JPH064105Y2 - 多段変速装置 - Google Patents

多段変速装置

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JPH064105Y2
JPH064105Y2 JP9826287U JP9826287U JPH064105Y2 JP H064105 Y2 JPH064105 Y2 JP H064105Y2 JP 9826287 U JP9826287 U JP 9826287U JP 9826287 U JP9826287 U JP 9826287U JP H064105 Y2 JPH064105 Y2 JP H064105Y2
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広志 北川原
薫徳 咲川
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Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本考案は走行車輌において、油圧クラッチ装置とオーバ
ーランニングクラッチとを、1軸上に併置することによ
り、1個の油圧クラッチにより高低の2段の変速をクラ
ッチペダルの操作無しで可能とした多段変速装置に関す
るものである。
(ロ)従来技術 従来から、各変速段毎に油圧クラッチを介装し、主クラ
ッチペダルの操作なしで変速可能な多段変速装置は公知
とされているのである。
例えば実開昭51−124556号公報の如くである。
しかし、該従来の技術においては、各変速段毎に油圧ク
ラッチが必要であり、コスト的に高価な構成と成ってい
たのである。
(ハ)考案が解決しようとする問題点 本考案においては、変速軸上に油圧クラッチとオーバー
ランニングクラッチとを併設していくことにより、該軸
上で高低の2段の変速を可能として、該高低2段変速の
ユニットを連結増加することにより多段変速装置を構成
したものである。
該構成とすることにより、変速段の半分の油圧クラッチ
を介装し、後の半分をオーバーランニングクラッチによ
り代行することができ、構成が簡単となり、コストを低
下させることが可能となったものである。
しかし、油圧クラッチとオーバーランニングクラッチを
用いた変速装置においては、オーバーランニングクラッ
チの性質から、次のような不具合いが発生するのであ
る。
即ち、油圧クラッチを断状態とし、オーバーランニング
クラッチにより動力伝達状態として走行している場合
に、急傾斜地で下降しようとすると、機体の自重による
車輪側からの駆動速度の方が、エンジン側からの駆動速
度よりも速くなると、車輪側からの駆動力による係合状
態がオーバーランニングクラッチの空転により解かれて
自由回転となり、エンジンブレーキの状態が発生しなく
なるのである。
故に咄嗟に走行ブレーキを踏まなければ、大事故となる
恐れがあるのである。
本考案においては、オーバーランニングクラッチを介装
したことにより発生する、エンジンブレーキが掛からな
くなるという不具合いを解消する為に、オーバーランニ
ングクラッチと並列に、エンジン制動クラッチを設けた
ものである。
(ニ)問題を解決するための手段 本考案の目的は以上の如くであり、次に該目的を達成す
る為の構成を説明すると。
一対の高低歯車連を2軸間に配置し、下段の軸上の高速
側遊嵌歯車には高速側油圧クラッチを介装し、低速側遊
嵌歯車には低速側オーバーランニングクラッチを介装
し、該高速側油圧クラッチの断接操作により、高速側油
圧クラッチを介して動力伝達する高速と、低速側オーバ
ーランニングクラッチを介して動力伝達する低速に変速
可能とした構成において、低速側遊嵌歯車と軸間との間
の動力伝達部には、低速側オーバーランニングクラッチ
による動力伝達系統と、エンジン制動クラッチによる動
力伝達系統を並列に配置し、該エンジン制動クラッチの
断接は高速側油圧クラッチの「断・接」と連動して、逆
に「接・断」すべく両クラッチの油圧シリンダーを連通
させたものである。
また、エンジン制動クラッチの油圧シリンダーの容量
を、高速側油圧クラッチの油圧シリンダーの容量よりも
小としたものである。
(ホ)実施例 本考案の目的・構成は以上の如くであり、次に添付の図
面に示した実施例の構成を説明すると。
第1図は本考案の多段変速装置を装備した田植機の全体
側面図、第2図は該田植機のミッションケース部分の側
面断面図、第3図は該変速装置のうちで、要部のみの拡
大断面図、第4図は油圧クラッチとオーバーランニング
クラッチの配置を相違させた他の実施例を示す動力伝達
線図、第5図は本考案の多段変速装置の油圧回路図であ
る。
第1図において、本考案の多段変速装置を装備した田植
機の全体構成について説明すると。
前輪31と後輪32により支持した機体上にエンジンE
を載置し、該エンジンEのクランク軸を延長して、主ク
ラッチ装置Bに動力伝達している。
該主クラッチ装置Bにて断接した後の動力をミッション
ケースMに入力しているのであるが、本実施例において
は、ミッションケースMを前部ミッションケースM1と
センタープレートM2と後部ミッションケースM3の3
者を結合して構成している。
該ミッションケースM内において、本考案の多段変速装
置により変速後の動力をスイングケース33により後輪
32へ伝達し、また前輪動力伝達軸35を介して、前輪
31を駆動している。
またジョイント軸34を介して、植付装置Rに動力伝達
している。
センタープレートM2の後面に多段変速装置用の圧油を
送油する油圧ポンプPが配置されており、また座席の側
方に、該多段変速装置を制御する変速制御バルブVを操
作する変速レバー9が配置されている。
次に第2図・第3図において、本考案の多段変速装置の
具体的な構成について説明すると。
ミッションケースMの内で前部ミッションケースM1と
センタープレートM2の部分に架設して、入力軸3と第
1変速軸1と第2変速軸2が配置されている。
エンジンEの動力が主クラッチ装置Bに伝達されて、該
主クラッチ装置Bにより断接された後の動力が入力軸3
に伝達されている。
該入力軸3の上の固設歯車10・11と、第1変速軸1
の上の遊嵌歯車12・17により、入力軸3と第1変速
軸1の間に、一対の高低歯車連が構成されている。
固設歯車10と遊嵌歯車12の常時噛合歯車連が高速歯
車連であり、固設歯車11と遊嵌歯車17との常時噛合
歯車連が低速歯車連である。
そして遊嵌歯車12は高速側油圧クラッチC1を介して
第1変速軸1に係合すべく構成されており、遊嵌歯車1
7は低速側オーバーランニングクラッチA1を介して、
第1変速軸1と係合可能に構成されている。
また遊嵌歯車17においては、低速側オーバーランニン
グクラッチA1と並列に、高速側油圧クラッチC1より
も小さい容量のエンジン制動クラッチD1を介装してい
るのである。
該エンジン制動クラッチD1の油圧シリンダー5内へ送
油される圧油は、高速側油圧クラッチC1の油圧シリン
ダー4へ送油される圧油を分岐して送油しており、該高
速側油圧クラッチC1の「断・接」に対して、エンジン
制動クラッチD1が「接・断」と逆の動きをすべく構成
されているのである。
該エンジン制動クラッチD1において、そのハウジング
端に爪部を形成し、遊嵌歯車17の爪部と断接可能とさ
れており、油圧シリンダー5内に圧油が送油されない場
合には、遊嵌歯車17と第1変速軸1を係合する方向に
付勢バネ38にて付勢しているのである。
またそのハウジングはボール型のキー止め部材9によっ
て第1変速軸1に対し相対回転不能でかつ、円滑にクラ
ッチ断切方向にスライド可能とされている。
該高速側油圧クラッチC1の容量と、エンジン制動クラ
ッチD1の容量の関係は、油圧シリンダー4の方が油圧
シリンダー5よりも大に構成しているのである。
次に第1変速軸1と第2変速軸2の間の変速装置につい
て説明すると。
第1変速軸1と第2変速軸2との間にも、同様に油圧ク
ラッチとオーバーランニングクラッチによる高低変速装
置が介装されているのである。
即ち第1変速軸1の上の固設歯車18と第2変速軸2の
上の遊嵌歯車19の常時噛合歯車連が、高速歯車連であ
る。
また第1変速軸1の上の固設歯車13と第2変速軸2の
上の遊嵌歯車20の常時噛合連が、低速歯車連である。
そして高速歯車連の遊嵌歯車19が高速側油圧クラッチ
C2を介して第2変速軸2と係合可能に構成されてお
り、また低速歯車連の遊嵌歯車20が低速側オーバーラ
ンニングクラッチA2を介して第2変速軸2と係合可能
に構成されている。
また該低速側オーバーランニングクラッチA2と並列し
て、遊嵌歯車20はエンジン制動クラッチD2を介して
も、第2変速軸2と係合可能としている。
該エンジン制動クラッチD2の油圧シリンダー8と高速
側油圧クラッチC2の油圧シリンダー6には変速制御バ
ルブVにより制御されて同じ圧油が分岐されて送油され
ており、高速側油圧クラッチC2の断接に対して、エン
ジン制動クラッチD2は接断状態と逆の方向に作用する
ものである。
該高速側油圧クラッチC2とエンジン制動クラッチD2
の容量の関係は、油圧シリンダー6の方を油圧シリンダ
ー8よりも大に構成しているのである。
また該入力軸3と第1変速軸1と第2変速軸2は前部ミ
ッションケースM1内に架設されているのである。
本考案においては、センタープレートM2と後部ミッシ
ョンケースM3が構成する空間に、延長軸14とPTO
軸15とカウンター軸16と車輪駆動軸7が配置されて
いる。
まず第2変速軸2が本実施例では本発明の多段変速装置
の最終の変速軸とされ、それを出力軸としてる。そして
更に前部ミッションケースM1から、後部ミッションケ
ースM3内に挿入されており、該挿入部が延長軸14と
カップリングにより連結されている。
該カップリングの部分の上に後進用遊嵌歯車21・22
が遊嵌されており、また延長軸14の上に固設歯車23
が固設されている。
該固設歯車23よりPTO軸15の上の前進1速固設歯
車26に動力が伝達されている。
またPTO軸15の上には、他の前進2速固設歯車25
と後進速固設歯車24が固設されている。該後進速固設
歯車24は、前述の後進用遊嵌歯車21と噛合してい
る。
またカウンター軸16の上には摺動歯車27・28が前
後にスライド可能に構成されており、該摺動歯車27・
28を前後に3位置にスライドすることにより、前進1
速・前進2速・後進速の3段の変速を可能としている。
前進1速は摺動歯車28が前進1速固設歯車26と噛合
することにより得られる 前進2速は摺動歯車27が前進2速固設歯車25と噛合
することにより得られる。
後進速は、摺動歯車27が後進用遊嵌歯車22と噛合す
ることにより得られるのである。
PTO軸15が後方へ延長されて、第1図のジョイント
軸34と連結されて植付装置Rを駆動している。
また車輪駆動軸7が後方へ延長されて、スイングケース
33を介して後輪32を駆動している。また車輪駆動軸
7が前方へ突出されて前輪動力伝達軸35を介して、前
輪31を駆動している。
油圧ポンプPがセンタープレートM2の後面で、後部ミ
ッションケースM3の上方に露出した部分に固設され
て、入力軸3の後方延長部つまり主クラッチ装置Bの従
動軸により駆動されている。
次に第4図の実施例について説明すると。
該実施例においては、第2図・第3図に示す実施例に対
して、高速側油圧クラッチC2とエンジン制動クラッチ
D2の位置が前後逆に構成されている点が異なってい
る。
これは、第1変速軸1上の1ユニットにて高低変速が可
能であり、第2変速軸2の上の1ユニットで高低変速が
可能とされており、それぞれの軸の上の油圧クラッチと
オーバーランニングクラッチにより高低変速が可能とな
っているので、高低どちらを前後に配置するかは、上段
の軸上の固設歯車の配置との関係で決められるだけであ
り、上段の油圧クラッチとオーバーランニングクラッチ
の位置には規制されない為である。
また第2図・第3図の実施例においては、エンジン制動
クラッチD1とエンジン制動クラッチD2のクラッチ断
接部を爪により構成したドッグクラッチとしていたが、
第4図の実施例においては摩擦板式クラッチにより構成
した点において相違しているのである。
該エンジン制動クラッチD1・D2は爪式でも摩擦板式
でもどちらでも良いものである。
第2図、第3図のエンジン制動クラッチD1・D2は変
速軸1・2の上半部では非係合位置に、下半部では係合
位置に夫々図示しているが実際には選択的にどちらかの
動きをするものである。
次に第4図、第5図において、本考案の多段変速装置を
操作する油圧回路について説明すると。
入力軸3の後端突出部に設けられた油圧ポンプPにより
圧油を吐出しており、該油圧ポンプPの圧油はメインリ
リーフバルブL2と変速制御バルブVに送油されてい
る。
各高速側油圧クラッチC1・C2からの戻り油は低圧リ
リーフバルブL1により滞留されて、第3図の変速軸1
・2に穿設した潤滑油路lにより各油圧クラッチC1・
C2及びオーバーランニングクラッチA1・A2の潤滑
油として使用されている。
変速制御バルブVは付勢バネ36により常時付勢されて
おり、第1速方向に付勢されている。
そして変速制御バルブVの第1速は、第1変速軸1側・
第2変速軸2側のどちらにも圧油を送油しない場合であ
る。
第2速は、第1変速軸1側へは送油し、第2変速軸2側
へは送油しない場合である。
第3速は、第1変速軸1側へは送油せず、第2変速軸2
側へのみ送油する場合である。
第4速は第1変速軸1側・第2変速軸2側のどちらにも
送油する場合である。
(ヘ)考案の作用 本考案は以上の如く構成したものであり、次に変速制御
バルブVの切換えにより、油圧クラッチとオーバーラン
ニングクラッチとエンジン制動クラッチのそれぞれがど
のように作用するかを説明すると。
第1速の場合には、変速制御バルブVにおいて、センタ
ーオープン状態と成っており、油圧ポンプPからの圧油
はどちらにも供給されず、第2図の状態(第3図の第1
変速軸1の下半部及び第2変速軸2の下半部の状態)と
なるのである。
即ち、第1変速軸1上では、油圧シリンダー4に圧油が
送油されないので高速側油圧クラッチC1が断状態とな
り、同様に油圧シリンダー5に圧油が送油されないの
で、エンジン制動クラッチD1は付勢バネ38により押
されて遊嵌歯車17と第1変速軸1を結合するのであ
る。
また高速側油圧クラッチC1が第1変速軸1と結合され
ていないので、固設歯車10と遊嵌歯車12により構成
された高速歯車連の回転は第1変速軸1に伝達されてお
らず、逆に固設歯車11と遊嵌歯車17の低速歯車連の
回転が、遊嵌歯車17側からの動力伝達時は係合状態と
なる低速側オーバーランニングクラッチA1を介して第
1変速軸1に動力伝達されているのである。
同様に、第2変速軸2の上の高速側油圧クラッチC2が
断状態であり、エンジン制動クラッチD2は付勢バネ3
9により係合されている。そして高速歯車連が動力を伝
達しないので、遊嵌歯車20側からの動力伝達時は係合
状態となる低速側オーバーランニングクラッチA2によ
り低速回転が第2変速軸2に伝達されているのであり、
第1変速軸1側低速×第2変速軸2側低速で第1速とな
るのである。
該低速側オーバーランニングクラッチA1・A2と並列
したエンジン制動クラッチD1・D2も接合状態である
から、該エンジン制動クラッチD1・D2からも動力伝
達が可能なのであるが、主たる動力伝達は低速側オーバ
ーランニングクラッチA1・A2により行われているの
である。
エンジン制動クラッチD1・D2は、エンジンブレーキ
を掛けたり、バッテリーが上がった場合に突き掛けする
必要のある場合の如く、車輪側の動力がエンジン側に伝
達される場合に必要なのである。
該エンジン制動クラッチD1・D2を介装した理由は、
該第1変速軸1と第2変速軸2の上の低速側オーバーラ
ンニングクラッチA1・A2を介してエンジン側から車
輪側へ動力が伝達されている場合において、エンジン側
からの回転よりも、車軸側から逆に速い回転が伝達され
た場合に、低速側オーバーランニングクラッチA1・A
2は、遊嵌歯車側からの動力伝達においては係止状態と
なるが、軸側からは回転自由の状態と成ってしまうので
ある。
故に、トラックの荷台から車輌を歩み板に沿って降ろす
場合や、急な下り坂を下降する場合等において、エンジ
ンからの動力ではなくて、機体の慣性力による下降力の
方の速度が早くなると、歯車やクラッチにより互いに係
合して動力伝達を行っている構成の場合には発生しない
危険な状態が発生するのである。
即ち、車輪側からの下降速度が該低速側オーバーランニ
ングクラッチA1・A2の部分で、自由回転する為に、
エンジンブレーキの状態が掛からず、咄嗟に走行ブレー
キを掛けなければ急下降して大事故となるのである。
故にこの低速側オーバーランニングクラッチA1・A2
の部分で車輪側からの駆動回転が自由に開放されてしま
うという不具合いを、エンジン制動クラッチD1・D2
を、低速側オーバーランニングクラッチA1・A2と並
列に配置することにより解消しているのである。
該エンジン制動クラッチD1・D2はその他に、バッテ
リーが上がった場合において、エンジンの突き掛けを行
う場合にも、有効に働くものである。
また該エンジン制動クラッチD1・D2は、エンジンE
側の大馬力を伝達するものではなく、また常時は作動す
る可能性の低いものであるから、高速側油圧クラッチC
1・C2に比較して小容量のクラッチに構成することが
出来るのである。
次に第2速は、第1変速軸1側へは圧油が送油され、高
速側油圧クラッチC1が接合されるのである。同時にエ
ンジン制動クラッチD1が解除されるので、二重噛合状
態は発生しないのである。(第3図の第1変速軸1にお
ける上半部の状態) この際において、高速側油圧クラッチC1の方を大容量
とし、エンジン制動クラッチD1の方を小容量としてい
るので、まず先にエンジン制動クラッチD1の油圧シリ
ンダー5の方が先に充填され解除されるように構成して
いるのである。次に高速側油圧クラッチC1が接合され
るという順序が守られるので、二重噛合状態が発生しな
いのである。
高速側油圧クラッチC1が接合されることにより、第1
変速軸1が高速で回転することになり、遊嵌歯車17に
介装された低速側オーバーランニングクラッチA1は軸
側の方が高速で回転することにより、自由回転状態とな
り、第1変速軸1と遊嵌歯車17との間で相違する回転
を行い、これを低速側オーバーランニングクラッチA1
が吸収することとなるのである。
そして第2変速軸2側へは送油されておらず(第3図の
第2変速軸2における下半部の状態)、該第2変速軸2
では、やはり高速側油圧クラッチC2が断状態で、低速
側オーバーランニングクラッチA2が遊嵌歯車20側か
らは軸に係合するので、第2変速軸2を駆動しているの
である。
故に第1変速軸1側高速×第2変速軸2側低速で第2速
となるのである。
第3速は、逆に第1変速軸1側へは送油されず、第2変
速軸2側へは送油されるのである。
故に第1変速軸1側は低速側オーバーランニングクラッ
チA1により低速となり、第2変速軸2側は高速側油圧
クラッチC2により高速となり、掛けると第3速となる
のである。(第3図の第1変速軸1の下半部と第2変速
軸2の上半部の状態) 第4速は、第1変速軸1も第2変速軸2も圧油が送油さ
れており、第1変速軸1は高速側油圧クラッチC1によ
り高速となり、第2変速軸2も高速側油圧クラッチC2
により高速となり掛けると第4速となるのである。(第
3図の第1変速軸1の上半部と第2変速軸2の上半部の
状態) (ト)考案の効果 本考案は以上の如く構成したので、次のような効果を奏
するものである。
第1に、油圧クラッチとオーバーランニングクラッチを
1軸上に配置し、油圧クラッチの断接により高低変速を
行う装置において、オーバーランニングクラッチによる
動力伝達状態で走行中に、急傾斜の坂道を下る際に、機
体自重による車輪からの駆動速度の方が、エンジンEか
らの駆動速度を超えた場合に、オーバーランニングクラ
ッチが空転して、該車輪側の駆動に対しエンジンブレー
キを掛けることがなくなるので、咄嗟に走行ブレーキを
掛けないと事故の危険性があるのであるが、本考案にお
いては、オーバーランニングクラッチと並列にエンジン
制動クラッチを配置して動力伝達すべく構成したので、
急傾斜を下降する場合にも、該エンジン制動クラッチを
介してエンジンブレーキが掛かるので、危険状態を解消
することが出来たものである。
第2に、高速側油圧クラッチの油圧シリンダーの容量
を、エンジン制動クラッチの油圧シリンダー5の容量よ
りも大に構成したので、両シリンダーを連通させて、圧
油を送油している場合にも、まずエンジン制動クラッチ
側が先に圧油で充填され、エンジン制動クラッチが切
れ、次に高速側油圧クラッチが徐々に接合されるという
順序が確実に守られるので、両系統により同時に動力伝
達が行われるという二重噛み合いの状態を解消すること
ができたものである。
第3に、高速側油圧クラッチC1を接合した状態で、急
傾斜地を下降中にエンジンEが停止した場合には、油圧
ポンプPからの圧油が停止するので、高速側油圧クラッ
チC1の接合状態が停止し、エンジン制動クラッチもオ
ーバーランニングクラッチの係止していないので、エン
ジンブレーキの状態が発生しないのであるが、エンジン
制動クラッチ内の圧力が下降することにより、付勢バネ
38により自動的にエンジン制動クラッチD1が係合
し、エンジンブレーキ状態を作り出すので安全性が向上
したものである。
第4に、バッテリーが上がってエンジンの始動を、突き
掛けにより行う場合にも、油圧クラッチやオーバーラン
ニングクラッチによっては、車輪の駆動力をエンジンE
に伝えることが出来ないが、エンジン制動クラッチD1
が係合することにより突き掛けが可能と成ったものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の多段変速装置を装備した田植機の全体
側面図、第2図は該田植機のミッションケース部分の側
面断面図、第3図は該変速装置のうちで、要部のみの拡
大断面図、第4図は油圧クラッチとオーバーランニング
クラッチの配置を相違させた他の実施例を示す動力伝達
線図、第5図は本考案の多段変速装置の油圧回路図であ
る。 A1,A2……低速側オーバーランニングクラッチ C1,C2……高速側油圧クラッチ D1,D2……エンジン制動クラッチ V……変速制御バルブ 1……第1変速軸 2……第2変速軸 3……入力軸

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の高低歯車連を2軸間に配置し、下段
    の軸上の高速側遊嵌歯車には高速側油圧クラッチを介装
    し、低速側遊嵌歯車には低速側オーバーランニングクラ
    ッチを介装し、該高速側油圧クラッチの断接操作によ
    り、高速側油圧クラッチを介して動力伝達する高速と、
    低速側オーバーランニングクラッチを介して動力伝達す
    る低速に変速可能とした構成において、低速側遊嵌歯車
    と軸間との間の動力伝達部には、低速側オーバーランニ
    ングクラッチによる動力伝達系統と、エンジン制動クラ
    ッチによる動力伝達系統を並列に配置し、該エンジン制
    動クラッチの断接は高速側油圧クラッチの「断・接」と
    連動して、逆に「接・断」すべく両クラッチの油圧シリ
    ンダーを連通させたことを特徴とする多段変速装置。
  2. 【請求項2】実用新案登録請求の範囲第1項記載の、エ
    ンジン制動クラッチの油圧シリンダーの容量を、高速側
    油圧クラッチの油圧シリンダーの容量よりも小としたこ
    とを特徴とする多段変速装置。
JP9826287U 1987-06-25 1987-06-25 多段変速装置 Expired - Lifetime JPH064105Y2 (ja)

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JPH064105Y2 true JPH064105Y2 (ja) 1994-02-02

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JP9826287U Expired - Lifetime JPH064105Y2 (ja) 1987-06-25 1987-06-25 多段変速装置

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JP4439037B2 (ja) * 1999-06-14 2010-03-24 株式会社 神崎高級工機製作所 作業車両における変速装置

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JPS643149U (ja) 1989-01-10

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