JPH0640919A - 高眼圧症あるいは緑内障の治療剤 - Google Patents

高眼圧症あるいは緑内障の治療剤

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JPH0640919A
JPH0640919A JP5056852A JP5685293A JPH0640919A JP H0640919 A JPH0640919 A JP H0640919A JP 5056852 A JP5056852 A JP 5056852A JP 5685293 A JP5685293 A JP 5685293A JP H0640919 A JPH0640919 A JP H0640919A
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JP
Japan
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aqueous humor
humor production
beta
prostanoic acid
acid compound
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Application number
JP5056852A
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English (en)
Inventor
Takashi Ueno
隆司 上野
Yuko Kuno
祐子 久能
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R Tech Ueno Ltd
Original Assignee
R Tech Ueno Ltd
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/557Eicosanoids, e.g. leukotrienes or prostaglandins

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 眼圧の日内変動において房水産生昂進期にベ
ーターアドレナリン遮断剤を投与し、房水産生抑制期に
プロスタン酸化合物を投与するための薬剤。 【効果】 高眼圧あるいは緑内障の治療に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高眼圧症あるいは緑内障
の治療より効率的に行うことを目的とする治療剤に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】房水
循環の重要な因子である房水産生、房水流出、及びその
結果としての眼圧が日内変動することはよく知られてい
る。一般にヒトでは房水産生昂進期は日中であり、この
時期には房水産生が盛んで眼圧も高い。一方、房水産生
抑制期は夜間または睡眠時であり、この時期には房水産
生は抑制され眼圧は低いことが知られている。また、ウ
サギにおいては、房水産生昂進期は夜間であり、房水産
生抑制期は日中である。この眼圧の日内変動は健常人の
みならず、緑内障等による高眼圧症患者においても認め
られ、特に高眼圧症患者の場合は大きな眼圧の変動が病
状悪化因子となる可能性も指摘されている。従って、高
眼圧症患者における眼圧の日内変動を考慮し、より効率
的に眼圧をコントロールできる治療法が望まれている。
ベーターアドレナリン遮断剤は現在最も汎用されている
緑内障・高眼圧症治療薬である。眼圧の日内変動とベー
ターアドレナリン遮断剤の1つであるチモロールの眼圧
降下作用の影響を調べた報告によると、チモロールの眼
圧降下作用は房水産生昂進期、つまりヒトでは日中、ウ
サギでは夜間に顕著であるが、一方、房水産生抑制期、
つまりヒトでは夜間、ウサギでは日中においてはほとん
ど眼圧下降作用を認めないとされている。このことは、
チモロールなどのベーターアドレナリン遮断剤の有効性
が、見かけ上、房水産生昂進期には高いが、房水産生抑
制期には低くなる可能性を示している。しかしながら、
高眼圧症の原因の大半は房水流出障害であることや、高
眼圧症患者の治療には房水産生抑制期においても眼圧を
低くコントロールすることが重要であることなどを考慮
すると、ベーターアドレナリン遮断剤のみで高眼圧症患
者の治療を行うことでは不十分であると考えられる。
【0003】プロスタン酸は、天然に存在するプロスタ
グランジン(PG)類の一般的構造特性をなす骨格化合物
であり、下記構造式で示される。
【化1】 天然PG類は5員環の構造特性によって、PGA類、P
GB類、PGC類、PGD類、PGE類、PGF類、P
GG類、PGH類、PGI類およびPGJ類に分類さ
れ、さらに鎖部分が、不飽和および酸化の存在および不
存在によって 下付1......15−OH 下付2......5,6−不飽和−15−OH 下付3......5,6−および17,18−ジ不飽和−15
−OHとして、分類される。 さらにPGF類は9位の水酸基の配置によってα(水酸
基がアルファー配置である)およびβ(水酸基がベータ配
置である)に分類される。また、15位の水酸基の代わ
りにオキソ基を有する化合物も知られている。さらにプ
ロスタン酸化合物のいくつかは眼圧下降作用を有するこ
とも知られている。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明者は、プロスタ
ン酸化合物が、チモロールなどのベーターアドレナリン
遮断剤ではほとんど眼圧下降作用を発現できない房水産
生抑制期において、有意に眼圧下降作用を発現すること
を見出し、この発明を完成したのである。すなわち、こ
の発明は、(1)房水産生昂進期にベーターアドレナリン
遮断剤を投与し、房水産生抑制期にプロスタン酸化合物
を投与することを特徴とする、高眼圧症あるいは緑内障
の治療法、(2)房水産生抑制期に投与するものとしてプ
ロスタン酸化合物を含む、房水産生昂進期に投与するベ
ーターアドレナリン遮断剤と併用するための高眼圧症あ
るいは緑内障の治療剤、(3)房水産生昂進期に投与する
ものとしてベーターアドレナリン遮断剤を含む、房水産
生抑制期に投与するプロスタン酸化合物と併用するため
の高眼圧症あるいは緑内障の治療剤、(4)房水産生昂進
期に投与するベーターアドレナリン遮断剤と、房水産生
抑制期に投与するプロスタン酸化合物を別個の製剤とし
て含む、高眼圧症あるいは緑内障の治療剤、(5)房水産
生昂進期にベーターアドレナリン遮断剤を投与し、房水
産生抑制期にプロスタン酸化合物を投与することを指示
した指示書と共に、ベータアドレナリン遮断剤とプロス
タン酸化合物を別個の製剤として含む、高眼圧症あるい
は緑内障の治療用パッケージを提供するものである。
【0005】この発明において、ベーターアドレナリン
遮断剤はベーターアドレナリン受容体を遮断する薬剤で
あり、眼圧降下作用を有するものである。主なものは比
較的非選択性のベーターアドレナリン遮断剤であり、下
記一般式で示され得る。 A−OCH2CH(OH)CH2NHC(CH3)(R) [式中、Aは芳香性の基、Rは水素またはメチル基を示
す] 上記Aとしては、4−モルホリノ−1,2,5−チアジア
ゾール−3−イル、2−アセチルベンゾフラン−7−イ
ル、1,2,3,4−テトラヒドロ−2−オキソキノリン
−5−イル等が含まれる。好ましいものは、チモロー
ル、ベフノロール、ベタキソロール、レボプノロール、
カルチオロールおよびこれらの塩(例えば、塩酸塩のよう
な無機酸塩およびマレイン酸塩のような有機酸塩)であ
る。また、この発明において、プロスタン酸化合物は上
記式(A)で示されるプロスタン酸の構造の任意の部分が
他の基で置き換えられるか、または省かれている化合物
を意味する。このような化合物には、下記に示すと同様
な修飾およびそれ以外の修飾を含む。プロスタン酸化合
物は眼圧下降作用を有し、特に房水流出を促進させるも
のが好ましい。
【0006】この発明のプロスタン酸誘導体の命名に際
しては式(A)に示したプロスタン酸の番号を用いる。前
記式(A)はC−20の基本骨格のものであるが、本発明
では炭素数がこれによって限定されるものではない。即
ち、基本骨格を構成する炭素の番号はカルボン酸を1と
し5員環に向かって順に2〜7までをα鎖上の炭素に、
8〜12までを5員環の炭素に、13〜20までをω鎖
上に付しているが、炭素数がα鎖上で減少する場合、2
位から順次番号を抹消し、α鎖上で増加する場合2位に
カルボキシル基(1位)に代わる置換基がついたものとし
て命名する。同様に、炭素数がω鎖上で減少する場合、
20位から炭素の番号を順次減じ、ω鎖上で増加する場
合、21番目以後の炭素原子は置換基として命名する。
また、立体配置に関しては、特に断りのない限り、上記
基本骨格の有する立体配置に従うものとする。また、例
えばPGD、PGE、PGFは、9位および/または1
1位に水酸基を有する化合物をいうが、この発明では、
9位および/または11位の水酸基に代えて他の基を有
するものも包含する。これらの化合物を命名する場合、
9−デヒドロキシ−9−置換体あるいは11−デヒドロ
キシ−11−置換体の形で命名する。
【0007】前述のように、この発明ではプロスタン酸
化合物の命名はプロスタン酸骨格に基づいて行う。ま
た、上記化合物がプロスタグランジンと同一の部分構造
を有する場合には、簡単化のためPGの略名をも利用す
ることがある。これをIUPAC命名法に基づいて命名
すると、例えば13,14−ジヒドロ−15−ケト−1
6R,S−フルオロ−PGE2は(Z)−7−{(1R,2R,
3R)−3−ヒドロキシ−2−[(4R,S)−4−フルオ
ロ−3−オキソ−1−オクチル]−5−オキソ−シクロ
ペンチル}−ヘプト−5−エン酸; 13,14−ジヒドロ
−15−ケト−20−エチル−11−デヒドロキシ−1
1R−メチル−PGE2メチルエステルはメチル、7−
{(1R,2S,3S)−3−メチル−2−[3−オキソ−1
−デシル]−5−オキソシクロペンチル}−ヘプト−5−
エノエート; 13,14−ジヒドロ−6,15−ジケト−
19−メチル−PGE2エチルエステルはエチル、7−
{(1R,2S,3S)−3−ヒドロキシ−2−(7−メチル
−3−オキソ−1−オクチル)−5−オキソ−シクロペ
ンチル)−6−オキソヘプタノエートである。13,14
−ジヒドロ−15−ケト−20−エチル−PGF2αイ
ソプロピルエステルはイソプロピル(Z)−7−[(1R,
2R,3R,5S)−3,5−ジヒドロキシ−2−{3−オ
キソ−1−デシル}シクロペンチル]−ヘプト−5−エノ
エートであり; 13,14−ジヒドロ−15−ケト−2
0−メチル−PGF2αメチルエステルは、メチル(Z)
−7−[(1R,2R,3R,5S)−3,5−ジヒドロキシ
−2−(3−オキソ−1−ノニル)−シクロペンチル]−
ヘプト−5−エノエートである。
【0008】この発明で使用するプロスタン酸化合物と
しては、プロスタン酸の15位の炭素がカルボニル基
(15−ケト)を形成している特性を有するものが好まし
く、5−6位の炭素結合が単結合である15−ケト−P
1類、二重結合である15−ケト−PG2類、5−6位
の炭素結合および17−18位の炭素結合がいずれも二
重結合である15−ケト−PG3類のいずれであっても
よい。化合物の例としては上記プロスタン酸のα鎖末端
のカルボキシル基がエステル化された化合物、生理学的
に許容し得る塩、2−3位の炭素結合が二重結合あるい
は5−6位の炭素結合が三重結合を有する化合物、3
位、6位、16位、17位、19位および/または20
位の炭素に置換基を有する化合物、9位および/または
11位の水酸基の代わりに低級アルキル基またはヒドロ
キシ(低級)アルキル基を有する化合物等がある。3位、
17位および/または19位の炭素原子に結合する置換
基としては、例えば炭素数1〜4のアルキル基が挙げら
れ、特にメチル基、エチル基が挙げられる。16位の炭
素原子に結合する置換基としては、例えばメチル基、エ
チル基などの低級アルキル基、ヒドロキシ基または塩
素、フッ素などのハロゲン原子、トリフルオロメチルフ
ェノキシ等のアリールオキシ基が挙げられる。20位の
炭素原子に結合する置換基としては、C1-4アルキルの
ような飽和または不飽和の低級アルキル基、C1-4アル
キルのような低級アルコキシ基、C1-4アルコキシ−C
1-4アルキルのような低級アルコキシアルキルを含む。
6位の炭素原子の置換基としては、カルボニル基を形成
するオキソ基を含む。9位および/または11位の炭素
原子にヒドロキシ基、低級アルキルまたは低級(ヒドロ
キシ)アルキル置換基を有する場合の立体配置はα,βま
たはそれらの混合物であっても構わない。さらに、上記
化合物は、ω鎖が天然のPG類より短い化合物のω鎖末
端にアルコキシ基、フェノキシ基、フェニル基等の置換
基を有するものであってもよい。特に好ましい化合物
は、20位の炭素に例えばメチル基、エチル基なとの低
級アルキル基を有する化合物である。
【0009】この発明に使用される好ましい化合物は式
(I)
【化2】 [式中、XおよびYは水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低
級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキルまたはオキソ
(ただし、XおよびYの基のうち少なくとも1つは、水
素以外の基であり、5員環は少なくとも1つの二重結合
を有していてもよい)、AはCOOH、その塩類またはエ
ステル、Bは−CH2−CH2−、−CH=CH−または
−C≡C−、Zは
【化3】 (ただし、R3は低アルキル基またはアシル基)、R1
非置換またはハロ、オキソまたはアリールで置換され
た、二価の飽和または不飽和、低−中級脂肪族炭化水素
残基、R2は非置換またはオキソ、ヒドロキシ、ハロ、
低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、シクロ(低
級)アルキル、アリールまたはアリールオキシで置換さ
れた、飽和または不飽和、低−中級脂肪族炭化水素残基
である]を有する。
【0010】上式中、R1およびR2における「不飽和」の
語は、主鎖または側鎖の炭素原子間の結合として、少な
くとも1つまたはそれ以上の2重結合および/または3
重結合を孤立、分離または連続して含むことを意味す
る。通常の命名法に従って、連続する2つの位置間の不
飽和は若い方の位置番号を表示することにより示し、連
続しない2つの位置間の不飽和は両方の位置番号を表示
して示す。好ましい不飽和は、2位の2重結合および5
位の2重結合または3重結合である。「低〜中級脂肪族
炭化水素」または「中級脂肪族炭化水素」の語は、炭素数
1〜14または5〜14の直鎖または分枝鎖[ただし、
側鎖は炭素数1〜3のものが好ましい]を有する炭化水
素を意味し、好ましくはR1の場合炭素数2〜8の炭化
水素であり、R2の場合炭素数1〜9の炭化水素であ
る。「ハロゲン」の語は、ふっ素、塩素、臭素およびよう
素を包含する。「低級」の語は、特にことわりのない限り
炭素原子数1〜6を有する基を包含するものである。
「低級アルキル」の語は、炭素原子数1〜6の直鎖または
分枝鎖の飽和炭化水素基を包含し、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t
−ブチル、ペンチルおよびヘキシルを含む。「低級アル
コキシ」の語は、低級アルキルが上述と同意義である低
級アルキル−O−フェニルを意味する。「ヒドロキシ(低
級)アルキル」の語は、少なくとも1つのヒドロキシ基で
置換された上記のようなアルキルを意味し、例えばヒド
ロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシ
エチルおよび1−メチル−1−ヒドロキシエチルであ
る。「低級アルカノイルオキシ」の語は、式RCO−O−
(ここで、RCO−は上記のような低級アルキルが酸化
されて生じるアシル、例えばアセチル)で示される基を
意味する。「シクロ低級アルキル」の語は、上記のような
低級アルキル基が閉環して生ずる基を意味する。
【0011】「アリール」の語は、置換されていてもよい
芳香性炭素環または複素環基(好ましくは単環性の基)を
包含し、例えばフェニル、トリル、キシリルおよびチエ
ニルを含む。置換基としては、ハロゲン、ハロゲン置換
低級アルキル基(ここで、ハロゲン原子および低級アル
キル基は前記の意味)が含まれる。「アリールオキシ」の
語は、式ArO−(ここで、Arは上記のようなアリール
基)で示される基を意味する。Aで示されるカルボキシ
ル基の塩類としては、医薬上許容される塩が適当であ
る。適当な「医薬上許容される塩」としては、慣用される
非毒性塩を含み、無機塩基との塩、例えばアルカリ金属
塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩
(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アンモニウム塩、
有機塩基との塩、例えばアミン塩(例えばメチルアミ
ン、ジメチルアミン塩、シクロヘキシルアミン塩、ベン
ジルアミン塩、ピペリジン塩、エチレンジアミン塩、エ
タノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノ
ールアミン塩、トリス(ヒドロキシメチルアミノ)エタン
塩、モノメチル-モノエタノールアミン塩、リジン塩、
プロカイン塩、カフェイン塩等)、塩基性アミノ酸塩(例
えばアルギニン塩、リジン塩等)テトラアルキルアンモ
ニウム塩等があげられる。これらの塩類は、例えば対応
する酸および塩基から常套の中和反応によってまたは塩
交換によって製造し得る。
【0012】エステルとしては、メチルエステル、エチ
ルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステ
ル、ブチルエステル、イソブチルエステル、t−ブチル
エステル、ペンチルエステル、1−シクロプロピルエチ
ルエステル等の低級アルキルエステル、ビニルエステ
ル、アリルエステル等の低級アルケニルエステル、エチ
ニルエステル、プロピニルエステル等の低級アルキニル
エステル、ヒドロキシエチルエステルのようなヒドロキ
シ(低級)アルキルエステル、メトキシメチルエステル、
1−メトキシエチルエステル等の低級アルコキシ(低級)
アルキルエステルのような脂肪族エステルおよび例えば
フェニルエステル、トリルエステル、t−ブチルフェニ
ルエステル、サリチルエステル、3,4−ジメトキシフ
ェニルエステル、ベンズアミドフェニルエステル等の所
望により置換されたアリールエステル、ベンジルエステ
ル、トリチルエステル、ベンズヒドリルエステル等のア
リール(低級)アルキルエステルがあげられる。これらの
エステルは、例えば対応する酸およびアルコールから常
套のエステル化反応によってまたはエステル交換によっ
て製造し得る。好ましいA基の例は、−COOH、−C
OOCH3、−COOCH2CH3、−COOCH(CH3)
である。上記式(I)中、環、αおよび/またはω鎖の配
置は、天然のプロスタグランジン類の配置と同様かまた
は異なっていてもよい。しかしながら、この発明は、天
然の配置を有する化合物および非天然の配置を有する化
合物の混合物も包含する。
【0013】なお、この発明に使用される特に好ましい
化合物は式(II)
【化4】 [式中、XおよびYは水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低
級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキルまたはオキソ
(ただし、XおよびYの基のうち少なくとも1つは、水
素以外の基であり、5員環は少なくとも1つの二重結合
を有していてもよい)、AはCOOH、その塩類またはエ
ステル、Bは−CH2−CH2−、−CH=CH−または
−C≡C−、R1は非置換またはハロ、オキソまたはア
リールで置換された、二価の飽和または不飽和、低−中
級脂肪族炭化水素残基、R2は非置換またはオキソ、ヒ
ドロキシ、ハロ、低級アルコキシ、低級アルカノイルオ
キシ、シクロ(低級)アルキル、アリールまたはアリール
オキシで置換された、飽和または不飽和で直鎖部分の炭
素原子数が1〜9脂肪族炭化水素残基である]を有す
る。
【0014】この発明の典型的な化合物の例は、15−
ケト−20−低級アルキルPGA〜F類および△2−誘
導体、3R,S−メチル誘導体、6−ケト誘導体、5R,
S−フルオロ誘導体、5,5−ジフルオロ誘導体、16
R,S−メチル誘導体、16,16−ジメチル誘導体、
16R,S−フルオロ誘導体、16,16−ジフルオロ
誘導体、16−フェニル−17,18,19,20−テト
ラノル−誘導体、17S−メチル誘導体、17R,S−
フルオロ誘導体、17,17−ジフルオロ誘導体、17
−フェニル−18,19,20−トリノル−誘導体および
19−メチル誘導体である。この発明の成分のプロスタ
ン酸のうち、15−ケト−PGにおいて、11位のヒド
ロキシと15位のケト間のヘミアセタール形成により、
ケト−ヘミアセタール平衡を生ずる場合がある。このよ
うな互変異性体が存在する場合、両異性体の存在比率は
他の部分の構造または置換基の種類により変動し、場合
によっては一方の異性体が圧倒的に存在することもある
が、この発明においてはこれら両者を含むものとし、こ
のような異性体の存在の有無にかかわりなくケト型の構
造式または命名法によって化合物を表わすことがある
が、これは便宜上のものであってヘミアセタール型の化
合物を排除しようとするものではない。この発明におい
ては、個々の互変異性体、その混合物または光学異性
体、その混合物、ラセミ体、その他の立体異性体等の異
性体も、同じ目的に使用することが可能である。この発
明の成分であるプロスタン酸化合物のあるものは、特開
平2−108号、特開平2−96528号に記載の方法
によって製造し得る。また一般に、これらの化合物は、
上記と同様の方法または環部分に関する既知合成法を加
味した方法によって製造し得る。
【0015】13,14−ジヒドロ−15−ケト体の製
造法としては、市販の(−)コーリーラクトンを出発原料
とし、これをコリンズ酸化してアルデヒドを得、これに
ジメチル(2−オキソアルキル)ホスホネートアニオンを
反応させて、α,β−不飽和ケトンを得、これを還元し
てケトンを得、該ケトンのカルボニル基をジオールと反
応させてケタールとして保護し、次いで脱 p−フェニル
ベンゾイル化によってアルコールを得、この新たに生じ
た水酸基をジヒドロピランで保護し、テトラヒドロピラ
ニルエーテルとする。これによって、ω鎖が13,14
−ジヒドロ−15−ケトアルキル基であるPG類の前駆
体を得る。上記テトラピラニルエーテルを原料として
【化5】 である6−ケト−PG1類はテトラヒドロピラニルエー
テルをジイソブチルアルミニウムヒドリドなどを用いて
還元しラクトールを得、これに(4−カルボキシブチル)
トリフェニルホスホニウムブロミドから得たイリドを反
応させ、次いでエステル化した後、5−6位の二重結合
と9位の水酸基とをNBSまたはヨウ素を用いて環化し
て、ハロゲン化物を得、これをDBU等を用いて脱ハロ
ゲン化して、6−ケト体を得、ジョーンズ酸化後、保護
基を外すことによって得ることができる。
【0016】さらに、
【化6】 であるPG2類は、上記テトラヒドロピラニルエーテル
を還元してラクトールを得、これに(4−カルボキシブ
チル)トリフェニルホスホニウムブロミドから得たイリ
ドを反応させてカルボン酸を得、次いでエステル化した
後、ジョーンズ酸化し、次いで保護基を外すことにより
得ることができる。上記テトラヒドロピラニルエーテル
を原料として、
【化7】 であるPG1類を得るには、
【化8】 であるPG2類と同様にし、得られた化合物の5−6位
の二重結合を接触還元し、次いで、保護基を外すことに
より得ることができる。5、6および7位の炭化水素鎖
【化9】 である5,6−デヒドロ−PG2類の合成は、下に示すよ
うなモノアルキル銅錯体あるいはジアルキル銅錯体
【化10】 を4R−t−ブチルジメチルシリルオキシ−2−シクロ
ペンテン−1−オンに1,4−付加して生じる銅エノレ
ートを6−カルボアルコキシ−1−ヨード−2−ヘキシ
ンあるいはこれの誘導体で捕捉することにより合成し得
る。
【0017】11位の水酸基の代りにメチル基を有する
PG類の製造法としては、11−トシレート体の9位の
水酸基をジョーンズ酸化して得られるPGAタイプ化合
物に、ジメチル銅錯体を作用させることにより、11−
デヒドロキシ−11−メチル−PGEタイプが得られ
る。あるいはp−フェニルベンゾイル基を脱離後に得ら
れるアルコールをトシレートとし、これをDBU処理し
て得られる不飽和ラクトンをラクトールとし、ウィティ
ッヒ反応を用いてα−鎖を導入後、得られるアルコール
(9位)を酸化してPGAタイプとし、これへジメチル銅
錯体を作用させることにより11−デヒドロキシ−11
−メチル−PGEタイプが得られる。これを例えば水素
化ホウ素ナトリウムで還元することにより11−デヒド
ロキシ−11−メチル−PGFタイプが合成しうる。1
1位の水酸基の代わりにヒドロキシメチル基を有するP
G類は、上記で得られたPGAタイプに対してベンゾフ
ェノンを増感剤として用い、メタノールを光付加するこ
とにより11−デヒドロキシ−11−ヒドロキシメチル
−PGEタイプが合成できる。これを例えば水素化ホウ
素ナトリウムで還元することにより11−デヒドロキシ
−11−ヒドロキシメチル−PGFタイプを合成しう
る。16−フルオロ−PG類は、α,β−不飽和ケトン
を得る際にジメチル(3−フルオロ−2−オキソアルキ
ル)ホスホネートアニオンを用いればよく、19−メチ
ル−PG類はジメチル(6−メチル−2−オキソアルキ
ル)ホスホネートアニオンを用いればよい。また、例え
ば17−フェニル−18,19,20−トリノル−PG類
であれば、ジメチル(4−フェニル−2−オキソブチル)
ホスホネートアニオンを用いればよい。本発明において
合成法は、これに限定されるものではなく、保護方法、
酸化還元法等は適宜適当な手段を採用すればよい。プロ
スタン酸化合物の具体的な製造例は、例えば特開平1−
151552号、特開平2−108号、特開平2−96
528号および特開平2−96529号に記載されてい
る。
【0018】この発明で用いるベータアドレナリン遮断
剤及びプロスタン酸化合物は動物およびヒト用の薬剤と
して使用することができ、通常、全身的あるいは局所的
に点眼、経口、静脈注射(点眼を含む)、皮下注射、直腸
内投与などの方法で使用される。投与量は動物またはヒ
ト等のような対象の種類、年齢、体重、処置されるべき
症状、所望の治療降下、投与方法、処置期間投与により
変化するが、通常局所投与の場合、ベータアドレナリン
遮断剤で0.01−500μg/眼程度、プロスタン酸
化合物で0.001−500μg/眼程度の投与量で通
常充分な効果が得られる。
【0019】この発明の治療剤は、有効成分以外に、慣
用される種々の成分、例えば担体および補助剤を含むこ
とができる。このような治療剤は、溶液、乳液または懸
濁液のような液体、またはゲル、眼軟膏のような半固体
の形をとることができる。水性の溶液剤、懸濁剤用希釈
剤としては蒸留水、生理食塩水が含まれる。非水性の溶
液剤、懸濁剤用希釈剤としては、植物油、流動パラフィ
ン、鉱物油、プロピレングリコール、p−オクチルドデ
カノール等がある。また涙液と等張にすることを目的と
して塩化ナトリウム、ほう酸、クエン酸ナトリウム等の
等張化剤、pHを例えば5.0〜8.0程度に一定に保持
することを目的としてほう酸緩衝液、りん酸緩衝液等の
緩衝剤を加えることができる。さらに、亜硫酸ナトリウ
ム、プロピレングリコール等の安定剤、エデト酸ナトリ
ウム等のキレート剤、グリセリン、カルボキシメチルセ
ルロース、カルボキシビニルポリマー等の増粘剤、メチ
ルパラベン、プロピルパラベン等の防腐剤を含んでいて
もよい。これらは例えば細菌保留フィルターを通す濾
過、加熱滅菌等によって無菌化される。眼軟膏は、ワセ
リン、ゼレン50、プラスチベース、マクロゴール等を
基剤とし、親水性を高めることを目的として界面活性剤
を加えることができる。また、カルボキシメチルセルロ
ース、メチルセルロース、カルボキシビニルポリマーな
どのゼリー剤等を含んでいてもよい。さらに治療剤は、
細菌感染の防止または治療のために、クロラムフェニコ
ール、ペニシリン等の抗生物質を含むことができる。
【0020】以下、製剤例、試験例により、この発明の
効果を具体的に説明する。 製剤例1 マレイン酸チモロール 0.5g 生理食塩水 適量 全量を100mlとする。 製剤例2 13,14−ジヒドロ−15−ケト−20− エチル−PGF2αイソプロピルエステル 0.12g 非イオン性界面活性剤 1.0g 生理食塩水 適量 全量を100mlとする。
【0021】試験例1 ウサギの房水産生昴進期と房水産生抑制期におけるチモ
ロールの眼圧下降作用を検討した。なお、ウサギはヒト
とは眼圧の日内変動のパターンが異なり、房水産生昴進
期が夜間であり、房水産生抑制期が日中であるため、次
の2試験をそれぞれ行った。 (1)房水産生昴進期 白色ウサギ8匹を明時21:00−9:00、暗時9:
00−21:00の明暗サイクルに設定した環境で、1
週間以上飼育した後、眼圧測定実験に使用した。チモロ
ール0.5%点眼液(商標名:チモプトール)35μlを
片眼に11:00(暗時)に投与した。投与直前および投
与後1時間に眼圧を測定し、その眼圧の差を眼圧下降度
(△IOP)として求めた。 (2)房水産生抑制期 白色ウサギ12匹を明時8:00−20:00、暗時2
0:00−8:00の明暗サイクルに設定した環境で、
1週間以上飼育した後、眼圧測定実験に使用した。チモ
ロール0.5%点眼液35μlを片眼に10:00(明
時)に投与した。投与直前および投与後3時間に眼圧を
測定し、その眼圧の差を眼圧下降度(△IOP)として求
めた。以下の結果を表1に示す。
【表1】 房水産生昴進期 房水産生抑制期 △IOP (mmHg) 6.4±1.0 2.5±0.8 次に試験方法(2)において、チモロール0.5%点眼液
の代わりに13,14−ジヒドロ−15−ケト−20−
エチル−PGF2αイソプロピルエステル0.12%点眼
液を用いた以外は同様にして房水産生抑制期の眼圧下降
度(△IOP)を求めた。結果を表2に示す。
【表2】
【0022】試験例2 緑内障患者8名を用い、チモロール0.5%点眼液を1
日2回(朝・夕)4週間にわたり点眼し、投与前後の同時
刻における眼圧の差を眼圧下降度(△IOP)として求め
た。結果を表3に示す。
【表3】 房水産生昴進期 房水産生抑制期 (11:00) (19:00) △IOP (mmHg) 2.9±0.8 0.4±0.7 次に緑内障患者10名を用い、13,14−ジヒドロ−
15−ケト−20−エチル−PGF2αイソプロピルエ
ステル0.12%点眼液をチモロール0.5%点眼液と同
様に投与し、房水産生抑制期(19:00)の眼圧下降度
(△IOP)を求めた。結果を表4に示す。
【表4】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 房水産生抑制期に投与するものとしてプ
    ロスタン酸化合物を含む、房水産生昂進期に投与するベ
    ーターアドレナリン遮断剤と併用するための高眼圧症あ
    るいは緑内障の治療剤。
  2. 【請求項2】 プロスタン酸化合物が15−ケト−プロ
    スタグランジン化合物である請求項1記載の治療剤。
  3. 【請求項3】 プロスタン酸化合物が13,14−ジヒ
    ドロ−15−ケト−プロスタグランジン化合物である請
    求項1記載の治療剤。
  4. 【請求項4】 ベーターアドレナリン遮断剤が、チモロ
    ール、ベフノロール、ベタキソノール、レボプロノール
    およびカルテオロールから選ばれたものである請求項1
    記載の治療剤。
  5. 【請求項5】 房水産生昂進期に投与するものとしてベ
    ーターアドレナリン遮断剤を含む、房水産生抑制期に投
    与するプロスタン酸化合物と併用するための高眼圧症あ
    るいは緑内障の治療剤。
  6. 【請求項6】 房水産生昂進期に投与するベーターアド
    レナリン遮断剤と、房水産生抑制期に投与するプロスタ
    ン酸化合物を別個の製剤として含む、高眼圧症あるいは
    緑内障の治療剤。
  7. 【請求項7】 房水産生昂進期にベーターアドレナリン
    遮断剤を投与し、房水産生抑制期にプロスタン酸化合物
    を投与することを指示した指示書と共に、ベータアドレ
    ナリン遮断剤とプロスタン酸化合物を別個の製剤として
    含む、高眼圧症あるいは緑内障の治療用パッケージ。
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