が低かったのは、接合部が多結晶化
し、粒界が弱結合として働いたためである。
【0043】試料Aの接合面を機械研磨によりYBa2
Cu3x のab面に平行に削り露出させ、4軸のゴニ
オメーターを用いて、接合面のωスキャンを行いX線回
折ピークをとった。X線のスポットは4mm2 程度であ
る。図15は(006)面のロッキングカーブである
が、このピークの半値幅は1度程度であることがわかっ
た。ωスキャンは配向性の高い結晶の配向性を調べるの
に一般的に用いられる手法であり、これによって得られ
るロッキングカーブは結晶の配向性を表すものである。
この場合、横軸はc軸が4mm2 の領域の中で、どの程
度の角度幅をもって分布しているかを表す。
【0044】本実施例に用いられているREBa2 Cu
3x バルク材料の場合、その半値幅は0.5〜1度で
ある。したがって、接合層を構成しているYbBa2
3x のc軸が接合面に対しほぼ垂直であり、かつ接
合したYBa2 Cu3x バルクと同等に配向している
ことがわかった。また、偏光顕微鏡による接合面の双晶
模様の観察をした結果、双晶模様も周りのYBa2 Cu
3x と同じ方向に入っていることから、a・b軸も接
合層の周囲のYBa2 Cu3x と同じ方向を向いて揃
っていることがわかった。
【0045】実施例5 いくつかの結晶方位差を有する接合の臨界電流密度を調
べた。用いたYBa2Cu3x 試料と接合ソルダーの
位置関係は実施例4の場合と同等のものである。試料と
接合ソルダーの大きさも接合ソルダーの厚さが0.3m
mであるという点以外は実施例4と同じである。
【0046】始めに、c軸方向の結晶方位差をつけるた
めに、中央の接合しようとするYBa2 Cu3x を、
c軸を傾けて切り出し、図16に示すように配置した。
すなわち、図16の16,18で示されるYBa2 Cu
3x の結晶方位は実施例4の場合と同じで、20で示
される矢印の方向がc軸で、試料の幅と長さ方向がa・
b軸である。図16の17で示されるYBa2 Cu3
x のa・b軸はc軸の回転に対しては試料16,18に
合わせているが、c軸は傾けてあり、この角度をzとす
る。図16でハッチングしている面が試料17のab面
に平行な面を表し、c軸は21で示される矢印の方向で
ある。
【0047】実施例1と同様な銀成膜処理をして、16
と18の試料間に電流を流して接合面の臨界電流密度を
測定した。zと77K、5Tでの平均の臨界電流密度の
関係をまとめた表を表2に示す。なお、磁場はc軸と垂
直である。表2から、c軸の結晶方位差が大きくなるほ
ど臨界電流密度が低下することがわかった。
【0048】
【表2】
【0049】次に、a・b軸方向の結晶方位差をつける
ために、中央の接合しようとするYBa2 Cu3x
を、図17に示すようにc軸を中心に回転させて切り出
して接合体を作製した。図17で、格子の方向がa・b
軸の方向を示す。また、図17の22,24で示される
YBa2 Cu3x の結晶方位関係は実施例4の場合と
同じで、矢印方向が3つの試料のc軸である。すなわ
ち、図17の23で示されるYbBa2 Cu3x のc
軸は22,24に合わせているが、a・b軸はずれてお
り、この角度をyとする。図でハッチングしている面は
試料23のc軸とa・b軸で囲まれる面と平行な面であ
る。
【0050】実施例1と同様な銀成膜処理をして、22
と24の試料間に電流を流して接合面の臨界電流密度を
測定した。yと77K、5Tでの平均の臨界電流密度の
関係をまとめた表を表3に示す。なお、磁場はc軸と垂
直である。表3から、a・b軸の結晶方位差が大きくな
るほど臨界電流密度が低下することがわかった。
【0051】
【表3】
【0052】以上の実験結果より、結晶軸がc軸および
a・b軸がそれぞれ15度以上ずれると、高い臨界電流
密度が得られなくなることがわかる。必要な臨界電流密
度はその用途によって異なるが、15度以上軸がずれた
接合体の臨界電流密度は多結晶材料と同等になるため、
実質的に本発明の特徴が失われる。
【0053】実施例6 図2の型の接合についての実験を行った。接合する材料
は内部にY2 BaCuO5 相が平均2μm以下の大きさ
で分散しているが、マトリックスは大傾角粒界のない配
向したYBa2 Cu3x 超電導相になっている。この
材料27A,27Bおよび接合ソルダー28を、図18
に示されるように配置した。接合しようとする2つのY
Ba2 Cu3x 系超電導材料は、直径30mm、厚さ
7mmの円盤を円盤の中心から切断したものである。試
料の結晶方位は、円盤の厚さ方向がc軸になっている。
【0054】また接合ソルダーは、実施例4で示したも
のと同じ材質で、31×7.5×0.5mmの大きさに
切り出したものである。このように配置された材料は接
合面が水平になるように炉内に設置し、上方から400
gの荷重をかけながら、920℃から840℃の徐冷速
度が2℃/hであること以外は、実施例4と同様な接合
熱処理を施した。また、実施例4に記載の場合と同様比
較のために、920℃から840℃まで300℃/hで
冷却された試料も作製した。冷却速度が2℃/hであっ
たものを試料C、300℃/hであったものを試料Dと
する。
【0055】以上のように熱処理された2つの試料は、
その接合界面31(図19,図20)にて強固に接合さ
れていた。しかし、接合面における2つの試料の組織は
異なっており、試料Cの接合部は粒界は観察されなかっ
たのに対し、試料Dの接合界面は多結晶化していた。
【0056】次に、これら2つの試料を酸素気流中で4
50℃で100時間の酸素富加処理を行った後、磁場中
冷却後の捕捉磁束を測定した。始めに室温で円盤の厚さ
方向に1.3Tの磁場を印加し、磁場を保持したまま超
電導体を液体窒素で冷却し、磁場を取り除いた。2つの
超電導体は磁化していた。この円盤の表面に図19,図
20に示された位置30にホール素子を密着させ、試料
表面垂直方向の磁束密度を測定した。
【0057】この結果を図21に示す。このグラフの中
で、白丸は試料C、黒丸は試料Dのものである。試料C
の磁束密度分布は大きな山形をしているのに対し、冷却
速度が速く接合界面が多結晶化した試料Cでは接合界面
で磁束密度がほぼ0になっている。このことはすなわ
ち、試料C内部では図19に示すように、大きな超電導
永久電流29Aが接合面を通って試料全体を還流してい
るのに対し、接合界面が多結晶した試料では接合を通し
て大きな超電導電流が流せないために、図20に示すよ
うに超電導電流29Bが迂回していることを意味する。
磁束密度分布から見積もった試料Cの接合を通して流れ
る超電導永久電流は、おおよそ8000A/cm2 の大
きさであった。また、この実験結果から試料Cを無磁場
冷却した場合、試料Cの中心ではおおよそ0.5T近く
までシールドが可能であることが類推できる。
【0058】実施例7 図3の型の接合についての実験を行った。接合する材料
は溶融法で作製した大傾角粒界のない配向した(Y0.9
Gd0.1 )Ba2 Cu3x 超電導体である。この材料
および接合ソルダーを、図3に示されるように配置し
た。接合しようとする2つの(Y0.9 Gd0.1 )Ba2
Cu3x 系超電導材料は長さ(電流の方向)8mm、
幅2mm、厚さ(図3の上下方向)2mmで、接合面の
面積は2mm×2mmである。方位は厚さ方向がc軸に
なっている。接合ソルダーは長さ6mm、幅2mm、厚
さ2mmで、Yb,Ba,Cuの元素比が1.2:1.
8:2.6である他は、実施例4と同じ原料・熱処理方
法で作製したものである。
【0059】以上のように配置された試料を、アルミナ
板上にて4時間で995℃まで昇温した後、この温度で
4時間保持し、920℃まで1時間で冷却し、920℃
から850℃まで1℃/hで徐冷し、その後室温まで炉
冷した。
【0060】このように熱処理された試料は、その接合
界面にて接合されていた。更にこの試料を、実施例1と
同様の銀成膜処理と酸素中での熱処理がなされ、両端の
試料間に電流を流し、2つの接合部を挟む両端の臨界電
流を磁場中にて測定した。この結果、1.6Tの磁場中
において、5000A/cm2 の臨界電流密度を有する
ことがわかった。
【0061】
【発明の効果】この接合法は、特にQMG法などの溶融
法で作製されたバルク超電導材料の接合に有効であると
考えられる。先に述べたように、この材料は結晶成長を
利用して作製された単結晶状(大傾角粒界のない)の材
料であって、ある程度以上の大型の材料の作製は困難で
あり、高い臨界電流密度を損なう粒界が生じる加工、接
合ができないため、応用の範囲が狭められている。この
方法で作製された接合部に臨界電流を低下させるような
粒界がない接合は、例えば図22〜図24に示したよう
な形で、電流リード、中強磁場の磁気シールド、バルク
マグネット、また図25に示したような超電導コイルな
どに幅広く応用できる。これらの図において、36は超
電導材料、33は接合部分、32は超電導電流の流れを
示している。なお図25において35は切り込み等によ
って絶縁された部分、34は電流リード線を示し、32
に示したように接合部分33を介して多回巻のコイルと
して電流が流れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】接合の構成単位の例を示す断面図
【図2】接合の構成単位の例を示す断面図
【図3】接合の構成単位の例を示す断面図
【図4】REBa2 Cu3x の擬二元系状態図
【図5】実施例における接合の位置関係を示す斜視図
【図6】実施例における接合する試料と接合ソルダーと
の位置関係を示す断面図
【図7】実施例における銀電極の位置関係を示す断面図
【図8】接合部の光学顕微鏡写真
【図9】接合界面近傍の吸収電子像(電子顕微鏡写真)
【図10】EPMAにより測定した接合層を横切るYb
の濃度分布のグラフ
【図11】実施例における接合する試料と接合ソルダー
との位置関係を示す斜視図
【図12】実施例において測定した接合の磁場中の臨界
電流
【図13】接合部の光学(偏光)顕微鏡写真
【図14】接合部の光学(偏光)顕微鏡写真
【図15】接合面のX線回折による(006)面の回折
ピーク
【図16】実施例における接合する試料と接合ソルダー
との位置関係を示す斜視図
【図17】実施例における接合する試料と接合ソルダー
との位置関係を示す斜視図
【図18】実施例における接合する試料と接合ソルダー
との位置関係を示す斜視図
【図19】本発明による試料の磁場中冷却後の電流の流
れを示した斜視図
【図20】比較例における試料の磁場中冷却後の電流の
流れを示した斜視図
【図21】実施例において測定した磁場中冷却後の捕捉
磁束密度分布のグラフ
【図22】接合体を電流リード導体に用いた例
【図23】接合体を磁気シールド材、バルクマグネット
に用いた例
【図24】接合体を磁気シールド材、バルクマグネット
に用いた例
【図25】接合体を超電導コイルに用いた例
【符号の説明】
1 接合しようとするREBa2 Cu3x 系材料 2,6,14,19,25,28 接合ソルダー 3,4,5,13A,13B,13C,16,17,1
8,22,23,24,27A,27B 接合しようと
するYBa2 Cu3x 系材料 7,8,9,10,11,12 銀電極を成膜させた位
置 15,26 接合しようとするYBa2 Cu3x のc
軸方向 20 試料16,18のc軸方向 21 試料17のc軸方向 29A,29B,32 電流の流れ 30 ホール素子 31,33 接合部分 34 電流リード線 35 切り込み等によって絶縁された部分 36 超電導材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01R 43/00 ZAA Z 7161−5E (72)発明者 橋本 操 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新日 本製鐵株式会社先端技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶方位の揃った複数のREBa2 Cu
    3x (REはY,Nd,Sm,Eu,Gd,Dy,H
    o,Er,Tm,Yb,Luからなる群から選ばれた1
    種以上の元素)系超電導材料が、その接合面でこれより
    も分解・溶融温度(包晶温度)が低く、かつこれと同じ
    結晶方位を有するREBa2 Cu3x 相を介して接合
    されていることを特徴とする酸化物超電導材料の接合
    体。
  2. 【請求項2】 結晶方位の揃った複数のREBa2 Cu
    3x (REはY,Nd,Sm,Eu,Gd,Dy,H
    o,Er,Tm,Yb,Luからなる群から選ばれた1
    種以上の元素)系超電導材料が、その接合面でこれより
    も包晶温度が低く、かつこれと同じ結晶方位を有するR
    EBa2 Cu3x 相を接合層として挟んで接合されて
    いることを特徴とする酸化物超電導材料の接合体。
  3. 【請求項3】 接合部分のREBa2 Cu3x 相とこ
    れを介して接合されているREBa2 Cu3x 相のc
    軸(REBa2 Cu3x の単位格子の最長軸)方向お
    よびa・b軸(c軸以外の2つの軸であって双晶による
    a軸,b軸の混在を含む)方向の結晶方位差がそれぞれ
    15度以内であることを特徴とする請求項1または2記
    載の酸化物超電導材料の接合体。
  4. 【請求項4】 接合しようとする配向した2つ以上のR
    EBa2 Cu3x(REはY,Nd,Sm,Eu,G
    d,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luからなる群か
    ら選ばれた1種以上の元素)系材料の結晶方位を合わ
    せ、それらの接合しようとする面間に前記REBa2
    3x 系材料よりも包晶温度の低いREBa2 Cu3
    x 系物質またはこれらの元素で構成される物質をソル
    ダーとして挿入し、このソルダーの包晶温度より高く、
    前記接合しようとするREBa2Cu3x 系材料の包
    晶温度より低い温度まで加熱し、前記接合しようとする
    REBa2 Cu3x 系材料間に液相を生じさせ、前記
    ソルダーの包晶温度近傍でこれを徐冷することによって
    接合することを特徴とする酸化物超電導材料の接合体の
    作製方法。
  5. 【請求項5】 接合しようとする配向したREBa2
    3x 系材料を、c軸(REBa2 Cu3x の単位
    格子の最長軸)およびa・b軸(c軸以外の2つの軸で
    あって双晶によるa軸,b軸の混在を含む)方向の結晶
    方位差が15度以内になるように合わせることを特徴と
    する請求項4記載の酸化物超電導材料の接合体の作製方
    法。
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